これらの並列処理プリンタには、外部コンピュータから印字ジョブデータを受け取って各印字部に割り振るとともに、並列処理プリンタ全体を制御するメインコントローラが設けられている。
前記メインコントローラは電子回路である故に故障率が非常に低い。これに対して印字ユニット、給排紙ユニットなどの各ユニットにおいては用紙ジャムなどによる機構部の破損や、機械部品の磨耗や温湿度の影響などの経時的な要因に起因する故障が生じやすい。
従来の並列処理プリンタにおいては、何れかのユニットで機械的な故障が生じると、それが軽微なものであっても、故障したユニットを修理しない限り、並列処理プリンタ全体が使用できなくなるという問題があった。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、複数のユニットからなる並列処理プリンタであって、一部のユニットに機械的な故障が生じても継続して使用できる並列処理プリンタの提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、記録媒体に画像を記録する印字手段を有する複数の印字ユニットと、各印字ユニットに記録媒体を供給する給紙手段を有する給紙ユニットと、前記印字ユニットにおける印字手段で画像が記録されて排紙された記録媒体を集積する集積手段を有する集積ユニットと、前記印字手段、前記給紙手段、および前記集積手段を制御するメインコントローラとを備えてなる並列処理プリンタであって、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットは、何れも着脱可能に形成されてなるとともに、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットの少なくとも2つは、前記メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つに前記メインコントローラが装着されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、前記複数の印字ユニット、給紙ユニット、および集積ユニットのうちの少なくとも2つは、メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つにメインコントローラが装着されている。
したがって、メインコントローラの装着されたユニットが故障した場合、前記故障が機械的な部分の故障であってメインコントローラに影響の無いときは、前記ユニットからメインコントローラを外し、健全なユニットのうち、メインコントローラが装着可能なものに装着するとことにより、残りのユニットだけで印字を継続することが可能になる。なお、故障したユニットは、並列処理プリンタから取り外して修理すればよい。これにより、性能は低下するが、故障したユニットの修理が完了するまでの間、印字ができなくなることは最低限防止されるから、ユーザは業務を遅延させる必要がない。
また、メインコントローラ(制御部)を収納した独立した筐体を、印字ユニットを積層したスタックの下方に配設する特許文献1および特許文献2に記載の印字装置とは異なり、本発明の並列処理プリンタにおいては、メインコントローラは何れかのユニットの内部に収納されているから、メインコントローラを収容する独立した筐体を有しない分、コンパクトに構成でき、また軽量にもなる。更に、各ユニットとメインコントローラとを接続するインターフェイスも不要になるから配線が単純化できる。
前記メインコントローラは、前記印字手段における記録媒体への印刷画像の印字、前記給紙手段による前記印字手段への記録媒体の供給、および前記印字手段で印刷画像が記録された記録媒体の集積手段への集積を制御する機能を有する。また、1台または複数台のコンピュータが前記並列処理プリンタに接続されている場合には、前記メインコントローラは、前記コンピュータから入力された印字ジョブを各印字手段に割り振る機能も有する。
請求項2に記載の発明は、記録媒体に画像を記録する印字手段を有する複数の印字ユニットと、各印字ユニットに記録媒体を供給する給紙手段を有する給紙ユニットと、前記印字ユニットにおける印字手段で画像が記録されて排紙された記録媒体を集積する集積手段を有する集積ユニットと、前記印字手段を制御する印字コントローラと、前記給紙手段を制御する給紙コントローラと、前記集積手段を制御する集積コントローラと、前記印字コントローラ、前記給紙コントローラ、前記集積コントローラを介して前記印字手段、前記給紙手段、および前記集積手段を制御するメインコントローラとを備えてなる並列処理プリンタであって、前記印字コントローラは前記印字ユニットに、前記給紙コントローラは前記給紙ユニットに、前記集積コントローラは前記集積ユニットに内蔵されてなるとともに、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットは、何れも着脱可能に形成されてなり、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットの少なくとも2つは、前記メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つに前記メインコントローラが装着されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
