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JP4570968B2 - 温度管理媒体 - Google Patents
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Description

本発明は、物品が一旦、冷蔵温度の雰囲気中に曝され、その後、これより高い温度の雰囲気中に曝されたか否かという温度履歴を容易に確認することができる、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固する乳化液を用いた温度管理媒体に関する。
近年、冷凍あるいは冷蔵した状態で配送される荷物が一段と増加するに伴って、これらの荷物を配達先まで予め決められた温度に保ちながら運搬する宅配便などの配送手段が普及している。このような配達手段を用いて荷物を配送すると、例えば、集荷元の冷凍・冷蔵施設から配送車へ荷物を積み込む時、配送車間で荷物を積み替える時、配送車から荷物を取り出し配達先へ配達する時などに、本来ならば冷凍・冷蔵状態が保たれなければならない荷物が、直射日光などによる高温雰囲気や室温雰囲気に曝されることがある。
また、無事に冷凍・冷蔵状態が保たれながら配達先に届けられた後も、荷物の冷凍・冷蔵状態が保たれることが求められる。荷物の中身が食品や医薬品である場合、これらの冷凍・冷蔵状態が保たれないと、これらに変質や雑菌の繁殖などが生じて、その品質が損なわれるおそれがある。極端な場合、食品や医薬品の冷凍・冷蔵状態が保たれないと、食中毒や医療事故などを誘発しかねない。このような厳格な温度管理が求められるものとしては、食品や医薬品の他に、例えば、化学分野や写真分野で用いられる各種薬品などが挙げられる。
従来、上述のような温度管理が正常に行われているか否かを簡便に確認する方法として、以下に示す方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、脂溶性色素を溶解した炭素数7〜15の高級アルコールの1種または2種以上が、非イオン系界面活性剤および水に分散されてなる乳化液(エマルション)を、密封容器に充填してなる保存温度管理用インジケータが開示されている。この保存温度管理用インジケータは、通常の温度条件下では、外観上は、乳化液の色素の色調が抑えられ、不透明な乳濁色を呈している。一方、この保存温度管理用インジケータが、乳化液が氷結する温度以下に曝されると、一旦、乳化液の全成分が凝固するが、乳化液が再び融解するとき、粗大化した乳化粒子は浮上し、色素の濃い色調を有した油滴または油層が上層へ浮上し、水層と、油滴または油層とに分離する。よって、このような変化が認められた保存温度管理用インジケータを含む包装内の物品は劣化している恐れがあるとして使用時に注意を促すことができる。
また、特許文献2には、室温で液状の、保存管理温度を超えると溶融する油性物質を非イオン界面活性剤および水によってエマルション化してなるO/W型エマルション層と、上記油性物質のみを選択的に拡散透過する、油溶性色素をエマルション層と反対面に設けてなる障壁と、油性物質を拡散透過する不透明層とを密封容器に順次設けてなる保存温度管理用インジケータが開示されている。この保存温度管理用インジケータは、O/W型エマルション層が、一旦、氷点下にて凍結した後、解凍する際に、水と油性物質とに相分離し、この油性物質のみが障壁を拡散透過して、障壁の上に設けられた油溶性色素を溶かし、さらに油溶性色素の上の不透明層を拡散透過して発色または着色する。これにより、厳格な温度管理を必要とする物品に異常があったことを肉眼で容易に検知することができる。
上述した従来の方法には、以下に示すような課題があった。
1つには、環境ホルモンであることが知られている非イオン性界面活性剤を使用することから、上記の保存温度管理用インジケータを食品や医薬品などに貼付して用いる場合、その安全性を確保することが難しい。例えば、意識せずに上記のような乳化液が充填されている密封容器を破損すると、乳化液が皮膚、食品、薬品などに付着するおそれがある。乳化液が皮膚に付着すると、その非イオン性界面活性剤が皮膚から体内に吸収されて健康を害するおそれがある。また、乳化液が食品や薬品に付着すると、その食品や薬品を誤って飲み込んだ結果、非イオン性界面活性剤が体内に吸収されて健康を害するおそれがある。
また、従来の温度管理用インジケータは、室温にて保存可能な期間が数日〜6ヶ月程度と短く、長期に渡って室温にて安定に保存することができないという問題があった。
