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JP4572022B2 - 平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法 - Google Patents
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JP4572022B2 - 平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法 - Google Patents

平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法に係り、特に、ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽および前記泳動槽内の前記ゲル薄層の上方に複数の試料導入口を形成する櫛状部を有する平板ゲル電気泳動装置に対し試料を導入する平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置おびその試料導入方法に関する。
【0002】
本発明は、遺伝子、免疫系、蛋白質、アミノ酸、糖等の生体高分子に関する検査、解析、分析が要求される分野、例えば、工学分野、食品、農産、水産加工等の農学分野、薬学分野、衛生、保健、免疫、疾病、遺伝等の医学分野、化学若しくは生物学等の理学分野等、あらゆる分野に関係するものである。
本発明は、特に、構造自動解析(シーケンス)、フラグメント解析、ゲル・シフト法(Gel shift) 、フットプリント法(Foot printing) 、SAGE、ディファレンシャル・ディスプレイ、遺伝子型(Genotyping)解析、マイクロサテライト解析、AFLP等に適している。
【0003】
【従来の技術】
従来、長大なゲノムサイズを取り扱う必要がますます増大している。例えば、多遺伝子性疾患である「ありふれた病気」の疾患感受性遺伝子をゲノム上で同定する場合、平均約300 〜500 塩基対にひとつ、1遺伝子内に数個〜数10個存在し、ゲノムの多様性を最もよく反映する「単一ヌクレオチド多型(Single Nucleotide Polymorphism: SNP)の解析が重要である。SNPとは、1塩基の置換、挿入、欠失を含む点突然変異の総称で、その頻度を患者群および健常者群の複数の集団間で比較することにより、疾患感受性遺伝子の候補を数個に絞り込むことが可能となる。さらに、固体差に基づく薬剤に対する感受性および副作用を考慮した医薬品開発や疾患発症の予防が可能となる。このようなSNP解析の重要性から、近年SNPの大規模な解析が開始されるに至った。一方、ヒトのゲノムサイズは30億塩基対と長大で、この中に600万個以上存在すると予想されるSNPを効率的かつ迅速に解析することは極めて重要である。
【0004】
このような長大なゲノムサイズを取り扱う技術として、近年SNP解析に実用化されている代表的技術には、電気泳動装置によるPCRを用いた多色蛍光標識DNA断片の一本鎖高次解析多型(Multiple Fluorescence-based PCR-Single Strand Conformation Polymorphism:MF-PCR-SSCP)解析技術、および、SNP チップ(SNP検出用DNA マイクロ・アレイ) を用いたハイブリダイゼーションに基づく変異解析技術がある。前者のMF-PCR-SSCP 法等は、SNPのDNA断片上での正確な位置情報を得ることは困難であるが、既に実績のある信頼性に優れた方法である。
【0005】
前者に用いられる方法としては、従来キャピラリー電気泳動装置(平板の代わりにキャピラリーにゲルを充填して泳動槽とするもの)があり、高いスループット能を達成することができる。しかし、キャピラリー電気泳動装置は、平板ゲル電気泳動装置に比較し、十分な分解能と再現性を備えているとは言いがたい。
【0006】
また、後者のSNP チップを用いる方法では、既知のひとつのSNPに対してそのSNPを含む10種以上の基板に固定化されたオリゴヌクレオチド・アレイを準備し、これらにPCR増幅したDNA断片がハイブリダイズするか否かによってSNP を検出するシステムが知られている。しかし、機器とランニングコストが高価である点、ハイブリダイゼーションの非特異的な反応を排除することが難しく、これらのオリゴヌクレオチドを用いる冗長性の高いシステムを使用しても約10パーセントの誤りが生ずるという問題点を有していた。
【0007】
一方、前記平板ゲル電気泳動装置は、ゲル薄層を挟持する2枚の平板からなる泳動槽、そのゲル薄層の上縁部および下縁部にバッファ液が各電極と接触するように収容されたバッファ液収容部、前記平板によって挟まれかつ前記ゲル薄層の上方にある部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部、各前記バッファ液収容部に収容されたバッファ液内の電極を介して前記ゲル薄層に電界を印加する電圧印加手段、および、前記平板を通してゲル薄層を測定する測定手段を有するものであり、DNAの分離、分析を行う手法として頻繁に利用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、平板ゲル電気泳動装置に試料を導入する際には、1つ1つの試料を使用者がピペット装置を用いて導入していたため、非常に手間がかかり、かつ人間が扱うことのできる試料数および各試料の大きさには限りがあるという問題点を有していた。特に試料数が増加すると電気泳動が行われる面積には限りがあるので、各試料量を微小量化する必要があり、手作業で扱うことはほとんど不可能であるという問題点を有していた。従来、前記櫛状部の取扱い可能な試料導入口の数はせいぜい36〜64程度であった。また、この平板電気泳動装置の前記泳動槽や櫛状部の設置は全て人間の手作業として行われるために、組み立てられたものにはばらつきがあり、微小量を扱う場合の自動化の大きな障害となっていた。
