JP4579783B2 - 乳酸菌含有打錠チューインガム及びその製造方法 - Google Patents
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しかしながら、上記乳酸菌は、食品中での保存安定性が悪いという問題点を有していた。
上記の錠菓では、最終製品中の乳酸菌の生菌数の減少を抑えるために、高級脂肪酸および/もしくはそのエステルを乳酸菌のコーティング剤として用いることが必要である。しかしながら、上記高級脂肪酸および/もしくはそのエステルをガムに使用すると、ガムの風味や食感に悪影響を及ぼすという問題点があった。また、乳酸菌表面にコーティングが適切にできなかった場合では、その効果が得られないため、確実に乳酸菌生菌数の安定化が図れないという問題点があった。
しかしながら、上記打錠チューインガムでは、製造時の熱劣化による乳酸菌の減少は十分抑制することができたが、チューインガム中に存在する極僅かな水分による生菌数の減少を十分抑制できず、改良の余地があった。
しかしながら、上記製造方法は、ビフィズス菌含有チューインガムに関するものであり、乳酸菌を含有したチューインガムにおいて、乳酸菌生菌数を維持し得ることは何ら考慮
されておらず、一片の記載もされていない。また、粉末化チューインガムを特定水分活性にする必要があるため、その製造が煩雑で、一般的なチューインガム製造装置では製造できないという問題点があった。更には、チューインガム生地で外殻を成形した中にビフィズス菌を充填し密閉する形態に設計する場合、ビフィズス菌を完全に密閉することが困難であるため、ビフィズス菌の保存安定性を維持することが容易でないという欠点があった。
更には、低水分活性成分として乾燥でん粉を用いることで、風味及び食感に悪影響を与えることなく従来の打錠チューインガムより水分活性を効率良く低下させることができることから、生菌数減少が大幅に少なく、保存後の乳酸菌生菌数が顕著に維持されることを見出した。
ができる。特に、その形態がチューインガムであるため、口腔滞留時間が長く、口腔衛生効果が顕著に得られる。
また、従来の打錠チューインガムと比較して、何ら遜色ない風味及び食感を得ることができる。
更には、チューインガムの剤形を打錠チューインガムとすることで、製造に煩雑な工程を必要とせず製造簡便性に優れ、製造適性が高く、既存の打錠装置で生産が可能で、専用の製造装置を設備投資する必要がない。
本発明の乳酸菌含有打錠チューインガムは、乳酸菌、低水分活性成分、打錠用粉末ガムが共に打錠されてなるものである。
上記乳酸菌の使用形態は、生菌体、湿潤菌体、乾燥菌等が挙げられるが、特に、乾燥菌は打錠適性の点で好適である。
すなわち、上記文献の「第1章細菌 1総論」の「9.試料の調製」の記載に従い試料を準備するのであるが、検体量は10gもしくは25gのどちらでもよく、希釈水はリン酸緩衝生理食塩水を用いればよい。また、試料原液の調製では、試料が粘着性のガムであるので、検体と希釈水とを混合し均質化するストマッカーの作動時間を8分間に延長して抽出するとよい。次いで、調製した試料原液から生菌数を測定するのであるが、例えば上記文献の「第1章細菌 2汚染指標菌」の「1.細菌数 (2)生菌数(標準平板菌数測定法)」の「2検査方法」以降の記載に従い生菌数を測定すればよい。なお、培地は測定したい乳酸菌の菌種に適した培地を用いればよく、希釈水は上記リン酸緩衝生理食塩水を用いればよい。また、試料に酸が含まれている場合は、希釈液に1.0%CaCOsを添加するとよい。
。
水分活性(AW)の測定機器としては、例えば、芝浦電子(株)製の「水分活性測定装置 WA360」等が挙げられる。なお、上記測定機器は、最終製品である乳酸菌含有打錠チューインガムの水分活性の測定にも用いることができる。
