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JP4564281B2 - トロイダル式cvtの制御装置 - Google Patents
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JP4564281B2 - トロイダル式cvtの制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トロイダル式CVT(無段変速機)の制御装置に関し、特に、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることにより変速比を変更するトロイダル式CVTの制御装置に関する。
この種のトロイダル式CVTの制御装置の一例が特開平8−233085号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1においては、検出した入力軸回転数を基に目標変速比を算出し、検出したローラの傾転角から変速比を算出する。そして、目標変速比と変速比との偏差に基づいてローラのトラニオン軸方向の目標変位を算出し、ローラのトラニオン軸方向の変位がこの目標変位に一致するように、油圧アクチュエータでトラニオンを変位させている。このように、特許文献1においては、目標変速比と変速比との偏差に基づく電子的なフィードバック制御を行っている。
その他にも、特許文献2のトロイダル式CVTの制御装置が開示されている。
特開平8−233085号公報 特開2003−336732号公報
特許文献1においては、目標変速比と変速比との偏差に基づく電子的なフィードバック制御を行っているが、このフィードバック制御におけるフィードバックゲインについては、トロイダル式CVTの運転状態に応じて変化させていない。例えば、流量制御弁への制御指令値からローラ傾転角あるいはトラニオンストロークまでの周波数応答については、出力ディスク回転数等の変化に応じて変化するため、最適なフィードバックゲインについてもこの周波数応答の変化に応じて変化する。したがって、特許文献1においては、トロイダル式CVTの運転状態に応じてフィードバック制御の応答性及び安定性を適切に確保することが困難であり、適切なフィードバック制御を行うことが困難であるという問題点がある。
本発明は、トロイダル式CVTの運転状態に応じて適切なフィードバック制御を行うことができるトロイダル式CVTの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置は、入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、ローラ回転軸のオフセット量に関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、ローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数に基づいて設定することで、出力ディスク回転数の変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、を有することを要旨とする。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と入力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスク回転数と入力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と入出力ディスク押圧力に基づいて設定することで、出力ディスク回転数と入出力ディスク押圧力の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と出力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスク回転数と出力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスク回転数の増大に対してローラ傾転角に関するフィードバックゲインを減少させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスク回転数の増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを増大させるものとすることもできる。
また、本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置は、入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数に基づいて設定することで、ローラ回転数の変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、を有することを要旨とする。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と入力ディスクトルクに基づいて設定することで、ローラ回転数と入力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と入出力ディスク押圧力に基づいて設定することで、ローラ回転数と入出力ディスク押圧力の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と出力ディスクトルクに基づいて設定することで、ローラ回転数と出力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転数の増大に対してローラ傾転角に関するフィードバックゲインを減少させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転数の増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを増大させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記ローラ回転数を、ローラ回転数、入力ディスクとローラの接触部の周速度、及びローラと出力ディスクの接触部の周速度のいずれかによって取得するものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記ローラ回転数を、入力ディスク回転数、出力ディスク回転数、及びローラ傾転角に基づいて取得するものとすることもできる。
また、本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置は、入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインを出力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスクトルクの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、を有することを要旨とする。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインを出力ディスクトルクと入力ディスク回転数に基づいて設定することで、出力ディスクトルクと入力ディスク回転数の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスクトルクの増大に対してローラ傾転角に関するフィードバックゲインを増大させるものとすることもできる。
この本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスクトルクの増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを減少させるものとすることもできる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記ローラ傾転角を、ローラ傾転角または変速比によって取得するものとすることもできる。
本発明に係るトロイダル式CVTの制御装置において、前記ローラ回転軸のオフセット量を、ローラ回転軸のオフセット量、ローラ傾転角変化量、変速比変化量、及び入力ディスク回転数変化量のいずれかによって取得するものとすることもできる。
