図1は、本発明の実施例1に係る画像処理装置を適用した画像形成装置による歪み補正の結果を示した模式図である。本発明の実施例1に係る画像形成装置に備えられた画像データ補正手段は、画像データを主走査方向にそれぞれ等間隔のあらかじめ定められた四つの領域(左から第1領域、第2領域、第3領域、第4領域)に分割し、それぞれの領域で異なる量の歪み補正を行う。従来の補正では、Bow ずれの最も突き出した位置(Bow の最大位置)を検知し、この位置で画像データを二分割し、シフト方向とシフト間隔を変えることで、それぞれの領域でSkew補正することにより、結果的にBow 補正したのに対して(図1左)、本実施形態の画像形成装置においては、主走査方向に等間隔の四つの領域に画像データを分割し、それぞれの領域で、主走査方向の画像位置ずれ量の補正を行う(図1右)。第1領域・第2領域と、第3領域・第4領域とで、シフトする間隔(シフト量)と方向を変更することにより、SkewのみでなくBow も精度良く補正することができる。
上記図1は、中央部におけるずれ量が最も大きくなるような上向きに凸形状に湾曲したボウ(Bow :画像の湾曲)が発生して画像を補正する状態を示したものである。本発明では、例えば、画像の両端部と中央部とで画像のずれ量を求めて、求められた画像のずれ量から、画像ずれがボウ(Bow :画像の湾曲)かスキュー(Skew:画像の傾き) 、あるいは両者が重畳されたものかを判別するとともに、ボウ(Bow :画像の湾曲)であれば、二次関数で、スキューであれば一次関数で近似して、四つに分割された各領域における画像のずれ量を求める。
また、上記画像データの分割の仕方、あるいは画像に発生ずれの内容によっては、1つの領域の中で変曲点を有することもあり得るが、ここでは、説明を簡略化するため、1つの領域の中では変曲点を有しない、つまり各領域の中では、一次関数(直線)で近似できるものと仮定する。また、1つの領域の中で変曲点を有する場合は、当該領域を更に分割することによって変曲点を含まない領域とすることができる。
なお、この実施例では分割された各々の領域は全て同サイズとなっているがずれ成分の特性に合わせ、あらかじめ異なるサイズとすることも有効である。
図10は、本発明の実施例1に係る画像処理装置を適用した画像形成装置としての、タンデム型のデジタルカラープリンタを示す概略構成図である。また、このタンデム型のデジタルカラープリンタは、画像読取装置を備えており、フルカラー複写機としても機能するようになっている。なお、上記デジタルカラープリンタは、画像読取装置を備えずに、図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データに基づいて画像を形成するものであっても勿論よい。
図10において、1はタンデム型のデジタルカラープリンタの本体を示すものであり、このデジタルカラープリンタ本体1は、その一端側の上部に、原稿2の画像を読み取る画像読取装置(IIT:ImageInputTerminal)4を備えているとともに、当該デジタルカラープリンタ本体1の内部には、画像読取装置4や図示しないパーソナルコンピュータ等から出力される画像データ、あるいは電話回線やLAN等を介して送られてくる画像データに、所定の画像処理を施す画像処理装置(IPS:ImageProcessingSystem)12と、当該画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データに基づいて画像を出力する画像出力装置(IOT:ImageOutputTerminal)100とが配設されている。画像処理装置12に、画像データを主走査方向に複数の領域に分割し、それぞれの領域で歪み補正を行う画像データ補正手段を備えている。
上記デジタルカラープリンタ本体1の内部には、画像出力装置100を構成する画像形成ユニットとして、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cが、水平方向に沿って一定の間隔をおいて配列されている。さらに、上記4つの画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cの下方には、これらの画像形成ユニットで順次形成される各色のトナー像を、互いに重ね合わせた状態で転写する中間転写ベルト25が、矢印方向に沿って回動可能に配設されている。そして、上記中間転写ベルト25上に多重に転写された各色のトナー像は、給紙トレイ39等から給紙される記録材としての記録用紙34上に一括して転写された後、定着器37によって記録用紙34上に定着され、外部に排出されるようになっている。
図11は本発明の実施例1に係る、画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラープリンタの構成を、更に詳細に示したものである。
