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JP4570922B2 - 殺菌水の製造方法及びその装置 - Google Patents
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Description

本発明は、殺菌効果の高い殺菌水を製造するための殺菌水の製造装置に関する。
従来より、野菜,肉,魚等の食物の洗浄、食器の洗浄、医療器具の消毒、作業場の消毒などに利用される殺菌水が知られている。この殺菌水は、水道水や井戸水などの中性の水を原水として、その原水に次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl)と塩酸(HCl)などの酸とを添加混合することによって製造するもので、製造した殺菌水は、殺菌作用を示す遊離有効塩素、次亜塩素酸(HOCl)と次亜塩素酸イオン(OCl)を含有するものである。特に、次亜塩素酸は強い殺菌力を有し、次亜塩素酸を多く含む殺菌水は、殺菌効果が高いものである。例えば、遊離有効塩素濃度が高く多量の次亜塩素酸を含有する殺菌水や、遊離有効塩素の100%が次亜塩素酸であるpH4乃至pH5の範囲の酸性の殺菌水は、殺菌効果が高い。
ところが、次亜塩素酸ナトリウムと酸とを添加混合して殺菌効果の高い殺菌水を生成する場合、次亜塩素酸ナトリウムと酸との反応による塩素ガスが発生し、人体に非常に危険であった。そこで、従来、上記塩素ガスが発生しにくい次亜塩素酸含有殺菌水の生成方法及びその装置が提案されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−188083号
従来の殺菌水の製造方法は、特定のpH値又は特定の遊離有効塩素濃度の範囲内に保持されるように、1つの混合部に導入される原水に次亜塩素酸ナトリウムと酸との添加量を調整して添加し混合するものであった。また、反応による塩素ガスの発生を抑えるために、次亜塩素酸ナトリウムと酸とを同時に添加しないようにして、次亜塩素酸ナトリウムと酸とを緩やかに反応させるものであった。さらには、次亜塩素酸ナトリウムや酸を小分けして添加し、pH値の急激な変動を抑えるものであった。しかし、上記製造方法は、1つの混合部に次亜塩素酸ナトリウムと酸とを添加するものであり、添加された次亜塩素酸ナトリウムと酸とが反応して塩素ガスが発生する可能性があった。従って、従来の殺菌水の製造方法では、必要に応じて前記混合部の下流側に塩素ガスを吸収するガス吸収部を設ける必要があった。
本発明における殺菌水の製造は、上記問題を解消するために、原水を導入する流体導入通路とその流体導入通路の途中に設けられる複数の混合手段とを有する装置を用いて、前記流体導入通路内に次亜塩素酸ナトリウムと酸とを次添加し前記混合手段を用いて混合する殺菌水の製造方法であって、前記原水に前記次亜塩素酸ナトリウムを添加混合し、その混合により生成される殺菌水記酸を添加混合することによって中和して中性の殺菌水とする中性殺菌水の生成系を並列に設け、両生成系を、切換バルブを有する迂回通路を介して連絡し、前記両生成系の中性殺菌水を、前記切換バルブの切換えることによって、前記2つの生成系を並列的に合流するか直列的に合流することにより、殺菌水を製造するようにしたものである。
本発明の殺菌水製造装置は、上記問題を解消するために、原水を供給する給水通路と、その給水通路が供給する原水を導入させる2つの流体導入通路と、各流体導入通路を流れる殺菌水を外部に供給する殺菌水供給通路と、前記一方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に設けられる第一混合手段と第二混合手段、並びに、他方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に設けられる第三混合手段と第四混合手段とによる混合手段と、前記給水通路と前記第一混合手段との間の一方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に次亜塩素酸ナトリウムを添加する第一供給手段と、前記第一混合手段と前記第二混合手段との間の一方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