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JP4556975B2 - 光照射方法、光照射装置及び微粒子解析装置 - Google Patents
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光照射方法、光照射装置及び微粒子解析装置 Download PDF

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Description

本発明は、光照射方法、光照射装置及び微粒子解析装置に関する。より詳しくは、流路に存在する試料に対して指向性光の照射を行う技術に関する。
レーザー等の指向性光の照射技術は、分光測定や加工技術等に幅広く使用されている。指向性光は、波長が同じで位相が揃っているため、これをレンズなどで集束させた場合、光を小さい点に集めることができ、その照射点のエネルギー密度が高いという特性を有している。
レーザー分光に関しては、線型レーザー分光や非線形レーザー分光等に分類できる。吸収スペクトルや励起スペクトルを測定する線型レーザー分光も在来の光源を用いる分光に比して高感度かつ高分解能である。非線型レーザー分光は、更に高感度かつ高分解能の分光が可能となる。このようなものとして、例えば、レーザー誘起蛍光分光、レーザー・ラマン分光法、CARS(Coherent anti-Stokes Raman Scattering)、偏光分光、共鳴イオン化分光、光音響分光等が挙げられる。特に、時間分解能が高いものは、ピコ秒分光やフェムト秒分光とも呼ばれている。
例えば、レーザー照射技術はフローサイトメトリーにも用いられている(非特許文献1)。フローサイトメトリーとは、測定対象である細胞を生きたまま分取(ソーティング)して細胞の機能等を解析する測定手法である。細胞をラミナフロー中に流し込み、フローセルを通過する細胞にレーザーを照射する。これによって発生した蛍光や散乱光を測定する。また、パルス検出系では、細胞がレーザーを横切るときに生じた蛍光や散乱光を電気パルスとして検出し、パルス高やパルス幅やパルス面積等を分析することで解析を行う。これによって、細胞1個1個から発せられる散乱光や蛍光を検出することで、各細胞の特性を生きたまま分析することができる。
中内啓光著、「細胞工学別冊 実験プロトコルシリーズ フローサイトメトリー自由自在」、秀潤社、p12〜p13、第2版、2006年8月31日発行。
流路内の試料の位置が変化するため十分かつ確実な照射ができない場合等には、照射光の照射スポット径を流路幅よりも大きくすることが行われているが、照射スポットのエネルギー密度が低くなるため光源の出力パワーを上げなければならないといった問題がある。
そこで、本発明は、光源の出力パワーを上げなくても照射スポットのエネルギー密度を相対的に高くできる光照射方法を提供することを主な目的とする。
まず、本発明は、流路中に存在する試料に光照射を行う光照射方法であり、
前記流路の流路幅よりも小さい照射スポットを有する光を、前記流路幅方向に走査させながら前記試料に対して照射する光照射方法を提供する。
照射光の照射スポットを流路幅方向に走査させることで、少なくとも照射光の照射スポットのエネルギー密度を相対的に高くすることができる。その結果、光源の出力パワーの低減や、照射光の集光効率の改善が可能となる。
次に、本発明は、前記光照射は、ガルバノミラー、電気光学素子、ポリゴンミラー、MEMS素子の少なくともいずれかを用いて走査させる光照射方法を提供する。
そして、本発明は、前記指向性光の走査を、下記式(1)を満たす条件で行う光照射方法を提供する。
このような条件で走査することで、走査スポットが流路幅を通過する時間内に、試料が走査スポットを1回以上横切ることができる。その結果、必ず流路内に存在する試料を走査スポットで検出できる。
流路中に存在する試料に光照射する光照射装置であり、前記流路の流路幅よりも小さい照射スポットを有する光を照射する光源と、前記光を前記流路幅方向に走査させる走査手段と、を少なくとも備えた光照射装置を提供する。前記走査手段を備えることで、光源の出力パワーの低減や、照射光の集光効率の改善がなされた光照射装置とすることができる。
更に、本発明は、前記光照射装置を備えた微粒子解析装置を提供する。
本発明によれば、光源の出力パワーを上げなくても光照射の照射スポットのエネルギー密度を相対的に高くできる。
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る光照射方法、光照射装置及び微粒子解析装置の好適な一例について説明する。なお、添付図面に示された各実施形態は、本発明の例示であり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
