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JP4556795B2 - 電源回路 - Google Patents
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JP4556795B2 - 電源回路 - Google Patents

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Description

本発明は、2つの電源回路を組み合わせて構成される電源回路に関する。
例えば、車載機器を制御するECU(Electronic Control Unit)は、電源回路から所定の電源電圧の供給を受けて動作するようになっている。車両のイグニッションスイッチ(あるいはキースイッチやメイン電源スイッチなど)がオンされていると、ECUは通常動作モードで動作するので、上記電源回路は通常動作を行うのに十分な電流(例えば数百mA)を出力する必要がある。これに対してイグニッションスイッチがオフされていると、ECUは低消費電力動作モードで動作するので、電源回路の出力電流は極めて小さくなる(例えば数mA)。
イグニッションスイッチがオフした状態における動作電流(暗電流)をより低減するため、通常動作モードにあっては、動作電流は大きいが高精度の電圧を生成できる高精度電源回路(例えばバンドギャップリファレンスを用いた回路)を動作させ、低消費電力動作モードにあっては、電圧精度は低いが動作電流が小さい低精度電源回路(例えばツェナーダイオードを用いた回路)を動作させる電源回路が用いられている。
特許文献1には、イグニッションスイッチがオフの時、メインDC−DCコンバータをオフとし、サブDC−DCコンバータのみで低電圧負荷に暗電流を供給し、イグニッションスイッチがオンの時、メインDC−DCコンバータにより必要な電力を供給し、サブDC−DCコンバータにより暗電流を供給する電源回路が示されている。
特開2001−268787号公報
図6は、従来の電源用ICの概略的な回路構成を示している。電源用IC1は、ツェナーダイオードを用いた低精度の電源回路2と、バンドギャップリファレンスを用いた高精度の電源回路3とから構成されている。電源回路2は、バッテリ電圧VBATにより動作し、定電流回路4とダイオードD1とツェナーダイオードD2の直列回路からなる電圧生成回路5と、トランジスタQ1、Q2からなるエミッタフォロア回路6とから構成されている。一方、電源回路3は、イグニッションスイッチを介して供給されるバッテリ電圧VBにより動作し、バンドギャップリファレンス7と電圧出力回路8とから構成されている。電圧出力回路8は、オペアンプ9、フィードバック回路10およびトランジスタQ3から構成されている。
この構成において、イグニッションスイッチがオフの時には電源回路2のみが動作し、出力電圧VoはVz−VF(Vz:ツェナー電圧、VF:PN接合の順方向電圧)となる。これに対し、イグニッションスイッチがオンの時には電源回路2と電源回路3がともに動作可能となる。電源回路3は、出力電圧を定電圧例えば5Vにフィードバック制御している。従って、Vz−VF<5Vの場合には電源回路3が主体的に動作し、出力電圧Voは常時5Vに制御される。
一方、Vz−VF>5Vの場合には、出力電流が小さいと電源回路2が主体的に動作し、出力電圧VoはVz−VF(>5V)となる。しかし、電源回路2の電流出力能力は小さいので、負荷が増えて端子1aからの出力電流が増加すると、出力電圧Voは低下し、最終的な出力電圧Voは電源回路3による5Vになる。このように、電源回路2の単体動作時の出力電圧Vz−VFが電源回路3の単体動作時の出力電圧5Vよりも高い場合には、出力電流に応じて出力電圧Voが変動する不安定な状態となる。
このため、従来構成では電源回路2の出力電圧Vz−VFが電源回路3の出力電圧5Vよりも低くなるように構成しなければならず、ツェナー電圧Vzのばらつきや温度変動を考慮すると、イグニッションスイッチがオフの時の出力電圧Voは、本来必要とする目標電圧5Vよりも低く設定せざるを得なかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、2つの電源回路を組み合わせた構成において、目標値に近い出力電圧を安定して出力可能な電源回路を提供することにある。