請求項3に記載の発明は、記録媒体に画像を記録する印字手段を有する複数の印字ユニットと、各印字ユニットに記録媒体を供給する給紙手段を有する給紙ユニットと、前記印字ユニットにおける印字手段で画像が記録されて排紙された記録媒体を集積する集積手段を有する集積ユニットと、前記印字手段を制御する印字コントローラと、前記給紙手段を制御する給紙コントローラと、前記集積手段を制御する集積コントローラと、前記印字コントローラ、前記給紙コントローラ、前記集積コントローラを介して前記印字手段、前記給紙手段、および前記集積手段を制御するメインコントローラとを備えてなる並列処理プリンタであって、前記印字コントローラは前記印字ユニットに内蔵され、前記給紙コントローラおよび前記集積コントローラは、前記給紙ユニットおよび前記集積ユニットの何れかに内蔵されてなるとともに、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットは、何れも着脱可能に形成されてなり、前記印字ユニット、前記給紙ユニット、前記集積ユニットの少なくとも2つは、前記メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つに前記メインコントローラが装着されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいても、請求項1に記載の並列処理プリンタと同様に、前記複数の印字ユニット、給紙ユニット、および集積ユニットのうちの少なくとも2つは、メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つにメインコントローラが装着されている。
したがって、前記ユニットの1つが故障した場合であり、前記故障が機械的な部分の故障であり、メインコントローラに影響の無いときは、前記ユニットからメインコントローラを外し、健全なユニットに装着するとことにより、残りのユニットだけで印字を継続することが可能になる。
更に、前記並列処理プリンタにおいては、印字手段、給紙手段、および集積手段は、夫々印字コントローラ、給紙コントローラ、集積コントローラによって制御される。
したがって、メインコントローラと印字コントローラとの間の印字データの授受や前記メインコントローラにおける印字データの割り振りはプリンタ言語で行い、前記印字コントローラにおいて割り振られた印字データをプリンタ言語からビットマップデータに変換して印字手段に入力し、印字を行うことができる。ここで、同一の内容のデータ同士を比較するとプリンタ言語の方がビットマップよりもデータ容量が小さくて済むから、多ページに亘る印字データであっても迅速に割り振りなどの処理ができる。
請求項4に記載の発明は、記録媒体に画像を記録する印字手段および前記印字手段に記録媒体を供給する給紙手段を有する複数の印字ユニットと、前記印字ユニットにおける印字手段で画像が記録されて排紙された記録媒体を集積する集積手段を有する集積ユニットと、前記印字手段、前記給紙手段、および前記集積手段を制御するメインコントローラとを備えてなる並列処理プリンタであって、前記印字ユニットおよび前記集積ユニットは、何れも着脱可能に形成されてなるとともに、前記印字ユニットおよび前記集積ユニットの少なくとも2つは、前記メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つに前記メインコントローラが装着されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
請求項5に記載の発明は、記録媒体に画像を記録する印字手段および前記印字手段に記録媒体を供給する給紙手段を有する複数の印字ユニットと、前記印字ユニットにおける印字手段で画像が記録されて排紙された記録媒体を集積する集積手段を有する集積ユニットと、前記印字手段を制御する印字コントローラと、前記給紙手段を制御する給紙コントローラと、前記集積手段を制御する集積コントローラと、前記印字コントローラ、前記給紙コントローラ、前記集積コントローラを介して前記印字手段、前記給紙手段、および前記集積手段を制御するメインコントローラとを備えてなる並列処理プリンタであって、前記印字コントローラと前記給紙コントローラとは前記印字ユニットに、前記集積コントローラは前記集積ユニットに内蔵されてなるとともに、前記印字ユニットおよび前記集積ユニットは、何れも着脱可能に形成され、前記印字ユニットおよび前記集積ユニットの少なくとも2つは、前記メインコントローラが装着可能に形成され、しかもそのうちの1つに前記メインコントローラが装着されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
