図1(A)に、本発明の表示装置における画素の構成の模式図を示す。図1(A)において、各画素100は、走査線G、映像信号入力線S、電源線W、スイッチ部101、電流源回路102及び発光素子106によって構成される。
各画素100において、スイッチ部101は端子C及び端子Dを有する。発光素子106の画素電極106aは、スイッチ部の端子Dと接続される。スイッチ部の端子Cは、電流源回路102の端子Bと接続される。電流源回路102の端子Aは電源線Wと接続されている。電流源回路102は、円の中に矢印を配置した記号によって模式的に示す。電流源回路102はこの記号の矢印の方向、つまり端子Aから端子Bの方向に、正の一定電流を流す回路であるとする。端子A又は端子Bの一方を電流源回路102の入力端子、他方を電流源回路102の出力端子と呼ぶ。
発光状態を選択する信号が映像信号入力線Sより入力された画素100では、スイッチ部101の端子Cと端子D間が導通状態となる。こうして、スイッチ部101の端子Cと端子D間及び電流源回路102の端子Aと端子B間を介して、発光素子106の画素電極106aと電源線Wが接続される。
スイッチ部101は、走査線Gより入力される信号によって映像信号入力線S上の映像信号の画素への入力を切り替える第1のスイッチと、画素に入力された映像信号によってオン・オフが切り替えられる第2のスイッチとを有する。第2のスイッチのオン・オフを切り替えることによって、スイッチ部の端子Cと端子Dの間の導通及び非導通状態が切り替えられる。端子C又は端子Dの一方をスイッチ部101の入力端子、他方をスイッチ部101の出力端子と呼ぶ。
発光素子106は、画素電極106aから対向電極106bへ、又はその逆の方向に電流を流し、その電流に応じて輝度が変化する素子を示す。
図1(A)では、電流源回路102の端子Aが電源線Wに接続され、端子Bがスイッチ部101の端子Cと端子D間を介して、発光素子106の画素電極106aに接続されているので、発光素子106の画素電極106aは陽極となり、対向電極106bは陰極となる。このとき、発光素子106の対向電極106bに与えられている電位Vcomは、電源線Wの電位より低く設定されている。電位Vcomは、電源基準線(図示せず)によって与えられている。
一方、電流源回路102の端子Aが、スイッチ部101の端子Cに接続され、端子Bが電源線Wに接続される構造としてもよい。このとき、発光素子106の画素電極106aは陰極となり、対向電極106bは陽極となる。発光素子106の対向電極106bに与えられている電位Vcomは、電源線Wの電位より高く設定されている。
また、電流源回路102とスイッチ部101と発光素子106の接続順序は任意でよいため、例えば、電流源回路102は、スイッチ部101と発光素子106の間に配置されていても良い。つまり、電流源回路102の端子Bが発光素子106の画素電極106aと接続され、電流源回路102の端子Aがスイッチ部101の端子Dと接続され、スイッチ部101の端子Cが電源線Wに接続された構造であっても良い。更に、電流源回路102の端子Aと端子Bとが反転した構造であっても良い。つまり、電流源回路102の端子Aが発光素子106の画素電極106aと接続され、電流源回路102の端子Bがスイッチ部101の端子Dと接続され、スイッチ部101の端子Cが電源線Wと接続された構成であってもよい。この場合、発光素子106の画素電極106aは陰極となり、対向電極は106bは陽極となる。このとき、発光素子106の対向電極106bに与えられている電位Vcomは、電源線Wの電位より高く設定されている。
スイッチ部101において、端子Cと端子Dの間が導通状態となった画素100では、電流源回路102によって定まる一定電流が発光素子106に入力され、発光素子106は発光する。
電流源回路102の基本構造の例を図1(B)及び図1(C)に示す。各画素の電流源回路を流れる一定電流が、電流信号によって定められる電流源回路の例を挙げる。このような構成の電流源回路を、電流制御型電流源回路と呼ぶ。図1(B)及び図1(C)中の端子A及び端子Bは、図1(A)中、端子A及び端子Bに対応する。
図1(B)及び図1(C)において、電流源回路102はトランジスタ(電流源トランジスタ)112と容量素子(電流源容量)111とを有する。飽和領域で動作する電流源トランジスタ112のドレイン電流が、画素の外部より入力された一定電流(以下、基準電流と表記する)に対応する一定電流(以下、画素基準電流と表記する)となる。つまり、画素の外部より一定電流(基準電流)が入力される。このときのゲート電圧Vgs(以下、画素対応基準電圧と表記する)が、電流源容量111によって保持されると、電流源トランジスタ112が飽和領域で動作する場合には、基準電流に対応した一定電流(画素基準電流)がドレイン電流として電流源トランジスタ112及び発光素子106に流れる。こうして、外部の電流源より基準電流が入力されなくなった後も、電流源トランジスタ112はソース・ドレイン間に電圧が印加されると、電流源容量111に保持された画素対応基準電圧に応じて画素基準電流を流す。なお、電流源容量111は、他のトランジスタのゲート容量などを利用することにより省略することも可能である。
各画素に配置された電流源容量111において、電流源トランジスタ112が画素基準電流を流すのに必要なゲート電圧を取得し保持する動作を、画素の設定動作と呼ぶ。
なお、本発明におけるトランジスタとしては、薄膜トランジスタ(TFT)でも、単結晶トランジスタ等のトランジスタでもどちらでも良い。また、有機物を利用したトランジスタでもよい。
例えば、単結晶トランジスタとしては、SOI技術を用いて形成されたトランジスタとすることができる。薄膜トランジスタとしては、活性層として多結晶半導体、セミアモルファス半導体(微結晶半導体)または非晶質半導体を用いたものでもよい。例えば、ポリシリコンを用いたTFT、セミアモルファスシリコンを用いたTFTまたはアモルファスシリコンを用いたTFTとすることができる。
セミアモルファス半導体とは、非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造の半導体を含む膜である。このセミアモルファス半導体は、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質なものであり、その粒径を0.5〜20nmとして非単結晶半導体中に分散させて存在せしめることが可能である。セミアモルファス半導体は、そのラマンスペクトルが520cm-1よりも低周波数側にシフトしており、またX線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。また、未結合手(ダングリングボンド)の中和剤として水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。ここでは便宜上、このような半導体をセミアモルファス半導体(SAS)と呼ぶ。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元素を含ませて格子歪みさらに助長させることで安定性が増し良好なセミアモルファス半導体が得られる。
電流源回路102において、電流源トランジスタ112にドレイン電流が流れる場合、電流源容量111の一方の電極は電流源トランジスタ112のゲート電極と接続され、他方(図中、端子A2で示す)は一定電位が与えられる。電流源容量111に保持された電荷によって、電流源トランジスタ112のゲート電極の電位(ゲート電位)が保存される。ここで、端子A2の電位と電流源トランジスタ112のソース端子の電位とは、同じであっても良いし異なっていても良いが、電流源トランジスタに画素基準電流が流れる際はいつも、それぞれの端子間の電位差は、同じとする。こうして、電流源トランジスタ112に画素基準電流が流れる際のゲート電圧Vgs(画素対応基準電圧)は保持される。飽和領域で動作するトランジスタでは、ゲート電圧Vgsに応じてドレイン電流も変化する。従って、ソース端子の電位が変化しても、ゲート電圧Vgsは一定であるように、端子A2はソース端子に接続されていることが望ましい。なお、図1(B)と図1(C)では、電流源トランジスタ112の極性が異なる。図1(B)では、電流源トランジスタ112は、pチャネル型であり、図1(C)ではnチャネル型である。2
図1(A)のように接続されている場合には、電流源トランジスタ112がpチャネル型の場合、電流源トランジスタ112はソース端子からドレイン端子に電流を流す。また、電流源トランジスタ112がnチャネル型の場合、電流源トランジスタ112のドレイン端子からソース端子に電流を流す。よって、電流源トランジスタ112がpチャネル型の場合、電流源トランジスタ112のソース端子は端子Aに接続され、ドレイン端子は端子Bに接続される。一方、電流源トランジスタ112がnチャネル型の場合、電流源トランジスタ112のドレイン端子は端子Aに接続され、ソース端子は端子Bに接続される。
画素基準電流を、画素外部より入力される電流信号(基準電流)によって制御する手段としては、大きく分けて2つの方法がある。
1つは、カレントミラー方式と名付けた方式である。カレントミラー回路は、ゲート電極が電気的に接続された1対のトランジスタを有し、一方のトランジスタのゲート電極とドレイン端子が電気的に接続された構成を有する。カレントミラー方式では、カレントミラー回路を構成する1対のトランジスタのうち、一方のトランジスタを電流源トランジスタ112とし、他方のトランジスタをカレントトランジスタとする。カレントトランジスタのドレイン端子とゲート電極を電気的に接続して、そのソース・ドレイン間に基準電流を入力する手法である。
もう1つは、同一トランジスタ方式と名付けた方式である。同一トランジスタ方式は、ドレイン端子とゲート電極が電気的に接続された電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間に、基準電流を直接入力する手法である。なお、同一トランジスタ方式の変形として、マルチゲート方式と呼ぶものもある。
カレントミラー方式を用いる電流源回路を、カレントミラー方式の電流源回路と呼び、同一トランジスタ方式を用いる電流源回路を、同一トランジスタ方式の電流源回路と呼び、マルチゲート方式を用いる電流回路をマルチゲート方式の電流源回路と呼ぶ。電流源回路102は、一旦、基準電流を入力し画素対応基準電圧を電流源容量111に保持する、画素の設定動作を行った後は、電流源容量111に保持された電荷が放電しない限り、再び基準電流を入力する動作を必要としない。
電流源容量111に保持された電荷は、実際には、漏れ電流の影響や様々なノイズによって時間が経過すると変化してしまう。そこで、定期的に、画素の設定動作を繰り返す必要がある。しかし、一旦、画素の設定動作を行った後に、定期的に行う画素の設定動作では、漏れ電流によって電流源容量111に保持された電荷が変化した分のみ、電荷を保持し直せばよい。そのため、はじめの画素の設定動作と比較して、その後定期的に行う画素の設定動作に要する時間は短くてすむ。
次に、本発明の表示装置のより具体的な構成とその作製方法について、図4〜図7を用いて説明する。
まず図4(A)に示すように、TFT及び発光素子を形成する基板200を用意する。具体的に基板200は、例えばバリウムホウケイ酸ガラスや、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、セラミック基板等を用いることができる。また、SUS基板を含む金属基板または半導体基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。プラスチック等の可撓性を有する合成樹脂からなる基板は、一般的に上記基板と比較して耐熱温度が低い傾向にあるが、作製工程における処理温度に耐え得るのであれば用いることが可能である。基板200の表面を、CMP法などの研磨により平坦化しておいても良い。
上述した基板200の表面に、液滴吐出法、印刷法を用いて形成される導電膜または絶縁膜の密着性を高めるための前処理を施す。密着性を高めることができる方法として、例えば触媒作用により導電膜または絶縁膜の密着性を高めることができる金属または金属化合物を基板200の表面に付着させる方法、形成される導電膜または絶縁膜との密着性が高い有機系の絶縁膜、金属や金属化合物を基板200の表面に付着させる方法、基板200の表面に大気圧下または減圧下においてプラズマ処理を施し表面改質を行なう方法などが挙げられる。また、上記導電膜または絶縁膜との密着性が高い金属として、チタン、チタン酸化物の他、3d遷移元素であるSc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Znなどが挙げられる。また金属化合物として、上述した金属の酸化物、窒化物、酸窒化物などが挙げられる。上記有機系の絶縁膜として、例えばポリイミド、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む絶縁膜(以下、シロキサン系絶縁膜と呼ぶ)等が挙げられる。シロキサン系絶縁膜は、置換基に水素の他、フッ素、アルキル基、または芳香族炭化水素のうち少なくとも1種を有していても良い。
なお、基板200に付着させる金属または金属化合物が導電性を有する場合、半導体素子の正常な動作が妨げられないように、そのシート抵抗を制御する。具体的には、導電性を有する金属または金属化合物の平均の厚さを、例えば1〜10nmとなるように制御したり、該金属または金属化合物を酸化により部分的に、または全体的に絶縁化したりすれば良い。或いは、密着性を高めたい領域以外は、付着した金属または金属化合物をエッチングにより選択的に除去しても良い。また金属または金属化合物を、予め基板の全面に付着させるのではなく、液滴吐出法、印刷法、ゾル−ゲル法などを用いて特定の領域にのみ選択的に付着させても良い。なお金属または金属化合物は、基板200の表面において完全に連続した膜状である必要はなく、ある程度分散した状態であっても良い。
本実施の形態では、光触媒反応により密着性を高めることができるZnOまたはTiO2などの光触媒を基板200の表面に付着させる。具体的には、ZnOまたはTiO2を溶媒に分散させ、基板200の表面に撒布したり、Znの化合物またはTiの化合物を基板200の表面に付着させた後、酸化させたり、ゾル−ゲル法を用いたりすることで、結果的にZnOまたはTiO2を基板200の表面に付着させることができる。
次に密着性を高めるための前処理が施された基板200の表面上に、液滴吐出法または各種印刷法を用いて、ゲート電極201〜203を形成する。具体的に、ゲート電極201〜203には、Ag、Au、Cu、Pdなどの金属、金属化合物を1つまたは複数有する導電材料を用いる。なお、分散剤により凝集を抑え、溶液に分散させることができるならば、Cr、Mo、Ti、Ta、W、Alなどの金属、金属化合物を1つまたは複数有する導電材料を用いることも可能である。また液滴吐出法または各種印刷法による導電材料の成膜を複数回行なうことで、複数の導電膜が積層されたゲート電極を形成することも可能である。但し、吐出口から吐出する組成物は、比抵抗値を考慮して、Au、Ag、Cuのいずれかの材料を溶媒に溶解又は分散させたものを用いることが好適であり、より好適には、低抵抗な銀、銅を用いるとよい。但し、Ag、Cuを用いる場合には、不純物対策のため、合わせてバリア膜を設けるとよい。バリア膜としては、窒化珪素膜やニッケルボロン(NiB)を用いることができる。
また、導電性材料の周りに他の導電性材料がコーティングされ、複数の層になっている粒子でも良い。例えば、CuをAgでコートした導電粒子やCuの周りにニッケルボロン(NiB)がコーティングされ、その周囲にAgがコーティングされている3層構造の粒子などを用いても良い。溶媒は、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル類、イソプロピルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトン、アセトン等の有機溶剤等を用いる。組成物の粘度は20cp以下が好適であり、これは、乾燥が起こることを防止したり、吐出口から組成物を円滑に吐出できるようにしたりするためである。また、組成物の表面張力は、40mN/m以下が好適である。但し、用いる溶媒や、用途に合わせて、組成物の粘度等は適宜調整するとよい。一例として、ITOや、有機インジウム、有機スズを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・S、Agを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・S、Auを溶媒に溶解又は分散させた組成物の粘度は5〜20mPa・Sに設定するとよい。
液滴吐出手段に用いるノズルの径は、0.1〜50μm(好適には0.6〜26μm、)に設定し、ノズルから吐出される組成物の吐出量は0.00001pl〜50pl(好適には0.0001〜40pl)に設定する。この吐出量は、ノズルの径の大きさに比例して増加する。また、被処理物とノズル吐出口との距離は、所望の箇所に滴下するために、できる限り近づけておくことが好ましく、好適には0.1〜2mm程度に設定する。なお、ノズル径を変えずとも、圧電素子に印可されるパルス電圧を変えることによって吐出量を制御することもできる。これらの吐出条件は、線幅が約10μm以下となるように設定しておくのが望ましい。
液滴吐出法を用いる場合、有機系または無機系の溶媒に該導電材料を分散させたものを、ノズルから滴下した後、室温において乾燥または焼成することで、形成することができる。具体的に本実施の形態では、テトラデカンにAgを分散させた溶液を滴下し、200℃〜300℃で1min〜50hr焼成することで溶媒を除去し、ゲート電極201〜203を形成する。有機系の溶媒を用いる場合、上記焼成を酸素雰囲気下で行なうことで、効率的に溶媒を除去することができ、ゲート電極201〜203の抵抗をより下げることができる。なお図示しないが、この工程でゲート電極201に接続した走査線も、同時に形成することができる。