【0009】
そこで、本発明の第1の目的は、前記平板ゲル電気泳動装置への試料の導入を効率化、迅速化する試料導入装置を提供し、大量の種類の試料を、一括処理することにより、効率的かつ高速なSNP等の解析を可能とする平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法を提供することである。
【0010】
本発明の第2の目的は、前記平板ゲル電気泳動装置へ導入されるべき試料が微小量であっても扱うことができる扱いやすい平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法を提供することである。
【0011】
本発明の第3の目的は、前記平板ゲル電気泳動装置への試料の導入を自動化することができる試料導入装置を提供することによって、使用者の負担を軽減し、信頼性の高い解析を可能とする平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置およびその試料導入方法を提供することである
【0012】
本発明の第4の目的は、試料導入を容易に行える平板ゲル電気泳動装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、第一の発明は、ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部を有する平板ゲル電気泳動装置の前記各試料導入口に試料を導入する試料導入装置において、前記各試料導入口に挿入可能な細径のノズルと、そのノズルを保持するノズルヘッドと、そのノズルヘッドを移動させる移動部と、そのノズルヘッドに設けられ前記櫛状部の位置および姿勢を検出する櫛状部検出手段と、前記櫛状部検出手段の検出した位置および姿勢に基づいて前記ノズルを前記櫛状部の試料導入口に挿入するように制御する制御部とが設けられた分注機を有している平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。なお、「平板」は、測定可能であるので、少なくともその一方は透明平板である。「姿勢」は、種々の方向への前記櫛状部の傾きを含む。
【0014】
第二の発明は、第一の発明において、前記ノズルは複数連のノズルであり、前記ノズルヘッドは、一列に配列された複数連のノズルを保持するとともに、ノズルヘッドには、そのノズル間の間隔の変更機構が設けられた平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0015】
第三の発明は、第一の発明または第二の発明のいずれかにおいて、前記ノズルは複数連のノズルであり、前記ノズルヘッドは、一列に配列された複数連のノズルを保持するとともに、ノズルヘッドには、そのノズルの傾斜角度の変更機構が設けられた平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0016】
第四の発明は、第三の発明において、前記ノズルヘッドの前記ノズルの傾斜角度の変更機構は、洗浄時または吸引時には前記ノズルを鉛直方向とし、前記泳動槽への導入時には所定傾斜角度を有するように変更する平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0017】
第五の発明は、第二の発明において、前記制御部は、指示に基づいて、前記試料導入口の前記一定間隔の整数倍の間隔に前記ノズル間の間隔を設定するように制御するものである平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0018】
第六の発明は、第一の発明ないし第五の発明のいずれかにおいて、前記泳動槽、前記櫛状部ならびに、前記泳動槽および前記櫛状部を保持する枠体を泳動部として、前記電気泳動装置に対し着脱自在に設けるとともに、前記分注機は、脱着されたその泳動部に対して試料を導入する平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0019】
第七の発明は、ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部、ならびに、前記泳動槽および櫛状部を保持する枠体からなる泳動部を着脱自在に設けた平板ゲル電気泳動装置に対し、複数の試料を各試料導入口に導入する装置において、前記各試料導入口に挿入可能な細径の複数連のノズル、一列に配列された複数連のノズルを、そののノズル間の間隔およびそのノズルの傾斜角度を可変とするように保持したノズルヘッド、ノズルヘッドを移動させる移動部、前記櫛状部の位置および姿勢を検出する櫛状部検出手段および前記櫛状部検出手段の検出した位置および姿勢に基づいて移動部の制御を行う制御部を有する分注機と、前記電気泳動装置から取り外された前記泳動部を1枚以上、前記電気泳動装置に設置された状態で設置可能な泳動部設置部と、前記試料を収容するマトリクス状に配列された液収容部と、前記各ノズルを洗浄する洗浄部とを有するとともに、前記移動部は、前記電気泳動部設置部、複数の液収容部および洗浄部を覆う範囲で移動可能であり、前記泳動部設置部には、前記ゲル薄層に電界を印加する電圧印加手段を設けた平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0020】
