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JP4580964B2 - 立軸ポンプ - Google Patents
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JP4580964B2 - 立軸ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は立軸ポンプに関する。
従来、立軸ポンプの高さを低減するための種々の試みが提案されている。例えば、特許文献1には、吐出エルボの上側外面に減速装置を一体的に設けた立軸ポンプが開示されている。また、特許文献2には、吐出エルボ内に減速装置の一部を内蔵した立軸ポンプが開示されている。さらに、特許文献3には中間ケーシング内に減速機構を内蔵した立軸ポンプが開示されている。
しかし、特許文献1〜3のいずれに記載の立軸ポンプも、揚水がない状態での空中での運転(ドライ運転)や、揚水が海水である場合に適用することについて十分な考慮がなされていない。具体的には、特許文献1〜3のいずれに記載の立軸ポンプも、主軸を支持する軸受の信頼性向上に関して特段の考慮はなされていない。
また、特許文献1,2にいずれに記載の立軸ポンプにおいても、減速装置は吐出エルボに配置されているので、立軸ポンプが固定された据付床から上方にある程度の離れた位置に減速装置が位置する。そのため、立軸ポンプの作動時に減速装置の発生する振動や騒音が大きくなる傾向がある。
さらに、特許文献2に記載の立軸ポンプでは、水流が鉛直方向から水平方向に方向転換される吐出エルボ内に減速装置が存在するので、吐出エルボ内での流体抵抗が増す。その結果、吐出エルボ内における圧力損失が増してポンプ効率の低下を招く。
さらにまた、特許文献3に記載の立軸ポンプでは、通常は水槽内の水中に位置している中間ケーシング内に減速装置があるため、メンテナンスが不便である。具体的には、故障診断等のために立軸ポンプのケーシング全体を水槽から引き上げる必要がある。
特許第3306749号明細書 特許第3623135号明細書 特開2001−73982号公報
本発明は、ポンプ効率を低下させることなく据付床からの高さを低く抑えつつ、揚水がない状態での空中での運転(ドライ運転)や、揚水が海水である場合にも適用でき、減速装置の振動及び騒音を低減でき、かつメンテナンスも容易な立軸ポンプを提供することを課題とする。
本発明は、鉛直方向に延びて下端側に吸込口を有する揚水管と、この揚水管内で鉛直方向に延び、かつ下端側に羽根車が固定された主軸と、前記揚水管の上端側に配置された吐出エルボとを備える立軸ポンプにおいて、据付床に固定され、上端側に前記吐出エルボが連結され、かつ下端側に前記揚水管の上端側が連結された直管状の吊り下げ管を備え、前記吊り下げ管内に内蔵された第1の部分と、前記吊り下げ管の管壁を貫通し、一端が前記第1の部分に接続されて他端が前記吊り下げ管の外部に配置された第2の部分と、前記吊り下げ管の外側に配置されて前記第2の部分の他端に接続された第3の部分とを有するケーシングと、上端側が前記第1の部分内に配置される一方、下端側が前記ケーシングの外部に位置して前記主軸の上端と連結された鉛直方向に延びる出力軸と、一端が前記第3の部分内に配置される一方、他端が前記ケーシングの外部に位置して原動機側に連結された水平方向に延びる入力軸と、前記ケーシング内に配置されて前記原動機側から前記入力軸に入力された回転を前記出力軸に伝達する動力伝達機構を備える、減速装置と、前記主軸を取り囲むように前記揚水管内に配置され、上端側が前記減速装置のケーシングの第1の部分の下端に連結されて前記減速装置のケーシングの内部と連通し、下端側が液密状態で封鎖され、前記主軸を支持する第1の軸受と前記減速装置の出力軸を支持する第2の軸受とが収容され、かつ第1の潤滑油が充填された第1の潤滑油室を前記減速装置の第1の部分の内部と共に形成する保護管と、上端が前記減速装置のケーシングの第1の部分に接続される一方、下端が保護管の下端側に接続された潤滑油循環経路と、前記主軸又は出力軸に設けられ、前記潤滑油循環路の上端側から下端側を経て前記第1の潤滑油室を上昇して前記潤滑油循環路の上端側に戻る潤滑油流れを発生させる、潤滑油循環機構と、を備えることを特徴とする、立軸ポンプを提供する。
