JP4570910B2 - 重合体およびポジ型レジスト組成物 - Google Patents
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Description
このような短波長の光源用のレジストには、微細な寸法のパターンを再現可能な高解像性と、このような短波長の光源に対する感度の高さが求められている。このような条件を満たすレジストの1つとして、ベース樹脂と、露光により酸を発生する酸発生剤(以下、PAGという)とを含有する化学増幅型レジストが知られており、化学増幅型レジストには、露光部のアルカリ可溶性が増大するポジ型と、露光部のアルカリ可溶性が低下するポジ型とがある。
そのため、現在、ArFエキシマレーザーリソグラフィー等において使用されるレジストのベース樹脂としては、193nm付近における透明性に優れることから、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を主鎖に有する樹脂(アクリル系樹脂)が主に用いられている。
一般に、アクリル系樹脂のエッチング耐性は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル部の置換基としてアダマンチル基等の多環の脂環式基を用いる等により改良されている(たとえば特許文献1参照)。
しかし、置換基の変更は、解像性等のリソグラフィー特性に大きな影響を及ぼすため、レジストに適するよう最適化することは非常に困難なのが現状であり、しかも、かかる置換基の変更によるエッチング耐性の向上には限界がある。
しかし、PCO樹脂は、アクリル系樹脂に比べて解像性が大きく劣るという問題がある。そのため、現在、ArFエキシマレーザーリソグラフィー用のレジストのベース樹脂としては、アクリル系樹脂が主流となっている。
しかし、アクリル系樹脂は、上述したように、エッチング耐性が低いという問題がある。そのため、レジスト用の樹脂として、高解像性で、しかもエッチング耐性にも優れたレジストパターンを形成できる樹脂が求められている。
すなわち、本発明の重合体は、以下の態様を有する。
第1の態様:下記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(a2)とを有することを特徴とする重合体(以下、重合体(A1)という)。
第2の態様:下記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、下記一般式(II)で表される構成単位(a2)と、下記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを有することを特徴とする重合体(以下、重合体(A3)という)。
また、本発明のレジストパターン形成方法は、上記本発明のポジ型レジスト組成物を支持体上に塗布し、選択的に露光し、次いで現像してレジストパターンを形成することを特徴とする。
また、「露光」は放射線の照射全般を含む概念とする。
≪重合体≫
本発明において、重合体(A1)、(A2)および(A3)は、いずれも、下記一般式
本発明の第1の態様の重合体(A1)は、上記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、上記一般式(II)で表される構成単位(a2)とを必須の構成単位として有するものである。
一般式(I)で表される構成単位(a1)は、ポリシクロオレフィンから誘導される構成単位において、その環上の5位(s=0の場合)または8位(s=1の場合)に、置換基として、1−アルキル(式(I)におけるR1;炭素数2以上)−1−シクロアルキル(炭素数5〜8)オキシカルボニル基を有するものである。
この置換基の1−アルキル−1−シクロアルキル基部分は、酸解離性溶解抑制基であり、1−アルキルのアルキル基の炭素数が2以上であることにより、たとえば該アルキル基がメチル基である場合に比べて、酸解離性溶解抑制基が解離しやすくなっている。本発明の解像性の向上効果は、この酸解離性の高さが寄与していると考えられる。
また、単環の脂環式基であるシクロアルキル基を有することにより、たとえば酸解離性溶解抑制基がアダマンチル等の多環式基を含む場合に比べ、重合体(A1)の疎水性が低く(親水性が高く)なり、重合体(A1)をレジスト組成物とした際に、該レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜とアルカリ現像液との親和性が高まって、得られるレジストパターンの解像性が向上すると推測される。
また、酸解離性溶解抑制基がたとえば鎖状第3級アルキル基等の環を含まない構造である場合に比べ、該レジストパターンのエッチング耐性が向上する。
sは0または1であり、0であることが最も好ましい。
tは1〜3の整数であり、工業上入手が容易であることから、2であることが好ましい。
本発明の重合体(A1)中、構成単位(a1)の割合は、本発明のレジスト組成物用重合体の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
一般式(II)で表される構成単位(a2)は、ポリシクロオレフィンから誘導される構成単位において、その環上の5位(s=0の場合)または8位(s=1の場合)に、基R2,R3を有するγ−ブチロラクトンから1つの水素原子を除いた基が結合したものである。
本発明においては、構成単位(a2)を有することにより、解像性が向上する。これは、重合体(A1)全体の親水性が高まり、重合体(A1)をレジスト組成物とした際に、該レジスト組成物を用いて得られるレジスト膜とアルカリ現像液との親和性が高まるためと推測される。