第八の発明は、第七の発明において、前記泳動部設置部は、少なくとも2以上の前記泳動部を各々前記電気泳動装置に設置された状態で設置可能であるともに、前記泳動部を回転可能に設置された平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0021】
第九の発明は、第七の発明または第八の発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記電気泳動装置の前記試料導入口の前記一定間隔の整数倍の間隔、および前記液収容部の間隔に前記ノズル間の間隔を設定するように制御する平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0022】
第十の発明は、第七の発明ないし第九の発明のいずれかにおいて、前記制御部は、前記電気泳動装置の前記試料導入口の形状に合わせて、そのノズルの角度および上下方向の移動距離を設定し、その移動距離は、前記ノズルの先端が前記ゲル薄層に十分接近する距離となる平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置である。
【0023】
第十一の発明は、ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部を有する平板ゲル電気泳動装置の前記各試料導入口に試料を導入する試料導入方法において、ノズルを試料が収容されている液収容部にまで移動して、試料をノズルによって吸引する試料吸引工程と、前記櫛状部の位置および姿勢を検出しながら、前記櫛状部の所定の試料導入口にまで前記ノズルを移動する検出移動工程と、前記ノズルを前記試料挿入口に挿入して前記試料を前記ゲル薄層の上部に吐出する挿入吐出工程と、前記ノズルを洗浄槽にまで移動して洗浄する洗浄工程とを繰り返すことによって、試料を前記平板ゲル電気泳動装置に導入する平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法である。
【0024】
第十二の発明は、第十一の発明において、前記各工程における前記ノズルは複数連あり、前記ノズル間の各間隔が可変となるように制御されている平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法である。
【0025】
第十三の発明は、第十一の発明または第十二の発明のいずれかにおいて、前記各工程における前記ノズルは複数連あり、前記ノズルの傾斜角度が可変となるように制御されている平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法である。
【0026】
第十四の発明は、ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、前記泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部、ならびに、前記泳動槽および櫛状部を保持する枠体を有する泳動部を着脱自在に設けた平板ゲル電気泳動装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置10および試料導入方法について、図面に基づいて説明する。その実施の形態は特に指定がない限り本発明を制限するものではない。
【0028】
図1および図2に示すように、本平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置10は、図示していない平板ゲル電気泳動装置に多数の試料を導入するための装置である。
前記平板ゲル電気泳動装置は、ゲル薄槽が収容され泳動が行われる泳動部11と、前記ゲル薄層に電界を印加する電圧印加手段(図示せず)、および、前記平板を通してゲル薄層を測定する測定手段(図示せず)を有するものである。
本実施例では、前記泳動部11は着脱自在に設けられている。
【0029】
本実施の形態に係る平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置10は、この電気泳動装置から取り外された、例えば、4個の前記泳動部11に対して、試料を導入することができる装置である。その平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置10は、12連のノズル17をY軸に沿って配列した12連分注機12と、各種の試料を収容した12×8 個のウェル(液収容部)を有するマイクロプレート22を4枚設置したワークステージ13と、前記ノズル17を洗浄するノズル洗浄槽14と、前記電気泳動装置から取り出された前記泳動部11を角柱の4 個の側面に最大4 個設置することができる90°の間欠送りが可能で、前記泳動部設置部に相当する4分割インデックス軸15である。また、この平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置10の動作の制御を行う、制御部(図示せず)が設けられている。その制御部は、キーボード、マウス、スイッチ、フロッピードライバ、CDドライバー等による入力装置、CRT、または液晶画面による表示装置、およびCPU、メモリ等からなる処理装置等を有している。
【0030】
前記12連分注機12は、一列に配列された12連のノズル17と、各ノズル17内の圧力を調整する圧力調整部としてのポンプユニット(図示せず)と、前記複数連のノズル17を、そのノズル17間のピッチ(間隔)およびそのノズル17の傾斜角度を可変に保持するノズルヘッド18と、前記ノズルヘッド18を移動させる移動部として、Y軸方向に移動させるY軸駆動軸20、X軸方向に移動させるX軸駆動軸19およびZ軸方向に移動させるZ軸駆動軸21とを有している。なお、符号25は、コードやケーブルの束を示すものである。符号26は、前記Z軸駆動軸21によって前記ノズルヘッド18を下降させる際に、ノズル17の下降の傾斜角度を鉛直方向に変更するためのカムガイドである。