ここで、液滴吐出法でAgを吐出する前に、酸化チタンを基板の表面に付着させた場合における、Agの密着性の評価について説明する。まずガラス基板上にスパッタ法を用いてチタンを1〜5nmの膜厚で成膜した。そして230℃の焼成により成膜したチタンを酸化し、酸化チタンとした。このとき、酸化チタンで形成されている膜のシート抵抗を測定したところ、装置の測定可能の下限値1×10-6Ω/□よりも低くなったため、十分絶縁性が高いことが確認された。
次に、液滴吐出法を用いてAgを16箇所のエリアに滴下した後、230℃で焼成した。なお焼成後、16箇所の各エリアに形成された、短冊形のAg膜の寸法は、長さ1cm、幅200〜300μm、厚さ400〜500nmとなった。
上記Ag膜が形成された基板に、カプトン(R)テープを貼った後、該テープを剥がしてAg膜の密着性を確認したところ、テープを剥がした後もAg膜の剥離は見られなかった。また上記Ag膜が形成された基板を、0.5wt%のHF水溶液に1分間浸した後、流水洗浄を行うことで膜の密着性を確認したところ、全てのAg膜が剥がれず基板上に残存していた。なお、チタン酸化膜を溶媒に分散させた溶液を、基板の表面に撒布することで、酸化チタンを基板の表面に付着させた場合も、同様の結果が得られた。ちなみに、素のガラス基板、表面をCMP研磨したガラス基板、非晶質珪素膜、窒化珪素膜または酸化珪素膜を形成したガラス基板を用いた場合には、若干の違いはあるものの、いずれも数本程度しかAg膜は残存しなかった。従って、酸化チタンにより高い密着性が得られていると考えられる。
次に、ゲート電極201〜203および配線204を覆うようにゲート絶縁膜205を形成する。ゲート絶縁膜205は、例えば酸化珪素、窒化珪素または窒化酸化珪素等の絶縁膜を用いることができる。ゲート絶縁膜205は、単層の絶縁膜を用いても良いし、複数の絶縁膜を積層していても良い。本実施の形態では、窒化珪素、酸化珪素、窒化珪素が順に積層された絶縁膜を、ゲート絶縁膜205として用いる。また成膜方法は、プラズマCVD法、スパッタ法などを用いることができる。低い成膜温度でゲートリーク電流を抑えることができる緻密な絶縁膜を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、形成される絶縁膜中に混入させると良い。また窒化アルミニウムをゲート絶縁膜205として用いることができる。窒化アルミニウムは熱伝導率が比較的高く、TFTで発生した熱を効率的に発散させることができる。
次に図4(B)に示すように、発光素子が有する第1の電極206をゲート絶縁膜205上に形成する。なお本実施の形態では、第1の電極206が陽極、後に形成される第2の電極236が陰極に相当するが、本発明はこの構成に限定されない。第1の電極206が陰極、第2の電極236が陽極に相当していても良い。
陽極には、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などその他の透光性酸化物導電材料を用いることが可能である。ITO及び酸化珪素を含む酸化インジウムスズ(以下、ITSOとする)や、酸化珪素を含んだ酸化インジウムに、さらに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したものを用いても良い。また陽極として上記透光性酸化物導電材料の他に、例えばTiN、ZrN、Ti、W、Ni、Pt、Cr、Ag、Al等の1つまたは複数からなる単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との三層構造等を用いることができる。ただし透光性酸化物導電材料以外の材料で陽極側から光を取り出す場合、光が透過する程度の膜厚(好ましくは、5nm〜30nm程度)で形成する。
なお、第1の電極206は、スパッタ法、液滴吐出法または印刷法を用いて形成することが可能である。液滴吐出法または印刷法を用いる場合、マスクを用いなくても第1の電極206を形成することが可能である。またスパッタ法を用いる場合でも、リソグラフィ法において用いるレジストを、液滴吐出法または印刷法で形成することで、露光用のマスクを別途用意しておく必要がなくなり、よってコストの削減に繋がる。
また、第1の電極206は、その表面が平坦化されるように、CMP法、ポリビニルアルコール系の多孔質体で拭浄し、研磨しても良い。またCMP法を用いた研磨後に、陽極の表面に紫外線照射、酸素プラズマ処理などを行ってもよい。
次に、図4(C)に示すように、第1の半導体膜207を形成する。第1の半導体膜207は非晶質(アモルファス)半導体またはセミアモルファス半導体(SAS)で形成することができる。また多結晶半導体膜を用いていても良い。本実施の形態では、第1の半導体膜207としてセミアモルファス半導体を用いる。セミアモルファス半導体は、非晶質半導体よりも結晶性が高く高い移動度が得られ、また多結晶半導体と異なり結晶化させるための工程を増やさずとも形成することができる。
非晶質半導体は、珪化物気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的な珪化物気体としては、SiH4、Si2H6が挙げられる。この珪化物気体を、水素、水素とヘリウムで希釈して用いても良い。
またSASも珪化物気体をグロー放電分解することにより得ることができる。代表的な珪化物気体としては、SiH4であり、その他にもSi2H6、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることができる。また水素や、水素にヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンから選ばれた一種または複数種の希ガス元素を加えたガスで、この珪化物気体を希釈して用いることで、SASの形成を容易なものとすることができる。希釈率は2倍〜1000倍の範囲で珪化物気体を希釈することが好ましい。またさらに、珪化物気体中に、CH4、C2H6などの炭化物気体、GeH4、GeF4などのゲルマニウム化気体、F2などを混入させて、エネルギーバンド幅を1.5〜2.4eV、若しくは0.9〜1.1eVに調節しても良い。SASを第1の半導体膜として用いたTFTは、1〜10cm2/Vsecや、それ以上の移動度を得ることができる。
また異なるガスで形成されたSASを複数積層することで、第1の半導体膜を形成しても良い。例えば、上述した各種ガスのうち、弗素原子を含むガスを用いて形成されたSASと、水素原子を含むガスを用いて形成されたSASとを積層して、第1の半導体膜を形成することができる。
グロー放電分解による被膜の反応生成は減圧下または大気圧下で行なうことができる。減圧下で行なう場合、圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲で行なえば良い。グロー放電を形成するための電力は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzの高周波電力を供給すれば良い。圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHzとする。基板加熱温度は300℃以下でよく、好ましくは100〜250℃とする。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×1020atoms/cm3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019atoms/cm3以下、好ましくは1×1019atoms/cm3以下とする。
なお、Si2H6と、GeF4またはF2とを用いて半導体膜を形成する場合、半導体膜のより基板に近い側から結晶が成長するので、基板に近い側ほど半導体膜の結晶性が高い。よって、ゲート電極が第1の半導体膜よりも基板により近いボトムゲート型のTFTの場合、第1の半導体膜のうち基板に近い側の結晶性が高い領域をチャネル形成領域として用いることができるので、移動度をより高めることができ、適している。
また、SiH4と、H2とを用いて半導体膜を形成する場合、半導体膜の表面により近い側ほど大きい結晶粒が得られる。よって、第1の半導体膜がゲート電極よりも基板により近いトップゲート型のTFTの場合、第1の半導体膜のうち基板から遠い側の結晶性が高い領域をチャネル形成領域として用いることができるので、移動度をより高めることができ、適している。
また、SASは、価電子制御を目的とした不純物を意図的に添加しないときに弱いn型の導電型を示す。これは、アモルファス半導体を成膜するときよりも高い電力のグロー放電を行なうため酸素が半導体膜中に混入しやすいためである。そこで、TFTのチャネル形成領域を設ける第1の半導体膜に対しては、p型を付与する不純物を、この成膜と同時に、或いは成膜後に添加することで、しきい値制御をすることが可能となる。p型を付与する不純物としては、代表的には硼素であり、B2H6、BF3などの不純物気体を1ppm〜1000ppmの割合で珪化物気体に混入させると良い。例えば、p型を付与する不純物としてボロンを用いる場合、該ボロンの濃度を1×1014〜6×1016atoms/cm3とすると良い。
次に、第1の半導体膜207のうち、チャネル形成領域となる部分と重なるように、第1の半導体膜207上に保護膜208〜210を形成する。保護膜208〜210は液滴吐出法または印刷法を用いて形成しても良いし、CVD法、スパッタ法などを用いて形成しても良い。保護膜208〜210として、酸化珪素、窒化珪素、窒化酸化珪素などの無機絶縁膜、シロキサン系絶縁膜などを用いることができる。またこれらの膜を積層し、保護膜208〜210として用いても良い。本実施の形態では、プラズマCVD法で形成された窒化珪素、液滴吐出法で形成されたシロキサン系絶縁膜を積層して、保護膜208〜210として用いる。この場合、窒化珪素のパターニングは、液滴吐出法で形成されたシロキサン系絶縁膜をマスクとして用い行なうことができる。
次に図5(A)に示すように、第1の半導体膜207のパターニングを行なう。第1の半導体膜207のパターニングは、リソグラフィ法を用いても良いし、液滴吐出法または印刷法で形成されたレジストをマスクとして用いても良い。後者の場合、露光用のマスクを別途用意しておく必要がなくなり、コストの削減に繋がる。本実施の形態では、液滴吐出法で形成されたレジスト211を用い、パターニングする例を示す。なおレジスト211は、ポリイミド、アクリルなどの有機樹脂を用いることができる。そして、レジスト211を用いたドライエッチングにより、パターニングされた第1の半導体膜212、213が形成される。
次に図5(B)に示すように、ゲート絶縁膜205の一部をエッチングにより選択的に除去し、配線204の一部を露出させる。ゲート絶縁膜205のエッチングには、リソグラフィ法を用いても良いし、液滴吐出法または印刷法で形成されたレジストをマスクとして用いても良い。後者の場合、露光用のマスクを別途用意しておく必要がなくなり、よってコストの削減に繋がる。
次に図5(C)に示すように、パターニング後の第1の半導体膜212、213を覆うように、第2の半導体膜214を形成する。第2の半導体膜214には、一導電型を付与する不純物を添加しておく。pチャネル型のTFTを形成する場合には、p型を付与する不純物として、B2H6、BF3などの不純物気体を珪化物気体に混入させると良い。例えば、p型を付与する不純物としてボロンを用いる場合、該ボロンの濃度を1×1014〜6×1016atoms/cm3とすると良い。また、nチャネル型のTFTを形成する場合には、第2の半導体膜214に、n型を付与する不純物、例えばリンを添加すれば良い。具体的には、珪化物気体にPH3などの不純物気体を加え、第2の半導体膜214を形成すれば良い。一導電型を有する第2の半導体膜214は、第1の半導体膜212、213と同様にセミアモルファス半導体、非晶質半導体で形成することができる。
なお本実施の形態では、第2の半導体膜214を第1の半導体膜212、213と接するように形成しているが、本発明はこの構成に限定されない。第1の半導体膜212、213と第2の半導体膜214の間に、LDD領域として機能する第3の半導体膜を形成しておいても良い。この場合、第3の半導体膜は、セミアモルファス半導体または非晶質半導体で形成する。
次に図6(A)に示すように、配線215〜219を液滴吐出法または印刷法を用いて形成し、該配線215〜219をマスクとして用い、第2の半導体膜214をエッチングする。第2の半導体膜214のエッチングは、真空雰囲気下もしくは大気圧雰囲気下におけるドライエッチングで行なうことができる。上記エッチングにより、第2の半導体膜214からソース領域またはドレイン領域として機能する、第2の半導体220〜225が形成され、さらに第1の電極206の一部が露出される。第2の半導体膜214をエッチングする際、保護膜208〜210によって、第1の半導体膜212、213がオーバーエッチングされるのを防ぐことができる。
配線215〜219は、ゲート電極201〜203と同様に形成することができる。具体的には、Ag、Au、Cu、Pdなどの金属、金属化合物を1つまたは複数有する導電材料を用いる。液滴吐出法を用いる場合、有機系または無機系の溶媒に該導電材料を分散させたものを、ノズルから滴下した後、室温において乾燥または焼成することで、形成することができる。分散剤により凝集を抑え、溶液に分散させることができるならば、Cr、Mo、Ti、Ta、W、Alなどの金属、金属化合物を1つまたは複数有する導電材料を用いることも可能である。焼成は酸素雰囲気下で行ない、配線215〜219の抵抗を下げるようにしても良い。また液滴吐出法または各種印刷法による導電材料の成膜を複数回行なうことで、複数の導電膜が積層された配線215〜219を形成することも可能である。
上記工程によって、TFT230、231、232が形成される。
次に図6(B)に示すように、TFT230と、TFT231と、TFT232と、第1の電極206の端部とを覆うように、隔壁233を形成する。隔壁233は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系絶縁膜を用いて形成することができる。有機樹脂膜ならば、例えばアクリル、ポリイミド、ポリアミドなど、無機絶縁膜ならば酸化珪素、窒化酸化珪素などを用いることができる。特に感光性の有機樹脂膜を隔壁233に用い、第1の電極206上に開口部234を形成し、その開口部234の側壁が連続した曲率を持って形成される傾斜面となるように形成することで、第1の電極206と後に形成される第2の電極236とが接続してしまうのを防ぐことができる。このとき、マスクを液滴吐出法または印刷法で形成することができる。また隔壁233自体を、液滴吐出法または印刷法で形成することもできる。なお隔壁233は開口部234を有している。
次に電界発光層235を形成する前に、隔壁233及び第1の電極206に吸着した水分や酸素等を除去するために、大気雰囲気下で加熱処理または真空雰囲気下で加熱処理(真空ベーク)を行なっても良い。具体的には、基板の温度を200℃〜450℃、好ましくは250〜300℃で、0.5〜20時間程度、真空雰囲気下で加熱処理を行なう。望ましくは3×10-7Torr以下とし、可能であるならば3×10-8Torr以下とするのが最も望ましい。そして、真空雰囲気下で加熱処理を行なった後に電界発光層を成膜する場合、電界発光層を成膜する直前まで当該基板を真空雰囲気下に置いておくことで、信頼性をより高めることができる。また真空ベークの前または後に、第1の電極206に紫外線を照射してもよい。
なお、本実施の形態では、後に形成されるパッシベーション膜237を窒化珪素で形成しており、該パッシベーション膜237と、第2の電極206とが接している。窒化珪素または窒化酸化珪素を含む絶縁膜上に接するように、ITSOなどの透光性酸化物導電材料と酸化珪素を含む導電膜を用い、発光素子の第1の電極または第2の電極を形成することで、上述したどの材料の組み合わせよりも、発光素子の輝度を高めることができる。また、第1の電極206にITSOを用いた場合、含まれる酸化珪素によって水分が付着しやすいので、上述した真空ベークは特に有効である。
そして、隔壁233の開口部234において第1の電極206と接するように、電界発光層235を形成する。電界発光層235は、単数の層で構成されていても、複数の層が積層されるように構成されていてもどちらでも良い。複数の層で構成されている場合、陽極に相当する第1の電極206上に、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の順に積層する。なお第1の電極206が陰極に相当する場合は、電界発光層235を、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層、ホール注入層に積層して形成する。
なおモノクロの画像を表示する場合、もしくは白色の発光素子とカラーフィルターを用いてカラーの画像を表示する場合、電界発光層235の構造は全ての画素において同じである。三原色の光をそれぞれ発する3つの発光素子を用いてカラーの画像を表示する場合、電界発光層235は、対応する色ごとに材料、積層する層または膜厚を変えて塗り分けても良い。電界発光層を塗り分ける場合、液滴吐出法は材料の無駄がなく、工程も簡素化できるので、非常に有効である。なおカラーは、混色を用いたフルカラーであっても良いし、単一の色相を有する複数の画素を特定のエリアごとに配したエリアカラーであっても良い。
なおカラーフィルターは、特定の波長領域の光を透過させることができる着色層と、場合によっては該着色層に加え、可視光を遮蔽することができる遮蔽膜とを有する場合がある。そしてカラーフィルターは、発光素子を封止するためのカバー材上に形成する場合もあれば、素子基板に形成する場合もありうる。いずれの場合においても、着色層または遮蔽膜は、印刷法または液滴吐出法を用いて形成することが可能である。
また電界発光層235は、高分子系有機化合物、中分子系有機化合物、低分子系有機化合物、無機化合物のいずれを用いていても、液滴吐出法で形成することが可能である。また中分子系有機化合物、低分子系有機化合物、無機化合物は蒸着法で形成しても良い。
