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JP4583938B2 - 石英ガラス棒の加工方法及び装置 - Google Patents
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Description

本発明は、光ファイバ用石英ガラス母材の製造に係り、特には石英ガラス棒の加工方法及び装置に関する。
光ファイバ用石英ガラス母材は、四塩化珪素などのガラス原料を酸水素火炎中で火炎加水分解させ、生成したガラス微粒子を回転している石英ガラス棒上に堆積・成長させて多孔質スート(以下、単にスートと称する)とし、さらに脱水、焼結して透明ガラス化することにより製造されている。
スートは、ハンドリングされ焼結装置等に移送されて透明ガラス化等の加工がなされるが、ハンドリング・移送に際しては、スートが脆弱で破損しやすいため、スートの堆積されていない石英ガラス棒の部分で把持している。
従来、スートのハンドリング・移送を容易とするために、石英ガラス棒の端部近傍の2ヶ所に突起部または凹部を設けることが行われている。
従来、石英ガラス棒に突起部または凹部を設けるには、石英ガラス棒の両端をガラス旋盤で把持し、加工する部分を酸水素ガスバーナで加熱・軟化させ、旋盤ヘッドを内方に移動し押し付けて軟化部分を球状に盛り上げ、さらに加熱箇所を移動し同様の操作を繰り返して数個の球状部を形成している。その後、形成された球状部の一部を円筒研削機で半球状に研削・加工し、さらに研削部を酸水素火炎で火炎研磨して透明に仕上げている。
その他に、石英ガラス棒をガラス旋盤で加熱・延伸して形成する方法がある。例えば、突起部を形成するには、径の若干大きい石英ガラス棒を用意し、突起部形成箇所を残すように、それ以外の部分を加熱し順次延伸することで形成することができる。その他に、円筒研削機で研削して形成することもできる(特許文献1参照)。
また、石英ガラス棒に予め加工した搬送用部材を挿通し、ピン止めして突起部を形成する方法がある(特許文献2参照)。
特開平7−41330号公報 特開2001−172039号公報
以上、いずれの方法も、径の大きな石英ガラス棒や予め加工された搬送用部材を必要としたり、あるいは球状部を形成するために複数の加工工程を必要とし、製造コストが高くつくという問題があった。
そこで本発明は、石英ガラス棒を低コストで容易に加工することのできる石英ガラス棒の加工方法及び装置を提供することを目的としている。
本発明の石英ガラス棒の加工方法は、ガラス旋盤の一方のチャックで石英ガラス棒を把持し、他方のチャックで所定の深さの孔部を有するカーボン治具を把持し、旋盤ヘッドを移動させて石英ガラス棒をカーボン治具の前記孔部に差し込み、石英ガラス棒をその軸周りに回転させながら所定の位置に酸水素ガスバーナを移動させて加熱し、軟化させ、該石英ガラス棒の軟化部分に向かってカーボン治具を押し付け半球状の突起部を形成することを特徴としている。
前記カーボン治具は、円筒状の孔部を有し、カーボン以外の不純物の含有量が1重量%以下のカーボン材で形成されている
酸水素ガスバーナに対する所定位置への移動及び酸素・水素ガス流量の調節、石英ガラス棒の加熱部分の温度、石英ガラス棒に向かってのカーボン治具の相対的移動等を、予めプログラム化された条件に従って自動制御し、石英ガラス棒を自動的に加工することができる。
本発明の石英ガラス棒の加工装置は、ガラス旋盤の一方のチャックで石英ガラス棒を把持し、他方のチャックでカーボン治具を把持し、該カーボン治具の孔部に石英ガラス棒を差し込み、該石英ガラス棒に半球状の突起部を形成する装置であって、酸水素ガスバーナを所定の位置に移動させるバーナ位置決め用リニアスケール、酸水素ガスバーナへの酸素・水素ガス流量を調節する流量調節器、及び所定の深さの孔部を有するカーボン治具を備えていることを特徴としている。なお、石英ガラス棒の外径を測定するために外形測定器を設けても良い。