また、これらの温度管理用インジケータは、乳化液が凝固する予め設定された温度(以下、「起動温度」という。)まで達していることを条件に、その後、温度管理に異常があったことを乳化液の状態が変化することで報知するものであるが、乳化液が起動温度以下に達しているのか否か判断するためには、乳化液を指で押してその感触により経験で判断するしかなく、経験に頼ることなく誰にでも簡便に確認することができなかった。したがって、起動温度以下に達することなく保管・移動された荷物は、その後、温度管理に異常があったとしても乳化液の状態が変化することはなく、乳化液の状態の確認時に適正な温度が維持され、かつ、乳化液の状態が変化していなければ、適正な温度を維持したまま保管・移動されたものと見なされてしまうものであった。
特開昭57−37227号公報 特開平5−149797号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、食しても安全で、長期に渡って室温にて安定に保存可能で、かつ所定温度で作動することは勿論のこと、温度管理が可能な状態になっているか否か容易に確認することができ、適正な温度での管理を確実に行うことが可能な温度管理媒体を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固する乳化液と、前記乳化液を封入し周囲を密閉したシート体からなる内包材とを少なくとも備えてなる温度管理媒体であって、前記内包材の少なくとも一方の面の一部に、前記所定温度で色調が可逆的に変化する示温インキが重ねて設けられた領域Aを備えている温度管理媒体を提供する。
ここで、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固する乳化液とは、例えば、昇温により融解し、相分離するものであって、水、油脂およびリン脂質を含む脂質混合物からなるものをいう。
また、示温インキは、所定温度で色調が可逆的に変化するインキであり、たとえば、常温時は無色であり、所定温度に達することで青色など目視可能に発色するものの他、常温時は青色など有色であり、所定温度に達することで目視不可能に消色するものをいう。さらに、温度に応じて2段階以上にその色調が変化するものであっても良い。
かかる構成によれば、温度管理媒体は、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固する乳化液を充填した内包材の少なくとも一方の面の一部に、所定温度で色調が可逆的に変化する示温インキが重ねて設けられた領域Aを備えたものであるから、温度管理を要する物品もしくは当該物品を収納する箱体の外部にこの温度管理媒体を貼り付けて冷却すると、所定温度にまで冷却されたときに示温インキを設けた領域Aが発色もしくは消色し、所定温度の温度以下になったことが視覚的に報知される。したがって、示温インキの色調が変化する温度と、乳化液の凝固が開始される温度とを、保存に要する温度と同じに設定すれば、示温インキの色調変化を視覚的に確認することで、乳化液が起動温度に達し作動していることと、適切な保存温度で管理されていることが容易に判断できる。
なお、色調の可逆的な変化は、示温インキが常温時に有色であると使用前の乳化液の状態を確認することがしづらくなるので、常温時は無色で使用前の乳化液の状態を確認することができ、所定温度に達することで青色など目視可能に発色することで乳化液が起動温度に達し作動していることを確認することができることとなるものの方がより望ましい。
また、内包材は、少なくともその一部が透明性を有するものであるから、内包材に収容された温度履歴を示す乳化液の状態を外部から容易に目視可能とすることができる。
また、乳化液は、所定温度以下にて凝固し、再び所定温度を超える温度に昇温することにより融解し、相分離して、一旦、相分離したら二度と元の乳化液には戻らないから、この相分離した状態を、光学的に識別することで、この乳化液を用いた温度管理媒体が具備された荷物が、設定した以上の高温に曝されたか否かを判別できる。また、温度管理媒体の乳化液は、1年以上室温保存しても、相分離することなく、安定に分散状態(エマルションの形態)を保つことができる。また、人体に悪影響を及ぼすことのない、水、油脂およびリン脂質を含む脂質混合物から構成されているから、意識せずに乳化液が皮膚、食品、薬品に付着し、その結果、乳化液が体内に入っても、健康を害することはない。
また、前記脂質混合物はレシチンおよびリゾレシチンが主成分であることが好ましい。 かかる構成によれば、乳化液が、界面活性剤のレシチンおよびリゾレシチンを含むから、1年以上室温にて安定に保存することができる。
また、前記油脂はトリアシルグリセロールを主成分とし、前記所定温度前後で凝固する食用油脂であることが好ましい。かかる構成によれば、乳化液が所定温度以下にて凝固し、乳化液が再び所定温度を超える温度に昇温することにより融解し、相分離して、一旦、相分離したら二度と元の乳化液には戻らない。