R2およびR3は、それぞれ独立に、水素原子または低級アルキル基であり、工業上入手が容易であることを考慮すると、水素原子が好ましい。
R2およびR3の低級アルキル基としては、直鎖でも分岐でもよく、炭素数1〜5のアルキル基が好ましく、たとえばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基等が挙げられる。
本発明の重合体(A1)中、構成単位(a2)の割合は、重合体(A1)の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより本発明の効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
本発明の重合体(A1)は、上記構成単位(a1)および(a2)以外に、上記一般式(III)で表される構成単位(a3)を有していてもよい。
式(III)中、sは上記式(I)におけるsと同様である。
また、R4はアルカリ可溶性基を有する有機基である。
アルカリ可溶性基を有することにより、重合体(A1)に適度な酸性度を付与することができ、これが、重合体(A1)全体の親水性を高め、上記構成単位(a2)と同様、解像性の向上効果を奏することに寄与しているものと推測される。また、構成単位(a3)を有することにより、レジストとした際の基板に対する密着性が向上し、例えばラインアンドスペースパターンを形成した際のパターン倒れ等を低減できる。
アルコール性水酸基のα位の炭素原子が電子吸引性基で置換されたヒドロキシアルキル基において、電子吸引性基としては、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子等が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基において、ハロゲンは前記ハロゲン原子と同様である。アルキル基は炭素数が例えば1〜3程度の低級アルキル基が好ましく、より好ましくはメチル基またはエチル基、最も好ましくはメチル基である。具体的には、例えばトリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、モノフルオロメチル基、パーフルオロエチル基等が挙げられるが、特にトリフルオロメチル基が好ましい。
電子吸引性基の数は、1または2であり、好ましくは2である。
ここでのハロゲン原子、又はハロゲン化アルキル基とは前記したものと同様であり、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基が挙げられる。
これらの中でも、電子吸引性基がフッ素原子又はフッ素化アルキル基であるものが好ましく、特にはR31及びR32がともにフッ素化アルキル基であるものが好ましい。
また、mおよびnは、それぞれ独立して、1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、特にmおよびnが1であるものが、合成上、及び効果において優れており、好ましい。
本発明の重合体(A)中、構成単位(a3)の割合は、重合体(A)の全構成単位の合計に対して、5〜40モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより、解像性および基板への密着性の向上効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
重合体(A1)は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記構成単位(a1)〜(a3)以外の構成単位(a4)を含んでいてもよい。
構成単位(a4)としては、上述の構成単位(a1)〜(a3)に分類されない他の構成単位であって、構成単位(a1)〜(a3)を誘導するモノマーと共重合可能なモノマーから誘導される構成単位であれば特に限定するものではない。
かかる構成単位(a4)としては、公知のエチレン性二重結合を有する化合物から誘導される構成単位を目的に応じて任意に用いることができ、特に、解像性、レジストパターン断面形状に優れることから、無水マレイン酸から誘導される構成単位、置換基を有さないポリシクロオレフィンから誘導される構成単位、置換基として多環の脂環式基を有するポリシクロオレフィンから誘導される構成単位等が好ましい。中でも、無水マレイン酸から誘導される構成単位は、得られるレジストの基板への密着性に優れることから好ましい。また、置換基として多環の脂環式基を有するポリシクロオレフィンから誘導される構成単位は、得られるレジストのエッチング耐性がさらに高まるため好ましい。
ポリシクロオレフィンから誘導される構成単位としては、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン(ノルボルネン)、テトラシクロ[4.4.0.12.5.1.7.10]−3−ドデセン等が挙げられる。
また、その環上の置換基としては、例えば、トリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基等が挙げられる。
重合体(A1)が構成単位(a1)および構成単位(a2)を含み、かつ構成単位(a3)を含まない二元系の重合体(ただし構成単位(a4)を含んでもよい)である場合、各構成単位の割合(モル比)は、本発明の効果および重合体の合成における制御がしやすい点で、重合体(A1)を構成する全構成単位に対し、構成単位(a1)が20〜80モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましく、構成単位(a2)が20〜80モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましい。
