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JP4560010B2 - 建築物用断熱パネル - Google Patents
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本発明は、所定厚さの板状の発泡体と、該発泡体の内部に埋設され水が流される、または水で満たされる金属製のパイプと、前記発泡体の内部に該発泡体と実質的に平行に埋設される金属製板と、赤外線反射フイルムとからなる建築物用断熱パネルに関するものである。
建物、冷蔵庫、蓄熱槽の等の壁部材には、内部と外部との間の熱の移動を阻止するために断熱パネルが使用されている。このような断熱パネルは、発泡ウレタン、ガラス繊維等の単素材からも構成されているが、一般には特許文献1〜3にも示されているように、複数の層あるいはフイルムが重ね合わされた積層物から構成されている。
特開平5−50542号公報 特開2006−118154 特開2005−132004
特許文献1には、セルロース繊維を薄く平らに絡み合わせたもの、すなわち紙と、ポリマーラッテクス層と、フェノールフォーム層とからなる断熱パネルが示されている。また、特許文献2には、複数枚の断熱板を、その端部を突き合わせ、突き合わせた部分を連結シートで接続した断熱パネルが示されている、さらには、特許文献3により耐熱性を有するプラスチックフイルム基材の片面に金属酸化物からなる蒸着薄膜層、ガスバリヤ性被覆層、金属酸化物からなる蒸着薄膜層を順次積層した断熱パネルが提案されている。
特許文献1に示されている断熱パネルは、フェノールフォーム層を有するので、建物の壁、天井等に容易に接着することができると共に、ある程度の熱を反射することも、また伝熱を阻止する効果も認められるが、熱を吸収はしないので、層間に熱がこもり断熱効果が落ちる恐れがある。また、特許文献2により提案されている断熱パネルは、複数枚の断熱板と、これらの断熱板を接続している連結シートとからなり、断熱板は例えば発泡ポリスチレンから構成され、連結シートはポリオレフィン系から構成されているので、折り畳みが可能で、マンホールから地下室へ搬入することも、また搬出することもでき、地下室に設されている蓄熱槽の壁面に容易に適用できる効果は認められる。しかしながら、断熱板は発泡ポリスチレンのような単層からなっているので、積層物からなる断熱パネルのような断熱効果は期待できない。また、断熱板は連結シートで接続されていて、建物に適用する構造にはなっていない。特許文献3に記載の断熱パネルは、プラスチックフイルム基材、蒸着薄膜層、ガスバリヤ性被覆層、蒸着薄膜層が順次積層された構造の、冷蔵庫等の箱体に使用される断熱パネルで、建物用には適用できない。例え適用できても、積層間に到達した熱を吸収する構造にはなっていないので、上記したように層間に熱がこもり断熱効果が落ちる恐れがある。
本発明は、上記したような従来の断熱パネルの欠点を解消した建築物用断熱パネルを提供しようとするもので、具体的には断熱効果は勿論のこと、断熱層間にこもりがちな熱を吸収あるいは排出することができると共に、蓄熱効果も得られる建物用断熱パネルを提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、所定厚さの平面状を呈する発泡体が適用される。本発明においては発泡体の種類は問わない。発泡ウレタン、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等が適用可能である。また、本発明は上記目的を達成するために、前記発泡体の内部に金属製板、望ましくはアルミニウム箔あるいは板と金属製のパイプとが埋設される。このとき、金属製のパイプは金属製板と接触した状態で埋設される。金属製のパイプは、発泡体中に望ましくは蛇行して設けられ、熱容量の大きい水道水のような水が直接的に流される。あるいは、地熱と熱交換された水道水が流されるように構成される。さらには、水道水に代えて地下水が流される。また、金属製のパイプ中に滞留するように構成される。パイプは熱の良導体の金属製であるので、発泡体中の熱は金属製板を伝導してパイプに伝わり、そして水に吸収される。あるいは、蓄熱されるときは放出されることになる。このように水が流される、あるいは満たされる金属製パイプは、発泡体中に埋設され保守点検は不可能に近いので、例えばステンレス(登録商標)製パイプ、銅製パイプ、アルミニウム製パイプのような錆びに強いパイプが適用される。
本発明によると、上記のような金属製のパイプは、発泡体の内部に埋設されるが、埋設作業が容易なように、所定大きさの例えば縦×横が1800×900mmの2枚の発泡体が適用される。これらの2枚の発泡体の合わせ面に金属製パイプを配置し、2枚の発泡体を合わせることにより埋設することができるからである。このとき、合わせ面には金属製板が介在され、金属製のパイプはこの金属製板に接触した状態で埋設される。金属製板に到達した熱は、金属製のパイプに伝わり、そしてパイプから水に吸収されるからである。あるいは水から金属製板を介して発泡体に放出されるからである。このようにして、金属製のパイプを挟み込んだ2枚の発泡体は、赤外線反射フイルムで包み込み、一体化される。赤外線反射フイルムには、市販品が適用可能である。例えば、アルミニウム箔、熱線反射・断熱フイルム「レフテル」(株式会社ヤマヒラ製)等が適用可能である。
