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JP4584745B2 - 粉体付着部品洗浄方法 - Google Patents
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JP4584745B2 - 粉体付着部品洗浄方法 - Google Patents

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Description

本発明は、粉体付着部品洗浄方法及び輸送器、粉体容器に関し、例えば画像形成装置における乾式トナ−などの粉体が付着した種々の部材の内部に残留している残留トナ−を輸送手段の運動エネルギーを利用して洗浄するのに適用可能な粉体付着部品洗浄方法及び輸送器、粉体容器に関する。
省廃棄物の観点から使用済みの事務機、電子機器、家庭電器製品などについて、一度使用した部品を再生処理して再使用することが行われている。例えば、複写機、ファクシミリ、プリンタ等、画像形成装置の分野をはじめ、他の分野でも、現在、大量に消費されるトナー容器やトナーの付着した部品、その他粉体の付着した消耗部品(以下、粉体付着部品という)をリサイクルすることが、社会的な義務として企業に求められている。
製造時・使用時・回収時の全てのプロセスにおいて、エネルギーを可能な限り消費しない技術が求められていが、ここでは特に、回収作業に要するコストを引き下げ、再生可能な部品や品種の数を増やしてリサイクルされる部品の率を向上させることに着目した。リサイクルに要するコストは、主に人件費によるものと、洗浄・検査などの工程によるところが大きい。
一般的なリサイクルの手順は、
(イ)ユーザーからの回収
(ロ)回収拠点にて分別
(ハ)再生拠点に輸送
(二)再生拠点で分解
(ホ)再生拠点で洗浄
(ヘ)検査して再使用に耐える部品を選別する
(ト)条件に満たない部品は素材リサイクルに送る
(チ)組み立て・トナー充填
(リ)販売拠点に輸送
などの工程を経て行われており、上記(イ)、(ハ)の工程では、輸送時に傷つくことを防ぐために、粉体付着部品は専用の輸送器もしくは個々に回収袋に詰められて回収されるのが一般的である。
ここで、再生拠点とは、回収された部品が集約され、洗浄・検査・機能回復などの処理をしてユーザーが使用できる状態に再生する設備を備えた工場のことであり、また、回収拠点とは、顧客から回収されてきた粉体付着部品を一時保管し、分別を行って再生可能性の高い部品をまとめて再生拠点に移送する機能を持つ拠点である。
従来、トナーで汚れた粉体付着部品のリサイクルについては、輸送中の激しい振動により、残留したトナーや剤が該部品から洩れ飛散し、回収時には汚れていなかった該部品の表面までも汚染していた。このように表面が汚染された粉体付着部品は、作業者の手を汚したり、開梱時に空中に飛散したりするため、回収現場や再生現場に大型の空気清浄機や洗浄装置が必要となり、取り扱いを困難にしている。
一方、リサイクル関連技術として、
(A)移動自在な台車に洗浄液が満たされた主タンクを設け、パレットを主タンク内で昇降駆動自在とし、台車を移動させて被洗浄部品の近傍に装置を設置し、その場でパレットに被洗浄部品を載せて昇降駆動させて洗浄を行ない、被洗浄部品の移動作業及び独立した洗浄作業を不要にした技術(例えば、特許文献1参照)、
(B)貨物室内部に溶解タンクを備え、この溶解タンクには使用済み発泡スチロール製品を粉砕する装置および粉砕した発泡スチロール片とd−リモネン液とを撹拌する装置を組み込み、貨物輸送と発泡スチロールのリサイクル再利用のための溶解処理を並行して行なる技術(例えば、特許文献2参照)、
(C)洗浄媒体としてキャリアを使用し、被洗浄容器外部より作用させた磁石の磁場によりキャリアを移動させ、トナーを吸着させる。トナーが非磁性の場合は、揺動機構を備えた磁石によりキャリアを撹拌し、トナーとの摩擦により双方を帯電させ、静電気力によりトナーを吸着させ、被洗浄容器表面及び内部の清掃を行なう技術(例えば、特許文献3参照)などがある。
しかし、これら特許文献1〜3にかかる提案技術には、被洗浄部品やリサイクル製品を移動、輸送する手段により洗浄媒体に与えられる振動や加速度を積極的に利用する洗浄は見受けられない。
実開平6-57473号公報 実登3043017号公報 特開2002-268383号公報
本発明は、粉体付着部品の洗浄に要するエネルギーコストと、時間を低減することができる粉体付着部品洗浄方法を提供することを課題とする。
前記課題を達成するため本発明は以下のように構成した。
請求項1に記載の発明では、「回収された粉体付着部品を回収拠点で分別し、
前記粉体付着部品を前記回収拠点から輸送手段により再生拠点へと輸送し、
前記輸送の際に前記粉体付着部品を洗浄する洗浄方法であって、
前記回収拠点における、
粉体が付着した粉体付着部品を輸送器に保持するステップ及び前記輸送器に洗浄媒体を投入するステップの後、
前記洗浄媒体が投入され前記粉体付着部品が保持された前記輸送器を前記輸送手段に搭載し前記再生拠点へ輸送するステップを有し、
前記輸送に伴う前記輸送手段自身の振動及び加速度の変化により前記洗浄媒体に与えられる運動エネルギーにより、
前記洗浄媒体を駆動して前記粉体付着部品に流動接触させ、
前記粉体付着部品に付着している前記粉体を該洗浄媒体に吸着させて前記粉体付着部品を洗浄することを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項2に記載の発明では、「請求項1に記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体が前記粉体を吸着する粒子であることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項3に記載の発明では、「請求項1又は2に記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器は、前記洗浄媒体が流動可能な洗浄媒体流動空間を備えることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項4に記載の発明では、「請求項3記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間は、前記粉体付着部品と前記輸送器の内壁から形成され、前記粉体付着部品を囲む連続した形状であることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項5に記載の発明では、「請求項3又は4に記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を加速させる加速手段を有することを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項6に記載の発明では、「請求項1乃至5の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器は前記輸送手段に固定手段で固定され、又は、可動手段を介して支持されることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした。
請求項7に記載の発明では、「請求項1乃至6の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器は複数の輸送器を収容する輸送コンテナに収容され、該輸送コンテナは前記輸送手段に固定手段で固定され、又は、可動手段を介して支持されたことを特徴とする粉体付着部品洗浄方法」とした
上記手段のほか、以下の技術的な特徴を備えている。
(1) 粉体が付着した粉体付着部品を輸送器に保持するステップ、輸送器に洗浄媒体を投入するステップ、該洗浄媒体及び前記粉体付着部品が保持された前記輸送器を輸送手段で再生拠点へ輸送するステップとを有し、前記輸送時に前記輸送手段により前記洗浄媒体に与えられる運動エネルギーにより、該洗浄媒体を駆動して前記粉体付着部品に付着した前記粉体を該洗浄媒体に吸着させて前記粉体付着部品を洗浄する粉体付着部品洗浄方法。
(2) 粉体が付着した粉体付着部品に洗浄媒体を投入、密閉するステップ、粉体付着部品を輸送器に保持するステップ、前記粉体付着部品を保持した前記輸送器を輸送手段で再生拠点へ輸送するステップを有し、前記輸送時に前記輸送手段により前記洗浄媒体に与えられる運動エネルギーにより、該洗浄媒体を駆動して前記粉体付着部品に付着した前記粉体を該洗浄媒体に吸着させて前記粉体付着部品を洗浄する粉体付着部品洗浄方法。
(3) (1)記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記粉体付着部品が前記粉体を収容する容器形状の粉体付着部品であるとき、予め前記洗浄媒体を該粉体容器に投入してから、前記輸送器に保持することとした。
(4) (1)乃至(3)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体を前記粉体を吸着する粒子とした。
