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JP4573804B2 - 伸縮手摺装置 - Google Patents
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JP4573804B2 - 伸縮手摺装置 - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮手摺装置に関するものであり、特に、浴室等に配設され、高齢者や身体障害者等の入浴動作を補助する伸縮手摺装置に関するものである。
従来より、浴室で利用される手摺装置として、カウンタや床面等の被設置面から鉛直方向に手摺(握りバー)を立設させたものが知られている(例えば特許文献1)。この手摺は、入浴者が把持するのに好適な太さに設定されており、洗い場で腰をおろしたり立ち上がったりする場合に、身体を支えることができるようになっている。
ところが、健康な人が入浴し、立った状態でシャワーを浴びる場合には、手摺が邪魔になったり、手摺の存在によって浴室が狭く感じられてしまうという不具合が生じる。そこで、最近では、カウンタから立設された手摺をカウンタ内に収納できるように構成したもの、換言すれば、カウンタに対して手摺を上下方向に摺動可能に支持し、使用位置と収納位置との間で変位させるもの、すなわち全体の長さを伸縮可能とするものが提案されている。
なお、このような伸縮構成を採用した場合、手摺の摺動を規制するロック機構と、そのロック機構のロック状態を解除するロック解除機構とを備える必要がある。つまり、ロックを解除した状態で手摺を所望の高さまで摺動させ、その後ロック機構によって手摺を固定させる必要がある。
特開2002−17599号
しかし、使用位置における手摺には身体を支えるための比較的大きな力が加わることから、ロック機構においても堅強で大掛かりな機構が用いられるのが一般的であり、これによれば全体が大型化するとともに製造コストが大幅に増加することとなる。
また、上記のような手摺装置では、手摺の伸縮状態を、入浴者に合わせて比較的頻繁に変化させることが望まれるが、複雑なロック機構を用いた場合には解除操作も複雑となり、容易に解除することができなくなる。つまり、複雑な操作を強いることによって調節作業が面倒となり、摺動可能な構成による利便性が生かされなくなる虞がある。
さらに、ロック機構によるロックをし忘れた場合には、使用中に、使用位置から収納位置まで突然落下する虞があり、入浴者の安全性を確保することができなくなる。
そこで、本発明は、上記の実状に鑑み、ロック機構の小型化及び低廉化を図ることができるとともに、極めて容易にロック状態を解除することができ、しかもロックのし忘れを確実に防止することが可能な伸縮手摺装置を提供することを課題とする。
本発明にかかる伸縮手摺装置は、「上下方向に延設されたパイプ状の手摺本体と、
被設置面に対して固定されるとともに、前記手摺本体に嵌合わされ、該手摺本体を上下方向に摺動可能に支持するパイプ状の支持部材と、
前記手摺本体の周面に穿設され、互いに高さの異なる複数の高さ調節用孔部と、
前記手摺本体の径方向に変位可能に支持され、いずれか一つの前記高さ調節用孔部に挿通可能な位置決めピン、及び該位置決めピンを遠心方向に付勢する第一付勢部材を有し、前記位置決めピンの挿通によって前記支持部材に対する前記手摺本体の摺動を規制するロック装置と、
該ロック装置に対向して設けられ、ロック位置と解除位置との間で変位可能な操作部材と、
該操作部材が前記ロック位置のときに前記位置決めピンと対向し、前記手摺本体の外周面との間に隙間を形成することにより前記高さ調節用孔部に対する前記位置決めピンの挿通を許容するロック許可部と、
前記操作部材が前記解除位置のときに前記位置決めピンと対向し、前記手摺本体の外周面に当接することにより、前記高さ調節用孔部から突出した前記位置決めピンの先端を内方に向かって押圧するロック解除部と、
前記操作部材を前記ロック位置側に付勢する第二付勢部材と
を具備する」ものである。
