JP4583518B2 - 冷蔵装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵室の冷却構造に改良を加えた冷蔵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
病院等で使用される温冷配膳車の一般的な構造は以下のようである。すなわち、底面に車輪を備えた断熱箱からなる本体内が中間壁となるダクトにより左右に仕切られ、それぞれがさらに断熱壁で仕切られることにより、中央に2つの冷蔵室が、両端に2つの温蔵室が形成され、隣り合う温蔵室と冷蔵室とが対となって左右2組設けられる。一方、対をなす温蔵室と冷蔵室とに跨って収容可能なトレイが備えられ、トレイ上に温食と冷食とを分けて載せ、断熱壁を貫通しつつトレイを両室に跨って収容することで、温食は保温状態に、冷食は保冷状態にそれぞれ貯蔵することができる。
このうち冷蔵室の冷却構造は、ダクトの両側面にそれぞれ通気口を開口する一方、ダクト内に冷却器とファンとを装備し、冷却器で生成された冷気をダクトの上部側の通気口から両冷蔵室に吹き出し、両冷蔵室の空気をダクトの下部側の通気口から冷却器側に吸い込むといった循環流を生じさせ、これにより両冷蔵室を冷却するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで配膳車には、食品を直に載せたトレイが収容されるのであるから、どうしても内部が汚れやすく、そのため頻繁に掃除する必要がある。この掃除は、ホース等により水を掛けつつ、スポンジや布巾で拭くのが能率的である。しかしながら従来のものでは、上記のように中間壁を構成するダクト内に冷却器が設けられていたので、ホースで水を掛けると通気口を通して冷却器にも水が掛かるおそれがあり、ホースによる水掛け等は行い辛かった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ホースによる水掛け等を可能として能率良く掃除できるようにするところにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る冷蔵装置は、断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、かつ前記ダクトの両冷蔵室と対応する面にはそれぞれ上下方向に複数段ずつにわたって通気口が形成されていて、前記通気口のうちの、前記吸込口が形成された側とは反対側の冷蔵室と対応するダクト面の上段に設けられた通気口が、他の通気口と比べて冷気が流通しやすい構造とされているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明の冷蔵装置は、断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、かつ前記ダクトの両冷蔵室と対応する面にはそれぞれ上下方向に複数段ずつにわたって通気口が形成されていて、前記通気口のうちの、前記吸込口が形成された側の冷蔵室と対応するダクト面の上段に設けられた通気口が、他の通気口と比べて冷気が流通しにくい構造とされているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項1または2の記載において、前記通気口の開口面積の大小により前記冷気の流通の難易が設定されているところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1または2の記載において、前記通気口の内面側には前記ダクト内に吹き込まれた冷気を受けて冷蔵室側に案内するガイド板が設けられ、このガイド板の大小により前記冷気の流通の難易が設定されているところに特徴を有する。
請求項5の発明の冷蔵装置は、断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、かつ前記連通空間の上部側が遮蔽板により遮蔽されているところに特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
冷却器で生成された冷気は、ファンによりダクト内に上方から流し込まれて両側の冷蔵室内に吹き出され、吹き出された冷気は連通空間を通して適宜に両冷蔵室に行き来しつつ天井側に設けられた吸込口から冷却器室内に吸引されるといった循環流が生じ、もって両冷蔵室が冷却される。
すなわち、本体の上面に設けられた冷却器室内に冷却器を収容して、ダクトは単に冷気が流通するだけの構造としたから、ダクト内に水が入ったとしても冷却器に掛かることがなく、もって掃除をする場合にホースによる水掛けを利用することができる。また、ダクトは両冷蔵室の間に連通空間を設けた状態で設置されているから、両冷蔵室間で適宜に冷気が行き来して両冷蔵室を均一に冷却することができる。
さらに、ダクトには両冷蔵室間を連通する連通空間が設けられていることにより、一方の冷蔵室の天井面からのみ庫内空気を吸い込むといった簡単な構造でもって、左右の冷蔵室に冷気を循環供給することができる。
【0008】
また、吸込口が形成された側と反対側の冷蔵室と対応するダクト面の上段の通気口では、冷却器側から吹き出された冷気の流速が大きく、また吸込口に庫内空気が吸い込まれることに伴うエゼクタ効果が無いことから、通気口から冷蔵室への冷気の吹き出し量が不足し勝ちとなる。
この通気口を他の通気口よりも冷気が流通しやすい構造としたことにより、他の通気口と遜色なく冷気を吹き出すことができ、もって冷蔵室内を均一に冷却することができる。
<請求項2の発明>
吸込口が形成された冷蔵室と対応するダクト面の上段の通気口では、冷蔵室側に吹き出された冷気がそのまま吸込口側に回り込むショートサイクルが生じ、冷却効率が低下するおそれがある。
この通気口を他の通気口よりも冷気が流通しにくい構造としたことにより、冷蔵室に吹き出される冷気、すなわちショートサイクルで失われる冷気を低減するようにしたから、冷却効率の低下を防ぐことができる。
【0009】
<請求項3の発明>