主軸を支持する第1の軸受と減速装置の主力軸を支持する第2の軸受は、潤滑油循環経路と潤滑油循環機構により第1の潤滑油が循環される第1の潤滑油室内に配置されている。そのため、軸受の許容荷重が増大すると共に信頼性が高まり、ドライ運転や揚水が海水である場合にも適用できる。
また、減速装置のケーシングは第1の部分が吊り下げ管内に内蔵され、第2の部分が吊り下げ管を貫通し、かつ第3の部分は吊り下げ管の外部に配置されている。そのため、減速装置のケーシングの最上部を吐出エルボの最上部以下の高さに設定でき、据付床からの立軸ポンプの高さを低く抑えることができる。
さらに、据付床に固定された吊り下げ管に減速装置のケーシングが配置されており、吐出エルボに減速装置のケーシングが配置されている場合と比較すると、減速装置は据付床に近い位置にある。そのため、立軸ポンプの作動時に減速装置が発生する振動や騒音を低減できる。また、減速装置のケーシングの第1の部分は吊り下げ管内に内蔵されていることによって、立軸ポンプの作動時に減速装置が発生する騒音を低減できる。
さらにまた、減速装置のケーシングの第1の部分は、水流の向きが鉛直方向から水平方向に方向転換される吐出エルボ内ではなく、直管状の吊り下げ管内に配置されている。そのため、吐出エルボ内に流体抵抗を増加させる突起等の障害物が存在せず、吐出エルボ内での圧力損失を低減できるので、ポンプ効率を高めることができる。吊り下げ管と減速装置のケーシングの間の流路断面積を揚水管の流路断面積に対して最適に設定することにより、具体的にはこれらの流路断面積を等しく設定することにより圧力損失を低減できる。
具体的には、前記ケーシングの第1の部分の内部に、隔壁で仕切られた上側室と下側室が形成され、前記下側室は前記第2の軸受を収容すると共に、前記第1の潤滑油室の一部を構成し、前記上側室は、前記ケーシングの第2の部分及び第3の部分の内部と共に、第2の潤滑油が充填された第2の潤滑油室を構成する。
前記第1の潤滑油室内の前記第1の潤滑油の圧力と前記揚水管、前記吊り下げ管、及び前記吐出エルボ内の揚水の流路の静圧との差圧に応じて変形し、前記第1の潤滑油の圧力を前記流路内の静圧と等しくなるように前記第1の潤滑油室の体積を変化させる自動調圧装置をさらに備えることが好ましい。
この自動調圧装置を設けることで、第1の潤滑油室と揚水の流路の圧力差によって流路へ第1の潤滑油が漏洩するのを防止できる。また、この圧力差によって流路から第1の潤滑油室へ水分が侵入するのを防止できる。
前記第1の潤滑油室に充填された前記第1の潤滑油は生分解性の潤滑油であることが好ましい。
第1の潤滑油として生分解性の潤滑油を採用すれば、第1の潤滑油室から流路への第1の潤滑油の漏洩が発生した場合にも第1の潤滑油は速やかに流路の揚水中に分解するので、第1の潤滑油の漏洩に起因する環境への影響を最小限に低減できる。
本発明の立軸ポンプでは、主軸を支持する第1の軸受と減速装置の主力軸を支持する第2の軸受は、潤滑油循環経路と潤滑油循環機構により第1の潤滑油が潤滑される第1の潤滑油室内に配置されているので、軸受の許容荷重が増大すると共に信頼性が高まり、ドライ運転や揚水が海水である場合にも適用できる。
また、減速装置のケーシングは第1の部分が吊り下げ管内に内蔵され、第2の部分が吊り下げ管を貫通し、かつ第3の部分は吊り下げ管の外部に配置されている。そのため、減速装置のケーシングの最上部を吐出エルボの最上部以下の高さに設定でき、据付床からの立軸ポンプの高さを低く抑えることができ、原動機を据付床の上方に設けた別の床の設置する必要も、据付床上に設置した大型で高さの高い架台上に原動機を設置する必要もない。