本発明によれば、トロイダル式CVTの運転状態に応じて適切なフィードバック制御を行うことができる。さらに、ローラ傾転角や変速比をゲインスケジュールパラメータに用いることなく、変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
図1には、実施形態に係るトロイダル式CVTの全体構成が示されている。すなわち、エンジンの回転に基づいて回転される入力軸10には、2組の入力ディスク30a、30bが結合されている。この入力ディスク30a、30bは、中央に開口が形成され、外側から中央側に向け徐々に突出する形状を有しており、斜面はその軸方向の断面がほぼ円弧状になっている。また、入力ディスク30aは、図における左側に位置し、入力ディスク30bは図における右側に位置し、両者とも突出する中央が内側に対向するように位置している。入力ディスク30a、30bのそれぞれには、ほぼ同一形状の出力ディスク40a、40bがそれぞれ対向するように配置されている。すなわち、入力ディスク30aと出力ディスク40aが対向配置され、入力ディスク30bと出力ディスク40bとが対向配置されている。従って、軸方向の断面では、入力ディスク30aと出力ディスク40aの斜面が一対の半円を形成し、入力ディスク30bと出力ディスク40bとがもう一対の半円を形成している。
入出力ディスク30a、40aの間にはローラ35a−1、35a−2が挟持され、入出力ディスク30b、40bの間にはローラ35b−1、35b−2が挟持されている。すなわち、ローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2は一方側が入力ディスク30a、30bに接触し、他方側が出力ディスク40a、40bに接触し、入力ディスク30a、30bの回転トルクを出力ディスク40a、40bに伝達する。また、ローラ35a−1、35a−2は、それぞれトラニオン36a−1、36a−2によって支持されローラ35b−1、35b−2は、それぞれトラニオン36b−1、36b−2によって支持されている。このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2は、図における紙面に直角な方向に軸を有し、その軸方向に移動可能でかつその軸を中心として回動可能となっている。また、このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2の軸の半径方向位置が固定されており、ローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2が入出力ディスク30a、40a、30b、40bから離れないようになっている。
入力軸10は、油圧押圧(エンドロード)機構20に接続される。このエンドロード機構20は、内部に油圧を受け、入力ディスク30a、30bをそれぞれ出力ディスク40a、40b側に押圧することで、入出力ディスク30a、40a、入出力ディスク30b、40b間に挟圧力を生じさせ、これによってローラ35a−1、35a−2、35b−1、35b−2をそれぞれ所定の圧力で入出力ディスク30a、40a、30b、40b間に挟み込む。これによって、入出力ディスク30a、40a、30b、40bとローラ間のスリップを防ぎ、トラクション状態を維持する。なお、軸25は入力軸10と同一の回転をするものであり、この軸25によって入力ディスク30a、30bが回転される。また、入力ディスク30a、30bは、軸25にスラストベアリングを介し連結されており、軸25の軸方向に移動可能になっている。
出力ディスク40a、40bは、軸25にベアリングを介し回転可能に支持されている。この出力ディスク40a、40bの間には、出力ギア45が連結されており、出力ディスク40a、40bと一緒に回転する。出力ギア45には、カウンターギア60がかみ合わされており、このカウンターギア60に出力軸70が連結されている。従って、出力ディスク40a、40bの回転に伴い、出力軸70が回転する。
さらに、このトロイダル式CVTには、油圧ピストン室が設けられており、この油圧ピストン室からの油圧によって、トラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2のトラニオン軸方向の変位(トラニオンストローク:ローラオフセット量)が制御される。このトラニオン36a−1、36a−2、36b−1、36b−2のトラニオンストローク(ローラオフセット量)の制御によって、変速比の変更が行われる。なお、トラニオン36a−1、36a−2のストローク(ローラオフセット量)は、トラニオン36a−1、36a−2の中心を結ぶ線が入出力ディスク30、40の中心を通るように相補的に行われ、トラニオン36b−1、36b−2のトラニオンストローク(ローラオフセット量)は、トラニオン36b−1、36b−2の中心を結ぶ線が入出力ディスク30、40の中心を通るように相補的に行われる。
ここで、この変速比の変更について、図2に基づいて説明する。なお、この図2は、入力ディスク30を出力ディスク40の方から見た図であり、入力ディスク30とローラ35をそれぞれ1つだけ示している。図2(a)は、ローラ35が変位していない(トラニオンストローク=0)の場合を示しており、ローラ35の回転軸は、入力ディスク30の中心を通る。そして、変速する場合には、トラニオン36をその軸方向にオフセットさせる。例えば、図2(b)に示すように、入力ディスク30が回転してくる方向(図における上側)にオフセットさせる。これによって、ローラ35には、移動した場所における入力ディスク30の円周方向の力がかかり、ローラ35は入力ディスク30の周辺側に移動する力(傾転の力)がかかる。そして、ローラ35のオフセット量(トラニオンストローク)が0に戻ったときには、ローラ35の入力ディスク30と接触する位置が半径方向外側に変位している。これによって、ローラ35の出力ディスク40との接触位置は半径方向内側に変位し、変速比が変化する(アップシフトする)。なお、図における下方向(入力ディスクが遠ざかる側)にトラニオン36をオフセットさせることで、トラニオン36は反対方向に傾転し、ダウンシフトが行われる。
図3には、この変速比制御のための構成が示されている。なお、図3においては、1つの入力ディスク30と、2つのローラ35−1、35−2と、2つのトラニオン36−1、36−2を示している。
このように、油圧ピストン室50は、トラニオン36−1、36−2に相補的な動作をさせるために一対のピストン室50−1、50−2を有している。そして、このピストン室50−1、50−2には、流量制御弁52が接続されており、この流量制御弁52の制御によって油圧ピストン室50−1、50−2への供給油量が制御され、トラニオン36−1、36−2のストローク(ローラオフセット量)を制御する。
そして、トラニオン36の傾転角φを傾転角センサ37で検出し、ストロークxをストロークセンサ38で検出し、コントローラ80に供給する。ここで、ローラ35と入出力ディスク30、40の接触位置が分かれば、変速比と傾転角の関係は、幾何学形状だけで決まる対応関係にある。したがって、傾転角φを検出することで、変速比を検出することができる。また、傾転角センサ37により傾転角φを検出する代わりに、例えば入力ディスク回転数と出力ディスク回転数から変速比を取得することによっても、傾転角φを取得することができる。
コントローラ80には、アクセル開度、車速についての情報も供給されており、コントローラ80は、アクセル開度及び車速に基づいて目標変速比に対応した目標傾転角φrを決定し、この目標傾転角φrと傾転角センサ37によって検出した傾転角φとの偏差に基づいて流量制御弁52への制御指令値を算出する。そして、この制御指令値によって流量制御弁52を駆動制御することで、トラニオン36のストロークxを制御する。これによって、傾転角φが目標傾転角φrに追従するように、変速比制御が行われる。
ここで、このような変速制御において、基本的に変速制御は傾転角φのみをフィードバック制御するだけでよい。しかし、ストロークxは傾転角φの微分に相当し、傾転角の制御における振動を抑制するダンピングの効果を持つ。このため、本実施形態では、ストロークセンサ38により検出したストロークxが目標ストローク(0に設定している)に追従するようにトラニオン36のストロークxのフィードバック制御もあわせて行っている。なお、ストロークセンサ38によりトラニオンストローク(ローラオフセット量)xを検出する代わりに、ローラ傾転角の時間変化量、変速比の時間変化量、及び入力ディスク回転数の時間変化量のいずれかを取得することによっても、トラニオンストロークxを取得することができる。
