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JP4570276B2 - 食器洗浄装置 - Google Patents
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JP4570276B2 - 食器洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器を洗浄水により洗浄する洗浄工程と、洗浄後の食器を貯湯タンク内に貯溜されたすすぎ水によりすすぐすすぎ工程とからなる洗浄運転を実行する食器洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば業務用の食器洗浄装置の運転工程を説明すると、以下のようである。図10に示すように、電源がオンされると、貯湯タンクに供給された温水をすすぎノズルを介して洗浄室内に噴射し、これを洗浄水として約60℃で洗浄タンクに溜めるといった初期給湯が行われ、洗浄タンクが満杯となるまで洗浄待機状態となって、この間に洗浄すべき食器が洗浄室に入れられる。また、貯湯タンクにはすすぎ水が約80℃に保持されて溜められる。
運転開始スイッチがオンされると、洗浄タンク内の洗浄水が洗浄ノズルから洗浄室内に噴射されて食器の洗浄が行われる(洗浄工程)。続いて貯湯タンク内のすすぎ水がすすぎノズルから噴射されて食器のすすぎが行われる(すすぎ工程)。そののち若干の水切り時間を経て、終了ブザーとともに運転が終了する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記したような食器洗浄装置においては、貯湯タンク内のすすぎ水をすすぎに適した規定温度(例えば約80℃)に加熱してすすぎ工程を実行するようにしている。このようにすすぎ水を高温にすることにより、少ないすすぎ水で食器に付着している洗浄水(特に洗剤)を除去するに有効となる(溶解性が高くなる)、食器の除菌を併せて行うことができる、食器の余熱乾燥を短時間で行うことができる、といったメリットを得ることができる。
この場合、貯湯タンク内には、ガス湯沸器などの給湯源から給湯弁を介して例えば約40℃程度の湯が供給されるようになっており、規定量のすすぎ水が溜まると、これをヒータにより約80℃まで加熱し、その温度を保持するようになっている。また、すすぎ工程の実行により貯湯タンク内の水位が低下したことが水位センサにより検出されると、給湯弁が開かれて給湯が行われるようになっている。
【0004】
しかしながら、上記従来の食器洗浄装置では、すすぎ工程の開始時には規定温度(80℃)のすすぎ水がすすぎノズルから噴射されるものの、すすぎ工程の実行に伴う貯湯タンク内の水位低下に伴い、約40℃と温度の低い湯が供給(補充)されて貯湯タンク内で高温のすすぎ水と混合され、規定温度よりも低い温度(実測で5〜10度低くなる)となってしまう。このため、図11にすすぎ水の温度変化の様子を示すように、すすぎ工程の終盤では、温度の低いすすぎ水で食器のすすぎが行われてしまうことになり、結局、上記のような高温のすすぎ水ですすぎ工程を実行する効果が低下してしまう問題点があった。勿論、貯湯タンク内のすすぎ水の温度低下を温度センサが検知すると加熱が行われるが、ヒータの発熱量がそれに追いつかず、温度低下は避けられなかった。
【0005】
そこで、そのような不具合を回避するために、次のような対策が考えられる。
第1の対策として、貯湯タンクの水温を規定温度(約80℃)ではなく、それよりも高い設定温度にコントロールすることが考えられる。この場合、図12に示すように、すすぎ工程中にすすぎ水の温度低下があっても、規定温度以上が確保できるように設定温度を設定することにより、規定温度以上のすすぎ水ですすぎ工程を実行することができる。
ところが、この構成では、常に貯湯タンク内のすすぎ水の温度を規定温度よりも高くコントロールするため、貯湯タンクの外壁からの放熱も多くなり、電力消費が大きくなり、また、放熱を抑えるためには、貯湯タンクの周囲に配設する断熱材を厚くしなければならなくなるため、大幅なコストアップを招いてしまう欠点がある。
【0006】
また、第2の対策として、すすぎ工程実行中は給湯弁を開かないようして、貯湯タンク内に低温の湯が補充されないように構成することが考えられ、これによれば、貯湯タンク内に貯溜された規定温度のすすぎ水のみを用いてすすぎ工程を実行することができる。ところが、この構成では、貯湯タンクの大型化を招いてしまうと共に、すすぎ工程が終了しないと、次の洗浄運転に備えるために貯湯タンク内への新たな湯の供給が行われないので、貯湯タンクに規定量のすすぎ水を溜めるまでに時間が掛かってしまい、さらに加熱開始も遅れるため、すすぎ水を規定温度とするまでに時間が掛かってしまう欠点がある。