図1は、本発明に係る光照射方法及び光照射装置の一例の説明に供する概略図である。
図1の符号1は、光照射装置1を示している。該光照射装置1は、流路11と光源12とを備えている。以下、符号Aは照射対象である試料を示している。符号Sは照射する光の照射スポットを示している。試料Aは、流路11中に存在しており、速度vで移動している。指向性光L12は速度vで走査することで、複数の照射スポットS12を有している。
本発明において流路11内に存在する試料Aの種類は限定されない。例えば、試料Aが細胞やビーズ等の微小粒子等であってもよい。流路11内の媒体は流体であればよく、種々の溶液や気体等を用いることができる。試料Aの種類や照射条件等を考慮して好適な媒体を選択することができる。
そして、複数の照射スポットS12を光走査によって形成することは、流路11の所望の位置において行なうことができる。従って、試料Aが流路11内のどのような位置に存在しているとしても、その流路11内を高速で光照射スキャンを行うようにできる。
光源から照射される指向性光L12の種類は特に限定されず、例えば、レーザーやLED(Light Emission Diode;発光ダイオード)等を用いることができる。
指向性光L12としてレーザーを用いる場合、その媒体としては、例えば、半導体レーザーや液体レーザーや気体レーザーや固体レーザー等が挙げられる。
半導体レーザーとしては、GaAsレーザーやInGaAsPレーザー等が挙げられる。ガスレーザーとしては、He−Neレーザー(赤色)、Arレーザー(可視、青色又は緑色)、COレーザー(赤外線)、エキシマーレーザー(紫色等)等が挙げられる。液体レーザーとしては、色素レーザー等が挙げられる。固体レーザーとしては、ルビーレーザーやYAGレーザーやガラスレーザー等が挙げられる。また、レーザーダイオード(LD)でNd:YAG等の固体媒体を励起して発振させるDPSS(ダイオード励起固体レーザー)等も用いることができる。
そして、本発明において行う光照射の用途は限定されず、用途に応じて好適な光源12を適宜選択できる。光照射の用途としては、例えば、各種分析用や測量用や加熱用や加工用等が挙げられる。
例えば、分析や測量を行なう場合、指向性光L12を試料Aに照射して得られる測定対象光L12´を検出する手段として、検出部13を設けることができる。図示はしないが、検出部13には、アナログデジタルコンバーター(ADC)を設けることにより、検出した測定対象光L12´をデジタル信号に変換しCPU(図示せず)等によって演算処理される。
測定対象光L12´の種類は限定されず、試料Aの種類や測定条件等を考慮して適宜好適な検出方法を採用することができる。測定対象光としては、試料Aから発せられる蛍光や散乱光が挙げられる。検出方法としては、例えば、あらかじめ試料Aを特定の蛍光物質でラベリングしておき、光源12から励起光として光L12を照射する。これにより発する蛍光を測定対象光L12´として検出することが挙げられる。
蛍光色素を用いる場合は、光源12から照射される光L12を指向性光とし、この波長(例えば、レーザーの波長)に対応した蛍光色素を用いることができる。
例えば、Arイオンレーザー(488nm)の場合には、FITC(fluorescein isothiocyanate)やPE(phycoerythrin)やPerCP(peridinin chlorophyll protein)等の蛍光色素を用いることができる。また、He−Neレーザー(633nm)の場合には、APC(allophycocyanin)やAPC−Cy7等の蛍光色素を用いることができる。ダイレーザー(598nm)の場合には、TR(Texas Red)等の蛍光色素を用いることができる。Crレーザー(407nm)レーザーや半導体レーザーの場合には、Cascade Blue等の蛍光色素を用いることができる。
測定対象光を用いた別の検出方法としては、ラベリング等を行わずに試料Aからの散乱光(前方散乱光や側方散乱光)を検出してもよい。例えば、照射スポットS12を試料Aが通過したときに発せられる散乱光を検出してもよい。この場合にも、光L12を指向性光とすることで、より高精度の位置情報の検出ができる。
そして、流路11内を試料Aが移動する場合、流路11内の試料Aの位置が変化する。特に、試料Aの大きさが流路11の流路幅Dに比してかなり小さい場合には、流路11内で試料Aが一定の自由度を有して移動するため、大きな照射むらや照射位置ずれやフォーカス位置ずれ等が生じることがある。このようなことが指向性光L12の照射効率の低下の一因となっていた。これに関して、従来は、照射時間を長くしたり、照射スポット径Dを流路幅Dよりも大きくすること等が行なわれていた(図1のR状態参照)。従来の一例として示すR状態等では、試料Aの略全領域に照射できるが、照射スポットSが大きくなるため、ビーム出力を上げる必要がある。また、照射スポットSを所望の楕円形状に整形する必要等がある。
