しかしながら、レーザーリフトオフ法を用いた従来の半導体発光装置について、発明者が実験を行った結果、以下に示すような課題があることが判明した。
レーザーリフトオフ法により、サファイア基板(図示せず)から剥離されたpn接合構造803は、膜厚が数μm〜十数μm程度と極めて薄いので、ワイヤボンディングの際に、超音波印加又はワイヤボンド用コレット先端部における局所的圧力印加によって、半導体発光素子が変形される。これにより、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生するので、半導体発光装置の歩留まりが著しく低下するという課題があることが分かった。
また、サファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料よりなる支持体800の上に半導体発光素子が形成されているので、ワイヤボンディングの際に、超音波印加又はワイヤボンド用コレット先端における局所的圧力印加の加重によって、支持体800が容易に変形される。これにより、半導体発光素子が変形されるので、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生するという課題があることが分かった。
また、半導体発光素子がアレイ状に配置された従来の半導体発光装置の場合、半導体発光素子の各々にワイヤボンドを介して給電を行うので、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数が多い程、半導体発光装置の歩留まりが著しく低下するという課題があることが分かった。
また、従来の半導体発光装置では、各々の半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成しなければならない。このため、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数が多い程、有効な光取り出し面の面積が著しく低下するので、充分な発光効率を図ることができないという課題があった。
本発明は、前記の課題に鑑み、半導体発光素子を備えた半導体発光装置について、歩留まりの向上を図ると共に優れた発光効率を有する半導体発光装置及びその製造方法、並びに該半導体発光装置を用いた照明モジュール及び照明装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明に係る半導体発光装置は、支持体と、支持体の上に融着材料を介して固着され、第1の電極及び第2の電極を有し、少なくとも活性層を含む半導体層よりなる半導体発光素子と、支持体の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第1の電極及び第2の電極のうち半導体層の少なくとも上面に形成されている一の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、一の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置によると、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体と半導体発光素子との間に介在されている融着材料が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置は、硬度が低い材料よりなる支持体と、支持体の上に固着され、第1の電極及び第2の電極を有し、少なくとも活性層を含む半導体層よりなる半導体発光素子と、支持体の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第1の電極及び第2の電極のうち半導体層の少なくとも上面に形成されている一の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、一の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置によると、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、支持体の材料としてサファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料を用いた場合においても、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、硬度が低い材料よりなる支持体が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置は、支持体と、支持体の上に固着され、下面に第1の電極を有すると共に上面に第2の電極を有し且つ少なくとも活性層を含む半導体層よりなる半導体発光素子と、支持体の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第2の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、第2の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置によると、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体層の下面に形成されている電極が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、半導体層の膜厚は30μm以下であることが好ましい。
このようにすると、従来の半導体発光装置では、半導体層の膜厚が30μm以下である場合、半導体発光装置の顕著な歩留まりの低下が観測されたが、本発明に係る半導体発光装置では、半導体層の膜厚が30μmである場合も、半導体発光装置の歩留まりは低下することがないので、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、配線メタルと半導体発光素子との間には、絶縁体膜が形成されていることが好ましい。
このようにすると、配線メタルにおける半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。このため、リーク電流の低減を図ることができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、絶縁体膜の膜厚は100nm以上であることが好ましい。
このようにすると、絶縁体膜にピンホールが形成され、該ピンホールにおける部分を通じて、リーク電流が発生することを防止することができる。特に、下面に第1の電極を有すると共に上面に第2の電極を有する半導体層よりなる半導体発光素子の場合、第1の電極と第2の電極との間にショートカット(短絡)が起こって、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。このため、リーク電流の低減を図ることができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、絶縁体膜は、SiO2 、SiN、TiO2 、Nd2 O5 、Ta2 O5 、及びZrO2 のうちから選択されるいずれか一つの種類の材料よりなる膜、又はこれらの材料のうちから選択される複数の種類の材料よりなる多層膜であることが好ましい。
また、本発明に係る半導体発光装置において、融着材料は、PbSn、AuSn、AgSn、又はInSnよりなることが好ましい。
また、本発明に係る半導体発光装置において、支持体は、Cu、Al、Au、CuW、SiC、Si、BN、AlN、又はGaNよりなることが好ましい。
これにより、ヒートシンクである支持体の上に、半導体発光素子を形成することができる。このため、放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができるので、半導体発光装置において高出力の動作が可能となる。
本発明に係る半導体発光装置において、支持体の上面のうち半導体発光素子が存在していない領域上の面と半導体発光素子の側面とが成す角度は、90°よりも大きく且つ180°よりも小さいことが好ましい。
このようにすると、半導体発光素子の側面には傾斜(テーパー)が形成されているので、段差被覆性に優れた配線メタルを形成することができる。このため、配線メタルにおける半導体発光素子の側面に形成されている部分において、断線が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりをより一層向上させることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、半導体層は、上層にn型の窒化ガリウム系化合物半導体層が形成されていると共に、下層にp型の窒化ガリウム系化合物半導体層が形成されていることが好ましい。
このようにすると、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層は、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層と比較して抵抗率が小さいため、電極を通じてn型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流は、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層と比較して、半導体層中へ容易に拡散されることができる。
このため、半導体層の上面に形成される電極のサイズを小さくすることができるので、該電極が半導体層の上面に占める面積の割合を小さくすることができる。したがって、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、半導体発光装置において発光効率の向上をより一層図ることができる。
特に、下面に第1の電極を有すると共に上面に第2の電極有する半導体層よりなる半導体発光素子においては、半導体層の下面に形成される電極を、一部電極ではなく全面電極として形成することができる。このため、p型の窒化ガリウム系半導体層に対して、均一に電流を注入することができるので、発光不均一が発生することを防止することができる。したがって、発光効率の向上を図るだけでなく、半導体発光装置において均一且つ良好な発光を実現することができる。
本発明に係る半導体発光装置において、第1の電極及び第2の電極のうち半導体層の少なくとも上面に形成されている一の電極は、半導体層の上面における中央付近に形成されていることが好ましい。
これにより、一の電極から、少なくとも活性層を含む半導体層に流れ込む電流密度が面内で均一化されるので、半導体発光装置において発光効率の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置において、半導体発光素子の表面には、半導体発光素子からの発光により励起される蛍光体を含む樹脂材料が形成されていることが好ましい。