【0031】
前記ワークステージ13は、4枚の前記マイクロプレート22を冷却しまたは加熱するための恒温装置24を有している。その恒温装置24は、前記マイクロプレート22を載置する載置台と、電流の向きによって冷却および加熱が可能なペルチェ素子と、そのペルチェ素子に空気を送るためのファン23とを有する。
【0032】
前記4分割インデックス軸15の4側面には、前記電気泳動装置から取り外された前記泳動部11が取り付けられて固定されている。前記泳動部11は、本例では、ゲル薄層を挟持する2枚の平板からなる泳動槽30と、そのゲル薄層の上縁部および下縁部にバッファ液が各電極と接触するように収容されたバッファ液収容部31、32と、前記平板によって挟まれかつ前記ゲル薄層の上方にある部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部33と、前記泳動槽30、前記バッファ液収容部31および前記櫛状部33を保持する枠体34とを有している。
【0033】
前記泳動部11は、解析内容に応じた種々の高さがありうる。前記試料導入口の個数としては、本実施例では、例えば、100 個の場合について説明する。
【0034】
前記4分割インデックス軸15は、モータ35によって90°の角度で間欠的に回転駆動することによって、各側面に取り付けられた泳動部11を順次処理位置に移動させるものである。
【0035】
符号36は、前記洗浄槽14に導入する洗浄水を貯溜するタンクであり、符号37は、洗浄槽14から排出された廃液を貯溜するタンクである。符号38は、前記泳動部11の取付具である。
【0036】
図3は、前記泳動部11の泳動槽30を説明上簡略化して表したものである。
前記櫛状部33は、ゲル薄層41の上縁部をその櫛歯43によって相互に隔離した100 個の試料導入口45を形成しているが、説明の簡単化のために、6 本の櫛歯43によって、5 個の試料導入口45が形成された場合について説明する。
【0037】
この泳動槽30は、2 枚の長方形状に形成された平板として低い方のガラスプレート39(高さL2)と高い方のガラスプレート40(高さL1)によってゲル薄層41(高さL4)を挟んで収容したものである。なお、前記ガラスプレート39,40の厚さは例えば、約5mm 程度であり、挟持されたゲル薄層の厚さは例えば約2mm である。低い方のガラスプレート39の上縁部よりも下方の位置から高い方のガラスプレート40の上縁部と同一の高さに達するまでの深さをもつバッファ液収容部31が形成されている。バッファ液は、前記ガラスプレート39の上縁部の高さL2以上の高さ位置、例えば、本例では、L2と同一高さのバッファ液層44が前記バッファ液収容部31に収容されている。前記櫛状部33の各櫛歯43によって、2枚の前記ガラスプレート39、40によって挟持された部分であって、前記ゲル薄層41の上部にあるバッファ液層44を含む部分に、前記櫛状部33の櫛歯43が挿入され、各櫛歯43の下端は、ゲル薄層41の上縁部の高さ位置L4にまで達している。
【0038】
また、前記櫛状部33は、隣接する試料導入口45ごとに確実に隔離させるために、水分を吸って膨らむ性質をもつ膨潤性の素材、例えばペーパーで作成するのが良い。すると、水分を含むことによって、膨張し、櫛歯43と前記ガラスプレート39、40との間に存在しうる隙間を埋めて、試料の漏れだしを確実に防止することができる。
【0039】
前記12連分注機12のノズル17が挿入して試料46が導入されるべき位置は、前記各試料導入口45であって、ガラスプレート39の上縁部から1mm 下の部分(L3) が適当である。これは、ガラスプレート39の上縁部であるL2の高さよりも高い位置では、試料46がバッファ液中に拡散するおそれがあり、また、試料46が確実に前記ゲル薄層41にまで沈まないおそれがあるからである。
【0040】
前記ノズル17が前記各試料導入口45に確実に挿入されるためには、前記ノズル17を傾斜させて挿入させるようにしても良い。また、ガラスプレート39、40の間に前記ノズル17が入りにくい場合には、分注位置まで、前記ガラスプレート39、40に切れ込みを入れるようにしても良い。
【0041】
図4は、前記12連分注機12の各ノズル17およびノズルヘッド18を詳細に示すものである。図4(a)はノズルヘッド18の側面図であり、図4(b)は正面図である。本実施の形態に係るノズルヘッド18は、各ノズル17間の間隔およびそのノズルの傾斜角度を可変として保持するものである。各ノズル17は、細径のノズル17に剛性を与えるための鞘50で覆われている。ノズルヘッド18は、基部51と、12連のノズル17と、その12連のノズル17を回転可能に支持する回転支持部材52と、前記ノズル17の間隔を広げまたは狭めるための間隔変更機構とを有する。なお、符号60は、図示しない圧力調整部としてのポンプユニットと接続するためのカップリングである。符号61は回転支持部材52の回転シャフトである。
【0042】
その回転支持部材52に突起54が設けられバネ56で基部51に設けられた突起55とを結んでいる。これによって、回転支持部材52の回転を引き戻す。