ここで、「手摺本体」の長さとしては、特に限定されるものでないが、手摺本体を、その上限位置まで摺動させた際に、使用者が立った姿勢で把持できる程度の高さ以上であることが好ましい。また、「高さ調節用孔部」の数は、手摺本体の停止位置の数に対応しており、例えば、手摺本体の停止位置が二ヶ所のみであれば、少なくとも二つの高さ調節用孔部が必要となる。なお、「高さ調節用孔部」を周方向に複数設け、夫々合致する孔に位置決めピンを夫々挿通させるようにしてもよい。
本発明の伸縮手摺装置によれば、被設置面に対して固定されたパイプ状の支持部材に、上下方向に延設されたパイプ状の手摺本体が嵌め合わされており、手摺本体が支持部材に対して上下方向に摺動可能となっている。つまり、手摺本体を上昇させれば全体の長さが長くなり、手摺本体を下降させれば全体の長さが短くなる。すなわち、手摺本体と支持部材との協働によって全体の長さを伸縮させ得るようになっている。
ところで、支持部材には、ロック装置が固定されている。ロック装置は位置決めピンと第一付勢部材とを有して構成されており、位置決めピンが第一付勢部材によって遠心方向に付勢されている。このため、位置決めピンの先端が手摺本体に穿設されたいずれかの高さ調整用孔部に合致すると、位置決めピンは高さ調整用孔部に挿通(貫通)した状態となる。この状態では、位置決めピンによって手摺本体の動きが規制され、手摺本体を長手方向(すなわち上下方向)へ摺動させることができなくなる。つまりロックされた状態となる。
一方、ロック位置と解除位置との間で変位可能な操作部材が設けられており、操作部材がロック位置になると、ロック許可部が位置決めピンと対向し手摺本体の外周面との間に隙間を形成する。つまり、隙間を形成することにより高さ調節用孔部に対する位置決めピンの挿通(貫通)を許容する。これに対し、操作部材が解除位置になると、ロック解除部が位置決めピンと対向し手摺本体の外周面に当接することにより、高さ調節用孔部から突出した位置決めピンの先端を内方に向かって押圧する。すると、位置決めピンが高さ調節用孔部から突出しない状態となり、支持部材に対して手摺本体を摺動させることが可能になる。なお、ロック解除部を手摺本体の外周面に当接させた場合でも位置決めピンの先端が高さ調節用孔部内に位置する場合があり得るが、位置決めピンの先端に丸みを持たせておけば、手摺本体に対して摺動方向に力を加えることにより、位置決めピンの先端を高さ調節用孔部から逸脱させることが可能になり、手摺本体を上下方向に摺動させることが可能になる。
また、本発明では、操作部材をロック位置側に付勢する第二付勢部材が設けられているため、解除位置でロック状態を解除した後に操作部材から手を離せば、操作部材は自動的にロック位置に復帰する。このため、ロック位置に戻すための操作が不要になるとともに、ロックのし忘れを防止することができる。なお、操作部材がロック位置に戻っても、位置決めピンが再び挿通されるまでロックされることがないため、操作部材を解除位置側で保持することなく手摺本体を摺動させることが可能となる。
また、本発明の伸縮手摺装置において、「前記操作部材は、前記手摺本体の外側に設けられ、周方向に回動可能に支持された略円環状の部材であり、
前記ロック許可部及び前記ロック解除部が、前記操作部材の内周面に形成されている」構成とすることができる。
本発明の伸縮手摺装置によれば、操作部材が初期位置(ロック位置)の場合には、内周面に形成されたロック許可部が位置決めピンと対向し、位置決めピンの先端との間に隙間が形成される。一方、操作部材を周方向に回動させ、解除位置まで変位させると、内周面に形成されたロック解除部が位置決めピンと対向し、位置決めピンの先端を押圧した状態となる。このように、操作部材を円環状に形成し、その内周面に凹凸部を形成するだけで、ロック許可部及びロック解除部として作用させることができるため、ロック状態とその解除との切替えを極めて簡単な構成で実現することが可能になる。
さらに、上記の構成を採用した場合、「前記第二付勢部材は、コイル状のねじりバネからなり、
該ねじりバネの一端が前記操作部材に固定され、他端が前記被設置面または前記支持部材に対して固定されている」構成を採用することが好ましい。