これらの並列処理プリンタにおいては、前記印字ユニットの内部に印字手段だけでなく給紙手段も設けられているから、給紙ユニットは不要である。したがって、これらの並列処理プリンタは、請求項1に記載の並列処理プリンタの備える特長に加え、コンパクトに構成できるという特長を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項2、3または5に記載の並列処理プリンタであって、前記メインコントローラと前記印字コントローラと前記給紙コントローラと前記集積コントローラとは共通バスで接続されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、メインコントローラが何れのユニットに装着されていても同一の共通バスに接続された状態にあるから、メインコントローラが装着可能なユニットであれば、どのユニットにもメインコントローラを装着することができる。
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請求項7に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載の並列処理プリンタであって前記印字ユニットが補助給紙手段を有する並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、給紙ユニットが故障したときは、必要に応じて故障した給紙ユニットを取り外し、前記印字ユニット内の補助給紙手段から給紙を行いつつ印刷を継続できる。
したがって、給紙ユニットが故障した場合においてもユーザは印字を継続できる。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の並列処理プリンタであり、故障したユニットを除去した状態において、前記メインコントローラは、残りの各ユニットからの応答に基いて印字が継続可能か否か判定し、印字が継続可能なときは、印字データを印字ユニットに再度割り振り、印字を継続することを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、故障したユニットを除去した場合には、前記メインコントローラは、残りの各ユニットからの応答に基いて前記故障ユニットの無い新たなユニット構成を認識する。そして、前記新たな構成で印字が継続可能か否かを前記メインコントローラで判定し、印字が継続可能なときは、印字データを印字ユニットに再度割り振り、印字を継続することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載の並列処理プリンタにおいて故障の場所および種類を表示する故障表示手段を備え、前記メインコントローラは、ユニットで故障が発生したときに、生じた故障の場所および種類を前記故障表示手段に表示させることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、どこかのユニットで故障が生じたときは、故障の場所および種類が前記故障表示手段に表示されるから、ユーザは、直ちに故障の場所および種類を把握できる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の並列処理プリンタにおいて、前記メインコントローラが、故障がユニット内に留まるものか、ユニット間に亘るものかを判定する故障判定手段を有し、ユニットで故障が発生したときに、前記故障表示手段において前記故障判定手段における前記故障がユニット内に留まるものか、ユニット間に亘るものかについての判定結果も表示することを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、故障が生じたときには、前記故障がユニット内に留まるものか、ユニット間に亘るものかを前記故障表示手段で表示するから、ユーザは、そのまま印字を継続すべきか、それとも印字を停止して修理すべきかを容易に判断できる。
請求項11に記載の発明は、請求項2、3、5、および6の何れか1項に記載の並列処理プリンタにおいて、前記メインコントローラと前記印字コントローラと前記給紙コントローラと前記集積コントローラとが前記共通バスでシリアル型接続されてなることを特徴とする並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタにおいては、前記メインコントローラと、前記印字コントローラ、前記給紙コントローラ、および前記集積コントローラとが共通バスでシリアル結線されているから、メインコントローラを一のユニットから他のユニットに移動したときに、共通バスの結線を変える必要がないという特長を有する。
請求項12に記載の発明は、請求項2、3、および5の何れか1項に記載の並列処理プリンタにおいて、前記メインコントローラが、前記給紙コントローラおよび前記集積コントローラの少なくとも一方の機能を有してなるとともに、前記給紙コントローラおよび前記集積コントローラのうち、前記メインコントローラがその機能を有するものは、独立したコントローラとしては構成されていない並列処理プリンタに関する。
前記並列処理プリンタは、メインコントローラが給紙コントローラおよび排紙コントローラの少なくとも一方を兼用しているから、給紙コントローラおよび排紙コントローラのうち、前記メインコントローラが兼用しているものを省略でき、構成がより簡略化できるという特長を有する。