通気口の開口面積が大きくされることで冷気が流通しやすく、開口面積が小さくされることで流通しにくくなる。
<請求項4の発明>
ガイド板が大きいと冷気が流通しやすく、小さいと流通しにくくなる。
<請求項5の発明>
ダクトに両冷蔵室を連通する連通空間がある場合、吸込口の無い方の冷蔵室に吹き出された冷気が連通空間の上部を通ってそのまま吸込口側に回り込むショートサイクルが生じ、冷却効率が低下するおそれがある。連通空間の上部側を遮蔽板で塞いだことによりショートサイクルが防がれ、冷却効率を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を温冷配膳車に適用した実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図20に基づいて説明する。この実施形態の温冷配膳車は、図1に示すように、全体として矩形箱状に構成された貯蔵室本体1(以下、単に本体という)を備えており、この本体1よりも一回り大きい平面形状でバンパを兼ねた基盤2上に設置されており、基盤2の底面の四隅にキャスタ3が設けられている。本体1の上面には機械室5が設けられ、この機械室5は、その底部が本体1よりも一回り大きくされて同じくバンパを兼ねているとともに、正面から見て台形をなすように両側面が傾斜面とされている。本体1は前後両面が開放された形状であって、天井壁、底壁並びに左右の側壁内に発泡ウレタン等の断熱材を充填した断熱箱体として構成されている。
【0011】
このうち底壁1Aの上面は、段差のないフラットな面に形成されている。底壁1Aの前後の端部形状を説明すると、図2に示すように、内装底板7の端縁は、所定幅の部分が下面側に折り重ねられた後、先端が下向きに直角曲げされている。一方、外装底板8の端縁は上向きに直角曲げされている。前面板9は、上端部を直角に2度曲げした形状である。これらはステンレス鋼板製である。
【0012】
そして、内装底板7の折り重ね面7Aの下側に、ABS樹脂等の合成樹脂やゴムからなるスペーサ板10を挟んで前面板9の上面9Aが重ねられ、前面板9の裏側の垂下面9Bが、内装底板7の垂下面7Bの表面に重ねられてネジ11により固定されている。一方前面板9の下端部が外装底板8の立ち上がり面8Aの表面に重ねられ、リベット12により固定されている。このように組み付けられた両底板7,8と前面板9との間に断熱材13が発泡充填されることで、底壁1Aが形成されており、特に底壁1Aの上面の端部に段差のない形状が実現されている。スペーサ板10を挟んだ意味は、内装底板7から前面板9や外装底板8側に熱が伝導されることを極力防ぐためである。また、底壁1Aの上面の端部が、二枚重ねの内装底板7と、スペーサ板10と、前面板9の上面9Aとを重ねた構造であるため、高強度の構造となっている。
【0013】
本体1の前面と後面の開口部における幅方向の中央部には、図3に示すように、それぞれ縦フレーム14が立てられている。また、本体1内にもその幅方向の中央部に中間壁15が設けられ、内部が左右2室に分けられている。さらに左右の2室では、その幅方向の中央部よりも少し中間壁15側に寄った位置に、断熱性の仕切壁16が設けられている。これにより、中間壁15を挟んだ両側に冷蔵室18が、各冷蔵室18の仕切壁16を挟んだ外側に、冷蔵室18よりも少し間口の大きい温蔵室19がそれぞれ構成されている。
【0014】
上記した縦フレーム14は、図5に示すように、コ字形断面の前面枠21内に発泡スチロールからなる断熱材13Aを嵌め込み、その裏側に一回り大きいコ字形断面の化粧枠22を嵌めた角柱構造である。そして、図2に示すように、前面枠21の下縁に内側に折曲された取付板21Aが形成され、この取付板21Aと、上記した底壁1Aの前縁を構成する前面板9の上面9Aとの間にリベット23が打ち込まれることで縦フレーム14が底壁1A上に固定されている。そのため、図3に示すように、縦フレーム14の下端の回りにも段差のない構造となっている。
なお、前面板9の上面9Aと縦フレーム14の底壁1Aとの間にリベット23が打ち込まれた際、スペーサ板10が圧縮されて内装底板7の折り重ね面7Aに密着されるため、仮に縦フレーム14の表面に結露が生じて結露水が流下したとしても、内装底板7と前面板9との隙間から結露水が浸入することが避けられる。
【0015】
中間壁15は詳細には、冷気流通用の前後2本のダクト25により構成されている。このダクト25は、図4に示すように、縦長で底の深い溝形の本体部26と、同じく縦長で底の浅い溝形の蓋部27とからなり、この蓋部27を本体部26の開口縁の外側に被せて、側縁の適宜箇所をネジで止めることによって、中空の角柱状に形成されている。
この2本のダクト25が、図5に示すように、互いに間隔を開け、また縦フレーム14との間にも間隔を開けて前後に配置されており、図2,4に示すように、それぞれ本体部26の下縁において内側に折曲された取付板26Aが、リベット28により底壁1Aに固定されている。これにより、ダクト25の下端の回りにも段差ができない構造とされている(図3参照)。各ダクト25の左右両面には、上下方向に図示7段の領域に分かれてそれぞれ通気口群29が形成されている。各通気口群29の内面側には、それぞれダクト25内から通気口群29を通して左右の冷蔵室18に冷気を案内する冷気ガイド30が装着されている。
【0016】
上記した機械室5内には、図3及び図20に示すように冷凍装置等が装備されている。なお図20は、図3とは逆に後面側から見た分解斜視図となっている。
詳細には、本体1の上面には、2本のダクト25から前面から見た右側の冷蔵室18にわたるように開口33が形成されており、この開口33をカバーで覆うことにより冷却器室31(図5の鎖線)が画成されている。冷却器室31内には、圧縮機94、凝縮器95等とともに冷凍サイクルを構成する冷却器32が右側の冷蔵室18の上方に対応して収容されている。また、両ダクト25の上方に対応するようにして庫内ファン34が設置されている。
なお図5では、庫内ファン34が横向きの姿勢で設けられているように図示されているが、これはその位置等を判りやすくするためであって、実際には図20に示すように縦向きに設けられている。また、図5に図示されているように横向きに設けてもよい。