これによれば、回動可能に支持された操作部材をバネの弾性力を利用して初期位置(ロック位置)側に付勢することが可能となる。つまり、ねじりバネの弾性力に抗して操作部材を回動させれば解除位置となり、ロック状態を解除した後に操作部材から手を離せばねじりバネの弾性力によって操作部材は初期位置に復帰する。
また、本発明の伸縮手摺装置において、「前記手摺本体内及び前記支持部材内に配設され、前記手摺本体の下降速度を抑制するダンパーをさらに備える」ようにしてもよい。
これによれば、ダンパーによって手摺本体を比較的ゆっくりと下降させることが可能になるため、例えば、使用位置においてロック状態を解除する際に、手摺本体を掴んでいなくても、手摺本体が落下して破損したり大きな音によって入浴者を驚かせたりすることがない。特に、手摺本体が勢いよく落下した場合には、手摺本体に穿設された高さ調整用孔部と位置決めピンの先端とが互いに合致しても、位置決めピンが挿通される前(すなわちロックされる前)に通過し、ロックされなくなることも懸念されるが、本発明によれば、手摺本体がゆっくりと下降するため、確実に位置決めピンを挿通させロック状態とすることができる。
このように、本発明の伸縮手摺装置によれば、ロック機構を位置決めピンと第一付勢部材とから構成したことにより、小型化及び低廉化を図ることができる。また、操作部材をロック位置側に付勢する第二付勢部材が設けられているため、自動的にロック位置に復帰させることができ、ロック位置に戻すための操作が不要になるとともに、ロックのし忘れを防止することができる。さらに、操作部材がロック位置に戻っても、ロック解除状態を維持することができるため、操作部材を解除位置に保持する必要もなくなり、操作性を一層向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態である伸縮手摺装置(以下、単に「手摺装置」という)について、図1乃至図7に基づき説明する。図1は本実施形態の手摺装置が備えられた浴室全体の概略構成を示す斜視図であり、図2は手摺装置を有する入浴装置の構成を示す正面図であり、図3は手摺装置の構成を示す断面図であり、図4は手摺装置の手摺本体が使用位置まで摺動した状態を示す断面図であり、図5は要部の構成を示す拡大縦断面図であり、図6は図5におけるロック機構部分の構成を示す横断面図であり、図7は発光制御に関する機能的な制御構成を示すブロック図である。
図1に示すように、手摺装置を有する入浴装置1は、浴室2に配設されたカウンタ3に組込まれており、湯水混合栓等の水栓本体(図示しない)、水栓本体を操作する水栓レバー8、水栓本体から湯水を吐出する吐出管9、水栓レバー8の右側に配設された右側手摺装置12、及び水栓レバー8の左側に配設された左側手摺装置13等を具備して構成されている。なお、この他、浴室2には、浴槽4や壁面5に取付けられた鏡6等も設けられている。
ここで、右側手摺装置12及び左側手摺装置13が本発明の伸縮手摺装置に相当するものであるが、これらは全く同一の構造であるため、以下、右側手摺装置12のみについて詳細に説明し、左側手摺装置13については具体的な説明を省略する。
図2及び図3に示すように、右側手摺装置12は、カウンタ3から鉛直方向(垂直方向)に立設された手摺本体15と、手摺本体15を上下方向に摺動可能に支持する支持部材16と、支持部材16を固定するための固定部材17及び支持脚部25と、手摺本体15の上端に設けられた把持部18と、ハンドシャワーのシャワーヘッド19を保持するためのホルダー20とを備えている。また、支持部材16に対して手摺本体15の位置(高さ)を固定させるためのロック機構22と、そのロック機構22のロック状態を解除するロック解除機構23と、手摺本体15の下降速度を抑制するエアーダンパー24も備えている。ここで、カウンタ3が本発明の被設置面に相当し、エアーダンパー24が本発明のダンパーに相当する。
各構成について具体的に説明すると、手摺本体15は、把持するのに好適な太さのパイプ状の部材からなり、上端近傍及び下端近傍の周面には、高さ調整用孔部(詳細は後述する)が穿設されている。なお、手摺本体15の長さは特に限定されるものではないが、本例では約45cmに設定されている。