このような並列処理プリンタとしては、具体的には
(a)メインコントローラが給紙コントローラおよび排紙コントローラの両方の機能を有し、したがって、独立した回路装置としてはメインコントローラを有するが、給紙コントローラおよび排紙コントローラの何れも有しないもの、
(b)メインコントローラが給紙コントローラの機能を有し、したがって、独立した回路装置としてはメインコントローラと排紙コントローラとを有するもの、および
(c)メインコントローラが排紙コントローラの機能を有し、したがって、独立した回路装置としてはメインコントローラと給紙コントローラとを有するもの
がある。
以上説明したように、本発明によれば、複数のユニットからなる並列処理プリンタであって、一部のユニットに機械的な故障が生じても継続して使用できる並列処理プリンタが提供される。
1.実施形態1
本発明の並列処理プリンタの一例につき、以下に説明する。
実施形態1に係る並列処理プリンタ1000は、図1〜図3に示すように、給紙ユニット4、印字ユニット2A、印字ユニット2B、および集積ユニット6が下方から上方に向かってこの順に積層された構成を有している。そして、図2および図3に示すように、給紙ユニット4、印字ユニット2A、印字ユニット2B、および集積ユニット6は互いに着脱可能に形成されている。
給紙ユニット4は、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bに記録紙を供給する。そして、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bで所定の印刷画像が印字された記録紙は、集積ユニット6に集積される。
並列処理プリンタ1000における図1において左側に位置する側面近傍には、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bで印字した印字済みの記録紙を集積ユニット6に送出するダクト状の共通排紙路8が設けられている。一方、図1および図2において右側に位置する側面近傍には、給紙ユニット4から印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bに記録紙を供給するダクト型の共通給紙路10が設けられている。
給紙ユニット4、印字ユニット2A、印字ユニット2B、および集積ユニット6には、メインコントローラ100を装着するためのPCIスロットであるメインコントローラ装着スロット12が設けられている。また、メインコントローラ装着スロット12に加え、給紙ユニット4には給紙コントローラ104が、印字ユニット2Aおよび2Bには印字コントローラ102が、集積ユニット6には集積コントローラ106が設けられている。給紙コントローラ104、印字コントローラ102、および集積コントローラ106もまた、給紙コントローラ装着スロット104A、印字コントローラ装着スロット102A,および集積コントローラ装着スロット106Aを介して夫々のユニットに装着されている。給紙コントローラ装着スロット104A、印字コントローラ装着スロット102A、集積コントローラ装着スロット106Aは、何れもPCIスロットである。
図1および図2に示す例においては、メインコントローラ100は印字ユニット2Aのメインコントローラ装着スロット12に装着されているが、メインコントローラ100は、印字ユニット2A以外に、給紙ユニット4、印字ユニット2B、および集積ユニット6のいずれのメインコントローラ装着スロット12にも装着できる。メインコントローラ100は、何れかのユニットに装着すると、給紙コントローラ104、印字コントローラ102、および集積コントローラ106と、図4に示すように共通バス120によって接続される。
以下、各ユニットの構成について説明する。
1−1 各ユニットの構成
(1)印字ユニット
印字ユニット2Aおよび印字ユニット2B(以下、総称して「印字ユニット2」と称することがある。)は、図3および図5に示すように、高さ方向に扁平な箱状の筐体22を有している。
筐体22の底板22Aの四隅部には、図3および図5に示すように、夫々位置決め用の位置決め穴24が設けられ、天板22Bの四隅部には位置決め穴24に嵌挿されて印字ユニット2Aと印字ユニット2Bとの相互の位置決めを行う位置決めピン25が突出している。
筐体22の内部における左側の側板22Cの近傍には、共通バス120の一部を形成するユニット内バス14が設けられている。
位置決め穴24および位置決めピン25のうち、図5における左側に位置するものは、ユニット内バス14を接続するソケットおよびプラグとしての機能も有し、印字ユニット2Aの位置決めピンを印字ユニット2Bの位置決め穴24に挿入すると、印字ユニット2Aのユニット内バス14と印字ユニット2Bのユニット内バス14とが電気的に接続される。
筐体22の内部における底板22A近傍に、メインコントローラ装着スロット12と印字コントローラ装着スロット102Aとが設けられている。印字コントローラ装着スロット102Aには印字コントローラ102が装着されている。