上記乾燥でん粉としては、乾燥殺菌コンスターチ、乾燥殺菌馬鈴薯でん粉、乾燥殺菌タピオカでん粉等が挙げられる。特に、乾燥殺菌馬鈴薯でん粉は、でん粉独特の風味がなく、打錠チューインガムの風味設計に支障を与えない点で好適である。製品例としては、松谷化学工業(株)製の「精製乾燥殺菌馬鈴薯でん粉」等が挙げられる。
なお、後述するように、本発明の打錠用粉末ガム表面に被覆層を形成する場合には、上記粒度は被覆層が形成されていない状態の打錠用粉末ガムの粒度を意味する。
好ましくは、糖質はシュガーレスであることが、更に好ましくは還元パラチノースを用いることが、より好ましくは糖質全体重量中の80重量%以上が還元パラチノースであることが、打錠適性、風味、食感及び口腔衛生の点から好ましい。
上記糖質の含有量は、乳酸菌含有打錠チューインガム全体重量中、好ましくは50〜80重量%であることが、打錠適性、風味及び食感の点で望ましい。
複数組み合わせてもよい。
副原料としては、スクラロース,アセスルファムK等の非糖質甘味料、香料、調味料、色素、安定剤、乳化剤、各種機能性成分等が挙げられる。
被覆成分としては、上記糖質、非糖質甘味料、でん粉類(でん粉、化工でん粉、変性でん粉、でん粉分解物等)、シェラック、カルシウム、脱脂乳製品類、蛋白質、粉末呈味原料(粉末茶類、卵白粉末、調味料、粉末果汁等)、酸味料、安定剤、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤、塩類、着色料、栄養素(食物繊維、水溶性ビタミン類、ミネラル、乳酸菌菌増殖因子等)、ガルシニア・カンボジアエキス粉末、ギムネマ粉末等が挙げられ、適宜選択し、単独または複数組み合わせて用いればよい。
その後、適宜必要に応じて、打錠用粉末ガムを被覆すればよい。打錠用粉末ガムを被覆する方法は、特に限定するものではないが、上記被覆成分が粉末ガム表面全体に略均一に被覆されるような方法を採ることが望ましく、例えば、流動層造粒装置を用いた流動層コーティング法等が挙げられる。
点から粉状もしくは顆粒状であることが好ましい。
副原料としては、上述の打錠用粉末ガムの副原料と同様のものが挙げられる。
特に、熱劣化性もしくはガムベースへ易吸着性の機能性成分であっても、打錠チューインガム中に安定して存在させることができるので好適に用いることができる。具体的な機能性成分例としては、整腸作用を高めるセルロース,ヘミセルロース,リグニン,マンナン,アルギン酸,アラビアガムなどの食物繊維や、口腔環境を改善する卵黄抗体,歯垢分解酵素,ガロタンニン,パン酵母,マスティックオイルや、口臭予防効果がある茶抽出物,銅クロロフィル,シャンピニオンエキス,健胃漢方成分,フラボノイド,植物乾留成分,キナ酸,マメ科植物由来香気成分,米ぬか類発酵エキス,大豆発酵エキス,オレガノ粉砕物,ミネラル含有酵母や、アレルギー起因物質を低減する山査子エキスや、ヨモギエキス、植物体由来のアルコール脱水素酵素(以下、ADHと記す)、コエンザイムQ10(以下、CoQ10と記す)、下記に示す一般式(1)(但し、式中Rは水素原子、単糖類もしくは少糖類の残基、又は炭素数2〜20のアシル基である。)からなる脂肪分解促進成分、下記に示す一般式(2)(但し、式中Rは水素原子、単糖類もしくは少糖類の残基、又は炭素数2〜20のアシル基である。)からなる脂肪分解促進成分、小麦抽出物、海藻抽出物、種子粘質、植物分泌粘質、果実粘質物、微生物粘質、蛋白質等が挙げられる。
これらの中でも、特にCoQ10を用いることが、口腔衛生の点で好適である。