これにより、半導体発光素子からの発光と半導体発光素子からの発光により励起された蛍光体からの発光との混色により、白色に発光する半導体発光装置を実現することができる。
本発明に係る半導体発光装置は、支持体と、各々が、支持体の上に融着材料を介して固着され、第1の電極及び第2の電極を有し、少なくとも活性層を含む半導体層よりなる複数の半導体発光素子と、支持体の上面における複数の半導体発光素子が存在していない部分上から、複数の半導体発光素子の各々における、第1の電極及び第2の電極のうち半導体層の少なくとも上面に形成されている一の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、一の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置では、各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体と半導体発光素子との間に介在されている融着材料が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
更には、共通の配線メタルを介して、各々の半導体発光素子に対して給電を行うことができるので、半導体発光素子の各々にワイヤボンドを形成する必要はない。このため、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ると共に製造コストの低減を図ることができる。
また、各々の半導体発光素子の表面に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
更には、複数の半導体発光素子をアレイ状に配置することにより、半導体発光素子全体における光取り出し面に対して、半導体発光素子全体の側面が占める面積の割合の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置は、硬度が低い材料よりなる支持体と、各々が、支持体の上に固着され、第1の電極及び第2の電極を有し、少なくとも活性層を含む半導体層よりなる複数の半導体発光素子と、支持体の上面における複数の半導体発光素子が存在していない部分上から、複数の半導体発光素子の各々における、第1の電極及び第2の電極のうち半導体層の少なくとも上面に形成されている一の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、一の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置では、各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができる。このため、支持体の材料としてサファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料を用いた場合においても、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、硬度が低い材料よりなる支持体が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、共通の配線メタルを介して、各々の半導体発光素子に対して給電を行うことができるので、半導体発光素子の各々にワイヤボンドを形成する必要はない。このため、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ると共に製造コストの低減を図ることができる。
また、各々の半導体発光素子における表面に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
更には、複数の半導体発光素子をアレイ状に配置することにより、半導体発光素子全体における光取り出し面に対して、半導体発光素子全体の側面が占める面積の割合の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置は、支持体と、各々が、支持体の上に固着され、下面に第1の電極を有すると共に上面に第2の電極を有し且つ少なくとも活性層を含む半導体層よりなる複数の半導体発光素子と、支持体の上面における複数の半導体発光素子が存在していない部分上から、複数の半導体発光素子の各々における、第2の電極まで延びるように形成された配線メタルとを備え、第2の電極への給電は、配線メタルを介して行なわれることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置では、各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体層の下面に形成されている電極が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、共通の配線メタルを介して、各々の半導体発光素子に対して給電を行うことができるので、半導体発光素子の各々にワイヤボンドを形成する必要はない。このため、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ると共に製造コストの低減を図ることができる。
また、各々の半導体発光素子における表面に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
更には、複数の半導体発光素子をアレイ状に配置することにより、半導体発光素子全体における光取り出し面に対して、半導体発光素子全体の側面が占める面積の割合の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
本発明に係る照明モジュールは、本発明に記載の半導体発光装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る照明モジュールでは、照明モジュールを構成している各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、照明モジュールを構成している半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができるので、高い歩留まりで照明モジュールを製造することができる。
特に、照明モジュールを構成している半導体発光素子が、ヒートシンクである支持体の上に固着されている場合、歩留まりの向上を図るだけでなく放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができる。このため、放熱特性に優れた照明モジュールを提供することができるので、高出力の動作が可能である照明モジュールを提供することができる。
本発明に係る照明装置は、本発明に記載の照明モジュールを備えることを特徴とする。
本発明に係る照明装置では、照明装置を構成している各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、照明装置を構成している半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができるので、高い歩留まりで照明装置を製造することができる。
特に、照明装置を構成している半導体発光素子が、ヒートシンクである支持体の上に固着されている場合、歩留まりの向上を図るだけでなく放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができる。このため、放熱特性に優れた照明装置を提供することができるので、高出力の動作が可能である照明装置を提供することができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法は、基板の上に、少なくとも活性層を含む半導体層を形成する工程と、半導体層の上に、第1の電極を形成する工程と、第1の電極における半導体層が形成されている側の面と対向している側の面の上に、融着材料を介して支持体を形成する工程と、支持体の形成後に、半導体層と基板とを分離する工程と、半導体層から半導体発光素子を形成する工程と、半導体発光素子における第1の電極が形成されている側の面と対向している側の面の上に、第2の電極を形成する工程と、支持体における融着材料を介して第1の電極が形成されている面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第2の電極まで延びるように配線メタルを形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法によると、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される半導体発光素子を形成することができる。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体と半導体発光素子との間に介在されている融着材料が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法は、基板の上に、少なくとも活性層を含む半導体層を形成する工程と、半導体層の上に、第1の電極を形成する工程と、第1の電極における半導体層が形成されている側の面と対向している側の面の上に、硬度が低い材料よりなる支持体を形成する工程と、支持体の形成後に、半導体層と基板とを分離する工程と、半導体層から半導体発光素子を形成する工程と、半導体発光素子における第1の電極が形成されている側の面と対向している側の面の上に、第2の電極を形成する工程と、支持体における第1の電極が形成されている面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第2の電極まで延びるように配線メタルを形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法によると、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される半導体発光素子を形成することができる。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、支持体の材料としてサファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料を用いた場合においても、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、硬度が低い材料よりなる支持体が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法は、基板の上に、少なくとも活性層を含む半導体層を形成する工程と、半導体層の上に、第1の電極を形成する工程と、第1の電極における半導体層が形成されている側の面と対向している側の面の上に、支持体を形成する工程と、支持体の形成後に、半導体層と基板とを分離する工程と、半導体層から半導体発光素子を形成する工程と、半導体発光素子における第1の電極が形成されている側の面と対向している側の面の上に、第2の電極を形成する工程と、支持体における第1の電極が形成されている面における半導体発光素子が存在していない部分上から、第2の電極まで延びるように配線メタルを形成する工程とを備えることを特徴とする。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法によると、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される半導体発光素子を形成することができる。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体層の下面に形成されている電極が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、半導体発光素子を形成する工程よりも後であって、第2の電極を形成する工程よりも前、又は第2の電極を形成する工程よりも後であって、配線メタルを形成する工程よりも前に、半導体発光素子の側面の上に、絶縁体膜を形成する工程をさらに備えることが好ましい。