(5) (1)乃至(3)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体をブラシ形状とした。
(6) (1)、(3)乃至(5)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器は、前記洗浄媒体が流動可能な洗浄媒体流動空間を備えることとした。
(7) (6)記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間は、前記粉体付着部品と前記輸送器の内壁から形成され、前記粉体付着部品を囲む連続した形状とした。
(8) (6)又は(7)記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を一方向に通過させる特性を備える弁を有することとした。
(9) (6)乃至(8)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を加速させる加速手段を有することとした。
(10) (6)乃至(9)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記洗浄媒体流動空間は、角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成されていることとした。
(11) (1)乃至(10)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記粉体付着部品は、前記洗浄媒体が流動可能な洗浄媒体流動空間を備え、この洗浄媒体流動空間は、角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成されていることとした。
(12) (1)、(3)乃至(11)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器は、前記洗浄媒体用の出入り口を有し、その大きさは少なくとも前記洗浄媒体の粒径の5倍以上、前記粉体付着部品の最大径未満とした。
(13) (1)乃至(12)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器を前記輸送手段に固定手段で固定し、又は、可動手段を介して支持した。
(14) (1)乃至(13)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器を複数の該輸送器を収容する輸送コンテナに収容し、該輸送コンテナを前記輸送手段に固定手段で固定し、又は、可動手段を介して保持した。
(15) (1)乃至(14)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記可動手段は前記輸送器又は前記輸送コンテナを振動可能に支持する手段であり、振動方向に共振部材を設けた。
(16) (1)乃至(15)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記可動手段は駆動手段により駆動可能とした。
(17) (1)乃至(16)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記粉体をトナーとした。
(18) (1)乃至(17)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記粉体付着部品をトナー容器とした。
(19) (1)乃至(18)の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、前記輸送器には、洗浄に係る情報を記録する記録手段を備えた。
(20) 粉体が付着した粉体付着部品と、該粉体付着部品に付着した粉体を吸着して該粉体付着部品を洗浄する洗浄媒体を保持又は収容して輸送手段で輸送される手段であって、輸送手段に保持される輸送器とした。
(21) (20)記載の輸送器において、前記粉体付着部品を保持する保持手段を有する構成とした。
(22) (21)記載の輸送器において、当該輸送器は、前記洗浄媒体が流動可能な洗浄媒体流動空間を備えることとした。
(23) (22)記載の輸送器において、前記洗浄媒体流動空間を、前記粉体付着部品と前記輸送器の内壁で形成し、前記粉体付着部品を囲む連続した形状とした。
(24) (23)記載の輸送器において、前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を一方向に通過させる特性を備える弁を設けた。
(25) (20)乃至(34)の何れかに記載の輸送器において、前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を加速させる加速手段を設けた。
(26) (22)乃至(25)の何れかに記載の輸送器において、前記洗浄媒体流動空間は、角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成した。
(27) (22)乃至(26)の何れかに記載の輸送器において、前記洗浄媒体用の出入り口を有し、その大きさは少なくとも前記洗浄媒体の粒径の5倍以上、前記粉体付着部品の最大径未満とした。
(28) (20)乃至(27)の何れかに記載の輸送器において、洗浄に係る情報を記録する記録手段を備えた。
(29) 粉体を収容して用いられた後に再利用される粉体付着部品としての容器であって、内側角部の形状を鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成した。
(30) 粉体を収容して用いられた後に再利用される粉体付着部品としての容器であって、洗浄媒体の出入り口を有し、その大きさは少なくとも前記洗浄媒体の粒径の5倍以上とした。
この発明では、洗浄対象である粉体付着部品の輸送中に、輸送に伴う輸送手段自身の振動及び加速度の変化により前記洗浄媒体に与えられる運動エネルギーを利用して洗浄を行なうことができるので、粉体付着部品の洗浄に要するエネルギーコストと、時間を低減することができる。
以下に、この発明の実施の形態を説明する。
[1]粉体及び洗浄対象物
本発明は、再利用可能な部品、ユニット等であって、これらに付着した粉体を除去するのに広く適用されるが、ここでは、静電現像方式を採用した画像形成装置の部品、ユニットのうち、特に、リサイクル回収時に粉体としてのトナーを除去する必要のあるものを例示する。
洗浄対象に付着した粉体がトナーである場合、トナー静電気特性に逆極性に帯電する洗浄媒体を選択することによって、より多くのトナーを洗浄媒体に吸着させることができ、洗浄効率および飛散防止効果が向上する利点がある。
静電現像に用いる乾式トナーは合成樹脂と顔料から成っている10μm程度の粉末状のもので、一成分系と二成分系に大別される。一成分系はトナーに磁性体の性質がある磁性トナーでプラスの極性を持ち、現像時は直接現像スリーブ(マグネット)に磁気吸着し、感光体の静電潜像と接触し可視像を形成する。二成分系はトナーとキャリアを混合し使用する非磁性トナーである。トナーはプラスとマイナスの極性を持っているものがあり、キャリアとの摩擦により帯電し、静電潜像と接触し可視像を形成する。キャリアは70〜300μm程度の鉄又はフェライト粒の外側に樹脂コ−ト層を形成したものが一般的である。
ここでは、二成分系のトナーを用いる画像装置を例示する。図1において、箱形をした装置本体100内の略中間位置には中間転写ベルト11を有する転写ベルト装置10が位置している。中間転写ベルト11の下側張設面に沿って、4つの画像ステーションST1、ST2、ST3、ST4が配置されている。
これら4つの画像ステーションST1、ST2、ST3、ST4のそれぞれは、カラー画像を構成する色である、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)のトナー画像をつくる諸部材の構成からなり、使用するトナーの色が異なるだけで、同じ構成をしている。
各画像ステーションST1、ST2、ST3、ST4は、扱うトナーの色が異なるだけで、基本的な構成は同じであるので、図1では各画像ステーションについて扱う色で区別するために、数字符号の後に、イエロー用の画像ステーションについてはY、シアン用の画像ステーションについてはC、マゼンタ用の画像ステーションについてはM、ブラック用の画像ステーションについてはBkの符号をそれぞれ添えて示してある。
図1において、転写ベルト11の下側張設面は右向きに進行する構成であり、この下側張設面に沿って、最も左側の画像ステーションST1はイエロー画像を形成する画像ステーションであり、感光体ドラム20Yと、そのまわりに配置された帯電装置30Y、現像装置50Y、クリーニング装置40Yなどを具備した構成からなる。現像装置50Yにはトナーとキャリアが入っていて、現像に伴いトナーが消費されるので、後述するトナーボトルからトナーが補給される。