さらに、吐出エルボに減速装置のケーシングが配置されている場合と比較すると減速装置は据付床に近接して配置され、かつ減速装置のケーシングの第1の部分は吊り下げ管内に内蔵されているため、立軸ポンプの作動時に減速装置が発生する振動や騒音を低減できる。
さらにまた、減速装置のケーシングの第1の部分は、水流が鉛直方向から水平方向に方向転換される吐出エルボ内ではなく、直管状の吊り下げ管内に配置されているため、吐出エルボ内における圧力損失を低減することができ、ポンプ効率を高めることができる。
自動調圧装置を設けることにより、減速装置のケーシングから吊り下げ管内の流路への潤滑油の漏洩や、吊り下げ管内の流路からケーシング内への水分の侵入を防止できる。
第1の潤滑油として生分解性の潤滑油を採用することで、潤滑油流出による環境への影響を最低限に抑えることができる。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図3は本発明の第1実施形態にかかる立軸ポンプ1を示す。立軸ポンプ1のポンプケーシング2は水槽3の上方に設けられた据付床4に固定されている。また、ポンプケーシング2は、鉛直方向に延びる直管状の揚水管6、揚水管6の下端に連結されたベーンケーシング7、及びベーンケーシング7の下端に連結されて下端が吸込口8aを構成するベルマウス8を備える。さらに、ポンプケーシング2は後に詳述する吊り下げ管9を介して揚水管6の上端側に連結された吐出エルボ10を備える。吐出エルボ10は上端の吐出口10aに向かって鉛直方向から水平方向に湾曲している。吐出口10aは吐出水槽側への配管(図示せず)に連結されている。
ポンプケーシング2内には、鉛直方向に延びる主軸11がカットレス軸受、セラミック軸受等のすべり軸受である軸受(第1の軸受)12A,12Bによって回転自在に支持されている。ベーンケーシング7内に位置している主軸11の下端には、羽根車13が固定されている。一方、揚水管6の上端付近に位置している主軸11の上端は、カップリング14を介して後述する減速装置16の出力軸21に連結されている。
主軸11の下端側の軸受12Aは、ガイドーベーン101の先端側に先端に連結された両端開口のフレーム102内のホルダ103Aに取り付けられている。一方、主軸11の上端側の軸受12Bは揚水管6に固定されたホルダ103Bに取り付けられている。
吊り下げ管9は両端開口の直管状であり、上端に吐出エルボ10が固定されたフランジ9aを備え、下端側に揚水管6を吊り下げるためのフランジ9bを備える。下側のフランジ9bの外側には据付床4への固定のためのベースプレート9cが一体的に設けられている。据付床4にはポンプケーシング2を挿通させるための貫通孔4aが形成されている。ベースプレート9cはこの貫通孔4aの孔縁付近で据付床4に固定されている。吊り下げ管9のフランジ9bに固定された揚水管6は貫通孔4aに挿通されて水槽3の底部へ向けて延びている。図2において9dはフランジ9bに設けられた揚水管6との連結のためのボルト(図示せず)を挿通するボルト孔であり、9eはベースプレート9cに設けられた据付床4への固定のためのボルト(図示せず)を挿通するボルト孔である。
据付床4には図示しない原動機が配置されており、この原動機の出力軸は水平方向に延びている。立軸ポンプ1は、原動機の出力軸の回転を減速して主軸11に伝達し、回転軸の方向を水平方向から鉛直方向に変換するための減速装置16を備える。換言すれば、減速装置16は駆動力伝達方向の変換機としても機能する。
減速装置16のケーシング17は、吊り下げ管9と一体的に設けられており、その内部は大気及びポンプケーシング2内の流水に対して密封されている。ケーシング17は、吊り下げ管5内に内蔵された第1の部分18、吊り下げ管9の管壁を貫通する第2の部分19、及び吊り下げ管5の外側に配置された第3の部分20を備える。