【0007】
さらに、第3の対策として、給湯源から給湯される湯の温度を、初めから規定温度とすることが考えられる。ところが、給湯源(ガス湯沸器)の給湯能力(時間当りの給湯量)が低下してしまうので、貯湯タンク内に規定量のすすぎ水を溜めるまでにかなりの時間が掛かってしまうことになり、これを避けるためには、給湯源を高能力の大型なものとしなければならない問題点が生ずる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、すすぎ工程全体に渡ってすすぎに適した温度以上のすすぎ水ですすぎを実行することができ、しかも、電力の浪費を抑えることができると共に、装置の大型化などを防止することができる食器洗浄装置を提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、すすぎ水が貯溜される貯湯タンクと、この貯湯タンク内のすすぎ水の温度を検出する温度検出手段と、前記貯湯タンク内のすすぎ水を加熱する加熱手段と、前記温度検出手段の検出に基づいて前記すすぎ水の温度を設定温度に維持するように前記加熱手段を制御する温度コントロール手段とを備え、食器を洗浄水により洗浄する洗浄工程と、洗浄後の食器を前記貯湯タンク内のすすぎ水によりすすぐすすぎ工程とからなる洗浄運転を実行する食器洗浄装置において、前記すすぎ工程の開始時における前記すすぎ水の温度が前記設定温度よりも高温となるように、前記すすぎ水を前記温度コントロール手段の制御を外れて強制的に加熱する強制加熱手段を備えたところに特徴を有する。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明において、前記強制加熱手段による強制加熱は、少なくとも前記洗浄工程が開始された後に実行されるところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明において、前記強制加熱手段による強制加熱は、前記すすぎ工程の終了時まで継続して行われるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記強制加熱手段による強制加熱時に、前記すすぎ水の温度が上限温度を越えないように加熱を制限する制限手段を備えるところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
通常時においては、温度コントロール手段によって、貯湯タンク内のすすぎ水が設定温度に維持するように制御される。そして、すすぎ工程の開始前において、強制加熱手段により、すすぎ工程の開始時にすすぎ水が設定温度よりも高温となるように、すすぎ水が温度コントロール手段の制御を外れて強制的に加熱されるようになる。尚、この場合の設定温度とは、すすぎに適した規定温度に限らず、規定温度より低くても良く、逆に高くしても良い。
従って、すすぎ工程の開始時点では、貯湯タンク内のすすぎ水が規定温度以上の高温となっているので、すすぎ工程の進行に伴ってすすぎ水の温度が低下する事情があっても、すすぎに適した規定温度以上のすすぎ水ですすぎ工程を最後まで実行することが可能となる。この場合、通常時においてはすすぎ水は設定温度に維持され、必要時にのみ強制加熱されるので、無駄な電力の浪費を抑えることができ、また、貯湯タンクの大型化や給湯源の高能力化、断熱材の厚みの増大を招くことなく済むので、いたずらにコストアップを招くこともなくなる。
【0011】
<請求項2の発明>
洗浄工程が開始された後に強制加熱が実行されるので、あまり早いタイミングで強制加熱が実行されることによる電力消費の無駄がなくなると共に、すすぎ工程が開始される時点までに一定時間以上の強制加熱を行うことができ、すすぎ工程開始時点でのすすぎ水を目標とする温度まで上昇させておくことが可能となる。
<請求項3の発明>
強制加熱をすすぎ工程の終了時まで継続して行うことにより、次の洗浄運転を連続的に実行するような場合でも、貯湯タンク内のすすぎ水を短時間で設定温度にすることができ、また不要に強制加熱を長く行うことなく済ませることができる。尚、強制加熱の終了後には、通常の温度コントロールに戻されるので、すすぎ工程終了時点ですすぎ水の温度が設定温度よりも低くなっている場合には、すすぎ工程後にも加熱は継続されることになる。
<請求項4の発明>