各ノズル17はスライド板67に設けられたノズル取付部53に取り付けられている。前記間隔変更機構は、前記各ノズル17のスライド板67を押して間隔を狭め、引いて間隔をひろげるために図上最右端にあるスライド板67とのみ結合したプッシャー59と、そのプッシャー59を前後方向に移動させるカムフォロワー58と、このカムフォロワー58を前後方向に駆動する回転カム65および前記カムフォロワー58を案内するガイドレール57とを有している。
【0043】
なお、図4中、符号62は、前記回転支持部材52に固定して取り付けられた反射型光センサであり、検出対象にレーザー光を照射し、反射されたレーザー光を受光して前記櫛状部33の位置および姿勢を検出する前記櫛状部検出手段として用いられている。前記光の照射方向は、図のようにノズル17の軸に対して所定角度をもたせることによって検出を容易にしている。
【0044】
前記櫛状部33の位置および姿勢を検出するには、その櫛状部33のエッジや、検出用に設けた切れ込み等の形状や櫛状部33に記したマーク等の目標対象70を検出することによって行う。目標対象70は単なる点ではなく、例えば逆T字状、T字状、または十字状等の少なくとも2方向に広がる形状や、櫛状部33の形状そのもの、または櫛状部33として一体に製造される切れ込みや盛り上がり等の3次元的形状を目標対象70とするのが好ましい。これらの目標対象70を櫛状部33と同時に形成するように製造すれば、製造上ほとんど同一形状に形成されるので、検出誤差が小さく、正確で精密な位置および姿勢認識を行うことができる。
【0045】
図5(a)は、ノズル17の傾斜角度の変更を示すものである。傾斜角度の変更は、ノズル17が取り付けられたノズル取付部53と一体に動作する回転支持部材52が回転シャフト61の回りに回転することによって生ずることを示して
いる。
【0046】
図5(b)は、ノズル17が一定の高さ以上にある場合に所定の傾斜角度をもつ場合を示している。この場合には、ローラ63は非係合状態になっている。また、バネ56には前記回転支持部材52を引き戻そうとする弾性力は生じていない。
【0047】
図5(c)は、マイクロプレートや洗浄槽にノズル60を挿入するためにノズルヘッド18を一定の高さ以下に下降する際に、ノズル17を鉛直状態にした場合を示している。この場合には、ローラ63はカムガイド26と係合して上向きの力を受けるので、前記回転支持部材52を回転シャフト61を中心にして所定角度回転させてノズル17の傾斜角度を変更した。この場合、前記バネ56による弾性力により、前記回転支持部材52を引き戻そうとさせる。したがって、ノズル17が上昇すれば、前記ノズル17は元の傾斜角度をもつまでに回復する。
【0048】
図6は、前記ノズルヘッド18の間隔変更機構について詳細に説明したものである。
間隔変更機構は、モータ66と、そのモータ66によって回転駆動される回転カム65と、その回転カム65に従って前後方向に移動する前記カムフォロワー58とを有する。そのカムフォロワー58は、ガイドレール57に案内される。
【0049】
符号64は、前記ノズル17を取り付けるための斜孔を示す。なお、本例に係るノズル17の内径は例えば、0.2mm であり、外径は例えば、0.4 mmである。
【0050】
図6(b)において、符号aは、通常状態の各ノズル17の最大間隔を表し、この例では、例えば9mm である。また、符号bは、前記泳動槽30の櫛状部33の各櫛歯間の間隔の整数倍の長さにまで、収縮した間隔である。例えば、泳動槽30の櫛歯の間隔を例えば、1.8mm (符号e、図7)とした場合には、例えば7.2mm である。なお、符号cは12連ノズル17の通常の最大12連幅を表し,前記例では、例えば99mmであり、符号dは、収縮した際の12連ノズル17の最大12連幅を表し、上記例では、79.2mmである。
【0051】
図6(c)は、ノズルヘッド18を下方向から見た間隔変更機構を示す。前記ノズル取付部53が各々設けられたスライド板67が12本設けられている。各スライド板67には、各々結合孔69が設けられ、隣接する結合孔69には、各ノズル17の間隔として最も広い間隔になるような一定長のリンク68の各端部の突起が遊嵌されている。したがって、プッシャー59によってスライド板67を押すと各間隔が狭められて収縮状態となり、プッシャー59によってスライド板67を広げる方向に引くと、各スライド板67の間隔は、前記リンク68の長さに応じた等間隔でスライド板67が配置されることになる。
【0052】
図7は、前記泳動部11の櫛状部33の櫛歯の間に設けられた試料導入口の個数を100 個、その間隔を1.8mm 、前記12連ノズル17の間隔を7.2mm とした場合に、前記12連分注機12を用いて、前記100 個の導入口のうち両端の計4 個を除いた96個に96種類の試料を導入する場合を示したものである。なお、符号fは、この例では、171mm であり、符号gは202mm である。
【0053】
図8に基づいて、前記泳動部11への試料導入処理について、以下説明する。
ステップS1で、電源を投入し、ステップS2で、前記12連分注機12のノズルヘッド18を原点に復帰させておく。ステップS3で、前記制御部の入力装置によって、表示装置の画面上にメニューを表示させ、マウス等により、メンテナンス処理か分注処理かを選択する。分注処理の場合には、ステップS4に進み、ノズル17の洗浄を行う。ここでは、純水を前記ポンプユニットにより吸引し、ノズル17の先端から吐出するという動作を繰り返すことによって行う。
【0054】
ステップS5で、前記制御部の入力装置を用いて、各種の分注条件を設定する。分注条件としては、泳動部11の高さや幅等のサイズ、形状、その櫛状部33の幅等のサイズ、歯数、形状、マイクロプレートの種類、個数、分注量、分注方式等を設定する。また、前記ノズルの先端が前記ゲル薄層に十分接近する距離となるまで、各試料導入口に挿入されるようにその下降距離等も設定する。その際、ステップS6で、処理手順を設定して登録したり、またはメモリに記録されている処理手順を呼び出すこともできる。