このようにすると、配線メタルにおける半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。このため、リーク電流の低減を図ることができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、前記半導体層の吸収端に相当する波長以下の波長を有するレーザー光を選択して、基板における半導体層が形成されている側の面と対向している側の面に対して、レーザー光を照射することにより、半導体層と基板とを分離することが好ましい。
これにより、半導体層に対して、半導体層の吸収端に相当する波長を有するレーザ光を照射することができる。このため、半導体層はレーザー光がもつエネルギーを吸収して分解されるので、半導体層と基板とを分離することができる。
本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、基板は、透明基板であることが好ましい。
また、本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、透明基板はサファイアよりなることが好ましい。
また、本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、半導体層を構成するコンタクト層は、In(x)Al(y)Ga(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)よりなることが好ましい。
また、本発明に係る半導体発光装置の製造方法において、レーザー光は、YAG3倍高調波レーザ、KrFエキシマレーザ、及びArFエキシマレーザのうちから選択されるいずれか一つの装置から発せられるレーザー光であることが好ましい。
本発明に係る半導体発光装置によると、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタルを介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
特に、複数の半導体発光素子がアレイ状に配置された半導体発光装置の場合、個々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタルを介して給電を行うことができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
以下に、本発明の各実施形態について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の構造について、図1(a) 及び(b) を参照しながら説明する。
図1(a) 及び(b) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す図である。ここで、図1(a) は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す断面図であって、具体的には、図1(b) で示すIa−Ia線における断面図であり、図1(b) は本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す平面図である。
図1(a) に示すように、CuWよりなる支持体104の上に、AuSnよりなる融着材料103を介して、p側オーミック電極102、pn接合構造101、及びn側オーミック電極106が順に形成されている。pn接合構造101は、その膜厚が5μmであってその形状は一辺の大きさが350μmの正方形であり、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層、活性層、及びn型の窒化ガリウム系化合物半導体層が順に積層されてなる半導体層である。このようにして、p側オーミック電極102及びn側オーミック電極106を有する半導体層(pn接合構造101)よりなる半導体発光素子が形成されている。
支持体104の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、pn接合構造101の上面に形成されているn側オーミック電極106まで、SiO2 膜よりなる絶縁体膜105を介して配線メタル107が形成されている。このように、支持体104と配線メタル107との間、及び半導体発光素子と配線メタル107との間には、絶縁体膜105が形成されており、該配線メタル107は、Ti50nm、Pt100nm、及びAu300nmが順に積層されてなる金属膜である。
配線メタル107における絶縁体膜105を介して支持体104の上面に形成されている部分の上には、膜厚が30μmであるAuメッキ層108が形成されている。Auメッキ層108は、Auワイヤ109を介して、給電用ポール110と電気的に接続されている。
また、図1(b) に示すように、支持体104の上には、p側オーミック電極(図示せず)、pn接合構造101が順に形成されており、該pn接合構造101の上面における周辺部には、n側オーミック電極106が形成されている。このようにして、支持体104の上には、pn接合構造101の下面にp側のオーミック電極(図示せず)が形成されていると共に、pn接合構造101の上面にn側のオーミック電極106が形成されてなる半導体発光素子が形成されている。
図1(b) に示される配線メタル107の幅Waは約50μmであり、該配線メタル107は、n側オーミック電極106の上面から、支持体104の上面における半導体発光素子が存在していない部分上まで、絶縁体膜105を介して形成されている。
また、配線メタル107における絶縁体膜105を介して支持体104の上面に形成されている部分は、図1(b) に示すように、幅Wbが100μm且つ幅Wcが300μmの長方形の形状にパターニングされて電極パッドを成している。該電極パッドの上には、膜厚が30μmであるAuメッキ層108が形成されており、該Auメッキ層108は、Auワイヤ109を介して、給電用ポール110と電気的に接続されている。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、導電性であるCuWよりなる支持体104及び給電用ポール110に対して、外部から電流を供給することによって、半導体発光素子を発光させることができる。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置を構成するpn接合構造の詳細構造について、図2を参照しながら説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置を構成するpn接合構造の詳細構造を示す図であって、具体的には、図1(a) で示すII−II線における断面図である。
図2に示すように、p側オーミック電極102の上には、膜厚が5nmであるp−GaNコンタクト層101a、膜厚が10nmであるp−Al0.15Ga0.85N電流拡散層101b、膜厚が10nmであるp−Al0.30Ga0.70N障壁層101c、膜厚が30nmであるun−Al0.15Ga0.85N中間層101d、膜厚が10nmであるn−Al0.15Ga0.85Nバリア層と膜厚が1.5nmであるun−Al0.04Ga0.95In0.01N量子井戸活性層とが5周期積層されてなる多重量子井戸活性層101e、及び膜厚が4μmであるn−GaNコンタクト層101fが順に積層されており、該n−GaNコンタクト層101fの上には、n側オーミック電極106が形成されている。
このように、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層、活性層、及びn型の窒化ガリウム系化合物半導体層が順に積層されてなるpn接合構造101が形成されている。また、pn接合構造101の下面にはp側のオーミック電極102が形成されていると共に、pn接合構造101の上面にはn側のオーミック電極106が形成されており、p側オーミック電極102及びn側オーミック電極106を有する半導体層(pn接合構造101)よりなる半導体発光素子が、融着材料103を介して支持体104の上に形成されている。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の歩留まりについて、図3を参照しながら説明する。
図3は、pn接合構造の膜厚に対する半導体発光装置の歩留まりの変化について示す図である。
図3に示される曲線Aは、従来のように、n側オーミック電極(804)への給電をワイヤボンドを介して行った場合における半導体発光装置の歩留まりの変化について示しており、図3に示される直線Bは、本実施形態のように、n側オーミック電極(106)への給電を配線メタル(107)を介して行った場合における半導体発光装置の歩留まりの変化について示している。
曲線Aに示すように、従来の半導体発光装置における給電方法では、pn接合構造の膜厚が減少するに従い、半導体発光装置の歩留まりが急激に低下している。特に、pn接合構造の膜厚が30μm以下では、半導体発光装置の歩留まりの低下が顕著となる。