そして電界発光層235を覆うように、第2の電極236を形成する。本実施の形態では、第2の電極236は陰極に相当する。第2の電極236の作製方法は、蒸着法、スパッタ法、液滴吐出法などを材料に合わせて使い分けることが好ましい。
陰極は、仕事関数の小さい金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることができる。具体的には、LiやCs等のアルカリ金属、およびMg、Ca、Sr等のアルカリ土類金属、これらを含む合金(Mg:Ag、Al:Li、Mg:Inなど)、およびこれらの化合物(CaF2、CaN)の他、YbやEr等の希土類金属を用いることができる。また電子注入層を設ける場合、Alなどの他の導電層を用いることも可能である。また陰極側から光を取り出す場合は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、ガリウムを添加した酸化亜鉛(GZO)などその他の透光性酸化物導電材料を用いることが可能である。ITO及び酸化珪素を含む酸化インジウムスズ(以下、ITSOとする)や、酸化珪素を含んだ酸化インジウムに、さらに2〜20%の酸化亜鉛(ZnO)を混合したものを用いても良い。透光性酸化物導電材料を用いる場合、後に形成される電界発光層235に電子注入層を設けるのが望ましい。また透光性酸化物導電材料を用いずとも、陰極を光が透過する程度の膜厚(好ましくは、5nm〜30nm程度)で形成することで、陰極側から光を取り出すことができる。この場合、該陰極の上または下に接するように透光性酸化物導電材料を用いて透光性を有する導電層を形成し、陰極のシート抵抗を抑えるようにしても良い。
隔壁233の開口部234において、第1の電極206と電界発光層235と第2の電極236が重なり合うことで、発光素子238が形成されている。
なお、発光素子238からの光の取り出しは、第1の電極206側からであっても良いし、第2の電極236側からであっても良いし、その両方からであっても良い。上記3つの構成にうち、目的とする構成に合わせて、陽極、陰極ぞれぞれの材料及び膜厚を選択するようにする。本実施の形態のように第2の電極236側から光の取り出す場合、第1の電極206側から光の取り出す場合に比べて、より低い消費電力でより高い輝度を得ることができる。
なお発光素子238を覆うようにパッシベーション膜237を形成しても良い。パッシベーション膜237は、水分や酸素などの発光素子の劣化を促進させる原因となる物質を、他の絶縁膜と比較して透過させにくい膜を用いる。代表的には、例えばDLC膜、窒化炭素膜、RFスパッタ法やCVD法などで形成された窒化珪素膜等を用いるのが望ましい。また、例えば窒化炭素膜と窒化珪素を積層した膜、ポリスチレンを積層した膜など、をパッシベーション膜237として用いても良い。また上述した水分や酸素などの物質を透過させにくい膜と、該膜に比べて水分や酸素などの物質を透過させやすいが内部応力の低い膜とを積層させて、パッシベーション膜237として用いることも可能である。本実施の形態では窒化珪素を用いる。パッシベーション膜237として窒化珪素を用いる場合、低い成膜温度で緻密なパッシベーション膜237を形成するには、アルゴンなどの希ガス元素を反応ガスに含ませ、パッシベーション膜237中に混入させると良い。
なお実際には、図6(B)に示す状態まで完成したら、さらに外気に曝されないように気密性が高く、脱ガスの少ない保護フィルム(ラミネートフィルム、紫外線硬化樹脂フィルム等)やカバー材でパッケージング(封入)することが好ましい。
なお本実施の形態では、画素部を形成する工程について説明したが、セミアモルファス半導体を第1の半導体膜として用いる場合、走査線駆動回路を画素部と同じ基板上に形成することが可能である。またアモルファス半導体を用いたTFTで画素部を形成し、該画素部が形成された基板に別途形成された駆動回路を貼り付けても良い。
(実施の形態1)
図4〜図7では、第1の半導体膜と第2の半導体膜を別々の工程でパターニングしているが、本発明の表示装置はこの作製方法に限定されない。本実施の形態では図8を用いて、第1の半導体膜と第2の半導体膜を同一のマスクを用いてパターニングする例について説明する。
まず上述した作製方法に従って、図4(C)に示す状態まで同様に作製する。次に図8(A)に示すように、第1の半導体膜207をパターニングする前に、第2の半導体膜250を成膜する。LDD領域として用いる第3の半導体膜を形成する場合は、第1の半導体膜207を形成した後、第3の半導体膜を形成し、それから第2の半導体膜250を形成する。次に図8(B)に示すように、液滴吐出法または印刷法で形成したレジスト251をマスクとして用い、第1の半導体膜207及び第2の半導体膜250をパターニングする。図8(B)において、252、253はパターニング後の第1の半導体膜、は254、255はパターニング後の第2の半導体膜に相当する。
次に図8(C)に示すように、レジスト251を除去した後に、液滴吐出法または印刷法で配線256〜260を形成する。そして配線256〜260をマスクとして用い、第2の半導体膜254、255を更にパターニングすることで、ソース領域またはドレイン領域として機能する第2の半導体膜261〜265が形成される。そして後は、図4〜図6に示した作製方法と同様に、隔壁、電界発光層、第2の電極を形成することができる。
図8に示した作製方法を用いる場合、第1の電極206と配線259とが直接接するので、該接続部分における接触抵抗を低くすることができる。
また図4〜図6に示した作製方法及び図8に示した作製方法では、第2の半導体膜と、該第2の半導体膜に接している配線とを形成する前に、第1の電極を形成している例を示しているが、本発明はこの構成に限定されない。図9(A)に、図4〜図6に示した作製方法において、第2の半導体膜と、該第2の半導体膜に接している配線とを形成した後に、第1の電極を形成した、画素の断面図を示す。ただし図9(A)では、TFT630、を示す。
図9(A)において、601、602は、ソース領域またはドレイン領域として機能する第2の半導体膜に相当し、第2の半導体膜601上に接するように配線603が、第2の半導体膜602上に接するように配線604が形成されている。なお図9(A)では、第1の半導体膜605と第2の半導体膜601、602とを、図4〜図6に示した場合のように、異なるマスクを用いたパターニングにより形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、図8の場合のように同じマスクを用いてパターニングしていても良い。そして図9(A)では、配線603上に接するように、第1の電極606が形成されている。図9(A)に示すように、第2の半導体膜601、602と、該第2の半導体膜601、602に接している配線603、604を形成した後に、第1の電極606を形成することで、第2の半導体膜601、602のパターニングの際にドライエッチングを用いても、第1の電極606の表面が荒れるのを防ぐことができる。
また図4〜図6、図8、図9(A)では、第1の電極をゲート絶縁膜上に形成しているが本発明はこの構成に限定されない。図9(B)に、TFTを覆って層間絶縁膜を形成し、該層間絶縁膜上に第1の電極を形成した場合の、画素の断面図を示す。ただし図9(B)では、TFT640、TFT641を示す。図9(B)では、TFT640のソース領域またはドレイン領域と接続された配線641、642とが、層間絶縁膜643によって覆われており、該層間絶縁膜643上に第1の電極645が形成されている。層間絶縁膜643は、有機樹脂膜、無機絶縁膜またはシロキサン系絶縁膜を用いて形成することができる。層間絶縁膜643に、低誘電率材料(low-k材料)と呼ばれる材料を用いていても良い。そして第1の電極645と配線641とは、層間絶縁膜643のコンタクトホール内に形成されたピラー646を通して電気的に接続されている。
図9(B)では、該ピラー646は層間絶縁膜643を形成する前に液滴吐出法を用いて形成されている。具体的には、導電材料を含む溶液を同じポイントに滴下し、液滴を重ねることでピラー646を形成する。ピラー646に用いる導電材料として、ITO、ITSOに代表される透光性酸化物導電材料を用いることができる。そして、ピラー646を形成した後に層間絶縁膜643をスピンコート法などの塗布法で形成し、次に層間絶縁膜643の表面をエッチングすることでピラー646を露出させる。そして該ピラー646と接するように、層間絶縁膜643上に第1の電極645を形成する。なお層間絶縁膜643の表面は第1の電極645の表面に凹凸が形成されないように、平坦化されていることが望ましい。よって液滴吐出法を用いて層間絶縁膜643を形成する場合、液滴を吐出した後に気体を吹き付けてその表面を平坦化した後、焼成するように形成しても良い。
なお図9(B)では、層間絶縁膜643を形成する前にピラー646を形成しているが、層間絶縁膜643を形成した後にピラー646を形成しても良い。この場合、層間絶縁膜643にコンタクトホールを形成し、液滴吐出法を用いて該コンタクトホールに導電材料を含む溶液を滴下することで、ピラー646を形成する。コンタクトホールの形成は、ドライエッチングを用いても、ウェットエッチングを用いてもどちらでも良い。また、層間絶縁膜を形成する前に、コンタクトホールを形成する領域に撥液性を有する有機材料を液滴吐出法または印刷法などを用いて塗布しておいても良い。この場合、層間絶縁膜を形成した後、撥液性を有する有機材料を除去することで、エッチングを行なわずともコンタクトホールを形成することができる。撥液性を有する有機材料として、ポリビニルアルコール(PVA)、フルオロアルキルシラン(FAS)などを用いることができる。また撥液性を有する有機材料の除去は、水による洗浄、CF4、O2などを用いたドライエッチングで行なうことができる。
また層間絶縁膜は、液滴吐出法を用いて形成しても良い。図9(C)に、液滴吐出法を用いて層間絶縁膜を形成した場合の、画素の断面図を示す。図9(C)では、TFT650が第1の層間絶縁膜652に覆われており、第1の層間絶縁膜652は液滴吐出法を用いて形成されている。TFT650のソース領域またはドレイン領域のいずれか一方に接続された配線651は、第1の層間絶縁膜652と完全に重なってはおらず、一部露出している。また第1の層間絶縁膜654は、第1の層間絶縁膜652と同様に液滴吐出法を用いて形成されており、該第1の層間絶縁膜652を覆うように第1の電極653が形成されている。そして配線651の一部露出している部分は第1の電極653と接しており、該接している部分を覆うように更に第2の層間絶縁膜655が形成されている。
第2の層間絶縁膜655は、第1の層間絶縁膜654と重なる領域に開口部を有しており、該開口部において、第1の電極653と、第2の層間絶縁膜655上に形成された電界発光層656と、第2の電極657とが重なり、発光素子を形成している。
また図4乃至図6、図8、図9に示す表示装置では、TFTの第1の半導体膜と第2の半導体膜の間に保護膜を形成しているが、本発明はこの構成に限定されず、図4乃至図6、図8、9の場合において、保護膜は必ずしも形成しなくて良い。図10(A)に、保護膜を形成していない場合の、画素の断面図を示す。図10(A)に示すTFT7010は、基板7000上に形成されたゲート電極7020と、該ゲート電極7020を覆うように形成されたゲート絶縁膜7030と、該ゲート電極7020と重なるようにゲート絶縁膜7030上に形成された第1の半導体膜7040と、第1の半導体膜7040と接する第2の半導体膜7050,7060とを有している。エッチングにより第2の半導体膜7050、7060を形成する際、SF6、NF3、CF4などのフッ化物気体を用いてエッチングガスとして用いる。そしてこのエッチングでは、第1の半導体膜7040とのエッチングの選択比がとれないので、処理時間を適宜調整して行なうこととなる。このエッチングにより、第1の半導体膜7040が一部露出する。
図10(A)のように保護膜を形成せず、第1の半導体膜7040と第2の半導体膜7050,7060を、同じマスクを用いてパターニングする場合、ゲート絶縁膜7030と、第1の半導体膜7040と、第2の半導体膜7050,7060とを、大気に触れさせることなく連続して形成することが可能である。すなわち、大気成分や大気中に浮遊する汚染物質に汚染されることなく各積層界面を形成することができるので、TFT特性のばらつきを低減することができる。
また図4乃至図6、図8、図9、図10(A)では、ゲート電極が第1の半導体膜よりも基板側に形成されているが、本発明はこの構成に限定されない。図10(B)に、第1の半導体膜がゲート電極よりも基板側に形成されている場合の、画素の断面図を示す。ただし図10(B)では、TFT7080を示す。図10(B)において、基板7070上に配線7090,7100が形成されており、また配線7090,7100上に接するように、第2の半導体膜7110,7120が形成されており、第2の半導体膜7110,7120上に接するように第1の半導体膜7130が形成されている。そして第1の半導体膜7130上にはゲート絶縁膜7140が形成されており、第1の半導体膜7130と重なるように該ゲート絶縁膜7140上にゲート電極7150が形成されている。
なお、上記図4〜図6、図8〜図10に示したTFTは、いずれもソース領域またはドレイン領域として機能する第2の半導体膜を用いているが、第2の半導体膜は必ずしも形成する必要はない。この場合、配線が直接第1の半導体膜と接続され、該配線がソース領域またはドレイン領域として機能する。特に図10(B)に示したTFTは、第2の半導体膜を用いない場合、第2の半導体膜7110,7120を形成するためのパターニングに用いるマスクが不要になるので、大幅に工程数を削減することができる。
(実施の形態2)
本発明の表示装置の画素構成の一例を示す。
各画素に配置した電流源回路の構成例を図2に示す。なお、図2において、図1と同じ部分は、同じ符号を用いて示す。
なお、電流源回路を構成するトランジスタとしては、薄膜トランジスタ(TFT)でも、単結晶トランジスタ等のトランジスタでもどちらでも良い。
図2ではカレントミラー方式の電流源回路の例を示す。電流減回路102は、電流源容量111、電流源トランジスタ112、カレントトランジスタ1405、電流入力トランジスタ1403、電流保持トランジスタ1404、電流線CL、信号線GN、信号線GHとによって構成される。
電流源トランジスタ112とカレントトランジスタ1405は一対でカレントミラー回路を構成するので、極性は等しくなくてはならない。また、同一画素内のこれら2つのトランジスタの電流特性は等しいことが望まれる。ここで本実施の形態2では、簡単のため、電流源トランジスタ112とカレントトランジスタ1405の電流特性は等しいものとする。
図2において、電流源トランジスタ112及びカレントトランジスタ1405を、pチャネル型とした例を示す。なお、電流源トランジスタ112及びカレントトランジスタ1405をnチャネル型場合も、図1(C)に示した構造に従って、容易に応用することができる。
また、電流入力トランジスタ1403、電流保持トランジスタ1404はnチャネル型トランジスタとするが、単なるスイッチとして動作するため、pチャネル型トランジスタでもかまわない。
電流源トランジスタ112のゲート電極とカレントトランジスタ1405のゲート電極及び、電流源容量111の一方の電極は接続されている。また、電流源容量111の他方の電極は、電流源トランジスタ112のソース端子及びカレントトランジスタ1405のソース端子と接続され、電流源回路102の端子Aに接続されている。
カレントトランジスタ1405のゲート電極とドレイン端子は、電流保持トランジスタ1404のソース・ドレイン端子間を介して、接続されている。電流保持トランジスタ1404のゲート電極は、信号線GHに接続されている。カレントトランジスタ1405のドレイン端子と電流線CLは、電流入力トランジスタ1403のソース・ドレイン端子間を介して接続されている。電流入力トランジスタ1403のゲート電極は、信号線GNに接続されている。また、電流源トランジスタ112のドレイン端子は、端子Bに接続されている。
なお上記構成において、電流入力トランジスタ1403を、カレントトランジスタ1405と端子Aの間に配置しても良い。つまり、カレントトランジスタ1405のソース端子が電流入力トランジスタ1403のソース・ドレイン端子間を介して端子Aに接続され、カレントトランジスタ1405のドレイン端子が電流線CLに接続された構成であってもよい。
また、上記構成において、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極は、電流入力トランジスタ1403のソース・ドレイン端子間を介さず、電流線CLに接続されていても良い。つまり、電流保持トランジスタ1404のソース端子及びドレイン端子の、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極と接続されていない側が、電流線CLに直接接続されている構成でも良い。その場合、電流線CLの電位を調整することにより、電流保持トランジスタ1404のソース・ドレイン間電圧を小さくすることができる。なお、これに限定されず、電流保持トランジスタ1404は、導通状態となった際に、カレントトランジスタ1405のゲート電極の電位を電流線CLの電位と等しくするように接続されていれば良い。
次に、図1(A)におけるスイッチ部の構成例を、図3に示す。なお、図3において、図1と同じ部分は同じ符号を用いて示す。
図3において、スイッチ部101は、3つのトランジスタ(選択トランジスタ301、駆動トランジスタ302、消去トランジスタ304)と、1つの容量素子(保持容量303)によって構成される。保持容量303は、トランジスタのゲート容量などを利用することにより省略することも可能である。図3では、駆動トランジスタ302をpチャネル型トランジスタとし、選択トランジスタ301及び消去トランジスタ304をnチャネル型トランジスタとするが、この構成に限定されない。単なるスイッチとして動作するので、選択トランジスタ301、駆動トランジスタ302、消去トランジスタ304は、それぞれnチャネル型トランジスタでもpチャネル型トランジスタでもどちらでもかまわない。