図5に示すように、メインコントローラ装着スロット12と印字コントローラ装着スロット102Aとの上方には、記録紙Pの紙束Bが収容されるサブ給紙ホッパ26が設けられ、更にその上方には印字済みの記録紙Pが一時保持される排紙バッファ28が設けられている。サブ給紙ホッパ26は、本発明の並列処理プリンタにおける補助給紙手段に相当する。
サブ給紙ホッパ26および排紙バッファ28の何れもトレー状に形成され、底板には夫々積載板30および積載板32が載置されている。積載板30および積載板32には蝶番30Bおよび蝶番32Bが設けられ、記録紙Pの搬送方向aに対して下流側即ち先端側の端部が、蝶番30Bおよび蝶番32Bによって図5において実線で示すように上下に揺動可能な揺動端部30Aおよび揺動端部32Aを形成している。揺動端部30Aおよび揺動端部32Aの下方にはコイルバネ30Cおよび32Cが設けられ、コイルバネ30Cおよびコイルバネ32Cからの付勢力により、揺動端部30Aおよび揺動端部32Aは上方に付勢されている。サブ給紙ホッパ26および排紙バッファ28には更に、コイルバネ30Cおよびコイルバネ32Cからの付勢力に抗して揺動端部32Aおよび揺動端部32Aを夫々サブ給紙ホッパ26および排紙バッファ28の底板に拘束するための拘束機構(図示せず。)が設けられている。前記拘束機構によって拘束されることにより、揺動端部30Aおよび揺動端部32Aは、図5において二点鎖線で示すようにサブ給紙ホッパ26および排紙バッファ28の底板に当接する。
サブ給紙ホッパ26においては、記録紙Pの紙束Bは、積載板30に載置されている。紙束Bは、コイルバネ30Cによって上方に付勢された揺動端部30Aにより、その先端側が上方へ付勢されて後述するピックアップローラ46に当接し、給紙可能な状態に保持される。
一方、排紙バッファ28においては、印字済みの記録紙Pは、積載板32に載置される。積載板32に載置された記録紙Pは、コイルバネ32Cによって上方に付勢された揺動端部32Aにより、その先端部が上方に付勢されて後述する分離排紙ローラ57に当接し、分岐ガイド路58に排紙可能な状態に保持される。
図5に示すように、サブ給紙ホッパ26における揺動端部30Aが設けられた側の端部の上方には、記録紙Pに印刷画像を印字する印字エンジン34が設けられている。印字エンジン34は、本発明の並列処理プリンタにおける印字手段に相当する。
印字エンジン34は、図1〜図3、図5および図6に示すように、奥行方向Dに対して平行な主走査方向(図6における矢印S方向)に延在するガイドロッド36と、このガイドロッド36により主走査方向Sに沿って移動可能に支持されたインクジェットヘッド38と、記録紙Pに画像を印字するときにインクジェットヘッド38を所定の主走査速度で往復移動させるヘッド駆動機構(図示せず。)と、主走査方向Sに直交する副走査方向(図6における矢印F方向)に沿ってインクジェットヘッド38を挟むように配設されたニップローラ40および42と、ニップローラ40および42の間に位置し、インクジェットヘッド38に相対してスリット状の隙間を形成するガイド板44とを備えている。ニップローラ40および42は、記録紙Pを所定の副走査速度で副走査方向Fに沿って搬送する。
インクジェットヘッド38は、その下面部分に主走査方向Sに沿って記録すべき画像の画素密度に対応するピッチで配設された複数のノズル(図示省略)を有するとともに、ヘッド駆動機構により主走査方向Sへ移動しつつ、デジタル化された画像情報に基づいて各ノズルからインクを噴射及び噴射停止をし、ニップローラ40および42により副走査方向Fに沿って搬送される記録紙P上に画像情報に対応する画像を形成する。
なお、印字エンジン34においては、インクジェットヘッド38に代えてレーザビームで感光ドラムを露光して潜像を形成し、形成された潜像をトナーで現像、定着する電子写真型印字機構、ドットインパクト型印字機構、感熱型印字ヘッド、昇華型熱転写印字機構、溶融型熱転写印字機構、孔版印字型印字機構など、各種の印字ヘッドや印字機構を使用できる。
筐体22における右側の側板22Dの近傍には、図1〜図3、図5および図6に示すようにダクト状の給紙ガイド路50が上下方向に設けられている。給紙ガイド路50は、図3に示すように、筐体22の底板22Aおよび天板22Bにおいてスリット状に開口している。給紙ガイド路50は、共通給紙路10の一部を形成する。給紙ガイド路50の入口と出口とには、記録紙Pを搬送する搬送ローラ50Aが設けられている。
給紙ガイド路50とサブ給紙ホッパ26との間には、サブ給紙路52が設けられ、サブ給紙ホッパ26と印字エンジン34との間には、印字給紙ガイド路54が設けられている。給紙ガイド路50におけるサブ給紙路52が分岐する部分には、給紙ユニット4から給紙された記録紙Pの給紙経路を、サブ給紙ホッパ26に一旦収容する第1の給紙経路と、給紙ガイド路50を上方に向かって給紙する第2の給紙経路との何れかに切り替える給紙経路切替装置51が設けられている。給紙経路切替装置51は、給紙経路を切り替える片状部材である経路切替羽根51Aと、経路切替羽根51Aの一端に設けられ、経路切替羽根51Aを回動させる回転軸51Bとによって形成されている。経路切替羽根51Aは、回転軸51Bの回りに回動することにより、図5において実線で示す第1の位置と同図において二点鎖線で示す第2の位置との何れかをとる。経路切替羽根51Aが前記第1の位置をとると第1の給紙経路が形成され、前記第2の位置をとると第2の給紙経路が形成される。
