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JP4571064B2 - 液体容器の中栓構造 - Google Patents
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本発明はポット等の液体容器の中栓構造、特にその操作スイッチロック構造に関する。
従来、中栓の弁体を開閉する機構には、特許文献1,特許文献2に記載のように、弁体の弁軸上端を半球状に形成し、該半球状の弁軸上端を操作スイッチの傾斜面に当接させ、操作スイッチを水平に移動させることにより、弁軸を上下に移動させて、弁体を開閉するものが知られている。
この種の弁体開閉機構では、操作スイッチを弁体の開き方向に操作したときにクリック感を得るとともにその位置にロックする構造が、特許文献1に記載されている。すなわち、操作スイッチを弁体の開き方向に操作したときに、弁軸の先端が操作スイッチの傾斜面を移動し、凸部を乗り越えて傾斜面の頂部に設けた凹部に係合するようになっている。
しかしながら、前記従来のロック構造では、操作スイッチを開閉操作する毎に、常時ばねで上方に付勢された弁軸により凸部が摩耗され、開き方向に操作した操作スイッチが不意に解除され、閉じ方向に戻ってしまうという問題があった。
特開平10−328040号公報 特開平9−299253号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、操作スイッチのロックが不意に解除されて閉じ方向に戻ってしまうことがなく、確実に操作スイッチのロックを維持することができ、耐久性がよく安全な液体容器の中栓構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、
容器本体の開口部に着脱可能に装着される中栓本体の内側に、前記容器本体の内部に開口する入口から外部に開口する出口に至る流水経路を形成し、前記流水経路の入口を閉じる方向に付勢された弁体を設け、前記中栓本体の上端に該中栓本体の上端開口部を閉じるカバーを設け、前記カバーに前記弁を開閉する操作スイッチをスライド可能に設け、前記弁体の弁軸をばねで上方に付勢して前記弁軸の上端を前記操作スイッチのカム板に当接させた液体容器の中栓構造において、
前記カバーと前記操作スイッチのいずれか一方に弾性片と係合部、他方に前記弁体を開く方向に前記操作スイッチを操作したときに前記係合部に係合する被係合部を設け、
前記弾性片は、前記カバーに設けた開口部の前側縁に後側に向かって形成し、
前記係合部は、前記弾性片の先端部上面に形成し、
前記被係合部は、前記操作スイッチの裏面に下方に垂下し、前記カム板の両側に形成したガイド板の下端に形成した凹部としたものである。
前記構成において、弁体を開く方向に操作スイッチを操作すると、カバーと操作スイッチの係合部と被係合部が係合して、ロックされる。
なお、前側とは、弁体を開く方向に操作スイッチを操作する側をいい、後側とはその反対側をいう。前後方向も同様である。
前記突片は、前記カム板の両側に形成したガイド片としたので、簡単にロック構造を設けることができる。
前記操作スイッチは前記カバーの段部に下方から係合する爪を有し、前記ばねで上方に付勢された前記弁体により前記操作スイッチが上方に付勢されて、前記操作スイッチの爪が前記カバーの段部に密接するようにすることが好ましい。
本発明によれば、カバーと操作スイッチのいずれか一方に弾性片と係合部、他方に弁体を開く方向に操作スイッチを操作したときに係合部に係合する被係合部を設け、弁体を開く方向に操作スイッチを操作すると、カバーと操作スイッチの係合部と被係合部が係合して、ロックされる。
ばねで付勢された弁軸がカム板に当接する力は、弁体が流水経路の入口を閉じるのに十分な力が必要であるが、係合部と被係合部が係合するときの弾性片の曲げ力は、ロックを維持するだけの力でよく、弁軸がカム板に当接する力よりも小さくて済む。
したがって、操作スイッチのロック時に、ロックが不意に解除されて閉じ方向に戻ってしまうことがなく、確実に操作スイッチのロックを維持することができ、耐久性がよく安全である。
また、ばねで上方に付勢された弁体により操作スイッチが上方に付勢されて、操作スイッチの爪がカバーの段部に密接するようにしたので、カバーと操作スイッチの位置関係が正確に規定され、カバーの弾性片の係合爪と、操作スイッチの被係合凹部との位置関係も正確に定まり、常に安定した操作力が得られるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
図1は本発明に係る中栓構造を備えた液体容器であるポット1を示す。