さらに、本発明の石英ガラス棒の加工装置は、予め設定されたプログラムに従って制御し、石英ガラス棒を自動的に加工する制御装置を備えている。
本発明で用いるカーボン治具は、石英ガラス棒を挿入する円筒状からなる孔部を有し、石英ガラス棒の加熱・軟化部分にその軸方向から円筒状のカーボン治具を押し付け、石英ガラス棒に半球状の突起部を形成するものであり、孔部の奥に空気抜きの穴を設けるとよい。
本発明によれば、石英ガラス棒にハンドリング・搬送に好適な突起部を容易かつ再現性良く形成することができ、さらに、自動化することで、短時間に低コストで加工することができる。
本発明の石英ガラス棒の加工方法は、石英ガラス棒の所定の位置を加熱・軟化させてカーボン治具を押し付けることにより、半球状の突起部を容易に自動で形成することができる。なお、突起部の形成にカーボン製の治具を使用する理由は、型の加工が容易であり、ガラスと治具が融着せず、かつ接触面が滑らかで研磨を必要としないことにある。このため、カーボン治具に使用するカーボン材は、不純物含有量が可能な限り低いものが好ましく、具体的にはカーボン以外の不純物の含有量が1重量%以下のものがよい。
また、突起部を半球状に成形する理由は、工程上、製品有効部をできるだけ長くとるためである。
以下、本発明の石英ガラス棒の加工方法について詳細に説明するが、これらに限定されず、様々な態様が可能である。
(実施例1)
図1に示すガラス旋盤の固定側チャック1aで、外径40mmの石英ガラス棒2を把持し、可動側チャック1bでカーボン治具3を把持した。バーナ4は、その先端と石英ガラス棒2の中心との距離が105mmでバーナ位置決め用リニアスケール6に取り付けられ、ロータリーエンコーダー7の出力でモーター8を駆動し、チェーン9を介してその回転量が伝えられ、バーナ4の移動距離が制御される。バーナ4には、燃焼ガスとして水素、助燃ガスとして酸素を供給し、流量調節器10でその流量を調節した。
石英ガラス棒2の加工は、図示していない外径測定器で測定された石英ガラス棒2の径サイズにより、バーナ4の加熱位置が決められ、バーナ4への供給ガス量、旋盤ヘッド11の移動距離及びそのタイミング等、予めプログラム化された条件に従って制御装置12により制御される。
以下に、石英ガラス棒の加工手順を示した。
手順1;
先ず、図2(a)に示すように、一方のチャック1aで把持した石英ガラス棒2の自由端側を、他方のチャック1bに把持されたカーボン治具3の孔部(深さL)に差し込み、石英ガラス棒2をその軸周りに回転させながら所定の位置にバーナ4を移動させて加熱し、軟化させる。
手順2;
次に、石英ガラス棒2の加熱部が軟化したところで、バーナ4を図の左方に逃がし、軟化部に向かってカーボン治具3を所定距離押し付け成形する。なお、成形は、所定時間加熱したところで、あるいは温度センサーで所定の温度に達したところで始めればよい。これにより図2(b)に示すように、軟化部が変形して半球状の第1の突起部が石英ガラス棒2の自由端からLの位置に形成される。
手順3;
次に、第1の突起部から距離A離れた位置に第2の突起部を形成するが、それには、一端、石英ガラス棒2をカーボン治具3の孔部から離脱させ、カーボン治具3の孔部に、孔部の深さがBとなるようにカーボン製のコマ5を挿入した後(図2(c)参照)、再度、石英ガラス棒2を挿入し、第1の突起部から先端に向かって距離A離れた位置を加熱する。加熱部が軟化したところで、バーナ4を逃がし、軟化部に向かってカーボン治具3を所定距離押し付け成形する。これにより、第1の突起部から距離A離れた位置に半球状の第2の突起部が形成される。
図2(d)は、第2の突起部を形成した後、石英ガラス棒2をカーボン治具3の孔部から離脱させた状態(仕上がり形状)を示している。なお、第1、第2の突起部の位置は、カーボン治具3の孔部の深さによって変えることができる。