図4には、コントローラ80における変速制御のための構成が示されている。図4に示すように、コントローラ80は、減算器81、86と、傾転角フィードバック制御手段82と、オフセット量フィードバック制御手段85と、フィードバックゲイン設定手段87と、を有している。
前述のようにアクセル開度及び車速に基づいて目標傾転角φrが決定され、目標傾転角φrは減算器81に入力される。減算器81には、傾転角センサ37によって検出した傾転角φも入力される。そして、減算器81は、目標傾転角φrと検出傾転角φとの偏差Δφを算出して出力する。
傾転角フィードバック制御手段82には、減算器81にて算出された偏差Δφが入力される。そして、傾転角フィードバック制御手段82は、この偏差Δφに傾転角フィードバックゲインkφを乗じることで、傾転角フィードバック制御指令値kφ×Δφを算出して出力する。このように、傾転角フィードバック制御手段82は、検出傾転角φを目標傾転角φrに追従させるための傾転角制御指令値を、偏差Δφに基づくフィードバック制御指令値として算出する。
オフセット量フィードバック制御手段85には、ストロークセンサ38により検出したローラ回転軸のオフセット量xが入力される。そして、オフセット量フィードバック制御手段85は、このオフセット量xにオフセット量フィードバックゲインkxを乗じることで、オフセット量フィードバック制御指令値kx×xを算出して出力する。このように、オフセット量フィードバック制御手段85は、検出オフセット量xを目標オフセット量(0に設定している)に追従させるためのオフセット量制御指令値を、オフセット量xに基づくフィードバック制御指令値として算出する。
減算器86には、傾転角フィードバック制御手段82にて算出された傾転角フィードバック制御指令値kφ×Δφ、及びオフセット量フィードバック制御手段85にて算出されたオフセット量フィードバック制御指令値kx×xが入力される。そして、減算器86は、傾転角フィードバック制御指令値kφ×Δφとオフセット量フィードバック制御指令値kx×xとの差を算出して流量制御弁52へ出力する。この減算器86から出力される制御指令値kφ×Δφ−kx×xに基づいて流量制御弁52の駆動制御が行われることで、トロイダル式CVT110内のトラニオン36の駆動制御が行われ、変速比の制御が行われる。
そして、本実施形態では、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxをトロイダル式CVT110の運転条件に基づいて設定する。これによって、フィードバックゲイン設定手段87は、トロイダル式CVT110の運転状態の変化に応じて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを変化させる。
次に、本実施形態における制御系の設計方法の具体例について、図5に基づいて説明する。ここでは一例として、入力ディスク30への入力トルクTinと出力ディスク回転数Noから傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定する場合について説明する。なお、入力トルクTinについては、センサにより直接検出してもよいし、既知の手法により推定してもよい。
まず、制御対象を安定化できる最適設計前の暫定制御ゲイン(kx、kφ)を設定する(S11)。そして、この状態で、各運転条件毎、すなわち所定の入力トルクTin及び出力ディスク回転数Noに対して制御入力である目標傾転角指令値φrに所定の周波数においてゲインがほぼ一定となる信号、例えばM系列信号を入力値として、トラニオンストロークxと傾転角φのデータを出力値としてモデル同定を行う(S12)。すなわち、運転条件(入力トルクTin、出力ディスク回転数No)毎に動作点近傍の線形モデル(同定モデル)を同定する。
得られた同定モデルと上記最適設計前のゲインから、制御対象である流量制御弁52とバリエータモデル(トロイダル式CVT110)からなるモデルを逆算して求める(S13)。
求められた制御対象を表すモデルを用いて、各運転条件(入力トルクTin、出力ディスク回転数No)毎に目標の制御性能(応答性、安定性)を指定して最適なフィードバックゲインkφ、kxを求める(S14)。
図5においては、簡単のため比例ゲインのみを示したが、PID制御のそれぞれのゲインであってもかまわない。また、1つのコントローラとして2入力1出力のコントローラの内部定数であってもよい。
さらに、そのコントローラは、上記運転条件をパラメータとするLMIコントローラ(パラメータでゲインスケジュール可能なロバスト制御器)でゲインスケジュールされるものであってもよい。また、ゲイン設定の運転条件として動作油温を追加してもよい。
また、以上の説明においては、実験データによる同定を用いて制御対象である流量制御弁52とバリエータモデルからなるモデル(動作点近傍の線形モデル)を求める例を説明した。ただし、トロイダル式CVTの物理モデルを用いて制御対象である流量制御弁52とバリエータモデルからなるモデル(動作点近傍の線形モデル)を求めることもできる。トロイダル式CVTの物理モデル(動作点近傍の線形モデル)の例として、出力ディスク回転数No及び入力トルクTinを用いて表現した以下の(1)〜(5)式を用いることができ、(1)〜(5)式により制御対象のモデルを求めることができる。ただし、以下に示す各式において、変数の時間微分については、その変数の上にドットを付けて表す。
Figure 0004564281
ここで、M:ローラ及びトラニオンの質量、I:ローラ及びトラニオンの傾転中心まわりの慣性モーメント、xt:トラニオンストローク、φt:ローラ傾転角、Tin:入力トルク、No:出力ディスク回転数、φo:動作点でのローラ傾転角(図6参照)、θo:ローラ半頂角(図6参照)、Ro:キャビティ半径(ローラの傾転中心から接触点までの距離、図6参照)、k0:アスペクト比(=Eo/Ro)、Eo:入力ディスクの回転中心から入力ディスクの最下点までの距離(入力ディスクの回転中心からローラの揺動中心までの距離からキャビティ半径Roを減算した距離、図6参照)、μm:ディスクとローラの接触点でのすべり率に対するトラクション係数の勾配、μd:設定トラクション係数、Ks:トラニオンストローク方向におけるばね定数、Rw:トラニオンワイヤ41掛かり径(図7参照)、Kw:トラニオンワイヤ41ばね定数(図7参照)、Pa:トラニオン油圧ピストン室50aの圧力(図3参照)、Pb:トラニオン油圧ピストン室50bの圧力(図3参照)、Va:トラニオン油圧ピストン室50aの容積(図3参照)、Vb:トラニオン油圧ピストン室50bの容積(図3参照)、Ap:トラニオン油圧ピストン受圧面積、kax,kAp,Ka:Paに関するパラメータ、kbx,kBp,Kb:Pbに関するパラメータ、xs:流量制御弁スプール変位、u:流量制御弁ドライバへの制御指令値、Ku:流量制御弁ドライバ定数、ω:流量制御弁ドライバからスプール変位までのダイナミクスのカットオフ周波数、である。
なお、(1)〜(5)式の導出の際には、次の1)〜4)の仮定を設けている。1)入出力ディスクを各1枚、ローラ(トラニオン)を1個で模擬する。2)油圧系の配管損失を無視する。3)動作点近傍で線形化する。4)トラクション係数は動作点近傍でディスクとローラの接触点でのすべり率に比例し、入出力部で同じとする。
次に、運転条件毎に設定したフィードバックゲインを車両のECU(電子制御ユニット)上で、実際に使用する場合に問題となるゲインマップの記憶法について説明する。
フィードバックゲインの算出方法として各運転条件に対するマップを用いて補間でゲインを算出する方法でもよいが、運転条件数、フィードバック信号数と、ゲインの種類(比例、微分、積分の各ゲイン)だけマップを必要とするので、マップの容量が大きくなる。そこで、各運転条件をパラメータとする関数を用いてフィードバックゲインを算出することで容量を低減することができる。
例えば、前述した制御系の設計方法を用いて入力トルクTin及び出力ディスク回転数Noから傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定した場合の関数を図8に示す。図8において、左側が傾転角フィードバックゲインkφを示したものであり、右側がオフセット量(トラニオンストローク)フィードバックゲインkxを示したものである。図8に示す関数においては、出力ディスク回転数Noの増大に対して、傾転角フィードバックゲインkφは減少しており、オフセット量フィードバックゲインkxは増大している。