すなわち、冷凍サイクルが運転されるとともに庫内ファン34が駆動されると、冷却器32の近傍において生成された冷気が、庫内ファン34により各ダクト25内に吹き込まれ、ダクト25内を下降しつつ冷気ガイド30、通気口群29を通して左右の冷蔵室18に吹き出され、右側の冷蔵室18に吹き出された冷気は引き続き右側の冷蔵室18内を立ち上り、また左側の冷蔵室18に吹き出された冷気は、両ダクト25の間の隙間や縦フレーム14との隙間を通って右側の冷蔵室18に流通したのち同様に立ち上って、開口33から冷却器32側に導かれるといった循環流を生じ、もって左右の冷蔵室18が冷却されるようになっている。
なお、一方のダクト25の底部には、図2,4に示すように、除霜水を受けるタンク35が取り出し可能に収容されている。
【0017】
仕切壁16は、図1,3に示すように、基台37上に、図示7個の単位仕切壁38を所定の挿入溝39が構成されるように積み上げて連結することで形成されている。基台37並びに単位仕切壁38は、大まかには金属製の芯体に例えば熱伝導性の低いプラスチック製の外殻体を被せることで形成され、断熱性を保有している。この仕切壁16の基台37は、図6に示すように、外殻体37Aの内面の下部に固定したL型ブラケット40の水平部を底壁1Aの内装底板7に当て、取付板41を介してネジまたはリベット止めすることにより固定されている。したがって、仕切壁16の下端の回りにも段差ができない。なお、図3に示すように、仕切壁16の奥行き方向の中央位置には、後記するトレイ46のストッパ43が左右に張り出すように設けられている。また、単位仕切壁38の前後の端面には、左右2枚ずつの磁性の金属板44が張られている。
【0018】
また本体1の左右の側壁には、詳しくは説明しないが加熱室が形成されており、その天井部分に設けられた装置孔96(図20参照)に、図3に示すように、加熱体、ファン98等を装備した温蔵ユニット97が装着されており、加熱体で生成された暖気がファン98により各温蔵室19に循環供給されるようになっている。
中間壁15を構成する両ダクト25にわたる左右両面には、金属パイプを曲げ形成してなるトレイ受け45が、7段にわたって左右の冷蔵室18側に突出した水平姿勢で取り付けられている。取付位置は、仕切壁16における各挿入溝39の少し下の位置である。一方、両温蔵室19の側壁にも、同一高さごとに同数のトレイ受け45が取り付けられている。
【0019】
トレイ46は、図1に示すように、プラスチック等で横長の矩形状に形成され、横幅の中央部よりも少し一側に寄った位置に境界部46Aが設けられて、境界部46Aを挟んだ狭い方に冷たい状態で供される食品が、広い方に温かい状態で供される食品がそれぞれ載置される。このトレイ46は、境界部46Aが仕切壁16の挿入溝39に挿入され、その両端の下面がトレイ受け45で受けられつつ押し込まれ、ストッパ43に当たったところで収容が完了する。これにより、一つのトレイ46に載せられた冷食が冷蔵室18に、温食が温蔵室19にそれぞれ収容されて、冷蔵または温蔵がなされる。
【0020】
続いて扉装置について説明する。
本体1の前後の開口部には、それぞれ4枚ずつの扉50A,50Bが装備されている。中央の2枚の扉50Aは冷蔵室18用であって、詳しくは後記するように、それぞれ縦フレーム14側を揺動中心として開閉されるようになっている。
一方、外側の2枚の扉50Bは温蔵室19用であって、それぞれ本体1の開口部の左右両側縁側で支持され、外側に開いて本体1の側面1B側に回り込んで開放可能とされている。なお、扉50A,50Bを共通して説明する場合は、扉50と称する。
【0021】
扉50は、図7に示すように、縦枠51と、取手枠51Aと、2本の横枠52と、透明な樹脂板またはガラス板からなる2枚の窓板53とから構成されている。取手枠51Aを除いた1本の縦枠51と2本の横枠52とは、アルミニウム材を押出成形することによって図8に示すような断面形状に形成されている。内側の面には窓板53を嵌めるための2本の嵌合溝54が形成されているとともに、外縁側の裏面にはパッキン55の装着溝56が形成されている。縦枠51は両端が45度に切断されている。横枠52はこの縦枠51と接続される側の端部が45度に切断される一方、反対側の端部は直角に切断され、内側の角部のみが45度に切断されている。
取手枠51Aは、同じくアルミニウム材を押出成形することにより、図9に示すような断面形状に形成されている。この取手枠51Aは、上記した3本の枠51,52と比べて少し幅広であって、内側の面には窓板53を嵌めるための2本の嵌合溝54が形成され、また外縁側の裏面にパッキン55の装着溝56が形成されているとともに、表面側の幅方向の中央に取手部57が凹み形成されている。この取手枠51Aの両端は直角に切断され、内側の角のみが45度に切断されている。
【0022】
扉50の組み付けは以下のようにしてなされる。まず、1本の縦枠51と2本の横枠52とが組み付けられる。この場合は、図7に示すように、縦枠51と横枠52の斜めの接続端同士が、直角に形成されたコーナ58を内部に挿入しつつ突き合わされて、コーナ58に対してネジ止めすることにより互いに連結され、コ字形に組み付けられる。次にこれらの枠51,52の嵌合溝54にわたって窓板53が嵌められる。続いて、取手枠51Aが組み付けられるが、そのために、本体部61から横枠52内に挿入される挿入片62Aと、取手枠51A内に挿入される挿入片62Bとを互いに直角をなすようにそれぞれ突設したコーナ60が準備される。そして、このコーナ60の両挿入片62A,62Bが横枠52と取手枠51Aの端部内にそれぞれ挿入され、両枠52,51Aの端部がそれぞれの斜めの角を突き合わせつつ、本体部61の直角をなす2面に突き当てられ、コーナ60に対してネジ止めすることにより取手枠51Aと上下の横枠52の端部同士が連結される。そして、裏面側の装着溝56の全周にわたってパッキン55が嵌め付けられて扉50が完成される。