【0055】
ステップS8で、前記ワークステージ13に、ステップS6で設定した種類および数のマイクロプレート22(例えば96ウェル、384 ウェル)をセットする。
前提として、前記マイクロプレート22には、各ウェルごとに試料、例えば、96人分の検体から抽出し、末端標識化されたPCR産物のDNA断片等が懸濁した懸濁液を収容しておく。前記12連分注機12は、前記各ノズル17と前記ポンプユニットとの間に切換弁を設け、その切換弁を開くことによって、バッファ洗浄液を貯溜したタンクからバッファ洗浄液を前記ノズル17を満たすようにしておく。
【0056】
ステップS9で分注開始のスイッチが押されると、最初、前記12連分注機12は、前記ノズル17間の間隔は、図6(b)の状態にされ、前記ワークステージ13にあるマイクロプレート22の12×8 個のウェルのうち、1列目にある12行のウェルにまで前記X軸駆動軸20、Y軸駆動軸19およびZ軸駆動軸21を用いて移動する。
【0057】
ステップS11で、マイクロプレート22上でエアギャップを吸引した後、ノズルヘッド18を前記Z軸駆動軸21によって一定の高さ位置以下に下降させることによって、前記ノズル17を鉛直にした状態で、各ウェルに収容されている12種類の試料を所定量吸引する。ここで所定量とは必要分注量+余剰量である。 エアギャップの吸引は、ノズルに満たされている前記バッファ洗浄液と試料との接触を防止するためである。なお、エアギャップを行わずに試料を吸引することもできる。
【0058】
ステップS12で、前記各ノズル17によって導入されるべき液量を一定に保つために極力空気を排除しながら、一部試料を各ウェルで吐出してポンプのバックラッシュ補正を行う。例えば、前記試料導入口に導入すべき量を0.5 μリットルとした場合には、吸引する量は3 μリットルであり、2.5 μリットルを吐出するように制御する。
【0059】
ステップS14で、前記泳動部11の櫛状部33の所定のセンシング位置へ移動させる。ここで、センシング位置は、例えば、前記櫛状部33の前記目標対象70に基づいて定める。
【0060】
ステップS15で、前記位置検出手段としての反射型光センサ62を用いて、その位置をより正確に検出し、その検出位置により、予め設定した設定位置を補正する。
【0061】
ステップS16で、補正された泳動部11の分注位置に前記ノズルヘッド18を移動させる。その位置は、例えば、図7において、図上最左端のノズル17を、100 個の試料導入口45のうち、左から3番目のものに挿入するように移動制御する(ここを新たに第1番目の試料導入口とする)。すると、12連の各ノズル17は、7.2mm ごと、すなわち、5 個ごとに各試料導入口45に挿入される。
【0062】
ステップS17で。12個の前記試料導入口45に12種類の試料が導入されることになる(丸印)。
【0063】
ステップS18で、分注の終了したノズルヘッド18を前記洗浄槽14に前記移動部によって、移動し各ノズル17を洗浄する。
この洗浄槽14は、絶えず使用済の洗浄液を排出し、新しい洗浄液で満たすように循環させるものである。
【0064】
ステップS21を経由して、再びステップS10からステップS20の手順が繰り返されることになる。その際、すぐ隣に分注を行うのではなく、1個の間隔を開けて、最左端のノズル17を第3番目の試料導入口45に挿入するように前記12連分注機12を櫛状部33に沿って平行移動する。すると、5 個ごとに前記12種類と異なる12種類の試料が導入されることになる(三角印)。
【0065】
次は、前記12連分注機12の各ノズル17を、再び前記マイクロプレート22の次の12列に前記12連分注機12を移動して試料の吸引を行った後、第49番目の試料導入口45に最左端のノズル17を挿入するように平行移動する。すると5 個ごとにさらに12種類の試料が導入されることになる(四角印)。次に、同様にして1個の間隔を開けて、最左端のノズル17を第51番目の試料導入口45に挿入するように平行移動する。すると5 個ごとに新たに12種類の試料が導入されることになる(菱形印)。
【0066】
次は、元の左端側にもどり、第2番めの試料導入口45に最左端のノズル17がくるように制御し、次は、1つ間隔を開けた第4番目に最左端のノズル17がくるように制御し、次は、櫛状部33の右側に移動し、第50番目に、次は第52番目に最左端のノズル17がくるように制御する。以下、同様に繰り返すことになる。
【0067】
このようにして、ステップS20で、全部で8回終了した場合には、96個の全試料導入口45に試料が導入されたことになる。以上の処理を、全部で4 個の泳動部11に対し、繰り返す。全部で4個の泳動部11についての処理が終了した場合にはステップS23に進み、ノズルが洗浄され、ステップS23で、ノズル17を所定位置に退避させ、ステップS24で前記泳動部11が取り出され、前記平板ゲル電気泳動装置に挿着され、泳動処理が行われることになる。
【0068】
なお、前記試料の導入中には、前記4分割インデックス軸15に設置された各泳動部11に、電圧をかけるようにすれば、試料をより早く沈めることができるので効率が良い。
【0069】
なお、96の試料を10分以内に分注できるのであれば、分注の途中では電圧をかけて、試料をゲル薄層に浸透させる必要はない。分注の終了した後に、前記4分割インデックス軸15によって回転させてから電圧を数十分かけることによって作業を効率良く行うことができる。
【0070】