イエロー画像を形成する画像ステーションST1の右隣には、画像ステーションST1とおなじ構成の画像ステーションつまり、シアン画像を形成する画像ステーションST2、マゼンタ画像を形成する画像ステーションST3、ブラック画像を形成する画像ステーションST4などが順に位置している。
中間転写ベルト11の内側であって、各画像ステーションにおける感光体ドラム40Y、40C、40M、40Bkと対向する位置には、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkがベルトに連れ回りするようにして配置されている。
各画像ステーションST1〜ST4に共通して対向する配置で、光書込み装置8が位置している。この光書込み装置8はよく知られるように、レーザー光源から射出されるレーザービームをY、C、M、Bkの各カラー画像情報信号で制御して走査光を得、これを偏向器で偏向して、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20Bkに向けて射出する。
中間転写ベルト11の左側上方には、各現像装置50Y、50C、50M、50Bkに補給するトナーを収容したトナーボトルが配置されている。図中左からイエロートナーを充填したトナーボトル60Y、シアントナーを充填したトナーボトル60C、マゼンタトナーを充填したトナーボトル60M、ブラックトナーを充填した60Bkなどであり、これらトナーボトルから図示省略の搬送経路によって、所定の補給量だけ各色の現像装置50Y、50C、50M、50Bkに補給されるようになっている。
光書込み装置8の下方には給紙装置70が配置されている。給紙装置70には転写紙2を収容した給紙カセット1が装着されている。給紙装置70はまた、給紙ローラ3を具備していて、給紙カセット1に収容された多数の転写紙を上から1枚だけ分離して送り出す。給紙ローラ3から出た転写紙は、上向きに設けられた搬送経路を進むようにしてある。搬送経路上、2次転写ローラ5の直前位置には一対のレジストローラ対4が配置されている。
中間転写ベルト11の右端を支持しているローラに対向して2次転写ローラ5が対向位置して2次転写部を構成し、上記搬送経路はこの2次転写部を経てさらに上に延び、定着装置6を経て、さらに、排出コロ7を経て、排紙部9へと導かれている。また、中間転写ベルト11の右端を支持しているローラに対向して中間転写ベルトクリーニング装置13が配置されている。
かかる構成において、あらかじめ帯電装置30Y、30C、30M、30Bkによって一様に帯電された感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、光書込み装置8からの走査光により露光走査され、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上に静電潜像が作られる。
各静電潜像は、それぞれ各色の現像装置50Y、50C、50M、50Bkによりトナーで現像され、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk表面にイエロー、シアン、マゼンタ、黒のトナー像が形成される。
次に中間転写ドラム11が回転し、1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkに電圧が印加され、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上のトナー像が、中間転写ベルト11上に順次重ね転写されていく。
こうして、中間転写ベルト11上には各色の重ね転写により色重ねフルカラートナー像が形成され、該中間転写ベルト11の移動と共に右方に移動していく。一方、2次転写ローラ部で会合するようにタイミングを合わせて、転写紙2が給紙カセット1より給紙ローラ3で送り出され、レジストローラ対4でタイミングを取りながら、2次転写ローラ5と中間転写ベルト11のニップ部からなる2次転写部に搬送する。
中間転写ベルト11上に形成されたフルカラートナー画像は、2次転写部で、転写紙2に2次転写される。フルカラートナー画像が転写された転写紙2は、定着装置6に搬送されて熱定着され、排出コロ7により、排紙トレイ9に送り出され積載される。
感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上の残留トナーは、それぞれのクリーニング装置40Y、40C、40M、40Bkでクリーニングされ、その後、直流に交流成分のバイアスが重畳印加された帯電装置30Y、30C、30M、30Bkによって除電と同時に帯電され、次の作像に備える。また、中間転写ベルト11上の残留トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置13によってクリーニングされ、次の作像工程に備える。
図2にこれら4つの画像ステーションST1、ST2、ST3、ST4を一般化して符号STで示す。図2において、画像ステーションSTは、像担持体(以降は、感光体ドラムという。)20と、そのまわりに配置された帯電手段としての帯電装置30、現像装置50、クリーニング装置40などを具備している。感光体ドラム20は中間転写ベルト11に近接配置されている。
現像装置50は開口部を有する現像ケース55、感光体ドラム20の表面に近接対向するように配置された現像ローラ51、現像ローラ51上の現像剤を一定の層厚に規制するドクタブレード52、現像ローラ51と対向する位置に配置される第1搬送スクリュ53と第2搬送スクリュ54等により構成されている。
また、クリーニング装置40は開口部を有するクリーニングケース43、感光体ドラム20上の残留トナーをクリーニングする為のクリーニングブレード41、クリーニングした廃トナーを図示しない廃トナーボトルに搬送する為の廃トナースクリュ42等により構成されている。
転写ベルト装置10は中間転写ベルト11、感光体ドラム20上のトナー像を中間転写ベルト11に転写するための1次転写ローラ12、これらの部品を保持する中間転写ベルトケース14等にて構成されている。感光体ドラム20には帯電ローラからなる帯電装置30が接しており、さらに、この帯電装置30をクリーニングするクリーニングローラ31が接している。
感光体ドラム20の周面上であって、帯電装置30が接している位置と現像ローラ51が近接対向している部位との間の領域には、光書込み装置8からの走査光が照射されるようになっている。
画像ステーションSTはユニット化されて図3に示すようにプロセスカートリッジ160Y、160C、160M、160Bkとして装置本体100に対して着脱可能な粉体付着部品であり、感光体や現像装置内のキャリアなどが経時劣化した際に新しいものと交換される。
ここでユニット化される部品の組み合わせは、感光体ドラム20、帯電装置30、クリーニング装置40、現像装置50などを一体としたユニット構成に限らず、複数のいろいろな部品の組み合わせパターンで構成される。これらのユニット或いはカートリッジについて、リサイクル時にはそのケーシングの内側のみならず、外側にもトナーで汚染されている場合があり、内側外側の両側の洗浄が必要である。また、例えば、現像ローラ51を単品で再利用に供する場合には、該ローラの外表面だけを洗浄すればよいものもある。
内部にトナーを貯留するトナーボトル60Y、60C、60M、60Bkは、粉体付着部品としての粉体容器、より具体的にはトナー容器であり、図4に代表して符号60示すように、キャップ60a付きで構成され、内側に残留したトナーだけを洗浄すればよいもの、或いは、内側のみならず、ボトルの外表面にもトナーが付着していてこれも除去しなければならないものなど、画像形成装置の形式により種々である。
洗浄対象がトナー容器である場合、リサイクル数、頻度が高いので、輸送手段に搭載することで同時に複数の部品を洗浄することが可能な本発明にかかる洗浄方式を適用するのが有利といえる。
[2]洗浄媒体
図5において、輸送器200内に粉体付着部品201が粒子からなる洗浄媒体80aとともに収容されている。以下、洗浄媒体は201はトナーボトルを例示する場合を除き、形状を簡略化して直方体状のものとして図示し説明する。洗浄媒体80aとしては、例えば、前記したキャリアを用いることができる。或いは、径1mmの曹達ガラス製の粒子、また、ナイロン樹脂製の径2.0mm、高さ2.0mmの円筒形状のものを使用することができる。左右方向の矢印202は輸送中に洗浄媒体が受ける運動エネルギーの方向であり、この運動エネルギーにより洗浄媒体80aは矢印203のように粉体付着部品201に沿って流動し粉体付着部品201に付着したトナー吸着する。吸着力は磁気的な力、電気的な力、ファンデルワールス力その他による。
また、図6に示すように、洗浄媒体として、ブラシ形状の洗浄媒体80bを用いることができる。図6では簡略化して図示しているが、ブラシ形状の洗浄媒体は、核となる部分に重りを備え、かつその核の全面に繊維を垂直方向に伸ばしている。ブラシの毛の材質はナイロン製であり、摩擦によって正に帯電し、粉体としての負帯電粒子を表面に吸着する。
輸送手段による振動エネルギーは十分大きく、重りの慣性力を受けてブラシ形状の洗浄媒体は洗浄媒体流動空間内を移動する。慣性力または重力または両方によって生まれる押しつけ力により、ブラシが粉体付着部品の表面を摩擦し、汚れ成分を掻き落とすことで、洗浄効果が得られる。