これに対して、本発明では、指向性光L12を流路幅方向に走査させながら照射する(図1のv参照)。複数の照射スポットS12を流路11内に作り出すことで、試料Aは少なくともいずれかの照射スポットS12を通過する。これにより、照射スポットS12の照射スポット径Dを大きくしなくても、流路11内を移動する試料Aに対して十分かつ正確な光照射ができる。
指向性光L12は定速度で走査することに限定されず、使用目的や照射条件等を考慮して適宜変速で走査させてもよいが、高速で走査させることが望ましい。これにより、流路11を移動する試料Aに対してより確実に光照射でき、更には複数回光照射できる。特に好ましくは、下記式(1)に示す条件で光照射することが望ましい。
式(1)の左辺は、「照射スポット径D」を「流路11内における試料Aの移動速度v」で除したものである。これは、試料Aが照射スポット径を通過する時間を近似するものである。照射スポット径Dは特に限定するものではないが、1μm〜100μmであることが望ましい。流路11内における試料の移動速度vは特に限定するものではないが、0.1m/s〜10m/sであることが望ましい。
式(1)の右辺は、「流路幅D」を「指向性光の走査速度v」で除したものである。これは、流路幅を指向性光が走査するために要する走査時間を近似するものである。流路幅Dは特に限定するものではないが、10μm〜1mmであることが望ましい。指向性光の走査速度vは特に限定するものではないが、1m/s〜50m/sであることが望ましい。
即ち、試料Aが照射スポット径を通過する時に、少なくとも1回は流路幅の全幅に光照射されることになる。従って、より多く走査するためには、(D/V)が(D/v)に比して十分に大きいことが望ましい。より具体的には、(D/V)が(D/v)の2〜10倍であることが望ましい。この場合であれば、照射スポットS12を試料Aが通過する間に、2〜10回走査できる。これにより、指向性光L12の利用効率(efficiency)を高めることができ、複数回の走査による検出信号を精算することにより、指向性光L12のS/N比を更に向上させることができる。例えば、蛍光のように比較的暗い対象を扱う場合には、蛍光信号を高めながらノイズを下げることができるため、特に好適である。
また、高速で走査させることの他に、流路幅Dをより狭くすることでも同様の効果を得ることができる。流路幅Dを狭くすることで、照射スポットS12の走査所要時間(即ち、D/V)を短縮できる。このような走査条件、流路構造とすることで、試料に対して複数回光照射することができる。例えば、N回光照射できれば、その信号を精算することによって、検出光信号のS/N比を(N)1/2倍に向上させることができる。
光照射の走査手段は特に限定されないが、好適には、ガルバノミラーや、電気光学素子や、ポリゴンミラーや、MEMS素子等によって照射スポットS12を走査させることが望ましい。特に、電気光学素子は可動部がないため、安定性や信頼性が特に高い点で好適である。また、これらの走査手段を複数用いてもよい。
本発明に係る光照射装置1としては、流路11の流路幅D1よりも小さい照射スポットD2を有する指向性光L12を照射する光源12と、前記指向性光L12を流路幅方向に走査させる走査手段と、を少なくとも備えた装置とすることができる。更に、前記照射スポットS12において発生した測定対象光L12´を検出する光学検出系を備えることができる。
図2は、本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。図2の符号2は光照射装置を示している。
図2に示す光照射方法及び光照射装置2は、流路21内を送られる試料Aに対して、位置情報を得るための光L22を光源22から照射することを特徴の一としている。以下、図1との相違点を中心に説明する。
試料Aは流路21内を速度vで移動する。試料Aに対して位置情報を得るための光L22を光源22から照射する。照射スポットS22を走査させることで、この照射位置を通過する試料Aに確実に光照射される。これにより発する測定対象光L22´を検出部23で検出することで、試料Aの位置情報を得ることができる。
そして、この位置情報に基づいて、後続の光源24から指向性光L24を照射スポットS24に対して照射する。この照射スポットS24は図1に示す光照射方法と同様に走査されるものであるが、前記位置情報に基づいて試料Aの走査を開始できる。即ち、照射スポットS22における試料Aの存在位置を確認し(図2の斜線領域参照)、このような位置情報から照射スポットS24における存在位置を予測できる(図2の斜線領域参照)。