上記構成の温度管理媒体において、前記領域A内に、示温インキを設けず、前記内包材を通して前記乳化液が目視可能な領域Bを備えていることが好ましい。この領域Bは、文字やマークを象ったものとすることができる。かかる構成によれば、示温インキが常温時に有色である場合は、領域Bより乳化液の状態を目視にて確認することが可能であるので使用前の乳化液の状態を確認することができ、また、示温インキが常温時に無色透明である場合は、示温インキが発色し領域Aが可視化しても、乳化液が領域Aによって全て隠れて確認できなくなってしまうことがなく、領域Bより乳化液の状態を目視にて確認することが可能であるので、乳化液の状態より温度管理に異常があったことを見逃すことなく判断することができる。したがって、精度の高い温度管理を行うことができる。
本発明の温度管理媒体は、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固することによって温度履歴を示す乳化液を内包材内に収容し、この内包材の少なくとも一方の面の一部に所定温度で色調が可逆的に変化する示温インキが重ねて設けられた領域Aを備えた構成とするものであるから、示温インキが設けられた領域Aの色調が変化することにより、温度管理媒体が所定温度に達していることを経験に頼ることなく目視にて誰にでも簡便に確認することができるものとなる。
したがって、本発明の温度管理媒体は、温度管理媒体を起動させる確実さを高めることができる。また、温度管理を要する物品を収納する箱体の外部に設置することで利用できる。さらに、温度管理媒体を箱体の外部に設置できることによって、箱体を開封することなく容易に箱体内の物品の温度履歴を確認でき、製品形態を崩すことなく、物品に対する信頼性を維持させることができる。しかも、内包材は少なくともその一部が透明性を有するものであるから、被温度測定物の温度履歴を示す乳化液の状態を箱体の外部からでも容易に確認することができる。
また、本発明の温度管理媒体は、示温インキを設けた領域A内に、示温インキを設けず、内包材を通して中身の乳化液が目視可能な領域Bを備えた構成とするものであるから、温度管理に異常があって乳化液が相分離した場合に、最冷却することで示温インキが発色し領域Aが可視化しても、相分離した状態の乳化液が領域Aによって全て隠れて確認できなくなってしまうことがなく、領域Bより乳化液の状態を確認することで、温度管理に異常があったことを見逃すことなく、精度の高い温度管理を行うことができる。
したがって、本発明の温度管理媒体によれば、宅配便などで配送される荷物の温度管理を簡易に行うことができる。
以下、本発明を実施した温度管理媒体について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る温度管理媒体の一実施形態を示す概略断面図であり、乳化液を収容した内包材の一方の面に、所定温度で可視化する示温インキが重ねて設けられた領域を備えた状態を表している。
図1中、符号1は温度管理媒体、2は内包材、3は乳化液、4は示温インキ、Aは示温インキが設けられた領域、Bは示温インキを設けない領域をそれぞれ示している。
この実施形態の温度管理媒体1は、乳化液3を収容した内包材2の一方の面に、所定温度で可視化する示温インキ4が重ねて設けられた領域Aを備えると共に、領域A内に、示温インキ4を設けず、内包材2を通して乳化液2が目視可能な領域Bを備えることにより構成されている。
内包材2は、たとえばシート体を用いることより構成され、一枚のシート体を折り曲げたり、二枚のシート体を重ね合わせたりして、その周囲を密閉することにより袋状に構成される。また、内包材2は、少なくともその一部が透明性を有し、内部に充填された前記乳化液3の状態が外部より目視可能となっている。
このシート体は、たとえばナイロンやポリエチレンなどの合成樹脂よりなり、熱溶着可能なものが望ましい。具体的には、凸版印刷社製の透明蒸着バリアフィルムであるGLフィルムを用いることができる。また、シート体は、複数のフィルムを積層して構成しても良い。本実施形態でのシート体は、ナイロン樹脂よりなるフィルムの内側となる面に、熱溶着のためのポリエチレン樹脂よりなるフィルムをラミネートした二重構造となっている。
乳化液3は、常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固するものであり、袋などの内包材2内に充填することにより構成されている。
示温インキ4は、本実施形態では、常温で無色であり、所定温度で目視可能に発色することで可視化するものである。この際の所定温度は、乳化液3の凝固が開始される温度と同じ温度をいう。
また、内包材2は、被温度測定物を収容する箱体の外部に貼り付けることか可能なように、示温インキ4を設けた領域Aが備えられている面と反対側の面に粘着部を有していると望ましい。