請求項1に記載した手段によれば、第2の電源電圧の供給が停止され第1の電源電圧のみが供給されている場合、第2の電源回路は動作を停止し、電流シンク回路による電流の流し込み動作も停止する。従って、第1の電圧生成回路により生成された電圧は、第1の出力回路を介して共通出力端子に出力される。電源回路の出力電流が小さければ、第1の電圧生成回路の電圧変化も小さくなるので、電源回路はほぼ一定の電圧を出力することができる。
これに対し、第1の電源電圧と第2の電源電圧がともに供給されている場合、第2の電源回路の差動増幅回路は、第2の電圧生成回路の出力電圧と共通出力端子からのフィードバック電圧を入力し、共通出力端子の電圧(出力電圧)を上記第2の電圧生成回路の出力電圧に対応した値(以下、目標電圧という)に一致させるための電圧を第2の出力回路に出力する。第1の電源回路と第2の電源回路は、ともに出力回路を介して共通出力端子に電圧を出力しているので、第1の電源回路の単体動作時(電流シンク回路の動作が停止している場合)の出力電圧が上記目標電圧よりも低い場合には、第1の電源回路は実質的に出力動作を停止して第2の電源回路の単独動作となる。
一方、上記第1の電源回路の単体動作時の出力電圧が上記目標電圧よりも高い場合には、差動増幅回路によるフィードバック動作により電流シンク回路の流し込み電流が増加して、第1の電圧生成回路の出力電圧を低下させる。従って、差動増幅回路は、第1の電源回路と第2の電源回路の両者を同時に制御することになり、共通出力端子の電圧(出力電圧)を目標電圧に一致するように制御する。これにより、両電源回路の単体動作時の出力電圧の大小関係にかかわらず、変動の小さい安定した電圧出力が可能となる。
請求項2に記載した手段によれば、第1の電源電圧のみが供給されたときには、電流シンク回路による電流の流し込み動作が停止するので、第1の電源回路が主体的に動作して出力電圧は目標電圧にほぼ等しくなる。第2の電源電圧のみが供給されたときには、差動増幅回路によるフィードバック動作により、出力電圧は目標電圧に等しくなる。また、第1の電源電圧と第2の電源電圧がともに供給されたときには、上述したように第2の電源回路の差動増幅回路によるフィードバック動作により出力電圧は目標電圧に等しくなる。従って、電源電圧の供給状態にかかわらず、目標電圧に等しい(或いはほぼ等しい)電圧を出力できる。
請求項3に記載した手段によれば、差動増幅回路の出力端子と第2の出力回路との間に電圧増幅回路が接続されているので、差動増幅回路による第1の電源回路の制御態様(電流の流し込み)と第2の電源回路の制御態様(第2の出力回路に適した制御態様)とを独立して設定可能となる。
請求項4に記載した手段によれば、第1の電圧生成回路は、定電流回路とツェナーダイオードとの直列回路により構成されているので、定電圧を生成するために必要な動作電流が小さく、例えば電源回路の負荷が低消費電力動作モードにある場合の電源として適している。
請求項5に記載した手段によれば、第2の電圧生成回路は、バンドギャップリファレンスにより構成されているので出力電圧の精度が高く、例えば電源回路の負荷が通常動作モードにある場合の電源として適している。電圧精度が高いので、負荷において、その電源電圧自体を基準電圧として用いることもできる。
請求項6に記載した手段によれば、第1および第2の出力回路はエミッタフォロア回路により構成されているので、出力インピーダンスを下げることができる。
請求項7に記載した手段によれば、第1の出力回路はダーリントン接続されたトランジスタにより構成されているので、第1の電圧生成回路から第1の出力回路に流す電流が少なくなり、第1の電源回路の出力電圧精度と出力電流能力を高めることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図3を参照しながら説明する。