なお、ここではタンデム型のデジタルカラープリンタを用いて、本発明の構成を説明するが、本発明は、カラー複写機/ファクシミリ等においても有効である。以下の実施例においても同様である。
図11において、タンデム型のデジタルカラープリンタの本体1の一端側の上部には、原稿2をプラテンガラス5上に押圧するプラテンカバー3と、プラテンガラス5上に載置された原稿2の画像を読み取る画像読取装置4が配設されている。この画像読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るように構成されている。
上記画像読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとして画像処理装置12(ImageProcessingSystem)に送られ、この画像処理装置12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。
そして、上記の如く画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8bit)の4色の原稿色材階調データ(ラスタデータ)に変換され、次に述べるように、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の画像形成ユニット13K、13Y、13M、13CのROS14K、14Y、14M、14C(RasterOutputScanner)に送られ、これらのROS14K、14Y、14M、14Cでは、所定の色の原稿色材階調データに応じてレーザー光による画像露光が行われる。
ところで、上記タンデム型のデジタルカラープリンタ本体1の内部には、上述したように、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4つの画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cは、すべて同様に構成されており、大別して、矢印方向に沿って所定の回転速度で回転する感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する一次帯電用のスコロトロン16と、当該感光体ドラム15の表面に各色に対応した画像を露光して静電潜像を形成する画像露光装置としてのROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を現像する現像器17、クリーニング装置18とから構成されている。
上記ROS14は、図11に示すように、半導体レーザー19を原稿色材階調データに応じて変調して、この半導体レーザー19からレーザー光LBを階調データに応じて出射する。この半導体レーザー19から出射されたレーザー光LBは、反射ミラー20、21を介して回転多面鏡22によって偏向走査され、再び反射ミラー20、21及び複数枚の反射ミラー23、24を介して像担持体としての感光体ドラム15上に走査露光される。
上記画像処理装置12からは、黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の画像形成ユニット13K、13Y、13M、13CのROS14K、14Y、14M、14Cに各色の画像データ(ラスタデータ)が順次出力され、これらのROS14K、14Y、14M、14Cから画像データに応じて出射されるレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム15K、15Y、15M、15Cの表面に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム15K、15Y、15M、15Cに形成された静電潜像は、現像器17K、17Y、17M、17Cによって、それぞれ黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cの感光体ドラム15K、15Y、15M、15C上に、順次形成された黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cの下方に配置された中間転写体としての中間転写ベルト25上に、一次転写ロール26K、26Y、26M、26Cによって多重に転写される。この中間転写ベルト25は、ドライブロール27と、ストリッピングロール28と、ステアリングロール29と、アイドルロール30と、バックアップロール31と、アイドルロール32との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記転写ベルト25としては、例えば、可撓性を有するポリイミド等の合成樹脂フィルムを帯状に形成し、この帯状に形成された合成樹脂フィルムの両端を溶着等の手段によって接続することにより、無端ベルト状に形成したものが用いられる。