次に、粒子形状の洗浄媒体80aは、粒子が粉体付着部品に接触流動する際、粉体付着部品の表面と摩擦することにより乾式の洗浄が可能になり、洗浄液で粗洗浄する場合と比較して、汚水の洩れや乾燥の手間などが少ない。
なお、以下、これら粒子からなる洗浄媒体80a、ブラシ形状の洗浄媒体80bを形態上区別する必要がない場合は単に洗浄媒体80と呼称し、図では便宜上粒子状または粉体状に表現する。
[3]輸送中の振動を用いた洗浄方法 その1
粉体付着部品の表面部を洗浄する或いは粉体付着部品が容器形状の粉体容器であるとき内側と外側を洗浄するときの洗浄方法である。例えば、粉体付着部品が前記したプロセスカートリッジ160の場合は、当該プロセスカートリッジのユニット全体が容器状をしていて、その内側と外側にトナーが付着しており、かつ、この容器形状は画像形成装置から取り外した状態では外界に開放された開口を有する形状をしているので、容器状の輸送器を用意してこれに洗浄媒体とともに収容することで保持し、該輸送器を輸送手段に搭載すれば、輸送中の振動を利用して洗浄媒体を該容器形状の内外に循環流動させて洗浄することができる。
また、例えば、粉体付着部品が前記したトナーボトル60の場合、これは粉体容器であり、内側は当然トナーが付着しているが、外側も周囲に飛散したトナーが付着して汚れている場合がある。この場合もキャップ60aを外して容器状の輸送器内に洗浄媒体とともに収容することで保持し、該輸送器を輸送手段に搭載すれば、輸送中の振動を利用して洗浄媒体を該容器形状の内外にわたり循環流動させて洗浄することができる。
これら、プロセスカートリッジ160やトナーボトル60の場合、容器形状部の内側に洗浄媒体を予め入れておけば、外側の洗浄媒体が内側まで流動するための時間を稼ぐことができる。また、回収したトナーの外部への飛散が防止される。
粉体付着部品が粉体を収容する粉体容器であるとき、例えば、トナーボトル60の場合、予め内部に洗浄媒体を投入してからキャップ60aをし、そのトナーボトル60を輸送器に入れ、洗浄媒体を該輸送器内に投入するか或いは予め洗浄媒体を収容した輸送器に該トナーボトル60を保持することにより図7に示すように輸送時に与えられる振動などの運動エネルギーにより洗浄媒体80は矢印204、205のようにトナーボトル60の内側と外側で流動して内外同時洗浄される。このようにキャップ60aをした場合には、内側と外側はキャップ60aで仕切られ、洗浄媒体の洗浄領域が限定されるので該トナーボトル60の内側、外側の汚れの程度に応じて洗浄媒体の質や量を調節することが可能であるし、回収したトナーの外部への飛散を防止できる。これは、適宜密閉手段を講じることで、トナーボトルに限らず、実施可能である。
また、キャップ60aをしなかった場合には、開口の位置大きさにもよるが、洗浄媒体を該トナーボトル60の内側と外側との間で還流させ得るので、トナーボトル60に対する洗浄媒体の投入作業は不要となし得る。
一方、粉体付着部品が容器形状をしていない部品、例えば、前記した現像ローラ51のような場合、これは表面部だけを洗浄することで足りるので、容器状をした輸送器を用意してこの中に、洗浄媒体とともに収容(保持)して同様にして洗浄することができる。
3.1 基本プロセス
この発明の粉体付着部品洗浄方法では、少なくとも次の3つのステップを有する。なお、以下のステップ1とステップ2との時間的先後が入れ替わってもよい。
ステップ1:粉体が付着した粉体付着部品を輸送器に保持するステップ。
粉体はトナーがその例である。粉体付着部品201はトナーが付着していて再利用される部品など、つまり、プロセスカートリッジ160やトナーボトル60がその例である。輸送器200は、粉体付着部品を輸送手段に保持するための手段であり、本例では洗浄媒体を粉体付着部品の周囲や内外に流動させる必要から、粉体付着部品を包囲する容器形状をしたものを用いる。
粉体付着部品は容器形状をした輸送器内に置くだけでも輸送器内部に保持された状態になる。このような固定されない状態でも輸送手段による輸送中に輸送中の振動などにより洗浄媒体が駆動されて粉体付着部品に対して接触流動するので、洗浄が行なわれる。
ただ、このような浮動的状態では粉体付着部品が輸送器内を移動した際、輸送器の壁などに衝突して損傷を受けることがあり得る。また、移動により運動エネルギーが消費されるため洗浄効果が下がる可能性がある。よって、好ましくは粉体付着部品を輸送器に固定または半固定(揺動や回転可能に支持)するのがよい。固定や半固定した場合には、より積極的に輸送手段の運動エネルギーを利用することができ、洗浄媒体の流動がより活発になり、洗浄効果が著しくなる。
ステップ2:輸送器に洗浄媒体を投入するステップ。
洗浄媒体を粉体付着部品のまわりに流動させる必要があるので輸送器に洗浄媒体を投入する。この輸送器に洗浄媒体を投入するステップは、ステップ1により粉体付着部品が収容(保持)された輸送器に洗浄媒体を投入してもよいし、或いは、空の輸送器に洗浄媒体を投入し、しかるのち、洗浄媒体が収容された輸送器に粉体付着部品を収容、固定、半固定などにより保持してもよい。
ステップ3:洗浄媒体及び粉体付着部品が保持された輸送器を輸送手段で再生拠点へ輸送するステップ。
輸送手段は、工程と工程の間を輸送器が移動するために用いる手段であり、具体的には、たとえば顧客からの回収や工場間の輸送にはトラックなどの大型車両、工場内では台車やベルトコンベア、リフト車などがこれに相当する。
このプロセスは、輸送器が予め輸送手段に搭載されている場合には、前記ステップ1、2の後、実行可能であるが、輸送器が輸送手段と別置きされている場合では輸送器を輸送手段に積載保持する「輸送器搭載保持ステップ」が介在する。この「輸送器搭載保持ステップ」が介在する場合、ステップ1、ステップ2、「輸送器搭載保持ステップ」間の時間的先後は問わない。
基本的には、以上のステップを経ることで、輸送時に輸送手段により洗浄媒体に与えられる運動エネルギー、例えば、加速度や振動などにより、洗浄媒体が駆動され粉体付着部品に付着した粉体(トナー)が洗浄媒体に吸着されて粉体付着部品の粗洗浄が実行される。したがって、洗浄対象である粉体付着部品の輸送中に、輸送手段により洗浄媒体が受ける運動エネルギーを利用して洗浄を行なうことができるので、輸送の目的地に到着するまでに、粉体付着部品の粗洗浄を終了させることができる。このため、輸送後の工程における再生処理作業時間を軽減できる。また、輸送手段の振動および加速度を用いるため、洗浄媒体を駆動する装置が不要であり、粉体付着部品の洗浄に要するエネルギーコストと、時間を低減することができる。
3.2 基本プロセス実施前後の洗浄工程
本発明は以上の基本プロセスで実施されるが、洗浄工程全体としてみたとき、基本プロセスに前後していくつかの工程があるので、基本プロセスを補足しつつ以下に説明する。 粉体付着部品のリサイクル工程の一部を示した図8において、前記基本プロセスの実施前に、回収拠点206に粉体付着部品が集められる。集められ粉体付着部品に粉体や他の汚染物がある程度のまとまった量、残留している場合がある。これらは、重力を利用するなどにより比較的簡単に除けるので除去しておく。この発明では、その上になお、残留している粉体を除去するのに適している。
次いで、前記した基本プロセスのステップ1、2が実行されたのち、トラックなど輸送手段207に搭載された輸送器200は回収拠点206から再生拠点208へと輸送される(ステップ3)。ここで輸送手段への輸送器の搭載は、輸送器自体が箱状をしたものであれば、そのままコンテナや荷台に積載できるし、或いは、輸送手段に設けたラックに保持する。さらに適宜の輸送箱に納めてから積載することもできる。また、前記したように、輸送手段に予め輸送器が保持されている場合には、この保持状態の輸送器に対して前記ステップ1、2を行なう。輸送の過程でトナーなど粉体は粉体付着部品から洗浄媒体に移動し吸着される。
ステップ4:洗浄媒体の分離ステップ
輸送手段が再生拠点208に到着したら、輸送器200を輸送手段207から取り外す。次いで、図9に示すように取り出された輸送器200を洗浄媒体用の出入り口としての開口部200aが下になるように傾け、開口部200aを塞いでいる小蓋200bを開き、矢印208で示す上下方向の排出用振動を輸送器200に加えることで、輸送器200内にあるトナーを吸着した洗浄媒体80を落下排出し、粉体付着部品201から分離する。
ステップ5:トナー付着部品の取り出しステップ
輸送器200を紙器で構成した例を図10に示す。紙器以外の樹脂等で構成することももちろん可能である。この例では輸送器200は直方体上の紙箱であり、六面の中の一つの面部が観音開き状に開閉する大蓋200c、200dになっている。図10(a)は大蓋200c、200dが閉じた状態を示し、図10(b)は大蓋200cが少し開いた状態を示している。大蓋200c、200dをさらに開くと粉体付着部品用の開口部200eが粉体付着部品201を出し入れできる大きさになるので開口部200eから粉体付着部品201を取り出し、再生拠点208に設けられた仕上げ洗浄工程用の装置へ投入する。