【0023】
なお、温蔵室19の方が冷蔵室18よりも間口が広い分、温蔵室19側の扉50Bの方が幅広に形成されている。また、これらの扉50を構成する各枠51,51A,52の表面には、樹脂コーティングが施されている。これは、アルミニウムは熱伝導性が高いので、冷蔵室18の冷熱または温蔵室19の温熱が外部に逃げにくいように断熱効果を期するためである。
【0024】
さらに、各扉50の支持構造を説明する。以下には、前面側についてのみ説明するが、後面側でも同様である。冷蔵室18側の2枚の扉50Aは、取手枠51Aを外側に配した姿勢において、それぞれ縦フレーム14側で揺動可能に支持される。そのため図10に示すように、機械室5のバンパ部5Aの底面と、基盤2の上面における縦フレーム14の直前の位置にはそれぞれヒンジプレート64が固着され、上側のヒンジプレート64からは2本の上ヒンジピン65が下向きに、下側のヒンジプレート64から2本の下ヒンジピン65が上向きに並んで突設されている。一方、扉50Aの上下両縁における内側の端部側には、内側の端部を少し扉50Aの表面側に出っ張らせた軸受ブラケット66が、スペーサ67を介して少し浮いた状態で固定されており、この軸受ブラケット66における出っ張った部分にそれぞれ軸受孔68が開口されている。
【0025】
したがって扉50Aは、上下の軸受孔68にそれぞれ対応するヒンジピン65を挿通することで揺動可能に支持されている。扉50Aは、縦フレーム14、本体1の上下両縁、並びに仕切壁16の金属板44にわたって、裏面側の周縁に装着されたパッキン55を当接し、その表面70(枠の表面)が開口面と平行をなす姿勢で開口を閉鎖する。ここで特に、図11に示すように、上下のヒンジピン65の軸線が、閉鎖された扉50Aの表面70(枠の表面)と同一面上に位置するように設定されている。
【0026】
これにより、例えば図11の左側の扉50Aをヒンジピン65を中心として同図の反時計回り方向に揺動させると、図12に示すように、左側の扉50Aの表面70を、右側の扉50Aの表面70に重なり合わせるようにして、左側の扉50Aを180度開放することができる。
ここで例えば、ヒンジピン65が閉鎖された扉50Aの表面70よりも開口側に引っ込んだ位置にあると、一方の扉50Aを180度開放する前に他方の扉50Aの表面70にぶつかる。逆に、ヒンジピン65が手前に出っ張った位置にあれば、180度の開放は可能であるが、ヒンジピン65の出っ張り量が大きくなる。すなわち、ヒンジピン65の手前側への出っ張りを最小限に抑えつつ、一方の扉50Aを他方の扉50Aに重ねるように180度開放することができる。
【0027】
また図10に示すように、下側のヒンジピン65の回りには、凸部を90度間隔で配したカム面を有するヒンジカラー71が回り止め状態で装着される一方、下側の軸受孔68の孔縁には、上記のカム面とかみ合うカム面を備えたヒンジカラー72が対向状に回り止め状態で装着されている。そして、両ヒンジカラー71,72のカム面は、扉50Aが閉鎖された状態、扉50Aが90度半開された状態、及び180度全開された状態で互いにかみ合うように設定されている。すなわち、扉50Aをヒンジピン65を中心として揺動させると両ヒンジカラー71,72が相対回転し、カム面に乗り降りして昇降しつつ開閉され、上記した閉鎖位置、半開位置及び全開位置で、カム面同士がかみ合って扉50Aが下降した状態となり、それらの位置で軽く位置決めできるように機能する。
なお、上記のように軸受ブラケット66にスペーサ67が噛ませてあるのは、扉50Aが昇降された場合に、ヒンジピン65が軸受孔68に挿通された状態を維持しつつ、ヒンジピン65が扉50Aと干渉することを避けるためである。
【0028】
続いて、温蔵室19側の扉50Bの支持構造を説明する。まず図1に示すように、本体1の前面及び後面の左右両縁部には、柱状の扉ガード73が機械室5のバンパ部5Aと基盤2との間のほぼ全高にわたって設けられている。この扉ガード73と、上記した冷蔵室18側の扉50Aとの間に、温蔵室19側の扉50Bが取手枠51Aを内側に持って来た姿勢で配される。扉ガード73は、外側の直交した2面が、後記するように閉じた扉50Bの表面70と、本体1の側面1Bとそれぞれ面一とされ、また角の部分には丸みが付けられている。この扉ガード73を設けた意味は、本体1の角の部分がぶつけられた場合に、扉50Bに対して衝撃が作用しないようにするためであり、また損傷が酷くなった場合には、扉ガード73のみが交換できるように着脱可能とされている。
【0029】
以下には、前面の右側の温蔵室19側の扉50Bの支持構造について説明する。機械室5のバンパ部5Aの下面の角と、基盤2の上面の角には、図13に示すようにそれぞれヒンジプレート74が固着され、上側のヒンジプレート74からは上ヒンジピン75が下向きに、下側のヒンジプレート74から下ヒンジピン75が上向きにそれぞれ突設されている。一方、扉50Bの上下両縁における外側の端部側には、上記のヒンジプレート74の位置まで延出し、かつ延出端を少し扉50Bの表面70側に出っ張らせてなる軸受ブラケット76が、スペーサ77を介して少し浮いた状態で固定されている。この軸受ブラケット76における出っ張った部分にそれぞれ軸受孔78が開口されている。
【0030】
したがって扉50Bは、上下の軸受孔78にそれぞれ対応するヒンジピン75を挿通することで揺動可能に支持されている。この扉50Bは、本体1の側縁、上下両縁、並びに仕切壁16の金属板44にわたって、裏面側の周縁に装着されたパッキン55を当接して閉鎖し、閉鎖状態では、その表面70が冷蔵室18側の扉50Aの表面70と面一となる。ここで特に、図14に示すように、上下のヒンジピン75の軸線は、閉鎖された扉50Bの表面70(枠の表面)の延長面と、本体1の右側面1Bの延長面とが交差した鉛直線上に位置するように設定されている。
【0031】
これにより、例えば扉50Bをヒンジピン75を中心として同図の反時計回り方向に揺動させると、図15に示すように、扉50Bの表面70を本体1の右側面1Bに重なり合わせるようにして、扉50Bを270度開放することができる。