この箱体は、たとえば、ダンボールや発泡スチロール等の運搬可能な容器をいう。したがって、本実施形態では、内包材2の外面に設けられた粘着部を介して箱体の外部に貼りつけ固定する構成となっている。これにより、箱体を開封することなく、起動温度の状態と乳化液3の状態が外側より簡便に確認できることとなる。そして、被温度測定物は、このような構成とした箱体の内部に収容され、冷凍あるいは冷蔵した状態で配送または保存される。
次に、乳化液3について詳しく説明する。
乳化液3は、水、油脂およびリン脂質を含む脂質混合物から構成されるエマルションである。この乳化液3は、水または油脂のいずれか一方が分散媒(連続相)をなし、他方が分散相(不連続相)をなしており、リン脂質を含む脂質混合物が界面活性剤として機能し、水または油脂のいずれか一方が他方に微粒子状に分散している。また、乳化液3は、分散媒(連続相)が水で、分散相(不連続相)が油脂の場合、水中油滴型(Oil in Water型:O/W型)エマルションをなし、一方、分散媒(連続相)が油脂で、分散相(不連続相)が水の場合、油中水滴型(Water in Oil型:W/O型)エマルションをなす。
乳化液3において、水と油脂の割合(水:油)は、目的とする温度管理媒体1の作動温度(乳化液3の凝固する温度)範囲に応じて適宜調整されるが、5:95(wt:wt)〜95:5(wt:wt)が望ましく、10:90(wt:wt)〜60:40(wt:wt)が好ましく、15:85(wt:wt)〜30:70(wt:wt)が特に好ましい。
乳化液3を構成する水としては、特に限定されず、如何なる水でも用いられるが、レシチンおよびリゾレシチンへの影響を考慮すると、イオン交換水や蒸留水が好適に用いられる。
油脂としては、融点が0℃以上または0℃以下であり、かつ、室温(約23℃)付近にて界面活性剤を用いて水とともに乳化液3を構成し、一旦、所定温度以下、例えば、0℃〜室温以下に曝された後、再び所定温度を超える温度に昇温することにより水と相分離するものが挙げられる。このような油脂としては、例えば、トリアシルグリセロール(TAG)、ジアシルグリセロール(DAG)、モノアシルグリセロール(MAG)などの油脂を主成分とする食用油脂が挙げられる。乳化液3では、これらの油脂から選択される1種または2種以上が、目的とする温度管理媒体1の作動温度(乳化液3が凝固する温度)範囲に応じて適宜用いられる。また、融点が0℃以上の油脂と、融点が0℃以下の油脂とを適宜の割合で混合して用いるか、あるいは、融点が0℃以上の油脂または融点が0℃以下の油脂のいずれか一方を適宜用いることにより、温度管理媒体1の作動温度範囲を所望の温度範囲に制御することができる。
なお、本発明では、所定温度とは、−60℃以上、+20℃以下の範囲の温度をいう。
また、リン脂質を含む脂質混合物としては、レシチンおよびリゾレシチンを主成分とするものが挙げられる。
レシチンは、乳化液3において、水または油脂のいずれか一方を他方に微粒子状に分散させるための界面活性剤として機能する。レシチンとしては、下記の一般式(1)で表される大豆レシチン、下記の一般式(5)〜(8)で表される卵黄リン脂質を含む卵黄レシチン、魚介類由来のレシチンなどが挙げられる。
Figure 0004570968
上記の一般式(1)中、R、Rは飽和および不飽和炭化水素から構成される。また、Bは塩基を表している。
例えば、Bが下記の式(2)で表される塩基である場合、上記の一般式(1)で表される大豆レシチンはホスファチジルコリン、Bが下記の式(3)で表される塩基である場合、上記の一般式(1)で表される大豆レシチンはホスファチジルエタノールアミン、Bが下記の式(4)で表される塩基である場合、上記の一般式(1)で表される大豆レシチンはホスファチジルイノシトール、Bが水素原子である場合、上記の一般式(1)で表される大豆レシチンはホスファチジン酸である。
Figure 0004570968
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大豆レシチンは、上記の式(1)に示すように、2つの脂肪酸基と、1つの塩基を有している。大豆レシチンは天然の乳化剤であり、抗酸化作用、離型作用、分散作用、起泡・消泡作用、保水作用、蛋白質・澱粉との結合作用、チョコレートの粘度低下作用など多岐にわたる性質を兼ね備えている。また、大豆レシチンは、大豆を抽出した大豆粗油を濾過後、約2%の温水を加え攪拌し、ガム状となって油層から分離したものを乾燥することにより得られる。さらに、大豆レシチンは、安価で大量供給が可能であり、精製度合いによって様々な状態で得ることができるという特長を備えているので、使用条件によって種類を選択できる。