ここで、開口部200aの位置と大きさ、小蓋200bの意義などについて説明する。開口部200aは大蓋200c、200dがある面部の角に設けているので洗浄媒体の投入、排出が容易である。小蓋200bは蝶番200fにより開閉自在であり、閉じたときには内部の洗浄媒体及びトナーを漏らさない構成になっている。
輸送器200の角に開口部200aを設けたのは、図9に示したように洗浄媒体及びトナーの排出時にこの開口部200aを鉛直下に向けることで、洗浄媒体及びトナーを容易に排出できるためである。むろん、洗浄媒体の投入、排出が可能ならばどこに配置してもよい。
開口部200aの径の大きさは、洗浄媒体80を詰まらせないために、洗浄媒体80の径のすくなくとも5倍以上にする必要があり、洗浄媒体の径の10倍以上にするとなお良い。図11は、輸送器に投入した洗浄媒体を自然落下により排出した実験データをグラフで示したもので、開口部200aに相当する実験用の開口部の径を変えて洗浄媒体80aの排出速度を体積換算で計測した結果を示す。X軸は開口部と洗浄媒体の径の比であり、Y軸は洗浄媒体の毎秒の排出量を体積値で示したものである。
図11に示すように、開口部の径が洗浄媒体の径の5倍未満であると、ブロックが発生し、径1mmの曹達ガラス製の洗浄媒体では排出不可能になることが確認された。ただし、開口部と洗浄媒体の径の比率が5であっても洗浄媒体のブロックは発生する。しかし、排出不可能ではないため少なくとも洗浄媒体の粒径の5倍以上とする。より望ましくは10以上にすると確実に洗浄媒体の排出ができる。開口部と粒子の径の比率が10以上であると、ブロック現象はほぼ起こらないことが経験的に確認されている。なお、開口部200aの上限は輸送器内容物の落下を防止するため、粉体付着部品の最大径未満とする。
洗浄媒体用の開口部200aを備えることにより、洗浄媒体の投入や排出が簡易に実現できる利点がある。例えば、洗浄媒体用の開口部200aを開き、洗浄媒体を流動させると、開口部200aからトナー及び洗浄媒体のみが排出され、洗浄媒体と粉体付着部品を容易に分離することができる。開口部200aが洗浄媒体の5倍以上の径を備えることにより、洗浄媒体を詰まらせずに排出可能になる。
以上のように、輸送中の振動を用いた洗浄方法では、輸送手段による粉体付着部品の輸送中に洗浄媒体により粗洗浄を実現できるため、再生拠点208における粗洗浄工程が不要になり、作業時間の低減と再生コストの低下を実現できる。また、輸送中に洗浄媒体にトナー汚れを吸着させ、再生拠点208で洗浄媒体を分離することにより、洗浄工程の作業時間が短縮される。また、輸送器もしくは粉体付着部品内でトナー汚れの吸着を行うので、トナーの飛散防止がなされ、その結果、再生拠点208側に大型集塵設備などによる空気清浄を導入する必要がなくなる。
さらに、図8で説明したように、粉体付着部品が各ユーザーから回収拠点206に1度集められて、そこから再生拠点208に移動する間に、本発明の洗浄手法を適用する場合においては、粉体付着部品の移動距離は一定となるので洗浄むらの発生しない粗洗浄が可能になる。なお、本実施の形態例では画像形成装置におけるトナー付着部品を例として用いたが、本手法はこれに限らず、粉体で汚染された部品の洗浄に対して用いることも可能である。
3.3 輸送器に関連する構成例
ここでは、粉体(トナー)が付着した粉体付着部品201と、該粉体付着部品201に付着した粉体(トナー)を吸着して該粉体付着部品201を洗浄する洗浄媒体80を保持又は収容して輸送手段に保持される輸送器200についていくつかの構成上の特徴を述べる。
例1 洗浄媒体流動空間
図5〜図7で例示したように、輸送器200は容器形状をしていて、洗浄対象である粉体付着部品201のまわりに、輸送器200の内壁で囲まれ、洗浄媒体80が流動できる断面積を持つ洗浄媒体流動空間209を備えている。
洗浄媒体80を粉体付着部品201と輸送器の内壁との間の空間である洗浄媒体流動空間209に投入して外部から振動を加えるなどすると、洗浄媒体80が輸送器200内で流動し、粉体付着部品201と洗浄媒体80が接触摩擦して、粉体汚れを洗浄媒体80が吸着するため、乾式での粉体の粗洗浄を可能にできる利点がある。
このような洗浄媒体流動空間209についてさらに詳しく図12を参照しつつ説明する。図12(a)は、前記した図10における大蓋200c、200dを説明の都合上、取り除いた状態で上から見た図に相当する。図12(b)は図12(a)のX1−X1断面図、図12(c)は図12(a)のX2−X2断面図にそれぞれ相当する。
洗浄媒体流動空間209を実現するために、図12に示したように、輸送器200内に空間を空けて輸送器200の内壁と一体のリブ形状の支え201を複数設け、トナー付着部品201をこれら支え201に形成した切り欠き部に挟んで固定する構成とした。
図12(b)には支え201の断面が現れており、図12(c)は支え201の無い部位での断面であるので粉体付着部品201のまわりは大きな空間となっている。図12からわかるように、粉体付着部品201と輸送器内壁の間の空間が袋小路のない連続した循環経路状の空間、粉体付着部品201を囲む連続した形状のループ状の洗浄媒体流動空間が形成されている。
模型的に示した図12(d)により説明すると、粉体付着部品201に付したハッチングの部位は支え201により把持された部位であり、支え201により遮られない3軸方向に立体交差した3種類のループ状の線分209X、209Y、209Zに沿う空間がループ状の洗浄媒体流動空間である。線分209と同様のループは支え210、210の間だけでなく支え210、210の各外側にもできるが図12(d)では図が煩雑になるので支え210、210の間のものだけを示した。
これら線分209X、209Y、209Zに沿う洗浄媒体流動空間は洗浄媒体が滞留するような袋小路がないので、ここに投入された洗浄媒体80を滞留させたり詰まらせたりせずに流動させることが可能になる。
例2 粉体付着部品の保持手段
輸送器200は粉体付着部品201を保持する保持手段を有する。輸送器200を容器形状に構成したとき、この容器形状部の中に粉体付着部品201を収容するだけで、粉体付着部品は輸送器に保持されるので、この容器形状部が保持手段となる。
また、別例として、図12において、輸送器200に設けたリブ状の支え210は洗浄媒体流動空間をつくるための支持固定手段であるが、支え201に形成した切り欠き部に構成粉体付着部品201を挟んで支持固定する機能を有しているので、粉体付着部品を保持する保持手段である。保持手段としての機能だけを求めるのであれば、支え210は洗浄媒体流動空間をつくることなく、単に粉体付着部品201を輸送器200内に固定する機能だけあればよい。
保持手段は粉体付着部品を輸送器に保持することにより、輸送手段からの運動エネルギーが洗浄媒体に作用するようになり、洗浄媒体の流動による洗浄が可能となる。
例3 洗浄媒体流動空間の角部
洗浄媒体流動空間を、角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成した。図13は輸送器200の内壁で構成される洗浄媒体流動空間209の角部の形状がθ1<90度の鋭角である。この場合は洗浄媒体80aが角部に挟まり滞留が生じる可能性がある。また角部の隙間は楔状の非掃引空間211となるので、トナーの取り残しが生じる。
図14は輸送器200の内壁で構成される洗浄媒体流動空間209の角部の形状がθ2>90度の鈍角である。この場合は洗浄媒体80aが角部に挟まることはなく滞留は生じない。また、角部の隙間は図12の場合と比べて極めて小さく、非掃引空間211はごく僅かとなり、トナーの取り残しがほとんど生じない。
図15は輸送器200の内壁で構成される洗浄媒体流動空間209の角部の形状が洗浄媒体80aの半径rよりも大きい半径Rで構成されている。この場合は洗浄媒体80aは輸送器200の内壁に沿って移動するので滞留は生ぜず、かつ、非掃引空間も生じないのでトナーの取り残しも生じない。
このように、洗浄媒体流動空間を角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成することにより、角部分において洗浄媒体が滞留せず滑らかに流動するため、洗浄媒体が洗浄対象の粉体付着部品に接触する確率が向上し、粗洗浄と吸着の効率が向上する。
例1、例2で説明したような構成の輸送器に、エネルギーの十分大きい振動、加速度などの運動エネルギーが加えられると、慣性により洗浄媒体80がこの洗浄媒体流動空間内を流動する。流動する洗浄媒体80が粉体付着部品201と摩擦接触することで、トナーをトナー付着部品から分離し、さらに洗浄媒体自身が摩擦帯電してトナーを吸着して飛散を防止する効果は一層顕著になる。
例4 洗浄媒体流動空間の弁
洗浄媒体流動空間に、洗浄媒体80を一方向に通過させる特性を備える弁を有する。図16において、輸送器200の内壁に板状の弁212の基端部を軸213により枢着した。軸213にはねじりコイルばね214を巻き、該コイルばね214の両端部をストッパ215と弁212に掛けた。ねじりコイルばね214の弾性により、弁212は軸213を中心に時計まわりの向きに付勢され、この付勢による回転は弁212の自由端側がストッパ216に当接することにより阻止されている。