このように、本実施の形態によれば、前記分注機による試料導入を隣接した試料導入口については、直ちに導入を行うのではなく、時間をずらして導入するようにしているので、試料同士の混入を最小限に排除することができる。
【0071】
次に、前記電気泳動装置に前記泳動部11を取り付け、上方の電極を負極に、下方の電極を正極につなぎ泳動させる。すると負に帯電されている前記DNA断片は下方に泳動し、その試料に応じたバンドが形成されることになる。
【0072】
これらの実施の形態は、本発明をより良く理解させるために具体的に説明したものであって、別形態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を変更いない範囲で変更可能である。例えば、以上の説明では、前記ノズル間の間隔の変更機構は、回転カム、カムフォロワーおよびリンク等によって構成したが、この例に限られることなく、例えば、ボールねじ等のねじ機構を用いて構成するようにしても良い。
【0073】
【発明の効果】
第一の発明および第十一の発明によると、多数の試料導入口を有する平板ゲル電気泳動装置に対し、その櫛状部の位置を検出しながらノズルを各試料導入口に挿入するようにしている。したがって、人手によって組み立てられたために泳動槽の上部に設置された櫛状部の絶対位置のばらつきによる、各試料導入口の位置の不確定さを除去することができて、試料の吸引から導入までの処理の自動化を図ることができる。また、微量の試料を扱うことができるので、効率の良い処理を行うことができる。
【0074】
また、前記櫛状部の位置および姿勢を検出しながらノズルヘッドの移動を行うので、前記櫛状部の位置を精密に固定する必要がなく、組立ての際の労力を軽減する。また、種々の泳動槽や櫛状部の構造に対しても試料の導入が可能であり多様性がある。
【0075】
第二の発明または第十二の発明によると、複数のノズルを、間隔を制御しながら用いることによって、複数種類の試料を一括して、効率良く、大量でかつ迅速に導入を行うことができる。
【0076】
第三の発明、第十三の発明、第二の発明または第十二の発明によると、前記間隔を可変としまた傾斜角度を可変とすることにより種々の泳動槽および櫛状部にも対応することができるので多様性、汎用性がある。
【0077】
第四の発明によると、ノズルの傾斜角度を洗浄時または吸引時と、導入時で変更することによって、試料の容器からの吸引と前記試料導入口への吐出の動作を確実に行うことができる。これによって自動化を容易に行うことができる。
【0078】
第五の発明および第九の発明によると、前記ノズル間の間隔を試料導入口の前記一定間隔の整数倍の間隔に設定するように制御できるので、複数連のノズルを利用して、効率的にかつ迅速に試料の導入を行うことができる。
【0079】
第六の発明によると、前記泳動部を前記電気泳動装置から取り外すことによって、試料導入をより簡単化し、また、複数の泳動部を設置することによって、より効率的かつ迅速に試料導入を行うことができる。
【0080】
第七の発明によると、泳動部を取り外して設置するとともに、複数連の分注機、マイクロプレート、洗浄槽等を用いることによって、前記電気泳動装置への試料導入をより効率的に行うことができるとともに、その処理を一貫して自動化することができることになる。したがって、より信頼性のある試料導入を行うことができる。
【0081】
第八の発明によれば、複数の泳動部を設置することによって、より効率的に試料導入を行うことができる。
【0082】
第十四の発明によれば、泳動部を取り外して設置できるようにしているので、前記電気泳動装置への試料導入をより効率的に行うことができるとともに、その処理を一貫して自動化することができる。したがって、より信頼性のある試料導入を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る泳動槽の概略図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る12連分注機のノズルヘッドを示す図である。
【図5】本発明の他の実施の形態に係る12連分注機の傾斜機構を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る12連分注機の間隔変更機構を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る12連分注機の分注説明図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る処理流れ図である。
【符号の説明】
10 平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置
11 泳動部
12 12連分注機
13 ワークステージ
14 洗浄槽
17 ノズル
18 ノズルヘッド
30 泳動槽
33 櫛状部
62 反射型光センサー

Claims (13)

  1. ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部を有する平板ゲル電気泳動装置の前記各試料導入口に試料を導入する試料導入装置において、