卵黄レシチンは、鶏卵の卵黄は水分48%、蛋白質16%、脂質33%からなるが、この脂質中に30%含まれる成分がリン脂質である。また、卵黄の脂質は中性脂肪65%、リン脂質30%、コレステロール4%から構成されている。また卵黄リン脂質は、上記の式(5)のホスファチジルコリン(Phosphatidylcholine)70〜80%、上記の式(6)のホスファチジルエタノールアミン(Phosphatidylethanolamine)10〜15%、上記の式(7)のスフィンゴミエリン(Sphingomyelin)1〜3%、上記の式(8)のリゾホスファチジルコリン(Lysophosphatidylcholine)1〜2%から構成されている。
リゾレシチンは、上記のようなレシチンと同様に、乳化液3において、水または食用油脂のいずれか一方を他方に微粒子状に分散させるための界面活性剤として機能する。リゾレシチンとしては、上記の一般式(1)で表される大豆レシチン、上記の一般式(5)〜(8)で表されるレシチンなどをリゾ化して、レシチンから脂肪酸が1個取れた構造をなすものが挙げられる。ここで、リゾ化とは、酵素であるPhospholipaseA2を用いて、レシチンが持つグリセリン基の第二位の脂肪酸を脱離させることをいう。
また、リゾレシチンは天然の乳化剤であり、抗酸化作用、離型作用、分散作用、起泡・消泡作用、保水作用、蛋白質・澱粉との結合作用、チョコレートの粘度低下作用など多岐にわたる性質を兼ね備えている。
乳化液3において、リン脂質を含む脂質混合物の配合量は、油脂100質量部に対して、0.1質量部以上、40質量部以下が好ましく、1質量部以上、20質量部以下がより好ましい。
リン脂質を含む脂質混合物の配合量が、油脂100質量部に対して、0.1質量部未満では、乳化し難い。一方、リン脂質を含む脂質混合物の配合量が、油脂100質量部に対して、40質量部を超えると、水に油脂およびリン脂質が分散し難くなり、うまく乳化しない。
また、レシチンとリゾレシチンの配合割合は、目的とする温度管理媒体1の作動温度(乳化液3の凝固する温度)範囲に応じて適宜調整されるが、20:80(wt:wt)〜80:20(wt:wt)が好ましく、70:30(wt:wt)〜30:70(wt:wt)がより好ましい。
また、乳化液3には、その凝固点を所望の温度範囲に調整するために、糖類や水溶性高分子を配合してもよい。糖類や水溶性高分子の種類、配合量などを変えることにより、乳化液3の凝固点を所望の温度範囲に調整することができる。
糖類としては、例えば、フルクトース、グルコース、ガラクトース、マンノースなどの単糖類、麦芽糖、ショ糖、ラクトース、セルビオースなどの二糖類、スタキオース、ラフィノースなどのオリゴ糖類、ペクチン、ガラクタン、デンプン、アミロース、ブルラン、アラビアガム、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム、カルボキシメツルキチンなどの多糖類が挙げられる。これらの中でも、凝固点調整の意味から分子量の分かっている、単糖類や二糖類が望ましい。
水溶性高分子としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、セルロース誘導体(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなど)、ゼラチン、ポリアクリル酸サミド、ポリオキシエチレンオキサイド、ポリオキシプロピレンオキサイド、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、イソブテン−無水マレイン酸共重合体、ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルエーテルなどが挙げられる。水溶性高分子は、重合度が大きくなると粘性が高くなり、乳化が困難となる傾向にあることから、重量平均分子量100,000以下のものを使用することが好ましい。
また、内包材2としては、乳化液3を収容する部分(空間)を有し、乳化液3が相分離した様子を光学的に確認できる材質からなるものであれば、ガラスやプラスチック、あるいは食して無害な材料としても良い。食して無害な材料としては、例えばプルラン、オブラート、ガム、アメなどが挙げられる。その形態としては、例えば管状、板状、フィルム状、球状などが挙げられる。なお、相分離を確認するだけならば、内包材2を、乳化液3が相分離してなる水相と油相の境界付近のみ透明な材質とし、他は不透明な材質からなる構成としても良い。
また、乳化液3の相分離によって、内包材2内に収容されている液体の体積が変動してもその影響を受けないようにするために、例えば空気などの気体を内包材2内に封入しておいても良い。