また、これらフィードバックゲインkφ、kxを数式で示すと次式のようになる。
kφ=fφ(Tin,No)
kx=fx(Tin,No) ・・・ (6)
また、一例として、(6)式は下記の線形重回帰式で表すこともできる。
kφ=α0+α1Tin+α2No
kx=β0+β1Tin+β2No ・・・ (7)
ここで、α0,α1,α2,β0,β1,β2は、係数である。
次に、本実施形態のフィードバック制御における安定条件について説明する。
ここで、油圧系を除いて考えると、本実施形態の制御系を図9に示すブロック図で表すことができる。そして、比較対象のため、入力ディスク回転数Ni及び入力トルクTinを用いたトロイダル式CVTの物理モデル(動作点近傍の線形モデル)を考えると、以下の(8)〜(13)式で表すことができる。
Figure 0004564281
ここで、φtr:目標傾転角、Kφ:傾転角フィードバックゲイン、Kx:オフセット量フィードバックゲイン、である。また、(8)〜(13)式の導出の際には、入出力ディスクとローラとの接触点における滑りが微少であるものとし、接触点における入力ディスク、ローラ、及び出力ディスクの周速度が等しいものとしている。
(8)式をラプラス変換し、複素数sによる伝達関数表現にすると、(14)式が得られる。ただし、(14)式では、トラニオンストローク(ローラオフセット量)xtのラプラス変換を便宜上xtとしている。
Figure 0004564281
同様に、(9)式をラプラス変換し、複素数sによる伝達関数表現にすると、(15)式が得られる。ただし、(15)式では、ローラ傾転角φtのラプラス変換を便宜上φtとしている。
Figure 0004564281
(14)式を(15)式に代入することで、以下の(16)式が得られる。
Figure 0004564281
(16)式で表されるufからφtへの伝達関数をG(図9参照)とすると、フルヴィッツの安定判別法における特性方程式1+Kφ×G=0は、以下の(17)式で表される。
Figure 0004564281
ここで、フィードバックゲインKφ、Kxを正としても一般性を失わない。そして、すべてのパラメータが正で定義されているため、a1,a2,a3,a4,a5+kfxi×Kφはすべて正である。
そして、制御系が安定であるためには、以下の行列式が正であることが必要である。
Figure 0004564281
したがって、制御系が安定であるためには、以下の(18)式を満たす必要がある。
Figure 0004564281
一方、本実施形態において、出力ディスク回転数No及び入力トルクTinを用いたトロイダル式CVTの物理モデル(動作点近傍の線形モデル)を考えると、以下の(19)〜(24)式で表すことができる。
Figure 0004564281
同様の式の展開により、ufからφtへの伝達関数について、以下の(25)式を導出することができる(ローラ傾転角φtのラプラス変換を便宜上φtとする)。
Figure 0004564281
同様に、フルヴィッツの安定判別法から、制御系が安定であるためには、以下の(26)式を満たす必要がある。
Figure 0004564281
(18)式による安定限界及び(26)式による安定限界を数値計算した結果を図10,11に示す。図10(a)は、(18)式においてオフセット量フィードバックゲインKxを固定して入力ディスク回転数Ni及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合の傾転角フィードバックゲインKφに関する安定限界特性(曲線)を示す。一方、図10(b)は、(26)式においてオフセット量フィードバックゲインKxを固定して出力ディスク回転数No及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合の傾転角フィードバックゲインKφに関する安定限界特性(曲線)を示す。図10(a)、(b)における各曲線は、異なるローラ傾転角φoに対する安定限界曲線を示す。そして、図10(a)、(b)において、安定限界曲線より下側が安定領域を示し、安定限界曲線より上側が不安定領域を示す。傾転角フィードバックゲインKφについては、制御系の応答性及び安定性を考慮すると、安定領域の範囲内で大きい値を設定することが望ましい。
図10(a)に示す安定限界曲線においては、入力ディスク回転数Niの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが減少している。そして、ローラ傾転角φoの減少に対して傾転角フィードバックゲインKφが増大している。このように、入力ディスク回転数Niにより傾転角フィードバックゲインKφに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)の変動に対して制御系の安定限界が変動するため、ローラ傾転角φ(変速比γ)もゲインスケジュールパラメータに追加する必要がある。その分、傾転角フィードバックゲインKφを設定する制御マップの容量増大や、制御マップ適合に要する時間の増大を招いてしまう。
一方、図10(b)に示す安定限界曲線においては、出力ディスク回転数Noの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが減少している。そして、ローラ傾転角φoの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが若干増大しているものの、その増大幅は図10(a)の場合より極めて少ない。このように、出力ディスク回転数Noにより傾転角フィードバックゲインKφに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)の変動に対して制御系の安定限界がほとんど変動しないため、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。したがって、傾転角フィードバックゲインKφを設定する制御マップの容量低減、及び制御マップ適合に要する時間の短縮を実現することができる。なお、図10(b)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、出力ディスク回転数Noの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが減少するように、傾転角フィードバックゲインKφを設定することが好ましい。
また、図11(a)は、(18)式において傾転角フィードバックゲインKφを固定して入力ディスク回転数Ni及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合のオフセット量フィードバックゲインKxに関する安定限界特性(曲線)を示す。一方、図11(b)は、(26)式において傾転角フィードバックゲインKφを固定して出力ディスク回転数No及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合のオフセット量フィードバックゲインKxに関する安定限界特性(曲線)を示す。図11(a)、(b)における各曲線は、異なるローラ傾転角φoに対する安定限界曲線を示す。そして、図11(a)、(b)においても、安定限界曲線より下側が安定領域を示し、安定限界曲線より上側が不安定領域を示す。オフセット量フィードバックゲインKxについても、制御系の応答性及び安定性を考慮すると、安定領域の範囲内で大きい値を設定することが望ましい。
図11(a)に示す安定限界曲線においては、ローラ傾転角φoの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大している。したがって、入力ディスク回転数Niによりオフセット量フィードバックゲインKxに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)もゲインスケジュールパラメータに追加する必要があるので、オフセット量フィードバックゲインKxを設定する制御マップの容量増大や、制御マップ適合に要する時間の増大を招いてしまう。
