JP4577306B2 - 携帯端末 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、ケースとカバーからなる携帯電話機のように、キースイッチ、表示部等を備えた携帯電話機の正面を形成する第一筐体と、第一筐体に嵌合して携帯電話機の背面を形成する第二筐体とからなる携帯電話機の筐体に関し、特に、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電話機業界における携帯電話機の需要は目覚しく、益々薄型、軽量、小型化が望まれている。特に、薄型化に関しては各メーカとも最先端技術を投入してきており、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備えた極薄型筐体構造の提案が望まれてきている。
【0003】
一般に、鞄、ポケット等に収納して携帯、使用される携帯電話機においては、例えば、特許文献1に記載されている従来の携帯電話機筐体のように、キースイッチ、表示部等を備えた電話機の正面を形成する第一筐体と、この第一筐体に嵌合して電話機の背面を形成する第二筐体とからなる電話機筐体に、電源や各種部品を実装して構成されている。また別の従来例として、特許文献2に記載されている、半田リフローできない電子部品を組込んだプリント基板と、金属プリント基板の銅箔形成面を内側にして絞り込んで半田リフローできる電子部品を組込んだ2つのケース本体とを備え、前記ケース本体を合わせて成るケースに送話部と受話部とグリップとを固定すると共にケース内に前記プリント基板を組込んで構成する携帯電話機筐体構造が特に薄型、軽量、小型化を目的として提示されている。
【0004】
図1は、特許文献1に示されている従来の一般的な携帯電話機に使用されている電話機筐体構造を示す分解斜視図である。
【0005】
この図に示すように、従来の電話機筐体は、電話機の正面を形成する箱状の第一筐体601と、この第一筐体601に嵌合して電話機の背面を形成する箱状の第二筐体602とからなり、この第一筐体601と第二筐体602の間に、キースイッチ603や表示部604等の各種電気部品が実装されたプリント配線基板605が挾持され、これらが一体となって携帯電話機を構成している。このような構成からなる従来の携帯電話機筐体において、第一筐体601及び第二筐体602は、その価格、加工容易性、軽量化の観点から一般的に樹脂材料が用いられている。
【0006】
図2は、特許文献2に示されている携帯電話筐体構造を示す断面図である。
この図に示すように、半田リフローできない電子部品701を組み込んだプリント基板702を、半田リフローできる電子部品703を実装した銅箔パターンを備える銅箔形成面704a,704bを内側にして絞り込むことにより一体で成形される金属プリント基板をそれぞれ第一筐体705、第二筐体706とし挟み込むことにより、携帯電話機筐体の厚みが薄くなるとともに、重量を軽くして小型にすることができる。
【特許文献1】
特許第2626627号公報(第5頁、図1)
【特許文献2】
特許第2629376号公報(第3頁、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この特許文献1に開示された携帯電話機筐体構造にはいくつかの問題がある。
【0008】
第一の問題点は、携帯電話機を薄型化する場合、必然的に第一筐体及び第二筐体の薄型化を要することからその肉厚が薄くなり、携帯電話機の機械的強度の低下を招いてしまうことである。ところが携帯電話機は一般に、鞄、ポケット等に収納して携帯することを想定しているため、薄型化に伴い機械的強度を低下させることは好ましくない。
【0009】
第二の問題点は、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保するために、第一筐体及び第二筐体それぞれの肉厚を厚くする必要があり、当初の目的である薄型化を達成することが困難となる。
【0010】
第三の問題点は、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保するために、第一筐体及び第二筐体に例えば金属のような高剛性材料を用いた場合、一般的に金属材料は材料規格でいう降伏点を越えると材料そのものに永久歪が残留し、且つ、金属材料は一般的に樹脂材料よりも脆性が高いため、機械的強度を確保しつつ薄型化を達成することは困難となる。
【0011】
以上のように、特許文献1に開示された携帯電話筐体構造を用いた場合、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備え、且つ、薄型化することは困難で、特に、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現することは不可能であった。
【0012】