この阻止された状態にあるとき、弁212の自由端部は粉体付着部品201に近接していて、かつ、洗浄媒体流動空間209を遮る閉弁状態にある。弁212は紙面を貫く方向に幅を有するものとする。図13の構成では、弁212がねじりコイルばね214の力より大きい矢印217の外力を受けると矢印218の向きに回転して変位し開弁状態となる。矢印217の外力がなくなれば、閉弁状態に復帰する。
このように、弁212は洗浄媒体80を矢印217で示す一方向にしか通さない特性を備える。図17(a)〜(e)において、輸送手段に搭載された輸送器200に図15で説明した弁212が設けられ、輸送器200が輸送中に加速度と逆方向に慣性力を受けたときの弁212の動作を時系列順で示している。図17(a)は加振前、図17(b)は矢印219が示す右向きの加速度、図17(c)は矢印220が示す左向きの加速度、図17(d)は矢印219が示す右向きの加速度、図17(e)は矢印220が示す左向きの加速度が、それぞれ加えられることにより、弁212は左向きにのみ洗浄媒体80の移動を可能とするので、確率的に洗浄媒体80を片寄せることができる。
このような弁219などの制御手段を用いない場合、洗浄媒体80が、限られた領域のみで振動運動してしまい、その結果、洗浄むらを生じてしまう可能性がある。弁219を用いることで、洗浄媒体80がある特定の方向に移動する流れができ、その結果、図17(e)に示すように、普通ならば移動しにくい粉体付着部品201の上面に乗り上げることになる。したがって、粉体付着部品200の全面を洗浄することができる。
このように、洗浄媒体流動空間209に弁212を設け、洗浄媒体の流れる方向を制限することにより、洗浄媒体80がある限定された1箇所で振動することを防ぎ、より確実に洗浄媒体80を輸送器内で循環して運動させることができ、洗浄媒体80が到達しにくい粉体付着部品201の上面部分などにも洗浄媒体80を導き、その部分を洗浄させることで粉体付着部品200の全面を洗浄することができる。
輸送器200への洗浄媒体の投入量は、本例では流動しやすいように、洗浄媒体流動空間の容積の50%から30%量とする。洗浄媒体の径は、除去する必要のあるトナーを吸着するのに十分な総表面積を備えているように、選定するものとする。
例5 洗浄媒体の加速手段
図18に示すように、洗浄媒体80の流動促進のため、洗浄媒体流動空間209に、洗浄媒体80を加速させる加速手段を設けることができる。本例では、洗浄媒体流動空間209の角部にモータ221Mで駆動される羽根車222を設けて、加速手段とした。羽根車222を矢印の向きに回転駆動させることにより、羽根に接触した洗浄媒体に強制的に加速度が与えられて大きな運動エネルギーをもち矢印で示す向きでの洗浄媒体80の流動が促進され、洗浄媒体の拡散する領域や洗浄対象との衝突・摩擦による洗浄効果が向上する。この手段は補助的な手段として、輸送手段が運行を停止することで外部からの運動エネルギーがない場合に用いることができ、或いは、輸送手段の運行と並行して駆動させれば、より確実に洗浄媒体を輸送器内に循環させ、洗浄ムラのさらなる減少を図ることができる。
例6 洗浄情報記録手段
輸送器には、洗浄に係る情報を記録する記録手段を備える。洗浄に係る情報とは、例えば、粉体付着部品の回収時間を記録する。より具体的には、回収時間を記録したバーコードを粘着部品などにより輸送器200の外側に貼りつけることで実現できる。他の記録手段として、磁気テープやICチップなどのあらゆる記録手段を用いてもよい。回収時間に限らず、輸送距離や容器の振動数などの、輸送中の洗浄に影響する情報を記録する手段を備えてもよい。
再生拠点には、上記の記録手段に記録された情報を読み取る記録手段読み取り機構を備え、記録された輸送開始時点の情報と、再生拠点における回収時間を計算して洗浄時間を計算する洗浄時間計算装置を備えている。計算の例としては、上記記録手段に記録されている情報が輸送開始時間ならば、再生拠点における回収時刻からこれを引いて、輸送手段の移動時間を計算し、洗浄時間とする。記録情報が輸送開始地点の位置情報であるなら、地図情報などを用いて、移動距離を計算し、これを輸送手段の平均速度で割って洗浄時間とする。
記録手段を活用する洗浄の手順
例えば、以下の手順にそって行われる。洗浄対象はトナー容器とし、地域ユーザーごとに数個集められたあと、回収拠点に輸送されるものとする。輸送手段である回収トラックは、このような地域の拠点を巡回してトナー容器を回収し、最後に回収拠点に輸送するものとする。
本例において、仕上げ洗浄とは、高圧のエアーで付着物を分離するエアブロー洗浄や、水槽に浸漬して超音波を加える超音波洗浄などの再生拠点において用いられる洗浄方法を意味する。
手順1 トナー容器を回収する。
手順2 トナー容器に洗浄媒体を投入し、蓋(キャップ)をする。
手順3 トナー容器を輸送器に保持または固定する。
手順4 輸送器に洗浄媒体を投入し、開口部を閉じる。
手順5 洗浄媒体投入時刻を情報として含むバーコードをプリントアウトし、輸送器に貼りつける。
手順6 輸送器を輸送トラック内の輸送コンテナに並べて入れて固定する。
手順7 輸送トラックの移動開始する。次の回収場所で、手順1〜手順6を繰り返す。
手順8 全ての回収地域を巡回したら、回収拠点に移動する。
手順9 輸送コンテナから、輸送器を取り出す。
手順10 輸送器からトナー容器を取り出し、トナー容器から洗浄媒体を排出する。
手順11 バーコードリーダーにより前記バーコードを読み取り、輸送が開始された時刻を読み出す。
手順12 輸送トラックの到着時刻から前記輸送器の輸送開始時刻を引いて洗浄時間を得る。
手順13 洗浄時間がある閾値を超えるものをAグループ、超えないものをBグループに分類する。
手順14 Aグループのトナー容器は輸送器を開梱され、短時間の仕上げ洗浄工程に投入される。また、Bグループのトナー容器は輸送器を開梱され、長時間の仕上げ洗浄工程に投入される。
このように計算された洗浄時間によって、各輸送器を複数段階に分別する。洗浄時間が短時間の部品は長めの仕上げ洗浄、洗浄時間が長い部品は短めの仕上げ洗浄を行うことにより、各部品に最適なプロセス時間を割り振って全体のタクトを短縮することができる。本例では長短2つのプロセスに分別したが、例えば、3つ以上のグループに分別して、最適な仕上げ洗浄方式を割り振っても問題ない。
このように、輸送器に粉体付着部品を回収した時間を記録する機能を備えることによって、本発明にかかる洗浄方式を用いて輸送された後に再生拠点にて回収されたとき、再生拠点への到着時間と各輸送器に記憶された情報より、本発明にかかる洗浄方式が実行された時間が各部品ごとに計算できる。この情報を用いて、適切な後工程条件を選択することができる。
3.4 粉体付着部品に関連する例
粉体付着部品が粉体を収容する粉体容器であるとき、例えば、トナーボトル60などの場合、容器内部に洗浄媒体を入れて、輸送手段からの運動エネルギーで流動させ、洗浄するのであるから、洗浄媒体の流動を妨げない構成が有用であり、また、洗浄媒体の出入り口が必要である。
例1 粉体付着部品である粉体容器は洗浄媒体流動空間を備え、この洗浄媒体流動空間は、角部の形状が鈍角又は洗浄媒体の径以上の曲面で構成することとした。ここでは、粉体付着部品が粉体を収容する粉体容器であることを前提としているので、この容器部がそのまま洗浄媒体流動空間となる。
この洗浄媒体流動空間を形成する容器の内壁の角部については、前記輸送器における洗浄媒体流動空間について図13乃至図15を用いて説明したのと同じ理由により、洗浄媒体流動空間を角部の形状が鈍角又は前記洗浄媒体の径以上の曲面で構成した。これにより、角部分において洗浄媒体が滞留せず滑らかに流動するため、洗浄媒体が洗浄対象の粉体付着部品に接触する確率が向上し、粗洗浄と吸着の効率が向上する。
例2 粉体付着部品としての容器であって、洗浄媒体の出入り口を有し、その大きさが少なくとも洗浄媒体の粒径の5倍以上である。洗浄後、粉体容器には、最低限、粉体が出入りするための出入り口があればよいが、容器内部に洗浄媒体を入れて流動させて容器内を洗浄するものについては、洗浄媒体の出入り口が必要である。この洗浄媒体の出入り口として、前記輸送器200の開口部200aを図11のデータに則して定めた例にならい
洗浄媒体の粒径の5倍以上とし、これにより、洗浄媒体を詰まらせずに出し入れすることができる。
3.5 輸送手段と輸送器との間に介在する支持手段
輸送器200は輸送手段である例えばトラックの荷台に直接或いは荷台に設置されたトレイに積載され、適宜の固定具で固定されて輸送される。この固定手段は周知ものを適用できる。固定することにより、輸送中の運動エネルギーが効率的に洗浄媒体に作用するようになる。
また、輸送器200を輸送手段に固定するのではなく、揺動或いは摺動可能な可動手段を介して支持することにより、より積極的に輸送手段の運動エネルギーを利用することが可能になる。以下その例を述べる。
例1 可動手段は揺動可能な支持手段からなる。