ポット1の容器本体2は、内容器2aと外容器2bの間を真空にしてなるステンレス鋼製の真空2重容器である。外容器2bの底内面には遊離ガス及び残留ガスを吸着するゲッター3が取り付けられている。外容器2bの底には真空排気時の排気路を構成していたチップ管4を覆うように底体5が取り付けられている。容器本体2の上端開口部には、注口6が形成された肩体7が取り付けられている。肩体7には下方に向かってハンドル8が延設され、該ハンドル8の下端は外容器2bの外面にねじ9で固定されている。
前記ポット1の容器本体2の上端開口部に着脱可能に装着される中栓10は、中栓本体11と、弁体12と、カバー13と、操作スイッチ14とからなっている。
中栓本体11は、図2,図3に示すように、略円筒形で、下端よりやや上方に仕切壁15が形成されている。仕切壁15には中栓本体11の中心線から偏心した位置に円形状に窪んだ流水経路18の入口16が形成され、該入口16から中栓本体11の上部外面に形成した出口17に至る流水経路18が形成されている。また、仕切壁15の入口16には、中栓本体11の中心に弁軸穴19が形成され、該弁軸穴19から上方に向かって管状の弁体支持軸20が形成されている。仕切壁15の入口16の側壁から中栓本体11の外面に至る通気経路21が形成されている。仕切壁15の上面とほぼ同じレベルに図3に示す複数の排水口22が形成され、中栓本体11内に溜まった水を中栓10の外部に排出するようになっている。中栓本体11の下端には、パッキン23が装着され、中栓本体11の外面の中間部にはシールリング24が装着されている。中栓本体11の上部外面には、前記肩体7の内面に形成した雌ねじ25(図1参照)と螺合する雄ねじ26が形成され、中栓本体11をねじ込みながら装着できるようになっている。中栓本体11の上部外面には、さらに、雄ねじ部26の上方に、環状のフランジ部27が形成されている。
中栓本体11の上端には、流水経路18の出口17が位置する前側に第1係合部である第1係合穴28が形成され、該第1係合穴28と反対側に2つのスリット29を形成することで、そのスリット29の間に弾性片30が形成されている。弾性片30の先端には、第2係合部である第2係合爪31が形成されている。
弁体12は、図2に示すように、円形の弁32と、該弁32から上方に突出する弁軸33とからなっている。弁32は、前記中栓本体11の仕切壁15の入口16の縁にパッキン34を介して接離するようになっている。弁軸33は、前記中栓本体11の弁体支持軸20の内部に摺動可能に挿入されている。弁軸33の上端は、半球状に形成され、弁体支持軸20の上端から突出している。弁軸33の上端からやや下方には保持リング35が取り付けられている。ばね保持リング35と弁体支持軸20の上端との間にはばね36が装着され、このばね36により弁12が流水経路18の入口16を閉じるように、弁体12が上方に付勢されている。
カバー13は、図2,図4に示すように、鍔37部を有する円形皿形で、鍔部37が前記中栓本体11の上端の外側に嵌合するようになっている。鍔部37の前側部分の内面には第1被係合部である第1被係合突起38が形成され、後側部分の外面には突部39が形成されるとともに該突部39の内面に第2被係合部である第2被係合凹部40が形成されている。カバー13の中央部には、前後方向に延びる2つのガイド壁41が対向して形成されている。ガイド壁41の間には、矩形の開口部42が形成されている。開口部42の前側の縁には、後側に向かって弾性片43が形成され、該弾性片43の先端部上面には係合爪44が形成されている。開口部42の全周縁から下方には、補強壁45が垂下して形成されている。補強壁45の両側部には前後方向に延びる段部46が形成されている。補強壁45の後側部と前記突部39の間には1対の規制板47が下方に垂下するように形成されている。
操作スイッチ14は、図2,図5に示すように、矩形形状で、前記カバー13の2つのガイド壁41の間に前後方向にスライド可能に配置されるようになっている。操作スイッチ14の表面には開閉操作時に押圧される突部48が形成されている。操作スイッチ14の両側端には、下方に向かって延びる2対の弾性片49が形成され、弾性片49の下端には外側に突出する爪50が形成されている。爪50は、前記カバー13の段部46に係合するようになっている。操作スイッチ14の裏面には、下端にカム面51を有するカム板52と、該カム板52の両側に位置するガイド板53とが下方に向かって延び、かつ、前後方向に平行に形成されている。カム板52のカム面51は、最下端に位置する平坦部51aと、該平坦部51aから最上端に至る傾斜部51bとからなっている。ガイド板53の下方に向かう長さはカム板52より長く、ガイド板53の下端はカム板52のカム面51と同様に傾斜している。ガイド板53の前側端には、被係合凹部54とその前側に山部55とが形成されている。ガイド板53の前方には1対のストッパ56が形成され、ガイド板53の後端にもストッパ57が形成されている。