支持部材16は、手摺本体15の大部分がカウンタ3の下方に収納される収納位置(図3参照)と、手摺本体15がカウンタ3から突出する使用位置(図4参照)との間で、手摺本体15を摺動可能に支持するものであり、パイプ状の部材から形成されている。支持部材16の外径は、手摺本体15の内径よりも僅かに小さくなっており、支持部材16が手摺本体15の内部に嵌合わされることにより、手摺本体15を上下方向に摺動可能に支持している。なお、支持部材16の長さも特に限定されるものではないが、本例では約37cmに設定されている。
固定部材17は、上側保持部26と下側保持部27とから構成され、上側保持部26は、手摺本体15を囲むようにカウンタ3に対する手摺本体15の貫通部分に設けられた円筒状の部材であって、カウンタ3の上面に当接するフランジ26aを有する。下側保持部27は、上側保持部26の外周面に嵌合または螺合された円筒状の部材であってカウンタ3の裏面に当接するフランジ27aを有する。つまり、固定部材17は、フランジ26aとフランジ27aとでカウンタ3を挟持することでカウンタ3に組付けられ、上側保持部26の内周面によって手摺本体15の外周面を支えるように構成されている。また、支持脚部25は、手摺本体15の下端に嵌込まれ、フランジ25aを浴室2の床面に固定することにより、支持部材16を立設させた状態で支持している。
把持部18は、手摺本体15の上端に設けられており、手摺本体15を昇降させる際の取手として機能している。この把持部18は、前方に張り出した略卵形の形状を呈しており、その下部側が手摺本体15の上端部分に嵌込まれるとともに、手摺本体15を貫通する取付けネジ29によって締結されている。
また、把持部18は全体が光透過性部材(例えばアクリル)で形成されている。つまり、把持部18全体にわたって透光部28が形成されている。把持部18の底面には、比較的小さな窪みからなる凹部30が形成され、凹部30内に発光ダイオード31が埋設されている。つまり、発光ダイオード31から放射された光を、透光部28を通して浴室2の天井に照射させることにより、浴室2の間接照明を行うことが可能となっている。また、本例の把持部18では全体が光透過性部材で形成されているため、把持部18自体が光って見えることとなり、把持部18の存在を際立たせることが可能になる。なお、発光ダイオード31は、半導体のPN接合に順方向のバイアス電圧を加えることにより、可視光を放射するものであり、本例では、所定の発光色のものが用いられている。また、発光ダイオード31には電力供給線32が接続されており、電力供給線32は手摺本体15及び支持部材16内を通って配線され、支持脚部25の周面に穿設された貫通孔33から外部へ送出されている。
一方、ホルダー20は、手摺本体15における把持部18の下方に取付けられており、前面側が開放された平面視C字形の形状を呈している。また、ホルダー20は手摺本体15内に埋込まれた首振り機構36に連結されている。なお、首振り機構36は周知な構成であるためここでは詳細な説明を省略するが、首振り機構36を介して取付けることにより、ホルダー20を上下方向及び左右方向に傾けることが可能になり、シャワーを浴びる際の利便性を高めている。
また、本例の入浴装置1には、発光ダイオード31の点灯状態を制御するための制御装置が備えられている。制御装置は、図5に示すように、入浴者が、水栓レバー8、手摺本体15、または把持部18等の浴室設備に触れたことを検出する接触検出手段50と、商用電源(AC100V)を定電圧に変換する電源回路53と、遅延タイマ51を有する発光制御回路52とを具備して構成されている。発光制御回路52は、接触検出手段50の出力に基づいて、右側手摺装置12の発光ダイオード31(右側発光ダイオード31a)及び左側手摺装置13の発光ダイオード31(左側発光ダイオード31b)を点灯させ、遅延タイマ51で設定された時間の経過後、これらの発光ダイオード31を消灯する。なお、接触検出手段50の構成としては特に限定されるものではないが、例えば、対象となる浴室設備の表面を導電性の素材で形成し、その部分における静電容量の変化を電圧の変化に変換して接触の有無を判断する構成を採用することができる。