なお、駆動トランジスタ302は、飽和領域で動作させてもよい。駆動トランジスタ302を飽和領域で動作させることによって、駆動トランジスタ302と直列に接続された電流源回路の電流源トランジスタ112の飽和領域特性を補うことが可能である。飽和領域特性とは、ソース・ドレイン間電圧に対してドレイン電流が一定に保たれる特性を示すものである。また、飽和領域特性を補うとは、飽和領域で動作する電流源トランジスタ112においても、ソース・ドレイン間電圧が増加するに従ってドレイン電流が増加するのを抑制することを意味する。なお、上記効果を得るためには、駆動トランジスタ302と電流源トランジスタ112は同極性でなくてはならない。
上記の飽和領域特性を補う効果について以下に説明する。例えば、電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間電圧が増加する場合に注目する。電流源トランジスタ112と駆動トランジスタ302は直列に接続されている。よって、電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間電圧の変化によって、駆動トランジスタ302のソース端子の電位が変化する。こうして駆動トランジスタ302のソース・ゲート間電圧の絶対値は小さくなると、駆動トランジスタ302のI−V曲線が変化する。この変化の方向はドレイン電流が減少する方向である。こうして、駆動トランジスタ302に直列に接続された電流源トランジスタ112のドレイン電流は減少する。同様に、電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間電圧が減少すると、電流源トランジスタ112のドレイン電流は増加する。このようにして、電流源トランジスタ112を流れる電流を一定に保つような効果が得られる。
図1のスイッチ部の構成について以下に詳細に説明する。選択トランジスタ301のゲート電極は、走査線Gに接続されている。選択トランジスタ301のソース端子とドレイン端子は、一方は映像信号入力線Sに接続され、他方は、駆動トランジスタ302のゲート電極に接続されている。駆動トランジスタ302のソース端子とドレイン端子は、一方は端子Dに接続され、他方は端子Cに接続される。保持容量303の一方の電極は駆動トランジスタ302のゲート電極に接続され、他方の電極は配線Wcoに接続されている。消去トランジスタ304のソース端子とドレイン端子は、一方は駆動トランジスタ302のゲート電極と接続され、他方は、配線Wcoに接続されている。消去トランジスタ304のゲート電極は消去用信号線RGに接続されている。
なお、消去トランジスタ304のソース端子及びドレイン端子は、上記接続構造に限定されない。消去トランジスタ304をオンの状態とすることによって、保持容量303に保持された電荷が放出されるような、様々な接続構造とすることが可能である。つまり、消去トランジスタ304を導通または非導通させることにより、駆動トランジスタ302が非導通となるような接続構造とすればよい。
上述した構成の電流源回路及びスイッチ部を有する画素について、以下に説明する。図2に示す構成の電流源回路102と、図3に示す構成のスイッチ部101を有する画素100が、x列y行のマトリクス状に配置した画素領域の一部の回路図を図7に示す。図7において、第i(iは自然数)行j(jは自然数)列、第(i+1)行j列、第i行(j+1)列、第(i+1)行(j+1)列の4画素のみを代表的に示す。図2及び図3と同じ部分は同じ符号を用いて示し説明は省略する。なお、第i行、第(i+1)行それぞれの画素行に対応する、走査線GをGi、Gi+1、消去用信号線をRGi、RGi+1、信号線GNをGNi、GNi+1、信号線GHをGHi、GHi+1と表記する。また、第j列、第(j+1)列それぞれの画素列に対応する、映像信号入力線SをSj、Sj+1、電源線WをWj、Wj+1、電流線CLをCLj、CLj+1、配線WCOをWCOj、WCOj+1と表記する。電流線CLj、CLj+1には、画素領域外部より基準電流が入力される。
図7では、発光素子の画素電極を陽極とし、対向電極を陰極とした構成について示した。つまり、電流源回路の端子Aが電源線Wに接続され、端子Bがスイッチ部101の端子Cに接続された構成を示した。しかし、発光素子106の画素電極を陰極とし、対向電極を陽極とした構成の表示装置にも、本実施の形態の構成を容易に応用することもできる。図7では電流源トランジスタ112及びカレントトランジスタ1405はpチャネル型とした。
また図7において、駆動トランジスタ302は、単なるスイッチとして機能するので、nチャネル型でもpチャネル型でもどちらでも良い。ただし、駆動トランジスタ302は、そのソース端子の電位が固定された状態で動作するのが好ましい。そのため、図7に示すような発光素子106の画素電極を陽極とし、対向電極を陰極とした構成では、駆動トランジスタ302はpチャネル型のほうが好ましい。一方、発光素子106の画素電極を陰極とし、対向電極を陽極とした構成では、駆動トランジスタ302はnチャネル型のほうが好ましい。
なお、図7において、各画素の配線WCOと電源線Wとは、同じ電位に保たれていてもよいため、共用することができる。また、異なる画素間の配線WCO同士、電源線W同士、配線WCOと電源線Wも共用することができる。GNiとGHiも共用できる。更に、配線WCOや配線Wjのかわりに他の画素行の走査線を使用してもよい。これは、映像信号の書き込みを行っていない間、走査線の電位が一定の電位に保たれることを利用している。例えば電源線のかわりに、1つ前の画素行の走査線Gi−1を用いてもいい。ただしこの場合、走査線Gの電位を考慮して、選択トランジスタ301の極性に注意する必要がある。
図7では図示しないが、走査線Gに信号を入力する駆動回路(以下、走査線駆動回路と表記する)や、消去用信号線RGに信号を入力する駆動回路(以下、消去用信号線駆動回路と表記する)及び映像信号入力線Sに信号を入力する駆動回路(以下、信号線駆動回路と表記する)は、公知の構成の電圧信号出力型の駆動回路を自由に用いることができる。また、その他の信号線に信号を入力する駆動回路も、公知の構成の電圧信号出力型の駆動回路を自由に用いることができる。
電流線CLj、CLj+1に流れる基準電流を定めるために基準電流出力回路の外部に設けられた電流源回路(以下、参照電流源回路と表記する)を模式的に404で示す。1つの参照電流源回路404からの出力電流を用いて、複数の電流線CLに流れる基準電流を定めることができる。こうして、各電流線を流れる電流のばらつきを抑え、全ての電流線を流れる電流を正確に基準電流に定めることができる。なお本実施の形態では、全ての電流線CL1〜CLxに流れる基準電流を定める参照電流源回路404を共有した例について示す。参照電流源回路404によって定められる電流を用いて、各電流線CL1〜CLxに基準電流を出力するための回路を、基準電流出力回路と呼び図7中405で示す。
基準電流出力回路405の構成を図12に示す。基準電流出力回路405は、シフトレジスタ等のパルス出力回路711を有する。パルス出力回路711からのサンプリングパルスが入力されるサンプリングパルス線710_1〜710_xが、各電流線CL1〜CLxに対応して設けられている。ある1本の電流線CLjに対応する構成を代表的に説明する。サンプリングパルス線710_jの信号が入力される電流入力スイッチ701_j及び電流源回路700_jと、サンプリングパルス線710_jの信号がインバータ703_jを介して入力される電流出力スイッチ702_jとが設けられている。電流源回路700_jは、電流入力スイッチ701_jを介して参照電流源回路404と接続され、電流出力スイッチ702_jを介して電流線CLjと接続される。
図12に示す基準電流出力回路405において、電流源回路700_1〜700_xの構成を具体的に示した例を図13に示す。図13において、図12図と同じ部分は、同じ符号を用いて示す。なお、基準電流出力回路405は、図12、図13のような回路には限定されない。電流源回路700_1〜700_xはそれぞれ、電流源トランジスタ720_jと、電流源容量721_jと、電流保持スイッチ722_jとを有する。電流源トランジスタ720_jは、ゲート電極とソース端子が、電流源容量721_jを介して接続され、ゲート電極とドレイン端子が、電流入力スイッチ722_jを介して接続される。電流入力スイッチ722_jには、サンプリングパルス線710_jの信号が入力されている。電流源トランジスタ720_jのソース端子は、一定の電位に保たれ、ドレイン端子は、電流入力スイッチ701_jを介して参照電流源回路404と接続され、また、電流出力スイッチ702_jを介して電流線CLjと接続されている。なお、電流源容量721_jの電極の一方が、一定の電位に保たれ、他方が、電流入力スイッチ701_jを介して参照電流源回路404と接続され、且つ、電流出力スイッチ702_jを介して電流線CLjと接続された構成であってもよい。
なお図13において電流源トランジスタ720_jは、nチャネル型でもpチャネル型でもどちらでもかまわない。ただし、電流源トランジスタ720_jは、ソース端子の電位が固定された状態で動作することが望ましい。そのため、電流源回路700_jから電流線CLjの方へ電流が流れていく場合は電流源トランジスタ720_jはpチャネル型であることが望ましく、電流線CLjから電流源回路700_jの方へ電流が流れていく場合は電流源トランジスタ720_jはnチャネル型が望ましい。どちらの極性であっても、ゲート・ソース間に電流源容量721_jが接続されていることが望ましい。
図13に示した構成の基準電流出力回路405の駆動方法について、図14及び図15を用いて説明する。図14は、基準電流出力回路405の駆動方法を示すタイミングチャートである。また、図15は、基準電流出力回路405の駆動方法を模式的に示した図である。なお、図14において、期間TD1、期間TD2それぞれの際の基準電流出力回路405における各スイッチ(電流入力スイッチ、電流出力スイッチ、電流保持スイッチ)のオン・オフの状態を模式的に示した図が、図15(TD1)、図15(TD2)である。
期間TD1において、パルス出力回路711よりサンプリングパルス線710_1にパルスが出力されると、電流入力スイッチ701_1及び電流保持スイッチ722_1がオンの状態となる。一方電流出力スイッチ702_1は、サンプリングパルス線710_1に出力された信号がインバータ703_1を介して入力され、オフの状態である。このとき、参照電流源回路404によって定められる基準電流が、電流入力スイッチ701_1及び電流保持スイッチ722_1を介して、電流源回路700_1の電流源容量721_1に入力される。なお、このとき他のサンプリングパルス線710_2〜710_xには、パルスが出力されていない。そのため、電流入力スイッチ701_2〜701_x及び電流保持スイッチ722_2〜722_xは、オフの状態である。一方、電流出力スイッチ702_2〜702_xは、オンの状態である。時間が経過すると、電流源回路700_1の電流源容量721_1に電荷が保持され、電流源トランジスタ720_1に、基準電流が流れる。図14において、電流源容量721_1の両電極間に保持された電荷量すなわち電圧の変化を示す。
この後期間TD2が始まる。期間TD2においてパルス出力回路711の出力が変化し、サンプリングパルス線710_1にパルスが出力されなくなる。すると、電流保持スイッチ722_1及び電流入力スイッチ701_1がオフの状態となり、電流出力スイッチ702_1がオンの状態となる。こうして、電流線CL1には、電流源トランジスタ720_1のドレイン電流が流れる状態となる。ここで電流源トランジスタ720_1のドレイン電流は、電流源容量721_1に保持された電荷によって定まる。よって、電流線CL1を流れる電流が基準電流に定まる。図14において、CL1〜CLxは、電流線CL1〜CLxを流れる電流を示す。同時にサンプリングパルス線710_2にパルスが出力される。こうして、電流源回路700_2を流れる電流を基準電流に定める動作が開始される。同様の動作を、全てのサンプリングパルス線710_1〜710_xに対応する電流源回路700_1〜700_xについて行い、期間TD1〜TDxが終了する。こうして、全ての電流線CL1〜CLxに流れる電流が、参照電流源回路404によって決められた基準電流に定まる。
ここで、基準電流出力回路405に電流を入力し、各電流線CL1〜CLxに流れる電流を基準電流に定める動作を、基準電流出力回路405の設定動作と呼ぶ。図13に示した構成の基準電流出力回路405の構成では、一旦、参照電流源回路404によって、各電流源回路700_1〜700_xに流れる電流を基準電流に定めた後は、電流源容量721_1〜721_xに保持された電荷が放電しない限り、各電流源回路700_1〜700_xを流れる電流は基準電流に保たれる。なお、図13のように電流源回路700の部分が同一トランジスタ方式の電流源回路の場合は、参照電流源回路404から入力した電流と、各電流線CLを流れる基準電流とでは、大きさが同じになる。もし、電流源回路700の部分がカレントミラー方式やマルチゲート方式の電流源の場合は、参照電流源回路404から入力した電流とCLに流れる基準電流とでは、大きさを異ならせることができる。
なお図14では、電流源容量721_1〜721_xに電荷が保持されていない状態から、期間TD1〜TDxの動作を一回行うことで、電流源トランジスタ720_1〜720_xが基準電流を流すように、所定の電荷を各電流源容量721_1〜721_xに保持させる手法を示した。この手法を一括書き込み方式と呼ぶ。一方、電流源容量721_1〜721_xに電荷が保持されていない状態から、期間TD1〜TDxまでの動作を繰り返し、少しずつ電流源容量721_1〜721_xに電荷を保持させる手法を用いることもできる。この手法では、期間TD1〜TDxまでの動作を複数回繰り返した後、初めて、電流源トランジスタ720_1〜720_xが基準電流を流すような、所定の電荷が各電流源容量721_1〜721_xに保持される。この手法を、分割書き込み方式と呼ぶ。分割書き込み方式において、各電流源容量721_1〜721_xが電荷を保持しない状態から、所定の電荷を保持するまでに、期間TD1〜TDxを繰り返した回数を分割書き込み方式の分割数と呼ぶ。
分割書き込み方式の場合の期間TD1〜TDxにそれぞれにおける各スイッチ(電流入力スイッチ701_1〜701_x、電流出力スイッチ702_1〜702_x、電流保持スイッチ722_1〜722_x)の状態は、一括書き込み方式と同様である。しかし、分割書き込み方式において期間TD1〜TDxを1回行うのに要する時間は、一括書き込み方式において期間TD1〜TDxを行うのに要する時間と比較して短くすることができる。なお、基準電流出力回路405の設定動作は、1フレーム期間に何回行っても良いし、数フレーム期間で1回行っても良い。また、1水平期間で何回行っても良いし、何回か水平期間を繰り返す毎に1回行っても良い。基準電流出力回路405の設定動作を繰り返す間隔は、基準電流出力回路の有する電流源容量721が電荷を保持し続ける能力に応じて、任意に選択することができる。
なお、基準電流出力回路405に入力する基準電流は、図7、図12、図13、図15に示したように参照電流源回路404より入力する構成であってもよいし、参照電流源回路404は設けず、表示装置の外部より入力した一定電流を電流として入力する構成であっても良い。あるいは、図12や図13の電流源回路700に相当する電流源回路が表示装置の外部にあってもよい。また、トランジスタのばらつきが小さい場合は基準電流出力回路405における各々の電流源回路700に、必ずしも設定動作を行わなくてもよい。しかし設定動作を行う方が、より正確な電流値を出力できる。
次に、図7に示した構成の画素を有する表示装置の駆動方法を説明する。ここで、実施の形態の構成の画素では、画像表示動作(スイッチ部の駆動動作)と、電流源回路の設定動作(画素の設定動作)は、非同期で行うことができる。つまり、スイッチ部の端子Cと端子Dが導通・非導通状態に関わらず、画素の設定動作を行うことができる。
また、基準電流出力回路405の設定動作も、画像表示動作や画素の設定動作と同期して行うこともできるし、非同期に行うこともできる。ただし、図13に示したような基準電流出力回路405の設定動作は、画素の設定動作を行っていない期間に行うのが望ましい。なぜなら、図13のような基準電流出力回路405では、その設定動作を行っている最中には、電流線CLjに電流を出力できないからである。そこで、各電流線CLjに、電流源回路700を2個配置すれば、一方の電流源回路が電流線CLjに電流を出力する間に、他方の電流源回路に対して基準電流出力回路405の設定動作を行うことができる。そのため、基準電流出力回路405の設定動作と画素の設定動作を同時に行うことができる。あるいは、電流源回路700_jの回路として、カレントミラー回路を用いて、カレントミラー回路を構成する1対のトランジスタの一方のトランジスタが電流線CLjに電流を出力し、もう1方のトランジスタが基準電流出力回路405の設定動作を行えば、基準電流出力回路405の設定動作と画素の設定動作を同時に行うことができる。
簡単のため、まず画素の設定動作と画像表示動作とを別々に説明する。画像表示動作について、図17(A)、図17(B)のタイミングチャート及び図7の回路図を用いて説明する。走査線Giに信号が入力され、第i行の画素の選択トランジスタ301が導通状態となる。このとき、映像信号入力線S1〜Sxに映像信号が入力され、第i行の各画素に映像信号が入力される。そして、映像信号によって駆動トランジスタ302が導通状態となった画素において、端子Dと端子Cが導通状態となる。駆動トランジスタ302のゲート電圧は保持容量303によって保持される。つまり、駆動トランジスタ302の導通又は非導通状態は、保持される。なおこのとき、消去トランジスタ304は非導通状態であるとする。こうして、スイッチ部101の端子Dと端子Cが導通状態となった画素においては、電流源回路102より画素基準電流が発光素子106に入力されて発光する。