特許文献2に開示された携帯電話機筐体構造も、金属材料からなる第二筐体を用いて携帯電話筐体の薄型化、小型化を図っていることから、特許文献1と同様に、一般的に金属材料は材料規格でいう降伏点を越えると材料そのものに永久歪が残留し、且つ、金属材料は一般的に樹脂材料よりも脆性が高いため、機械的強度を確保しつつ薄型化を達成することは困難となる。
【0013】
以上のように、特許文献2に開示された携帯電話筐体構造を用いた場合、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備え、且つ、薄型化することは困難で、特に、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現することは不可能であった。
【0014】
[発明の目的]
本発明は、このような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備え、且つ、薄型化できる携帯電話機の提供を目的とする。特に、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明によるカード型携帯電話機は、金属材料からなる上部筐体および下部筺体と、樹脂材料からなるセンターフレームにより構成された筺体構造部と、カード型携帯電話機に電源を供給するパワーモジュールと、カード型携帯電話機を機能させるための駆動回路及びLSI(大規模集積回路)を予め表面実装してある回路基板モジュールと、無線通信を行うためのアンテナモジュールと、個々のキースイッチを複数個実装したキースイッチモジュールと、カード型携帯電話機の表示機能であるLCDモジュールにより構成されている。
【0016】
ここで、LCDモジュールとキースイッチモジュールと回路基板モジュールとアンテナモジュールとパワーモジュールは、その積層厚が最小となるよう最適化した後順次センターフレーム内に積層搭載され、その後、LCDモジュールとキースイッチモジュールと回路基板モジュールとアンテナモジュールとパワーモジュールとを積層搭載し内包したセンターフレームは、上部筺体と下部筺体とで挟持される。このとき、前記上部筐体と前記下部筐体は直接接触するように連結される。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、各機能モジュールを樹脂材料からなるセンターフレームで囲い、上部と下部を金属材料からなる上下筺体で挟み込むことにより、金属材料からなる上下筺体に外力が加わると、外力が樹脂材料からなるセンターフレームに伝播し、金属材料からなる上下筺体が塑性変形する前に樹脂材料からなるセンターフレームが変形し過大な応力を吸収することができ、且つ、上部筐体と下部筐体が直接接触するように連結することにより、落下衝撃力等の衝撃波が上下筺体に加わっても、衝撃波が上下筐体とセンターフレームの界面で反射・分散し、センターフレームへの衝撃波伝播を低減し、反射・分散した衝撃波を上下筺体で受けることができる。また、センターフレームに曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲にある樹脂を主成分とした材料を用いることにより、前記過大応力吸収効果及び前記衝撃波伝播低減効果を最も効率的に発揮させることができる。さらに、LCDモジュールとキースイッチモジュールと回路基板モジュールとアンテナモジュールとパワーモジュールを各々その積層厚が最小となるよう最適化することにより、前記効果と併せて、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備えた薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
[構造]
図3は、本発明によるカード型携帯電話機の一実施形態の構成を示すものである。ここで図3(a)は本発明によるカード型携帯電話機の全体斜視図、図3(b)は図3(a)のA−A断面図、図3(c)は図3(b)のB−B断面図である。
【0019】
本発明によるカード型携帯電話機101は、金属材料(例えばステンレス、ニッケル、チタン、アルミニウム、マグネシウム等の金属材料及びこれらを主成分とする合金)からなる上部筐体102および下部筺体103と、樹脂材料(例えばPC,PA,PBT,POM,ABS,もしくはこれらを主成分とする合成樹脂)からなるセンターフレーム106により構成された筺体構造部と、カード型携帯電話機101に電源を供給するパワーモジュール109と、カード型携帯電話機101を機能させるための駆動回路及びLSI(大規模集積回路)を予め表面実装してある回路基板モジュール108と、無線通信を行うためのアンテナモジュール107と、個々のキースイッチ105aを複数個実装したキースイッチモジュール105と、カード型携帯電話機101の表示機能であるLCDモジュール104により構成されている。