かくして、請求項1に記載の発明は上記目的を達成するために、所定厚さの板状の発泡体と、該発泡体の内部に埋設され水が流される、または水で満たされる金属製のパイプと、前記発泡体の内部に該発泡体と実質的に平行に埋設される金属製板と、赤外線反射フイルムとからなる断熱パネルであって、前記金属製のパイプは、前記金属製板と接触した状態で埋設され、前記金属製のパイプが埋設されている前記発泡体の表面は前記赤外線反射フイルムにより覆われている。
請求項2に記載の発明は、所定厚さの2枚の板状の発泡体と、該発泡体の内部に埋設され水が流される、または水で満たされる金属製のパイプと、前記発泡体の内部に該発泡体と実質的に平行に埋設される金属製板と、赤外線反射フイルムとからなる断熱パネルであって、前記金属製板は、前記2枚の発泡体の合わせ面に介在され、この合わせ面に前記金属製のパイプが前記金属製板に接触した状態で蛇行状に配置され、前記金属製のパイプが配置されている前記発泡体の表面は前記赤外線反射フイルムにより覆われている。請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の断熱パネルにおいて、金属製のパイプには制御された水道水あるいは地下水が直接、または水道水が地熱と熱交換されて流されるように構成され、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の断熱パネルにおいて、金属製のパイプが不錆鋼製のパイプであるように、そして請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載の断熱パネルにおいて、金属製板がアルミニウム箔または板であるように構成される。
以上のように、本発明によると、所定厚さの板状の発泡体と、金属製のパイプと、金属製板望ましくはアルミニウム箔あるいは板と、赤外線反射フイルムとからなり、前記金属製のパイプは前記発泡体の内部に前記金属製板と接触した状態で埋設され、前記金属製のパイプが埋設されている前記発泡体の表面は前記赤外線反射フイルムにより覆われているので、建築物の床、壁、天井等の所望の箇所に壁材として使用することができる。これにより、建築物の内外は熱的に略完全に遮断される。すなわち、本発明による断熱パネルに到達する赤外線は、赤外線反射フイルムにより、ほとんど温度の高い方へ反射される。反射しなかった熱線あるいは熱は、発泡体中を輻射あるいは伝導により金属製板に達するが、発泡体は断熱材であるので、達する熱量は小さい。金属製板に達した少量の熱は、伝導により金属製のパイプに達し、水に吸収される。このように、本発明によると、建築物の内外は熱的に略完全に遮断されるという、本発明に特有の効果が得られる。
本発明は上記のように構成され、そして建築物の内外側を実質的に完全に熱的に遮断することができるので、次のような効果も得られる。
(1)発泡体の内部には水が満たされる、あるいは水が流される金属製のパイプがアルミニウム板と接触した状態で設けられているので、赤外線反射フイルムによる効果と相まって断熱効果は高い。したがって、建築物用断熱パネルを薄く、特に薄い発泡体から構成することができる。
(2)本発明の建築物用断熱パネルは、その両側面に望ましくは空気層が確保されるように、所定の間隔をおいて内外装パネルに取付金具等を使用して取り付けられるが、建築物用断熱パネルが薄いので、上記のような取り付け作業が容易である。また、薄いので、狭い場所にも取り付けることができる。さらには、薄いので、取付金具が簡単になり、取付金具を通して移動する熱すなわちヒートブリッチを考慮する必要がない。
(3)金属製のパイプ中には水が流れているので、あるいは水で満たされているので、この水を防火用としても使用できる。また、災害時のような断水時には飲料水としても利用できる。さらには、金属製のパイプ中に満たされている水により、蓄熱効果を得ることもできる。
(4)本発明に係わる建築物用断熱パネルは、発泡体、金属製のパイプ望ましくはステンレス製パイプ、アルミニウム箔あるいは板、赤外線反射フイルム等から構成されているが、これらの部材はすべて市販品として入手できる。したがって、安価に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1により説明する。本実施の形態に係わる建築物用断熱パネル1は、2枚の発泡体2、2と、この2枚の発泡体2、2の合わせ面に介在されている金属製板望ましくはアルミニウム箔あるいはアルミニウム板3と、発泡体2、2の両面を覆っている赤外線反射フイルム4、4と、2枚の発泡体2、2の合わせ面に蛇行状に設けられている金属製のパイプ望ましくはステンレス製パイプ6とから構成されている。
発泡体2、2は、所定の大きさ例えば縦×横×厚さが1800×900×25mmの板状を呈している。したがって、この大きさが断熱パネル1のユニットの大きさになる。アルミニウム板3および赤外線反射フイルム4は、コイル状に巻かれて市販されているので、これを発泡体2の大きさに合わせて切断して使用する。また、金属製のパイプ6も、市販品が適用される。適用に当たっては、曲げ加工、切断、管継手による接続等の加工処置がなされる。
