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JP4580955B2 - 床下通気制御部材およびこれを用いた建築構造 - Google Patents
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JP4580955B2 - 床下通気制御部材およびこれを用いた建築構造 - Google Patents

床下通気制御部材およびこれを用いた建築構造 Download PDF

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Description

本発明は、床下空間と屋根裏を連通する内部通気層が設けられた建物に配設される床下通気制御部材およびこれを具備する建築構造に関する。
本発明者は、外気を建物の通気層に取り入れることにより、木材等の構造材の蒸れを防止して建築物の耐久性を高め、住環境を好適に維持することを可能にしたいわゆる通気断熱構造を備えた建築構造について提案した(特許文献1、2参照)。この通気断熱構造は、建築物の壁構造材の外側と内側に沿って外部通気層と内部通気層とを設け、季節等に応じて外部通気層と内部通気層の通気を制御するとともに、室内壁(壁面)の吸排湿作用と換気作用を利用して室内住環境を好適に維持するものである。
この通気断熱構造においては、外気を床下に取り込み、床下空間から壁構造材の内側に設けられた内部通気層に通気させ、内部通気層を上昇する気流を小屋裏から戸外に流出させることにより、居住室内の熱気や湿気を外部に排出するように構成されている。すなわち、夏期のように外気温が高いときには外部通気層と内部通気層に外気を通流させ、居住室内から熱気、湿気等を排出することによって快適環境を提供し、冬期のように外気温が低いときには外部通気層と内部通気層の通気を遮断して居住室の保温効果を高めることにより、通年にわたって快適な住空間を提供することができる。
特開平11−181901号公報 特開2006−207126号公報
このように通気断熱構造は建物に通気層を設け、居住室の壁面での通気性や湿気の透過を利用して、熱気や湿気を排出して快適な住空間を作り出すもことを目的とする構造である。このような住空間を実現させるために、通気層と室外との連通状態は、形状記憶合金により形成され、室外空気の温度に基づいて作動する開閉機構を有する通気制御部材が用いられている。
このような通気制御部材は、建物の外壁と壁構造材の間に形成された外部通気層の入口部分、壁構造材と室内壁との間に形成される内部通気層と床下空間との連通部分、屋根裏と連通する軒先部分、屋根裏の棟部分や建物の基礎部分等に配設されている。
しかしながら上記の通気制御部材が設けられた建物の暖房手段として床暖房等を用いた場合においては、床暖房を作動させた際に、余熱等により床下空間の空気が加熱され、開閉機構である形状記憶合金の温度が室外空気の温度よりもかなり高い温度になってしまうことがある。このような状況においては、室外空気の温度が低く、本来ならば床下空間と内部通気層を閉止すべきであるが、形状記憶合金が室外空気の温度を誤認識し、床下空間と内部通気層とを連通させてしまうことがあり、居住室が寒くなってしまうという課題が見出された。
本発明は、以上に説明した課題を解決すべくなされたものであり、床暖房などにより床下空間の空気の温度が室外空気の温度に比べて高くなるような状況下(建物の設備状態に関わらず)であっても、開閉機構が室外空気の温度に基づいて床下空間と内部通気層との連通状態を正確に制御することが可能な床下通気制御部材およびこれを具備する建築構造を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため次の構成を備える。
すなわち、壁構造材と室内壁との間に、床下空間と屋根裏に連通する内部通気層が設けられた建物に配設される床下通気制御部材であって、前記床下空間と前記内部通気層とを連通させる連通部および通気路が形成された本体部と、前記連通部の少なくとも一方側に配設され、板厚方向に貫通して形成された貫通孔の位置により前記連通部を開放状態と閉止状態に切り替える遮蔽板と、前記遮蔽板の貫通孔位置を閉止位置と開放位置との間でスライドさせる開閉機構と、を備え、該開閉機構は、前記本体部の下側空間に配設されると共に、形状記憶合金からなるバネ体およびバイアスバネを有し、前記形状記憶合金からなるバネ体は建物の基礎部分と土台部分との間に形成される隙間部分からの室外空気に直接接触するように配設され、該バネ体およびバイアスバネは、外気温に応じて相互間に生じるバネ圧の差により、前記遮蔽板を開放位置と閉止位置との間でスライドさせ、前記床下空間と前記内部通気層との通気が制御されていることを特徴とする床下通気制御部材である。