に前記第一混合手段の混合により生成された殺菌水を中和する酸を添加する第二供給手段と、前記他方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に次亜塩素酸ナトリウムを添加する第三供給手段と、前記第三混合手段と第四混合手段との間の他方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に酸を添加する第四供給手段とを有し、かつ、第二混合手段の下流側と第四混合手段の下流側において前記2つの流体導入通路を合流して殺菌水供給管とする一方、当該2つの流体導入通路において前記第二混合手段の下流側と前記第三混合手段の上流側とを迂回用切換バルブを介して連絡したものである。
すなわち、上記の本発明の殺菌水製造装置の構成を換言すると、その構成は、前記流体導入通路を2つ備え、一方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に前記第一混合手段と第二混合手段と迂回用バルブとを設け、その第一混合手段の上流側の前記一方の流体導入通路の途中に前記第一供給手段を連絡し、前記第一混合手段と前記第二混合手段との間の前記一方の流体導入通路の途中に前記第二供給手段を連絡するとともに、他方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に迂回水導入用バルブと前記第三混合手段と前記第四混合手段とを設け、前記第三混合手段の上流側の前記他方の流体導入通路の途中に前記第三供給手段を連絡し、前記第三混合手段と前記第四混合手段との間の前記他方の流体導入通路の途中に前記第四供給手段を連絡し、前記迂回用バルブを備える前記一方の流体導入通路と前記迂回水導入用バルブを備える他方の流体導入通路とを連通する迂回水導入通路を備えるようにしたものである。
本発明の殺菌水の製造方法及びその装置は、原水に次亜塩素酸ナトリウムと酸とを添加混合して中和して中性の殺菌水とし、その中性の殺菌水に次亜塩素酸ナトリウム酸を添加混合して、殺菌効果の高い殺菌水を製造するものである。本発明によると、中性の殺菌水に次亜塩素酸ナトリウム酸を順次添加混合し、次亜塩素酸ナトリウムと酸とを緩やかに反応させることにより、塩素ガスの発生を防止できる。また、本発明は、導水管の管内に次亜塩素酸ナトリウム酸を順次添加するが、その添加され次亜塩素酸ナトリウム酸を複数の混合手段を用いて原水並びに原水から生成される殺菌水に均一に混合することにより、添加される次亜塩素酸ナトリウムと酸とが急激に反応することがないようにして、塩素ガスの発生を抑えるものである。本発明によれば、複数の混合手段を用いて混合をおこなうため従来の混合部は必要なく、また、塩素ガスの発生を抑えるため、ガス吸収部も必要ない。
本発明は、原水に次亜塩素酸ナトリウムと酸とを順に添加混合して中和して中性の殺菌水とし、その中性の殺菌水にさらに次亜塩素酸ナトリウム酸を添加することによって、塩素ガスの発生を抑えて殺菌効果の高い殺菌水を製造するという目的を実現するものである。また、導水管の途中に設けられる複数個の混合手段を用いて導水管に順次添加される次亜塩素酸ナトリウムや酸を均一に混合することによって、上記目的を実現するものである。
本発明の殺菌水の製造方法を図に基づいて説明する。図1は、本発明と同じように殺菌水の製造を実現できる殺菌水製造装置の一例の構成図である。
給水管10は、水道水や井戸水などの中性の水を原水として供給するための給水通路である。給水管10は、給水量を制御する水量調整バルブ12と、原水の流量を測定する流量計14を備えている。
導水管16は給水管10に連絡し、給水管10から供給される原水又は後述の混合手段の混合により生成される殺菌水を導入するための流体導入通路である。
導入管16の下流側に殺菌水を外部に供給するための殺菌水供給管18が連結されている。殺菌水供給管18は、配水管18aと供給量調整バルブ18bとを備え、配水管18aが導水管16に連絡しており、その連結部に流量調整バルブ18bが設けられている。流量調整バルブ18bの開閉により、導水管16によって殺菌水供給管18に導かれる殺菌水は、図示しない洗浄浴槽等に供給される。なお、流量調整バルブ18bは、配水管18に殺菌水を導入するための止水弁である。