また、位置情報を得ることで、試料Aを照射スポットS24で指向性光L24を照射するタイミングを制御することもできる。即ち、照射スポットS22から照射スポットS24までに到達する時間を予測できる。例えば、位置情報を検出する光L22の照射後から(D/v)経過後に、光源24から光照射を行うように設定できる。
本発明では、試料Aが照射スポットS22に到達したときに指向性光L24を照射するようにタイミングを制御することもできる。この場合、光源24から指向性光L24を長時間あるいは連続照射する必要がないため、光源24の寿命や装置への負担の軽減等に寄与できる。
位置情報を得る光L22を複数の照射スポットS24に照射することで、当該位置における試料Aの通過時間だけでなく、位置情報を検出できる。その結果、後続の指向性光L24をより高い精度で照射できる。また、照射タイミングや照射の走査開始位置についても最適な条件を選択できるため、効率よく光照射できる。
加えて、流路中の他の領域で試料の加工や処理や分別等の工程を行う場合にも、得られた位置情報や速度情報をこれらの工程のトリガ信号として用いることができる。即ち、光照射によって得た試料の位置情報を、別途の工程を行うための装置部位に信号として出力し、この位置情報を装置部位のトリガ信号として用いることができる。
このように流路21中の試料Aの位置情報を得ることで、光源24からの指向性光L24の照射強度や照射時間や照射位置等を調節したり最適化したりできる。その結果、照射スポットS24での照射むらや照射ずれやデフォーカス等を更に改善できる。
位置情報を得る光L22を複数の照射スポットS22に照射する方法は限定されず、各照射スポットS22に対応する光源22を複数設けてもよいが、1の光源22から照射される光L22を走査させることが望ましい。走査機構を用いることで光源22が1つの光源でよいため、装置構成の簡易化が可能となる。
試料Aの位置情報とは、流路21中に存在する試料Aの流速や存在位置等に関する情報を指し、流路21内における試料Aのベクトルに関連するあらゆる情報を包含する。本発明では、位置情報として必要な情報のみを検出すればよく、位置情報の対象について限定するものではない。
そして、図示はしないが、位置情報を検出する手段として、検出部23により測定対象光L22´を検出して得られた位置情報に基づいて、指向性光の照射を制御する制御手段を別途設けることもできる。例えば、検出部23で検出した測定対象光L22´の測定データをアナログデジタルコンバーター(ADC)等によってデジタル信号に変換し、この信号をコンピューターにより演算処理し、光源24の照射を制御するための情報としてフィードバックすることができる。
測定対象光L22´の種類は限定されず、試料Aの種類や測定条件等を考慮して適宜好適な検出方法を採用することができる。測定対象光としては、試料Aから発せられる蛍光や散乱光が挙げられる。検出方法としては、前述と同様に、あらかじめ試料Aを特定の蛍光物質でラベリングしておき、光源22から励起光として光L22を照射する方法が挙げられる。これにより発する蛍光を測定対象光L22´として検出できる。また、ラベリングを行わずに試料Aから発する散乱光を位置情報として検出してもよい。
また、前記位置情報を反映させるのは光照射を行う光学系に限定するものではない。例えば、前記試料の位置情報(特に移動速度等)を考慮して、流路21中の媒体の流速(即ち試料Aの移動速度v)を制御する手段を設けることができる。前記位置情報に基づいて流路21内の媒体の流速を調節することで、試料Aに対してより正確に指向性光L24を照射できる。
位置情報を得る光L22を走査しながら照射する場合、走査条件は特に限定されないが、高速で走査させることが望ましい。これにより、流路11内を移動する試料Aに対してより確実に光照射できる。前記式(1)と同様の理由から、下記式(2)の条件で光照射することが特に望ましい。
従って、本発明に係る光照射装置としては、流路21において試料Aの位置情報を得る光L22を照射する光源22と、前記位置情報を得る光L22を走査させる走査手段と、前記位置情報を得る光L22が試料Aに照射されることで発する測定対象光22´を検出する光学検出系を更に備える光照射装置とすることができる。
そして、この光学検出系により得られた測定データを演算処理することで位置情報として得る演算処理部と、指向性光L24の照射を前記位置情報に基づいて制御する照射制御手段を更に設けることができる。更に、前記位置情報を得る光L22の照射スポット径Dが、流路22の流路幅Dよりも小さいことが望ましい。このようにすることで、装置構成の簡便化が可能となり、光源の数も減らすことができるため経済的であり、装置のメンテナンスも軽減できる。