筐体22における左側の側板22Cの近傍には、図1〜図3、図5および図6に示すようにダクト状の排紙ガイド路56が上下方向に設けられている。排紙ガイド路56は、図3に示すように、筐体22の底板22Aおよび天板22Bにおいてスリット状に開口している。排紙ガイド路56は、共通排紙路8の一部を形成する。排紙ガイド路56の入口と出口とには、記録紙Pを上方に搬送する搬送ローラ56Aが設けられている。
排紙ガイド路56と排紙バッファ28との間には、分岐ガイド路58が設けられている。分岐ガイド路58の入口には、分離排紙ローラ57が設けられている。
印字エンジン34に記録紙Pを供給する際には、サブ給紙ホッパ26内の記録紙Pに圧接したピックアップローラ46を所定量回転させる。これにより、サブ給紙ホッパ26内からは1枚の記録紙Pが分離され、この1枚の記録紙Pはピックアップローラ46からの搬送力により印字給紙ガイド路54に挿入され、印字給紙ガイド路54に沿ってニップローラ対40へ搬送される。なお、印字給紙ガイド路54の路長が比較的長く、ピックアップローラ46からの搬送力だけでは記録紙Pを確実にニップローラ対40まで搬送できない場合には、印字給紙ガイド路54の途中に搬送ローラ対を配置し、印字給紙ガイド路54の途中まで搬送されてきた記録紙Pをこの搬送ローラ対によりニップローラ対40まで搬送するようにしても良い。
(2)給紙ユニット4
給紙ユニット4は、図3および図7に示すように、高さ方向に扁平な箱状の筐体402を有している。
筐体402の天板402Bの四隅部には位置決めピン403が突出している。4つの位置決めピン403が、印字ユニット2Bの対応する位置決め穴24に夫々嵌挿されることにより、印字ユニット2Bと給紙ユニット4との相互の位置決めが成される。
筐体402内部における左側の側板402Cの近傍には、共通バス120の一部を形成するユニット内バス414が設けられ、ユニット内バス414の一端は位置決めピン403に電気的に接続されている。従って、筐体402の位置決めピン403を印字ユニット2Bの位置決め穴24に嵌挿すると、給紙ユニット4内のユニット内バス414と印字ユニット2内のユニット内バス14とが電気的に接続され、共通バス120の一部が形成される。
筐体402内部における底板402Aの近傍には、メインコントローラ装着スロット12と給紙コントローラ装着スロット104Aとが設けられている。給紙コントローラ装着スロット104Aには給紙コントローラ104が装着されている。メインコントローラ装着スロット12および給紙コントローラ装着スロット104Aは、何れもユニット内バス414に接続されている。
メインコントローラ装着スロット12および給紙コントローラ装着スロット104Aの上方には、記録紙Pの紙束Bが収容される給紙トレー404が設けられている。給紙トレー404の内部には、記録紙Pの紙束Bが積載される積載板406が設けられている。積載板406は、コイルバネ408によって下方から付勢されている。給紙トレー404の上縁から上方に向かってダクト状の給紙ガイド路410が設けられている。給紙ガイド路410は、天板402Bにおいてスリット状に開口している。給紙ガイド路410の入口部には、給紙トレー404内の記録紙Pを1枚だけ分離して給紙ガイド路410に送出するピックアップローラ416が設けられ、出口部には、記録紙Pを上方に送り出す搬送ローラ412が設けられている。給紙ガイド路410は共通給紙路10の下端部を形成する。給紙トレー404、積載板406、コイルバネ408、給紙ガイド路410、ピックアップローラ416は、本発明の並列処理プリンタにおける給紙手段を構成する。
(3)集積ユニット6
集積ユニット6は、図3および図8に示すように、高さ方向に扁平な箱型の筐体602を有している。
筐体602の天板602Bの中央部は長方形状に凹陥し、排紙トレイ604が形成されている。排紙トレイ604の底面は、図8における右方から左方に向かって下向きに傾斜している。
筐体602の底板602Aの四隅部には、図3および図8に示すように、夫々位置決め用の位置決め穴606が設けられている。筐体602内部における左側の側板602Cの近傍には、共通バス120の一部を形成するユニット内バス614が設けられている。ユニット内バス614の一端は位置決め穴606に電気的に接続されている。したがって、印字ユニット2Aの4本の位置決めピン25を集積ユニット6の対応する位置決め穴606に嵌挿すると、印字ユニット2Aと集積ユニット6とが互いに位置決めされるだけでなく、集積ユニット6のユニット内バス614と印字ユニット2内のユニット内バス14とが電気的に接続され、共通バス120が形成される。