一方、図11(b)に示す安定限界曲線においては、出力ディスク回転数Noの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大している。そして、ローラ傾転角φoの減少に対してオフセット量フィードバックゲインKxが若干増大しているものの、その増大幅は図11(a)の場合より極めて少ない。したがって、出力ディスク回転数Noによりオフセット量フィードバックゲインKxに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。したがって、オフセット量フィードバックゲインKxを設定する制御マップの容量低減、及び制御マップ適合に要する時間の短縮を実現することができる。なお、図11(b)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、出力ディスク回転数Noの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大するように、オフセット量フィードバックゲインKxを設定することが好ましい。
なお、(1)〜(5)式または(19)〜(24)式から、減算器86から出力される制御指令値とトラニオンストロークxtとの間の伝達関数G1、及び減算器86から出力される制御指令値とローラ傾転角φtとの間の伝達関数G2は、ともに出力ディスク回転数No及び入力トルクTinを用いて表せることがわかる。そのため、これらの伝達関数G1,G2は、出力ディスク回転数Noの変化に応じて変化するだけでなく、入力トルクTinの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを出力ディスク回転数No及び入力トルクTinに基づいて設定することがより好ましい。これによって、出力ディスク回転数No及び入力トルクTinの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
また、入力トルクTin及び入出力ディスク押圧力Faは対応関係にあるため、前述の伝達関数G1,G2は、ともに入出力ディスク押圧力Faの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを出力ディスク回転数No及び入出力ディスク押圧力Faに基づいて設定することもできる。これによって、出力ディスク回転数No及び入出力ディスク押圧力Faの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。なお、入出力ディスク押圧力Faについては、例えばエンドロード機構20内の圧力により取得することができる。
図12に、実際の装置において、減速変速させた場合の出力ディスク回転数Noの違いによる比較を示す。上図は、入力トルクTin=100Nm、出力ディスク回転数No=1000rpmの条件で、変速比γを1.0から2.0へ減速させた場合を示す。一方、下図は、入力トルクTin=100Nm、出力ディスク回転数No=2000rpmの条件で、変速比γを0.5から1.0へ減速させた場合を示す。ここで、傾転角フィードバックゲインkφは、出力ディスク回転数Noに基づいて設定されており、出力ディスク回転数No=2000rpmの場合の方が出力ディスク回転数No=1000rpmの場合より小さく設定されている。また、オフセット量フィードバックゲインkxは、出力ディスク回転数Noに基づいて設定されており、出力ディスク回転数No=2000rpmの場合の方が出力ディスク回転数No=1000rpmの場合より大きく設定されている。その結果、傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxは、出力ディスク回転数Noの違いに対してかなり異なった値となるが、目標傾転角φrへの応答性がほぼ同様になっている。さらに、ローラ傾転角φをゲインスケジュールパラメータに用いていないが、ローラ傾転角φ(変速比γ)が異なっていても目標傾転角φrへの応答性がほぼ同様になっている。以上のことから、本実施形態のフィードバック制御の有効性が理解される。
以上説明したように、本実施形態においては、出力ディスク回転数Noに基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することで、出力ディスク回転数Noの変化に応じてこれらのフィードバックゲインkφ、kxを変化させる。これによって、トロイダル式CVTの運転状態に応じて適切なフィードバック制御を行うことができ、変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができる。さらに、ローラ傾転角φ(変速比γ)をこれらのフィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに用いることなく変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができるので、フィードバックゲインkφ、kxを設定する制御マップの容量低減、及び制御マップ適合に要する時間の短縮を実現することができる。
さらに、本実施形態においては、フィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに入力トルクTinまたは入出力ディスク押圧力Faを追加することで、トロイダル式CVTの運転状態に応じてより適切なフィードバック制御を行うことができる。
また、本実施形態においては、出力ディスク回転数Noの増大に対して傾転角フィードバックゲインkφを減少させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
また、本実施形態においては、出力ディスク回転数Noの増大に対してオフセット量フィードバックゲインkxを増大させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
次に、本実施形態の他の態様について説明する。
以上の説明においては、出力ディスク回転数Noに基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定する場合について説明した。ただし、本実施形態においては、ローラ回転数Nrに基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することもできる。なお、ローラ回転数Nrについては、センサにより直接検出してもよいし、入力ディスク回転数Ni、出力ディスク回転数No、及びローラ傾転角φに基づいて取得してもよい。また、ローラ回転数Nr及びディスクとローラの接触部の周速度Vrは対応関係にあるため、ディスクとローラの接触部の周速度Vrを取得することによっても、ローラ回転数Nrを取得することができる。ここでの周速度Vrについては、入力ディスクとローラとの接触部の周速度を用いてもよいし、出力ディスクとローラとの接触部の周速度を用いてもよい。
前述のように、入出力ディスクとローラとの接触点における滑りが微少であるものとし、接触点における入力ディスク、ローラ、及び出力ディスクの周速度が等しいものとすると、RrNr=riNi=roNoの関係式が成立する。ただし、Rrはローラ接触点回転半径(=Rosinθo)、riは入力ディスク接触点回転半径(=Ro(1+k0−cos(θo+φt)))、roは出力ディスク接触点回転半径(=Ro(1+k0−cos(θo−φt)))である。
この関係式を(8)〜(13)式に代入することで、ローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)及び入力トルクTinを用いたトロイダル式CVTの物理モデル(動作点近傍の線形モデル)を得ることができる。そして、前述の場合と同様に、この物理モデルからフルヴィッツの安定判別法を用いて制御系の安定条件を求めることができる。その安定限界を数値計算した結果を図13に示す。
図13(a)は、オフセット量フィードバックゲインKxを固定して周速度Vr及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合の傾転角フィードバックゲインKφに関する安定限界特性(曲線)を示す。一方、図13(b)は、傾転角フィードバックゲインKφを固定して周速度Vr及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合のオフセット量フィードバックゲインKxに関する安定限界特性(曲線)を示す。図13(a)、(b)における各曲線は、異なるローラ傾転角φoに対する安定限界曲線を示す。