ここで、ヒンジピン75の位置が上記以外にあると、扉50Bを270度開放できなかったり、逆に270度開放できたとしても、ヒンジピン75が本体1の手前側や側方に出っ張る量が大きくなる。すなわち、ヒンジピン75の出っ張りを最小限に抑えつつ、扉50Bを本体1の側面1Bに重ねるようにして270度開放することが可能となる。
【0032】
また、下側のヒンジピン75の回りには、冷蔵室18側と同様に、凸部を90度間隔で配したカム面を有するヒンジカラー71が回り止め状態で装着される一方、下側の軸受孔78の孔縁には、上記のカム面とかみ合うカム面を備えたヒンジカラー72が対向状に回り止め状態で装着されている。そして、両ヒンジカラー71,72のカム面は、扉50Bが閉鎖された状態、扉50Bが90度開放された状態、180度開放された状態、及び270度全開された状態で互いにかみ合うように設定されている。すなわち、扉50Bをヒンジピン75を中心として揺動させると両ヒンジカラー71,72が相対回転し、カム面に乗り降りして昇降しつつ開閉され、上記した閉鎖位置、90度開放位置、180度開放位置及び全開位置で、カム面同士がかみ合って扉50Bが下降した状態となり、それらの位置で軽く位置決めできるように機能する。
なお、軸受ブラケット76にスペーサ77が噛ませてあるのは、冷蔵室18側の扉50Aの場合と同様である。
【0033】
本体1の左右の側面1Bには、図16及び図17に示すように、配膳車を移動操作するためのハンドル80が装備されている。ハンドル80は、金属棒をコ字形に曲げて形成されている。一方、本体1の左右の側面1Bのほぼ中央位置には、方形をなす収容凹部81が凹み形成されている。収容凹部81の前後の側面には、一対の軸受体82が設けられている。この軸受体82は、縦長の脚体83の中央部に軸受部84を設けた構造であり、脚体83の両端にネジ85の挿通孔86が形成されている。収容凹部81の前後の側面には、上記のネジ85の挿通孔86と同じ間隔を開けて3個ずつのネジ孔87が縦に並んで形成されている。軸受体82は、中央と下側、または上側と中央のネジ孔87を利用してネジ止めすることにより、上下2段階に取付可能とされている。なお、使用しないネジ孔87には、ダミーのネジを装着しておくとよい。
【0034】
前後の軸受体82の軸受部84に、ハンドル80の両端が回動自由に支持されている。ハンドル80は自重により常には垂下姿勢を取り、このときハンドル80は、本体1の側面1Bから出っ張ることなく収容凹部81内にすっぽりと収まるようになっている。なお、収容凹部81の底面には、ハンドル80の両腕の部分に突き当たるゴム等からなる緩衝材89が設けられている。また、収容凹部81の上面の両端部には、ハンドル80の両腕を突き当て可能なストッパ90が設けられている。ストッパ90は本体1の側面1Bと面一に装着されている。そして、ハンドル80を上方に回動させると、図17の実線に示すように、両腕がストッパ90に当たることで所定の傾動姿勢を取るようになっている。
なお、上記した機械室5の一方の傾斜側面には、図1に示すように、電源コード92等を収納可能な収納部93が凹み形成されている。
【0035】
本実施形態は以上のような構成であって、続いてその使用例を説明する。
配膳車に給食を収容する場合は、対をなす冷蔵室18側の扉50Aと温蔵室19側の扉50Bとを開放する。扉50A,50Bは取手部57に手を掛けてヒンジピン65,75を中心に揺動することで開放され、その開放具合は任意であるが、例えば冷蔵室18側の扉50Aを隣りの冷蔵室18側に向けて180度開放し、また温蔵室19側の扉50Bを本体1の側面1Bに回り込ませるように270度開放する。この場合、冷蔵室18側の扉50Aは隣の冷蔵室18側の扉50Aの表面70にぴったりと重なるし、温蔵室19側の扉50Bも、ハンドル80が収容凹部81に収容されていることで、本体1の側面1Bにぴったりと重なり、それぞれヒンジカラー71,72の機能により位置決めされる。この状態では、扉50A,50Bが開放されているにも拘わらず外側に出っ張らないので、周辺での作業がきわめてやりやすい。
【0036】
そして、冷食と温食とをそれぞれ盛ったトレイ46を、仕切壁16の挿入溝39に挿入してトレイ受け45上を滑らせつつ押し込んで収容する。この場合、トレイ受け45が金属パイプで形成されていることによって滑りが良く、トレイ46の収容作業がスムーズに行える。また、トレイ受け45が金属パイプを曲げて形成されていることで、空気の流通の妨げが最小限に抑えられ、したがって、トレイ46を収容する前に、冷蔵室18を予冷、温蔵室19を予熱するような場合には、冷気または暖気を良く流通させ、冷蔵室18または温蔵室19の全域を効率良く予冷または予熱することができる。
なお、冷蔵室18側の隣り合う扉50Aを、それぞれが本体1から直角に突出するように90度ずつ開放した状態とすれば、左右の部屋に同時にトレイ46を収容することができる。トレイ46の収容が終了して扉50A,50Bを閉じれば、各トレイ46に載せられた冷食が冷蔵室18に、温食が温蔵室19にそれぞれ収容されて、冷蔵または温蔵がなされる。
【0037】
配膳車を移動する場合は、まず電源コード92を抜く。この電源コード92は束ねて機械室5の側面の収納部93に入れておけば始末がよい。そして、図18に示すように、本体1の側面1Bに配されたハンドル80を持って回動させつつ収容凹部81から出し、そのままハンドル80を引っ張ることで配膳車を移動させることができる。また、ハンドル80を上方に向けて回動すると、図19に示すように、ストッパ90に当たって所定の傾動姿勢を取るため、引き続きハンドル80を押すことによって配膳車の移動ができる。
配膳車が所望の位置に移動され、ハンドル80から手を離すと、ハンドル80は自重によって垂下姿勢に回動し、収容凹部81内にすっぽりと収まる。垂下姿勢に回動した際の衝撃力は、緩衝材89に突き当たることで吸収される。配膳車が移動された先でなお温冷蔵を行う場合は、電源コード92を移動先の適宜のコンセントに接続することで対応できる。配膳を行う場合は、既述した要領で扉50A,50Bを開け、トレイ46を引き出せばよい。