このように、従来の半導体発光装置では、pn接合構造(803)の膜厚が薄い場合、n側オーミック電極(804)に対してワイヤボンディングを行う際に、超音波印加又はワイヤボンド用コレット先端における局所的圧力印加によって、半導体発光素子においてクラック又は欠けが生じる。これにより、従来の半導体発光装置では、電気的短絡、リーク電流の増大、p側オーミック電極付近における発光不均一増大、及び光出力低下等の不良が発生する。このため、従来の半導体発光装置における給電方法では、半導体発光素子の膜厚が減少するに従い、半導体発光装置の歩留まりが急激に低下する。
一方、直線Bに示すように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置における給電方法では、pn接合構造の膜厚の増減に依存することなく、歩留まりは一定の値(100%)を示しており、半導体発光装置の極めて高い歩留まりを実現している。
このように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、ワイヤボンドではなく配線メタル107を介して、n側オーミック電極106に対して給電を行うので、従来例のように、ワイヤボンディングの際に、半導体発光素子においてクラック又は欠けが生じることはない。このため、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、直線Bに示すように、歩留まりの低下が観測されることはなく、半導体発光素子の膜厚が1.5μmである場合においても、良好な発光特性を実現することができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子の上ではなく支持体104における半導体発光素子が存在していない部分の上に、ワイヤボンドを形成する。このため、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタル107を介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体104と半導体発光素子との間に介在されている融着材料103(例えば、AuSn)が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子の上ではなく支持体104における半導体発光素子が存在していない部分の上に、パッド電極を形成することができる。このため、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
また、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、図3に示すように、pn接合構造の膜厚の増減に依存することなく、歩留まりは一定の値(100%)を示している。一方、従来の半導体発光装置では、図3に示すように、pn接合構造の膜厚が減少するに従って歩留まりが低下しており、特に、pn接合構造の膜厚が30μm以下では、顕著な歩留まりの低下が観測される。
このように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、pn接合構造の膜厚が30μm以下である場合においても、半導体発光装置の歩留まりが低下することはないので、極めて高い歩留まりで半導体発光装置を製造することができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、図1(a) に示すように、配線メタル107と半導体発光素子との間には、膜厚が300nmであるSiO2 膜よりなる絶縁体膜105が形成されている。
これにより、配線メタル107における半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、p側のオーミック電極102からp型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流が、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ流れ込むことにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、本実施形態のように、膜厚が100nm以上である絶縁体膜105を形成することにより、例えば、絶縁体膜にピンホールが形成され、該ピンホールにおける部分を通じて、p側のオーミック電極102からp型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流が、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ流れ込むことにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、本実施形態のように、支持体104の材料として導電性の材料(例えば、CuW)を用いた場合、配線メタル107と支持体104との間には、絶縁体膜105が形成されている。これにより、配線メタル107における支持体104の上面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、支持体の材料として高抵抗性の材料を用いることにより、配線メタルにおける支持体の上面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することを効果的に防止することができる。しかしながら、本実施形態のように、配線メタル107と支持体104との間に絶縁体膜105を形成することにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、図1(a) 及び(b) に示すように、半導体発光素子が融着材料103を介して、CuWよりなる支持体104の上に固着されている。
これにより、ヒートシンクである支持体104の上に、半導体発光素子を形成することができる。このため、放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができるので、半導体発光装置において高出力の動作が可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、図1(a) に示すように、支持体104の上面のうち半導体発光素子が存在していない領域上の面と半導体発光素子の側面とが成す角度は、90°よりも大きく且つ180°よりも小さい。
このようにすると、半導体発光素子の側面には傾斜が形成されているので、段差被覆性に優れた配線メタル107を形成することができる。このため、配線メタル107における半導体発光素子の側面に形成されている部分において、断線が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりをより一層向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置では、図2に示すように、pn接合構造101は、上層にn型の窒化ガリウム系化合物半導体層(101f)が形成されていると共に、下層にp型の窒化ガリウム系化合物半導体層(101a〜101c)が形成されている。
このようにすると、複数の半導体層が積層されてなるpn接合構造101において、最上層にp−GaNコンタクト層101aではなくn−GaNコンタクト層101fを形成することができる。これにより、nーGaNコンタクト層101fは、p−GaNコンタクト層101aと比較して抵抗率が小さいため、n側オーミック電極106を通じてn型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流は、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層と比較して、半導体層(pn接合構造101)中へ容易に拡散されることができる。
このため、n側オーミック電極106のサイズを小さくすることができるので、n側オーミック電極106がpn接合構造101の上面に占める面積の割合を小さくすることができる。したがって、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、半導体発光装置において発光効率の向上をより一層図ることができる。
また、p側オーミック電極102は、pn接合構造101の下面に形成されているので、一部電極ではなく全面電極として形成することができる。このため、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層に対して、均一に電流を注入することができるので、発光不均一が発生することを防止することができる。したがって、発光効率の向上を図るだけでなく、半導体発光装置において均一且つ良好な発光を実現することができる。
以下に、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法について、図4(a) 〜(d) 及び図5(a) 〜(e) を参照しながら説明する。
図4(a) 〜(d) 及び図5(a) 〜(e) は、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
まず、図4(a) に示すように、サファイアよりなる基板100の上に、エピタキシャル成長により、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層、活性層、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層が順に積層されてなる半導体層であるpn接合構造101を形成する。
次に、図4(b) に示すように、pn接合構造101の上に、p側オーミック電極102及びAuSnよりなる融着材料103を順に形成する。
次に、図4(c) に示すように、p側オーミック電極102におけるpn接合構造101が形成されている側の面と対向している側の面の上に、融着材料103を介して、CuWよりなる支持体104を押し当てる。続いて、押し当てた状態を380℃で1分間保持し、その後室温に戻すことにより、支持体104の上に、融着材料103を介して、pn接合構造101を固着する。
次に、図4(d) に示すように、基板100におけるpn接合構造101が形成されている側の面と対向している側の面に対して、YAG3倍高調波(波長約355nm)のパルスレーザ光を照射し、全面に渡って走査することにより、pn接合構造101と基板100とを分離する。
ここで、前述した図2に示したように、図4(d) に示す工程において、支持体104の上に形成されたpn接合構造101を構成している半導体層のうち、最上層の半導体層はn−GaNコンタクト層(101f)である。n−GaNコンタクト層の吸収端に相当する波長は約365nmであるので、図4(d) に示す工程では、基板100に対して、波長が約355nmであるYAG3倍高調波のパルスレーザー光が照射される。これにより、n−GaNコンタクト層はYAG3倍高調波のパルスレーザー光がもつエネルギーを吸収して分解される。