この実施形態の温度管理媒体1は、内包材2内における乳化液3の相分離を利用したものである。すなわち、温度管理媒体1は、室温(約23℃)近傍にて乳化液3が安定かつ均一な白色の液体であり、乳化液3が所定温度以下、例えば、0℃〜室温以下にて凝固し、乳化液3が再び所定温度を超える温度(乳化液3を構成する油脂、レシチンおよびリゾレシチンの融点を超える温度)に昇温することにより相分離して、透明な水相と、不透明な油相とに相分離して、一旦、相分離したら二度と元の乳化液には戻らない(不可逆)ことを利用したものである。このように相分離した状態を、例えば目視やセンサにより光学的に識別することで、この温度管理媒体1が具備された荷物が、設定した以上の高温に曝されたか否かを判別できる。しかも、乳化液3の相分離は不可逆であるから、温度管理媒体1が荷物から取り外されない限り、所定の温度以上の環境に曝されたことを隠すことはできない。したがって、この温度管理媒体1によれば、宅配便などで配送される荷物の温度管理を簡易に行うことができる。
また、相分離後に透明となる水相の性質を利用する技術としては、目視あるいはセンサで水相を確認する際に、水相の向こう側に識別記号や文字を配置してその下地の情報を読み取ったり、または鏡面を設けることによって反射光を捉えて識別したりすることで、相分離が生じたか否かを正確にかつ定量的に確認することも可能である。
この実施形態の温度管理媒体1では、乳化液3が、界面活性剤のレシチンおよびリゾレシチンを含み、レシチンは親油系界面活性剤として機能し、リゾレシチンは親水系界面活性剤として機能し、乳化させたときに、リゾレシチンによって、より細かい粒子が形成され、界面に界面活性剤が隙間なく配列することから、1年以上室温にて安定に保存することができる。すなわち、温度管理媒体1は、1年以上室温保存しても、乳化液3が相分離することなく、安定に分散状態(エマルションの形態)を保つことができるので、予め大量に生産しておき、必要に応じて適宜の数を用いることができる。
また、乳化液3を35〜40℃の雰囲気下に3ヶ月曝し、熱加速試験を行っても、変化は見られない。また、乳化液3は、約23℃の雰囲気下に6ヶ月曝しても、変化することなく安定である。
また、乳化液3は、人体に悪影響を及ぼすことのない、水、油脂、リン脂質を含む脂質混合物から構成されているから、意識せずに乳化液3が皮膚、食品、薬品に付着し、その結果、乳化液が体内に入っても、健康を害することはない。よって、温度管理媒体1は、食品や薬品などを収容する箱体の外側に貼り付けて用いても、事故が発生するおそれがないことから、安全性が極めて高い。よって、本発明は、従来使用するのが難しかった分野も含めて幅広い分野において活用可能であり、かつ、包装を必ずしも要しないことから低コスト化も図れる温度管理媒体をもたらす。
また、油脂と、リン脂質を含む脂質混合物との組合せを適宜選択することにより、乳化液3を高粘度物の形態とすることができる。このようにすれば、乳化液3が無闇にこぼれたりすることなくその取り扱いが容易であり、温度管理媒体1を使用する際の自由度が向上する。
次に、この実施形態の乳化液3の製造方法の一例を説明する。
まず、水にリゾレシチンを溶解して、リゾレシチンの水溶液を調製する。
次いで、油脂にレシチンを溶解して、油脂混合液を調整する。なお、油脂を2種以上用いる場合、予めこれらを混合した後、この油脂の混合物にレシチンを溶解する。
次いで、攪拌しながら、リゾレシチンの水溶液に油脂混合液を少しずつ加えて、水または油脂のいずれか一方を他方に微粒子状に分散させて、乳化液3を得る。
そして、内包材2内に乳化液3を充填した後、内包材2を密封し、この内包材2の少なくとも一方の面の一部に、所定温度で可視化する示温インキ4が重ねて設けられた領域Aを設けることで温度管理媒体1を得る。なお、この際、内包材2の乳化液3で満たされていない部分に、空気などの気体を封入してもよい。
また、内包材2の製造方法の一例を、図3に基づき説明する。
まず、シートロール21よりシート体20を引き出す(図3(a)参照)。次いで、このシート体20の側縁部20a同士が合わさるように折り曲げ二重にする(図3(b)参照)。次に、重ね合ったシート体20の側縁部20a同士を熱溶着し、側方合わせ部21Aを形成してシート体20を筒状体(以下、「筒状シート体20」という。)とする(図3(c)参照)。その後、筒状シート体20の下端部を熱溶着して底部(図示せず)を形成した後、この筒状シート体20内に乳化液3を充填し、さらに、一定間隔毎に区分けするように筒状シート体20の胴部を側方合わせ部21Aと直交する方向に熱溶着して区分け合わせ部21Bを形成する(図3(d)参照)。そして、筒状シート体20を区分け合わせ部21Bで切断して内包材2とする(図3(e)参照)。