ビデカレノン(ubidecarenone)で、化学名は、2-(3,7,11,15,19,23,27,31,35,39−decamethyl−2、6,10,14,18,22,26,30,34,38−tetracontadecaenyl)−5,6−dimethoxy−3−methyl−1,4−benzoquinoneである。
CoQ10製品は、上記ユビデカレノンを主成分として含んでいればよく、例えば、日清ファルマ社製「コエンザイムQ10」等が挙げられる。
この際、少なくとも打錠用粉末ガムとは別個に、乳酸菌を商品設計によって設定された含有量となるよう準備する。これは、打錠用粉末ガム製造時の加熱や摩擦熱により乳酸菌を死滅させない点で重要である。上記別個とは、乳酸菌が打錠用粉末ガム中に混練されていたり、打錠用粉末ガム表面に被覆層として付着していたり等打錠用粉末ガムと乳酸菌とが一体不可分の関係ではないという意味である。すなわち、上記乳酸菌、低水分活性成分、打錠用粉末ガムは、それぞれ別々に準備されてもよく、乳酸菌が低水分活性成分に含有されて準備されてもよく、低水分活性成分が打錠用粉末ガムに含有されて準備されてもよい。
なお、上記含有とは、一方の成分を他方の成分で被覆することも含む意味である。
缶、袋、パウチ、ボトル等で包装すればよいが、好ましくは通気性の少ない材質で、更に好ましくは密封包装であることが、より好ましくは缶、パウチ、ボトル等の繰返し密封可能な開口部を有する容器であることが、喫食されるまで乳酸菌の減少を確実に抑制し得る点でより一層好適である。上記繰返し密封可能な開口部とは、例えば、容器の開口部外側側面に螺旋状にネジ溝がきられており、蓋体の内側側面も同様にネジ溝がきられており、上記両溝が螺合により一体化する機構となっていたり、容器本体に再シール用ジッパーが具備されている等が挙げられる。また、包装は、個包装でも、複数個収容して包装してもよい。
なお、シリカゲル等の除湿剤等を同封させてもよい。
≪打錠用粉末ガムの調製≫
表1に示す組成1又は2を加熱混合して均質化し、20℃に冷却した後、ハンマーミルで粒径8メッシュパス〜120メッシュオンの粉末状に粉砕することにより、打錠用粉末ガムを調製した。
上記のようにして得られた組成1又は2の打錠用粉末ガムに、表2に示す組成となるように他の原料を粉体混合した後、圧力0.4ton/個で共に打錠して1個当り0.4g、直径10mmの乳酸菌含有打錠チューインガムを得た。なお、打錠は、組成毎に単発式打錠機で連続的に50個製造した。
≪乳酸菌含有粒ガムの調製≫
表1の組成3に示す組成で、定法に従い、ガムベースに糖質、乳酸菌末を混合し、40〜60℃で略均一になるよう混練した後、1個当り1g、縦19mm×横12mm×厚み5mmの粒ガムに成形した。なお、比較例2における還元水あめは、加熱混合が出来る最低限量を添加し、水分活性を低めに調整した。
上記のようにして得られた実施例1〜3、比較例1の乳酸菌含有打錠チューインガム及び比較例2の乳酸菌含有粒ガムを、それぞれ1個ずつアルミ袋に収容し密封したのち、温度40℃の条件下で28日間保存した。
実施例1〜3及び比較例1〜2で製造した製造直後の乳酸菌含有チューインガム類の水分活性(AW)を、次の方法で測定した。
すなわち、実施例1〜3及び比較例1の打錠チューインガムは、切断等することなく打錠チューインガム1個を水分活性測定装置で測定した。比較例2の粒ガムは、5mm角に切断して、該粒ガム片を水分活性測定装置で測定した。水分活性測定装置は、芝浦電子(株)「水分活性測定装置 WA360」である。
なお、28日間保存後の水分活性(AW)は、製造直後の水分活性から殆ど変化がなかったため表への記載は省略する。
実施例1〜3、比較例1〜2で製造した製造直後及び保存後の乳酸菌含有チューインガム類の乳酸菌生菌数を、次の2つの方法で測定した。