【0038】
配膳車には、食品を直に載せたトレイ46が収容されるのであるから、どうしても内部が汚れやすく、そのため頻繁に掃除する必要がある。この掃除は、ホース等により水を掛けつつ、スポンジや布巾で拭くのが能率的である。この場合、従来の配膳車では、中間壁15を構成するダクト25内に冷却器が設けられていたので、ホースで水を掛けると通気口を通して冷却器にも水が掛かるおそれがあるので、ホースによる水掛けは行えなかった。
その点、本実施形態によれば、冷却器32を機械室5内に設け、ダクト25は単に冷気が流通するだけの構造としたから、ダクト25内に水が入ったとしても冷却器32に掛かることがなく、もってホースによる水掛けを採用することが可能となった。
【0039】
水掛けによる掃除が終了したら、壁面を乾いた布巾等で拭き取るのであるが、特に底壁1Aの上には水や残渣等が残りやすい。この場合、底壁1Aを布巾で拭いて前面または後面の開口から掃き出せば能率的である。しかしながら従来のものは、底壁1Aの前面または後面の端部構造が、内装底板と外装底板の端縁の外側に、コ字形断面の前面枠を嵌め付けた構造であったため、底壁の端部に段差ができ、上記のように掃き出した場合に水や残渣が段差部分に引っ掛かって溜まりやすく、それを避けるには丁寧に拭き取る必要があった。
その点この実施形態によれば、底壁1Aの端部が段差の無い構造となっているので、底壁1Aから水や残渣等を綺麗にかつ簡単に掃き出すことができる。また、底壁1Aの上面に配設された縦フレーム14、ダクト25並びに仕切壁16も、その下端の回りに段差ができることなく取り付けられているので、同じく水や残渣を綺麗に取り除くことができる。また上記したように、トレイ受け45が金属パイプを曲げて形成されているため、ゴミなどが溜まり難いし、トレイ受け45自身やそれを取り付けた壁面の拭き掃除がきわめてやりやすい。
【0040】
以上説明したように本実施形態によれば、冷却器32を機械室5内に設け、ダクト25は単に冷気が流通するだけの構造としたから、ダクト25内に水が入ったとしても冷却器32に掛かることがなく、ホースによる水掛けを行うことが可能となって能率良く室内を掃除することができる。
また、ダクト25を前後2つに分割して間に隙間を設けて設置し、その隙間により冷気の還流路を構成するようにしたから、一方の冷蔵室18の天井からのみ庫内空気を吸い込むといった簡単な構造でもって、左右の冷蔵室18に冷気を循環供給することができる。併せて、左右の冷蔵室18を均一に冷却することにも寄与し得る。
【0041】
<第2実施形態>
次に本発明の第2実施形態を図21ないし図23により説明する。この第2実施形態では、冷却の均一化、冷却効率の向上等を図るべく、主に中間壁について第1実施形態のものにさらに改良が加えてある。なお以下において、第1実施形態と同一機能を有する部位については、適宜に同一符号を付すことによって説明を簡略化または省略する。
中間壁15は同じく2本のダクト25により構成され、所定の隙間99を開けて前後に配置されている。各ダクト25は、図23に示すように、縦長で底の深い溝形の本体部26に、縦長で底の浅い溝形の蓋部27を被せてネジ止めすることにより、中空の角柱状に形成されている。各ダクト25は、その本体部26側が前面から見た左側の冷蔵室18Lに面している。
【0042】
一方、冷凍装置等の配設構造は以下のようになっている。なお図22は、図21とは逆に後面側から見た斜視図である。
本体1の上面には、2本のダクト25から、前面から見た右側の冷蔵室18Rにわたるように開口33が形成されており、この開口33を箱形のカバー100で覆うことにより冷却器室31が画成されている。上記の開口33には取付板101が嵌められている。この取付板101における右冷蔵室18R側の端部には吸込口102が開口されているとともに、各ダクト25の上方に対応する位置には個別に吹出口103が開口されている。取付板101上には、吸込口102よりもダクト25側に寄った位置に冷却器32が設置されているとともに、冷却器32のダクト25側の面には、ブラケット104を介して前後一対の庫内ファン34が取り付けられている。各庫内ファン34は、それぞれ下面を開放したファンガイド105で覆われており、下面の開口が上記した吹出口103にそれぞれ対応している。
【0043】
さらにダクト25の構造を詳細に説明する。図23は手前側のダクト25を示している。このダクト25の左右両面には、全体として幅方向の奥側に寄った位置において、上下方向に7段の領域に分かれてそれぞれ通気口群29が形成されている。これらの通気口群29は、多数の縦向きの長孔106を互い違いに配して複数段に開口することで形成されている。通気口群29のうち、左側面(左冷蔵室18Lに面した側)の最上段の通気口群29L1は、最大の開口面積を有するように形成されている。一方、右側面(右冷蔵室18Rに面した側)では、最上段の通気口群29R1が最小の開口面積を有し、2段目の通気口群29R2も開口面積が小さくされている。
なお、ダクト25の左側面の底部には、除霜水を受けるタンク35の出入口107が開口されている関係上、左側面の最下段の通気口群29L7の開口面積が小さくされ、また右側面の最下段の通気口群29R7の開口面積も対応して小さくされている。その他の通気口群29の開口面積は同様である。
【0044】
左右の通気口群29のうちの上から4段の通気口群29については、それぞれの内面側に、ダクト25に吹き込まれた冷気を通気口群29を通して冷蔵室18L,18Rに案内するための冷気ガイド30が装着されている。この冷気ガイド30は、ダクト25の表面に固着される取付部109の上端側に、斜めに曲げ形成されたガイド部110が設けられた形状となっている。
各冷気ガイド30は、その取付部109が対応する通気口群29の下縁に沿って当てられてネジ止めされ、ガイド部110が斜め上方に開くように配される。