以上のように構成した温度管理媒体1が外部に貼り付けられた箱体10内に被温度管理物を収容すると、最初、温度管理媒体1は、図4に示すように、室温(約23℃)近傍にて乳化液3が安定かつ均一な白色の液体であることが視覚的に確認できる。次いで、これを冷却し、温度管理媒体1が乳化液の凝固が開始される予め設定された温度である起動温度まで達すると、図5に示すように、示温インキ4を設けた領域Aだけが発色し、適切な温度で使用されていることが視覚的に確認できる。そして、保管(運搬)中に被温度管理物の温度が上昇し、乳化液3が再び所定温度を超える温度(レシチンおよびリゾレシチンを溶解させた油脂の融点)に昇温されると、図6に示すように、発色した示温インキ4は消色し、乳化液3は相分離して、透明な水相31と、不透明な油相32とに相分離し、温度管理に異常があったことが視覚的に確認できる。その後、再度冷却して起動温度まで達すると、図7に示すように、示温インキ4を設けた領域Aは再発色するが、乳化液3は、一旦相分離したら二度と元の乳化液の状態には戻らないので、温度管理に異常があった後に不正な再冷却を行われたことが、示温インキ4が設けられていない領域Bより視覚的に確認できる。
なお、上記実施形態において、示温インキは、常温時は無色であり、所定温度に達することで青色など目視可能に発色するものとしたが、本発明の示温インキは所定温度で色調が可逆的に変化するものであれば良いので、これに限らず、常温時は青色など有色であり、所定温度に達することで目視不可能に消色するものであっても良い。
また、上記実施形態においては、起動温度で目視可能に発色するものとしたため、起動温度時に乳化液の状態を簡便に確認することを目的に、領域A内に、示温インキを設けず、内包材2を通して乳化液が目視可能な領域Bを備えるものとしたが、常温時は青色など有色であり、所定温度に達することで目視不可能に消色するものとし、起動温度時に乳化液の状態を簡便に確認することができる場合は、領域A内に示温インキを設けない領域Bを備えなくとも良い。もちろん、常温時は無色であり、所定温度に達することで青色など目視可能に発色するものであっても、起動温度時に乳化液の状態を何らかの手段より確認することができるのであれば、必ずしも領域A内に示温インキを設けない領域Bを備える構成としなくとも良い。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、ポリエチレンとナイロンの透明フィルムを重ねてラミネートした二層シート体よりなる袋状軟質包装材内に、凝固が開始される温度を4℃に設定した4℃起動型乳化液を充填し、インパルスシーラーを用いてその周囲を封止することにより、20mm×20mmで厚さ2mmの内包材を作製した。次いで、この内包材の片面であって、内部に充填した乳化液の確認に邪魔にならない位置に、常温で無色であり、4℃で目視可能に発色する示温インキを塗布することにより温度管理媒体Aを作製した。
そして、この温度管理媒体Aを4℃に設定した冷蔵庫内に入れ、乳化液の凝固が開始される予め設定された温度である起動温度まで到達したことを確認した。この結果を表1に示す。また、この温度管理媒体Aをそのまま冷蔵庫内に1日静置した後取り出し、22℃の常温に戻したときの温度管理の異常確認と、さらに、再度冷蔵庫内に入れ4℃に冷却したときの不正再冷却確認をそれぞれ行った。その結果を併せて表1に示す。
(比較例1)
また、比較例1として、実施例1と同様の4℃起動型乳化液を、ポリエチレンとナイロンの透明フィルムを重ねてラミネートした二層シート体よりなる袋状軟質包装材内に充填し、その周囲をインパルスシーラーを用いて封止することにより、20mm×20mmで厚さ2mmの温度管理媒体Bを作製した。
そして、実施例1と同様に、この温度管理媒体Bを4℃に設定した冷蔵庫内に入れ、予め設定された起動温度まで到達したことを確認した。この結果を表1に示す。
(比較例2)
また、比較例2として、実施例1と同様の4℃起動型乳化液を、塩化ビニルとポリエチレンの透明フィルムを重ねてラミネートした二層シート体よりなる硬質容器内に充填し、その口部を封止することにより、20mm×20mm×2mmの温度管理媒体Cを作製した。
そして、実施例1と同様に、この温度管理媒体Cを4℃に設定した冷蔵庫内に入れ、予め設定された起動温度まで到達したことを確認した。この結果を表1に示す。
(比較例3)
また、比較例3として、ポリエチレンとナイロンの透明フィルムを重ねてラミネートした二層シート体よりなる袋状軟質包装材内に、何もいれずにその周囲をインパルスシーラーを用いて封止することにより、20mm×20mmで厚さ2mmの温度管理媒体Dを作製した。
そして、実施例1と同様に、この温度管理媒体Dを4℃に設定した冷蔵庫内に入れ、予め設定された起動温度まで到達したことを確認した。この結果を表1に示す。また、この温度管理媒体Dをそのまま冷蔵庫内に1日静置した後取り出し、22℃の常温に戻したときの温度管理の異常確認と、さらに、再度冷蔵庫内に入れ4℃に冷却したときの不正再冷却確認をそれぞれ行った。その結果を併せて表1に示す。