【0020】
ここで、LCDモジュール104とキースイッチモジュール105と回路基板モジュール108とアンテナモジュール107とパワーモジュール109は、その積層厚が最小となるよう最適化した後順次センターフレーム106内に積層搭載され、その後、LCDモジュール104とキースイッチモジュール105と回路基板モジュール108と無線通信を行うためのアンテナモジュール107とパワーモジュール109とを積層搭載し内包したセンターフレーム106は、上部筺体102と下部筺体103とで挟持され、上部筺体102と下部筺体103が直接接触するように連結される。
【0021】
更に、センターフレーム106は曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲であることが望ましい。一般的に樹脂材料はその機械的強度(ここでは曲げ弾性率)を向上させるため、主材料にフィラー(例えばガラス繊維、炭素繊維、グラファイト等)を混合させるか、もしくは擬2元素あるいは擬3元素のポリマーアロイを形成する等の手法が用いられており、その曲げ弾性率をある程度任意に選択することが可能となっているが、図4に示すとおり、センターフレーム106に曲げ弾性率が2GPa以下の樹脂材料を用いた場合、印加応力σに対して歪み量εが大きくなり、金属材料からなる上下筺体102,103に外力が加わった場合、センターフレーム106の変形量が大きくなるため、上下筺体102,103が塑性変形してしまうからである。更に、センターフレーム106の曲げ弾性率が17GPa以上の樹脂材料を用いた場合、印加応力σに対して歪み量εは小さくなるが、脆性が高くなるため、金属材料からなる上下筺体102,103に外力が加わった場合センターフレーム106に割れ等の障害が発生しやすくなり、且つ、落下衝撃力等の衝撃波も伝播しやすくなるからである。
【0022】
[実施例1]
図5、図6、図7は、本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例を示す分解斜視図及び全体斜視図及び断面図、図8は携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験及び耐落下衝撃試験結果、図9は携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験結果、図10は携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐落下衝撃試験結果、である。ここで図5(a)は本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例におけるセンターフレームの構成を示す分解斜視図、図5(b)は本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例におけるセンターフレームの斜視図、図6は本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例における挟持構造を示す分解斜視図、図7(a)は本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例における装置全体を示す斜視図、図7(b)は図7(a)のA−A断面図、図7(c)は図7(b)のB−B断面図である。
【0023】
有効画素数20,480(128×160)ピクセルで65,000色表示可能なTFT型LCD(液晶ディスプレイ)とLCD駆動回路と機械的強度補強用の外枠を備えたLCDモジュール104と、18個のゴム製のキースイッチ105aを図示しないFPC(フレキシブルプリント配線基板)にキースイッチ105aを図中下方向へ押込んだ際電気信号を前記FPCへ伝達するステンレス製のメタルドームを挟み込んで実装し前記FPC上にはキー照光用のLED(発光ダイオード)が実装してあるキースイッチモジュール105と、逆F型アンテナ素子を備えたアンテナモジュール107と、論理回路用LSI202と無線回路用LSI203とを複数個表面実装し、図示しないスピーカ,バイブモータ,赤外線通信用ユニット,30万画素CMOS(相補型金属酸化膜半導体)型カメラモジュール,フラッシュライト,I/Oコネクタを実装した回路基板モジュール108と、容量300mAhのリチウムイオンバッテリと図示しない保護回路を備えたパワーモジュール109と、SDメモリカード用SDカードコネクタ201とを、その曲げ弾性率が5.889GPaであるPC(ポリカーボネイト)にガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106に、LCDモジュール104、キースイッチモジュール105、アンテナモジュール107、回路基板モジュール108、パワーモジュール109、SDカードコネクタ201を順次組込み、センターフレーム106と一体化した(図5(a)(b))。