    前記各試料導入口に挿入可能な細径のノズルと、そのノズルを保持するノズルヘッドと、そのノズルヘッドを移動させる移動部と、そのノズルヘッドに設けられ前記櫛状部の位置及び姿勢を検出する櫛状部検出手段と、前記櫛状部検出手段の検出した位置及び姿勢に基づいて前記ノズルを前記櫛状部の試料導入口に挿入するように制御する制御部とが設けられた分注機を有している平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  2. 前記ノズルは複数連のノズルであり、前記ノズルヘッドは、一列に配列された複数連のノズルを保持するとともに、ノズルヘッドには、そのノズル間の間隔の変更機構が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  3. 前記ノズルは複数連のノズルであり、前記ノズルヘッドは、一列に配列された複数連のノズルを保持するとともに、ノズルヘッドには、そのノズルの傾斜角度の変更機構が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  4. 前記ノズルヘッドの前記ノズルの傾斜角度の変更機構は、洗浄時または吸引時には前記ノズルを鉛直方向とし、前記泳動槽への導入時には所定傾斜角度を有するように変更することを特徴とする請求項3に記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  5. 前記制御部は、指示に基づいて、前記試料導入口の前記一定間隔の整数倍の間隔に前記ノズル間の間隔を設定するように制御するものであることを特徴とする請求項2に記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  6. 前記泳動槽、前記櫛状部ならびに、前記泳動槽および前記櫛状部を保持する枠体を泳動部として、前記電気泳動装置に対し着脱自在に設けるとともに、前記分注機は、脱着されたその泳動部に対して試料を導入するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  7. ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部、ならびに、前記泳動槽および櫛状部を保持する枠体からなる泳動部を着脱自在に設けた平板ゲル電気泳動装置に対し、複数の試料を各試料導入口に導入する装置において、前記各試料導入口に挿入可能な細径の複数連のノズル、一列に配列された複数連のノズルを、そのノズル間の間隔およびそのノズルの傾斜角度を可変とするように保持したノズルヘッド、ノズルヘッドを移動させる移動部、前記櫛状部の位置および姿勢を検出する櫛状部検出手段および前記櫛状部検出手段の検出した位置および姿勢に基づいて移動部の制御を行う制御部を有する分注機と、前記電気泳動装置から取り外された前記泳動部を1枚以上、前記電気泳動装置に設置された状態で設置可能な泳動部設置部と、前記試料を収容するマトリクス状に配列された液収容部と、前記各ノズルを洗浄する洗浄部とを有するとともに、前記移動部は、前記電気泳動部設置部、複数の液収容部および洗浄部を覆う範囲で移動可能であり、前記泳動部設置部には、前記ゲル薄層に電界を印加する電圧印加手段を設けたものであることを特徴とする平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  8. 前記泳動部設置部は、少なくとも2以上の前記泳動部を各々前記電気泳動装置に設置された状態で設置可能であるともに、前記泳動部を回転可能に設置されたものであることを特徴とする請求項7に記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  9. 前記制御部は、前記電気泳動装置の前記試料導入口の前記一定間隔の整数倍の間隔、および前記液収容部の間隔に前記ノズル間の間隔を設定するように制御するものであることを特徴とする請求項7または請求項8のいずれかに記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  10. 前記制御部は、前記電気泳動装置の前記試料導入口の形状に合わせて、そのノズルの角度および上下方向の移動距離を設定し、その移動距離は、前記ノズルの先端が前記ゲル薄層に十分接近する距離となるものであることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれかに記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入装置。
  11. ゲル薄層を挟んで収容する2枚の平板からなる泳動槽、およびその泳動槽内の前記ゲル薄層の上方の部分が櫛歯によって一定間隔で相互に隔離された複数の試料導入口を形成する櫛状部を有する平板ゲル電気泳動装置の前記各試料導入口に試料を導入する試料導入方法において、
    ノズルを試料が収容されている液収容部にまで移動して、試料をノズルによって吸引する試料吸引工程と、
    前記櫛状部の位置および姿勢を検出しながら、前記櫛状部の所定の試料導入口にまで前記ノズルを移動する検出移動工程と、
    前記ノズルを前記試料挿入口に挿入して前記試料を前記ゲル薄層の上部に吐出する挿入吐出工程と、
    前記ノズルを洗浄槽にまで移動して洗浄する洗浄工程とを繰り返すことによって、試料を前記平板ゲル電気泳動装置に導入する平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法。
  12. 前記各工程における前記ノズルは複数連あり、前記ノズル間の各間隔が可変となるように制御されていることを特徴とする請求項11に記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法。
  13. 前記各工程における前記ノズルは複数連あり、前記ノズルの傾斜角度が可変となるように制御されていることを特徴とする請求項11または請求項12のいずれかに記載の平板ゲル電気泳動装置用試料導入方法。
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