図5及び図6に示すように、ロック機構22は、手摺本体15の周面に穿設された高さ調整用孔部40に位置決めピン41を挿通させることにより手摺本体15の摺動を規制するものである。詳細に説明すると、手摺本体15には、互いに高さの異なる複数の高さ調整用孔部40(具体的には収納位置に対応する上部側の高さ調整用孔部40と、使用位置に対応する下部側の高さ調整用孔部40)が穿設されている。なお、夫々の高さには、一対の高さ調整用孔部40が径方向に対向して設けられている。
ロック機構22は、直線上に配設された一対の位置決めピン41と、夫々の位置決めピン41を遠心方向に付勢するコイルバネ状の第一付勢部材42とから構成されている。位置決めピン41は、先端が球面状に形成されており、手摺本体15の径方向に変位可能に支持されている。つまり、第一付勢部材42の付勢力によって、いずれか一つの高さ調整用孔部40に位置決めピン41を挿通させることが可能になっている。なお、このロック機構22は、上下に分割されたエアーダンパー24に挟持されており、支持部材16の上端に固定状態で取付けられている。このため、位置決めピン41の先端は、いずれかの高さ調整用孔部40に合致するまでは、手摺本体15の内周面に当接した状態となり、いずれかの高さ調整用孔部40に合致すると、高さ調整用孔部40に挿通し、手摺本体15の周面よりも外部に突出した状態となる。この状態では、支持部材16に対して手摺本体15を上下方向に摺動させることができなくなり、所謂ロック状態となる。本例では、手摺本体15が使用位置及び収納位置のときに高さ調整用孔部40と位置決めピン41とが合致するように設定されている。
ロック解除機構23は、手摺本体15の外側に設けられ、ロック位置と解除位置との間で、周方向に回動可能に支持された円環状の操作部材43から構成されている。操作部材43の外周面には、外方向に向かって突出した指掛部46が一体的に形成されており、指を掛けて操作部材43を容易に回転させることを可能にしている。操作部材43の内周面には、ロック許可部44とロック解除部45とが所定の間隔で交互に形成されている。ロック許可部44は、操作部材43がロック位置のときに位置決めピン41の先端と対向し、手摺本体15の外周面との間に隙間を形成することにより、高さ調整用孔部40に対する位置決めピン41の挿通を許可する部分である。一方、ロック解除部45は、操作部材43が解除位置のときに位置決めピン41の先端と対向し、手摺本体15の外周面に当接することにより、高さ調整用孔部40から突出した位置決めピン41の先端を内方に向かって押圧する部分である。つまり、位置決めピン41を突出させない状態とすることにより、位置決めピン41の先端を高さ調整用孔部40から逸脱可能とする。すなわち、ロック状態を解除し、支持部材16に対して手摺本体15を摺動させることを可能にする。
また、本例では、操作部材43をロック位置側に付勢するねじりバネ47が設けられている。このねじりバネ47は、コイル状に形成されており、一端(上端)側が操作部材43の内周面に係止され、他端(下端)側が上側保持部26に係止されている。このため、手摺本体15の周方向に対して付勢力が発生し、解除位置まで操作された操作部材43の指掛部46が初期位置(ロック位置)に復帰するようになる。ここで、ロック機構22が本発明のロック装置に相当し、ねじりバネ47が本発明の第二付勢部材に相当する。
次に、本例の右側手摺装置12及び左側手摺装置13の使用方法、及びその効果について説明する。カウンタ3から鉛直方向に立設された手摺本体15が、支持部材16によって上下方向に摺動可能に支持されているため、図4に示すように手摺本体15を使用位置に移動させると、手摺本体15がカウンタ3から大きく突出した状態となり、手摺として使用することが可能となる。つまり、入浴者が手摺本体15に寄りかかったり、掴んだり、抱え込むことが可能になる。