上記転写ベルト25上に多重に転写された黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のトナー像は、バックアップロール31に圧接する2次転写ロール33によって、圧接力及び静電気力で記録用紙34上に2次転写され、この各色のトナー像が転写された記録用紙34は、2連の搬送ベルト35、36によって定着器37へと搬送される。そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙34は、定着器37によって熱及び圧力で定着処理を受け、複写機本体1の外部に設けられた排出トレイ38上に排出される。
上記記録用紙34は、図11に示すように、複数の給紙トレイ39、40、41のうちの何れかから所定のサイズのものが、給紙ローラ42及び用紙搬送用のローラ対43、44、45からなる用紙搬送経路46を介して、レジストロール47まで一旦搬送される。上記給紙トレイ39、40、41のうちの何れかから供給された記録用紙34は、所定のタイミングで回転駆動されるレジストロール47によって中間転写ベルト25上へ送出される。
そして、上記黒色、イエロー色、マゼンタ色及びシアン色の4つの画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cでは、上述したように、それぞれ黒色、イエロー色、マゼンタ色、シアン色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるようになっている。
なお、上記感光体ドラム15K、15Y、15M、15Cは、トナー像の転写工程が終了した後、クリーニング装置18K、18Y、18M、18Cによって残留トナーや紙粉等が除去されて、次の画像形成プロセスに備える。また、中間転写ベルト25は、ベルト用クリーナー48によって残留トナーが除去される。
ところで、上記の如く構成されるタンデム型のデジタルカラープリンタでは、運搬・設置時の振動や、給紙トレイの開け閉め、あるいは温度変化や経年変化等、種々の要因によって、各画像形成ユニットの感光体ドラム等に位置的な変動が生じ、画像の位置ずれが発生する。
そこで、本実施例の画像形成装置では、次のようにして、画像の歪み補正を実施している。
図12は、本実施例に係る、画像データ補正手段98を備えた画像形成装置の構成を示す図である。図12に示すように、本実施例に係る画像形成装置は、画像データ生成手段70、画像データ補正手段98、画像出力手段100及び画像形成状態検知手段60から構成されている。ここで、画像データ補正手段98は歪み検出部74及び歪み補正処理部85から構成されている。
画像データ生成手段70は、記録装置などから供給されるテストパターンの画像データを記憶する。画像データ生成手段70は、記憶したテストパターンの画像データを、歪み補正処理部85、歪み検出部74に対して出力する。
歪み補正処理部85は、画像データ生成手段70から入力されたテストパターンの画像データに対しては何らの補正も行わずに画像出力手段100に対して出力する。画像出力手段100は、歪み補正処理部85から入力されたテストパターンの画像データを画像出力する。
画像出力状態検知手段60は画像出力されたテストパターンの画像を検知し、テストパターンの画像データを読み出し、歪み検出部74に出力する。
歪み検出部74は、画像データ生成手段70から入力されたテストパターンの画像データと、画像出力状態検知手段60から入力されたテストパターンの画像データとを比較し、出力画像に生じるスキュー・弓形歪みおよび倍率変動などのレジずれ(歪み)を検出する。歪み検出部74は、検出した歪み情報を、歪み補正処理部85に対して出力する。
表示・入力装置に対するユーザの操作に従って、画像を出力する際は、歪み補正処理部85において、画像データ生成手段70から入力される画像データに対して、歪み検出部74から入力された歪み情報に基づいて歪み補正処理を行い、画像出力手段100に対して歪み補正された画像データを出力する。そして、画像出力手段100は、歪み補正処理部85から入力された補正済画像データに従って画像出力する。
また、本実施例の画像形成装置においては、図12に示すように、画像データ補正手段98が画像データをあらかじめ定められた複数の領域に分割し、それぞれの領域で歪み検出と歪み補正処理を行っている。
この実施の形態の画像形成装置においては、デジタルカラープリンタの電源投入時や、所定のプリント枚数毎、あるいは所定の時間が経過する度や、機内の温度が所定の温度以上変化した場合など所定のタイミングで、レジストコントロール動作やプロセスコントロール動作が実行される。具体的には、このタイミングで、カラーレジずれ検出用の上記テストパターンを中間転写ベルト25上に形成し、このテストパターンを画像出力状態検知手段60によって検知し、画像データ補正手段98がそれぞれの領域で、上記説明の歪み検出を行っている。そして、通常の画像出力時には、歪み補正部85により画像データに対してこの歪み補正処理がなされ、画像出力手段により画像出力される。