図1は、電源用ICの概略的な電気的構成図であり、従来構成を示す図6と同一部分には同一符号を付して示している。この電源用IC11は、車両のECU(記述)に搭載され、負荷としてのマイコン12に一定の電源電圧(本実施形態では5V)を出力するものである。
電源用IC11の端子11aには、バッテリ13からバッテリ電圧VBAT(例えば14V)が常時供給されており、端子11bにはイグニッションスイッチ、キースイッチ、メイン電源スイッチなどのスイッチ14を介してバッテリ電圧VBが供給されている。端子11cはグランド端子であり、端子11dは出力端子(共通出力端子に相当)である。マイコン12は、スイッチ14がオフしている期間低消費電力動作モード(スリープモードまたはスタンバイモード)で動作し、スイッチ14がオンしている期間通常動作モードで動作するようになっている。
電源用IC11は、2つの電源回路15、16を備えている。第1の電源回路15は、端子11a、11cに繋がる電源線17、18からバッテリ電圧VBATの供給を受け、スイッチ14がオフの時に主体的に動作するようになっている。この電源回路15は、ツェナー電圧Vzを利用して出力電圧を生成するもので、電源回路16に比べて電圧精度は低いが動作電流が小さいという特徴を有している。
一方、第2の電源回路16は、端子11b、11cに繋がる電源線19、18間からバッテリ電圧VBの供給を受け、スイッチ14がオンの時に主体的に動作するようになっている。この電源回路16は、バンドギャップ基準電圧VBGを利用して出力電圧を生成するもので、電源回路15に比べて動作電流は大きいが電圧精度が非常に高いという特徴を有している。以下、これら電源回路15、16の具体的な構成を説明する。
電源回路15は、電圧生成回路5(第1の電圧生成回路に相当)とエミッタフォロア回路6(第1の出力回路に相当)とから構成されている。電圧生成回路5は、電源線17、18間に直列接続された定電流回路4、ダイオードD1およびツェナーダイオードD2から構成されており、ダイオードD1のアノードが出力ノードとなっている。エミッタフォロア回路6は、ダーリントン接続されたトランジスタQ1、Q2から構成されており、トランジスタQ1、Q2のコレクタは電源線17に接続され、トランジスタQ2のエミッタは端子11dに接続されている。
一方、電源回路16は、バンドギャップリファレンス7(第2の電圧生成回路に相当)、オペアンプ20およびフィードバック回路10から構成されている。バンドギャップリファレンス7はアンプを内蔵しており、1Vの高精度の基準電圧VBGを出力するようになっている。また、オペアンプ20は、差動増幅回路21、バッファ回路22、電圧増幅回路23、NPN形の出力トランジスタQ3、Q11などを備えて構成されている(図2も参照)。
このオペアンプ20の非反転入力端子20aには、上記バンドギャップリファレンス7の出力端子が接続されており、反転入力端子20bと電源線18との間、反転入力端子20bと出力端子20cとの間には、それぞれ抵抗R11、R12が接続されている。抵抗R12は抵抗R11の4倍の抵抗値を有しており、これによりゲイン5倍の非反転増幅回路が構成されている。
図2は、オペアンプ20の回路構成を示している。以下、この図2を参照しながらオペアンプ20の構成について説明する。
差動増幅回路21は、差動入力トランジスタQ12〜Q15、能動負荷を構成するトランジスタQ16〜Q19、バイアス電圧VBIASの下で定電流回路を構成するトランジスタQ20〜Q24、および端子20a、20bとトランジスタQ12、Q13との間にそれぞれ接続された抵抗R13、R14から構成されている。ここで、コレクタが接地されたトランジスタQ12、Q13は、オペアンプ20の入力バイアス電流を低減するために設けられている。また、トランジスタQ18、Q19は、トランジスタQ16、Q17に対してベース電流を供給するベース電流補償回路として動作するようになっている。
差動増幅回路21の出力ノードとなるトランジスタQ18のエミッタは、バッファ回路22においてエミッタフォロア回路を構成するトランジスタQ25のベースに接続されている。トランジスタQ25のエミッタは抵抗R15を介して電源線18に接続されており、トランジスタQ25のコレクタは定電流回路を構成するトランジスタQ26を介して電源線19に接続されている。また、トランジスタQ26の飽和を防止するため、トランジスタQ26のコレクタと電源線18との間には、ダイオードD11、D12が直列に接続されている。