このように、レーザーリフトオフ法を用いることにより、pn接合構造101と基板100との界面から約0.2μm程度の位置においてn−GaNコンタクト層が分解されて、pn接合構造101と基板100とを分離することができる。基板100から分離されたpn接合構造101におけるn−GaNコンタクト層の上面には、Gaが析出される。
次に、pn接合構造101における基板100から分離された側の面に対して、希塩酸等による処理を施すことにより、pn接合構造101の上面に析出されているGaの除去を行う。その後、pn接合構造101の上に、一辺の大きさが350μmである正方形の形状にパターニングされたフォトレジスト(図示せず)を形成することにより、pn接合構造101を露出させる開口部を形成する。
続いて、フォトレジストをマスクとして、pn接合構造101を露出させる開口部に対してドライエッチングを施して、pn接合構造101における開口部に存在する部分を除去する。これにより、図5(a) に示すように、側面がテーパー形状であると共に、一辺の大きさが350μmである正方形の形状にパターニングされたpn接合構造101を複数形成する。
次に、図5(b) に示すように、pn接合構造101の側面の一部、及び支持体104におけるpn接合構造101が存在していない部分の上に、膜厚が300nmであるSiO2 膜よりなる絶縁体膜105を形成すると共に、pn接合構造101の上にn側オーミック電極106を形成する。
このようにして、pn接合構造101の下面にp側のオーミック電極102が形成されていると共に、pn接合構造101の上面にn側のオーミック電極106が形成されてなる半導体発光素子が形成される。
次に、図5(c) に示すように、支持体104の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、pn接合構造101の上面に形成されているn側オーミック電極106まで延びるように、絶縁体膜105を介して、Ti50nm、Pt100nm、及びAu300nmが順に積層されてなる配線メタル107を形成する。
次に、図5(d) に示すように、配線メタル107における半導体発光素子が存在していない部分の上に、金メッキ層108を形成する。
次に、図5(e) に示すように、各々の半導体発光素子毎に支持体104を分割する。
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、半導体発光素子の上ではなく支持体104における半導体発光素子が存在していない部分の上に、ワイヤボンドを形成する。このため、ワイヤボンドではなく配線メタル107を介して給電される半導体発光素子を形成することができる。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体と半導体発光素子との間に介在されている融着材料103(例えば、AuSn)が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子の上ではなく支持体104における半導体発光素子が存在していない部分の上に、パッド電極を形成することができる。このため、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、図5(c) に示すように、半導体発光素子の側面の上に、絶縁体膜105を介して配線メタル107を形成する。
これにより、配線メタル107における半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。このため、リーク電流の低減を図ることができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、図4(d) に示すように、基板100におけるpn接合構造101が形成されている側の面と対向している側の面に対して、YAG3倍高調波(波長約355nm)のパルスレーザ光を照射する。
これにより、吸収端に相当する波長が約365nmであるn−GaNコンタクト層(101f)に対して、波長が約355nmであるYAG3倍高調波のパルスレーザ光を照射することができる。このため、n−GaNコンタクト層(101f)はYAG3倍高調波のパルスレーザー光がもつエネルギーを吸収して分解されるので、pn接合構造101と基板100とを分離することができる。
尚、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、図1(a) に示すように、配線メタル107の幅Waを50μmとしたが、これ以外の幅Waであってもよい。しかしながら、配線メタル107の幅Waが5μm以下の場合、配線メタル107における半導体発光素子の側面に形成されている部分の断線、又は電流駆動時の発熱による配線メタル107の断線が起こるので、配線メタル107の幅Waは5μm以上であることが好ましい。
また、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、図4(b) に示したように、pn接合構造101に融着材料103を予め形成した後、融着材料103を介してpn接合構造101と支持体104とを固着したが、これに限定するものではない。例えば、支持体104に融着材料103を予め形成した後、融着材料103を介してpn接合構造101と支持体104とを固着してもよい。
また、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、図4(c) に示すように、pn接合構造101を融着材料103を介して支持体104に固着した後、図5(a) に示すように、pn接合構造101に対してドライエッチングを施して、パターニングされたpn接合構造101を形成したが、必ずしもこの順序に限るものではない。例えば、支持体104にpn接合構造101を融着材料103を介して固着する前に、pn接合構造101に対して、基板100が露出するようにドライエッチングを施して、パターニングされたpn接合構造101を形成した後、該pn接合構造101を融着材料103を介して支持体104に固着してもよい。
(第2の実施形態)
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の構造について、図6(a) 及び(b) を参照しながら説明する。
図6(a) 及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す図である。ここで、図6(a) は本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す断面図であって、具体的には、図6(b) で示すVIa−VIa線における断面図であり、図6(b) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す平面図である。
図6(a) に示すように、膜厚が100μmであるAuよりなる支持体203の上に、p側オーミック電極202、pn接合構造201、及びn側オーミック電極205が順に形成されている。また、pn接合構造201は、その膜厚が5μmであってその形状は一辺の大きさが350μmの正方形であり、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層、活性層、及びn型の窒化ガリウム系化合物半導体層が順に積層されてなる半導体層である。このようにして、p側オーミック電極202及びn側オーミック電極205を有する半導体層(pn接合構造201)よりなる半導体発光素子が形成されている。
支持体203の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、pn接合構造201の上面に形成されているn側オーミック電極205まで、SiO2 膜よりなる絶縁体膜204を介して配線メタル206が形成されている。このように、支持体203と配線メタル206との間、及び半導体発光素子と配線メタル206との間には、絶縁体膜204が形成されており、該配線メタル206は、Ti50nm、Pt100nm、及びAu300nmが順に積層されてなる金属膜である。
配線メタル206における絶縁体膜204を介して支持体203の上面に形成されている部分の上には、膜厚が30μmであるAuメッキ層207が形成されており、該Auメッキ層207は、Auワイヤ208を介して、給電用ポール209と電気的に接続されている。
また、図6(b) に示すように、支持体203の上には、p側オーミック電極(図示せず)、pn接合構造201が順に形成されており、該pn接合構造201の上面における周辺部には、n側オーミック電極205が形成されている。このようにして、支持体203の上には、pn接合構造201の下面にp側のオーミック電極(図示せず)が形成されていると共に、pn接合構造201の上面にn側のオーミック電極205が形成されてなる半導体発光素子が形成されている。
図6(b) に示される配線メタル206の幅Wdは約50μmであり、該配線メタル206は、n側オーミック電極205の上面から、支持体203の上面における半導体発光素子が存在していない部分上まで、絶縁体膜204を介して形成されている。
また、配線メタル206における絶縁体膜204を介して支持体203の上面に形成されている部分は、図6(b) に示すように、幅Weが100μm且つ幅Wfが300μmの長方形の形状にパターニングされて電極パッドを成している。該電極パッドの上には、膜厚が30μmであるAuメッキ層207が形成されており、該Auメッキ層207は、Auワイヤ208を介して、給電用ポール209と電気的に接続されている。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、導電性であるAuよりなる支持体203及び給電用ポール209に対して、外部から電流を供給することによって、半導体発光素子を発光させることができる。