図19(a)において、固定台223は輸送手段に固定される台である。この固定台223に支柱224を立ち上げ、この支柱224に設けた回転軸225で輸送器200を揺動可能に枢着した。回転軸225による支持箇所は輸送器200の重心位置がよい。本例では、輸送器200は紙器でもよいが、強度上問題があれば紙器でなく樹脂を用いる。
この支持方法で輸送器200は輸送手段からの運動エネルギーで揺動(振動)し、輸送器200の断面を表した図19(b)に矢印240で示すように洗浄媒体の流動を促し、粉体付着部品201の洗浄が行なわれる。輸送器200の左右方向両下端部と固定台223との間には、矢印229で示す揺動(振動)方向に、共振部材としてばね241或いは他の共振振動を発生させる機械要素、弾性手段を介在させる(以下の例でも同様)。
このような構成において、洗浄媒体および粉体付着部品を含む回転部分の質量と、ばね定数と、自由度(本例では1軸の揺動自由度)から、共振周波数が計算できる。外部振動源としてトラックのような輸送手段を使用するとき、トラックの輸送手段の荷台にかかる慣性のパワースペクトルをあらかじめ計測し、輸送器の共振周波が該パワースペクトルに含まれるようにKを調整するものとする。たとえば市道を走行するトラックのパワースペクトルは、図20(参考文献:家電製品包装の最近の取り組みについて http://www.jema-net.or.jp/Japanesse/denki/de-0108/de_ll.pdf)に示すように、0〜30Hzまで10−4/Hz以上のパワーが分布しており、この範囲で共振する輸送器を用い比較的大きな振動エネルギーを得ることができ、輸送器の内部の洗浄媒体にも大きな運動エネルギーが与えられる。
また、たとえば工場内での工程間の移動のように整備された環境での輸送の場合、一般的には市道より条件が良いため、輸送手段の振動エネルギーが十分な量を持っていない場合がある。この場合は、後述する図22、図23に示すように可動手段を駆動手段により駆動しても同じ結果が得られる。
例2 可動手段は平行移動可能な支持手段からなる。
図21おいて、固定台226は輸送手段に固定される台である。この固定台226の上面は輸送器200を摺動可能に支持するスライド面を形成している。固定台226の左右方向が輸送手段による振動方向とすると、固定台226の左右端部にはストッパ227、228が立ち上げてあり、この例ではストッパ228と輸送器200との間にばね230が設けてある。
この支持方法で輸送器200は輸送手段からの運動エネルギーで左右方向に揺動(振動)させ、また、例1に準じて共振を利用して洗浄媒体の流動を促し、粉体付着部品の洗浄が行われる。
例3 例1、例2は輸送器200を輸送手段に可動手段を介して支持する例であったが、本例では図22(a)、(b)に示すように蓋231aを開閉して複数の輸送器200を出し入れ可能に収容することができる輸送コンテナ231を可動手段で輸送手段に支持している。つまり、固定台233に支柱234を立ち上げ、この支柱234に設けた回転軸235で輸送コンテナ231の重心位置を揺動可能に枢着した。また、輸送コンテナ231と固定台233との間には矢印243で示す振動方向にばね242を設けている。本例においても、例1に準じて共振を利用して輸送コンテナ231の共振を介して輸送器200内で同時並列的に輸送器が揺動され、洗浄媒体80の流動を促し、粉体付着部品201の洗浄が行われる。なお、輸送コンテナの支持方法としては、図21に準じた平行移動の支持方式を用いることもできる。
例4 可動手段を駆動手段により駆動する例である。
図23(a)、(b)において、固定台244は輸送手段に固定される台である。この固定台244に支柱245を立ち上げ、この支柱245に軸支された軸246を輸送器200の重心位置で固定した。軸246の一端部に固定したプーリ247と固定台244に設置したモータ248Mの回転軸に固定したプーリ249との間をベルト250で連結した。輸送器200の左右の下端部に対向する固定台244上にはストッパ251を設けている。このような構成において、モータ248Mを正逆転させることにより、矢印252で示すように輸送器200を振動させ、洗浄媒体の流動促進を図る。
変形例として、図24に示すように輸送器200を軸253で回動可能に支持し、固定台と輸送器200の左右下端部との間には、左下端部について伸張性のばね254、右下端部についてはモータ256Mで回転されるカム255を設け、モータ256を正転駆動することにより、矢印252で示すように輸送器200を振動させ、洗浄媒体の流動促進を図る。
このように、可動手段をモータなど駆動手段で駆動する例では、輸送手段からの力に加えて、振動や回転運動を粉体付着部品、輸送器および洗浄媒体に加えることができ、さらに、輸送手段の振動では発生しにくい振幅や速度などを制御して加えることにより洗浄効果をあげることができる。
また、例4の各例ではモータは正弦波が指令値として与えられ、輸送器200が揺動(振動)されるように制御される。これらの例において、輸送器200に代えて、図22で例示した輸送コンテナ231をモータで揺動させることもできる。
なお、可動手段を用いる前記各例においても、洗浄手順としては既に述べたように、トナー付着部品を輸送器内に保持し、蓋を閉め、洗浄媒体を投入したのちに、輸送手段に搭載する手順を踏む。
例1〜例4の各例において、可動手段を備えることで、これが輸送手段の振動により、共振周波数において振動することにより、洗浄媒体と洗浄対象の粉体付着部品を同梱して輸送器を激しく振るのと同様の結果が得られる。すなわち輸送器内部の洗浄媒体に大きな運動エネルギーが与えられ、洗浄力が向上する効果がある。また、本例のように回転揺動する構成では、洗浄媒体に上下方向の運動エネルギーが加えられるため、洗浄媒体が拡散し、粉体付着部品の全面に洗浄媒体が十分接触する。これにより、ムラのない洗浄を実現できる。本例では揺動機構、平行移動機構による例を説明したが、輸送手段による横方向の加減速を上下方向の加減速に変換する他の構成を用いることもできる。
可動手段による構成では、輸送器が輸送手段への固定台に対して可動の自由度を設けることにより、輸送器自身が自由度の向きに対して、大きく振動する。このため、洗浄媒体に働く慣性力も同様の方向により強く働く。これにより、洗浄媒体に与えられる慣性力も増大し、洗浄効果を高める効果がある。また、副次的な効果として、振動の方向が制限されることを利用して、確実に粗洗浄したい面に、より多く洗浄媒体を衝突もしくは摩擦させることができる。
また、振動方向にばねなど弾性部材を介在させた例では、可動自由度の方向に弾性部材があることにより、輸送器の可動部位が共振周波数を持つようになる。共振周波数の振動を外部から輸送器に与えて共振させることにより、輸送器内部の洗浄媒体の運動エネルギー量が増加し、拡散する領域や洗浄力が向上する効果が得られる。
[4]輸送中の振動を用いた洗浄方法 その2
粉体付着部品が粉体容器であるとき、内側だけを洗浄する洗浄方法である。
例えば、粉体付着部品がトナーボトル60の場合、これは粉体容器であり、内側は当然トナーが付着しているので洗浄が必要であるが外側は必ずしも必要でない。本例の洗浄方法は、粉体付着部品の内側だけを洗浄する場合に適用される。
図25に示すように、粉体付着部品であるトナーボトル60について、予め内部に洗浄媒体80を投入してからキャップ60aをして密閉し、そのトナーボトル60を輸送器260に保持し、輸送器260を輸送手段に搭載して輸送することで、輸送時に与えられる矢印262方向の振動などの運動エネルギーにより洗浄媒体80は矢印261のようにトナーボトル60の内側で流動して内側が洗浄される。このようにキャップ60aをすることで外部への飛散流出を防止する。トナーボトルに限らず、密閉可能な容器形状をしていて、内側だけの洗浄が要求される部品などに適用される。
4.1 基本プロセス
この発明の粉体付着部品洗浄方法では、少なくとも次の3つのステップを有する。なお、以下のステップ1とステップ2との時間的先後が入れ替わってもよい。
ステップ1:粉体が付着した粉体付着部品を輸送器に保持するステップ。
粉体はトナーがその例である。粉体付着部品201はトナーが付着していて再利用される密閉可能な粉体容器、例えばトナーボトル60である。輸送器に関し容器形状は必ずしも必要でなく、粉体付着部品を保持する機能があれば十分である。容器形状を排除するのではなく、例えば、容器形状をした輸送器の場合、粉体付着部品を輸送器内に置くだけでも輸送器内部に保持された状態になるし、輸送中の衝撃などによる損傷から保護できる利点がある。輸送器に粉体付着部品の保持手段を設ければ、より積極的に輸送手段の運動エネルギーを利用することができ、洗浄媒体の流動がより活発になり、洗浄効果が著しくなる。
ステップ2:粉体付着部品に洗浄媒体を投入するステップ。
洗浄媒体を粉体付着部品内に流動させる必要があるので粉体付着部品に洗浄媒体を投入する。このステップは、ステップ1により粉体付着部品が保持された状態で洗浄媒体を投入してもよいし、或いは、先に粉体付着部品に洗浄媒体を投入してから輸送器に粉体付着部品を保持してもよい。
ステップ3:粉体付着部品が保持された輸送器を輸送手段で再生拠点へ輸送するステップ。