このバッファ回路22の出力ノードとなるトランジスタQ25のエミッタは、抵抗R16を介して電圧増幅回路23を構成するトランジスタQ27のベースに接続されており、さらに抵抗R17を介してトランジスタQ11のベースに接続されている。電圧増幅回路23は、上記バイアス電圧VBIASの下で定電流回路を構成するトランジスタQ28と上記トランジスタQ27との直列回路から構成されている。電圧増幅回路23の出力ノードであるトランジスタQ27のコレクタは、トランジスタQ3のベースに接続されており、さらにトランジスタQ27のコレクタとトランジスタQ16のコレクタとの間には位相補償用のコンデンサC11が接続されている。このコンデンサC11を保護するため、電圧増幅回路23の出力ノードと電源線18との間にツェナーダイオードD13が接続されている。
トランジスタQ3は、本発明でいう第2の出力回路に相当し、エミッタフォロア回路を構成している。そのコレクタはダイオードD14を介して電源線19に接続されており、エミッタはオペアンプ20の端子20cを介して電源用IC11の端子11dに接続されている(図1参照)。トランジスタQ11は、本発明でいう電流シンク回路に相当し、そのコレクタはオペアンプ20の端子20dを介して電圧生成回路5の出力ノードに接続されている。なお、オペアンプ20の端子20e、20fは、バッテリ電圧VBを供給するための電源端子である。
次に、上記構成を有する電源用IC11の動作について図3も参照しながら説明する。
ECUは、車両を長期間使用しない場合などにおけるバッテリ上がりを防止するため、スイッチ14がオフの期間において消費電流(暗電流)が極力低減するように動作する。すなわち、マイコン12は、低消費電力動作モード(スリープモードまたはスタンバイモード)に移行してその消費電流を数mA程度にまで低減し、電源用IC11も、電源回路16の動作を停止して消費電流を低減する。電源回路16は、比較的消費電流の大きいバンドギャップリファレンス7およびオペアンプ20を有しているので、その動作を停止することにより消費電流を低減できる。
この低消費電力動作モードにおいても、電源用IC11内の電源回路15は、バッテリ電圧VBATの供給を受けて動作し続ける。電源回路15は、ツェナーダイオードD2に微小な電流(数十μA程度)を流し、そのツェナー電圧Vzを利用して出力電圧Vz−VF(VF:PN接合の順方向電圧)を生成するので、電源回路16に比べて消費電流が格段に小さいという特徴がある。しかし、出力電流Ioが増えると、電圧生成回路5からエミッタフォロア回路6に流れるベース電流が増加するため、ツェナーダイオードD2に流れる電流が減少して十分なツェナー電圧Vzが得られなくなる。従って、電源回路15は、低消費電力動作モードに適した電源となる。
これに対し、スイッチ14がオンすると、マイコン12は通常動作モードに移行し、その消費電流は数百mA程度にまで増大する。また、電源用IC11にバッテリ電圧VBが供給されるので、電源回路15に加えて電源回路16も動作を開始する。電源回路16内のオペアンプ20は、電源回路16のみならず電源回路15も制御する。
すなわち、オペアンプ20の差動増幅回路21は、バンドギャップリファレンス7から出力される高精度の基準電圧VBG(1V)と、出力電圧Voを抵抗R11、R12で分圧したフィードバック電圧VFBとを入力して差動増幅する。この差動増幅回路21の出力電圧は、バッファ回路22および電圧増幅回路23を経てトランジスタQ3のベースに与えられるとともに、バッファ回路22を経てトランジスタQ11のベースに与えられる。
具体的には、出力電圧Voが5Vよりも低下すると、バッファ回路22の出力ノード(トランジスタQ25のエミッタ)の電圧が低下し、トランジスタQ11のコレクタ電流(流し込み電流)が減少する。これと同時に、電圧増幅回路23の出力ノード(トランジスタQ27のコレクタ)の電圧が上昇し、トランジスタQ3のベース電位が引き上げられる。その結果、電源回路15に対しては、電圧生成回路5からトランジスタQ11に流れ込む電流が減少するので、その減少分だけ電圧生成回路5(ツェナーダイオードD2)に流れる電流が増えて出力電圧Voが上昇するように作用する。また、電源回路16に対しては、トランジスタQ3のコレクタ・エミッタ間電圧が減少するので、やはり出力電圧Voが上昇するように作用する。