すすぎ水の温度が上限温度を越えないように加熱を制限する制限手段を設けることにより、強制加熱が過剰に行われてすすぎ水が沸騰するなど異常に温度上昇することを防止でき、また無駄な電力消費も抑えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を業務用の食器洗浄装置に適用したいくつかの実施形態について、添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
まず本発明の第1実施形態について、図1ないし図4によって説明する。図1は本実施形態に係る食器洗浄装置1の全体構成を概略的に示している。この食器洗浄装置1の本体2は、その上部側に、図示しない扉により開閉される洗浄室3を有していると共に、その下部側に、洗浄室3の底部に連通する洗浄タンク4を有している。
洗浄室3内には、食器5がラック6に載せられた状態で出し入れ可能に収容されるようになっており、その上下部位には、食器5を上下に挟んで向い合うようにして、洗浄ノズル7及びすすぎノズル8がそれぞれ設けられている。また、洗浄タンク4内には、その上端部で開口するオーバフロー管9が配設されており、そのオーバフロー管9の上端部までに所定量例えば16リットルの洗浄水(例えば約60℃の湯に所要量の洗剤を溶かしたもの)が貯溜されるようになっている。
【0013】
そして、この洗浄タンク4には、内部の洗浄水を洗浄ノズル7に圧送するための洗浄ポンプ10が付設されている。これにて、洗浄ノズル7から食器5に向けて洗浄水が噴射されることにより食器5の洗浄が行われ(洗浄工程)、また、洗浄に供された洗浄水は洗浄タンク4内に戻る循環を行うようになっている。さらに、図2にのみ図示するように、この洗浄タンク4には、洗浄タンク4内の水位を検出するための洗浄タンク水位センサ11、内部の洗浄水の温度を検出するための洗浄タンク水温センサ12、内部の洗浄水を約60℃に加熱するための洗浄タンクヒータ13も設けられている。
【0014】
一方、上記した本体2の外部には、貯湯タンク14が設けられている。この貯湯タンク14には、給湯弁15を介して、例えば瞬間ガス湯沸器からなる給湯源16が接続され、この給湯源16から内部に湯(すすぎ水)が供給されるようになっている。また、この貯湯タンク14には、内部のすすぎ水をすすぎノズル8に圧送するためのすすぎポンプ17が付設されている。これにて、すすぎノズル8から食器5に向けてすすぎ水が噴射されることにより、洗浄後の食器5のすすぎが行われ(すすぎ工程)、また、すすぎに供されたすすぎ水はオーバフロー管9を通って外部へ排出されるようになっている。なお本実施形態では、給湯源16から貯湯タンク14に例えば約40℃の湯が供給されるようになっており、その供給能力は4リットル/分とされている。また、すすぎポンプ17の圧送能力は、4リットル/10秒とされている。
【0015】
さらに、貯湯タンク14には、この貯湯タンク14内の水位を検出するための貯湯タンク水位センサ18が設けられている。この場合、運転準備段階などにおいては、貯湯タンク水位センサ18の検出に基づいて、貯湯タンク14内には常に規定量(例えば7リットル)の湯が貯溜される(便宜上これを満杯と称する)ようになっており、水位が低下したときには、給湯弁15が開放されてすすぎ水が補充されるようになっている。
そして、この貯湯タンク14には、内部のすすぎ水の温度を検出するための温度検出手段としての貯湯タンク水温センサ19が設けられている。また、この貯湯タンク14には、内部のすすぎ水を加熱するための加熱手段(及び強制加熱手段)として機能する例えば電気ヒータからなる貯湯タンクヒータ20(図2にのみ図示)も設けられている。図示はしないが、この貯湯タンク14の外壁部には熱放散を抑えるための断熱材が配設されている。
なお詳しくは図示しないが、上記した本体2の前面部には、操作パネルが設けられ、図2に一部のみ示すように、この操作パネルには、電源スイッチ21、運転開始スイッチ22、停止スイッチ23等を有する操作部、並びに、運転可能ランプ24等を有する表示部が設けられている。
【0016】
さて、図2に示すように、この食器洗浄装置1には、マイコンを主体として構成され、全体を制御するための運転制御装置25が設けられている。また、この運転制御装置25はタイマ26を含んで構成されている。この運転制御装置25には、電源スイッチ21、洗浄タンク水位センサ11、貯湯タンク水位センサ18、洗浄タンク水温センサ12、貯湯タンク水温センサ19、運転開始スイッチ22、停止スイッチ23からの信号が入力されるようになっていると共に、洗浄ポンプ10、すすぎポンプ17、給湯弁15、洗浄タンクヒータ13、貯湯タンクヒータ20、運転可能ランプ24を制御するようになっている。