また、前記形状記憶合金からなるバネ体と、前記バイアスバネを直列配置に接続したことにより、開閉機構の構造を単純化することができ、低コストでの提供が可能になり、メンテナンスも容易になる。
他の発明としては、壁構造材と室内壁との間に、床下空間と屋根裏に連通する内部通気層が設けられ、前記床下空間と前記内部通気層との連通状態、および前記屋根裏と戸外との連通状態を外気温に応じて連通・遮断制御する通気断熱構造を備えた建築構造であって、前記床下空間と内部通気層とを連通する床下通気制御部材として、前記床下空間と前記内部通気層とを連通させる連通部および通気路が形成された本体部と、前記連通部の少なくとも一方側に配設され、板厚方向に貫通して形成された貫通孔の位置により前記連通部を開放状態と閉止状態に切り替える遮蔽板と、前記遮蔽板の貫通孔位置を閉止位置と開放位置との間でスライドさせる開閉機構と、を備え、該開閉機構は、前記本体部の下側空間に配設されると共に、形状記憶合金からなるバネ体およびバイアスバネを有し、前記形状記憶合金からなるバネ体は建物の基礎部分と土台部分との間に形成される隙間部分からの室外空気に直接接触するように配設され、該バネ体およびバイアスバネは、外気温に応じて相互間に生じるバネ圧の差により、前記遮蔽板を開放位置と閉止位置との間でスライドさせることにより、前記床下空間と前記内部通気層との通気状態を制御する床下通気制御部材が取り付けられていることを特徴とする建築構造である。
本発明に係る床下通気制御部材によれば、床下空間から屋根裏に連通する内部通気層への通気を室外気温に応じて的確に空気の流通量を制御することができる。このように通気状態の制御は室外温度に基づいてなされるので、床暖房が配設された住宅であっても、冬季には床下空間と内部通気層との連通状態は確実に遮断されるため、暖房効率の良い快適な居住空間を提供することができる。
また、建物内の空気の流通状態を、それぞれの季節に適した状態にすることができるため、冷暖房に必要なエネルギーの消費を最小限にすることができ、経済的である。さらには、エネルギーの使用量が削減でき、エネルギー消費に伴う二酸化炭素の排出量が削減するので地球温暖化を抑制することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施の形態を、添付図面にしたがって詳細に説明する。
(通気断熱構造)
はじめに、本発明に係る通気制御装置を用いた建築構造(通気断熱構造)ついて説明する。図1に示す建物は、断熱材からなる壁構造材10の外側に、壁構造材10との間に通気層を設けて外壁12を設置し、壁構造材10の内側に、壁構造材10との間に通気層を設けて室内壁14を設置した構造を備える。壁構造材10に沿って外壁12と壁構造材10とに挟まれた部位が外部通気層16であり、壁構造材10と室内壁14とによって挟まれた部位が内部通気層18である。
外壁12の下端には通気制御部材17が設けられている。この通気制御部材17は外部通気層16における通気を制御するためのものであり、通気制御部材17を開くことにより外部通気層16では下方から上方に向けて通気され、通気制御部材17を閉止することによって外部通気層16での通気が遮断される。通気制御部材17は、たとえば形状記憶合金を用いたモジュールを利用して構成することができる。通気制御部材17は、夏期のように外気温が高いときには開放され、冬期のように外気温が低いときには閉止するように制御される。
一方、室内壁14および床材15は、基礎20に支持された土台22との間に開口部を設けて取り付けられている。内部通気層18は土台22と室内壁14および床材15とのの間に設けた開口部を介して床下空間23に連通する。