また、重合体(A1)が構成単位(a1)および構成単位(a2)に加えて構成単位(a3)を含む三元系の重合体(ただし構成単位(a4)を含んでもよい)である場合、各構成単位の割合(モル比)は、重合体(A1)を構成する全構成単位に対し、構成単位(a1)が10〜80モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましく、構成単位(a2)が10〜80モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましく、構成単位(a3)が5〜40モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましい。これにより、エッチング耐性および解像性に優れ、さらに基板に対する密着性、レジストパターン形状等にも優れたものとなる。
下限値は、特に限定するものではないが、解像性、有機溶剤への溶解性等を考慮すると、3000以上が好ましく、5000以上がより好ましい。
本発明の第2の態様の重合体(A2)は、上記構成単位(a1)と、上記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを必須の構成単位として有するものである。
本発明の重合体(A2)中、構成単位(a1)の割合は、本発明のレジスト組成物用重合体の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
重合体(A2)中、構成単位(a3)の割合は、重合体(A2)の全構成単位の合計に対して、5〜40モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより本発明の効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
構成単位(a2)としては、重合体(A1)における構成単位(a2)と同様のものが挙げられる。
本発明の重合体(A2)中、構成単位(a2)の割合は、重合体(A2)の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより解像性の向上効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
重合体(A2)が構成単位(a1)および構成単位(a3)を含み、かつ構成単位(a2)を含まない二元系の重合体(ただし構成単位(a4)を含んでもよい)である場合、各構成単位の割合(モル比)は、本発明の効果および重合体の合成における制御がしやすい点で、重合体(A2)を構成する全構成単位に対し、構成単位(a1)が10〜80モル%であることが好ましく、30〜60モル%であることがより好ましく、構成単位(a3)が5〜40モル%であることが好ましく、10〜30モル%であることがより好ましい。
また、重合体(A2)が構成単位(a1)および構成単位(a3)に加えて構成単位(a2)を含む三元系の重合体(ただし構成単位(a4)を含んでもよい)である場合、各構成単位の割合(モル比)は、上記第1の態様の重合体(A1)が三元系である場合において述べたのと同様である。
重合体(A2)の質量平均分子量は、重合体(A1)と同様である。
重合体(A2)は1種または2種以上の重合体から構成することができる。
本発明の第3の態様の重合体(A3)は、上記一般式(I)で表される構成単位(a1)と、上記一般式(II)で表される構成単位(a2)と、上記一般式(III)で表される構成単位(a3)とを有する。
重合体(A3)中、構成単位(a1)の割合は、重合体(A3)の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることによって、レジスト組成物とした際にパターンを得ることができ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
重合体(A3)中、構成単位(a2)の割合は、重合体(A3)の全構成単位の合計に対して、10〜80モル%が好ましく、30〜60モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより本発明の効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
本発明の重合体(A3)中、構成単位(a3)の割合は、重合体(A3)の全構成単位の合計に対して、5〜40モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。下限値以上とすることにより本発明の効果に優れ、上限値以下とすることにより他の構成単位とのバランスをとることができる。
重合体(A3)中の各構成単位(a1)〜(a3)の割合は、上記第1の態様の重合体(A1)が三元系である場合において述べたのと同様である。
重合体(A3)の質量平均分子量は、重合体(A1)と同様である。
重合体(A3)は1種または2種以上の重合体から構成することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記本発明の重合体(以下、(A)成分という)と、放射線の照射(露光)により酸を発生する化合物(以下、(B)成分という)とを含有することを特徴とする。
(A)成分は、いわゆる酸解離性溶解抑制基を有する構成単位である構成単位(a1)を有するため、露光前はアルカリ不溶性であり、露光により前記(B)成分から発生した酸が作用すると、酸解離性溶解抑制基が解離し、これによって(A)成分全体がアルカリ不溶性からアルカリ可溶性が増大する。そのため、レジストパターンの形成において、レジストに対して選択的露光を行うと、または露光に加えて露光後加熱(PEB)を行うと、露光部はアルカリ可溶性へ転じる一方で、未露光部はアルカリ不溶性のまま変化しないので、アルカリ現像することによりポジ型のレジストパターンが形成できる。