導水管16の途中には、下流側に向けて4個の混合器20,22,24,26が順に設けられている。これらの混合器は、導水管16を流れる流体とその流体に添加される添加剤とを均一に混合するための混合手段である。上記混合器20,22,24,26は、図2に示すような形態のものである。図2の混合器は導水管16の管内に設置されて、当該管内を流れる流体に添加された添加剤を均一に交じり合わせることができるものである。なお、上記混合器の形態は図2の混合器に限定するものではない。また、混合器20,22,24,26は添加剤によって腐食されることがない素材で形成されているものとする。
第一混合手段としての第一混合器20は、導水管16の管内に添加される次亜塩素酸ナトリウムを混合するものである。給水管10と混合器20との間の導水管16の途中には、第一供給手段28が連絡している。第一供給手段28は、次亜塩素酸ナトリウム貯蔵タンク28aと、そのタンク28aと導水管16とを連絡する添加剤供給管28bと、その添加剤供給管28bを流れる次亜塩素酸ナトリウムの流量を測定する流量計28cと、その流量計28cの上流側の添加剤供給管28bの途中に備える流量調整バルブ28dとを有するものである。第一供給手段28は、流量調整バルブ28dの調整により導水管16に一定量の次亜塩素酸ナトリウムを添加するように設定されている。
第二混合手段としての第二混合器22は、導水管16の管内に添加される酸を混合するものである。第一混合器20と第二混合器22との間の導水管16の途中には、第二供給手段30が連絡している。第二供給手段30は、酸貯蔵タンク30aと、そのタンク30aと導水管16とを連絡する添加剤供給管30bと、添加剤供給管30bを流れる酸の流量を測定する流量計30cと、その流量計30cの上流側の添加剤供給管30bの途中に備える流量調整バルブ30dとを有するものである。第二供給手段30は、流量調整バルブ30dの調整により第一混合器20の混合により生成されたアルカリ性の殺菌水を中和する所定量の酸を導水管16に供給するように設定される。即ち、第二混合器22の混合により、中性の殺菌水が生成されるようになっている。
なお、第二混合器22の下流側の導水管16に、第二混合器22により生成される殺菌水の流量を計測する流量計32が備えられている。
第三混合手段としての第三混合器24は、導水管16の管内に添加される次亜塩素酸ナトリウムを混合するものである。流量計32と第三混合器24との間の導水管16の途中には、第三供給手段34が連絡している。第三供給手段34は、次亜塩素酸ナトリウム貯蔵タンク34aと、そのタンク34aと導水管16とを連絡する添加剤供給管34bと、添加剤供給管34bを流れる次亜塩素酸ナトリウムの流量を測定する流量計34cと、その流量計34cの上流側の添加剤供給管34bの途中に備える流量調整バルブ34dとを有するものである。第三供給手段34は、流量調整バルブ34dの調整により導水管16に一定量の次亜塩素酸ナトリウムを添加するように設定されている。
第四混合手段としての第四混合器26は、導水管16の管内に添加される酸を混合するものである。第三混合器24と第四混合器26との間の導水管16の途中には、第四供給手段36が備えられている。第四供給手段36は、酸貯蔵タンク36aと、そのタンク36aと導水管16とを連絡する添加剤供給管36bと、添加剤供給管36bを流れる酸の流量を測定する流量計36cと、その流量計36cの上流側の添加剤供給管36bの途中に備える流量調整バルブ36dとを有するものである。第四供給手段36は、流量調整バルブ36dの調整により導水管16に一定量の酸を添加するように設定されている。
なお、導水管16へ添加剤を供給する供給手段は、上記供給手段に限られない。添加剤の供給量を調整する制御装置や電磁ポンプ等を用いた他の供給手段であってもよい。
また、第一供給手段28と第二供給手段30とを逆に設ける実施態様とすることもできる。さらには、殺菌水を外部に供給する殺菌水供給管は、殺菌水供給管18の他に、1個以上設けてもよい。例えば、殺菌水供給管18の他に、第二混合器22と第三混合器24(又は流量計32)との間の導水管16の途中に殺菌水供給管38を設ける場合、導水管16と殺菌水供給管38との連絡位置に切換バルブ38bを設け、切換バルブ38bを切り換えることにより、第二混合器22の混合により生成された殺菌水を配水管38aから供給できる。即ち、1つの装置で、多目的の洗浄・消毒が可能となる。