基礎20には外部と連通する開口部20aが形成され、開口部20aに開閉機構付き地窓21が取り付けられている。この開閉機構付き地窓21は、開放位置と閉止位置との間で回動する遮蔽板を備え、形状記憶合金を用いたモジュールを利用して遮蔽板を開放位置と閉止位置に回動することによって、夏期のように外気温が高いときには開放され、冬期のように外気温が低いときには閉止されるように制御される。
内部通気層18と床下空間23とを連絡する部位にも、内部通気層18と床下空間23との連通状態を制御する床下通気制御部材24が設けられている。この床下通気制御部材24もまた、形状記憶合金からなるバネ体を用いたモジュールを利用して開閉制御され、床下通気制御部材24は、夏期等のように外気温が高いときには内部通気層18と床下空間23とを連通させ、冬期のように外気温が低いときには内部通気層18と床下空間23との連通が閉止するように制御される。
なお、形状記憶合金からなるバネ体を利用した開閉機構モジュールは、形状記憶合金からなるバネ体64Aと、通常の弾性材からなるバイアスバネ64Bとを、互いの弾性力(引っ張り力)が逆向きとなるように取り付け、夏期のように外気温が高くなったときには形状記憶合金からなるバネ体64Aによる弾性力が通常の弾性材からなるバイアスバネ64Bの弾性力を上回るように設定し、その弾性力の差が駆動力として利用できるように構成されている。
居住室13は、透湿性を備えた材料からなる室内壁14、床材15および天井19によって形成され、内部通気層18は室内壁14の上部で天井19の上方の小屋裏25に連通する。小屋裏25には屋根26の下方に屋根26と同形態に断熱材からなる小屋裏材28が設けられている。こうして、居住室13は内部通気層18および小屋裏25によって囲まれた構造となる。
小屋裏25の頂部には、屋根26と小屋裏25とを連通する開口部25aが設けられ、小屋裏25と屋根裏30とは開口部25aを介して連通する。
屋根裏30に連通して設けられている軒先32にも形状記憶合金からなるバネ体を利用した通気制御部材34が取り付けられている。通気制御部材34は軒先32に設けた開口部に取り付けられ、外気温が高いときには軒先32の内外を連通させ、外気温が低いときには軒先32の内外の連通を遮断するように作用する。
屋根裏30の棟部分には開口部30aが設けられ、この開口部30aを覆うように屋根26の棟の上部にハット部材36が設置されている。ハット部材36は開口部30aに雨風が進入しないように保護するとともに、開口部30aを介して屋根裏30と戸外とが連通するように設けられている。ハット部材36の内部には遮蔽板を開閉して屋根裏30と戸外との連通を断続する形状記憶合金からなるバネ体を利用した通気制御部材37が設けられている。
以上説明したように、本実施形態の建築構造では、居住室13の周囲に設けた内部通気層18と床下空間23とを連通可能とし、内部通気層18を小屋裏25に連通させ、小屋裏25と屋根裏30とを連通させることによって建物全体に通気構造を設け、通気制御部材17、34、37と開閉機構付き地窓21と、床下通気制御部材24を開閉制御することによって、居住室13における住環境を通年にわたって良好な環境に維持することができる。
すなわち、夏期のような高温で多湿になる時期(図1のA−A線の左半部に示す)においては、床下通気制御部材24、開閉機構付き地窓21および通気制御部材17、34、37がいずれも開放され、外部通気層16においては通気層内で温められた空気が上昇気流となって熱気が外部に放出され、内部通気層18では開閉機構付き地窓21から床下空間23に外気が流入し、床下通気制御部材24、小屋裏25、屋根裏30を経由してハット部材36から戸外に流出する。屋根裏30では軒先32から空気が流入し、軒先32から棟側に向けて上昇流が生じる。
こうして、建築物全体が通気循環状態となり、居住室13においては室内壁14から内部通気層18へ熱気、湿気が透過し、室内環境が快適な状態に維持されるようになる。
また、冬期のように外気温が低くなった場合(図1のA−A線の右半部に示す)には、開閉機構付き地窓21、床下通気制御部材24および、通気制御部材17、34、37がいずれも閉止状態になり、外部通気層16および内部通気層18における通気がなされない状態になる。外部通気層16および内部通気層18での通気がなされなくなると、通気層は保温層として作用し、居住室13内で保温された空気は戸外に排出されず、建物全体が保温される。床下空間23は地熱によって温められ、建築物の保温に寄与する。こうして居住室13は暖かく保温され、快適な住空間として維持される。