基本的には、以上のステップを経ることで、輸送時に輸送手段により洗浄媒体に与えられる運動エネルギー、例えば、加速度や振動などにより、洗浄媒体が駆動され粉体付着部品内側に付着した粉体(トナー)が洗浄媒体に吸着されて粉体付着部品の粗洗浄が実行される。容器内に洗浄媒体を投入密閉した状態で洗浄するので、回収した粉体付着部品の内部に残留した粉体の飛散を防止し、内部を摩擦し汚れを吸着除去して洗浄することができる。洗浄対象である粉体付着部品の輸送中に、洗浄を行なうので、輸送の目的地に到着するまでに、粉体付着部品の粗洗浄を終了させることができる。このため、輸送後の工程における再生処理作業時間を軽減できる。また、輸送手段の振動および加速度を用いるため、洗浄媒体を駆動する装置が不要であり、粉体付着部品の洗浄に要するエネルギーコストと、時間を低減することができる。
4.2 基本プロセス実施前後の洗浄工程
前記基本プロセスの実施前に、回収拠点に粉体付着部品が集められる。次いで、前記した基本プロセスのステップ1、2が実行されたのち、トラックなど輸送手段に搭載された輸送器は回収拠点から再生拠点へと輸送される(ステップ3)。輸送の過程でトナーなど粉体は粉体付着部品から洗浄媒体に移動し吸着される。
ステップ4:洗浄媒体の分離ステップ
輸送手段が再生拠点に到着したら、輸送器を輸送手段から取り外す。次いで、輸送器から粉体付着部品である例えばトナーボトル60を取り外し、そのキャップ60aを外すなど密閉を解除して傾けるなどして内部の洗浄媒体を落下排出させ、トナーボトルから分離する。
なお、輸送器には前記例のような洗浄媒体及びトナー排出用の開口部は必要ない。但し、粉体付着部品については、洗浄媒体及びトナー排出用の開口部は必要で、その大きさは、洗浄媒体80を詰まらせないために、洗浄媒体80の径のすくなくとも5倍以上にする。好ましくは、洗浄媒体の径の10倍以上にするとなお良い。理由は、図11で既に説明したとおりである。
以上のように、輸送中の振動を用いた洗浄方法では、輸送手段による粉体付着部品の輸送中に洗浄媒体により粗洗浄を実現できるため、再生拠点における粗洗浄工程が不要になり、作業時間の低減と再生コストの低下を実現できる。また、輸送中に洗浄媒体にトナー汚れを吸着させ、再生拠点で洗浄媒体を分離することにより、洗浄工程の作業時間が短縮される。また、粉体付着部品内でトナー汚れの吸着を行うので、トナーの飛散防止がなされ、その結果、再生拠点側に大型集塵設備などによる空気清浄を導入する必要がなくなるなど、「輸送中の振動を用いた洗浄方法 その1」で述べた内容に準じた利点がある。
4.3 粉体付着部品に関連する例
「輸送中の振動を用いた洗浄方法 その1」で述べたと同様、粉体付着部品である粉体容器は洗浄媒体流動空間を備え、この洗浄媒体流動空間は、その角部の形状が鈍角又は洗浄媒体の径以上の曲面で構成して洗浄媒体の流動を促進することとする。
また、洗浄媒体の出入り口を有し、その大きさを少なくとも洗浄媒体の粒径の5倍以上として洗浄媒体が詰まらないようにする。
4.4 輸送器に関連する構成例
輸送器は、前記「輸送中の振動を用いた洗浄方法 その1」におけるように、輸送器内壁に沿って洗浄媒体が流動することはないので、輸送器内壁で構成される洗浄媒体流動空間、洗浄媒体流動空間の角部を曲面する構成、洗浄媒体流動空間に設けた弁、洗浄媒体流動空間に設けた羽根車など洗浄媒体の加速手段は必要ない。ただし、粉体付着部品の保持手段は必要であり、例として、図12におけるリブ状の支え210に準じたものを設けて粉体付着部品を保持するようにする。また、洗浄に係る情報を記録する記録手段や、輸送器を輸送手段に支持する手段については、前記「3.5 輸送手段と輸送器との間に介在する支持手段」の項で説明した例1〜例4を適用できる。
本実施の形態例においては、本発明の手法を、再生拠点で仕上げの洗浄をする前処理として、粗洗浄に用いる例を示した。もちろん、仕上げ洗浄目的で使用しても本発明の実施である。
画像形成装置の要部構成を説明した図である。 画像ステーションの構成を説明した図である。 装置本体から分離可能なプロセスカートリッジを説明した斜視図である。 トナーボトルの斜視図である。 粉体付着部品を収納した輸送器の断面図である。 粉体付着部品を収納した輸送器の断面図である。 粉体付着部品を収納した輸送器の断面図である。 輸送手段によるトナー付着部品の回収系を説明した図である。 輸送器から洗浄媒体を排出する様子を説明した図である。 図10(a)は蓋を閉じた状態の輸送器の斜視図、図10(b)は蓋を開いた状態の輸送器の斜視図である。 開口部と洗浄媒体の径の比に対する洗浄媒体排出速度の関係を示したグラフである。 図12(a)は蓋を外した状態での輸送器の平面図、図12(b)は図12(a)のX1−X1断面図、図12(c)は図12(a)のX2−X2断面図、図12(d)は輸送器内で支えにより支持された粉体付着部品の斜視図である。 角部が鋭角のときの洗浄媒体との関係を模型的に説明した図である。 角部が鈍角のときの洗浄媒体との関係を模型的に説明した図である。 角部が曲面のときの洗浄媒体との関係を模型的に説明した図である。 弁の構成を説明した図である。 図7(a)〜図7(d)は弁の機能と粒状媒体の様子を説明した輸送器の断面図である。 羽根車をもつ輸送器の断面図である。 図19(a)は支持手段で支持された輸送器の正面図、図19(b)は図19(a)に支持された輸送器の断面図である。 周波数に対するトラック荷台のパワー分布を示した図である。 水平振動する機構の輸送器支持手段を例示した図である。 図22(a)は揺動振動する機構の輸送コンテナ支持手段を説明した正面図、図22(b)は輸送コンテナの断面図である。 図23(a)は揺動振動する機構の輸送器支持手段を説明した正面図、図23(b)は該輸送器支持手段の側面図である。 揺動振動する機構の輸送器支持手段を説明した正面図である。 輸送器に保持されたトナーボトルの内側だけが洗浄される様子を説明した断面図である。
符号の説明
80 洗浄媒体
200 輸送器
201 粉体付着部品

Claims (7)

  1. 回収された粉体付着部品を回収拠点で分別し、
    前記粉体付着部品を前記回収拠点から輸送手段により再生拠点へと輸送し、
    前記輸送の際に前記粉体付着部品を洗浄する洗浄方法であって、
    前記回収拠点における、
    粉体が付着した粉体付着部品を輸送器に保持するステップ及び前記輸送器に洗浄媒体を投入するステップの後、
    前記洗浄媒体が投入され前記粉体付着部品が保持された前記輸送器を前記輸送手段に搭載し前記再生拠点へ輸送するステップを有し、
    前記輸送に伴う前記輸送手段自身の振動及び加速度の変化により前記洗浄媒体に与えられる運動エネルギーにより、
    前記洗浄媒体を駆動して前記粉体付着部品に流動接触させ、
    前記粉体付着部品に付着している前記粉体を該洗浄媒体に吸着させて前記粉体付着部品を洗浄することを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  2. 請求項1に記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記洗浄媒体が前記粉体を吸着する粒子であることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  3. 請求項1又は2に記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記輸送器は、前記洗浄媒体が流動可能な洗浄媒体流動空間を備えることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  4. 請求項3記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記洗浄媒体流動空間は、前記粉体付着部品と前記輸送器の内壁から形成され、
    前記粉体付着部品を囲む連続した形状であることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  5. 請求項3又は4に記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記洗浄媒体流動空間に、前記洗浄媒体を加速させる加速手段を有することを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記輸送器は前記輸送手段に固定手段で固定され、又は、可動手段を介して支持されることを特徴とする粉体付着部品洗浄方法。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の粉体付着部品洗浄方法において、
    前記輸送器は複数の輸送器を収容する輸送コンテナに収容され、
    該輸送コンテナは前記輸送手段に固定手段で固定され、又は、可動手段を介して支持されたことを特徴とする粉体付着部品洗浄方法
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