逆に、出力電圧Voが5Vよりも上昇すると、バッファ回路22の出力ノードの電圧が上昇し、トランジスタQ11のコレクタ電流が増加する。これと同時に、電圧増幅回路23の出力ノードの電圧が低下し、トランジスタQ3のベース電位が引き下げられる。その結果、電源回路15に対しては、電圧生成回路5からトランジスタQ11に流れ込む電流が増加するので、その増加分だけ電圧生成回路5(ツェナーダイオードD2)に流れる電流が減少して出力電圧Voが低下するように作用する。また、電源回路16に対しては、トランジスタQ3のコレクタ・エミッタ間電圧が増加するので、やはり出力電圧Voが低下するように作用する。
このようなオペアンプ20によるフィードバック制御によれば、スイッチ14がオンしている期間、電源回路15の単体動作時の出力電圧Vz−VFと電源回路16の単体動作時の出力電圧5Vとの大小関係にかかわらず、出力電圧Voは常に目標電圧である5Vに制御される。以下、このフィードバック制御について、上記電圧Vz−VFが5Vよりも小さい場合と大きい場合とに分けて説明する。
(1)Vz−VF<5Vの場合
電源回路16は、上述したフィードバック制御により出力電圧Voを5Vに制御する。このとき、オペアンプ20は、トランジスタQ11を介して電源回路15も制御する。しかし、エミッタフォロア回路6を構成するトランジスタQ2のエミッタ電位が電圧Vz−VFよりも持ち上げられるので、トランジスタQ1、Q2がオンするために必要な2・VFのベース・エミッタ間電圧を確保できず、エミッタフォロア回路6は実質的にオフ状態となる。従って、この場合には電源回路16の単独動作となり、電源用IC11はマイコン12に対して高精度の5Vの電源電圧を出力する。
(2)Vz−VF>5Vの場合
電源回路15により出力電圧Voが5Vよりも持ち上げられると、オペアンプ20は、トランジスタQ11の流し込み電流を増大させる。これにより、ツェナーダイオードD2に流れる電流が減少し、電圧生成回路5ひいては電源回路15の出力電圧が低下する。また、本実施形態の電源用IC11は、スイッチ14がオンしている期間数百mAの電流を出力するので、この出力電流によっても電源回路15の出力電圧は低下する。その結果、電源用IC11は、マイコン12に対して高精度の5Vの電源電圧を出力する。
図3は、(a)本実施形態の電源用IC11および(b)図6に示す従来構成の電源用IC1のそれぞれについて、同じ条件を設定して行ったシミュレーション結果を示している。上段はバッテリ電圧VBAT、VBの波形を示し、中段は出力電圧Voの波形を示し、下段は電源用ICの出力電流Ioの波形を示している。ただし、本シミュレーションでは、電源回路15の単体動作時の出力電圧Vz−VFを5Vに設定し、電源回路16の単体動作時の出力電圧(目標電圧)を3.9Vに設定している。また、両電源用ICの作用、効果の違いを明確に示すため、出力電流Ioを0mAの状態から一時的に4mAに増加させている。
図3(a)に示す本実施形態の電源用IC11の場合、スイッチ14のオンによりバッテリ電圧VBが上昇し始め、オペアンプ20が動作を開始すると、オペアンプ20が電源回路15に対するフィードバック制御を開始し、出力電圧Voは目標電圧である3.9V一定に制御される。その後、出力電流Ioが変化しても出力電圧Voは3.9Vのまま変化しない。この結果は、出力電流Ioがさらに大きく変化する場合でも同じである。
これに対し、図3(b)に示す従来構成の電源用IC1の場合、電源回路15はオープンループ制御であるため、出力電流Ioの変化に応じて出力電圧Voが変化する。図3(b)には示されていないが、出力電流Ioがさらに増加すると出力電圧Voの低下幅はさらに大きくなる。この図3に示すシミュレーション結果から、電源用IC11の優れた電圧出力特性を確認できた。