【0017】
これにて、後の作用説明でも述べるように、この運転制御装置25は、そのソフトウエア構成により、電源スイッチ21がオンされると、まず、すすぎポンプ17や給湯弁15等を駆動制御し、洗浄タンク4に所定量(16リットル)の洗浄水を貯溜させる初期給湯動作を実行させるようになっている。なお、この洗浄タンク4内の洗浄水は、洗浄タンクヒータ13により例えば60℃まで昇温される。この初期給湯動作は、電源オン時に例えば1日に1回のみ実行されるようになっている。
【0018】
これと共に、運転制御装置25は、その初期給湯動作の後、給湯弁15を開いて貯湯タンク14に規定量(7リットル)の湯を溜め、貯湯タンクヒータ20により内部の湯を設定温度、本実施形態ではすすぎに適した規定温度(約80℃)まで昇温させてすすぎ水とするようになっている。この場合、運転制御装置25は、通常時(後述する強制加熱実行時以外)には、貯湯タンク水温センサ19の検出に基づいて貯湯タンクヒータ20をオン・オフ制御し、貯湯タンク14内のすすぎ水を設定温度に維持するようになっている。
そして、運転制御装置25は、上記の初期給湯動作後、貯湯タンク14に規定量(7リットル)のすすぎ水が溜められたことが貯湯タンク水位センサ18により検出されたときに洗浄運転の実行を可能とし、この状態で運転開始スイッチ22がオン操作されると、洗浄ポンプ10を駆動して洗浄室3内の食器5を洗浄水により洗浄する洗浄工程と、前記すすぎポンプ17を駆動して洗浄後の食器5をすすぎ水によりすすぐすすぎ工程とからなる洗浄運転を実行するようになっている。
【0019】
このとき、後のフローチャート説明にて述べるように、運転制御装置25は、すすぎ工程の開始時における貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が設定温度(80℃)よりも高温(例えば85〜95℃)となるように、温度コントロールを外れて貯湯タンクヒータ20を連続的にオンする強制加熱を実行するようになっている。従って、この運転制御装置25及び貯湯タンクヒータ20から、強制加熱手段が構成される。
より具体的には、運転制御装置25は、運転開始スイッチ22がオン操作されて洗浄運転(洗浄工程)を開始した際に、貯湯タンク水温センサ19の検出したすすぎ水の温度が設定温度に達しているかを判断し、設定温度に達していれば(あるいは達した時点で)強制加熱を開始するようになっている。また、本実施形態では、強制加熱はすすぎ工程が終了するまで継続して実行されるようになっている。なお、この場合、洗浄工程は、基本的には所定の洗浄時間T1 (例えば1.5分)実行されるのであるが、この間に貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が設定温度に達していない場合には、すすぎ水が設定温度に達するまでの時間分だけ延長して実行されるようになっている。
【0020】
続いて本第1実施形態の作用について、図3及び図4も参照して説明する。図3のフローチャートは、運転制御装置25が実行する制御手順を示している。ここで、電源がオンされると、初期給湯動作が実行される(ステップS1)。この初期給湯動作は、給湯弁15を開いて給湯源16から貯湯タンク14に湯を供給し、貯湯タンク水位センサ18により貯湯タンク14の満杯(7リットル)を検出した状態で、すすぎポンプ17を10秒間駆動して4リットルの湯を洗浄室3を介して洗浄タンク4に供給するといった動作を、合計4回繰返すことにより行われ、これにて洗浄タンク4には16リットルの洗浄水が貯溜されるようになる。
【0021】
この初期給湯動作が終了すると、貯湯タンク水位センサ18により貯湯タンク14の満杯が検出される、つまり水位が規定水位(7リットル)となるまで(ステップS2にてNo)、給湯弁15が開かれ(ステップS3)、貯湯タンク14内に約40℃の湯(すすぎ水)が供給される。貯湯タンク水位センサ18が満杯状態を検出すると(ステップS2にてYes)、給湯弁15が閉じられて貯湯タンク14への湯の供給が停止される(ステップS4)。
このように貯湯タンク14内に規定量のすすぎ水が溜められると、運転可能ランプ24が点灯され、使用者に洗浄運転の実行が可能となったことが報知される(ステップS5)。また、図示は省略しているが、初期給湯動作後、貯湯タンク水温センサ19の検出に基づき、貯湯タンクヒータ20が通電され、貯湯タンク14内のすすぎ水が加熱され、設定温度(約80℃)まで昇温された後、その設定温度に維持されるようになっている(通常時の温度コントロール)。