ケーシング17の第1の部分18は鉛直方向に延びる円筒状部の上下両端に半球殻状部を備える。また、第1の部分18は円筒状部の軸線が吊り下げ管9内の流路(断面円形)の軸線と一致するように配置されている。かかる第1の部分18の形状及び配置により、吊り下げ管9内の第1の部分18を内蔵したことによる流路抵抗の増加は最小限に抑制されている。なお、上側の円筒状部は吐出エルボ10の下端から僅かに突出しているが、この部分では吐出エルボ10は鉛直方向に延びる直管状である。すなわち、吐出エルボ10が鉛直方向から水平方向へ湾曲している個所まではケーシング17の第1の部分18は突出していない。
ケーシング17の第2の部分19は水平方向に延びる円筒状部であり、吊り下げ管9の管壁の上端付近を貫通している。第2の部分19の一端(図において右側の端部)は吊り下げ管9内に位置しており、第1の部分18に接続されている。第2の部分19の他端(図において左側の端部)は吊り下げ管9の外側に位置しており、第3の部分20に接続されている。
ケーシング17の第3の部分20は概ね直方体の中空箱状であり、その底壁は吊り下げ管9の下側のフランジ9aにより構成され、かつ側壁のうち図1において右側下方の部分は吊り下げ管9の管壁により構成されている。
減速装置16の出力軸21は鉛直方向に延び、上端はケーシング17の第1の部分18内に配置され、下端は第1の部分18から下方に突出して揚水管6内に位置している。出力軸21の下端は前述のようにカップリング14によって主軸11の上端に連結されている。出力軸21はカットレス、セラミック軸受等のすべり軸受である軸受(第2の水中軸受)12Cにより回転自在に支持され、中空シャフト22とボール軸受23Aによってスラスト方向に位置決めされている。
減速装置16のケーシング17の第1の部分18の内部は、隔壁18aにより上側室18bと下側室18cに仕切られている。出力軸21はこの隔壁18aを貫通して下向きに延びている。隔壁18aの出力軸21が貫通する部分には軸封装置24Aが取り付けられており、上側室18bと下側室18cとは互いに液密状態で仕切られている。上側室18b内には、中空シャフト22とボール軸受23に加え、後述するカサ歯車29A,29Bは収容されている。一方、下側室18c内には軸受12Cが収容されている。
減速装置16の入力軸26は水平方向に延び、ケーシング17の第3の部分20内の2つのボール軸受23B,23Cによって回転自在に支持されている。入力軸26は、一端(図において右側の端部)がケーシング17の第3の部分20内に配置され、他端(図において左側の端部)がケーシング17の外部に配置されている。この入力軸26の他端が前述のように原動機に連結されている。第3の部分20の入力軸26が貫通する部分には軸封装置24Bが取り付けられている。
本実施形態では、原動機から入力軸26に入力された回転を減速して出力軸21に伝達する動力伝達機構は、一対の平歯車27A,27B、中間軸28、及び一対のカサ歯車29A,29Bにより構成されている。まず、入力軸26の一端に平歯車27Aが固定されている。この平歯車27Aと噛合する平歯車27Bは水平方向に延びる中間軸28の一端に固定されている。中間軸28は、ケーシング17の第3の部分20内のボール軸受23Dと、第2の部分19内の2つのボール軸受23E,23Fにより回転自在に支持されている。中間軸28の他端に固定されたカサ歯車29Aは出力軸21の上端に固定されたカサ歯車29Bと噛合している。入力軸26に入力された原動機の回転は、平歯車27A、平歯車27B、中間軸28、カサ歯車29A、及びカサ歯車29Bを経て出力軸21に伝達される。この間に回転速度が減速され、かつ回転軸の向きが水平方向から垂直方向に変換される。