図3は、本発明に係る光照射方法及び光照射装置の一例の説明に供する概略図である。図3の符号3は光照射装置を示している。
図3に示す光照射方法及び光照射装置3は、流路31内を送られる試料Aに対して、位置情報を得るための光の照射スポットS32を流路方向と幅方向についてそれぞれ異なる位置に照射していくことを特徴の一としている。以下、図1,図2との相違点を中心に説明する。
試料Aは流路31内を速度vで移動する。試料Aに対して位置情報を得るための光L32を光源32から照射する。この照射スポットS32を流路方向(X方向)と幅方向(Y方向)のそれぞれに走査させる。照射スポットS32を通過する試料Aから発する測定対象光L32´を検出部33で検出することで、試料Aの位置情報を得ることができる。そして、この位置情報に基づいて、光源34から指向性光L34を照射スポットS34に対して照射する。
特に、この照射スポットS32を流路方向(X方向)と幅方向(Y方向)のそれぞれに走査させることで、時間差で試料Aの位置情報を得ることができる。その結果、試料Aが流路31の流路方向と幅方向に関し、どの位置に存在しているのかをより正確に知ることができる。また、2次元(流路方向と幅方向)の検出に限らず、深さ方向(Z方向)も含めた3次元の位置情報の検出を行うように走査させてもよいことは勿論である。
図4は、本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。図4の符号4は光照射装置を示している。
図4に示す光照射方法及び光照射装置4は、位置情報を得る光L42,45の照射スポットS42,S45が、指向性光L44の照射スポットS44の前後に設けられていることを特徴の一としている。以下、図1〜図3との相違点を中心に説明する。
試料Aは流路41内を速度vで移動する。試料Aに対して位置情報を得るための光L42を光源42から照射し、測定対象光L42´を検出部43で検出する。そして、光源44から指向性光L44を流路幅方向に走査させながら試料Aに対して照射する。その後、再度位置情報を得るための光L45を後続の光源45から照射し、測定対象光L45´を検出部46で検出する。
指向性光L44を照射スポットS44に照射した後に、位置情報を得る光L45を照射スポットS45に照射することで、試料Aが流路41の後方領域においてどの位置に存在しているか等を知ることができる。また、前方の照射スポットS42で測定対象光L42´を十分に検出できなかった場合であっても、後方の照射スポットS45において測定対象光L45´を検出できるため、より詳細な位置情報を得ることができる。このように、流路41の後方領域における試料Aの位置情報も指向性光L44の光照射等に反映させることができる。
位置情報を得るための光の照射スポットを複数箇所設けることで、試料Aの位置情報をより高い精度で得ることができる。特に、流路41内を試料Aが一定の自由度をもって移動する場合、指向性光L44の光照射前、光照射後の位置情報をそれぞれ得ておくことで高度の光照射を行うことができる。
図5は、本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。図5の符号5は光照射装置を示している。
図5に示す光照射方法及び光照射装置5は位置情報を得る光照射の照射スポットが指向性光の照射スポットの前後に設けられていることを特徴の一としている。以下、図1〜図4との相違点を中心に説明する。
流路51は、略Y字状の流路構造である。即ち、流路511,512から送られてきた試料Aが合流して照射位置に送られてくる。光源52から位置情報を得るための光L52を9箇所の照射スポットS52に照射する。これにより発する測定対象光L52´を検出部53にて検出して位置情報を得る。これによって得られた位置情報に基づいて、光源54から指向性光L54を照射スポットS54に照射する。
位置情報を得る光の照射スポットS52を流路51内に複数箇所に照射することで、試料Aのより詳細な位置情報を検出することができる。特に、流路51内を略マス目状に分割して形成された各領域に対して、位置情報を得る光L52を照射することで、より正確な位置情報を得ることができる。
流路51が分岐している場合等では、試料Aが流路51内の合流領域でぶつかること等によって激しく運動しながら照射スポットS52まで送られてくる。位置情報を得る光L52の照射スポットS52をより多く設けて、流路51内の流路空間を網羅するように照射することで、試料Aの経時的な位置情報を詳細に得ることができる。その結果、より正確な位置情報を検出することができる。
図示はしないが、流路51の後方で試料Aを分取(ソーティング)する場合等では、試料が流路51内のどの位置に存在して、どの程度の速度で後続の分取予定位置まで移動してくるのか等についても位置情報を利用できる。