Figure 0004570968
表1に示す結果から、実施例1の本発明の温度管理媒体Aでは、乳化液が充填された柔軟な内包材に重ねて示温インキの領域が設けられていることから、示温インキが発色することにより目視にて起動温度に達したことを確認することができた。また、温度管理媒体Aを常温に戻すと、目視可能に発色した示温インキは消色し、乳化液が相分離していることで温度管理に異常があったことを確認することができた。さらに、温度管理媒体Aを起動温度まで冷却すると、示温インキは再度発色することで起動温度に達したことを確認することができるが、乳化液は相分離したまま元の状態に戻らないことから、温度管理に異常があった後の不正な再冷却を確認することができた。
一方、比較例1の温度管理媒体Bでは、乳化液が充填された柔軟な内包材に重ねて示温インキの領域が設けられていないので、目視によって起動温度に達したことを確認することができなかった。そのため、手で内包材を押して乳化液の硬さにより起動温度に達したか否か判断し、常温時よりは多少硬く感じたので起動温度に達したものとみなしたが、非常に精度が劣るものであった。したがって、示温インキの領域を設けることにより、温度管理媒体が起動温度に達したか否か精度良く、容易に確認できることがわかる。
また、比較例2の温度管理媒体Cでは、乳化液が充填された硬質容器に重ねて示温インキの領域が設けられていないので、目視によって起動温度に達したことを確認することができなかった。そのため、手で硬質容器を押して乳化液の硬さにより起動温度に達したか否か判断しようとしたが、硬質容器が硬く、乳化液の硬さを確認することができなかった。したがって、示温インキの領域を設けることにより、温度管理媒体が起動温度に達したか否か精度良く、視覚的に容易に確認できることがわかると共に、乳化液は柔軟な内包材に充填したほうが触覚的にも確認できることがわかる。
さらに、比較例3の温度管理媒体Dでは、柔軟な内包材に重ねて示温インキの領域が設けられているものの、内包材の中に乳化液が充填されていないので、示温インキが発色することにより目視にて起動温度に達したことを確認することができたが、温度管理に異常があったことや、温度管理に異常があった後の不正な再冷却を確認することができなかった。したがって、単に示温インキの領域を設けるだけでなく、示温インキの領域は乳化液が充填された柔軟な内包材に重ねて設けることにより、乳化液の状態の変化により温度管理に異常があったことや、温度管理に異常があった後の不正な再冷却を確認できることがわかる。
これにより、本発明の実施例1における温度管理媒体Aは、精度の高い温度履歴を示すことができ、冷凍・冷蔵状態を保った保存や移動を伴う荷物の温度管理に有効であることが分かる。しかも、実施例1の温度管理媒体Aは、適正な温度で使用されていることが容易にわかるので、確実により効果的な温度管理を行うことが可能なものといえる。
本発明の温度管理媒体は、荷物の表面に貼付する従来の利用形態の他に、食品や薬品と同梱して用いる新たな形態にも利用できることから、食品や薬品の温度管理の状況を把握することにも利用できる。
本発明に係る温度管理媒体の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る温度管理媒体の一実施形態を示す概略平面図である。 本発明に係る温度管理媒体における内包材の製造方法を順次説明する概略図である。 本発明に係る温度管理媒体を取り付けた箱体において温度管理媒体が起動温度に達する前の状態を示す概略図である。 本発明に係る温度管理媒体を取り付けた箱体において温度管理媒体が起動温度に達した時の状態を示す概略図である。 本発明に係る温度管理媒体を取り付けた箱体において乳化液が変化した後の状態を示す概略図である。 本発明に係る温度管理媒体を取り付けた箱体において乳化液が変化した後、再度起動温度に達した時の状態を示す概略図である。
符号の説明
1・・・温度管理媒体、2・・・内包材、3・・・乳化液、4・・・示温インキ、10・・・箱体、20・・・シート体、31・・・水相、32・・・油相。

Claims (2)

  1. 常温で液体で、かつ、所定温度まで冷却すると凝固する乳化液と、
    前記乳化液を封入し周囲を密閉したシート体からなる内包材と、
    を少なくとも備えてなる温度管理媒体であって、
    前記内包材の少なくとも一方の面の一部に、前記所定温度で色調が可逆的に変化する示温インキが重ねて設けられた領域Aを備えていることを特徴とする温度管理媒体。
  2. 前記領域A内に、示温インキを設けず、前記内包材を通して前記乳化液が目視可能な領域Bを備えていることを特徴とする請求項1に記載の温度管理媒体。

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