(A)成分は、前記本発明の重合体(A1)、(A2)および(A3)からなる群から選択される少なくとも1種であり、いずれかを単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(B)成分は、いわゆる酸発生剤である。本発明において、(B)成分は、従来の化学増幅型レジスト組成物において使用されている公知の酸発生剤から特に限定せずに用いることができる。
このような酸発生剤としては、これまで、ヨードニウム塩やスルホニウム塩などのオニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、ビスアルキルまたはビスアリールスルホニルジアゾメタン類、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類、ジアゾメタンニトロベンジルスルホネート類などのジアゾメタン系酸発生剤、イミノスルホネート系酸発生剤、ジスルホン系酸発生剤など多種のものが知られている。
また、ポリ(ビススルホニル)ジアゾメタン類としては、例えば、以下に示す構造をもつ1,3−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物A、分解点135℃)、1,4−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ブタン(化合物B、分解点147℃)、1,6−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物C、融点132℃、分解点145℃)、1,10−ビス(フェニルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物D、分解点147℃)、1,2−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)エタン(化合物E、分解点149℃)、1,3−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)プロパン(化合物F、分解点153℃)、1,6−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)ヘキサン(化合物G、融点109℃、分解点122℃)、1,10−ビス(シクロヘキシルスルホニルジアゾメチルスルホニル)デカン(化合物H、分解点116℃)などを挙げることができる。
(B)成分としては、1種の酸発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(B)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部、好ましくは1〜10質量部とされる。上記範囲より少ないとパターン形成が十分に行われないおそれがあり、上記範囲を超えると均一な溶液が得られにくく、保存安定性が低下する原因となるおそれがある。
本発明のポジ型レジスト組成物には、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などを向上させるために、さらに、任意の成分として、含窒素有機化合物(D)(以下、(D)成分という)を配合させることができる。
この(D)成分は、既に多種多様なものが提案されているので、公知のものから任意に用いれば良いが、アミン、特に第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンが好ましい。
ここで、低級脂肪族アミンとは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのような第3級アルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(D)成分は、(A)成分100質量部に対して、通常0.01〜5.0質量部の範囲で用いられる。
また、前記(D)成分との配合による感度劣化を防ぎ、またレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体(E)(以下、(E)成分という)を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜5.0質量部の割合で用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物には、さらに所望により、混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを適宜、添加含有させることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、材料を有機溶剤に溶解させて製造することができる。
有機溶剤としては、使用する各成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来、化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種または2種以上適宜選択して用いることができる。
例えば、γ−ブチロラクトン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、またはジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類およびその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。
これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
また、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)と極性溶剤とを混合した混合溶媒は好ましいが、その配合比(質量比)は、PGMEAと極性溶剤との相溶性等を考慮して適宜決定すればよいが、好ましくは1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2の範囲内とすることが好ましい。
より具体的には、極性溶剤としてELを配合する場合は、PGMEA:ELの質量比が好ましくは2:8〜8:2、より好ましくは3:7〜7:3であると好ましい。
また、有機溶剤として、その他には、PGMEA及びELの中から選ばれる少なくとも1種とγ−ブチロラクトンとの混合溶剤も好ましい。この場合、混合割合としては、前者と後者の質量比が好ましくは70:30〜95:5とされる。
有機溶剤の使用量は特に限定しないが、基板等の支持体に塗布可能な濃度で、塗布膜厚に応じて適宜設定されるものであるが、一般的にはレジスト組成物の固形分濃度が2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%の範囲内となる様に用いられる。
本発明のポジ型レジスト組成物を用いたレジストパターン形成方法は例えば以下の様にして行うことができる。
すなわち、まずシリコンウェーハのような支持体上に、上記ポジ型レジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベークを40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、これに例えばArF露光装置などにより、ArFエキシマレーザー光を所望のマスクパターンを介して選択的に露光(放射線を照射)した後、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
なお、支持体(基板)とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
基板としては、例えばシリコンウェーハ、銅、クロム、鉄、アルミニウムなどの金属製の基板や、ガラス基板などが挙げられる。
配線パターンの材料としては、例えば銅、ハンダ、クロム、アルミニウム、ニッケル、金などが使用可能である。
中でも、本発明の重合体が構成単位(a3)を有するものである場合、得られるポジ型レジスト組成物は、特に基板への密着性に優れており、レジストパターンのパターン倒れ等を防止できる。
その中でも特に、構成単位(a3)の有するアルカリ可溶性基が、上記一般式(IV)で表される基である場合、得られるレジストパターンの形状が優れたものとなる。
また、本発明のポジ型レジスト組成物は、エッチング耐性に優れ、また、高反射基板を用いる場合であっても解像性が劣化しにくく、さらに基板への密着性や耐熱性にも優れている。そのため、基板にイオン注入を施す場合のマスクとして利用することができる。なお、このようなマスクとして使用する場合、レジスト膜厚は、通常の半導体素子製造に用いられるレジストパターンの膜厚(約300〜400nm程度)よりも、ある程度厚く、たとえば1000〜2000nmとすることが好ましい。
合成例1
25.6gのNBECH、24.0gのNBGBLと11.0gのNBFOHを75mlのジクロロメタンに溶解し、そこに4.3gのホウフッ化銀と2.0gの塩化アリルパラジウムダイマーから調製した触媒を滴下した。24時間撹拌を行い、粗重合溶液を得た。該重合溶液をn−ヘプタンで再沈精製を2回行い、析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な樹脂を得た。この樹脂を重合体1(下記一般式(1))とする。GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定の結果、重合体1の分子量(Mw)は14300、分散度(Mw/Mn)は1.7であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=40:40:20(モル比)であった。
32.2gのNBECH、18.0gのNBGBLと11.0gのNBFOHを75mlのジクロロメタンに溶解し、そこに4.3gのホウフッ化銀と2.0gの塩化アリルパラジウムダイマーから調製した触媒を滴下した。24時間撹拌を行い、粗重合溶液を得た。該重合溶液をn−ヘプタンで再沈精製を2回行い、析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な樹脂を得た。この樹脂を重合体2(前記一般式(1))とする。GPC測定の結果、重合体2の分子量(Mw)は13300、分散度(Mw/Mn)は1.89であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=50:30:20(モル比)であった。
分子量7000に調節したこと以外は合成例2と同様にして合成した。この樹脂を重合体3(前記一般式(1))とする。GPC測定の結果、重合体3の分子量(Mw)は7000、分散度(Mw/Mn)は1.8であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=50:30:20(モル比)であった。