特に、一対の手摺本体15がカウンタ3における水栓レバー8の両側に分かれて配設されているため、入浴者は並行する一対の手摺本体15を、左右の手で夫々掴むことが可能になる。したがって、左右のバランスがよくなり、一方の手摺本体15を中心として体が回転するような不安定な状態を回避することが可能になる。また、安定性が高められることから強い力で握り締めなくても体を支えることができ、入浴者の負担を軽減することができる。さらに、洗い場で立ち上がったり腰をおろしたりすることへの不安感を拭い去ることが可能となる。また、入浴者は、水栓レバー8及び吐出管9を正面として、立ち上がったり腰をおろしたりすることができるため、不意に水栓レバー8が操作されてしまうことを防止でき、入浴者の安全性を一層高めることができる。
一方、図3に示すように、手摺本体15を収納位置に移動すると、手摺本体15の大部分がカウンタ3の下方に収納される。このため、一対の手摺本体15が邪魔とならず、また浴室2を広く感じさせることが可能となる。
また、手摺本体15の上端には、取手として機能する把持部18が設けられているため、把持部18を握って手摺本体15を昇降させることが可能となる。なお、手摺本体15が収納された場合でも、この把持部18はカウンタ3から突出しているため、手摺本体15を収納位置から容易に引き出すことが可能になる。
ところで、支持部材16にはロック機構22が固定されている。このため、図5または図6(a)に示すように、使用位置または収納位置において、位置決めピン41の先端が手摺本体15に穿設されたいずれかの高さ調整用孔部40に合致すると、位置決めピン41は高さ調整用孔部40に挿通(貫通)した状態となる。この状態では、位置決めピン41によって動きが規制され、手摺本体15を長手方向へ摺動させることができなくなる。つまりロックされた状態となる。
一方、操作部材43が設けられており、図6(b)に示すように、操作部材43を解除位置まで回転されると、ロック解除部45が位置決めピン41と対向し手摺本体15の外周面に当接することにより、高さ調整用孔部40から突出した位置決めピン41の先端を内方に向かって押圧する。すると、位置決めピン41が高さ調整用孔部40から突出しない状態となり、支持部材16に対して手摺本体15を摺動させることが可能になる。なお、位置決めピン41の先端が球面状に形成されているため、手摺本体15に対して摺動方向に力を加えることにより、位置決めピン41の先端を高さ調整用孔部40から容易に逸脱させることが可能になり、手摺本体15を上下方向に摺動させることができる。
また、操作部材43をロック位置側に付勢するねじりバネ47が設けられているため、解除位置でロック状態を解除した後に操作部材43から手を離せば、操作部材43は自動的にロック位置に復帰する。このため、ロック位置に戻すための操作が不要になるとともに、ロックのし忘れを防止することができる。なお、操作部材43がロック位置に戻っても、位置決めピン41が再び挿通されるまでロックされることがないため、操作部材43を解除位置側で保持することなく手摺本体15を摺動させることが可能となる。
また、本例では、手摺本体15と支持部材16との間にエアーダンパー24を備えているため、手摺本体15を比較的ゆっくりと下降させることが可能になり、例えば、使用位置においてロック状態を解除した際に、手摺本体15を掴んでいなくても、手摺本体15が落下して破損したり大きな音によって入浴者を驚かせたりすることがない。また、手摺本体15がゆっくりと下降されるため、確実に位置決めピン41を高さ調節用孔部40に挿通させロック状態とすることができる。
ところで、本例では、把持部18の底面に発光ダイオード31を上方に向けて埋設しているため、所定の浴室設備に手を触れたことが検出されると、発光ダイオード31が点灯し、把持部18を通して浴室2の天井に光を放射する。このため、浴室2の間接照明を行うことが可能になり、柔らかな光によって癒しの空間を醸し出すことができる。特に、把持部18は、手摺本体15が使用位置であっても収納位置であっても遮蔽されることがないため、手摺本体15の位置に拘らず、天井に光を照射させることができる。換言すれば、手摺本体15を収納した状態であっても、照明器具として利用することができる。また、手摺本体15の突出長さが変化すると、天井と発光ダイオード31との距離が変化することから、間接照明の明るさと照射範囲とが変化することとなる。つまり、照明の受け方を変化させることができるため、間接照明としての効果を一層高めることが可能になる。