また、例えば、流路511,512にそれぞれ異なる試料を流し、マイクロリアクターとして用いる場合に好適である。流路511,512の合流によって何らかの反応が進行し、その後の反応物に対して指向性光L54を照射して分光検出を行い、かつその結果に応じて分取するといった用途にも用いることができる。
本発明に係る光照射方法及び光照射装置は、種々の技術分野に応用することができ、例えば、粒子径分布測定や流体画像解析や三次元測定やレーザー顕微鏡等をはじめとする指向性光を利用した計測装置・解析装置に応用できる。そのなかでも、流路中に存在する試料に対して照射を行う技術として、微小粒子を測定対象とする微粒子解析装置等に好適に用いることができる。
微粒子解析装置としては、フローサイトメーターやビーズアッセイ(フロービーズアッセイ)等の解析装置が挙げられる。即ち、微小粒子に対して光照射を行い、得られる蛍光や散乱光等の測定対象光を検出することで、微小粒子を分取すること等を行う技術に応用することができる。
フローサイトメトリーには、微小粒子の大きさや構造等を測定することのみを目的とするものや、測定された大きさや構造等に基づいて所望の微小粒子を分取できるように構成されたものがある。このうち、特に細胞の分取を行なうものをセルソータとして用いることができる。セルソータによれば、毎秒数万〜10万という細胞の高速測定及び分取が可能であるが、特に微小粒子に対して光照射する場合であっても、より正確に照射できる。
微小粒子をソーティングする際に、本発明の光照射装置を光学的検出機構に用いることができる。即ち、流路中に存在する微小粒子(生体細胞等)に対して正確な位置にレーザー照射することが可能であるため、生体細胞中にごくわずかに存在する幹細胞等であっても正確かつ効率よくソーティングすることができる。
このように、流路内に存在する微小粒子(細胞やビーズ等)に対して、照射もれ等が少ない適切なレーザー照射を行うことができるため、より高精度の検出が可能となる。更には、リアルタイムの検出も可能な微粒子解析装置とすることもできる点で好適である。
本発明に係る光照射方法、光照射装置及び微粒子解析装置によれば、より正確な指向性光の照射が可能であるため、各種測定機器や分析機器をはじめとする幅広い分野に応用できる。
本発明に係る光照射方法及び光照射装置の一例の説明に供する概略図である。 本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。 本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。 本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。 本発明に係る光照射方法及び光照射装置の別の一例の説明に供する概略図である。
符号の説明
1,2,3,4,5 光照射装置
11,21,31,41,51 流路
12,22,24,32,34,42,44,45,52,54 光源
13,23,33,43,46,53 検出部
A 試料

Claims (4)

  1. 流路の流路幅よりも小さい照射スポットを有する指向性光を、ガルバノミラー、電気光学素子、ポリゴンミラー、MEMS素子の少なくともいずれかにより前記流路幅方向に走査させながら、前記流路中に存在する試料に照射する光照射方法であり、
    前記指向性光の照射目標位置よりも前記流路の上流において、前記試料に光照射をして前記流路内における前記試料の位置情報を得て、該位置情報に基づいて前記試料が前記指向性光の照射スポットに到達する時間を算出し、前記試料が前記指向性光の照射スポットに到達したときにのみ前記指向性光を照射する光照射方法。
  2. 前記指向性光の走査を、下記式(1)を満たす条件で行う請求項1記載の光照射方法。
  3. 流路の流路幅よりも小さい照射スポットを有する指向性光を照射する光源と、
    前記指向性光を、ガルバノミラー、電気光学素子、ポリゴンミラー、MEMS素子の少なくともいずれかにより前記流路幅方向に走査させながら、前記流路中に存在する試料に照射する走査手段と、を備えた光照射装置であり、
    前記指向性光の照射目標位置よりも前記流路の上流において、前記試料に光照射をして前記流路内における前記試料の位置情報を得て、該位置情報に基づいて前記試料が前記指向性光の照射スポットに到達する時間を算出し、前記試料が前記指向性光の照射スポットに到達したときにのみ前記指向性光を照射する照射制御手段を備える光照射装置。
  4. 請求項3記載の光照射装置を備えた微粒子解析装置。
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