このように、各画素の発光状態及び非発光状態を選択し、デジタル方式によって階調を表現する。多階調化の方法としては、一定期間毎に、各画素の発光又は非発光状態が選択される期間を複数設定し、発光状態が選択された時間の累計を制御する階調方式(時間階調方式)や、1画素を複数のサブ画素に分割し、発光状態が選択されたサブ画素の面積の累計を制御する階調方式(面積階調方式)等を用いることができる。また、公知の手法を用いることができる。ここでは、多階調化の手法としては時間階調方式を用いる。
ここで、消去トランジスタ304を導通状態とすることによって、保持容量303の両電極の電位を同じにし、保持容量303に保持された電荷を放電することによって、駆動トランジスタ302を一律に非導通状態とすることができる。これにより、ある行の画素に映像信号を入力している最中であっても、別の行の画素を非発光状態とすることができる。こうして、各行の画素の発光期間を任意に設定することができる。
図3で示した構成のスイッチ部は、第1のスイッチとして、選択トランジスタ301、第2のスイッチとして、駆動トランジスタ302を有し、その他に消去トランジスタ304を有する構成である。消去トランジスタ304のゲート電極は、映像信号入力線S及び走査線Gとは別の配線、消去用信号線RGに接続されている。こうして、消去トランジスタ304は、選択トランジスタ301や駆動トランジスタ302に入力される信号に関わらず、消去用信号線RGに入力された信号によって、導通・非導通状態が切り替えられる。こうして、第1のスイッチや第2のスイッチの状態に関わらず、スイッチ部の端子Cと端子D間を非導通状態とすることができる。以上が、基本的な画像表示動作である。
次に、図17において、階調表示方法の具体例として、時分割階調方式を用い場合の駆動方法の一例を示す。1画面分の画像を表示する期間を、1フレーム期間Fと呼ぶ。1フレーム期間Fを複数のサブフレーム期間SF1〜SFn(nは自然数)に分割する。第1のサブフレーム期間SF1において、第1行の走査線G1が選択され、走査線G1にゲート電極が接続された選択トランジスタ301は導通状態となる。ここで、映像信号入力線S1〜Sxに一斉に信号が入力される。なおこのとき、消去トランジスタ304は、非導通状態である。映像信号入力線S1〜Sxに入力された信号によって、第1行の各画素の駆動トランジスタ302の導通・非導通状態が選択され、各画素の発光・非発光状態が選択される。また、駆動トランジスタ302のゲート電圧は、保持容量303によって保持される。ここで、各画素の駆動トランジスタ302の導通・非導通状態を選択するために、映像信号を入力することを、画素に映像信号を書き込むと表現することにする。
導通状態を選択された駆動トランジスタ302は、映像信号入力線Sより新たな信号が駆動トランジスタ302のゲート電極に入力されるまで、又は、保持容量303の電荷が消去トランジスタ304によって放電されるまで、導通状態が保たれる。発光状態が選択された画素において、スイッチ部の端子Cと端子Dの間が導通状態となり、電流源回路102から画素基準電流が発光素子106に入力されて発光する。そして、第1行の画素の映像信号の書き込み動作が終了すると直ちに、第2行の画素に対応する走査線G2が選択され、第2行に対応する画素への映像信号の書き込み動作が開始される。画素への映像信号の書き込み動作は、第1行の画素の動作と同様である。
上記動作を全ての走査線G1〜Gyに対して繰り返し、全ての画素に映像信号を書き込む。全ての画素に映像信号を書き込む期間を、アドレス期間Taと表記する。第m(mは、n以下の自然数)のサブフレーム期間SFmに対応するアドレス期間をTamと表記する。映像信号が書き込まれた画素行は、それぞれ発光又は非発光状態が選択されている。書き込まれた映像信号に応じて、各画素行の各画素が発光又は非発光する期間を表示期間Tsと表記する。同じサブフレーム期間において、各画素行の表示期間Tsは、タイミングは異なるがその長さは全て同じである。第m(mは、n以下の自然数)のサブフレーム期間SFmに対応する表示期間をTsmと表記する。
第1のサブフレーム期間SF1から第k−1(kはnより小さな自然数)のサブフレーム期間SFk−1までは、表示期間Tsはアドレス期間Taより長く設定されているとする。所定の長さの表示期間Ts1の後、第2のサブフレーム期間SF2が開始される。この後、第2のサブフレーム期間SF2から第k−1のサブフレーム期間SFk−1についても、第1のサブフレーム期間SF1と同様に、表示装置は動作する。ここで、複数の画素行に同時に映像信号の書き込みを行うことができないため、各サブフレーム期間のアドレス期間Taはそれぞれ重複しないように設定されている。
一方、第kのサブフレーム期間SFkから第nのサブフレーム期間SFnは、表示期間Tsがアドレス期間Taより短く設定されているとする。以下に、第kのサブフレーム期間SFkから第nのサブフレーム期間SFnまでの表示装置の駆動方法を詳細に説明する。
第kのサブフレーム期間SFkにおいて、第1行の走査線G1が選択され、走査線G1にゲート電極が接続された選択トランジスタ301は導通状態となる。ここで、映像信号入力線S1〜Sxに一斉に信号が入力される。なおこのとき、消去トランジスタ304は、非導通状態である。映像信号入力線S1〜Sxに入力された信号によって、第1行の各画素の駆動トランジスタ302の導通・非導通状態が選択され、各画素の発光・非発光状態が選択される。また、駆動トランジスタ302のゲート電圧は、保持容量303によって保持される。発光状態が選択された画素において、スイッチ部の端子Cと端子Dの間が導通状態となり、電流源回路102から画素基準電流が発光素子106に入力され、発光素子106は発光する。第1行の画素の映像信号の書き込み動作が終了すると、次に第2行の画素に対応する走査線G2が選択され、第2行に対応する画素への映像信号の書き込み動作が開始される。画素への映像信号の書き込み動作は、第1行の画素の動作と同様である。
上記動作を全ての走査線G1〜Gyに対して繰り返し、全ての画素に映像信号を書き込みアドレス期間Takが終了する。上記の第kのサブフレーム期間SFkのアドレス期間Takの動作方法は、第1のサブフレーム期間SF1から第k−1のサブフレーム期間SFk−1と同様である。異なるのは、アドレス期間Takが終了する前に、消去用信号線RG1などの選択が始まることである。つまり、走査線G1が選択されてから、所定の期間(この期間が表示期間Tskに相当する)が経過したあと、消去用信号線RG1が選択される。そして、消去用信号線RG1〜RGyを順に選択し、各画素行の消去トランジスタ304を順に導通状態とし、各行の画素を順に一律に非発光状態とする。全ての画素の消去トランジスタ304を導通状態とする期間を、リセット期間Trと表記する。特に、第p(pは、k以上n以下の自然数)のサブフレーム期間SFpに対応するリセット期間をTrpと表記する。
このように、ある行の画素に映像信号を入力している最中にも、別の行の画素を一律に非発光状態とすることができる。こうして、表示期間Tsの長さを自由に制御することができる。ここで、アドレス期間Tapの長さとリセット期間Trpの長さは同じであるとする。つまり、映像信号を書き込む際に各行を順に選択する速さと、各行の画素を順に一律に非発光状態とする際の速さとは、同じであるとする。よって、同一のサブフレーム期間において、各行の画素の表示期間Tsが始まるタイミングは異なるが、その長さはすべて同じである。
各画素行の消去トランジスタ304を導通状態とすることによって、各画素行の画素を一律に非発光状態とする期間を、非表示期間Tusと表記する。同じサブフレーム期間において、各画素行の非表示期間Tusは、タイミングは異なるがその長さは全て同じである。特に、第pのサブフレーム期間SFpに対応する非表示期間をTuspと表記する。
所定の長さの非表示期間Tuskの後、第k+1のサブフレーム期間SFk+1が開始される。第k+1のサブフレーム期間SFk+1から第nのサブフレーム期間SFnについて、第kのサブフレーム期間SFkと同様の動作を繰り返し、1フレーム期間F1が終了する。ここで、サブフレーム期間SF1〜SFnの、アドレス期間Ta1〜Tanの長さは全て同じである。以上のように表示装置を動作させ、各サブフレーム期間SF1〜SFnの表示期間Ts1〜Tsnの長さを適当に定めることによって、階調を表現する。
次に、表示期間Ts1〜Tsnの長さの設定の仕方について述べる。例えば、Ts1:Ts2:・・・・:Tsn−1:Tsnを20:2−1:・・・・2−(n−2):2−(n−1)と設定すれば2n階調を表現することができる。具体例としてn=3の場合に、3ビットの映像信号を入力し、8階調を表現する例を挙げる。1フレーム期間Fは、3つのサブフレーム期間SF1〜SF3に分割される。それぞれのサブフレーム期間の表示期間の長さの比Ts1:Ts2:Ts3は、4:2:1とすることができる。ある画素において、全てのサブフレーム期間SF1〜SF3で発光状態が選択された場合の輝度を100%とすると、第1のサブフレーム期間SF1のみ発光状態が選択された場合は、約57%の輝度が表現される。一方、第2のサブフレーム期間SF2のみ発光状態が選択された場合は、約29%の輝度が表現される。
なお上記の様に、1フレーム期間中に、映像信号のビット数と同じ数のサブフレーム期間を設け、階調を表現する手法に限定されない。例えば、1フレーム期間中に、映像信号のあるビットに対応する信号によって、発光状態・非発光状態が選択されるサブフレーム期間を複数設けることができる。つまり、1ビットに対応する表示期間を複数のサブフレーム期間の表示期間の累計で表現する。特に、映像信号の上位ビットに対応する表示期間を、複数のサブフレーム期間がそれぞれ有する表示期間の累計で表現し、それらのサブフレーム期間を不連続に出現させることによって、擬似輪郭の発生を抑制することができる。なお、各サブフレーム期間の表示期間Tsの長さの設定の仕方は、上記に限定されず公知のあらゆる手法を用いることができる。
図17では、第1のサブフレーム期間SF1から第nのサブフレーム期間SFnが順に出現する構成としたが、これに限定されない。各サブフレーム期間の出現する順は任意に定めることができる。また、時分割階調方式のみならず、面積階調方式によって、また、時分割階調方式と面積階調方式との組み合わせによって、階調を表現することもできる。
本実施の形態では、表示期間Tsをアドレス期間Taより短く設定するサブフレーム期間においてのみ、リセット期間Tr及び非表示期間Tusを設ける駆動方法を示したがこれ限定されない。表示期間Tsをアドレス期間Taより長く設定するサブフレーム期間においても、リセット期間Tr及び非表示期間Tusを設ける駆動方法とすることもできる。
また、図3では、消去トランジスタ304を導通状態とすることによって保持容量303の電荷を放電する構成を示したが、これに限定されない。消去トランジスタ304を導通状態することによって保持容量303の駆動トランジスタ302のゲート電極と接続された側の電位を、上げるか又は下げるかして、駆動トランジスタ302が非導通状態となる構成であれば良い。つまり、消去トランジスタ304を介して、駆動トランジスタ302のゲート電極を、駆動トランジスタ302が非導通状態となるような電位の信号が入力される配線と接続した構成であってもよい。また、上述のような消去トランジスタ304を導通状態とすることによって、保持容量303の駆動トランジスタ302のゲート電極と接続された側の電位を変化させるタイプの構成ではなく、消去トランジスタ304を駆動トランジスタ302と直列に接続し、消去トランジスタ304を非導通状態とすることによってスイッチ部101の端子Cと端子D間を非導通状態とし、非表示期間とする構成であってもよい。
なお、消去トランジスタを設けずに、画素を一律に非発光の状態とするリセット期間及び非表示期間を設ける手法を用いてもよい。その第1の手法は、保持容量の駆動トランジスタのゲート電極と接続されていない側の電極の電位を変化させることによって、駆動トランジスタを非導通状態とする手法である。この構成を図25に示す。保持容量303の駆動トランジスタ302のゲート電極と接続されていない側の電極は、配線Wcoに接続されている。配線Wcoの信号を変化させ、保持容量303の一方の電極の電位を変化させる。すると保持容量303に保持された電荷は保存されるため、保持容量303の他方の電極の電位も変化する。こうして、駆動トランジスタ302のゲート電極の電位を変化させて、駆動トランジスタ302を非導通状態とすることが出来る。
第2の手法は、1本の走査線が選択される期間を前半と後半に分割する。前半(ゲート選択期間前半と表記)には、映像信号を入力し、後半(ゲート選択期間後半と表記)には、消去信号を入力することを特徴とする。ここで、消去信号とは、駆動トランジスタのゲート電極に入力された際に、駆動トランジスタを非導通状態とするような信号であるとする。こうして、書き込み期間より短い表示期間を設定することが可能となる。この手法の詳細において、表示装置全体の構成について図25(B)を参照して説明する。表示装置はマトリクス状に配置された複数の画素を有する画素部901と、画素部901に信号を入力する映像信号入力線駆動回路902と、第1の走査線駆動回路903Aと、第2の走査線駆動回路903Bと、切り替え回路904Aと、切り替え回路904Bとを有する。第1の走査線駆動回路903Aは、ゲート選択期間前半に各走査線Gに信号を出力する回路である。また、第2の走査線駆動回路903Bは、ゲート選択期間後半に各走査線Gに信号を出力する回路である。切り替え回路904Aと切り替え回路904Bによって、第1の走査線駆動回路903Aと各画素の走査線Gとの接続又は、第2の走査線駆動回路903Bと各画素の走査線Gとの接続が選択される。映像信号入力線駆動回路902は、ゲート選択期間前半では映像信号を出力する。一方、ゲート選択期間後半では消去信号を出力する。
次いで、上記構成の表示装置の駆動方法について図25(C)を参照して説明する。なお、図17と同じ部分は同じ符号を用いて示し説明は省略する。図25(C)において、ゲート選択期間991は、ゲート選択期間前半991Aとゲート選択期間後半991Bに分割される。903Aにおいて、第1の走査線駆動回路によって各走査線が選択され、デジタルの映像信号が入力される。903Aの操作を行う期間は、書き込み期間Taに相当する。一方、903Bにおいて、第2の走査線駆動回路によって各走査線が選択され、消去信号が入力される。903Bの操作を行う期間は、リセット期間Trに相当する。こうして、アドレス期間Taより短い表示期間Tsを設定することができる。なお、ここではゲート選択期間後半に消去信号が入力されているが、そのかわりに次のサブフレーム期間のデジタルの映像信号を入力してもよい。
第3の手法は、発光素子の対向電極の電位を変化させることによって、非表示期間を設ける手法である。つまり、表示期間は、対向電極の電位を電源線の電位との間に所定の電位を有する様に設定する。一方、非表示期間では、対向電極の電位を電源線の電位とほぼ同じ電位に設定する。そして、非表示期間に全画素にデジタルの映像信号を入力する。つまり、そのときにアドレス期間を設ける。こうして、画素に入力されたデジタルの映像信号に関わらず、画素を非発光の状態とすることができる。
例えば、対向電極が全ての画素において電気的に接続されていた場合、表示期間Tsが始まるタイミング及び終わるタイミングは、全ての画素において同じである。所定の長さの表示期間Tsの後、発光素子106の対向電極の電位を再び電源線Wの電位とほぼ同じに変化させることによって、全ての画素を一斉に非発光の状態とすることができる。こうして、非表示期間Tusを設けることができる。非表示期間Tusのタイミングは、全ての画素において同じである。なお、多階調化がそれ程要求されない場合は(アドレス期間Taより短い表示期間Tsが必要ない場合)、全てのサブフレーム期間において、非表示期間Tusを設けない駆動方法であってもよい。この駆動方法を用いる場合は、消去トランジスタは必要ない。
また、保持容量303の代わりに、駆動トランジスタ302のゲート電極の寄生容量を積極的に利用することも可能である。同様に、電流源容量111を配置せず、電流源トランジスタ112やカレントトランジスタ1405のゲート電極の寄生容量を利用してもよい。
次に画素の設定動作について以下の2つの手法を説明する。
第1の手法について図16を用いて説明する。図16は、図7に示す各画素に配置された電流源回路102の設定動作(画素の設定動作)を示すタイミングチャートである。ここでは、表示装置の電源を入れた後の最初の画素の設定動作について説明する。
なお画素の設定動作を、図12等に示す基準電流出力回路405の設定動作と同期させて行う場合の例を挙げる。ここでは、基準電流出力回路405は、図13に示した構成を用い、図14に示したタイミングチャートを参考に、分割書き込み方式を用いて動作させる場合を例に挙げる。また簡単のため、分割書き込み方式の分割数が、2の場合の例を示す。説明のため、図14に示したタイミングチャートと同じ動作をする部分は、同じ符号を用いて表し説明は省略する。図16において、第i行の画素の設定動作を行う期間をSETiで示す。SETiにおいて、第i行の1列目からx列目の画素の設定動作が行われる。第i行の1列目からx列目の画素の設定動作を、図16中、SETiの(1)及び(2)の期間に分けて説明する。
始めに、SET1の期間(1)において、信号線GN1及び信号線GH1に入力された信号によって、図7に示す第1行の画素の電流入力トランジスタ1403及び電流保持トランジスタ1404が導通状態となる。このとき、基準電流出力回路405は、図14において期間TD1〜TDxに示した動作を順に行い、各電流線CL1〜CLxに流れる電流が順に定められる。この際、電流I02が、各電流線CL1〜CLxを流れるように定められるとする。なおここでは、基準電流出力回路405は、分割書き込み方式を用いて設定動作が行われるとした。そのため、期間TD1〜TDxに示した動作を1回行ったのみでは、十分に設定動作が行われない。そのため、基準電流をI0とすると、電流値はI02<I0である。