揚水管6内には主軸11と出力軸21を間隔をあけて取り囲む保護管104A,104Bが配置されている。下側の保護管104Aは、下端側がフレーム102の上端に液密状態で取り付けられ、上端がホルダ103Bの下端に液密状態で取り付けられている。また、上側の保護管104Bは、下端側がホルダ103Bの上端に液密状態で取り付けられ、上端が減速装置16のケーシング17の第1の部分18の下端に液密状態で取り付けられている。ケーシング17の第1の部分18の下端には開口18dが形成されており、第1の部分18内の下側室18cと保護管104A,104Bの内部が連通している。一方、保護管104Aの下端側はホルダ103Aの下端に取り付けられた軸封措置24Cにより液密状態で封鎖されている。
保護管104A,104Bの内部と減速装置16のケーシング17の第1の部分18のうち下側室18cとにより第1の潤滑油室110Aが形成されている。一方、減速装置16のケーシング17の第1の部分18のうち上側室18bと、ケーシング17の第2の部分19及び第3の部分20の内部とにより第2の潤滑油室110Bが形成されている。第1の潤滑油室110Aと第2の潤滑油室110Bとは軸封装置24Aにより液密状態で違いに仕切られている。
第1の潤滑室110Aには生分解性の潤滑油(第1の潤滑油)が充填されている。生分解性潤滑油としては、例えば合成エステル系生分解油、ポリエステル系植物系生分解油がある。一方、第2の潤滑室110Bには生分解性でない通常の潤滑油(第2の潤滑油)が充填されている。通常の潤滑油としては、例えばタービン油がある。
上端側が減速装置16のケーシング17の第1の部分18のうち下側室18bに接続される一方、下端が保護管104Aの下端側(ホルダ13Aの内部の軸封装置24Cと軸受12Aの間の領域)に接続された潤滑油管路(潤滑油循環経路)105が設けられている。この潤滑油管路105には、据付床4より上方に位置する部分に、開閉用のバルブ37とオイルフィルタ137が介設されている。潤滑油管路105にも第1の110Aと同じ生分解性潤滑油が充填されている。
出力軸21の保護管103Bとケーシング16の接続部位の付近に、羽根(潤滑油循環機構)108が設けられている。この羽根108は主軸11に設けてもよい。立軸ポンプ1の運転時の主軸11及び出力軸21の回転と共に、羽根108が回転する。この羽根108の回転により、第1の潤滑油室110A内を生分解性潤滑油が循環する。具体的には、羽根108の回転により、潤滑油管路105の上端側から下端側へ流れ、軸受12Aよりも下方で第1の潤滑油室110A内に流入し、さらに第1の潤滑油室110Aを上昇して軸受12A〜12Cを介して潤滑油管路105の上端側に戻る潤滑油流れが発生する。
以上の構成を備える本実施形態の立軸ポンプ1には以下の特徴がある。
まず、軸受12A〜12Cは、潤滑油管路105と羽根108により第1の潤滑油が循環される第1の潤滑油室110A内に配置されている。そのため、軸受12A〜12Cの許容荷重が増大すると共に信頼性が高まり、ドライ運転や揚水が海水である場合にも適用できる。
また、減速装置16のケーシング17は第1の部分18が吊り下げ管9内に内蔵され、第2の部分19が吊り下げ管を貫通し、かつ第3の部分20は吊り下げ管9の外部に配置されている。そのため、減速装置16のケーシング17の最上部を吐出エルボ10の最上部以下の高さに設定でき、据付床4からの立軸ポンプ1の高さを低く抑えることができる。従って、原動機を据付床4の上方に設けた別の床の設置する必要も、据付床4上に設置した大型で高さの高い架台上に原動機を設置する必要もない。
次に、据付床4に固定された吊り下げ管9に減速装置16のケーシング17が配置されており、吐出エルボ10に減速装置のケーシングを配置する場合と比較すると、減速装置16は据付床4に近接して配置されている。そのため、立軸ポンプ1の作動時に減速装置16が発生する振動や騒音を低減できる。また、減速装置16のケーシング17の第1の部分18は吊り下げ管9内に内蔵されている(揚水される水の流れの中に配置されている)ので、この点でも立軸ポンプ1の作動時に減速装置16が発生する騒音が低減される。