次に、以上の構成からなる中栓の組み付け手順及び動作を説明する。
まず、図2に示すように、中栓本体11に弁体12を組み付け、ばね36により上方に付勢しておく。一方、カバー13の開口部42に操作スイッチ14の弾性片49を挿入して、弾性片49の爪50をカバー13の段部46に係合させる。これにより、操作スイッチ14は、前側のストッパ56がカバー13の開口部42の前側縁に当接する位置と、後側のストッパ57がカバー13の開口部42の後側縁に当接する位置との間で、カバー13のガイド壁41に沿ってスライド可能に組み付けられる。
次に、カバー13の前側の第1被係合突起38を中栓本体11の上端の第1係合穴28に係合し、カバー13の後側を中栓本体11の上端に向かって押し付ける。すると、中栓本体11の弾性片30の上端の第2係合爪31がカバー13の鍔部37を乗り越えて第2係合凹部40に係合し、カバー13が中栓本体11に組み付けられる。このとき、カバー13の鍔部37の内面が中栓本体11のフランジ部27に密着して、中栓本体11は密閉される。また、カバー13が中栓本体11に組み付けられると同時に、図6(a)に示すように、中栓本体11の弁軸33の上端が操作スイッチ14のカム板52のカム面51に当接し、操作スイッチ14は後方に移動させられ、後側のストッパ57がカバー13の開口部42の後側縁に当接して停止した状態となる。この状態では、図6(a)に示すように、弁体12はばね36により上方に付勢され、弁軸33の上端は操作スイッチ14のカム板52の最上端に位置している。
このように組み付けた中栓10は、図1に示すように、外周の雄ねじ部26を容器本体2の肩体7の雌ねじ部25に螺合して、容器本体2の開口部に取り付ける。このとき、図示しないストッパにより、中栓10は流水経路18の出口17が肩体7の注口6に一致した状態で停止する。また、中栓本体11のパッキン23は、容器本体2の内容器2aの段部2cに当接し、シールリング24は容器本体2の肩体7の内面に当接して、容器本体2内の液体の漏出が防止される。
容器本体2に収容した液体を注ぎ出すには、容器本体2のハンドル8を持って親指等で操作スイッチ14を前方に押し出す。これにより、図6(b)に示すように、操作スイッチ14が前方に移動し、カム板52のカム面51の傾斜部51bが弁体12の弁軸33を押し下げ、弁軸33の上端がカム板52のカム面51の平坦部51aに圧接し、前側のストッパ56がカバー13の開口部42の前側縁に当接して停止する。これと同時に、図7に示すように、カバー13の弾性片43の先端の係合爪44が操作スイッチ14のガイド板53の山部55を乗り越え、被係合凹部54に係合して、ロックされる。
ばね36で付勢された弁軸33がカム板52の紙面51に当接する力は、弁体12が流水経路18の入口を閉じるのに十分な力が必要である。これに対し、係合爪44と被係合凹部54が係合するときの弾性片30の曲げ力は、ロックを維持するだけの力でよく、弁軸33がカム板52のカム面51に当接する力よりも小さくて済む。したがって、操作スイッチ14のロック時に、ロックが不意に解除されて閉じ方向に戻ってしまうことがなく、確実に操作スイッチ14のロックを維持することができ、耐久性がよく安全である。
カバー13の弾性片43の係合爪44と、操作スイッチ14の被係合凹部54との係合の精度は非常に高くなっている。これは、バネ36で上方に付勢された弁体12の弁軸33により操作スイッチ14が上方に付勢され、操作スイッチ14の弾性片49の爪50がカバー13の段部46に密接して、カバー13と操作スイッチ14の位置関係が正確に規定されているため、カバー13の弾性片43の係合爪44と、操作スイッチ14の被係合凹部54との位置関係も正確に定まっているからである。これにより、常に安定したスイッチ操作を行うことができる。
弁軸33が押し下げられると、弁32が流水経路18の入口16から離脱するので、流水経路18の入口16が開口し、該入口16から流水経路18に容器本体2内の液体が流入し、出口17を経て注口6からコップ等に注がれる。
操作スイッチ14を前方に押し出す際にカバー13に作用する押圧力は、図6中矢印で示すように水平であって、中栓本体11の弾性片30の第2係合爪31とカバー13の第2被係合凹部40との係合を解除する方向、すなわち、垂直方向には作用しない。よって、液体を注ぐために操作スイッチ14を操作したときに、意図せずに、カバー13が中栓本体11から外れてしまうことがない。さらに、操作スイッチ14の前後のスライド方向と、中栓本体11の弾性片30の第2係合爪31とカバー13の第2被係合凹部40の係合方向、中栓本体11の第1係合穴とカバー13の第1被係合突起38の係合方向が平行であるため、操作スイッチ14の操作時に中栓本体11が分解してしまうのをより一層防止することができる。