また、把持部18の頂面または周面から光が放射されることから、把持部18の高さ、すなわち手摺本体15の長さを容易に把握させることが可能になり、手摺本体15を掴み損ねたり、収納されているにも拘らず寄りかかろうとしたりすることを抑制できる。すなわち、入浴者の安全性を確保することが可能となる。
なお、発光ダイオード31は、所定時間後に自動的に消灯する。このため、消し忘れによる無駄な電力の消費を防止することができる。
また、手摺本体15にはホルダー20が設けられているため、手摺本体15を、シャワーヘッド19を保持するための支柱として機能させることができ、手摺本体15における利便性をさらに高めることが可能になる。特に、手摺本体15の突出長さを変化させることにより、シャワーヘッド19の高さを自由に変えることができる。また、右側と左側の手摺本体15の突出長さを互いに異ならせた場合も、シャワーヘッド19が支持される高さを変化させることが可能になる。したがって、これによれば、入浴者が座った状態でも立った状態でも快適にシャワーを利用できるようになる。また、左右いずれの手摺本体15にもシャワーヘッド19を支持することができるため、左右方向におけるシャワーヘッド19の支持範囲が広くなり、例えば身体の右側からシャワーを浴びた後に左側から浴びるというような使用方法も可能になる。
以上、本発明を実施するための最良の形態を挙げて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、以下に示すように本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良および設計の変更が可能である。
すなわち、上記実施形態の伸縮手摺装置では、カウンタ3に手摺本体15を立設させるものを示したが、浴室2の床面に立設させるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のようにカウンタ3から立設させるようにすれば、手摺本体15が洗髪等の邪魔になりにくくなり、しかも使用位置における手摺本体15の突出長さが比較的短くなることから、浴室2が狭く感じることを軽減できる。なお、浴室2以外で使用する手摺に本発明の伸縮手摺装置を適用することも可能である。
また、上記実施形態の伸縮手摺装置では、一対の手摺装置12,13を備えるものを示したが、一つの手摺装置のみを備えるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のように水栓レバー8の両側に右側手摺装置12と左側手摺装置13とを備えるようにすれば、入浴者の安全性を高めるとともに安心感を与えることができる。また、二つの把持部18から光が放射されるため、間接照明の明るさを増すことができ、照明としての利用価値を高めることができる。なお、各把持部18から放射される光の発光色を互いに異ならせるようにすれば、電飾としての演出効果をさらに高めることが可能になる。
また、上記実施形態の伸縮手摺装置では、手摺本体15を、下限である収納位置と、上限である使用位置とで固定可能とするもの(すなわち二段階で調節可能とするもの)を示したが、使用位置をさらに複数の段階に分け、複数の高さで調節可能とするようにしてもよい。なお、この構成は、手摺本体15に穿設する高さ調節用孔部40の個数を増やすことにより、簡単に実現することが可能になる。
また、上記実施形態の伸縮手摺装置では、ロック許容部44及びロック解除部45を操作部材43の内周面に形成するものを示したが、ロック許容部及びロック解除部を操作部材とは別部材で構成し、操作部材の動きに連動してロック許容部またはロック解除部を位置決めピン41に対向させるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のように、一体的に形成すれば、ロック状態とその解除との切替えを極めて簡単な構成で実現することが可能になり、さらなる小型化及び低廉化を図ることができる。