ここで、本実施形態に係る半導体発光装置におけるpn接合構造201の構成は、前述した第1の実施形態に係る半導体発光装置におけるpn接合構造101と同様であるので、説明は繰り返し行わない。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子の上ではなく支持体203における半導体発光素子が存在していない部分の上に、ワイヤボンドを形成する。このため、半導体発光素子は、ワイヤボンドではなく配線メタル206を介して給電される。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、支持体の材料としてサファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料を用いた場合においても、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、硬度が低い材料よりなる支持体203(例えば、Au)が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子の上ではなく支持体203における半導体発光素子が存在していない部分の上に、パッド電極を形成することができる。このため、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、図6(a) に示すように、配線メタル206と半導体発光素子との間には、膜厚が300nmであるSiO2 膜よりなる絶縁体膜204が形成されている。
これにより、配線メタル206における半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、p側のオーミック電極202からp型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流が、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ流れ込むことにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、本実施形態のように、膜厚が100nm以上である絶縁体膜204を形成することにより、例えば、絶縁体膜にピンホールが形成され、該ピンホールにおける部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、本実施形態のように、支持体203の材料として導電性の材料(例えば、Au)を用いた場合、配線メタル206と支持体203との間には、絶縁体膜204が形成されている。これにより、配線メタル206における支持体203の上面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
また、支持体の材料として高抵抗性の材料を用いることにより、配線メタルにおける支持体の上面に形成されている部分を通じて、リーク電流が発生することを効果的に防止することができる。しかしながら、本実施形態のように、配線メタル206と支持体203との間に絶縁体膜204を形成することにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、図6(a) 及び(b) に示すように、半導体発光素子がAuよりなる支持体203の上に固着されている。
これにより、ヒートシンクである支持体203の上に、半導体発光素子を形成することができる。このため、放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができるので、半導体発光装置において高出力の動作が可能となる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、図6(a) に示すように、支持体203の上面のうち半導体発光素子が存在していない領域上の面と半導体発光素子の側面とが成す角度は、90°よりも大きく且つ180°よりも小さい。
このようにすると、半導体発光素子の側面には傾斜が形成されているので、段差被覆性に優れた配線メタル206を形成することができる。このため、配線メタル206における半導体発光素子の側面に形成されている部分において、断線が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりを向上をより一層図ることができる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置では、前述したように、pn接合構造201は、上層にn型の窒化ガリウム系化合物半導体層(101f)が形成されていると共に、下層にp型の窒化ガリウム系化合物半導体層(101a〜101c)が形成されている。
このようにすると、複数の半導体層が積層されてなるpn接合構造201において、最上層にp−GaNコンタクト層(101a)ではなくn−GaNコンタクト層(101f)を形成することができる。これにより、n−GaNコンタクト層は、p−GaNコンタクト層と比較して抵抗率が小さいため、n側オーミック電極205を通じてn型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流は、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層と比較して容易に拡散されることができる。
このため、n側オーミック電極205のサイズを小さくすることができるので、n側オーミック電極205がpn接合構造201の上面に占める面積の割合を小さくすることができる。したがって、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、半導体発光装置において発光効率の向上をより一層図ることができる。
また、p側オーミック電極202は、pn接合構造201の下面に形成されているので、一部電極ではなく全面電極として形成することができる。このため、p型の窒化ガリウム系化合物半導体層に対して、均一に電流を注入することができるので、発光不均一が発生することを防止することができる。したがって、発光効率の向上を図るだけでなく、半導体発光装置において均一且つ良好な発光を実現することができる。
以下に、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法について、図7(a) 〜(d) 及び図8(a) 〜(e) を参照しながら説明する。
図7(a) 〜(d) 及び図8(a) 〜(e) は、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造工程を示す要部工程断面図である。
まず、図7(a) に示すように、サファイアよりなる基板200の上に、エピタキシャル成長により、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層、活性層、及びp型の窒化ガリウム系化合物半導体層が順に積層されてなるpn接合構造201を形成する。
次に、図7(b) に示すように、pn接合構造201の上に、p側オーミック電極202を形成する。
次に、図7(c) に示すように、p側オーミック電極202におけるpn接合構造201が形成されている側の面と対向している側の面の上に、メッキ法により膜厚が100μmであるAuよりなる支持体203を形成する。
次に、図7(d) に示すように、基板200におけるpn接合構造201が形成されている側の面と対向している側の面に対して、YAG3倍高調波(波長約355nm)のパルスレーザ光を照射し、全面に渡って走査することにより、pn接合構造201と基板200とを分離する。
ここで、前述したように、図7(d) に示す工程において、支持体203の上に形成されたpn接合構造201を構成している半導体層のうち、最上層の半導体層はn−GaNコンタクト層(101f)である。n−GaNコンタクト層の吸収端に相当する波長は約365nmであるので、図7(d) に示す工程では、基板200に対して、波長が約355nmであるYAG3倍高調波のパルスレーザ光が照射される。これにより、n−GaNコンタクト層はYAG3倍高調波のパルスレーザー光がもつエネルギーを吸収して分解される。
このように、レーザーリフトオフ法を用いることにより、pn接合構造201と基板200との界面から約0.2μm程度の位置においてn−GaNコンタクト層が分解されて、pn接合構造201と基板200とを分離することができる。基板200から分離されたpn接合構造201におけるn−GaNコンタクト層の上面には、Gaが析出される。
次に、pn接合構造201における基板200から分離された側の面に対して、希塩酸等による処理を施すことにより、pn接合構造201の上面に析出されているGaの除去を行う。その後、pn接合構造201の上に、一辺の大きさが350μmである正方形の形状にパターニングされたフォトレジスト(図示せず)を形成することにより、pn接合構造201を露出させる開口部を形成する。
続いて、フォトレジストをマスクとして、pn接合構造201を露出させる開口部に対してドライエッチングを施して、pn接合構造201における開口部に存在する部分を除去する。これにより、図8(a) に示すように、側面がテーパー形状であると共に、一辺の大きさが350μmである正方形の形状にパターニングされたpn接合構造201を複数形成する。
次に、図8(b) に示すように、pn接合構造201の側面の一部、及び支持体203におけるpn接合構造201が存在していない部分の上に、膜厚が300nmであるSiO2 膜よりなる絶縁体膜204を形成すると共に、pn接合構造201の上にn側オーミック電極205を形成する。
このようにして、pn接合構造201の下面にp側のオーミック電極202が形成されていると共に、pn接合構造201の上面にn側のオーミック電極205が形成されてなる半導体発光素子が形成される。
次に、図8(c) に示すように、支持体203の上面における半導体発光素子が存在していない部分上から、pn接合構造201の上面に形成されているn側オーミック電極205まで延びるように、絶縁体膜204を介して、Ti50nm、Pt100nm、及びAu300nmが順に積層されてなる配線メタル206を形成する。
次に、図8(d) に示すように、配線メタル206おける半導体発光素子が存在していない部分の上に、Auメッキ層207を形成する。
次に、図8(e) に示すように、各々の半導体発光素子毎に支持体203を分割する。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、半導体発光素子の上ではなく支持体203における半導体発光素子が存在していない部分の上に、ワイヤボンドを形成する。このため、ワイヤボンドではなく配線メタル206を介して給電される半導体発光素子を形成することができる。これにより、半導体発光素子に対して圧力をかけることなく半導体発光装置を製造することができる。このため、支持体の材料としてサファイア又はSiC等と比較して硬度が低い材料を用いた場合においても、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、硬度が低い材料よりなる支持体203(例えば、Au)が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