図13(a)に示す安定限界曲線においては、周速度Vrの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが減少している。そして、ローラ傾転角φoの変化に対する傾転角フィードバックゲインKφの変化量は極めて少ない。したがって、周速度Vrにより傾転角フィードバックゲインKφに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。なお、図13(a)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、周速度Vr(ローラ回転数Nr)の増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが減少するように、傾転角フィードバックゲインKφを設定することが好ましい。
また、図13(b)に示す安定限界曲線においては、周速度Vrの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大している。そして、ローラ傾転角φoの変化に対するオフセット量フィードバックゲインKxの変化量は極めて少ない。したがって、周速度Vrによりオフセット量フィードバックゲインKxに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。なお、図13(b)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、周速度Vr(ローラ回転数Nr)の増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大するように、オフセット量フィードバックゲインKxを設定することが好ましい。
なお、前述の物理モデルから、減算器86から出力される制御指令値とトラニオンストロークxtとの間の伝達関数G1、及び減算器86から出力される制御指令値とローラ傾転角φtとの間の伝達関数G2は、ともに周速度Vr(ローラ回転数Nr)及び入力トルクTinを用いて表せることがわかる。そのため、これらの伝達関数G1,G2は、周速度Vr(ローラ回転数Nr)の変化に応じて変化するだけでなく、入力トルクTinの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを周速度Vr(ローラ回転数Nr)及び入力トルクTinに基づいて設定することがより好ましい。これによって、周速度Vr(ローラ回転数Nr)及び入力トルクTinの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
また、入力トルクTin及び入出力ディスク押圧力Faは対応関係にあるため、前述の伝達関数G1,G2は、ともに入出力ディスク押圧力Faの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを周速度Vr(ローラ回転数Nr)及び入出力ディスク押圧力Faに基づいて設定することもできる。これによって、周速度Vr(ローラ回転数Nr)及び入出力ディスク押圧力Faの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
以上説明したように、この態様においては、ローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)に基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することで、ローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)の変化に応じてこれらのフィードバックゲインkφ、kxを変化させる。これによって、トロイダル式CVTの運転状態に応じて適切なフィードバック制御を行うことができ、変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができる。さらに、ローラ傾転角φ(変速比γ)をこれらのフィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに用いることなく変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができるので、フィードバックゲインkφ、kxを設定する制御マップの容量低減、及び制御マップ適合に要する時間の短縮を実現することができる。
さらに、フィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに入力トルクTinまたは入出力ディスク押圧力Faを追加することで、トロイダル式CVTの運転状態に応じてより適切なフィードバック制御を行うことができる。
また、ローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)の増大に対して傾転角フィードバックゲインkφを減少させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
また、ローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)の増大に対してオフセット量フィードバックゲインkxを増大させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、出力ディスク40への出力トルクToutに基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することもできる。なお、出力トルクToutについては、センサにより直接検出してもよいし、既知の手法により推定してもよい。
本実施形態において、入力ディスク回転数Ni及び出力トルクToutを用いたトロイダル式CVTの物理モデル(動作点近傍の線形モデル)を考えると、以下の(27)〜(32)式で表すことができる。
Figure 0004564281
前述の場合と同様に、(27)〜(32)式からフルヴィッツの安定判別法を用いて制御系の安定条件を求めることができ、安定限界を数値計算した結果を図14,15に示す。
図14(a)は、(18)式においてオフセット量フィードバックゲインKxを固定して入力トルクTin及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合の傾転角フィードバックゲインKφに関する安定限界特性(曲線)を示す。一方、図14(b)は、(27)〜(32)式から求められる安定条件においてオフセット量フィードバックゲインKxを固定して出力トルクTout及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合の傾転角フィードバックゲインKφに関する安定限界特性(曲線)を示す。
図14(a)に示す安定限界曲線においては、ローラ傾転角φoの減少に対して傾転角フィードバックゲインKφが増大している。したがって、入力トルクTinにより傾転角フィードバックゲインKφに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)もゲインスケジュールパラメータに追加する必要がある。
一方、図14(b)に示す安定限界曲線においては、出力トルクToutの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが増大している。そして、ローラ傾転角φoの減少に対して傾転角フィードバックゲインKφが若干増大しているものの、その増大幅は図14(a)の場合より極めて少ない。したがって、出力トルクToutにより傾転角フィードバックゲインKφに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。なお、図14(b)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、出力トルクToutの増大に対して傾転角フィードバックゲインKφが増大するように、傾転角フィードバックゲインKφを設定することが好ましい。また、出力トルクToutの最大値は変速比γに応じて変化するため、減速側の方が出力トルクToutのレンジが広くなる。