次に、各電流線CL1〜CLxに電流I02が流れるようになった後の、各画素の電流源回路102の動作について説明する。例えば、第1行第j列の画素の場合、期間TDjが終了すると、電流線CLjに電流I02が流れるように設定される。こうして、第j列の画素のカレントトランジスタ1405に電流I02が流れる。ここで、第1行の画素のカレントトランジスタ1405のゲート電極とドレイン端子とは、導通状態となった電流保持トランジスタ1404を介して接続されている。そのため、カレントトランジスタ1405は、ゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)と、ソース・ドレイン間電圧が等しい状態、つまり飽和領域で動作し、ドレイン電流を流す。第1行j列の画素のカレントトランジスタ1405を流れるドレイン電流は、電流線CLjを流れる電流I02に定まる。こうして電流源容量111は、カレントトランジスタ1405が電流I02を流す際のゲート電圧を保持する。
期間TD1〜TDxまで終了し、電流線CLに流れる電流I02に対応した電荷を電流源容量721_xが保持し終わると、期間(2)に入る。期間(2)において、信号線GH1の信号が変化し、電流保持トランジスタ1404が非導通状態となる。これにより、第1行の画素の電流源容量111に、電荷が保持される。なお、図中TQ1で示す期間は、電流線CLxから第1行x列の画素の電流源回路102のカレントトランジスタ1405に電流I02を入力し、電流源容量111に電荷を保持させる期間に相当する。図中にTQ1で示す期間が、カレントトランジスタ1405を流れる電流が定常状態となるために要する時間より短い場合、電流源容量111に十分に電荷が保持されない。しかし、ここでは簡単のため、TQ1が十分な長さに設定されているとする。
この様にして、第1行の各画素の設定動作が行われる。ここで、各画素の電流源回路102において、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極の電位が等しい。カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のソース端子の電位が等しい。また、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいことが望まれる。簡単のため、ここでは、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいとする。そのため、電流源回路102の端子Aと端子Bの間に電圧が印加されると、電流源トランジスタ112には、カレントトランジスタ1405を流れる電流I02に応じた一定電流が流れる。
分割書き込み方式の基準電流出力回路405を用いる表示装置では、表示装置の電源を入れた後の初めのSET1における電流線CL1〜CLxを流れる電流I02は基準電流に満たない値である。そのため、このSET1期間における画素の設定動作は十分に行われない。つまり、表示装置の電源を入れた直後の第1行の画素の設定動作では、第1行の画素がそれぞれ有する電流源回路102の電流源容量111には、基準電流に対応する電圧(画素対応基準電圧)を保持することができない。
次に、SET2の期間(1)において、信号線GN2及び信号線GH2に入力された信号によって、第2行の画素の電流入力トランジスタ1403及び電流保持トランジスタ1404が導通状態となる。なお同時に信号線GN1に入力される信号が変化し、第1行の画素の電流入力トランジスタ1403が非導通状態となる。こうして、第1行の画素のカレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電圧は保持されたまま、電流線CL1とカレントトランジスタ1405の接続が切断される。
SET2の期間(1)において、基準電流出力回路405は、図14において期間TD1〜期間TDxに示した動作を順に行い、各電流線CL1〜CLxに流れる電流が順に定められる。この際、先のSET1期間の期間TD1〜TDxにおいて行った動作によって、基準電流出力回路711の電流源容量721_1〜721_xには、既にある程度の電荷が保持されている。SET2の期間TD1〜TDxの動作を行うと、表示装置の電源を入れた後、期間TD1〜TDxの動作を2回繰り返すことになる。
ここでは、分割書き込み方式の分割数を2と考えているので、SET2における期間TD1〜TDxが終了すると、基準電流出力回路405の電流源容量721_1〜721_xには、電流源トランジスタ720_1〜720_xが基準電流I0を流すような電荷が保持される。こうして、各電流線CL1〜CLxを流れる電流が基準電流I0に定められる。
こうして、表示装置の電源を入れた後の初めのSET2において、基準電流出力回路405よって定められる電流線CL1〜CLxを流れる電流値が基準電流I0に設定される。つまり、表示装置の電源を入れた後の初めのSET2において、基準電流出力回路405の設定動作が十分に行われる。
次に、各電流線CL1〜CLxに基準電流I0が流れるようになった後の各画素の電流源回路の動作について説明する。例えば、第2行第j列の画素の場合、期間TDjが終了すると、電流線CLjに基準電流I0が流れるように設定される。こうして、第j列の画素のカレントトランジスタ1405に基準電流I0が流れる。第2行の画素のカレントトランジスタ1405のゲート電極とドレイン端子とは、導通状態となった電流保持トランジスタ1404を介して接続されている。そのため、カレントトランジスタ1405は、ゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)と、ソース・ドレイン間電圧が等しい状態、つまり飽和領域で動作してドレイン電流を流す。第2行j列の画素のカレントトランジスタ1405を流れるドレイン電流は、電流線CLjを流れる基準電流I0に定まる。こうして、電流源容
量111は、カレントトランジスタ1405が基準電流I0を流す際のゲート電圧を保持する。
期間TD1〜TDxまで終了し、電流線CLに流れる基準電流I0に対応した電荷を電流源容量721_xが保持し終わると、期間(2)に入る。期間(2)において、信号線GH2の信号が変化し、電流保持トランジスタ1404が非導通状態となる。これにより、第2行の画素の電流源容量111に電荷が保持される。なお、図中TQ2で示す期間は、電流線CLxから第2行x列の画素の電流源回路102のカレントトランジスタ1405に基準電流I0を入力し、電流源容量111に電荷を保持させる期間に相当する。図中にTQ2で示す期間が、カレントトランジスタ1405を流れる電流が定常状態となるために要する時間より短い場合、電流源容量111に十分に電荷が保持されない。つまり、画素の設定動作が十分行われない。ここでは簡単のため、TQ2が十分な長さに設定されているとする。
この様にして、第2行の各画素の設定動作が行われる。各画素の電流源回路102において、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極の電位が等しい。カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のソース端子の電位が等しい。また、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいことが望まれる。簡単のため、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいとする。そのため、電流源回路102の端子Aと端子Bの間に電圧が印加されると、電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間には、カレントトランジスタ1405を流れる基準電流I0に応じた一定電流(画素基準電流)が流れる。
SET2が終了すると、信号線GN2に入力される信号が変化し、第2行の画素の電流入力トランジスタ1403が非導通状態となる。こうして、第2行の画素のカレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電圧は保持されたまま、電流線CL2とカレントトランジスタ1405の接続が切断される。
SET2と同様の動作を全ての行に対して繰り返す。但し、基準電流出力回路405の設定動作は、SET2においてすでに終了している。よって、SET3以降の動作では、SETiの期間(1)の間継続的に電流線CL1〜CLx全てにほぼ基準電流に等しい電流が流れている。一旦、基準電流出力回路405の設定動作が終了した後は、SETiの期間(1)が始まると直ぐに、第i行の全ての画素の電流源容量111において同時に、画素対応基準電圧を保持する動作が行われる。
このように、SET2が終了した時点で、基準電流出力回路405が有する各電流源容量721_1〜721_xには、各電流線CL1〜CLxに基準電流を流すための電荷が保持されている。そのため、SET3以後の期間TD1〜TDxにおいては、電流源容量721_1〜721_xの電荷が放電した分を保持し直す動作が行われる。SET2以後は、各電流線CL1〜CLxに流れる電流は、ほぼ基準電流に定まり、画素の設定動作は十分に行われる(完了する)。
SET1〜SETyの動作を行うと、画素設定の第1フレーム期間が終了する。なお、信号線GN1〜GNy及び信号線GH1〜GHyを全て1回ずつ選択し、全ての画素の設定動作を1通り行う期間を、画素設定の1フレーム期間と呼ぶ。画素設定の第1フレーム期間が終了した後、画素設定の第2フレーム期間が始まる。画素設定の第2フレーム期間においても、画素設定の第1フレーム期間と同様の動作を繰り返す。画素設定の第1フレーム期間では、第1行の画素の設定動作は十分に行われなかった。しかし、画素設定の第2フレーム期間では、基準電流出力回路405の設定動作が完了している。そのため、画素設定の第2フレーム期間においてSET1の動作を行うことにより、第1行の画素の設定動作も十分に行うことができる。このようにして、全ての画素の設定動作が十分に行われる(完了する)。
なお、図16のタイミングチャートにおいては、基準電流出力回路405の分割数は2と設定したが、これに限定されず、任意の数とすることができる。仮に分割数が表示装置の有する画素行の数より大きい場合、表示装置の電源を入れた後1回目(画素設定の第1フレーム期間)の画素の設定動作は、全ての画素行において十分に行われない。しかし、画素の設定動作を複数回繰り返すことによって、十分に画素の設定動作を行うことができる。また、画素設定の第1のフレーム期間では、どの画素の設定動作も十分に行われず、画素設定の第2のフレーム期間以降において、全ての画素の設定動作が完了するようにしても良い。
例えば、各設定期間SETiの期間(1)の長さを短く設定し、SET1〜SETyの動作を複数回行うことによって、徐々に画素の設定動作を行う手法を用いることができる。なお、表示装置の電源を入れた直後の基準電流出力回路405の設定動作及び画素の設定動作は、同時に始める例を示したが、基準電流出力回路405の設定動作を十分に行った後から画素の設定動作を行っても良い。
一旦、画素の設定動作を完了した後は、漏れ電流等によって電流源容量111に保持された電荷が減少した分を充電し直すために、画素の設定動作を行う。そのタイミングは、電流源容量111の放電の速さ等によって様々な形態が考えられる。なお、一旦、画素の設定動作を完了した後に再び行う画素の設定動作では、電流源容量111に保持された電荷が放電した分のみ充電すればよいため、始めの画素の設定動作に対して、それ以降の画素の設定動作は、各画素に基準電流を入力した後、定常状態となるまでの時間が短くてすむ。よって、1回目の画素の設定動作に対して、それ以降の画素の設定動作は、信号線GN、信号線GHに信号を入力する駆動回路及び基準電流出力回路405の駆動周波数を高く設定することも可能である。
次いで、画素の設定動作の第2の手法について、図26を用いて説明する。図26は、図7に示す各画素に配置された電流源回路102の設定動作(画素の設定動作)を示すタイミングチャートである。図26(a)には、画素の設定動作と、図12等に示す基準電流出力回路405の設定動作とを、1フレーム期間の前半と後半で行う場合の例を挙げる。ここでは、基準電流出力回路405は、図13に示した構成を用い、図14に示したタイミングチャートを参考に動作させる場合を例に挙げる。なお、図14に示したタイミングチャートと同じ動作をする部分は、同じ符号を用いて表し説明は省略する。
まず、1フレーム期間の前半において基準電流出力回路405は、図14において期間TD1〜TDxに示した動作を順に行い、各電流線CL1〜CLxに流れる電流が順に定められる。次に、1フレーム期間の後半における、各画素の電流源回路102の動作について、第1行の画素の場合を説明する。基準電流出力回路405の設定動作により、全ての電流線CLは基準電流が流れるように設定されている。ここで、第1行の画素のカレントトランジスタ1405のゲート電極とドレイン端子とは、導通状態となった電流保持トランジスタ1404を介して接続されている。そのため、カレントトランジスタ1405は、ゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)と、ソース・ドレイン間電圧が等しい状態(飽和領域)で動作し、ドレイン電流を流す。第1行j列の画素のカレントトランジスタ1405を流れるドレイン電流は、電流線CLjを流れる基準電流に定まる。こうして電流源容量111は、カレントトランジスタ1405が基準電流を流す際のゲート電圧を保持する。次に、信号線GH1の信号が変化し、電流保持トランジスタ1404が非導通状態となる。これにより、第1行の画素の電流源容量111に電荷が保持される。
この様にして、第1行の各画素の設定動作が行われる。各画素の電流源回路102において、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極の電位が等しく、カレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のソース端子の電位が等しくなっている。また、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいことが望まれる。簡単のため、カレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112の電流特性が等しいと仮定する。そのため、電流源回路102の端子Aと端子Bの間に電圧が印加されると、電流源トランジスタ112には、カレントトランジスタ1405を流れた基準電流に応じた一定電流が流れる。
次に、信号線GN2及び信号線GH2に入力された信号によって、第2行の画素の電流入力トランジスタ1403及び電流保持トランジスタ1404が導通状態となる。なお同時に信号線GN1に入力される信号が変化し、第1行の画素の電流入力トランジスタ1403が非導通状態となる。こうして、第1行の画素のカレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電圧は保持されたまま、電流線CL1とカレントトランジスタ1405の接続が切断される。第2行の画素においても、第1行のときと同様、画素の設定動作が行われる。その次に第3行の画素、第4行の画素と順次同様の動作を繰り返していく。全ての行で、画素の設定動作が終了すると、1フレーム期間が終了する。次のフレーム期間に入ると、同様に前半に基準電流出力回路405の設定動作が行われ、後半に画素の設定動作が行われる。一旦画素の設定動作を完了した後は、漏れ電流等によって電流源容量111に保持された電荷が減少した分を充電し直すために、画素の設定動作を行う。そのタイミングは、電流源容量111の放電の速さ等によって様々な態様が考えられる。
同様に、一旦、基準電流出力回路405の設定動作が行われた後は、容量721に保持された電荷が減少した分を充電しなおすために設定動作を行う。タイミングは様々であり、画素及び基準電流出力回路405の設定動作は、画像の表示動作とは全く無関係に動作させることができる。図17におけるアドレス期間Taや表示期間Ts、非表示期間Tusとは全く無関係に動作させることができる。その理由は、画素及び基準電流出力回路405の設定動作と画像の表示動作とは、お互いの動作に影響を与えないためである。従って図26(a)のかわりに、図26(b)のようにして設定動作を行ってもよい。図26(b)では、信号線駆動回路が動作していない期間に基準電流出力回路405の設定動作を行い、残りの期間に画素の設定動作を行っている。このように、完全に任意の回数とタイミングで設定動作を行えばよい。画素の設定動作も1行づつ順に行う必要はなく、基準電流出力回路405の設定動作も1列づつ順に行う必要はない。
なお、電流保持トランジスタ1404のソース端子及びドレイン端子のカレントトランジスタ1405及び電流源トランジスタ112のゲート電極と接続されていない側が電流線CLに直接接続されている構成では、全ての画素の電流入力トランジスタ1403が非導通状態となった際の電流線CLには、一定電位が与えられる構成とする。この一定電位を、表示装置が有する複数の画素において、それらの電流源容量111に画素対応基準電圧を保持した際のカレントトランジスタ1405のゲート電位の平均程度に設定する。こうして、電流保持トランジスタ1404のソース・ドレイン端子間の電圧を小さくし、電流保持トランジスタ1404の漏れ電流による、電流源容量111に蓄積された電荷の放電を抑制することができる。電流線CLに、一定電位を与えるか又は基準電流を流すかの切り替えは、基準電流出力回路405において行う構成としてもよい。
また、カレントトランジスタ1405のゲート長とゲート幅の比に対して、電流源トランジスタ112のゲート長とゲート幅の比を変化させることによって、基準電流の値に対して画素基準電流の値を変化させることも可能である。例えば、画素基準電流に対して基準電流を大きく設定すれば、画素の設定動作において電流源容量111が画素対応基準電圧を保持するまでに必要な時間を短縮することができ、ノイズの影響を低減することができる。