【0024】
次に、前記LCDモジュール104、キースイッチモジュール105、アンテナモジュール107、回路基板モジュール108、パワーモジュール109、SDカードコネクタ201順次組込み込んだPCにガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106を、センターフレーム106のキースイッチ105a露出面方向からステンレス製の上部筺体102で、センターフレーム106のキースイッチ105a露出面反対方向から下部筺体103で挟み込み隙間なく嵌合した(図6)。
【0025】
ここで、LCDモジュール104の厚さt1とキースイッチモジュール105の厚さt2の差t1−t2が0.3mmであったため、回路基板モジュール108上のLCDモジュール104対向面には最大厚さが1.5mmとなる論理回路用LSI202を、回路基板モジュール108上のキースイッチモジュール105対向面には最大厚さが1.8mmとなる無線回路用LSI203を選択的に表面実装した(図7(a)(b)(c))。
【0026】
本実施例によれば、LCDモジュール104、キースイッチモジュール105、アンテナモジュール107、回路基板モジュール108、パワーモジュール109、SDカードコネクタ201を順次組込み込んだその曲げ弾性率が5.889GPaであるPCにガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106の上部と下部をステンレス製の上下筺体102,103で挟み込むことにより、上下筺体102,103に外力が加わると外力がセンターフレーム106に伝播し、上下筺体102,103が塑性変形する前にセンターフレーム106が変形し過大な応力を吸収することができる。さらに、LCDモジュール104とキースイッチモジュール105の厚み差を、回路基板モジュール108上の論理回路用LSI202と無線回路用LSI203を選択的に表面実装し最適化することにより、前記効果と併せて、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備えた薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機101を実現することができる。
【0027】
次に、本実施例で用いたPC+ガラス繊維30%混入合成樹脂(曲げ弾性率5.889GPa)のほかにPA[ナイロン6](曲げ弾性率1.4GPa),PBT(曲げ弾性率2GPa),PC+ガラス繊維20%混入合成樹脂(曲げ弾性率4.251GPa),PA+炭素繊維30%混入合成樹脂(曲げ弾性率17GPa),PA+炭素繊維40%混入合成樹脂(曲げ弾性率23.4GPa)を用いてセンターフレーム106を各々5台ずつ作成し、各々カード型携帯電話機101に組み込んだ後、携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験(印加荷重196N、良否判定基準:上下筐体102,103が塑性変形しないこと)及び耐落下衝撃試験(落下高さ1.5m、良否判定基準:センターフレーム106に割れ,欠け等発生しないこと)を実施した。ここで、耐さば折荷重印加試験とは、携帯電話機の機械的強度が、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保できているか評価するための試験で、携帯電話機をその相対距離が100mmの場所に配置してある支持柱上に均等に配置し、支持柱間の中心の位置に荷重(ここでは196N)を印加することで携帯電話機にせん断負荷をかけるものである。結果、図8に示すとおりカード型携帯電話機101にさば折荷重を印加した場合、センターフレーム106の曲げ弾性率が2GPa未満時にセンターフレーム106の変形量が大きくなりステンレス製の上下筺体102,103が塑性変形し、カード型携帯電話機101に落下衝撃力を印加した場合、センターフレーム106の曲げ弾性率が23.4GPa以上時にセンターフレーム106に割れや欠けが発生した。本試験結果よりカード型携帯電話機101の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、且つ、耐落下衝撃特性を確保するためにはセンターフレーム106の曲げ弾性率は2GPaから17GPaの範囲が最も適していることがわかった。
【0028】
また、センターフレーム106の材料としてその曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲であるPC+ガラス繊維30%混入合成樹脂のほかに、PC,PA[ナイロン66],PBT,POM,ABS,もしくはこれらを主成分とする合成樹脂を用いることができる。ただし、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現するためには薄肉微細形状を精確に形成できる必要があるため、その成型容易性からPCもしくはPCを主成分とする合成樹脂,PAもしくはPAを主成分とする合成樹脂を用いるのが最も好ましい。