無菌的に上記チューインガムを縦5mm×横5mmに切断した。次に、切断したガム片10gと滅菌リン酸緩衝生理食塩水(希釈水)90gを混合し、ストマッカー400で230rpmで8分間、ホモゲナイズし抽出液を得た。得られた抽出液が試料原液で、かつ10-1希釈液である。上記希釈水で10-1希釈液の一部を更に希釈し、希釈倍率が10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6である希釈液を作成した。これらの希釈液1mlと、滅菌し45℃に保温しておいた培地約20mlとを滅菌シャーレに注ぎ、抽出液と培地とを混釈した後、平板とした。なお、培地は日水製薬株式会社のBCP加プレートカウント寒天培地をメーカー推奨の方法で調製し使用した。上記平板を35±2℃で、72±24時間培養した後、培地を黄変色させたコロニー数をカウントし、生菌数は平均コロニー数÷希釈倍率で算出した。
無菌的に上記チューインガムを縦5mm×横5mmに切断した。次に、切断したガム片10gと滅菌リン酸緩衝生理食塩水(希釈水)90gを混合し、ストマッカー400で230rpmで8分間、ホモゲナイズし抽出液を得た。得られた抽出液が試料原液で、かつ10-1希釈液である。上記希釈水で10-1希釈液の一部を更に希釈し、希釈倍率が10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6である希釈液を作成した。これらの希釈液1mlと、滅菌し45℃に保温しておいた培地約20mlとを滅菌シャーレに注ぎ、抽出液と培地とを混釈した後、平板とした。更に、この平板の上に、減菌し45℃に保温しておいた培地10mlを重層した平板を得た。なお、培地は、MERCK社製のMRS寒天培地に1%CaCO3を添加し、メーカー推奨の方法で調製し使用した。上記平板を35±2℃で、72±24時間培養した後、クリアゾーンを形成したコロニー数をカウントし、生菌数は平均コロニー数÷希釈倍率で算出した。
以上の2方法で測定した各試料の乳酸菌生菌数を、合わせて表2に示す。
更に、打錠もしくは成形適性については、チューインガム類製造時に打錠用杵もしくは成形機へのチューインガムの付着を目視にて確認した。
その結果を、表2に合わせて示す。
一方、比較例1品は、食感、打錠適性は良好であるが、製造中での乳酸菌の死滅が見受けられ、保存後では生菌数が著しく減少した。また、比較例2品は、ガムシートがボロボロになり、成形適性が悪かったうえに、製造工程中に生菌数が激減した。
Claims (6)
- 乳酸菌、低水分活性成分、打錠用粉末ガムが共に打錠されており、該乳酸菌としてエンテロコッカス・フェシウムを10 8 個/g以上含有する乳酸菌含有打錠チューインガムであって、上記乳酸菌が打錠用粉末ガムとは別個に準備された乳酸菌であることを特徴とする乳酸菌含有打錠チューインガム。
- 低水分活性成分が、乾燥でん粉である請求項1記載の乳酸菌含有打錠チューインガム。
- 打錠用粉末ガムに用いる糖質全体重量中、還元パラチノースを80重量%以上含有する請求項1記載の乳酸菌含有打錠チューインガム。
- 密封容器に収容、密封されてなる請求項1乃至3の何れか1項に記載の乳酸菌含有打錠チューインガム。
- 口腔衛生効果が得られる旨を表示した、請求項1乃至4の何れか1項に記載の乳酸菌含有打錠チューインガム。
- 乳酸菌、低水分活性成分、打錠用粉末ガムが共に打錠されており、該乳酸菌としてエンテロコッカス・フェシウムを10 8 個/g以上含有する乳酸菌含有打錠チューインガムの製造方法であって、上記乳酸菌を打錠用粉末ガムとは別個に準備した後、該乳酸菌、低水分活性成分及び打錠用粉末ガムを共に打錠することを特徴とする乳酸菌含有打錠チューインガムの製造方法。
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