15.5gのECHMA、13.6gのGBLMAと9.5gのADOHMAを200mlのテトラヒドロフラン(THF)に溶解し、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1.64gを加えた。12時間還流した後、反応溶液を2Lのn−ヘプタンに滴下した。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。この樹脂を重合体4(下記一般式(4))とする。GPC測定の結果、重合体4の分子量(Mw)は12000、分散度(Mw/Mn)は1.8であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=40:40:20(モル比)であった。
19.4gのNBtBu、24.0gのNBGBLと7.5gのNBCO2Hを75mlのジクロロメタンに溶解し、そこに4.3gのホウフッ化銀と2.0gの塩化アリルパラジウムダイマーから調製した触媒を滴下した。24時間撹拌を行い、粗重合溶液を得た。該重合溶液をn−ヘプタンで再沈精製を2回行い、析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な樹脂を得た。この樹脂を重合体5(下記一般式(5))とする。GPC測定の結果、重合体5の分子量(Mw)は14000、分散度(Mw/Mn)は1.8であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=40:40:20(モル比)であった。
25.6gのNBECH、21.1gのNBOHと7.5gのNBCO2Hを75mlのジクロロメタンに溶解し、そこに4.3gのホウフッ化銀と2.0gの塩化アリルパラジウムダイマーから調製した触媒を滴下した。24時間撹拌を行い、粗重合溶液を得た。該重合溶液をn−ヘプタンで再沈精製を2回行い、析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な樹脂を得た。析出した樹脂を濾別、減圧乾燥を行い白色な粉体樹脂を得た。この樹脂を重合体6(下記一般式(6))とする。GPC測定の結果、重合体6の分子量(Mw)は13000、分散度(Mw/Mn)は1.8であった。また、カーボン13核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)を測定した結果、組成比はp:q:r=40:40:20(モル比)であった。
(A)成分として合成例1で得られた重合体1の100質量部と、(B)成分としてトリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート3.0質量部と、(D)成分としてトリエタノールアミン0.35質量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/乳酸エチル=6/4の混合溶剤1100質量部に溶解し、ポジ型レジスト組成物を調製した。
そして、上記で得られたポジ型レジスト組成物を、スピンナーを用いて反射防止膜上に塗布し、ホットプレート上で100℃、90秒間プレベーク(PAB)し、乾燥することにより、膜厚250nmのレジスト膜を形成した。
ついで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製;NA(開口数)=0.60,2/3輪帯)により、ArFエキシマレーザー(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、100℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液で60秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥した。
そのときのレジストパターン断面形状をSEM写真により観察したところ、非常に矩形性のパターンで解像できた。
また、限界解像は110nmであった。
また、該ドライエッチング後のレジスト表面をAFM(原子間力顕微鏡:Veeco Instrument Inc.社製di NanoScope IV/D5000)にて観察したところ、表面荒れがなかった。
なお、パターン化されていないレジスト膜でエッチング耐性および表面荒れを評価した理由は、パターン化されたレジスト膜の場合よりも表面荒れが測定しやすいからである。
表2に示す組成でポジ型レジスト組成物を調製し、表3の実装条件で、実施例1と同様な方法でレジストパターンを形成した。その結果を表4に示した。
一方、アクリル樹脂を用いた比較例1のポジ型レジスト組成物は、エッチング耐性が悪かった。また、構成単位(a1)および構成単位(a2)のいずれか一方を有さない樹脂を用いた比較例2,3のポジ型レジスト組成物は、解像性が低かった。また、パターン倒れが発生していた。
Claims (9)
- 前記一般式(III)におけるR4が、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された炭素数3〜15のヒドロキシアルキル基、またはカルボキシル基である請求項2記載の重合体。
- 請求項2〜5のいずれか一項に記載の重合体と、放射線の照射により酸を発生する化合物とを含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物。
- 前記放射線の照射により酸を発生する化合物が、フッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩である請求項6記載のポジ型レジスト組成物。
- さらに含窒素有機化合物を含有する請求項6または7記載のポジ型レジスト組成物。
- 請求項6〜8のいずれか一項に記載のポジ型レジスト組成物を支持体上に塗布し、選択的に露光し、次いで現像してレジストパターンを形成するレジストパターン形成方法。
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