さらに、減速装置16のケーシング17の第1の部分18は、揚水される水の流れの向きが鉛直方向から水平方向に曲げられる吐出エルボ10内ではなく、直管状の吊り下げ管9内に配置されている。そのため、吐出エルボ10内に流体抵抗を増加させる突起等の障害物が存在せず、吐出エルボ10内における圧力損失を低減しないので、その分ポンプ効率を高めることができる。吊り下げ管9と減速装置16のケーシング17の間の流路断面積51を揚水管6の流路断面積50に対して最適に設定することにより圧力損失を低減できる。具体的には、図1及び図2ではこれらの流路断面積50,51の大小関係を模式的に示しているが、吊り下げ管9と減速装置16のケーシング17の間の流路断面積51を揚水管6の流路断面積50と等しく設定することにより圧力損失を低減できる。
さらにまた、第1の潤滑油室110Aと潤滑油管路105には生分解性潤滑油を充填しているので、潤滑油管路1057第1の潤滑油室110Aから水槽3や流路への潤滑油の漏洩が発生した場合にも生分解性潤滑油は速やかに流路の揚水中に分解し、潤滑油の漏洩に起因する環境への影響を最小限に低減できる。
第1の潤滑油室110A内の生分解性潤滑油の圧力を吊り下げ管9内の流路の静圧と等しく維持するための自動調圧装置33Aが設けられている。この自動調圧装置33Aは、両端開口の圧力導入管と一端が開口して他端が閉鎖したベローズ(可変部材)とを備える。圧力導入管の一端はケーシング17の第1の部分18の上側部分を貫通して第1の潤滑油室110Aと吊り下げ管9内の流路を連通させ貫通孔に取り付けられている。圧力導入管の他端にベローズの開口端が取り付けられている。ベローズは金属等からなる筒体に内側から圧力をかけることで間隔をあけて複数の環状突出部を形成したものでも、薄厚で波付きの複数の円環状の板材を内縁と外縁を交互に繋ぎ合わせて形成したものでもよい。
ベローズの閉鎖端の一方側(図において左側)には第1の空間31A内の潤滑油の圧力が作用する。また、ベローズの閉鎖端の他方側(図において右側)には圧力導入管を介して吊り下げ管9内の流路の静圧が作用する。換言すれば、ベローズ35の閉鎖端には潤滑油の圧力と流路の静圧の差圧が作用する。なお、圧力導入管の一端を接続した貫通孔はケーシング17の第1の部分18の円筒状部に設けており、吊り下げ管9内の流路における水の流れ方向に対して直交する開口している。これにより、ベローズ35の閉鎖端の他方側には、静圧は作用するが動圧は殆ど作用しない。
潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合っている状態から潤滑油の圧力が流路の静圧よりも高い状態に変化すると、ベローズは差圧に応じた量だけ縮むので、第1の潤滑油室110Aの容積が増大する。その結果、第1の潤滑油室110A内の潤滑油の圧力が低下し、潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合った状態に戻る。逆に、潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合っている状態から流路の静圧が潤滑油の圧力よりも高い状態に変化すると、ベローズは差圧の大きさに応じた量だけ延びるので、第1の潤滑油室110Aの容積が減少する。その結果、第1の潤滑油室110A内の潤滑油の圧力が上昇し、潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合った状態に戻る。このように自動調圧装置33Aによって第1の潤滑油室110A内の生分解性潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合った状態で維持できる。そのため、第1の潤滑油室110Aから吊り下げ管9内の流路への潤滑油の漏洩(潤滑油の圧力が流路の静圧よりも高いことに起因して起こる。)を防止できる。また、吊り下げ管9内の流路から第1の潤滑油室110Aへの水分の侵入(流路の静圧が潤滑油の圧力よりも高いことに起因して起こる。)を防止できる。