また、図15(a)は、(18)式において傾転角フィードバックゲインKφを固定して入力トルクTin及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合のオフセット量フィードバックゲインKxに関する安定限界特性(曲線)を示す。一方、図15(b)は、(27)〜(32)式から求められる安定条件において傾転角フィードバックゲインKφを固定して出力トルクTout及びローラ傾転角(動作点)φoを変化させた場合のオフセット量フィードバックゲインKxに関する安定限界特性(曲線)を示す。
図15(a)に示す安定限界曲線においては、ローラ傾転角φoの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが増大している。したがって、入力トルクTinによりオフセット量フィードバックゲインKxに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)もゲインスケジュールパラメータに追加する必要がある。
一方、図15(b)に示す安定限界曲線においては、出力トルクToutの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが減少している。そして、ローラ傾転角φoの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが若干増大しているものの、その増大幅は図15(a)の場合より極めて少ない。したがって、出力トルクToutによりオフセット量フィードバックゲインKxに関するゲインスケジュールを行う場合は、ローラ傾転角φ(変速比γ)をゲインスケジュールパラメータに追加することなく制御系の応答性及び安定性を確保することができる。なお、図15(b)に示す安定限界曲線から、フィードバックゲイン設定手段87は、出力トルクToutの増大に対してオフセット量フィードバックゲインKxが減少するように、オフセット量フィードバックゲインKxを設定することが好ましい。
なお、(27)〜(32)式から、減算器86から出力される制御指令値とトラニオンストロークxtとの間の伝達関数G1、及び減算器86から出力される制御指令値とローラ傾転角φtとの間の伝達関数G2は、ともに入力ディスク回転数Ni及び出力トルクToutを用いて表せることがわかる。そのため、これらの伝達関数G1,G2は、出力トルクToutの変化に応じて変化するだけでなく、入力ディスク回転数Niの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを入力ディスク回転数Ni及び出力トルクToutに基づいて設定することがより好ましい。これによって、入力ディスク回転数Ni及び出力トルクToutの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
また、前述のRrNr=riNi=roNoの関係式から、前述の伝達関数G1,G2は、ともに出力ディスク回転数No及び出力トルクToutを用いても表すことができ、出力ディスク回転数Noの変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを出力ディスク回転数No及び出力トルクToutに基づいて設定することもできる。これによって、出力ディスク回転数No及び出力トルクToutの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
さらに、前述の伝達関数G1,G2は、ともにローラ回転数Nr(ディスクとローラの接触部の周速度Vr)及び出力トルクToutを用いても表すことができ、ローラ回転数Nr(周速度Vr)の変化に応じても変化する。したがって、フィードバックゲイン設定手段87は、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれをローラ回転数Nr(周速度Vr)及び出力トルクToutに基づいて設定することもできる。これによって、ローラ回転数Nr(周速度Vr)及び出力トルクToutの少なくとも1つの変化に対して、傾転角フィードバックゲインKφ及びオフセット量フィードバックゲインKxのそれぞれを変化させる。
以上説明したように、この態様においては、出力トルクToutに基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することで、トルクToutの変化に応じてこれらのフィードバックゲインkφ、kxを変化させる。これによって、トロイダル式CVTの運転状態に応じて適切なフィードバック制御を行うことができ、変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができる。さらに、ローラ傾転角φ(変速比γ)をこれらのフィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに用いることなく変速制御の応答性及び安定性を十分に確保することができるので、フィードバックゲインkφ、kxを設定する制御マップの容量低減、及び制御マップ適合に要する時間の短縮を実現することができる。
さらに、フィードバックゲインkφ、kxに関するゲインスケジュールパラメータに入力ディスク回転数Ni、出力ディスク回転数No、及びローラ回転数Nr(周速度Vr)のいずれかを追加することで、トロイダル式CVTの運転状態に応じてより適切なフィードバック制御を行うことができる。
また、出力トルクToutの増大に対して傾転角フィードバックゲインkφを増大させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
また、出力トルクToutの増大に対してオフセット量フィードバックゲインkxを減少させることで、トロイダル式CVTの運転状態によらず、ほぼ一定の応答で変速制御を行うことができる。
以上の説明においては、2つの運転条件に基づいて傾転角フィードバックゲインkφ及びオフセット量フィードバックゲインkxを設定することで、これらのフィードバックゲインkφ、kxを変化させる場合について説明した。ただし、本実施形態においては、1つの運転条件に基づいてこれらのフィードバックゲインkφ、kxを設定してもよい。そして、PID制御のそれぞれのゲインを運転条件に応じて変化させてもよい。さらに、フィードバックゲインkφ、kxのいずれか一方のみを運転条件に応じて変化させてもよい。また、運転条件に動作油温を追加することも好適である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
実施形態のトロイダル式CVTの構成を示す図である。 変速メカニズムを示す図である。 トラニオンストロークおよび傾転角制御の構成を示す図である。 コントローラにおける変速制御のための構成を示す図である。 制御系の設計方法を説明する図である。 ローラ傾転角などを示す図である。 トラニオンワイヤ掛かり径などを示す図である。 フィードバックゲインkφ、kxの値を示す図である。 実施形態の制御系を説明する図である。 制御系の安定限界の算出結果を示す図である。 制御系の安定限界の算出結果を示す図である。 実施形態の変速制御の実験結果を示す図である。 制御系の安定限界の算出結果を示す図である。 制御系の安定限界の算出結果を示す図である。 制御系の安定限界の算出結果を示す図である。
符号の説明
10 入力軸、20 エンドロード機構、30(30a,30b) 入力ディスク、35(35a−1,35a−2,35b−1,35b−2) ローラ、36(36a−1,36a−2,36b−1,36b−2) トラニオン、40(40a,40b) 出力ディスク、45 出力ギア、52 流量制御弁、60 カウンターギア、70 出力軸、80 コントローラ、81,86 減算器、82 傾転角フィードバック制御手段、85 オフセット量フィードバック制御手段、87 フィードバックゲイン設定手段。

Claims (19)

  1. 入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、
    ーラ回転軸のオフセット量に関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、
    ーラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数に基づいて設定することで、出力ディスク回転数の変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、