なお、本実施例では、パターン検出器(画像出力状態検知手段)60を、画像出力手段100のうち、最終の画像形成ユニットの直後に配設し、中間転写体25上に出力された画像を検知するように構成したが、画像出力状態検知手段60を、定着装置24の直後に配設し、記録用紙上に印刷されたテストパターンを画像出力状態検知手段60により検知することもできる。
次に、上記カラーレジずれ検出用のテストパターン及びパターン検出器(画像出力状態検知手段)60について説明する。
この実施例では、図14に示すように、中間転写ベルト25上に所定のタイミングで、シェブロンパターンと呼ばれる画像位置検出用のパターン50を形成し、この画像位置検出パターン50をパターン検出器(画像出力状態検知手段)60によって検出して、各画像形成ユニット13K、13Y、13M、13Cで形成される画像の位置ずれ量を求めて補正した後、所望のカラー画像を形成するように構成されている。なお、上記パターン検出器60A、60B、60Cは、図11に示すように、最も下流側のシアン色の画像形成ユニット13Cの下流側に設けられた検出位置において、図14に示すように、主走査方向に沿って、カラー複写機本体1のOUT側(図中、手前側)と、CENTER部(中央部)と、IN側(図中、奥側)にそれぞれ配置されているが、必要に応じて、中間転写ベルト25の幅方向に沿って等間隔に複数個(4個以上)設けてもよく、検知する画像位置ずれの種類に応じて適宜配置される。
テストパターン50としては、種々の形状のものを用いることができるが、例えば、図15に示すように、中央部を先頭として、左右両側に副走査方向に沿って等しい角度だけ傾斜させた直線状の画像からなる山型マーク51を、画像位置検出器60A、60B、60Cの位置に対応させて形成したものが用いられる。上記画像位置検出パターン50は、副走査方向(中間転写ベルト25の移動方向)に沿って所定の間隔で複数形成される。
更に説明すると、上記テストパターン50としては、図15に示すように、第1の基準色(図示例では、シアン色)からなる第1番目の山型マーク51CCと、第2の被測定色(図示例では、イエロー色)からなる第2番目の山型マーク51YYと、第1の色と第2の色からなる第3番目の山型マーク51CYマークを、1つの単位として被測定色のすべてを組み合わせたパターンが用いられる。図15に示すパターン50の組み合わせが基準色と被測定色における1ブロックとする。このパターンを実際に用いる場合には、数ブロック分繰り返して形成してサンプリングし、サンプリング値を平均化する等の処理が行われる。なお、黒色の山型マーク51は、検出精度を上げるため、下地を反射率の高いイエロー色とし、その上に黒色のトナーで所定の山型マーク51の部分が開口したマクスを施すことによって、黒色の山型マーク51を形成するのが望ましい。なお、上記画像位置検出用のパターン50を出力するための画像データは、例えば、画像形成装置の制御部5のROM等に予め記憶されている。
図16は上記テストパターン50を検出するパターン検出器60を示す構成図である。
図16において、61はパターン検出器60の筐体であり、62、63は中間転写ベルト8上に形成された画像位置検出用パターン50をそれぞれ照明する2つのLED等からなる発光素子であり、64、65は2つの受光素子をそれぞれ一組とした”バイセル”と呼ばれる受光素子対を示すものである。この”バイセル”と呼ばれる受光素子対64、65としては、例えば、特開平6−118735号公報に開示されているように、2つのフォトダイオード等からなる受光素子64a、64b及び65a、65bを組み合わせた検出器を左右対称に配置したものが用いられる。なお、上記受光素子対64、65の傾斜角度は、山型パターン51の傾斜角度(例えば、45度)に等しく設定されている。上記2つの発光素子62、63としては、例えば、特定波長(赤外領域)の光、あるいは所定の波長分布を持った光を出射するLEDなどが用いられ、これらの発光素子62、63は、中間転与ベルト8上の2つの検出位置を、互いに所定の角度だけ傾斜した状態で照明するように配置されている。また、上記2組の受光素子対64及び65は、中央部が互いに接触し、両端部が水平方向に対して所定の角度だけ下方に傾斜した状態で、隣接して配置された細長い平行四辺形状の2つの受光素子64a、64bと65a、65bを備えており、各受光素子64a、64bと65a、65bは、図6(B)に示すように、反射光の検知タイミング及び検知角度が互いに異なるように設定されている。