以上説明したように、本実施形態の電源用IC11は、2つの異なる電圧生成方式を持つ電源回路15、16を備えている。電源回路15は、ツェナーダイオードD2に微小な電流を流すことによりツェナー電圧Vzを生成し、そのツェナー電圧Vzに応じた電圧を出力するもので、電源回路16は、バンドギャップリファレンス7により高精度の基準電圧VBGを生成し、その基準電圧VBGに応じた電圧を出力するものである。車両を使用しない場合などスイッチ14がオフの状態では電源回路15だけが動作するので、電源用IC11の消費電流を低減でき、暗電流を低減することができる。
一方、スイッチ14がオンの状態では電源回路15、16がともに動作状態となるが、オペアンプ20が電源回路15、16の両者について出力電圧のフィードバック制御を行うので、電源回路15の単体動作時の出力電圧Vz−VFと電源回路16の単体動作時の出力電圧5V(目標電圧)との大小関係および出力電流Ioの大きさにかかわらず、出力電圧Voは常に目標電圧である5Vに制御される。
これにより、電源用IC11は、極めて変動の小さい高精度の安定した電源電圧を出力することができる。また、従来構成と異なり、電源回路15の単体動作時の出力電圧Vz−VFを常に目標電圧5V以下に制限する必要がないため、出力電圧Vz−VFを当初から目標電圧(5V)に等しく設計することができ、スイッチ14がオフの状態における出力電圧Voも目標電圧に近づけることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図4および図5を参照しながら説明する。
図4は、電源用ICの概略的な電気的構成図であり、図1と同一部分には同一符号を付して示している。この電源用IC24の端子24a〜24dは、図1に示した電源用IC11の端子11a〜11dと同様の機能を有している。
電源用IC24は、2つの電源回路25、26を備えている。第1の電源回路25は、電圧生成回路5と出力回路27(第1の出力回路に相当)とから構成されている。出力回路27は、ダーリントン接続されたトランジスタQ29、Q30および抵抗R18から構成されている。この電源回路25の動作は、図1に示した電源回路15と同様である。
第2の電源回路26は、バンドギャップリファレンス7、オペアンプ28、フィードバック回路10、電圧増幅回路29およびトランジスタQ31から構成されている。トランジスタQ31は第2の出力回路に相当し、そのエミッタとコレクタは、それぞれ電源線19と出力端子24dに接続されている。また、オペアンプ28は、図5に示すようにオペアンプ20(図2参照)に対しトランジスタQ3とダイオードD14が除かれている点のみが異なっている。
図4に示す電圧増幅回路29は、オペアンプ28の出力端子28cの電圧を反転してトランジスタQ31のベースに与える位相反転形の増幅回路である。すなわち、トランジスタQ32のベースは、オペアンプ28の出力端子28cに接続されており、トランジスタQ33のベースは、トランジスタQ32のエミッタに接続されている。トランジスタQ32のエミッタと電源線18との間には抵抗R19が接続されており、トランジスタQ33のエミッタと電源線18との間には抵抗R20とR21とが直列に接続されている。トランジスタQ32とQ33のコレクタは、ともにトランジスタQ31のベースに接続されており、そのトランジスタQ31のベース・エミッタ間には抵抗R22が接続されている。抵抗R20とR21の共通接続点と出力端子24dとの間には、位相補償用のコンデンサC12が接続されている。
この電源回路26は、図1に示した電源回路16と比較して、PNP形の出力トランジスタQ31を採用し、そのために位相反転形の電圧増幅回路29をオペアンプ28の外部に形成した点において異なっているが、その動作は電源回路16と同様となる。従って、本実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
第1の電源回路15、25の電圧生成回路5は、ツェナーダイオードD2のツェナー電圧Vzを基準電圧とするものであるが、出力電流に応じて出力電圧が変化する特性を持つ他の電圧生成回路を用いることもできる。また、第2の電源回路16、26の電圧生成回路にはバンドギャップリファレンス7を用いたが、負荷(上記実施形態ではマイコン12)にとって必要な電圧精度を持つ基準電圧を生成する他の電圧生成回路を用いることもできる。