【0022】
運転可能ランプ24が点灯されて洗浄運転の開始が可能となった後、洗浄室3内に食器5を収容した状態で、使用者が運転開始スイッチ22をオン操作すると(ステップS6にてYes)、洗浄ポンプ10が駆動され、洗浄タンク4内の洗浄水を洗浄ノズル7から食器5に向けて噴射する洗浄運転(洗浄工程)が開始される(ステップS7)。なお、運転可能ランプ24が点灯されるまでは、仮に運転開始スイッチ22がオン操作されても、その操作が無効とされる(受付けない)ようになっており、従って、この洗浄運転(洗浄工程)が開始された時点では、貯湯タンク14内には規定量のすすぎ水が溜まった状態となっている。
【0023】
次のステップS8では、貯湯タンク水温センサ19の検出したすすぎ水の温度が設定温度に達しているかどうかが判断される。そして、洗浄工程が開始された時点で既にすすぎ水が設定温度に達している、あるいは、洗浄工程が開始された後に設定温度に達したところで(ステップS8にてYes)、温度コントロールを外れて貯湯タンク14内のすすぎ水を強制的に加熱する強制加熱が開始される(ステップS9)。これにて、図4に示すように、貯湯タンク14内のすすぎ水の温度は、洗浄工程の開始時(あるいは洗浄工程の途中)から次第に設定温度(規定温度)を越えて上昇していくようになる。
【0024】
その後、洗浄時間T1 が経過すると(ステップS10にてYes)、洗浄ポンプ10が停止され、洗浄工程が終了する(ステップS11)。引続き、すすぎポンプ17が駆動され、貯湯タンク14内のすすぎ水をすすぎノズル8から食器5に向けて噴射するすすぎ工程が開始される(ステップS12)。これにて、少なくとも時間T1 以上の洗浄工程が実行されるようになり、また、図4に示すように、この洗浄工程の終了時点(すすぎ工程の開始時点)では、貯湯タンク14内のすすぎ水が、設定温度を越えた高温(85〜95℃)となっているのである。すすぎ工程は、所定時間T2 実行され(ステップS13)、時間T2 後にすすぎポンプ17が停止されることにより終了する(ステップS14)。
【0025】
しかして、このすすぎ工程においては、その進行に伴う水位低下により、給湯源16から低温の湯が貯湯タンク14内に補充され、この貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が低下する事情がある。ところが、本実施形態では、図4に示すように、このすすぎ工程の開始時には、貯湯タンク14内のすすぎ水が規定温度よりも高温に加熱されていると共に、すすぎ工程においても強制加熱が継続されているので、すすぎ工程全体に渡って規定温度(すすぎに適した80℃)以上のすすぎ水ですすぎを実行することができる。この結果、洗浄水の洗い流しや、殺菌を良好に行うことができ、余熱乾燥も短時間で行うことができるのである。
【0026】
すすぎ工程の終了後、上記した強制加熱が終了し(ステップS15)、通常の温度コントロールに戻される。また、所定の水切り時間を経た後、洗浄運転が終了する。このときには、ブザーが鳴動すると共に、運転可能ランプ24が消灯して洗浄運転が開始できない状態とされる(ステップS16)。この後、ステップS2に戻り、次回の洗浄運転に備えて、貯湯タンク14内が満杯となるまで再び給湯が行われると共に、貯湯タンク14内のすすぎ水が設定温度となるように加熱(温度コントロール)されるようになる。
【0027】
以上説明したように本実施形態によれば、強制加熱の実行により、すすぎ工程の開始時に貯湯タンク14内のすすぎ水が設定温度よりも高温となるように構成したので、すすぎ工程の進行に伴ってすすぎ水の温度が低下する事情があっても、すすぎに適した規定温度以上のすすぎ水ですすぎ工程全体を実行することができ、少ないすすぎ水で食器5に付着している洗浄水(特に洗剤)を除去するに有効となり、食器5の除菌を併せて行うことができ、食器5の余熱乾燥を短時間で行うことができる、といったメリットを享受することができる。このとき、通常時においてはすすぎ水は設定温度に維持され、必要時にのみ強制加熱されるので、無駄な電力の浪費を抑えることができ、また、貯湯タンク14の大型化や給湯源16の高能力化、断熱材の厚みの増大を招くことなく済むので、いたずらにコストアップを招くこともなくなる。
【0028】