また、半導体発光素子の上ではなく支持体203における半導体発光素子が存在していない部分の上に、パッド電極を形成することができる。このため、半導体発光素子における光取り出し面の上に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、発光効率の向上を図ることができる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、図8(c) に示すように、半導体発光素子の側面の上に、絶縁体膜204を介して配線メタル206を形成する。
これにより、配線メタル206における半導体発光素子の側面に形成されている部分を通じて、p側のオーミック電極202からp型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ注入された電流が、n型の窒化ガリウム系化合物半導体層へ流れ込むことにより、リーク電流が発生することをより確実に防止することができるので、半導体発光装置の歩留まりの向上をより一層図ることができる。
本発明の第2の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、図7(d) に示すように、基板200におけるpn接合構造201が形成されている側の面と対向している側の面に対して、YAG3倍高調波(波長約355nm)のパルスレーザ光を照射する。
これにより、吸収端に相当する波長が約365nmであるn−GaNコンタクト層(101f)に対して、波長が約355nmであるYAG3倍高調波のパルスレーザ光を照射することができる。このため、n−GaNコンタクト層はYAG3倍高調波のパルスレーザー光がもつエネルギーを吸収して分解されるので、pn接合構造201と基板200とを分離することができる。
尚、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、メッキ法により形成されたAuよりなる支持体203の上に、p側オーミック電極202を直接固着したが、これに限るものではない。例えば、支持体の上にp側オーミック電極を直接融着によって固着してもよい。
また、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、支持体203の膜厚を100μmとしたが、これに限るものではない。しかしながら、ウエハ・ハンドリングの容易さの観点から、約30μm以上あることが望ましい。また、各々の半導体発光素子毎に支持体203を分割する際の容易さ、及び製造コストの観点からは、1000μm未満であることが望ましい。
また、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、図6(a) に示すように、配線メタル206の幅Wdを50μmとしたが、これ以外の幅Wdであってもよい。しかしながら、配線メタル206の幅Wdが5μm以下の場合、配線メタル206における半導体発光素子の側面に形成されている部分の断線、又は電流駆動時の発熱による配線メタル206の断線が起こるので、配線メタル206の幅Wdは5μm以上であることが好ましい。
また、本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法では、図7(c) に示すように、pn接合構造201を支持体203に固着した後、図8(a) に示すように、pn接合構造201に対してドライエッチングを施して、パターニングされたpn接合構造201を形成したが、必ずしもこの順序に限るものではない。例えば、支持体203にpn接合構造201を固着する前に、pn接合構造201に対して、基板200が露出するようにドライエッチングを施して、パターニングされたpn接合構造210を形成した後、該pn接合構造201を支持体203に固着してもよい。
(第3の実施形態)
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置の構造について、図9を参照しながら説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す平面図である。
尚、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す断面図に関しては、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置と同様であるので省略する。また、図9において、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置と同一の構成要素については、同一の符号を付す。したがって、本実施形態では、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置と同様の説明は繰り返し行わない。
図9に示すように、支持体104の上には、p側オーミック電極(図示せず)、pn接合構造101が順に形成されており、該pn接合構造101の上面における中央部には、n側オーミック電極306が形成されている。このようにして、支持体104の上には、pn接合構造101の下面にp側のオーミック電極(図示せず)が形成されていると共に、pn接合構造101の上面にn側のオーミック電極306が形成されてなる半導体発光素子が形成されている。
また、配線メタル307は、n側オーミック電極306の上面から、支持体104の上面における半導体発光素子が存在していない部分上まで、絶縁体膜305を介して形成されている。
本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置では、n側オーミック電極306がpn接合構造101の上面おける中央付近に形成されている。
これにより、p側オーミック電極306から、pn接合構造101を構成している活性層に流れ込む電流密度が面内で均一化されるので、半導体発光装置において発光効率の向上をより一層図ることができる。
以下に、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置の電流−光出力特性について、図10を参照しながら説明する。
図10は、駆動電流に対する半導体発光装置の光出力の変化について示す図である。
図10に示される曲線Cは、前述した第1の実施形態のように、n側オーミック電極(106)が、pn接合構造(101)の周辺部に形成されている場合における半導体発光装置の光出力の変化について示しており、図10に示される直線Dは、本実施形態のように、n側オーミック電極306が、pn接合構造101の中央部に形成されている場合における半導体発光装置の光出力の変化について示している。
図10に示すように、ある駆動電流(mA)に対する光出力(ミリワット)の数値は、曲線Cより得られる光出力の数値と比較すると、直線Dより得られる光出力の数値の方がより高い数値を示す。
このように、pn接合構造の上面に一部電極として形成されているn側オーミック電極は、pn接合構造の周辺部に形成されている場合と比較して、pn接合構造の中央部に形成されている場合の方がより高い光出力を得ることができる。
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る半導体発光装置では、n側オーミック電極をpn接合構造の上面における中央付近に形成することにより、半導体発光装置における発光効率の向上をより一層図ることができる。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置の構造について、図11を参照しながら説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す平面図である。
尚、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す断面図に関しては、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体発光装置と同様であるので省略する。
図11に示すように、CuWよりなる支持体404の上に、融着材料(図示せず)を介して、一辺の大きさが350μmの正方形の形状にパターニングされた半導体発光素子L1〜L9がアレイ状に配置されている。
各々の半導体発光素子L1〜L9は、第1の電極(図示せず)及び第2の電極(図示せず)を有しており、第1の電極及び第2の電極のうちいずれか一方の電極が、各々の半導体発光素子L1〜L9の上部を構成しており、もう一方の電極が、各々の半導体発光素子L1〜L9の下部を構成している。各々の半導体発光素子L1〜L9の下部を構成している電極は、融着材料を介してヒートシンクである支持体404の上に固着されている。
支持体404の上面における半導体発光素子L1〜L9が存在していない部分上から、各々の半導体発光素子L1〜L9の上部を構成している電極まで延びるようにして、絶縁体膜(図示せず)を介して配線メタル407が形成されている。配線メタル407における絶縁体膜を介して支持体404の上面に形成されている部分の上には、Auメッキ層408が形成されている。Auメッキ層408は、Auワイヤ(図示せず)を介して、給電部(図示せず)と電気的に接続されている。このようにして、各々の半導体発光素子L1〜L9の上部を構成している電極は、共通の配線メタル407を介して、給電部(図示せず)と電気的に接続されている。
以上のように、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子の上ではなく支持体404における半導体発光素子が存在していない部分の上に、ワイヤボンドを形成することができる。これにより、各々の半導体発光素子L1〜L9に対して、ワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタル407を介して給電を行うことができる。このため、製造の際に半導体発光素子が加圧されることにより、支持体404と半導体発光素子L1〜L9との間に介在されている融着材料(例えば、AuSn)が変形されて、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができる。
更には、共通の配線メタル407を介して、各々の半導体発光素子L1〜L9に対して給電を行うことができるので、半導体発光素子の各々にワイヤボンドを形成する必要がない。このため、アレイ状に配置された半導体発光素子の個数に関係なく、半導体発光装置の歩留まりの向上を図ると共に製造コストの低減を図ることができる。
また、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、各々の半導体発光素子の上ではなく支持体404における半導体発光素子が存在していない部分の上に、共通のパッド電極を形成することができる。このため、各々の半導体発光素子の上面に、パッド電極を形成する必要がないので、半導体発光素子における有効な光取り出し面の面積の増加を図ることができるので、個々の半導体発光素子について発光効率の向上をより一層図ることができる。