電流線CL1〜CLxに対応する各画素の発光素子の特性に合わせて、複数の異なる電流値の基準電流を定めることができる。例えば、赤色発光、緑色発光、及び青色発光の発光色の異なる発光素子が設けられた各画素のそれぞれの電流線CLに流れる基準電流の電流値を変えて設定することもできる。これにより、3色の発光素子の発光輝度のバランスをとることができる。3色の発光輝度のバランスの取り方は、点灯期間の長さを変えることによりおこなってもよいし、各色に対応した画素に入力する基準電流の電流値を変えることと組み合わせてもよい。或いはカレントトランジスタ1405と電流源トランジスタ112とで、ゲート長とゲート幅の比を、色ごとに変えてもよい。
次いで、画像表示動作と画素の設定動作の関連について説明する。画像表示動作と画素の設定動作とを開始するタイミングは、様々な態様が考えられる。
1つは、表示装置の電源を入れた後の最初の画像表示動作を、一旦、全ての画素の設定動作が十分に終了した後に行う手法である。この場合、最初の画像表示動作から、映像信号によって発光状態が選択された画素の発光素子は、所定の輝度で発光する。
他の手法は、表示装置の電源を入れた後の最初の画像表示動作を、画素の設定動作を行いながら、同時に行う手法である。この場合、画素の設定動作が完了するまでの期間に行われた画像表示動作では、映像信号によって発光状態が選択された画素の発光素子の発光輝度は、所定の輝度に達しない。そのため、正確な階調表示は、全ての画素の設定動作が十分に行われた後から、始まる。
図7で示した画素部の構成において、信号線GN、信号線GH、走査線G、消去用信号線RGなどは、駆動のタイミングなどを考慮して、共有することができる。例えば、信号線GHiと信号線GNiとを共有することができる。なお、電流保持トランジスタ1404を非導通状態とするタイミングと電流入力トランジスタ1403を非導通状態とするタイミングが全く同じであり、画素の設定動作上問題ない。
(実施の形態3)
本実施の形態では、同一トランジスタ方式の電流源回路の構成例を図18に示す。なお、ここでは実施の形態1と異なる部分について主に説明し、重複する部分は説明を省略する。従って、図18において図1と同じ部分は同じ符号を用いて示す。
図18において、電流源回路102は、電流源容量111、電流源トランジスタ112、電流入力トランジスタ203、電流保持トランジスタ204、電流停止トランジスタ205、電流線CL、信号線GN、信号線GH、信号線GSとによって構成される。電流源トランジスタ112をpチャネル型とした例を示す。なお、電流源トランジスタ112をnチャネル型とする場合も、図1(C)に示した構造に従って、容易に応用することができる。
また、図18において電流入力トランジスタ203、電流保持トランジスタ204、電流停止トランジスタ205はnチャネル型とするが、単なるスイッチとして動作するためpチャネル型でもかまわない。但し、図18において、電流保持トランジスタ204が電流源トランジスタ112のゲートとドレイン間に接続されている場合は、電流保持トランジスタ204はpチャネル型が望ましい。その理由は、nチャネル型とした場合端子Bの電位が非常に低くなる場合があり得、その時電流保持トランジスタ204のソース電位も低くなる。その結果電流保持トランジスタ204が非導通状態となりにくくなる可能性がある。これに対し電流保持トランジスタ204をpチャネル型にしておけばその心配はない。
電流源トランジスタ112のゲート電極と電流源容量111の一方の電極は接続されている。また、電流源容量111の他方の電極は、電流源トランジスタ112のソース端子と接続されている。電流源トランジスタ112のソース端子が電流源回路102の端子Aに接続されている。電流源トランジスタ112のゲート電極とドレイン端子は、電流保持トランジスタ204のソース・ドレイン端子間を介して、接続されている。電流保持トランジスタ204のゲート電極は、信号線GHに接続されている。電流源トランジスタ112のドレイン端子と電流線CLは、電流入力トランジスタ203のソース・ドレイン端子間を介して接続されている。電流入力トランジスタ203のゲート電極は、信号線GNに接続されている。また、電流源トランジスタ112のドレイン端子は、電流停止トランジスタ205のソース・ドレイン端子間を介して端子Bに接続されている。電流停止トランジスタ205のゲート電極は、信号線GSに接続されている。
また、上記構成において、電流源トランジスタ112のゲート電極は、電流入力トランジスタ203のソース・ドレイン端子間を介さず、電流線CLに接続されていても良い。つまり、電流保持トランジスタ204のソース端子及びドレイン端子の、電流源トランジスタ112のゲート電極と接続されていない側が、電流線CLに直接接続されている構成でも良い。その場合、電流線CLの電位を調整することにより、電流保持トランジスタ204のソース・ドレイン間電圧を小さくすることができる。その結果、電流保持トランジスタ204が非導通状態のときに、電流保持トランジスタ204のもれ電流を小さくすることができる。なお、これに限定されず、電流保持トランジスタ204は、導通状態となった際に、電流源トランジスタ112のゲート電極の電位を電流線CLの電位と等しくするように接続されていれば良い。
なお、電流保持トランジスタ204のソース端子及びドレイン端子の、電流源トランジスタ112のゲート電極と接続されていない側が、電流線CLに直接接続されている構成では、全ての画素の電流入力トランジスタ203が非導通状態となった際の電流線CLには、一定電位が与えられる構成とする。この一定電位を、表示装置が有する複数の画素において、それらの電流源容量111に画素対応基準電圧を保持した際の、電流源トランジスタ112のゲート電位の平均程度に設定する。こうして、電流保持トランジスタ204のソース・ドレイン端子間の電圧を小さくし、電流保持トランジスタ204の漏れ電流による電流源容量111に蓄積された電荷の放電を抑制することができる。
電流線CLに、一定電位を与えるか又は基準電流を流すかの切り替えは、基準電流出力回路405において行う構成としてもよい。なお、電流保持トランジスタ204を電流源トランジスタ112のゲートと電流線CLの間で接続する場合は、電流保持トランジスタ204の極性は何でもよい。電流保持トランジスタ204をnチャネル型にしても電流線CLの電位が低くなり過ぎるようなことはないので、電流保持トランジスタ204が非導通状態となりにくくなることもない。
スイッチ部の構成としては、実施の形態2において説明したものと同様であり、様々な構成を用いることができる。一例としては、図3に示したものと同様の構成とし説明は省略する。
図18に示した構成の電流源回路102と、図3に示した構成のスイッチ部101を有する画素100が、マトリクス状に配置した画素領域の一部の回路図を、図19に示す。図19において、第i行j列、第(i+1)行j列、第i行(j+1)列、第(i+1)行(j+1)列の4画素のみを代表的に示す。図18及び図3と同じ部分は、同じ符号を用いて示し、説明は省略する。なお、第i行、第(i+1)行それぞれの画素行に対応する、走査線をGi、Gi+1、消去用信号線をRGi、RGi+1、信号線GNをGNi、GNi+1、信号線GHをGHi、GHi+1、信号線GSをGSi、GSi+1と表記する。また、第j列、第(j+1)列それぞれの画素列に対応する、映像信号入力線SをSj、Sj+1、電源線WをWj、Wj+1、電流線CLをCLj、CLj+1、配線WCOをWCOj、WCOj+1と表記する。電流線CLj、CLj+1には、画素領域外部より基準電流が入力される。
発光素子106の画素電極は端子Dに接続され、対向電極は対向電位が与えられている。図19では、発光素子の画素電極を陽極とし、対向電極を陰極とした構成について示した。つまり、電流源回路の端子Aが電源線Wに接続され、端子Bがスイッチ部101の端子Cに接続された構成を示した。しかし、発光素子106の画素電極を陰極とし、対向電極を陽極とした構成の表示装置にも、本実施の形態3の構成を容易に応用することもできる。
図19では電流源トランジスタ112はpチャネル型とした。
また図19において、駆動トランジスタ302は、単なるスイッチとして機能するので、nチャネル型でもpチャネル型でもどちらでも良い。ただし、駆動トランジスタ302は、そのソース端子の電位が固定された状態で動作するのが好ましい。そのため、図19に示すような発光素子106の画素電極を陽極とし、対向電極を陰極とした構成では、駆動トランジスタ302はpチャネル型のほうが好ましい。なお、第19図において、各画素の配線WCOと電源線Wとは、同じ電位に保たれていてもよいため、共用することができる。また、異なる画素間の配線WCO同士、電源線W同士、配線WCOと電源線Wも共用することができる。
図19で示した画素部の構成において、信号線GN、信号線GH、信号線GS、走査線G、消去用信号線RGなどは、駆動のタイミングなどを考慮して、共有することができる。例えば、信号線GHiと信号線GNiとを共有することができる。この場合、電流入力トランジスタ203を非導通状態となるタイミングと電流保持トランジスタ204を非導通状態とするタイミングが全く同じであり、画素の設定動作上、問題ない。別の例としては、信号線GSiと信号線GNiとを共有することができる。この場合、電流入力トランジスタ203の極性と異なる極性の電流停止トランジスタ205を用いる。こうして、電流入力トランジスタ203のゲート電極と電流停止トランジスタ205のゲート電極に同じ信号を入力した際に、一方のトランジスタを導通状態とし、他方のトランジスタを非導通状態とすることができる。更に、消去用信号線RGと信号線GSも共有することができる。
更に、配線Wcoや配線Wjのかわりに他の画素行の走査線を使用してもよい。これは、映像信号の書き込みを行っていない間、走査線の電位が一定の電位に保たれることを利用している。例えば電源線のかわりに、1つ前の画素行の走査線Gi−1を用いている。ただしこの場合、走査線Gの電位を考慮して、選択トランジスタ301の極性に注意する必要がある。
また、電流停止トランジスタ205と消去トランジスタ304を1つにまとめて、どちらか1つを省いてもよい。画素の設定動作のときには、駆動トランジスタ302や発光素子106に電流がもれてしまうと、正しく設定ができない。よって、画素の設定動作のときは、電流停止トランジスタ205を非導通状態とするか、駆動トランジスタ302が非導通状態となるように消去トランジスタ304を導通状態とするかどちらか1つを行えばよい。もちろん両方行っても良い。一方、非表示期間においても同様に、電流停止トランジスタ205を非導通状態とするか、消去トランジスタ304を導通状態とすればよい。以上にことから、電流停止トランジスタ205か消去トランジスタ304のどちらかを省略することができる。
なお、前述した構成のスイッチ部や電流源回路を有する画素において、各配線を共有する具体例を図27に示す。図27(A)〜(F)において、信号線GNと信号線GHは共有され、配線WCOと電源線Wは共有されている。また、電流停止トランジスタ205を省略した構成である。特に、図27(A)では、電流保持トランジスタ204のソース端子又はドレイン端子で、電流源容量111の一方の電極と接続されていない側は、電流線CLに直接接続されている。また、図27(B)では、消去トランジスタ304が電流源トランジスタ112及び駆動トランジスタ302と直列に接続されている。図27(D)では、電源線Wがスイッチ部101の駆動トランジスタ302、電流源回路102の電流源トランジスタ112を順に介して発光素子106と接続される構成である。この構成では、追加トランジスタ290が設けられている。追加トランジスタ290によって、スイッチ部がオフの状態、つまり、駆動トランジスタ302が非導通状態に画素の設定動作を行うことができるように、電源線Wと電流源トランジスタ112のソース端子とが接続される。図27(E)では、電流源トランジスタ112をnチャネル型とした構成である。この際、電流保持トランジスタ204のソース端子又はドレイン端子で、電流源容量111の一方の電極と接続されていない側は、電源線Wと直接接続されている。図27(F)では、図27(D)において、電流源トランジスタ112をnチャネル型とした構成例である。このように、配線の共有、トランジスタの共有や極性や位置、スイッチ部と電流源回路の位置、スイッチ部や電流源回路の中の構成、などをいろいろと変えて、さらに、その組み合わせ方を変えることにより容易に様々な回路を実現できる。
図19に示した構成の画素を有する表示装置の駆動方法を説明する。説明では図20を用いる。なお、基準電流出力回路405や参照電流源回路404の構成及び動作に関しては、実施の形態2において説明したものと同様である。よって、説明は省略する。
まず画像表示動作については、実施の形態2において、図17を用いて説明したものと同様である。異なるのは、電流停止トランジスタ205についての動作である。もし、電流停止トランジスタ205が存在する場合、点灯期間中には、電流停止トランジスタ205は導通状態になっていなければならない。もし、電流停止トランジスタ205が非導通状態になっていたら、たとえ駆動トランジスタ302が導通状態であっても発光素子に電流が流れなくなってしまうからである。従って点灯期間中は、電流停止トランジスタ205は導通状態にしておく必要がある。非点灯期間中はどちらでもよい。以上の点を除けば実施の形態の2と同様である。従って詳しい説明は省略する。
次に画素の設定動作について述べる。実施の形態2で示したように、図7で示した構成の表示装置、つまり画素の電流源回路としてカレントミラー方式を用いた場合では、画像表示動作と画素の設定動作は非同期で行うことができた。一方、本実施の形態において第19図で示した構成の表示装置、つまり画素の電流源回路として、同一トランジスタ方式を用いた場合では、画像表示動作と画素の設定動作とは同期させて行う方が望ましい。
各画素において画素の設定動作を行う際、電流源容量111に画素対応基準電圧を保持するため、電流線CLを流れる基準電流が、電流源トランジスタ112のドレイン電流をとなる状態を設定する必要があった。従って、もし、画素の設定動作を行っている間に、電流源トランジスタ112を流れる電流の一部が電流源回路102から発光素子106に流れると、電流源トランジスタ112のドレイン電流が電流線CLを流れる基準電流とは異なる値となり、正しく電流源容量111に画素対応基準電圧を保持することができない。これを防ぐため、画素の設定動作を行っている間は、その画素の発光素子に電流を流さないようにする必要がある。
そのため、画素の設定動作を行っている間は、画像の表示を行うことができない。よって、画素の設定動作は、画像表示動作を行っていない期間や、画像表示動作中に画像の表示を行っていない期間等をもうけて、その期間中に行う必要がある。ゆえに、画像表示動作と画素の設定動作は、同期させて行う方が望ましい。
第19図で示した構成の表示装置では、各画素において、電流源トランジスタ112を電流線CLと電気的に接続している間は、電流停止トランジスタ205が非導通状態となるようにする。こうして、スイッチ部の端子Cと端子D間が導通状態であっても、発光素子106には電流が入力されない状態として、正しく画素の設定動作を行っている。
又は、第19図で示した構成の表示装置において、各画素のスイッチ部の端子Cと端子Dの間が、つまり駆動トランジスタ302が非導通状態のときのみ、その画素の設定動作を行ってもよい。この場合は、電流停止トランジスタ205を設ける必要はない。つまり、電流源トランジスタ112のドレイン端子が直接、端子Bに接続される構成でよい。駆動トランジスタ302を非導通状態にするためには、消去トランジスタ304を導通状態にする等すればよい。つまり、非点灯期間中にのみ、画素の設定動作を行う場合は、電流停止トランジスタ205を設ける必要はない。
次に、画素の設定動作をいつ行うかについて、例を示す。大きくわけて、2つある。1つは、表示期間中に画素設定動作を行う場合である。ただしこの場合、画素設定動作中には、発光させることはできない。従って、表示期間中に、発光しない期間を挿入するような形になる。画素設定動作が終わっても、図3の保持容量303の容量に保持されている信号に変化がなければ、すみやかに、表示動作を再開させることができる。もう1つは、画像表示動作における非表示期間Tus中に、画素の設定動作を行う手法である。この場合は、発光素子は発光していないので、容易に画素設定動作を行うことができる。次に、画素設定動作に関して、どれくらいの期間で全ての画素の設定動作を完成させるかについて述べる。例として、2つの場合について述べる。1つは、1フレーム期間中に、全ての画素の設定動作を終える場合である。もう1つは、1フレーム期間中に、1行分の画素の設定動作を終える場合である。この場合は、複数クレーム期間かかってようやく全ての画素の設定動作を終えることになる。まず、1つ目の場合について詳しく述べる。
説明には、図20のタイミングチャートを用いる。なお、図17のタイミングチャートと同じ動作をする期間は、同じ符号を用いて示す。なお簡単のため、1フレーム期間は3つのサブフレーム期間SF1〜SF3に分割される例を用いる。また、サブフレーム期間SF3では、アドレス期間Ta3よりも短い表示期間Ts3を設定する必要があるとし、リセット期間Tr3及び非表示期間Tus3を設ける駆動方法を例にする。そして、非表示期間Tus3において、画素の設定動作を行うとする。
図20(A)において、第1のサブフレーム期間SF1及び第2のサブフレーム期間SF2においては、非表示期間Tusが設けられていないので、画素の設定動作は行われない。一方、第3のサブフレーム期間SF3のリセット期間Tr3が始まると同時に、第1行の画素の設定動作が行われる。なお、k行目の画素の設定動作を行う期間をSETkと表すことにする。そして、SET1が終了するとSET2が始まり、第2行の画素の設定動作が行われる。SET1〜SETyが終了すると、画素の設定動作が全ての画素に関して終了する。こうして、SET1〜SETyの動作がリセット期間Tr3中に行われる。以降のフレーム期間でも、同様の動作を繰り返していけばよい。ただし、毎フレーム期間ごとに画素の設定動作を行う必要はない。画素の電流源容量の保持能力に応じて決定すればよい。