左側面の最上段の通気口群29L1に配される冷気ガイド30L1は、この通気口群29L1の全幅にわたり、かつガイド部110の上縁がダクト25の上縁に達するような大きなものに形成されている。左側面の上から2段目ないし4段目の通気口群29に配される冷気ガイド30L2〜30L4は、通気口群29のほぼ1/3の幅程度の小型のものであって、ガイド部30は開き角度が大きく、通気口群29の全高のほぼ1/6程度を覆うようになっている。また2段目の冷気ガイド30L2は、通気口群29の幅方向の中央部、3段目の冷気ガイド30L3は手前側、4段目の冷気ガイド30L4は奥側といったように千鳥足状に配置されている。
【0045】
一方、右側面側では、その最上段から4段目にわたって、左側面の2段目から4段目のものと同じ大きさの冷気ガイド30R1〜30R4が設けられている。
ただし、左側面側のものと比べると、ガイド部110の開き角度が小さくて、通気口群29の全高の1/3強を覆うようになっている。また、各冷気ダクト30R1〜30R4は、幅方向の手前側と奥側とに交互に千鳥足状に配置されている。
なお、奥側のダクト25については、通気口群29が全体として幅方向の手前側に寄った位置に配設され、また、除霜水タンク35の出入口107が設けられていないことで最下段の通気口群29の開口面積が大きくされていること以外は、上記した手前側のダクト25と同じ構造である。
【0046】
また、前後のダクト25の間に設けられた隙間99のうち、左冷蔵室18Lに面した側では、図22に示すように、上から2段の通気口群29の領域にわたって遮蔽板112が当てられ、両側縁をネジ113で止めることにより固定されている。
さらに、トレイ46の端部を受けるトレイ受け45は、図21に示すように、各冷気ガイド30における取付部109の固着位置よりも少し下方の位置において、前後のダクト25にわたる左右両面に取り付けられている。
【0047】
この第2実施形態の作用は以下のようである。冷凍サイクルが運転されるとともに庫内ファン34が駆動されると、冷却器32の近傍において生成された冷気が庫内ファン34により各ダクト25内に吹き込まれ、ダクト25内を下降しつつ通気口群29を通して左右の冷蔵室18L,18Rに吹き出され、右冷蔵室18Rに吹き出された冷気は引き続き右冷蔵室18R内を立ち上り、また左冷蔵室18Lに吹き出された冷気は、両ダクト25の間の隙間99を通って右冷蔵室18Rに流通したのち同様に立ち上って、吸込口102から冷却器32側に導かれるといった循環流を生じ、もって左右の冷蔵室18L,18Rが冷却される。
【0048】
ここで、吸込口102が形成された側とは反対側の左冷蔵室18Lと対応するダクト面の最上段の通気口群29L1では、庫内ファン34から吹き出された冷気の流速が大きく、また吸込口102に庫内空気が吸い込まれることに伴うエゼクタ効果が無いことから、通気口群29L1から左冷蔵室18Lへの冷気の吹き出し量が不足し勝ちとなる。しかしながら、この通気口群29L1は開口面積が大きく取られており、また大きな冷気ガイド30L1が配されていて、冷気が流通しやすくされているから、左側面の最上段における通気口群29L1からの風量不足が解消される。
【0049】
また、吸込口102が形成された右冷蔵室18Rと対応するダクト面の上段側の通気口群29R1,29R2では、右冷蔵室18R側に吹き出された冷気がそのまま吸込口102側に回り込むショートサイクルが生じ、冷却効率が低下するおそれがある。しかしながら右側面の上2段の通気口群29R1,29R2は、開口面積が小さくされて冷気が流通しにくい構造とされているから、右冷蔵室18Rに吹き出される冷気、すなわちショートサイクルで失われる冷気が低減され、冷却効率の低下が防がれる。
また、前後のダクト25の間には隙間99が設けられているため、吸込口102の無い方の左冷蔵室18Lに吹き出された冷気が、隙間99の主に上部を通ってそのまま吸込口102側に回り込むショートサイクルが生じ、冷却効率が低下するおそれがある。しかしながら隙間99の上部側が遮蔽板112で塞がれているから、このようなショートサイクルが防がれ、同様に冷却効率の低下が防がれる。なおこの遮蔽板112は、ダクト25を補強することにも機能する。
【0050】
さらに、冷気の流速が比較的大きくて冷気の流通がしにくい上部側の通気口群29では、その内面側に冷気ガイド30が配されているため、冷気ガイド30で案内されて冷気が遜色なくそれぞれの冷蔵室18L,18Rに向けて吹き出される。細かく見ると、吸込口102の設けられた右冷蔵室18R側では上記のエゼクタ効果があることにより、同じ段の通気口群29の左右を比較すると、右側面側の方が吹き出し量が多くなりやすい。その点、冷気ガイド30について、右側面側の冷気ガイド30のガイド部110の開き角度を、左側面側のそれよりも小さくしたことにより、左右で風量のバランスが取られている。
【0051】
また、各冷気ガイド30は千鳥足状に配置されている。冷気ガイド30付近に流下した冷気は、一部がガイド部110で通気口群29側に導かれ、残部が冷気ガイド30を乗り越えてその下に流下する。このとき、仮に各冷気ガイド30が縦一列に並んで配されていると、例えば一番上の冷気ガイド30に当たってそこを乗り越えた冷気は、その直下の2番目の冷気ガイド30ではガイド部110で受けられることなくそのまま通過して流下し、すなわち2番目の冷気ガイド30は、一番上の冷気ガイド30で冷気を遮られた状態となって、対応する通気口群29に導かれる冷気の量が不足するという事態が生ずる。
その点冷気ガイド30が千鳥足状に配されていると、冷気ガイド30はその上に配された冷気ガイド30との間の距離が大きくなることで、冷気が遮られることの影響が避けられ、それぞれの冷気ガイド30から対応する通気口群29に冷気を導くことができる。
【0052】
さらに各冷気ガイド30は、ガイド部110の下縁がトレイ46の端部を受けるトレイ受け45の少し上方位置に設定され、またガイド部110が所定の角度だけ開いて配されているから、ガイド部110で案内されて通気口群29から吹き出された冷気は、図21の矢線に示すように、トレイ46の上下に分散し、トレイ46同士の間全体が良好に冷却される。