建築物用断熱パネル1は、次のようにして組み立てられる。あるいは製造される。すなわち、一方の発泡体2の合わせ面にアルミニウム板3を乗せる。このとき、アルミニウム板3を接着剤等により仮止めしておくこともできる。蛇行状にかげ加工された金属製のパイプ6をアルミニウム板3の上に乗せ、そして他方の発泡体2を重ね合わせる。このときも、接着剤等により仮止めしておくこともできる。これにより、アルミニウム板3と金属製のパイプ6は接触し、熱伝導的に一体化される。次いで、発泡体2、2の両面を赤外線反射フイルム5で包み込む。これにより、図1に示されているように、建築物用断熱パネル1がユニットとして構成される。
上記のように構成されている建築物用断熱パネル1は、建築物の床、壁、天井等に適用できるが、家の壁に適用した例が、図1において鎖線で示されている。室内側INには、赤外線反射フイルム5との間に5〜30mmの間隔があくようにしてベニヤ板、耐熱ボード、石膏ボード等の内装パネル10を、図示されない取付金具により取り付け、この内装パネル10の表面にクロスのような内装材11を貼り付ける。室外側OUTも、赤外線反射フイルム5との間に5〜30mmの間隔があくようにして石膏ボード等からなる外装パネル10’を取り付ける。この外装パネル10’の表面には塗装膜11’を施す。このようにして取り付けると、建物の室内側INと室外側UOTは、内装材11、内装パネル10、空気層12、赤外線反射フイルム5、発泡体2、アルミニウム板3発泡体3、赤外線反射フイルム5、空気層12および外装パネル10’により、熱的に隔離される。
上記のようにして、所定枚数の建築物用断熱パネル1を取り付けたら、ステンレス製パイプ6を適宜接続し、水道管に流量制御弁、開閉弁等を介在されて配管する。あるいは、水道水を地熱と熱交換させて、または地下水が金属製のパイプ6に直接流れるように配管する。
次に、上記実施の形態の作用について説明する。室内側INが暖房されているときは、ステンレス製パイプ6中の水の流れは止めて蓄熱する。温度の高い室内側INの熱線は、内装材11、内装パネル10および空気層12を通って、温度の低い室外側OUTへ逃げようとするが、赤外線反射フイルム5により、ほとんどの熱線が室内側INへ反射される。反射を免れた熱線すなわち熱は、発泡体2中を熱伝導あるいは輻射によりアルミニウム板3に達する。この熱は、アルミニウム板3からステンレス製パイプ6を介して水に伝わる。アルミニウム板3は熱バリヤとなり、金属製のパイプ6中の水に蓄熱される。暖房を停止し温度が低くなったときには、放熱される。
室内側INが冷房されるときは、所定量の水道水、地下水等を金属製のパイプ6中に流しておく。今度は室外側OUTの温度が高いので、室外側OUTの熱が室内側INへ浸入することになる。室外側OUTの熱線は、塗装膜11’、外装パネル10’および空気層12を通って、温度の低い室内側INへ浸入しようとするが、赤外線反射フイルム5により、ほとんどの熱線が室外側OUTの方へ反射される。反射を免れた熱は、発泡体2中を熱伝導あるいは輻射によりアルミニウム板3に達する。この熱は、アルミニウム板3から金属製のパイプ6を介して水に伝わり、流れている水により外部へ水と共に排出される。アルミニウム板3は熱バリヤとなり、室内側INへの熱の浸入が阻止される。
本発明の実施の形態の一部を示す断面図である。
符号の説明
1 建築物用断熱パネル 2 発泡体
3 アルミニウム板(金属製板) 5 赤外線反射フイルム
6 金属製のパイプ(ステンレス製のパイプ)

Claims (5)

  1. 所定厚さの板状の発泡体と、該発泡体の内部に埋設され水が流される、または水で満たされる金属製のパイプと、前記発泡体の内部に該発泡体と実質的に平行に埋設される金属製板と、赤外線反射フイルムとからなる断熱パネルであって、
    前記金属製のパイプは、前記金属製板と接触した状態で埋設され、前記金属製のパイプが埋設されている前記発泡体の表面は前記赤外線反射フイルムにより覆われていることを特徴とする建築物用断熱パネル。
  2. 所定厚さの2枚の板状の発泡体と、該発泡体の内部に埋設され水が流される、または水で満たされる金属製のパイプと、前記発泡体の内部に該発泡体と実質的に平行に埋設される金属製板と、赤外線反射フイルムとからなる断熱パネルであって、
    前記金属製板は、前記2枚の発泡体の合わせ面に介在され、この合わせ面に前記金属製のパイプが前記金属製板に接触した状態で蛇行状に配置され、前記金属製のパイプが配置されている前記発泡体の表面は前記赤外線反射フイルムにより覆われていることを特徴とする建築物用断熱パネル。
  3. 請求項1または2に記載の断熱パネルにおいて、金属製のパイプには制御された水道水あるいは地下水が直接、または水道水が地熱と熱交換されて流されるようになっていることを特徴とする建築物用断熱パネル。
  4. 請求項1〜3のいずれかの項に記載の断熱パネルにおいて、金属製のパイプが不錆鋼製のパイプであることを特徴とする建築物用断熱パネル。
  5. 請求項1〜4のいずれかの項に記載の断熱パネルにおいて、金属製板がアルミニウム箔または板であることを特徴とする建築物用断熱パネル。
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