図20(B)は、図20(A)における第3のサブフレーム期間SF3のリセット期間の動作を詳細に示したタイミングチャートである。図20(B)の画像表示動作に示す様に、リセット期間Tr3における消去用信号線RG1〜RGyの走査に同期して、SET1〜SETyを行うことができる。このように、消去用信号線RG1〜RGyの走査に同期してSET1〜SETyを行う場合、図19に示す信号線GN1〜GNy、信号線GH1〜GHy及び信号線GS1〜GSyの周波数を、消去用信号線RG1〜RGyの信号の周波数とを同じにすることができる。よって、これらの信号線(消去用信号線RG1〜RGy、信号線GN1〜GNy、信号線GH1〜GHy及び信号線GS1〜GSy)に信号を入力する駆動回路の全てもしくは一部を共有することが可能となる。
ここで図20(B)に示したように、消去用信号線RG1〜RGyの走査に同期してSET1〜SETyを行う場合、パルス出力回路711が出力するサンプリングパルスの周波数を、画素の映像信号入力線S1〜Sxに信号を入力する信号線駆動回路の周波数と同じにすることが可能となる。こうして、信号線駆動回路と基準電流出力回路405とを、一部共有することができる。
次に、1フレーム期間中に、1行分の画素において、画素の設定動作を行う場合について説明する。説明には、図21を用いる。なお、図17のタイミングチャートと同じ動作をする期間は、同じ符号を用いて示す。図21(A)は、第1のフレーム期間F1の動作を示すタイミングチャートである。また、図21(B)は、第iのフレーム期間Fiの動作を示すタイミングチャートである。
図21(A)において、第1のサブフレーム期間SF1及び第2のサブフレーム期間SF2においては、非表示期間Tusが設けられていないので、画素の設定動作は行われない。一方、第3のサブフレーム期間SF3のリセット期間Tr3が始まると同時に、SET1が始まり、第1行の画素の設定動作が行われる。こうして、SET1の動作が第1行の画素の非表示期間Tus1中にTus1の期間の全てを使って行われる。次に第2のフレーム期間F2が始まり、第2行の画素の設定動作が行われる。以後、同様の動作が行われる。
例えば、第i行の画素の画素の設定動作を行う際の動作を、図21(B)を用いて説明する。第i行の画素の設定動作は、第iのフレーム期間Fiにおいて行われる。第iのフレーム期間Fiにおいても同様に、第1のサブフレーム期間SF1及び第2のサブフレーム期間SF2には、非表示期間Tusが設けられていないので、画素の設定動作は行われない。一方、第3のサブフレーム期間SF3のリセット期間Tr3が始まり、第i行の画素の非表示期間Tusiが始まると同時に、SETiが始まり、第i行の画素の設定動作が行われる。こうして、SETiの動作が第i行の画素の非表示期間Tusi中にTusiの期間の全てを使って行われる。第1のフレーム期間F1〜第yのフレーム期間Fyが終了すると、全ての画素に対して、画素の設定動作が終わったことになる。以降のフレーム期間でも、同様の動作を繰り返していけばよい。ただし、毎フレーム期間ごとに画素の設定動作を行う必要はない。画素の電流源容量の保持能力に応じて決定すればよい。
このように、1フレーム期間に1行分の画素の設定動作を行う場合、画素の設定動作を正確に行えるというメリットがある。つまり、画素の設定動作を行う期間が長いため、十分に設定動作を行うことができる。そのため、基準電流の大きさが小さくても正確に設定動作を行うことができる。通常、基準電流の大きさが小さいと、配線の交差容量などを充電するのに時間がかかるため、正確に設定動作を行うことが難しい。しかし、設定動作の期間を長くすれば、正確に設定動作を行うことができるようになる。もし、1フレーム期間に、全ての行の画素に対して設定動作を行わなければならない場合は、1行分の画素の設定期間が短くなってしまう。従って正確に設定しづらくなる。もし、実施の形態1のように、画素の電流源回路がカレントミラー方式の場合は、基準電流の大きさを大きくできるので、画素の設定期間が短くても、正確に設定しやすい。一方、本実施の形態のように、画素の電流源回路が同一トランジスタ方式の場合は、基準電流の大きさを大きくできないため、正確に設定しづらい。従って設定期間を長くすることは有効である。このように、図20や図21に示した駆動方法によって、画素の設定動作と画像表示動作とを同期して行うことができる。
なお、図20や図21では、1フレーム期間の1つのサブフレーム期間においてのみ、非表示期間を設ける際の駆動方法を示したが、本発明の表示装置の駆動方法はこれに限定されない。1フレーム期間の複数のサブフレーム期間において非表示期間を設ける際の駆動方法についても応用することができる。この場合、1フレーム期間の複数のサブフレーム期間すべての非表示期間Tusにおいて、画素の設定動作を行う駆動方法であっても良い。また、1フレーム期間の複数のサブフレーム期間のうちのいくつかの非表示期間Tusにおいてのみ、画素の設定動作を行う駆動方法であっても良い。
全ての画素の設定動作が一旦完了した後の、画素の設定動作を繰り返すタイミングは、画素の電流源回路の有する電流源容量の電荷保持能力によって、任意に定めることができる。つまり、数フレーム期間の間、設定動作を全く行わない期間があってもよい。
ここで、ある行の画素の設定動作の手法について簡単に述べる。例として、1行目の画素に注目する。まず、信号線GN1及び信号線GH1に入力された信号によって、図19に示す第1行の画素の電流入力トランジスタ203及び電流保持トランジスタ204が導通状態となる。なお、信号線GS1の信号によって、第1行の画素の電流停止トランジスタ205は非導通状態となっている。なお、もし、電流停止トランジスタ205がない場合は、消去トランジスタ304を導通状態にすることなどにより駆動トランジスタ302が非導通状態になるようにしておけばいい。
そして、電流線CLに基準電流が流れる。こうして、画素の電流源トランジスタ112に基準電流が流れる。ここで、第1行の画素の電流源トランジスタ112のゲート電極とドレイン端子とは、導通状態となった電流保持トランジスタ204を介して接続されている。そのため、電流源トランジスタ112は、ゲート・ソース間電圧(ゲート電圧)と、ソース・ドレイン間電圧が等しい状態、つまり、飽和領域で動作し、ドレイン電流を流す。第1行の画素の電流源トランジスタ112を流れるドレイン電流は、電流線CLを流れる基準電流に定まる。こうして電流源容量111は、電流源トランジスタ112が基準電流を流す際のゲート電圧を保持する。この間、電流停止トランジスタ205は非導通状態である。よって基準電流がもれてしまうことはない。
次に信号線GH1の信号が変化し、電流保持トランジスタ204が非導通状態となる。これにより、第1行の画素の電流源容量111に、電荷が保持される。この後、信号線GN1の信号が変化し、第1行の画素の電流入力トランジスタ203が非導通状態となる。こうして、第1行の画素の電流源トランジスタ112は、ゲート電圧が保持されたまま、電流線CL1との接続が切断される。なお、その後、信号線GS1の信号が変化し、電流停止トランジスタ205は導通状態となってもよいし非導通状態のままでもよい。点灯期間中に導通状態であればよい。
この様にして、第1行の各画素の設定動作が行われる。これにより、以後、各画素の電流源回路102において、端子Aと端子Bの間に電圧が印加されると、電流源トランジスタ112のソース・ドレイン間には、基準電流と同じ大きさの電流が流れるようになる。
(実施の形態4)
本実施の形態ではマルチゲート方式の電流源回路について説明する。なお、ここでは実施の形態2や実施の形態3と異なる部分について主に説明し共通する部分の説明は省略する。
マルチゲート方式1の電流源回路の構成について図22を用いて説明する。なお、図1と同じ部分は同じ符号を用いて示す。マルチゲート方式1の電流源回路は、電流源トランジスタ112と電流停止トランジスタ805を有する。また、スイッチとして機能する電流入力トランジスタ803、電流保持トランジスタ804を有する。ここで、電流源トランジスタ112、電流停止トランジスタ805、電流入力トランジスタ803、電流保持トランジスタ804は、pチャネル型でもnチャネル型でもよい。但し、電流源トランジスタ112と電流停止トランジスタ805は、同じ極性である必要がある。ここでは、電流源トランジスタ112及び電流停止トランジスタ805がpチャネル型の例を示す。また、電流源トランジスタ112と電流停止トランジスタ805は、電流特性が等しいことが望まれる。さらに、電流源トランジスタ112のゲート電位を保持する電流源容量111を有する。また、電流入力トランジスタ803のゲート電極に信号を入力する信号線GNと、電流保持トランジスタ804のゲート電極に信号を入力する信号線GHを有する。さらに、制御信号が入力される電流線CLを有する。なお、電流源容量111は、トランジスタのゲート容量などを利用することにより、省略することが可能である。
電流源トランジスタ112のソース端子は、端子Aと接続されている。電流源トランジスタ112のゲート電極とソース端子は、電流源容量111を介して接続されている。電流源トランジスタ112のゲート電極は、電流停止トランジスタ805のゲート電極と接続され、電流保持トランジスタ804を介して電流線CLと接続されている。電流源トランジスタ112のドレイン端子は、電流停止トランジスタ805のソース端子と接続され、電流入力トランジスタ803を介して、電流線CLに接続されている。電流停止トランジスタ805のドレイン端子は、端子Bに接続されている。
なお、図22(A)において、電流保持トランジスタ804の配置を変え、図22(B)に示すような回路構成としてもよい。図22(B)では、電流保持トランジスタ804は、電流源トランジスタ112のゲート電極とドレイン端子の間に接続されている。
次いで上記マルチゲート方式1の電流源回路の設定方法について説明する。なお、図22(A)と図22(B)では、その設定動作は同様である。ここでは図22(A)に示す回路を例に、その設定動作について説明する。説明には図22(C)〜図22(F)を用いる。マルチゲート方式1の電流源回路では、図22(C)〜図22(F)の状態を順に経て設定動作が行われる。説明では簡単のため、電流入力トランジスタ803、電流保持トランジスタ804をスイッチとして表記した。ここで、電流源回路を設定する制御信号は制御電流である例を示す。
図22(C)に示す期間TD1において、電流入力トランジスタ803及び電流保持トランジスタ804を導通状態とする。この際、電流停止トランジスタ805は非導通状態である。これは、導通状態となった電流保持トランジスタ804及び電流入力トランジスタ803によって、電流停止トランジスタ805のソース端子とゲート電極の電位が等しく保たれているためである。つまりソース・ゲート間電圧がゼロのときに非導通状態となるトランジスタを電流停止トランジスタ805に用いれば、期間TD1において電流停止トランジスタ805を自動的に非導通状態とすることができる。こうして、図示した経路より電流が流れて、電流源容量111に電荷が保持される。
図22(D)に示す期間TD2において、保持された電荷によって電流源トランジスタ112のゲート・ソース間電圧が閾値電圧以上となる。すると、電流源トランジスタ112にドレイン電流が流れる。
図22(E)に示す期間TD3において、十分時間が経過し定常状態となると、電流源トランジスタ112のドレイン電流が制御電流に定まる。こうして、制御電流をドレイン電流とする際のゲート電圧が電流源容量111に保持される。その後、電流保持トランジスタ804が非導通状態となる。すると、電流源容量111に保持された電荷が電流停止トランジスタ805のゲート電極にも分配される。こうして、電流保持トランジスタ804が非導通状態となると同時に、自動的に電流停止トランジスタ805が導通状態となる。
図22(F)に示す期間TD4において、電流入力トランジスタ803が非導通状態となる。こうして、画素に制御電流が入力されなくなる。なお、電流保持トランジスタ804を非導通状態とするタイミングは、電流入力トランジスタ803を非導通状態とするタイミングに対して、早いか又は同時であることが好ましい。これは、電流源容量111に保持された電荷を放電させないようにするためである。期間TD4の後、端子Aと端子Bの間の電圧が印加されている場合、電流源トランジスタ112及び電流停止トランジスタ805を介して、一定の電流が出力される。つまり、電流源回路102が制御電流を出力する際は、電流源トランジスタ112と電流停止トランジスタ805が、1つのマルチゲート型トランジスタのように機能する。そのため、入力する制御電流すなわち基準電流に対して、出力する一定電流の値を小さく設定することができる。従って、基準電流を大きくできるため、電流源回路の設定動作を速くすることができる。そのため、電流停止トランジスタ805と電流源トランジスタ112の極性は同じとする必要がある。また、電流停止トランジスタ805と電流源トランジスタ112の電流特性は同じとすることが望ましい。これは、マルチゲート方式1を有する各電流源回路102において、電流停止トランジスタ805と電流源トランジスタ112の特性が揃っていない場合、出力電流にばらつきを生じるためである。
なお、マルチゲート方式1の電流源回路では、電流停止トランジスタ805だけではなく、制御電流が入力され対応するゲート電圧に変換するトランジスタ(電流源トランジスタ112)も用いて電流源回路102からの電流を出力している。一方、実施の形態2で示したカレントミラー方式の電流源回路では、制御電流が入力され対応するゲート電圧に変換するトランジスタ(カレントトランジスタ)と、該ゲート電圧をドレイン電流に変換するトランジスタ(電流源トランジスタ112)が全く別であった。よって、カレントミラー方式の電流源回路よりは、マルチゲート方式1の電流源回路の方がトランジスタの電流特性ばらつきが電流源回路102の出力電流へ与える影響を低減することができる。
マルチゲート方式1の電流源回路の各信号線は、共有することができる。例えば、電流入力トランジスタ803と電流保持トランジスタ804は、同じタイミングで導通状態・非導通状態が切り替えられれば動作上問題無い。そのため、電流入力トランジスタ803と電流保持トランジスタ804の極性を同じとし、信号線GHと信号線GNを共有することができる。
マルチゲート方式1において、電流源回路の部分は画素の設定動作時には、図23(a)のようになり、発光時には図23(b)のようになっていればよい。つまり、そのように、配線やスイッチが接続されていればよい。
なお、前述した構成のスイッチ部や電流源回路を有する画素において、各配線を共有する具体例を図24に示す。図24(A)〜(D)において、信号線GNと信号線GHは共有され、配線WCOと電源線Wは共有されている。特に、図24(A)では、電流保持トランジスタ804のソース端子又はドレイン端子で、電流源容量111の一方の電極と接続されていない側は電流線CLに直接接続されている。また、消去トランジスタ304が電流源トランジスタ112及び駆動トランジスタ302と直列に接続されている。図24(B)では、電流源トランジスタ112のソース端子と電源線Wとの接続を選択する位置に、消去トランジスタ304が接続されている。図24(C)では、電源線Wがスイッチ部101、電流源回路102を順に介して発光素子106と接続される構成である。この構成では追加トランジスタ390が設けられている。追加トランジスタ390によって、スイッチ部がオフの状態、つまり、駆動トランジスタ302が非導通状態に画素の設定動作を行うことができるように、電源線Wと電流源トランジスタ112のソース端子とが接続される。図24(D)では、電流保持トランジスタ804が、電流源トランジスタ112のゲート・ドレイン間で接続されている。そして、消去トランジスタ304が、保持容量303と並列に接続されている。画素の設定動作の時には、駆動トランジスタ302がどのような状態にあっても、駆動トランジスタ302の方へは電流が流れない。それは、電流停止トランジスタ805のゲート・ソース間の電圧が0となり、自動的に電流停止トランジスタ805がオフ状態になるためである。
実施の形態2で示すカレントミラー方式の電流源回路では、発光素子に入力される信号は、画素に入力される制御電流を所定の倍率で増減した電流である。そのため、制御電流をある程度大きく設定することが可能となり、各画素の電流源回路の設定動作を早く行うことができる。しかし、電流源回路が有するカレントミラー回路を構成するトランジスタの電流特性がばらつくと、画像表示がばらつく問題がある。一方、同一トランジスタ方式の電流源回路では、発光素子に入力される信号は、画素に入力される制御電流の電流値と等しい。ここで、同一トランジスタ方式の電流源回路では、制御電流が入力されるトランジスタと、発光素子に電流を出力するトランジスタが同一である。そのため、トランジスタの電流特性のばらつきによる画像むらは低減される。
これに対してマルチゲート方式の電流源回路では、発光素子に入力される信号は、画素に入力される制御電流を所定の倍率で増減した電流である。そのため、制御電流をある程度大きく設定することが可能となる。よって、各画素の電流源回路の設定動作を早く行うことが可能である。また、制御電流が入力されるトランジスタと、発光素子に電流を出力するトランジスタの一部を共有しているため、トランジスタの電流特性のばらつきによる画像むらは、カレントミラー方式の電流源回路と比較して低減される。
次いで、マルチゲート方式の電流源回路の場合の設定動作と、スイッチ部の動作との関連を以下に示す。マルチゲート方式の電流源回路の場合、制御電流が入力される間は、一定電流を出力することができない。そのため、スイッチ部の動作と電流源回路の設定動作を同期させて行う必要が生じる。例えば、スイッチ部がオフの状態にのみ、電流源回路の設定動作を行うことが可能である。つまり、同一トランジスタ方式とほぼ同様である。従って、画像表示動作(スイッチ部の駆動動作)と、電流源回路の設定動作(画素の設定動作)も、同一トランジスタ方式とほぼ同様であるため、説明は省略する。