【0029】
次に、本実施例で用いたステンレス製の上部筺体102,下部筐体103,その曲げ弾性率が5.889GPaであるPCにガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106の最適な板厚の組合せについて規定する。上部筐体102の板厚t1を4種類(0.2mm,0.3mm,0.45mm,0.6mm)、下部筐体103の板厚t2を4種類(0.2mm,0.3mm,0.45mm,0.6mm)、センターフレーム106の板厚t3を4種類(0.4mm,0.6mm,0.9mm,1.2mm)、各々5台ずつ作成し、各々カード型携帯電話機101に組み込んだ後、携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験(印加荷重196N、良否判定基準:上下筐体102,103が塑性変形しないこと)及び耐落下衝撃試験(落下高さ1.5m、良否判定基準:センターフレーム106に割れ,欠け等発生しないこと)を実施した。結果、図9に示すとおりカード型携帯電話機101にさば折荷重を印加した場合、センターフレーム106の板厚t3が0.4mmのとき上下筐体102,103の板厚t1,t2によらずセンターフレーム106の変形量が大きくなり上下筺体102,103が塑性変形し、上下筐体102,103の板厚t1,t2とセンターフレーム106の板厚t3の比が1:2以下のときセンターフレーム106の変形量が大きくなり上下筺体102,103が塑性変形した。また、図10に示すとおりカード型携帯電話機101に落下衝撃力を印加した場合、上下筐体102,103の板厚t1,t2が0.2mmのときセンターフレーム106の板厚t3によらずセンターフレーム106に割れや欠けが発生した。本試験結果よりカード型携帯電話機101の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、且つ、耐落下衝撃特性を確保するためには上下筐体102,103の板厚t1,t2とセンターフレーム106の板厚t3の比が1:2以上で、且つ、上下筐体102,103の板厚t1,t2は0.3mm以上、センターフレーム106の板厚t3は0.6mm以上必要であることがわかった。ここで、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現するためには、カード型携帯電話機101の総厚が最小となる、上下筐体102,103の板厚t1,t2を0.3mm、センターフレーム106の板厚t3を0.6mmとするのが最も好ましいのは明らかである。
【0030】
また、上下筐体102,103の材料としてステンレスのほかに、ニッケル,チタン,アルミニウム,マグネシウム,もしくはこれらを主成分とする合金を用いることができる。
ここで、センターフレーム106の材料として本実施例で用いたPC+ガラス繊維30%混入合成樹脂(曲げ弾性率5.889GPa)のほかにPA[ナイロン6](曲げ弾性率1.4GPa),PBT(曲げ弾性率2GPa),PC+ガラス繊維20%混入合成樹脂(曲げ弾性率4.251GPa),PA+炭素繊維30%混入合成樹脂(曲げ弾性率17GPa),PA+炭素繊維40%混入合成樹脂(曲げ弾性率23.4GPa)を、上下筐体102,103の材料としてステンレスのほかに、ニッケル,チタン,アルミニウム,マグネシウムを用いて必要な数量作成し、上記と同様に携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験(印加荷重196N、良否判定基準:上下筐体102,103が塑性変形しないこと)及び耐落下衝撃試験(落下高さ1.5m、良否判定基準:センターフレーム106に割れ,欠け等発生しないこと)を各組み合わせで実施したところ、センターフレーム106の曲げ弾性率の最適値(2GPaから17GPaの範囲)及び上部筺体102,下部筐体103,センターフレーム106の最適な板厚の組合せ(上下筐体102,103の板厚t1,t2とセンターフレーム106の板厚t3の比が1:2以上)が上記と同様の結果となった。
【0031】
まとめると、薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現するためには、センターフレーム106の材料にはその曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲で、且つ、薄肉微細形状を精確に形成できる必要があるためその成型容易性からPCもしくはPCを主成分とする合成樹脂,PAもしくはPAを主成分とする合成樹脂を用いるのが最も好ましく、上下筐体102,103の材料にはその機械的強度・加工性・入手性からステンレスもしくはステンレスを主成分とする合金,ニッケルもしくはニッケルを主成分とする合金,チタンもしくはチタンを主成分とする合金を用いるのが最も好ましく、上下筐体102,103の板厚t1,t2とセンターフレーム106の板厚t3の比が1:2以上であることが最も好ましい。