上記パターン検出器60は、中間転写ベルト8上に形成されたテストパターン50を検出すると、当該テストパターン50の直線状のマーク51によって、一方の受光素子64bからは、反射光量に応じた山型の波形が出力され、他方の受光素子64aからも、幾らか遅れて山型の波形が出力される。そして、これら2つの受光素子64b、64aから出力される波形を増幅してから差分をとるか、差分をとってから増幅することにより、図5に示すように、一旦大きく山型に立ち下がってから、今度は大きく山型に立ち上がる出力波形が得られる。そこで、上記2つの受光素子64a、64bから出力される波形の差分をとることにより、CCD等の高精度のセンサーを使用しなくとも、テストパターン50の直線状マーク51の位置を、高解像度で精度良く検出することが可能となる。
そして、上記テストパターン50がパターン検出器60によって検出されると、当該パターン検出器60からは、図15の右端に示すような波形が、テストパターン50を検出した時にのみ出力される。したがって、上記パターン検出器60からの出力を、一定の閾値と比較することによって、テストパターン50を検出したときに、”OFF”から”ON”に変化し、当該テストパターン50が通過したときに、”ON”から”OFF”に変化するパルス信号が得られる。
このように、本結果の”ON”のみ着目すると、上記にて述べた通り”ON”の期間はパターンを検出している期間であり、”OFF”の期間はパターンを検出していない期間である。故に、”ON”→”ON”の時間間隔を測定すれば、上記パターン間の距離を測定したことになり、その結果より基準色の画像に対する各色のずれ量を計算し、そのずれ量分から複数種類の位置ずれ量を求めて、各画像形成ユニットにて補正することで常に安定/良好な画像を得ることが可能となる。
図17は上記画像位置検出器60の信号処理回路を示すブロック図である。
上記画像位置検出器60は、図17に示すように、一方の発光素子としてのLED62に対応した反射光量検出部66aと、他方の発光素子としてのLED63に対応した反射光量検出部66bとを備えている。一方の反射光量検出部66a において、受光素子としてのフォトダイオード64aの出力端は、電流−電圧変換器80、増幅器(AMP)81、A/D変換器82を介して制御部5のマイクロコンピュータ83に接続されており、フォトダイオード64aから出力される受光量に応じた大きさの電流は、フォトダイオード64aの出力電圧を表すデジタルデータに変換されてマイクロコンピュータ83に入力される。マイクロコンピュータ83は、LEDドライバ84を介して発光素子(LED)62に接続されている。そして、上記マイクロコンビュータ83は、LEDドライバ84を介して、フォトダイオード64aからの出力電圧が所定の範囲内となるように、LED62に供給する駆動電流を制御する。
また、他方のフォトダイオード64bの出力端は、電流−電圧変換器85を介して差動入力増幅器86の2つある入力端のうちの一方に接続されており、2つある入力端の他方には、フォトダイオード64aからの出力である電流−電圧変換器80の出力端が接続されている。上記差動入力増幅器86は、電流−電圧変換器85、80から入力された信号の差分(フォトダイオード64a、64bの受光量差に相当)を増幅して出力する。なお、図15には、画像位置検出器60が画像位置検出パターン50を検出した際の差動入力増幅器86の出力電圧のおおよその変化が、パターン51と対応させて示されている。
上記差動入力増幅器86の出力端は、コンパレータ87、バッファ88、カウンタ89を介してマイクロコンピュータ83に接続されている。コンパレータ87は、差動入力増幅器86から入力された信号のレベルを予め設定された閾値と比較し、信号のレベルが閾値以上のときには出力信号をハイレベル(便宜的に「ON」という) 、信号のレベルが閾値未満のときには出力信号をローレベル(便宜的に「OFF」という)に切替える。コンパレータ87からの出力信号は、バッファ88を介してカウンタ89へ入力される。
そして、上記カウンタ89は、入力された信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わるとカウントを開始し、信号のレベルが「ON」から「OFF」に切り替わった後に再度「OFF」から「ON」に切り替わると、それまでのカウント値をマイクロコンピュータ83へ出力すると共にカウント値をリセットし、次に信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わる迄の時間をカウントすることを繰り返す。
マイクロコンピュータ83は、後述する画像位置補正時(画像位置検出器60が画像位置検出パターン50を検出した時)に、カウンタ89から入力されたカウント結果に基づいて画像位置検出パターン50の位置を検出し、画像形成部7Y、7M、7C、7Bkによる画像形成位置のずれ(レジずれ)を補正するように構成されている。