図1において、水量調整バルブ12が開放されると、原水が導水管16を通じて殺菌水供給管18に向かって導入される。いま、第一供給手段28は、原水に対して所定量の次亜塩素酸ナトリウムが供給されるように設定されている。当該次亜塩素酸ナトリウムが原水に添加されると、第一混合器20によって次亜塩素酸ナトリウムが原水に均一に混合される。即ち、第一混合器20の混合により、アルカリ性の殺菌水が生成されることになる。続いて、第一混合器20により生成されたアルカリ性の殺菌水に、第二供給手段30からそのアルカリ性の殺菌水を中和する特定量の酸が添加される。添加された酸は、第二混合器22によって前記アルカリ性の殺菌水に均一に混合される。この第二混合器22の混合により、中性(pH7)の殺菌水を生成し、その中性の殺菌水では遊離有効塩素のおよそ80%が次亜塩素酸となる。また、上記中性の殺菌水には、中性になったことから、次亜塩素酸ナトリウム及び酸は存在しない。第二混合器22における混合では、pHはアルカリ性から中性まで変動し、酸性まで至るpHの急激な変動を伴わないため、塩素ガスの発生が抑えられる。
さらに、第二混合器22の混合により生成された中性の殺菌水に、第三供給手段34から供給される次亜塩素酸ナトリウムが添加される。添加された次亜塩素酸ナトリウムは、第三混合器24によって均一に混合される。この第三混合器24の混合により、第二混合器22の混合により生成される殺菌水より次亜塩素酸イオンを多く含有する遊離有効塩素濃度の高いアルカリ性の殺菌水が生成される。また、第三混合器24の混合では、酸が存在しない中性の殺菌水と次亜塩素酸ナトリウムとが混合されるため、次亜塩素酸ナトリウムと酸との反応は起こらず、塩素ガスの発生が抑えられる。
また、上記第三混合器24の混合により生成された前記次亜塩素酸イオンを多く含有する遊離有効塩素濃度の高いアルカリ性の殺菌水に、第四供給手段36からpH7(中性)の殺菌水を生成するための特定量の酸を添加する。この添加された酸を第四混合器26で混合すると、その混合により生成される殺菌水の遊離有効塩素のうちおよそ80%が次亜塩素酸の殺菌水となる。この殺菌水は、第二混合器22の混合により生成された中性の殺菌水に比べ、遊離有効塩素濃度が高く、多量の次亜塩素酸を含有するものとなる。第四混合器26の混合は、上記第三混合器24の混合により生成されるアルカリ性の殺菌水を中性の殺菌水に生成するものであり、アルカリ性から酸性への急激な変動を伴うものではないため、塩素ガスの発生が抑えられる。
次に、図1において、次亜塩素酸ナトリウム貯蔵タンク34aを酸貯蔵タンクとした場合の例について説明する。この例では、第二混合器22の混合により生成された中性の殺菌水に、第三供給手段34から供給される酸が添加される。添加された酸は、第三混合器24によって均一に混合される。この第三混合器24の混合により、第二混合器22の混合により生成される殺菌水より次亜塩素酸を多く含有する酸性の殺菌水が生成される。また、第三混合器24の混合では、次亜塩素酸ナトリウムが存在しない中性の殺菌水と酸とが混合されるため、次亜塩素酸ナトリウムと酸との反応は起こらず、塩素ガスの発生が抑えられる。但し、この場合、pH値の急激な変動を回避するため、第三混合器24の混合によりpH6付近の酸性の殺菌水が生成されるように、第三供給手段34からの酸の供給を調整するのが望ましい。
また、上記第三混合器24の混合により生成された酸性の殺菌水に、第四供給手段36からpH4乃至pH5の酸性の殺菌水を生成するための特定量の酸を添加する。この添加された酸を第四混合器26で混合すると、遊離有効塩素の100%が次亜塩素酸である殺菌水となる。第四混合器26の混合は、上記第三混合器24の混合により生成される酸性の殺菌水をさらにpH値の低い殺菌水に生成するものであり、アルカリ性から酸性への急激な変動を伴うものではないため、塩素ガスの発生が抑えられる。
なお、第四供給手段36から添加される特定量の酸は、pH値を4乃至5付近の酸性の殺菌水を生成するため分量であることが望ましい。pH4より低い殺菌水が生成されると、強酸性水の殺菌水が生成され、塩素ガスが発生するおそれがあり、人体に非常に危険となるからである。
