JP4554769B2 - 内視鏡用生検鉗子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の鉗子チャンネルに挿通されて体内から組織標本を採取するための内視鏡用生検鉗子に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡用生検鉗子は一般に、縁部が刃状に形成された一対の鉗子カップを縁部どうしが向き合う状態で嘴状に開閉自在にシースの先端に軸支し、シース内に軸線方向に進退自在に挿通配置された操作ワイヤを介して、シースの手元側から鉗子カップを遠隔的に開閉させるようになっている。
【0003】
しかし、鉗子カップを単純に半球状に形成すると、鉗子カップの内容積以上の大きさの組織標本を採取するのは困難であり、組織標本をそれ以上に大きく採取しようとすると、組織標本が一対の鉗子カップの間で圧縮されて崩れてしまう。
【0004】
そこで、鉗子カップの一部分に逃げ孔を形成することにより、鉗子カップの内容積以上の大きさの組織標本が採取されたときは組織標本が逃げ孔からはみ出し、大きな組織標本を潰さずに採取することができるようにしたいわゆる孔あき鉗子が用いられている(実公昭52−47342号、実公昭56−52887号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような孔あき鉗子の場合、組織標本が各鉗子カップに形成された逃げ孔から外方に盛り上がる程度の増量しかできないので、例えばポリープを丸ごと採取するようなことは難しい。
【0006】
そこで本発明は、鉗子カップの大きさに比べて格段に大きな組織標本を採取することができる内視鏡用生検鉗子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡用生検鉗子は、縁部が刃状に形成された一対の鉗子カップを縁部どうしが向き合う状態で嘴状に開閉自在にシースの先端に軸支し、シースの手元側から鉗子カップを遠隔的に開閉させるようにした内視鏡用生検鉗子において、一対の鉗子カップの後端壁を縁部側から切り削がれた形状に形成して、一対の鉗子カップが閉じられた状態のときに一対の鉗子カップの後端側が後方に向かって開放された状態になるようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図3は、本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の側面断面図であり、図4はその平面断面図である。ただし図4には、構造を理解し易いように、本来の平面断面図には現れない位置にある二つの中間リベット63a,63b等を図示してある。
【0009】
1は、図示されていない内視鏡の鉗子チャンネルに挿脱される可撓性シースであり、例えばステンレス鋼線を一定の径で密着巻きしたコイルパイプによって形成されている。
【0010】
可撓性シース1内には、操作ワイヤ2が軸線方向に進退自在に全長にわたって挿通配置されており、可撓性シース1の手元側に連結された操作部(図示せず)において進退操作される。
【0011】
可撓性シース1の先端に連結固着された先端支持枠3には、先側から大きく切り込まれたスリット31が形成されている。そして、一対の鉗子カップ5(5a,5b)が、スリット31を横切る状態に先端支持枠3の先端近傍に取り付けられた支持軸4を中心にして嘴状に開閉するように支持軸4に支持されている。
【0012】
スリット31内には、操作ワイヤ2の進退動作を鉗子カップ5の開閉動作に変換するリンク機構6が配置されている。このリンク機構6はいわゆるパンタグラフ状に構成されており、各鉗子カップ5(5a,5b)に一体形成されたリンク部61a,61bに、中間リベット63a,63bにより中間リンク板62a,62bが連結されている。
【0013】
そして、操作ワイヤ2の先端に固着されたワイヤ連結リンク65の先端部分に、二つの中間リンク板62a,62bの後端部分が、後側リベット64によって連結されている。
【0014】
一対の鉗子カップ5(5a,5b)は、各々、半球を前後方向に引き伸ばした形状に形成されて、刃状に形成された縁部51どうしが向き合う位置関係に配置されている。
【0015】
ただし、各鉗子カップ5(5a,5b)は共に、後端壁が、刃状に形成された縁部51側から切り削がれて無くなった形状に形成されている。52がその切り削ぎ部である。
【0016】
その結果、図3に二点鎖線で示されるように、一対の鉗子カップ5(5a,5b)が閉じられた状態のときには、鉗子カップ5(5a,5b)の後端側は噛み合わされずに後方に向かって大きく開放された状態になる。
【0017】
図1及び図2は、上記実施例の内視鏡用生検鉗子を用いて例えばポリープ100の隆起部分を採取する状態を示しており、図1に示されるように、一対の鉗子カップ5を大きく開いてポリープ100に押し付けながら閉じる。
【0018】
すると、図2に示されるように、ポリープ100の根元側の部分が鉗子カップ5によって切断され、鉗子カップ5内に入りきらないポリープ100の頭部部分100aが、鉗子カップ5の切り削ぎ部52から後方に大きく飛び出す状態でポリープ100全体を丸ごと採取することができる。
【0019】
図5〜図7は本発明の第2の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分を示しており、図5は平面断面図、図6は一対の鉗子カップ5(5a,5b)が開いた状態の側面断面図、図7はその斜視図である。
【0020】
この実施例では、各鉗子カップ5(5a,5b)が半球を左右両方向に長円形状に引き延ばした形状に形成されて、縁部51の先端側の部分が支持軸4の向きと平行(したがって、可撓性シース1の先端部分の軸線に対して垂直)な直線状に形成されている。
【0021】
その他の部分は前述の第1の実施例と同様であり、各鉗子カップ5(5a,5b)の後端壁が縁部51側から切り削がれた形状に形成されていることから、第1の実施例と同様にしてポリープ100全体を幅広く丸ごと採取することができる。52が切り削ぎ部である。
【0022】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例えばポリープ100以外のどのような組織標本の採取に用いてもよくて、鉗子カップ5の大きさに比べて格段に大きな組織標本を採取することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、一対の鉗子カップの後端壁を縁部側から切り削がれた形状に形成して、一対の鉗子カップが閉じられた状態のときに一対の鉗子カップの後端側が後方に向かって開放された状態になるようにしたことにより、組織標本の根元側の部分を鉗子カップで切断すれば、鉗子カップ内に入りきらない組織標本部分が鉗子カップの切り削ぎ部から後方に飛び出す状態で採取され、鉗子カップの大きさに比べて格段に大きな組織標本を潰すことなく容易に採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の使用状態を略示する斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子による標本採取状態の斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の側面断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の平面断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の平面断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の側面断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の内視鏡用生検鉗子の先端部分の斜視図である。
【符号の説明】
1 可撓性シース
2 操作ワイヤ
4 支持軸
5(5a,5b) 鉗子カップ
6 リンク機構
51 鉗子カップの刃状縁部
52 鉗子カップの切り削ぎ部
Claims (1)
- 縁部が刃状に形成された一対の鉗子カップが、上記縁部どうしが向き合う状態で嘴状に開閉自在にシースの先端に軸支されて、上記各鉗子カップと一体に形成されたリンク部が上記軸支部からその後方に延出して設けられ、上記リンク部を上記シースの手元側からの操作で遠隔的に駆動することにより、上記一対の鉗子カップが軸中心に回動して嘴状に開閉するようにした内視鏡用生検鉗子において、
上記一対の鉗子カップの各々の後半部分を、上記鉗子カップの開閉方向に対し垂直の方向において上記リンク部の幅より外側にある部分が全て切り削がれた形状に形成して、
上記一対の鉗子カップが閉じられた状態のときに、上記各鉗子カップの後半部分が、上記リンク部の幅より外側の全ての領域で開放された状態になるようにしたことを特徴とする内視鏡用生検鉗子。
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