なお、他方の反射光量検出部66bのフォトダイオード65a、65bにも反射光量検出部66aと同一構成の回路が接続されているので、図17に示すように、接続されている回路の各部に同一の符号を付して、その説明を省略する。
上記マイクロコンピュータ83は、レジずれの補正に際して、図15に示すようなテストパターン50が中間転写ベルト8の外周面上に形成されるように画像形成部7Y、7M、7C、7Bkを制御する。
中間転写ベルト8に上記のテストパターン50が形成されると、パターン検出器60によるテストパターン50の検出が行われる。ここで、中間転写ベルト8の外周面上でのフォトダイオード64a、64bによる検出位置は、副走査方向にずれているため、テストパターン50の検出時には、差動入力増幅器86からは、電流−電圧変換器85、80から入力された信号の差分(フォトダイオード64a、64bの受光量差)に相当する波形、すなわち図15に「検出波形」として示すように、中間転写ベルト8の外周面上でのフォトダイオード64a、64bによる検出位置を単一の山型マークが横切る毎に、出力信号のレベルが負方向及び正方向にパルス状に変化する波形の信号が出力される。
差動入力増帽器86の出力信号は、コンパレータ87に入力され、コンパレータ87によって上記出力信号のレベルが予め設定された閾値と比較される。コンパレータ87は、入力された信号のレベルが閾値以上のときには出力信号のレベルを「ON」とし、入力された信号のレべルが閾値未満のときには出力信号のレべルを「OFF」とする。コンパレータ87から出力された信号はバッファ88を介してカウンタ89に入力され、信号のレベルが「OFF」から「ON」に切り替わる時間間隔が順次カウントされる。カウンタ89によるカウント値は、パターン検知信号(図15参照)としてマイクロコンピュータ83に入力される。
マイクロコンピュータ83には、パターン検知信号として、単一の画像位置検出器60当り2個(合計6個)のカウンタ89からカウント値が各々入力される。コンパレータ87から出力される信号において、レベルが「ON」となっている期間は、検出器が山型パターンを検出している期間に相当し、レベルが「OFF」となっている期間は、検出器が山型パターンを検出していない期間(山型パターンの間隙を検出している期間)に相当する。従って、カウンタ89から入力されるカウント値は、画像位置検出パターン50における山型パターン51の形成間隔を表している。
図18はこの実施の形態に係るデジタルカラー複写機の制御回路を示すブロック図である。
図18において、83はデジタルカラー複写機の画像形成動作を制御するマイクロコンピュータ(CPU)であり、このマイクロコンピュータ83には、画像形成位置の補正動作で適宜使用されるパタメータを記憶する記憶手段としての不揮発性メモリ(NVM)90が接続されている。また、上記マイクロコンピュータ83には、画像データを展開するための描画メモリ91を備えた画像データ展開回路(Video Asic)92が接続されており、当該画像データ展開回路(Video Asic)92からは、ROS19Y、19M、19C、19Bkに各色の画像データが送られるようになっている。
図12はこの実施の形態に係るデジタルカラー複写機において、マイクロコンピュータ83及びこれに接続されたハードウエアによって実現される各種の機能のうち、画像形成位置ずれの補正に係る機能(以下、この機能を実現するためのソフトウェア及びハードウェアをレジ補正部100と総称する)が、詳細な機能毎にブロックに分けて示されている。
画像データ補正手段98は、図12に示すように、主として、画像位置検出器60A、60B、60Cから入力されたパターン検知信号に基づいて、複数種類の画像の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算手段としての歪み検出部74と、前記歪み検出部74の演算結果に基づいて、前記画像の位置ずれを補正する位置ずれ補正手段としての歪み補正処理部85を有している。
歪み検出部74は、図17に示す各カウンタ89から入力されるカウント値に基づいて、画像位置検出パターン50内の各部位における山型マーク51の形成時間間隔(図19(A)に示す時間間隔a、b、c、d)を検知する。単一の画像位置検出器60から入力される2個のカウント値から求めた時間間隔a、b、c、dは、主走査方向(以下、
FS(Fast Scan)方向という)及び副走査方向(以下、SS(Slow Scan )方向という)についてパターン形成位置のずれが無ければ、図19(B)に示すように互いに等しい値(a=b=c=d)となるが、図19(C)又は(D)に示すようにパターンの形成位置がFS方向にずれている場合、或いは図19(E)又は(F)に示すようにパターン形成位置がSS方向にずれている場合には、時間間隔a、b、c、dの少なくとも何れかの値が他の値と相違する。