ところで、室内で料理をしたり、多人数が集まったりした場合、また雨季等においては、一時的に居住室13内の湿度が高くなったり、温度が高くなったりして強制的に換気が必要になる場合がある。
このため、室内の換気用に排気ファン40を取り付ける場合がある。この排気ファン40を作動させる際には外気を取り入れる必要があり、本実施形態の通気構造を備えた建物であれば内部通気層18を介して居住室13に外気を取り込むことも可能であるが、より直接的に外気を取り込む方法として、本実施形態では、構造材10と居住室13の室内壁14との間を横断するように居住室用通気制御部材42を取り付ける構成を採用した。
本実施形態の建物の通気構造において特徴的な構成は、居住室13と戸外とを居住室用通気制御部材42により直接的に連絡して、外気を居住室13に取り込みやすくしたこと、また、居住室用通気制御部材42は必要に応じて開閉可能とし、通年での通気制御と合わせて利用することによって、さらに快適な住空間が得られるようにしたものである。
居住室用通気制御部材42の開閉動作は、手動により作動させる形態、他の通気制御部材と同様に形状記憶合金からなるバネ体を用いた温度変化に基づいて自動的に作動させる形態のいずれの形態であってもよい。
(床下通気制御部材)
図2〜図5に、本実施形態における床下通気制御部材を示す。図2は、本実施形態における床下通気制御部材の配設状態を示す斜視図である。図3は本実施形態における床下通気制御部材内の空気の流れを示す説明図である。図4は夏季における床下通気制御部材の状態を示す説明図である。図5は、冬季における床下通気制御部材の状態を示す説明図である。ここで、図4と図5は、ダクト60Bの表示を省略した図面になっている。
床下通気制御部材24は、床下空間23と内部通気層18のそれぞれに連通する連通部60Aが形成されると共に、床下空間23から内部通気層18を橋渡しするように本体部60が配設されている。本体部60は土台22にネジ止め等によって取り付けられる。本体部に形成されたそれぞれの連通部60Aは、床下空間23および内部通気層18に進入した状態に形成されている。本実施形態においては、床下空間23側の連通部60Aの開口部分がスリット状に形成されている。
図2,3に示すように、内部通気層18側の連通部60Aには、ダクト60Bが取り付けられている。ダクト60Bは、本体部60に差し込むことにより取り付けられているがネジ止めにより土台22に固定してもよい。また、本体部60の内部空間は中空構造に形成されていて、この中空構造部分が連通部60Aを介して床下空間23と内部通気層18との間の空気を流通させる通気路60Cとなっている。建物の構造によってはダクト60Bが本体部60と一体に形成されている場合や、ダクト60Bを用いない場合もある。
本実施形態においては、床下空間23側の連通部60Aに遮蔽板62が開閉機構64によりスライド可能に配設されている。遮蔽板62は本体部60に配設された保持片60Dにより本体部60の側壁面に沿って立設した状態に保持される。
遮蔽板62には板厚方向に貫通する貫通孔62Aが形成されている。遮蔽板62の貫通孔62Aは、遮蔽板62がスライドする方向に所要間隔をあけてスリット状に配設されている。より詳細には、貫通孔62Aの配設間隔は連通部60Aにおける開口部のスリット間隔と同じスリット間隔となるように形成されている。遮蔽板62のスライド量は、貫通孔62Aの位置が連通部60Aのスリット状に形成された開口部を完全に閉止する状態から完全に開口する状態の範囲でなされる。
また、遮蔽板62のスライド方向の中間部分には、開閉機構64を構成するバネ体64Aとバイアスバネ64Bを係合する係合ピン62Bが配設されている。係合ピン62Bの先端部分には係止孔(図示せず)が形成されている。係合ピン62Bは本体部60の側壁に形成された挿通孔(図示せず)に挿通される。挿通孔は遮蔽板62のスライド方向にのびる長孔に形成されている。
開閉機構64は、本体部60の下側空間60Zに配設されている。開閉機構64は、形状記憶合金からなるバネ体64Aと、通常の鋼材からなるバイアスバネ64Bにより構成されている。バネ体64Aとバイアスバネ64Bの一方の端部は、遮蔽板62に形成された係合ピン62Bに係合されていて、バネ体64Aとバイアスバネ64Bとが直列配置となるように接続されている。バネ体64Aとバイアスバネ64Bの他方の端部は本体部60に係合されている。