【0032】
[実施例2]
図11は、本発明によるカード型携帯電話機の第二の実施例を示す分解斜視図及び全体斜視図及び断面図である。ここで図11(a)は本発明によるカード型携帯電話機の第二の実施例における挟持構造を示す分解斜視図、図11(b)は本発明によるカード型携帯電話機の第二の実施例における装置全体を示す斜視図、図11(c)は図11(b)のA−A断面図である。
【0033】
ここで、第二の実施例におけるセンターフレーム106の構成は第一の実施例(図5(a)(b))と同一構成であるため説明は省略する。
LCDモジュール104、キースイッチモジュール105、アンテナモジュール107、回路基板モジュール108、パワーモジュール109、SDカードコネクタ201を順次組込み込んだその曲げ弾性率が5.889GPaであるPCにガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106を、センターフレーム106のキースイッチ105a露出面方向からステンレス製の上部筺体102で、センターフレーム106のキースイッチ105a露出面反対方向からステンレス製の下部筺体103で挟み込み嵌合した。このとき、上部筐体102には連結用穴の開いているアーム501a,501b,501c,501dが、センターフレーム106には前記アーム501a,501b,501c,501dに対応してネジ穴502a,502b,503c,504dが、下部筐体103には前記アーム501a,501b,501c,501d及びネジ穴502a,502b,503c,504dに対応して連結用穴の開いているアーム503a,503b,503c,503dが設けられており、前記挟み込み嵌合の後、連結用穴の開いているアーム501a,503aとネジ穴502aとを連結ネジ504aで、連結用穴の開いているアーム501b,503bとネジ穴502bとを連結ネジ504bで、連結用穴の開いているアーム501c,503cとネジ穴502cとを連結ネジ504cで、連結用穴の開いているアーム501d,503dとネジ穴502dとを連結ネジ504dで、各々連結した。(図11(a)(b))。ここで、上部筐体102と下部筐体103が直接連結するように、上部筐体102とセンターフレーム106と下部筐体103との相対的な位置関係が、下部筐体103を最外面,次に上部筐体102,最後にセンターフレーム106が最も内側となるよう配置した。(図11(C))。
【0034】
本実施例によれば、LCDモジュール104、キースイッチモジュール105、アンテナモジュール107、回路基板モジュール108、パワーモジュール109、SDカードコネクタ201を順次組込み込んだその曲げ弾性率が5.889GPaであるPCにガラス繊維を30%混入した合成樹脂製のセンターフレーム106の上部と下部をステンレス製の上下筺体102,103で挟み込むことにより、上下筺体102,103に外力が加わると、外力がセンターフレーム106に伝播し、上下筺体102,103が塑性変形する前にセンターフレーム106が変形し過大な応力を吸収することができる。さらに、上部筐体102と下部筐体103が直接連結するようにその相対位置を装置外側より下部筐体103,上部筐体102,センターフレーム106とし、連結ネジ504a,504b,504c,504dで上部筐体102,下部筐体103,センターフレーム106を同時に連結することにより、落下衝撃力等の衝撃波が上下筺体102,103に加わっても、衝撃波が上下筐体102,103とセンターフレーム106の界面で反射・分散し、センターフレーム106への衝撃波伝播を低減し、反射・分散した衝撃波を高剛性のステンレス製の上下筺体102,103で受けることにより、前記効果と併せて、携帯電話機の機械的強度を、一般に想定している鞄、ポケット等に収納して携帯できる強さまで確保し、携帯電話機に必要な信頼性、例えば耐キースイッチ打鍵特性、耐落下衝撃特性等を備えた薄型、軽量、小型なカード型携帯電話機を実現することができる。
[0035]
また本実施例においても、センターフレーム106の材料にその曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲で、且つ、薄肉微細形状を精確に形成できるPCもしくはPCを主成分とする合成樹脂,PAもしくはPAを主成分とする合成樹脂を用い、上下筐体102,103の材料にはその機械的強度・加工性・入手性からステンレスもしくはステンレスを主成分とする合金,ニッケルもしくはニッケルを主成分とする合金チタンもしくはチタンを主成分とする合金を用い、且つ、上下筐体102,103の板厚t1,t2とセンターフレーム106の板厚t3の比を1:2以上とすることにより、第一の実施例と同様な効果が得られることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