また、特に本実施形態では、洗浄工程が開始された後に強制加熱が実行されるので、あまり早いタイミングで強制加熱が実行されることによる電力消費の無駄がなくなると共に、すすぎ工程が開始される時点までに一定時間以上の強制加熱を行うことができ、すすぎ工程開始時点でのすすぎ水を目標とする温度まで上昇させておくことができる。さらには、強制加熱をすすぎ工程の終了時まで継続して行うようにしたので、次の洗浄運転を連続的に実行するような場合でも、貯湯タンク14内のすすぎ水を短時間で設定温度にすることができ、また不要に強制加熱を長く行うことなく済ませることができる。
【0029】
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態を示すものである。なお、以下に述べる実施形態においては、食器洗浄装置1の機械的構成などについては、上記第1実施形態と共通するので、同一部分には同一の符号(ステップ番号)を付して新たな図示や詳しい説明等を省略し、異なる点についてのみ述べる。
この第2実施形態が、上記第1実施形態と異なるところは、貯湯タンク14内のすすぎ水が設定温度に達したときに強制加熱を開始する(ステップS8,S9)ことに代えて、貯湯タンク14内のすすぎ水が満杯になった後に、所定時間T0 が経過したときに強制加熱を開始するようにした点にある。この場合、本実施形態では、前記所定時間T0 は、40℃の7リットルのすすぎ水を設定温度(この場合80℃)まで昇温させるに必要な昇温時間T(例えば6.5分)から、洗浄時間T1 (1.5分)を減算した値(5分)として設定される。
【0030】
即ち、貯湯タンク14内が満杯となると(ステップS4)、所定時間T0 の計時が開始され(ステップS21)、その後、洗浄工程が開始された時点(ステップS7)で既に所定時間T0 が経過しているとき、あるいは洗浄工程中に所定時間T0 が経過したときに(ステップS22にてYes)、その計時を終了し(ステップS23)、強制加熱がオンされるのである(ステップS9)。これによれば、すすぎ水の温度が設定温度に達した時点で強制加熱が開始されることになるので、上記第1実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0031】
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態を示すものであり、この実施形態では、設定温度を、すすぎに適した規定温度(80℃)よりも低温に設定するようにしたものである。この場合も、強制加熱により、すすぎ工程の開始時には、貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が設定温度よりも高温まで加熱され、すすぎ工程全体について、規定温度以上のすすぎ水ですすぎが実行されるようになっている。これによれば、通常時には、規定温度よりも低い温度で温度コントロールがなされるので、消費電力の一層の低減を図ることができると共に、貯湯タンク14の外壁からの熱の放散をより低く抑えることができ、断熱材の薄型化や貯湯タンク14の小形化を図ることが可能となる。
【0032】
<第4実施形態>
図7及び図8は、本発明の第4実施形態を示すものである。この実施形態では、運転制御装置25は、制限手段としても機能し、強制加熱時に、貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が上限温度TH (例えば85〜95℃)を越えないように加熱を制限するようになっている。即ち、図7に示すように、洗浄工程が開始されると(ステップS7)、強制加熱がオンされ(ステップS9)、洗浄時間T1 が経過するまでは(ステップS10にてNo)、貯湯タンク水温センサ19の検出するすすぎ水の温度が、上限温度TH 以上かどうかを監視し(ステップS31)、上限温度TH 以上となったときに(ステップS31にてYes)、強制加熱をオフするようになっている(ステップS32)。
【0033】
これにより、図8に示すように、すすぎ工程の開始時には、貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が設定温度よりも高温まで加熱され、すすぎ工程全体について、規定温度以上のすすぎ水ですすぎが実行される。これに加えて、すすぎ水の温度が上限温度を越えないように強制加熱が制限されるので、強制加熱が過剰に行われてすすぎ水が沸騰するなど異常に温度上昇することを防止でき、また無駄な電力消費も抑えることができる。なお、図8に示すように、この実施形態でも、上記第3実施形態と同様に、設定温度を規定温度(80℃)以下とするようになっている。
【0034】
<第5実施形態>