また、前後の庫内ファン34にはそれぞれファンガイド105が設けられて、吹出口103を介して個別に前後のダクト25に連通されているから、冷気をロスなく各ダクト25に向けて吹き出すことができる。
以上の構造により、左右の冷蔵室18L,18Rの間において、また各冷蔵室18L,18Rにおける高さ位置に拘らず、むらなく一様に冷却することができる。またショートサイクル等が防止されて冷却効率も高めることができる。
【0053】
<第3実施形態>
図24は本発明の第3実施形態を示す。冷気ガイド30を千鳥足状に配するに当たって、図24に示すように、3列に配するようにしてもよい。この場合、同じ列で上下に隣り合う冷気ガイド30の間に、上の冷気ガイド30が下の冷気ガイド30に対して冷気の妨げとなる距離以上のピッチpが確保されていればよい。
なお、上の冷気ガイド30が下の冷気ガイド30に対する冷気の妨げとなることを回避することが目的であれば、図25に示すように、冷気ガイド30を下方に行くにしたがって列を横にずらして配すればよいが、これだとダクトの横幅が広がって余計な設置スペースを要する。そのため、2列または3列の千鳥足状に冷気ガイド30を配すれば、省スペースを担保しつつ、各冷気ガイド30に冷気を行き渡らせることができる。
【0054】
<第4実施形態>
図26は本発明の第4実施形態を示す。庫内ファン34から前後のダクト25に冷気を供給する部分の構造において、図26(A)に示すように、前後のダクト25にわたるようにファンガイド114を設けて、このファンガイド114内の中央部において1個の庫内ファン34を設けるようにしてもよい。
また同図(B)に示すように、両ダクト25にわたるファンガイド115内一杯にシロッコファン116を収容するようにしてもよい。
【0055】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明は、冷蔵のみを行う配膳車にも同様に適用することが可能である。
(2)また本発明は、ダクトの両側に冷蔵室を構成する形式の冷蔵装置全般に広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る温冷配膳車の外観斜視図
【図2】本体の底壁の端部付近の断面図
【図3】本体内の構造を示す一部切欠斜視図
【図4】ダクトの分解斜視図
【図5】冷気の循環構造を示す平断面図
【図6】仕切壁の下端の取付構造を示す断面図
【図7】扉の分解斜視図
【図8】取手枠以外の枠の断面図
【図9】取手枠の断面図
【図10】冷蔵室側の扉の支持構造を示す分解斜視図
【図11】同平断面図
【図12】扉を180度開放した状態の平断面図
【図13】温蔵室側の扉の支持構造を示す分解斜視図
【図14】同平断面図
【図15】扉を270度開放した状態の平断面図
【図16】ハンドルの装着構造を示す斜視図
【図17】同断面図
【図18】ハンドルを引き操作している状態の斜視図
【図19】ハンドルを押し操作している状態の斜視図
【図20】冷却器室内の構造を示す分解斜視図
【図21】本発明の第2実施形態に係る中間壁付近の断面図
【図22】その後面側から見た斜視図
【図23】ダクトの分解斜視図
【図24】第3実施形態に係る冷気ガイドの配置を示す概略正面図
【図25】比較例を示す概略正面図
【図26】第4実施形態に係るファンの配設構造を示す部分断面図
【符号の説明】
1…本体 3…キャスタ 5…機械室 15…中間壁 18…冷蔵室 25…ダクト 29…通気口群 30…冷気ガイド 31…冷却器室 32…冷却器 33…開口 34…庫内ファン 18L…左冷蔵室 18R…右冷蔵室 29L1…通気口群 29R1,29R2…通気口群 30L1…冷気ガイド 99…隙間(連通空間) 102…吸込口 112…遮蔽板
Claims (5)
- 断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、
かつ前記ダクトの両冷蔵室と対応する面にはそれぞれ上下方向に複数段ずつにわたって通気口が形成されていて、前記通気口のうちの、前記吸込口が形成された側とは反対側の冷蔵室と対応するダクト面の上段に設けられた通気口が、他の通気口と比べて冷気が流通しやすい構造とされていることを特徴とする冷蔵装置。 - 断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、
かつ前記ダクトの両冷蔵室と対応する面にはそれぞれ上下方向に複数段ずつにわたって通気口が形成されていて、前記通気口のうちの、前記吸込口が形成された側の冷蔵室と対応するダクト面の上段に設けられた通気口が、他の通気口と比べて冷気が流通しにくい構造とされていることを特徴とする冷蔵装置。 - 前記通気口の開口面積の大小により前記冷気の流通の難易が設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷蔵装置。
- 前記通気口の内面側には前記ダクト内に吹き込まれた冷気を受けて冷蔵室側に案内するガイド板が設けられ、このガイド板の大小により前記冷気の流通の難易が設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の冷蔵装置。
- 断熱箱からなる本体内には冷気を両面に吹き出し可能なダクトが縦向きに配設されてその両側に冷蔵室が構成され、かつこのダクトは、複数のダクトが間に両冷蔵室を連通する連通空間を設けた状態で、本体内の奥行のほぼ一杯に設置されるとともに、前記本体の上面には冷却器室が設けられてその中に冷却器とこの冷却器で生成された冷気を前記ダクト内に流し込むファンが設けられ、一方の前記冷蔵室の天井面のみに前記冷却器室に連通する吸込口が開口されており、
かつ前記連通空間の上部側が遮蔽板により遮蔽されていることを特徴とする冷蔵装置。
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-
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