第1の電圧生成回路は、流れ出し電流に応じて出力電圧が変化するものに限らず、流れ込み電流に応じて出力電圧が変化するものであってもよい。この場合には、電流シンク回路は、負の電流を流し込む回路つまり正の電流を流し出す電流ソース回路に置き替えればよい。
バッファ回路22および電圧増幅回路23、29は、フィードバック動作の安定性等を考慮して必要に応じて設ければよい。
第1の出力回路は、ダーリントン接続ではなく1つのトランジスタのみから構成してもよい。
バイポーラトランジスタに替えてMOSトランジスタを用いて構成してもよい。
本発明の第1の実施形態を示す電源用ICの概略的な電気的構成図 オペアンプの回路図 (a)第1の実施形態の電源用ICおよび(b)図6に示す従来構成の電源用ICについて同じ条件の下で行ったシミュレーション結果を示す図 本発明の第2の実施形態を示す図1相当図 図2相当図 従来技術を示す図1相当図
符号の説明
4は定電流回路、5は電圧生成回路(第1の電圧生成回路)、6はエミッタフォロア回路(第1の出力回路)、7はバンドギャップリファレンス(第2の電圧生成回路)、11、24は電源用IC(電源回路)、11d、24dは端子(共通出力端子)、15、25は電源回路(第1の電源回路)、16、26は電源回路(第2の電源回路)、21は差動増幅回路、23、29は電圧増幅回路、27は出力回路(第1の出力回路)、Q3、Q31はトランジスタ(第2の出力回路)、Q11はトランジスタ(電流シンク回路)、D2はツェナーダイオードである。

Claims (7)

  1. 第1の電源電圧の供給を受けて動作し、出力電流に応じて出力電圧が変化する第1の電圧生成回路およびこの第1の電圧生成回路の出力電圧を入力しそれを共通出力端子に出力する第1の出力回路からなる第1の電源回路と、
    第2の電源電圧の供給を受けて動作し、第2の電圧生成回路、この第2の電圧生成回路の出力電圧と前記共通出力端子からのフィードバック電圧とを差動入力とする差動増幅回路およびこの差動増幅回路の出力電圧に応じた電圧を入力しそれを前記共通出力端子に出力する第2の出力回路からなる第2の電源回路と、
    前記第1の電圧生成回路の出力端子から電流を流し込むように構成された電流シンク回路とを備え
    前記電流シンク回路が流し込む電流は、前記差動増幅回路の動作により制御されることを特徴とする電源回路。
  2. 前記第1の電源電圧のみが供給された状態で前記共通出力端子の電圧が目標電圧にほぼ等しくなるように前記第1の電源回路が構成され、
    前記第2の電源電圧のみが供給された状態で前記共通出力端子の電圧が前記目標電圧に等しくなるように前記第2の電源回路が構成されていることを特徴とする請求項1記載の電源回路。
  3. 前記差動増幅回路の出力端子と前記第2の出力回路との間に電圧増幅回路が接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の電源回路。
  4. 前記第1の電圧生成回路は、定電流回路とツェナーダイオードとの直列回路により構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の電源回路。
  5. 前記第2の電圧生成回路は、バンドギャップリファレンスにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の電源回路。
  6. 前記第1および第2の出力回路は、エミッタフォロア回路により構成されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載の電源回路。
  7. 前記第1の出力回路は、ダーリントン接続されたトランジスタにより構成されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載の電源回路。

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