[0036]
[図1]特許文献1に示されている従来の一般的な携帯電話機に使用されている電話機筐体構造を示す分解斜視図である。
[図2]特許文献2に示されている携帯電話筐体構造を示す断面図である。
[図3]本発明によるカード型携帯電話機の一実施形態の説明図である。
[図4]樹脂材料の応力−歪み曲線である。
[図5]本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例におけるセンターフレームの構成を示す分解斜視図である。
[図6]本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例における挟持構造を示す分解斜視図である。
[図7]本発明によるカード型携帯電話機の第一の実施例における装置全体を示す斜視図及び断面図である。
【図8】携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験及び耐落下衝撃試験結果である。
【図9】携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐さば折荷重印加試験結果である。
【図10】携帯電話機の一般的な信頼性試験である耐落下衝撃試験結果である。
【図11】本発明によるカード型携帯電話機の第二の実施例における挟持構造を示す分解斜視図及び装置全体を示す斜視図及び断面図である。
【符号の説明】
【0037】
101 カード型携帯電話機
102 上部筐体
103 下部筺体
104 LCDモジュール
105a キースイッチ
105 キースイッチモジュール
106 センターフレーム
107 アンテナモジュール
108 回路基板モジュール
109 パワーモジュール
201 SDカードコネクタ
202 論理回路用LSI
203 無線回路用LSI
501a、501b、501c、501d アーム
502a、502b、502c、502d ネジ穴
503a、503b、503c、503d アーム
504a、504b、504c、504d 連結ネジ
601 第一筐体
602 第二筐体
603 キースイッチ
604 表示部
605 プリント配線基板
701 半田リフローできない電子部品
702 プリント基板
703 半田リフローできる電子部品
704a、704b 銅箔形成面
705 第一筐体
706 第二筐体
Claims (10)
- 金属材料からなり、キースイッチ、表示部が設置される上部筐体と、
金属材料からなる下部筐体と、
樹脂材料からなるセンターフレームにより構成され、
前記センターフレームが前記上部筐体と前記下部筐体とで挟持され、
前記上部筐体と前記下部筐体が嵌合し、前記嵌合位置における前記上部筐体と前記下部筐体および前記センターフレームの位置関係は、前記下部筐体を最外面、次に、前記上部筐体、センターフレームは最も内側となるように配置されている携帯端末。 - 前記上部筐体と前記センターフレームとが直接接触し、かつ、前記下部筐体と前記センターフレームが直接接触する請求項1に記載の携帯端末。
- 前記上部筐体と前記下部筐体と前記センターフレームとが、少なくとも二箇所以上で固定されている請求項1記載の携帯端末。
- 前記固定は、ネジと、前記センターフレームに設けられたネジ穴によってなされる請求項3記載の携帯端末。
- 前記ネジが、前記上部筐体に設けられた貫通穴と前記下部筐体に設けられた貫通穴とを介して、前記ネジ穴に連結されている請求項3から4のいずれか1項に記載の携帯端末。
- 前記上部筐体と前記下部筐体を構成する材料に、ステンレス、ニッケル、チタン、アルミニウム、マグネシウム及びこれらを主成分とする合金を使用する請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯端末。
- 前記センターフレームを構成する材料に、PC,PA,PBT,POM,ABS及びこれらを主成分とする合成樹脂を使用し、且つ、前記センターフレームの曲げ弾性率が2GPaから17GPaの範囲である請求項1から6のいずれか1項に記載の携帯端末。
- 前記上部筐体および下部筐体と前記センターフレームの板厚の比が1:2以上である請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯端末。
- 前記携帯端末は、携帯電話機である請求項1から8のいずれか1項に記載の携帯端末。
- 前記携帯端末は、カード型携帯電話機である請求項1から8記載の携帯端末。
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