また、第三供給手段34及び第三混合器24を用いてpH4乃至pH5の殺菌水を製造してもよいが、塩素ガスの発生を防止する観点から、第三供給手段36及び第四混合器26を併用し、酸を分割して添加混合した方が望ましい。
図1の装置を用いて殺菌水を製造した。また、その製造された殺菌水を殺菌水供給手段38及び殺菌水供給手段18から配水し、配水された殺菌水のpH値,有効塩素濃度,塩素ガス濃度をそれぞれpH計,有効塩素濃度測定器,ガス検知管を用いて測定した。本実施例では、給水管10から所定量の水道水を供給し、その水道水に対し第一供給手段28と第二供給手段30からそれぞれ所定量の次亜塩素酸と塩酸とを添加し、第一混合器20と第二混合器22の混合により、pH7,有効塩素濃度200ppmの殺菌水が生成されるように設定した。なお、殺菌水供給手段38から配水された殺菌水の塩素ガス濃度は、0.2ppmであった。
(1)有効塩素濃度の高い殺菌水を製造する例
上記pH7,有効塩素濃度200ppmの殺菌水に、第三供給手段34から第一供給手段28から添加される次亜塩素酸ナトリウムと同量の次亜塩素酸ナトリウムを添加し、第四供給手段36から第二供給手段30から添加される塩酸と同量の塩酸を添加した。殺菌水供給手段18から配水された殺菌水は、pH7,有効塩素濃度400ppmの殺菌水であって、塩素ガス濃度は0.2ppmであった。塩素ガス濃度に変化はなく、上記次亜塩素酸ナトリウムと酸の添加混合による新たな塩素ガスの発生は見られなかった。
また、上記例の比較例として、第三供給手段34と第四供給手段36を使用せず、第一供給手段28と第二供給手段30とからそれぞれ次亜塩素酸ナトリウムと塩酸を増量して添加し混合して、pH7,有効塩素濃度330ppmの殺菌水を生成した。殺菌水供給手段38から配水される殺菌水の塩素ガス濃度は、0.6ppmであった。
(2)酸性の(pHの低い)殺菌水を製造する例
上記pH7,有効塩素濃度200ppmの殺菌水に、第三供給手段34と第四供給手段36とからそれぞれ塩酸を添加し、第三混合器24と第四混合器26の混合によりpH5の殺菌水を生成した。このとき、殺菌水供給管18から配水された殺菌水は、pH5,有効塩素濃度200ppmの殺菌水であって、塩素ガス濃度は0.5ppmであった。
また、上記実施例の比較例として、第三供給手段34と第四供給手段36を使用せず、第二供給手段30のみから塩酸を添加し混合して、pH5,有効塩素濃度200ppmの殺菌水を生成した。殺菌水供給手段38から配水された殺菌水の塩素ガス濃度は、0.7ppm乃至1.0ppmであった。
以上のように、図1の装置を用いた殺菌水の製造方法によると、上記比較例に比べ塩素ガス濃度が低く、次亜塩素酸ナトリウムと酸との添加混合による塩素ガスの発生を抑えることができた。
なお、労働衛生上の塩素ガスの許容濃度は1ppmであるが、上記本発明により製造された殺菌水の塩素ガス濃度は当該許容濃度に適合するものであった。
以上の例で明らかなように、次亜塩素酸ナトリウムと酸とを添加混合して中性の殺菌水を生成し、その中性の殺菌水に次亜塩素酸ナトリウムや酸を添加混合することにより、その添加した次亜塩素酸ナトリウムや酸が反応しないようにして、塩素ガスの発生を抑え、殺菌効果の高い殺菌水を製造することができる。また、添加された次亜塩素酸ナトリウムや酸は、複数の混合器を用いて原水に充分に混合され、希釈されることから、濃度の高い次亜塩素酸ナトリウムと酸とが反応するおそれはなく、アルカリ性から酸性へのpH値の急激な変動が起こらないため、塩素ガスの発生を抑えることができる。
そこで本発明では、図1の装置を応用して構成した本発明製造装置の実施形態の一例を図3に示す。図3において図1の参照番号と同一の参照番号の構成部材は、図1の構成部材と同一部材また同一の用途機能を有するものであるため、その説明を省略する。
図3の装置は、流体導入通路として2本の導水管16aと導水管16bとを有する。導水管16a及び16bは、それぞれ給水管10から原水を供給される状態にあり、それぞれ図1の導水管16と同量の原水を導入するものとする。
導水管16aの途中には、下流側に向けて水量調整バルブ40、流量計14、第一混合器20、第二混合器22、迂回用バルブ42(切換バルブ)が順に設けられている。また、流量計14と第一混合器20との間の導水管16aの途中に第一供給手段28が連結し、第一混合器20と第二混合器22との間の導水管16aの途中に第二供給手段30が連結している。従って、本装置の導水管16a側では、中性の殺菌水が生成される。