容器本体2内の液体を注ぎ出している間は、容器本体2の内部は、中栓10の流水経路18の入口16、通気経路21、排水口22、中栓本体11の仕切壁15より上の空間、カバー13の開口部42、カバー13と操作スイッチ14の間の隙間を介して外気と連通しており、外気が容器本体2内に流入するので、内部の液体をスムーズに注出することができる。
操作スイッチ14を後方に引き込むと、カバー13の弾性片43の先端の係合爪44と操作スイッチ14の被係合凹部54との係合によるロックが解除され、弁体12の弁軸33がそのばね36の付勢によりカム板52のカム面51の傾斜面51aを押圧して、図6(a)に示すように、操作スイッチ14が後方に移動し、弁軸33の上端がカム板52の最上端に位置し、後側のストッパ57がカバー13の開口部42の後側縁に当接して停止する。
中栓本体11の仕切壁15より上方の空間内で結露した水は、排水口22より排出される。また、中栓本体11内を洗浄するためにカバー13を取り外すには、中栓本体11の弾性片30を押圧し、弾性片30の第2係合爪31とカバー13の第2被係合凹部40の係合を解除して、カバー13の突部39を上方に押す。これにより、カバー13が中栓本体11から取り外され、中栓本体11の仕切壁15より上方の空間、カバー13及び操作スイッチ14の内面を洗浄することができる。弾性片30を押圧したとき、弾性片30の必要以上の変形は、カバー13に設けた規制板47によって規制されるので、弾性片30が塑性変形して第2係合爪30と第2被係合凹部40の係合が不十分になることがない。
なお、前記実施形態では、カバー13の弾性片43に係合爪44、操作スイッチ13に被係合凹部54を設けたが、その逆、すなわち、弾性片43に係合凹部、カバー13に係合爪を設けてもよい。また、前記実施形態では、カバー13に弾性片43及び係合爪44、操作スイッチ13に被係合凹部54を設けたが、その逆、すなわち、操作スイッチ13に弾性片及び係合爪、カバー13に係合凹部を設けてもよい。
また、前記実施形態では、カバー13の弾性片43は、開口部42の前側縁部に設けたが、これに限るものではなく、例えば開口部42の全周縁に設けた補強壁45に2つのスリットを設けてその間を弾性片としてもよい。
本発明に係る中栓構造を備えたポットの断面図。 図1の中栓の分解断面図。 中栓本体の背面図。 (a)はカバーの平面図、(b)は(a)の裏面図、(c)は(a)のIV(c)−IV(c)線断面図。 (a)は操作スイッチの平面図、(b)は(a)の裏面図、(c)は(a)のV(c)−V(c)線断面図。 (a)は中栓の弁閉鎖状態を示す断面図、(b)は中栓の弁開放状態を示す断面図。 図6の部分拡大図。
符号の説明
1 ポット(液体容器)
2 容器本体
10 中栓
11 中栓本体
12 弁体
13 カバー
14 操作スイッチ
16 入口
17 出口
18 流水経路
33 弁軸
36 ばね
43 弾性片
44 係合爪
52 カム板
53 ガイド板
54 被係合凹部

Claims (2)

  1. 容器本体の開口部に着脱可能に装着される中栓本体の内側に、前記容器本体の内部に開口する入口から外部に開口する出口に至る流水経路を形成し、前記流水経路の入口を閉じる方向に付勢された弁体を設け、前記中栓本体の上端に該中栓本体の上端開口部を閉じるカバーを設け、前記カバーに前記弁を開閉する操作スイッチをスライド可能に設け、前記弁体の弁軸をばねで上方に付勢して前記弁軸の上端を前記操作スイッチのカム板に当接させた液体容器の中栓構造において、
    前記カバーと前記操作スイッチのいずれか一方に弾性片と係合部、他方に前記弁体を開く方向に前記操作スイッチを操作したときに前記係合部に係合する被係合部を設け、
    前記弾性片は、前記カバーに設けた開口部の前側縁に後側に向かって形成し、
    前記係合部は、前記弾性片の先端部上面に形成し、
    前記被係合部は、前記操作スイッチの裏面に下方に垂下し、前記カム板の両側に形成したガイド板の下端に形成した凹部としたことを特徴とする液体容器の中栓構造。
  2. 前記操作スイッチは前記カバーの段部に下方から係合する爪を有し、前記ばねで上方に付勢された前記弁体により前記操作スイッチが上方に付勢されて、前記操作スイッチの爪が前記カバーの段部に密接するようにしたことを特徴とする請求項に記載の液体容器の中栓構造。
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