図9は、本発明の第5実施形態を示すものであり、この実施形態では、上記第4実施形態(図7)における、貯湯タンク水温センサ19の検出に基づいてすすぎ水の温度が上限温度TH 以上かどうかを監視することに代えて、強制加熱が開始されてから所定時間T3 が経過したかどうかを監視し(ステップS41)、所定時間T3 が経過すると(ステップS41にてYes)、強制加熱をオフするようにしている(ステップS42)。この場合、上記の所定時間T3 は、強制加熱開始から、貯湯タンク14内のすすぎ水の温度が上限温度に達するまでの時間として、計算あるいは実測により求められて設定される。従って、この実施形態でも、上記第4実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
【0035】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記各実施形態では、すすぎ工程中に貯湯タンク14内の水位が低下すると給湯源16からすすぎ水の補充がなされるようにしたが、すすぎ工程中は給湯弁を開かない、つまり新たなすすぎ水を貯湯タンク14内に補充せず、貯溜されているすすぎ水のみですすぎ工程を実行するものにも本発明を適用することができ、この場合、すすぎ工程の終了時において、初等タンク14内にはは強制加熱によって高温とされたすすぎ水が残存することになるので、次にすすぎ水を設定温度まで上昇させるための時間を短縮することができる。
(2)上記各実施形態における各温度や時間、タンクの容量などの具体的数値は一例を示したに過ぎず、それらは実使用条件等に応じて適宜設定すれば良い。
加熱手段としては、電気ヒータに限らずガスヒータなどであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る食器洗浄装置の全体を示す概略図
【図2】 電気的構成を概略的に示すブロック図
【図3】 運転制御装置が実行する制御手順を示すフローチャート
【図4】 すすぎ水の温度変化を示す図
【図5】 第2実施形態に係る制御手順のフローチャート
【図6】 第3実施形態に係るすすぎ水の温度変化を示す図
【図7】 第4実施形態に係る制御手順のフローチャート
【図8】 そのすすぎ水の温度変化を示す図
【図9】 第5実施形態に係る制御手順のフローチャート
【図10】 従来例の運転工程を示すフローチャート
【図11】 そのすすぎ水の温度変化を示す図
【図12】 他の従来例におけるすすぎ水の温度変化を示す図
【符号の説明】
1…食器洗浄装置、 3…洗浄室 4…洗浄タンク 5…食器 7…洗浄ノズル 8…すすぎノズル 10…洗浄ポンプ 14…貯湯タンク 15…給湯弁 16…給湯源 17…すすぎポンプ 18…貯湯タンク水位センサ 19…貯湯タンク水温センサ(温度検出手段) 20…貯湯タンクヒータ(加熱手段,強制加熱手段) 22…運転開始スイッチ 24…運転可能ランプ 25…運転制御装置(温度コントロール手段、強制加熱手段,制限手段) 26…タイマ

Claims (4)

  1. すすぎ水が貯溜される貯湯タンクと、この貯湯タンク内のすすぎ水の温度を検出する温度検出手段と、前記貯湯タンク内のすすぎ水を加熱する加熱手段と、前記温度検出手段の検出に基づいて前記すすぎ水の温度を設定温度に維持するように前記加熱手段を制御する温度コントロール手段とを備え、
    食器を洗浄水により洗浄する洗浄工程と、洗浄後の食器を前記貯湯タンク内のすすぎ水によりすすぐすすぎ工程とからなる洗浄運転を実行する食器洗浄装置において、
    前記すすぎ工程の開始時における前記すすぎ水の温度が前記設定温度よりも高温となるように、前記すすぎ水を前記温度コントロール手段の制御を外れて強制的に加熱する強制加熱手段を備えたことを特徴とする食器洗浄装置。
  2. 前記強制加熱手段による強制加熱は、少なくとも前記洗浄工程が開始された後に実行されることを特徴とする請求項1記載の食器洗浄装置。
  3. 前記強制加熱手段による強制加熱は、前記すすぎ工程の終了時まで継続して行われることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の食器洗浄装置。
  4. 前記強制加熱手段による強制加熱時に、前記すすぎ水の温度が上限温度を越えないように加熱を制限する制限手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の食器洗浄装置。
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