他方、導水管16bの途中には、下流側に向けて迂回水導入用バルブ44(切換バルブ)、流量計32、第三混合器24、第四混合器26、供給量調整バルブ18aが順に設けられている。また、流量計32と第三混合器24との間の導水管16bの途中に第三供給手段34が連結し、第三混合器24と第四混合器26との間の導水管16bの途中に第四供給手段36が連結している。
さらに、迂回用バルブ42で導水管16aを閉じ、迂回水導入用バルブ44で導水管16bを閉じた場合、迂回用バルブ42を備える導水管16aと迂回水導入用バルブ44を備える導水管16bとは、迂回水導入通路としての迂回用導水管46を通じて連通した状態となる。即ち、迂回用バルブ42及び迂回水導入用バルブ44を閉じることにより、導水管16a側で生成された中性の殺菌水は、迂回用導水管46を介して迂回水導入用バルブ44の下流側の導水管16bに導入されるようになっている。
発明装置において、第三供給手段34から次亜塩素酸ナトリウム又は酸を添加し、迂回用バルブ42を備える導水管16aと迂回水導入用バルブ44を備える導水管16bとを閉じることにより、導水管16a側で生成される中性の殺菌水は、導水管16b側で遊離有効塩素濃度の高い殺菌水又は酸性の殺菌水に生成され、図1の場合と同様、殺菌水供給管18から殺菌効果の高い殺菌水を配水できる。
また、第三供給手段34から次亜塩素酸ナトリウムを添加し、第四供給手段36から添加された次亜塩素酸ナトリウムを中和する特定量の酸を添加した場合、迂回用バルブ42を備える導水管16aと迂回水導入用バルブ44を備える導水管16bとを開放することにより、導水管16a側と導水管16a側とで生成される中性の殺菌水を殺菌水供給管18から一緒に配水できる。
以上のように、本発明装置によれば、殺菌効果の異なる多種の殺菌水を提供することができ、多目的な洗浄や消毒が可能となる。
菌水造するための装置のの構成図である。 混合手段を示す図である。 図1の装置を応用した本発明装の実施形態の一例を示す図である。
10
給水管
16
導水管
18
殺菌水供給管
20
第一混合器
22
第二混合器
24
第三混合器
26
第四混合器
28
第一供給手段
30
第二供給手段
34
第三供給手段
36
第四供給手段
38
殺菌水供給管
42
迂回用バルブ
44
迂回水導入用バルブ
46
迂回水導入管

Claims (1)

  1. 原水を供給する給水通路と、その給水通路が供給する原水を導入させる2つの流体導入通路と、流体導入通路を流れる殺菌水を外部に供給する殺菌水供給通路と、前記一方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に設けられる第一混合手段と第二混合手段、並びに、他方の流体導入通路の途中に下流側に向けて順に設けられる第三混合手段と第四混合手段とによる混合手段と、前記給水通路と前記第一混合手段との間の一方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に次亜塩素酸ナトリウムを添加する第一供給手段と、前記第一混合手段と前記第二混合手段との間の一方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に前記第一混合手段の混合により生成された殺菌水を中和する酸を添加する第二供給手段と、前記他方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に次亜塩素酸ナトリウムを添加する第三供給手段と、前記第三混合手段と第四混合手段との間の他方の流体導入通路の途中に連絡するものであって当該通路内に酸を添加する第四供給手段とを有し、かつ、第二混合手段の下流側と第四混合手段の下流側において前記2つの流体導入通路を合流して殺菌水供給管とする一方、当該2つの流体導入通路において前記第二混合手段の下流側と前記第三混合手段の上流側とを迂回用切換バルブを介して連絡したことを特徴とする殺菌水製造装置。
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