第2の潤滑油室110B内の圧力を自動調節するために、前述の自動調圧装置33Aと同一の構造の自動調圧装置33Bが設けられている。この自動調圧装置33Bは、両端開口の圧力導入管と一端が開口して他端が閉鎖したベローズ(可変部材)とを備える。圧力導入管の一端はケーシング17の第1の部分18の上側の円筒状部の下側部分を貫通して第2の潤滑油室110Bと吊り下げ管9内の流路を連通させている貫通孔に取り付けられている。ベローズの閉鎖端には第2の潤滑油室110B内の潤滑油の圧力と流路の静圧の差圧が作用し、それに応じてベローズ35が伸縮することで、第2の潤滑油室110B内の潤滑油の圧力と流路の静圧が釣り合った状態で維持できる。これにより第2の潤滑油室110Bから揚水の流路への潤滑油の漏洩と、揚水の流路から第2の潤滑油室110Bへの水分の侵入を防止できる。
(第2実施形態)
図3は本発明の第2実施形態の立軸ポンプ1を示す。本実施形態では吊り下げ管9の構造に第1実施形態と異なる点がある。具体的には、ベースプレート9cは吊り下げ管9の上側のフランジ9aに一体的に設けられている。そして、吊り下げ管9自体が据付床4の貫通孔4aに挿通されて水槽3の底部へ向けて延びている。
また、本実施形態では原動機から入力軸26に入力された回転を出力軸21に伝達する動力伝達機構が第1実施形態と異なる。本実施形態では、動力伝達機構は、3対のカサ歯車41A〜41Fと2本の中間軸42A,42Bにより構成されている。まず、入力軸26の一端にカサ歯車41Aが固定されている。このカサ歯車41Aと噛合するカサ歯車41Bは鉛直方向に延びる第1の中間軸42Aの上端に固定されている。第1の中間軸42Aは、ケーシング17の第3の部分20内に収容されており、2つのボール軸受23G,23Hによって回転自在に支持されている。第1の中間軸42Aの下端にはカサ歯車41Cが固定されている。このカサ歯車41Cと噛合するカサ歯車41Dは水平方向に延びる第2の中間軸42Bの一端に固定されている。第2の中間軸42Bは、一端が第3の部分20に配置されているが、第2の部分19を貫通して他端が第1の部分18内に配置されている。第2の中間軸42Bは、第2の部分19内のボール軸受23I,23Jにより回転自在に支持されている。第2の中間軸42Bの他端に固定されたカサ歯車41Eは出力軸21の上端に固定されたカサ歯車41Fに噛合している。入力軸26に入力された原動機からの回転は、カサ歯車41A、カサ歯車41B、第1の中間軸42A、カサ歯車41C、カサ歯車41D、第2の中間軸42B、カサ歯車41E、及びカサ歯車41Fを経て出力軸21に伝達される。この間に回転速度が減速され、かつ回転軸の向きが水平方向から垂直方向に変換される。
その他、自動調圧装置33Aの圧力導入管の一端がケーシング17の第1の部分18の上側の半球殻状部の貫通孔に接続されている点を除き、第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様である。よって、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
本発明は前記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。例えば、第1の潤滑油室110Aや第2の潤滑油室110B内に封入された潤滑油の成分を常時又は一定の時間間隔で分析する機構を設け、それによって各種軸受等の摩耗や故障発生の有無を監視してもよい。また、本発明は立軸ポンプに限定されず、横軸ポンプにも適用できる。
本発明の第1実施形態にかかる立軸ポンプを示す縦断面図。 図1のII−II線での断面図。 本発明の第2実施形態にかかる立軸ポンプを示す縦断面図。
符号の説明
1 立軸ポンプ
2 ポンプケーシング
3 水槽
4 据付床
4a 貫通孔
6 揚水管
7 ベーンケーシング