開閉機構64が配設されている下側空間60Zには室外空間に連通する通気窓60Yが形成されている。本実施形態における床下通気制御部材24は、建物の基礎20の上端部と建物の土台22との間に図示しないスペーサを配設することにより形成された隙間部分Sの位置に通気窓60Yが面するように配設されている。このように、形状記憶合金からなるバネ体64Aは室外空気に直接接触させる(晒す)ように配設されている。
なお、本実施形態における建物の床下空間23と室外との連通は、床下通気制御部材24を介してのみ連通させるため、通気窓60Yが面しない建物の基礎20の上端部と建物の土台22との間の隙間部分Sにはコーキング材Cにより気密にシールされている。
バイアスバネ64Bのバネ圧はバイアスバネ64Bの温度に係らずほぼ一定であるのに対し、バネ体64Aのバネ圧は、バネ体64Aの温度が所定温度になると急激に変化するように形成されている。ここで、バネ体64Aを形成する形状記憶合金の設定によっては、ある温度を境界としてバネ体64Aのバネ性をほとんどなくしてしまう設定や、温度変化に応じて徐々にバネ体64Aのバネ性を減らしていく設定を適宜選択することができる。ある温度を境界としてバネ体64Aのバネ性をなくす設定を採用すれば、設定温度を境にして連通部60Aを完全に閉止状態にし、床下空間23と内部通気層18とを遮断することができる。
これに対し、温度変化に応じて徐々にバネ体64Aのバネ性を減らす設定を採用すれば、春や秋等において、床下空間23と内部通気層18とを完全に遮断することなく、半開き(半連通)状態にすることができる。形状記憶合金の設定は建物を建設する地区の気候条件や居住者の好みに応じて適宜選択すればよい。
(床下通気制御部材の作用)
続いて、本実施形態の床下通気制御部材24の作用について説明する。
先にも説明したように、形状記憶合金からなるバネ体を利用した開閉機構モジュール(開閉機構)64は、形状記憶合金からなるバネ体64Aと、通常の弾性材により形成されたバネからなるバイアスバネ64Bを、互いの弾性力(引っ張り力)が逆向きとなるように取り付け、その弾性力の差を駆動力として利用している。
本実施形態においては、夏期における室外気温の状態においては、形状記憶合金からなるバネ体64Aによる弾性力が通常の弾性材からなるバイアスバネ64Bの弾性力を上回るように設定しておき、夏季等の室外温度が高い状態でバネ体64Aがバイアスバネ64Bを引っ張り、遮蔽板62をバネ体64A側に引き寄せる。これとは反対に、冬季においては、バイアスバネ64Bがバネ体64Aを引っ張り、遮蔽板62をバイアスバネ64B側に引き寄せる。
バネ体64Aおよびバイアスバネ64Bの弾性力およびバネの長さは、夏季においては連通部60Aの開口部を開放させる位置(図4)とし、冬季においては連通部60Aの開口部を閉止させる位置(図5)となるように設定されている。
また、通気制御部材17、34、37と開閉機構付き地窓21についても床下通気制御部材24と同様に動作し、夏季においては建物の通気部分が開放状態となり、積極的に外気が流通することにより、湿気が少なく涼しい居住空間を得ることができる。反面、冬季においては、建物の通気部分が閉止状態となり、通気部分に存在する空気が断熱層となり、暖房効率の良い暖かい居住空間を得ることができる。
以上に本実施形態に基づいて本願発明に係る床下通気制御部材およびこれを用いた建築構造について説明してきたが、本願発明は以上の実施形態に限定されるものではないのはもちろんである。
例えば、開閉機構64のバネ体64Aとバイアスバネ64Bのバネ圧の設定は、夏季においてバネ体64Aのバネ圧をバイアスバネ64Bよりも大きくする形態としているが、逆のバネ圧の設定形態であってもよいのはもちろんである。要は、夏季と冬季におけるバネ体64Aとバイアスバネ64Bのバネ圧に差をもたせることにより、本体部60の連通部60Aの位置に対して遮蔽板62の貫通孔62Aの位置をスライドさせることができればよいのである。
また、以上に説明した実施形態においては、図2に示すように床下通気制御部材24の本体部60の内部通気層18側に2つの連通部60Aのそれぞれに独立したダクト60Bを接続した形態について説明しているが、この形態に限定されるものではないのはもちろんである。