このようにして石英ガラス棒の所望の位置に、研削加工を必要としない半球状の突起部を必要な数だけ自動で容易に形成することができる。
(比較例1)
外径40mmの石英ガラス棒の両端をチャックで把持しガラス旋盤にセットした。予定した突起部形成位置にバーナを移動して加熱し、軟化したところで、一方の旋盤ヘッドを内方に移動して軟化部を圧縮し、球状の第1の突起部を形成した。さらに加熱位置を変えて同様の操作を繰返し、第2の突起部を形成した。この間、バーナの位置、ガス流量の調節、旋盤ヘッドの移動等は、作業者がガラスの軟化状態と形状を目視しながら行った。
次に、石英ガラス棒をガラス旋盤から取り出し、円筒研削機にセットして球状部分の半分を研削し、突起部を半球状に仕上げ、さらに研削粗面を酸水素バーナで火炎研磨を行い、透明に仕上げた(図3参照)。
本発明によれば、石英ガラス棒の加工コストの低減に寄与する。
実施例で使用した加工装置の一例を示す概略図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施例により、石英ガラス棒に突起部を形成する手順を説明する概略断面図である。 従来の方法により、石英ガラス棒に突起部を形成する手順を説明する概略図である。
1a,1b チャック、
2 石英ガラス棒、
3 カーボン治具、
4 バーナ、
5 コマ、
6 バーナ位置決め用リニアスケール、
7 ロータリーエンコーダー、
8 モーター、
9 チェーン、
10 流量調節器、
11 旋盤ヘッド、
12 制御装置。

Claims (9)

  1. ガラス旋盤の一方のチャックで石英ガラス棒を把持し、他方のチャックで所定の深さの孔部を有するカーボン治具を把持し、旋盤ヘッドを移動させて石英ガラス棒をカーボン治具の前記孔部に差し込み、石英ガラス棒をその軸周りに回転させながら所定の位置に酸水素ガスバーナを移動させて加熱し、軟化させ、該石英ガラス棒の軟化部分に向かってカーボン治具を押し付け半球状の突起部を形成することを特徴とする石英ガラス棒の加工方法。
  2. 前記カーボン治具は、カーボン以外の不純物の含有量が1重量%以下のカーボン材で形成されている請求項1に記載の石英ガラス棒の加工方法。
  3. 前記カーボン治具の孔部が円筒状である請求項1又は2に記載の石英ガラス棒の加工方法。
  4. 酸水素ガスバーナに対する所定位置への移動及び酸素・水素ガス流量の調節、石英ガラス棒の加熱部分の温度、石英ガラス棒に向かってのカーボン治具の相対的移動等を、予めプログラム化された条件に従って自動制御し、石英ガラス棒を自動的に加工する請求項1乃至3のいずれかに記載の石英ガラス棒の加工方法。
  5. ガラス旋盤の一方のチャックで石英ガラス棒を把持し、他方のチャックでカーボン治具を把持し、該カーボン治具の孔部に石英ガラス棒を差し込み、該石英ガラス棒に半球状の突起部を形成する装置であって、酸水素ガスバーナを所定の位置に移動させるバーナ位置決め用リニアスケール、酸水素ガスバーナへの酸素・水素ガス流量を調節する流量調節器、及び所定の深さの孔部を有するカーボン治具を備えていることを特徴とする石英ガラス棒の加工装置。
  6. 前記カーボン治具は、カーボン以外の不純物の含有量が1重量%以下のカーボン材で形成されている請求項5に記載の石英ガラス棒の加工装置。
  7. 前記カーボン治具の孔部が円筒状である請求項5又は6に記載の石英ガラス棒の加工装置。
  8. 石英ガラス棒の外径を測定するための外形測定器を備えている請求項5に記載の石英ガラス棒の加工装置。
  9. 予め設定されたプログラムに従って制御し、石英ガラス棒を自動的に加工する制御装置を備えている請求項5乃至8のいずれかに記載の石英ガラス棒の加工装置。
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