このため、歪み検出部74は、下記の演算式に従い、特定の色(例えばC)を基準として他の3色(例えばY、M、Bk)のFS方向の色ずれ量FSerr 及びSS方向の色ずれ量SSerr の演算を、画像位置検出器60A、60B、60Cから入力されるカウント値に基づいて行う。
FSerr [sec ]=(b−a)÷2
FSerr [mm]=FSerr [sec ]・(単位時間当たりの距離)[mm/sec]
SSerr [sec ]=(d−c)+(b−a)÷2
SSerr [mm]=SSerr [sec ]・(単位時間当たりの距離)[mm/sec]
ここでは、例えば、中央部の画像位置検出器60Bにおける副走査方向に沿った位置ずれ量であるSSerr [mm]の値が、そのままSS方向に沿った位置ずれ量となる。
図20はスキューやボウ等の画像の位置ずれが発生していない理想的な画像を示したものである。これに対して、図21は、スキュー量SK及びボウのずれ量BWのスキューやボウ等の画像の位置ずれが発生している場合を示している。ここで、スキューとボウの正方向は、図21中、下向きとする。
上記のようなスキューやボウが発生している画像を、図20に示すように、理想的な画像に補正するためには、図22に示すように、図21に示すスキューやボウと逆相の成分を持った画像を形成するように、画像データを補正すれば良いことになる。なお、ここでのボウ成分は、説明を簡略化するために、二次式で表されるものとする。
ところで、この実施の形態では、図22に示すように、上記の如く形成される画像を、複数(図示例では、4つ)の領域に分割し、各領域を直線で近似するように補正を施すように構成されている。図23は実際の補正画像を示すものであり、図24は実際の補正画像と理想的な補正画像の関係を示したものである。
この実施の形態では、図23に示すような補正画像を、次の手順によって作成するように構成されている。なお、補正の正方向は、図23中、上向きとする。
図25に示すとおり、画像をA〜Dの4つの領域に分割すると、各領域では、長方形から平行四辺形に画像が変形されていることがわかる。これは各領域で適当な一定間隔ごとに画像を副走査方向に沿ってシフト(アップ又はダウン)することによって実現され、この適当な一定間隔がスキューインターバルA〜Dとなっている。
上記各領域で要するシフト量をSn(nはA〜D)、一回のシフト量をδ、各エリアの画像幅をWとすると、
Sn=δ×W/インターバルn
の関係がある。なお、上記W/インターバルnは、整数値となるように演算される。したがって、インターバルnは、δ=1を加味すると、
スキューインターバルn=W/Sn
と表されることがわかる。ここで、シフト量Snは、図25のY0〜Y4により計算され、Y0〜Y4は、理想的な補正画像(図22)との関係から、
Y0=0
Y1=SK/4+BW×3/4
Y2=SK/2+BW
Y3=SK×3/4+BW×3/4
Y4=SK
となる。
以上の関係より、
スキューインターバルA=W/|Y1−Y0|
スキューインターバルB=W/|Y2−Y1|
スキューインターバルC=W/|Y3−Y2|
スキューインターバルD=W/|Y4−Y3|
となる。
ただし、処理が1画素単位である都合上、Yn及びスキューインターバルnは、それぞれ整数値である必要があり、Ynは小数点第一位を四捨五入し、スキューインターバルnは、小数点以下を切り捨てることとする。
以上の構成において、この実施の形態に係る画像形成装置では、次のようにして、画像データの、Skew( 画像の傾き) 、Bow(画像の湾曲) 、又は画像の拡大・縮小を簡単に精度良く補正し、品質の高い画像を提供することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係る画像形成装置では、図26に示すように、CPU83によって、画像出力動作をスタートすると、レジコン開始条件を満たすか否かが判別される(ステップ101)。ここで、レジコン(レジずれ補正)開始条件としては、例えば、前回のレジコン時から所定枚数だけ画像を出力したか、あるいは部品を交換したか、更には、前回のレジコン時から所定以上温度が変化したかなどが挙げられる。
そして、CPU83は、レジコン開始条件を満たすと判別すると、テストパターンを中間転写ベルト25上に形成して、パターン検出器60によってテストパターンを検出することによって、レジずれ量を検出するとともに(ステップ102)、画像の位置ずれを補正するように、画像データに補正を施して(ステップ103)、画像を出力するようになっている(ステップ104)。なお、CPU83は、レジコン開始条件を満たしていないと判別すると、直ちに、画像出力動作を開始するようになっている(ステップ104)。
12:画像処理装置、14:ROS、60:パターン検出器(画像出力状態検知手段)、70:画像データ生成手段、74:歪み検出部、77:領域間補償部、85:歪み補正処理部、98:画像データ補正手段、100:画像出力手段