例えば図6に示すように、ダクト60Bを内部通気層18側の各連通部60A,60Aに共有させる形態としても良い。そしてこの構成を採用する場合、ダクト60Bと壁面内の柱等が干渉する部分においては、ダクト60Bを回避させるための切欠部を柱等に形成しておけばよい。このような構成にすることで、床下通気制御部材24を壁面内(柱間)に配設する作業負担が大幅に軽減されるため、施工コストを大幅に削減することができる。また、床下通気制御部材24の取り付け精度を向上させることができるため好都合である。
開閉機構付き地窓を用いた建物の通気断熱構造を示す説明図である。 本実施形態における床下通気制御部材の配設状態を示す斜視図である。 本実施形態における床下通気制御部材内の空気の流れを示す説明図である。 夏季における床下通気制御部材の状態を示す説明図である。 冬季における床下通気制御部材の状態を示す説明図である。 床下通気制御部材の他の実施形態の一例を示す斜視図である。
符号の説明
10 壁構造材
12 外壁
13 居住室
16 外部通気層
17、34、37 通気制御部材
18 内部通気層
20 基礎
20a 地窓孔
21 開閉機構付き地窓
22 土台
23 床下空間
24 床下通気制御部材
25 小屋裏
26 屋根
28 小屋裏材
30 屋根裏
32 軒先
36 ハット部材
40 排気ファン
60 本体部
60A 連通部
60B 係合ピン
60C 通気路
60D 保持片
60Y 通気窓
60Z 下側空間
62 遮蔽板
62A 貫通孔
62B 係合部
64 開閉機構
64A バネ体
64B バイアスバネ
C コーキング
S 隙間部分

Claims (3)

  1. 壁構造材と室内壁との間に、床下空間と屋根裏に連通する内部通気層が設けられた建物に配設される床下通気制御部材であって、
    前記床下空間と前記内部通気層とを連通させる連通部および通気路が形成された本体部と、
    前記連通部の少なくとも一方側に配設され、板厚方向に貫通して形成された貫通孔の位置により前記連通部を開放状態と閉止状態に切り替える遮蔽板と、
    前記遮蔽板の貫通孔位置を閉止位置と開放位置との間でスライドさせる開閉機構と、を備え、
    該開閉機構は、前記本体部の下側空間に配設されると共に、形状記憶合金からなるバネ体およびバイアスバネを有し、前記形状記憶合金からなるバネ体は建物の基礎部分と土台部分との間に形成される隙間部分からの室外空気に直接接触するように配設され、該バネ体およびバイアスバネは、外気温に応じて相互間に生じるバネ圧の差により、前記遮蔽板を開放位置と閉止位置との間でスライドさせ、前記床下空間と前記内部通気層との通気が制御されていることを特徴とする床下通気制御部材。
  2. 前記形状記憶合金からなるバネ体と、前記バイアスバネが直列配置に接続されていることを特徴とする請求項1記載の床下通気制御部材。
  3. 壁構造材と室内壁との間に、床下空間と屋根裏に連通する内部通気層が設けられ、前記床下空間と前記内部通気層との連通状態、および前記屋根裏と戸外との連通状態を外気温に応じて連通・遮断制御する通気断熱構造を備えた建築構造であって、
    前記床下空間と内部通気層とを連通する床下通気制御部材として、
    前記床下空間と前記内部通気層とを連通させる連通部および通気路が形成された本体部と、
    前記連通部の少なくとも一方側に配設され、板厚方向に貫通して形成された貫通孔の位置により前記連通部を開放状態と閉止状態に切り替える遮蔽板と、
    前記遮蔽板の貫通孔位置を閉止位置と開放位置との間でスライドさせる開閉機構と、を備え、
    該開閉機構は、前記本体部の下側空間に配設されると共に、形状記憶合金からなるバネ体およびバイアスバネを有し、前記形状記憶合金からなるバネ体は建物の基礎部分と土台部分との間に形成される隙間部分からの室外空気に直接接触するように配設され、該バネ体およびバイアスバネは、外気温に応じて相互間に生じるバネ圧の差により、前記遮蔽板を開放位置と閉止位置との間でスライドさせることにより、前記床下空間と前記内部通気層との通気状態を制御する床下通気制御部材が取り付けられていることを特徴とする建築構造。
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