    を有することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  2. 請求項1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ーラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と入力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスク回転数と入力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  3. 請求項1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ーラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と入出力ディスク押圧力に基づいて設定することで、出力ディスク回転数と入出力ディスク押圧力の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  4. 請求項1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ーラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを出力ディスク回転数と出力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスク回転数と出力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスク回転数の増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを増大させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  6. 入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、
    ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、
    ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数に基づいて設定することで、ローラ回転数の変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、
    を有することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  7. 請求項6に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と入力ディスクトルクに基づいて設定することで、ローラ回転数と入力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  8. 請求項に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と入出力ディスク押圧力に基づいて設定することで、ローラ回転数と入出力ディスク押圧力の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  9. 請求項に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインをローラ回転数と出力ディスクトルクに基づいて設定することで、ローラ回転数と出力ディスクトルクの少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転数の増大に対してローラ傾転角に関するフィードバックゲインを減少させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  11. 請求項〜10のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ回転数の増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを増大させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  12. 請求項〜11のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記ローラ回転数を、ローラ回転数、入力ディスクとローラの接触部の周速度、及びローラと出力ディスクの接触部の周速度のいずれかによって取得することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  13. 請求項6〜11のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記ローラ回転数を、入力ディスク回転数、出力ディスク回転数、及びローラ傾転角に基づいて取得することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  14. 入出力ディスクとその中間で摩擦係合により入出力ディスク間の動力伝達を行うローラとを有するトロイダル伝動部材と、入出力ディスクを近づける方向に押圧してローラを挟圧する押圧装置と、ローラの回転軸と入出力ディスクの回転軸が直交する位置からローラの回転軸をオフセットさせることによりローラの傾転角を変更して変速比を制御する変速制御部と、を有するトロイダル式CVTの変速制御を行う装置であって、
    ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関してフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、
    ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインを出力ディスクトルクに基づいて設定することで、出力ディスクトルクの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させるフィードバックゲイン設定手段と、
    を有することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  15. 請求項14に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、ローラ傾転角とローラ回転軸のオフセット量の少なくとも1つに関するフィードバックゲインを出力ディスクトルクと入力ディスク回転数に基づいて設定することで、出力ディスクトルクと入力ディスク回転数の少なくとも1つの変化に応じて該フィードバックゲインを変化させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  16. 請求項14または15に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスクトルクの増大に対してローラ傾転角に関するフィードバックゲインを増大させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  17. 請求項14〜16のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記フィードバックゲイン設定手段は、出力ディスクトルクの増大に対してローラ回転軸のオフセット量に関するフィードバックゲインを減少させることを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  18. 請求項〜17のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記ローラ傾転角を、ローラ傾転角または変速比によって取得することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
  19. 請求項1〜18のいずれか1に記載のトロイダル式CVTの制御装置であって、
    前記ローラ回転軸のオフセット量を、ローラ回転軸のオフセット量、ローラ傾転角変化量、変速比変化量、及び入力ディスク回転数変化量のいずれかによって取得することを特徴とするトロイダル式CVTの制御装置。
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