また、各々の半導体発光素子L1〜L9を構成しているpn接合構造の屈折率が大きいため、半導体発光素子の上面ではある角度以上を持つ光は全て全反射される。これに対し、半導体発光素子の側面では、pn接合構造の屈折率に関係することなく、全反射されることがない。このため、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、複数の半導体発光素子をアレイ状に配置することにより、半導体発光素子全体における光取り出し面に対して、半導体発光素子全体の側面が占める面積の割合の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
尚、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子L1〜L9のサイズについて、一辺の大きさが350μmの正方形である場合について述べたが、これに限定するものではない。例えば、一辺の大きさが150μm以下の正方形である場合では、半導体発光素子における光取り出し面に対して、半導体発光素子の側面が占める面積の割合の増加を図ることができるので、発光効率の向上をより一層図ることができる。
また、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、9個の半導体発光素子をアレイ状に配置した場合について述べたが、半導体発光素子の個数はこれに限定するものではない。
また、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子L1〜L9の形状が正方形である場合について述べたが、これに限定するものではない。例えば、長方形、平行四辺形、三角形、円形等の任意の形状であってもよい。
また、本発明の第4の実施形態に係る半導体発光装置では、全ての半導体発光素子を並列に接続する場合について述べたが、これに限定するものではない。例えば、全ての半導体発光素子を直列に接続しても良いし、並列接続したいくつかの半導体発光素子のグループを直列に接続しても良い。
(第5の実施形態)
以下に、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置の構造について、図12を参照しながら説明する。
図12は、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置の構造を示す断面図である。
尚、図12において、前述した本発明の第1の実施形態に係る半導体装置と同一の構成要素については、同一の符号を付す。したがって、本実施形態では、本発明の第1の実施形態に係る半導体装置と同様の説明は繰り返し行わない。
図12に示すように、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置では、前述した第4の実施形態に係る半導体発光装置における半導体発光素子の上に、蛍光体を含有する樹脂材料500が塗布されている。
樹脂材料500に含有される蛍光体の材料として、例えば、YAG蛍光体のように、半導体発光素子から発せられた青色光によって励起されて黄色に発光する蛍光体を用いる。これにより、半導体発光素子からの青色光と蛍光体からの黄色光との混色により、白色に発光する半導体発光装置を実現することができる。
また、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置では、従来例のように、樹脂材料を塗布する際の圧力によってAuワイヤ(図示せず)が断線することがない。このため、本発明の第5の実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光装置を極めて高い歩留まりで製造することができる。
尚、本実施形態に係る半導体発光装置では、半導体発光素子からの発光波長を青色光の波長としたが、これに限定するものではない。例えば、約420nm以下の紫外光の波長であってもよい。
また、本実施形態に係る半導体発光装置では、樹脂材料500に含有される蛍光体としてYAG系蛍光体を用いたが、これに限定するものではない。例えば、赤、緑、青に発光する3種類の蛍光体を混合してもよい。
尚、本発明の第1〜第5の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法では、絶縁体膜の材料としてSiO2 を用いたが、これに限定するものではない。例えば、SiN、TiO2 、Nd2 O5 、Ta2 O5 、及びZrO2 等の絶縁体膜、又はこれらの材料よりなる多層膜の絶縁体膜を用いてもよい。
また、本発明の第1〜第5の実施形態に係る半導体発光装置及びその製造方法では、支持体の材料としてCuW(104)又はAu(203)を用いたが、これに限定するものではない。例えば、Cu、Al、SiC、Si、BN、AlN、又はGaN等よりなる支持体を用いてもよい。
また、本発明の第1〜第5の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、半導体層を構成するコンタクト層の材料として、n−GaNコンタクト層(101f)を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、半導体層を構成するコンタクト層は、In(x)Al(y)Ga(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)よりなるコンタクト層を用いても良い。
また、本発明の第1〜5の実施形態に係る半導体発光装置の製造方法では、レーザー光として、YAG3倍高調波レーザから発せられるレーザー光を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、KrFエキシマレーザ、及びArFエキシマレーザのうちから選択されるいずれか一つの装置から発せられるレーザー光を用いても良い。
(第6の実施形態)
以下に、本発明に係る半導体発光装置を備えた照明モジュールについて、図13を参照しながら説明する。
図13は、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールの構造を示す斜視図である。
尚、図13において、前述した本発明の第4の実施形態に係る半導体装置と同一の構成要素については、同一の符号を付す。したがって、本実施形態では、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置と同様の説明は繰り返し行わない。
図13に示すように、Alよりなるヒートシンク600の上に、支持体404が、Agペースト(図示せず)又は第1の融着材料(図示せず)を介して固着されている。ヒートシンク600の上には、半導体発光素子L1〜L9がアレイ状に配置されたLEDアレイ601が形成されている。ヒートシンク600には、固定用貫通孔602が複数設けられていると共に、導電性であるヒートシンク600と電気的に絶縁された状態で、給電電極603が設けられている。
LEDアレイ601における各々の半導体発光素子は、第1の電極及び第2の電極を有しており、これらの電極のうち各々の半導体発光素子の上部を構成している電極は、共通の配線メタル407を介して、電気的に接続されている。一方、半導体発光素子の下部を構成している電極は、第2の融着材料(図示せず)を介して、導電性である支持体404の上に固着されている。導電性である支持体404及び配線メタル407には、Auワイヤ604を介して、給電電極603と電気的に接続されている。
本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールでは、導電性である支持体404及び配線メタル407に対して、外部から電流を供給することによって、LEDアレイ601を発光させることができる。
以上のように、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールでは、LEDアレイ601における各々の半導体発光素子に対してワイヤボンドを介して給電を行うことなく、共通の配線メタル407を介して給電を行うことができる。このため、ワイヤボンディングの際に半導体発光素子が加圧されることにより、半導体発光素子においてクラック又は欠けが発生することを防止することができる。したがって、照明モジュールを構成している半導体発光装置の歩留まりの向上を図ることができるので、高い歩留まりで照明モジュールを製造することができる。
また、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールでは、半導体発光装置は、第1の融着材料を介して、ヒートシンク600の上に固着されている。このため、放熱特性に優れた照明モジュールを実現することができるので、高出力の動作が可能である照明モジュールを提供することができる。
また、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールでは、LEDアレイ601における各々の半導体発光素子L1〜L9は、第2の融着材料を介して、ヒートシンクである支持体404の上に固着されている。このため、放熱特性に優れた半導体発光装置を提供することができるので、半導体発光装置において高出力の動作が可能となる。
以下に、本発明に係る半導体発光装置を備えた照明装置について、図14を参照しながら説明する。
図14は、本発明の第6の実施形態に係る照明装置の構造を示す断面図である。
尚、図14において、前述した本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールと同一の構成要素については、同一の符号を付す。したがって、本実施形態では、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールと同様の説明は繰り返し行わない。
図14に示すように、反射鏡700に、固定用貫通孔602に設けられた固定ネジ701によって、本発明の第6の実施形態に係る照明モジュールが固定されている。尚、図14に示される照明モジュールの構造は、図13で示すXIV−XIV線における断面図に相当する。
本発明の第6の実施形態に係る照明装置では、前述したように、優れた放熱特性を有する照明モジュールを用いているので、照明装置において高出力の動作が可能となる。
尚、本実施形態に係る照明モジュール及び照明装置では、ヒートシンク600の材料として、Alを用いたが、これに限定するものではない。例えば、Cu、Fe、ステンレス鋼等の金属、AlN、Al2 O3 等のセラミクス、又は金属とセラミクスの多層構造であってもよい。