また、上記実施形態の伸縮手摺装置では、水栓レバー8及び吐出管9と一対の手摺装置12,13とを、浴槽4と隣合わせて配置するものを示したが、その位置は特に限定されるものではなく、図8に示すように、例えば浴槽4と向い合う壁面に配置するようにしてもよい。なお、この場合、水栓レバー8及び吐出管9は壁面に取付けるようにしてもよい。
さらに、上記実施形態の伸縮手摺装置では、カウンタ3に手摺本体15を立設させるものを示したが、図8に示すように、浴室2の床面に立設させるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のようにカウンタ3から立設させるようにすれば、手摺本体15が洗髪等の邪魔になりにくくなり、しかも使用位置における手摺本体15の突出長さが比較的短くなることから、浴室2が狭く感じることを軽減できる。
本実施形態の伸縮手摺装置が備えられた浴室全体の概略構成を示す斜視図である。 伸縮手摺装置を有する入浴装置の構成を示す正面図である。 伸縮手摺装置の構成を示す断面図である。 伸縮手摺装置の手摺本体が使用位置まで摺動した状態を示す断面図である。 要部の構成を示す拡大縦断面図である。 図5におけるロック機構部分の構成を示す横断面図であり、(a)はロック状態を示し、(b)はロック解除状態を示している。 発光制御に関する機能的な制御構成を示すブロック図である。 他の実施形態の浴室全体の概略構成を示す斜視図である。
符号の説明
3 カウンタ(被設置面)
12 右側手摺装置(伸縮手摺装置)
13 左側手摺装置(伸縮手摺装置)
15 手摺本体
16 支持部材
22 ロック機構(ロック装置)
24 エアーダンパー(ダンパー)
40 高さ調整用孔部
41 位置決めピン
42 第一付勢部材
43 操作部材
44 ロック許可部
45 ロック解除部
47 ねじりバネ(第二付勢部材)

Claims (4)

  1. 上下方向に延設されたパイプ状の手摺本体と、
    被設置面に対して固定されるとともに、前記手摺本体に嵌合わされ、該手摺本体を上下方向に摺動可能に支持するパイプ状の支持部材と、
    前記手摺本体の周面に穿設され、互いに高さの異なる複数の高さ調節用孔部と、
    前記手摺本体の径方向に変位可能に支持され、いずれか一つの前記高さ調節用孔部に挿通可能な位置決めピン、及び該位置決めピンを遠心方向に付勢する第一付勢部材を有し、前記位置決めピンの挿通によって前記支持部材に対する前記手摺本体の摺動を規制するロック装置と、
    該ロック装置に対向して設けられ、ロック位置と解除位置との間で変位可能な操作部材と、
    該操作部材が前記ロック位置のときに前記位置決めピンと対向し、前記手摺本体の外周面との間に隙間を形成することにより前記高さ調節用孔部に対する前記位置決めピンの挿通を許容するロック許可部と、
    前記操作部材が前記解除位置のときに前記位置決めピンと対向し、前記手摺本体の外周面に当接することにより、前記高さ調節用孔部から突出した前記位置決めピンの先端を内方に向かって押圧するロック解除部と、
    前記操作部材を前記ロック位置側に付勢する第二付勢部材と
    を具備することを特徴とする伸縮手摺装置。
  2. 前記操作部材は、前記手摺本体の外側に設けられ、周方向に回動可能に支持された略円環状の部材であり、
    前記ロック許可部及び前記ロック解除部が、前記操作部材の内周面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮手摺装置。
  3. 前記第二付勢部材は、コイル状のねじりバネからなり、
    該ねじりバネの一端が前記操作部材に固定され、他端が前記被設置面または前記支持部材に対して固定されていることを特徴とする請求項2に記載の伸縮手摺装置。
  4. 前記手摺本体内及び前記支持部材内に配設され、前記手摺本体の下降速度を抑制するダンパーをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の伸縮手摺装置。
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