8 ベルマウス
8a 吸込口
9 吊り下げ管
9a,9b フランジ
9c ベースプレート
9d,9e ボルト孔
10 吐出エルボ
10a 吐出口
11 主軸
12A,12B,12C 軸受
13 羽根車
14 カップリング
16 減速装置
17 ケーシング
18 第1の部分
18a 円筒状部
18b,18c 半球殻状部
18d,18e 貫通孔
19 第2の部分
20 第3の部分
21 出力軸
22 中空シャフト
23A〜23K ボール軸受
24A〜24C 軸封装置
26 入力軸
27A,27B 平歯車
28,42A,42B 中間軸
29A,29B,41A〜41F カサ歯車
31A 第1の空間
31B 第2の空間
33A,33B 自動調圧装置
37 仕切弁
50,51 流路断面積

Claims (4)

  1. 鉛直方向に延びて下端側に吸込口を有する揚水管と、この揚水管内で鉛直方向に延び、かつ下端側に羽根車が固定された主軸と、前記揚水管の上端側に配置された吐出エルボとを備える立軸ポンプにおいて、
    据付床に固定され、上端側に前記吐出エルボが連結され、かつ下端側に前記揚水管の上端側が連結された直管状の吊り下げ管を備え、
    前記吊り下げ管内に内蔵された第1の部分と、前記吊り下げ管の管壁を貫通し、一端が前記第1の部分に接続されて他端が前記吊り下げ管の外部に配置された第2の部分と、前記吊り下げ管の外側に配置されて前記第2の部分の他端に接続された第3の部分とを有するケーシングと、上端側が前記第1の部分内に配置される一方、下端側が前記ケーシングの外部に位置して前記主軸の上端と連結された鉛直方向に延びる出力軸と、一端が前記第3の部分内に配置される一方、他端が前記ケーシングの外部に位置して原動機側に連結された水平方向に延びる入力軸と、前記ケーシング内に配置されて前記原動機側から前記入力軸に入力された回転を前記出力軸に伝達する動力伝達機構を備える、減速装置と、
    前記主軸を取り囲むように前記揚水管内に配置され、上端側が前記減速装置のケーシングの第1の部分の下端に連結されて前記減速装置のケーシングの内部と連通し、下端側が液密状態で封鎖され、前記主軸を支持する第1の軸受と前記減速装置の出力軸を支持する第2の軸受とが収容され、かつ第1の潤滑油が充填された第1の潤滑油室を前記減速装置の第1の部分の内部と共に形成する保護管と、
    上端が前記減速装置のケーシングの第1の部分に接続される一方、下端が保護管の下端側に接続された潤滑油循環経路と、
    前記主軸又は出力軸に設けられ、前記潤滑油循環路の上端側から下端側を経て前記第1の潤滑油室を上昇して前記潤滑油循環路の上端側に戻る潤滑油流れを発生させる、潤滑油循環機構と、
    を備えることを特徴とする、立軸ポンプ。
  2. 前記ケーシングの第1の部分の内部に、隔壁で仕切られた上側室と下側室が形成され、
    前記下側室は前記第2の軸受を収容すると共に、前記第1の潤滑油室の一部を構成し、
    前記上側室は、前記ケーシングの第2の部分及び第3の部分の内部と共に、第2の潤滑油が充填された第2の潤滑油室を構成することを特徴とする、請求項1に記載の立軸ポンプ。
  3. 前記第1の潤滑油室内の前記第1の潤滑油の圧力と前記揚水管、前記吊り下げ管、及び前記吐出エルボ内の揚水の流路の静圧との差圧に応じて変形し、前記第1の潤滑油の圧力を前記流路内の静圧と等しくなるように前記第1の潤滑油室の体積を変化させる自動調圧装置をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の立軸ポンプ。
  4. 前記第1の潤滑油室に充填された前記第1の潤滑油は生分解性の潤滑油であることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の立軸ポンプ。
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