筐体602内部における底板602Aの近傍には、メインコントローラ装着スロット12と集積コントローラ装着スロット106Aとが設けられている。集積コントローラ装着スロット106Aには集積コントローラ106が装着されている。メインコントローラ装着スロット12および集積コントローラ装着スロット106Aは、何れもユニット内バス614に接続されている。
筐体602内部における左側の側板602Cの近傍には、更に、ダクト状の排紙ガイド路608が設けられている。排紙ガイド路608の一端は筐体602の底板602Aに、他端は、排紙トレイ604の側壁に何れもスリット状に開口している。排紙ガイド路608の入口と出口とには夫々搬送ローラ610が設けられている。排紙トレイ604、排紙ガイド路608、搬送ローラ610は、本発明の並列処理プリンタにおける集積手段に相当する。
1−3 並列処理プリンタの作用
以下、並列処理プリンタ1000の作用について説明する。
(A)正常時の作用
先ず、正常時の作用について説明する。
最初にメインコントローラ100の動作について図9を用いて説明する。
図9においてステップS100に示すように、印字データが入力されない状態においては、メインコントローラ100は待機状態にある。
外部インターフェースから並列処理プリンタ1000に数ページに亘る印字データがプリンタ言語で入力されると、ステップS102においてメインコントローラ100において前記印字データを受信する。
そして、ステップS104において、メインコントローラ100は、印字すべき枚数と印字ユニット2の数とに基いて印字ユニット2Aと印字ユニット2Bとに印字データを割り振ると同時に、給紙シーケンスおよび排紙シーケンスを決定する。
印字データが各印字ユニット2に割り振られ、給紙シーケンスおよび排紙シーケンスが決定されると、ステップS106において、割り振られた印字データを印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bに転送すると同時に、前記給紙シーケンスに従って給紙ユニット4から印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bに給紙を行う。
印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bから印字コントローラ102を介して割り振られた印字データの印字が終了した旨の信号がメインコントローラ100に入力されると、ステップS108において、集積コントローラ106に用紙搬送指令を入力し、メインコントローラ100は前記排紙シーケンスに従って印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bから集積ユニット6に排紙する。
そして、ステップS110で印字データの印字が全て終了したか否かを判断する。印字データのうち、未だ印字の終了していないものがある場合には、ステップS106に戻って前記印字データの印字を行う。一方、印字データの印字が全て終了したときは、ステップS100に戻って待機状態に入る。
次に、各印字ユニット2における印字コントローラ102の動作について図10を用いて説明する。
メインコントローラ100から印字データが入力されない状態においては、図10においてステップS200に示すように、印字コントローラ102は待機状態にある。
メインコントローラ100で割り振られた印字データが入力されると、印字コントローラ102は、ステップS202において前記印字データを受信する。そして、受信した印字データをプリンタ言語からたとえばビットマップデータに変換すると同時に、ステップS204においてサブ給紙ホッパ26に充分な枚数の記録紙Pがあるかどうかを判断し、記録紙Pの枚数が充分ではないときは、メインコントローラ100に記録紙Pを要求する。
メインコントローラ100が前記要求を受けて給紙ユニット4から給紙ガイド路410およびサブ給紙路52を通してサブ給紙ホッパ26に所定枚数の記録紙Pが供給される。
所定枚数の記録紙Pがサブ給紙ホッパ26に供給されたら、ピックアップローラ46によってサブ給紙ホッパ26から記録紙Pを1枚づつ印字エンジン34に送ると同時に、前記印字データを変化したビットマップデータを印字エンジン34に入力して印字を行う。
割り振られた印字データの印字が終了したら、印字コントローラ102は、ステップS208において印字終了信号をメインコントローラ100に送信する。
給紙コントローラ104もまた、メインコントローラ100から給紙指令が入力されない状態においては、図11においてステップS400に示すように待機状態にある。
メインコントローラ100において給紙シーケンスが決定されると、メインコントローラ100は、決定された給紙シーケンスに基いて印字ユニット2Aと印字ユニット2Bとの何れに記録紙Pを給紙すべきかという給紙指令を給紙コントローラ104に入力する。給紙コントローラ104は、ステップS402において前記給紙指令を受信する。そして、ステップS404において、受信した給紙指令に従って印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bに給紙されるように給紙経路切替装置51を切り替える。
たとえば、前記給紙指令が印字ユニット2Aに給紙すべき旨の指令の場合は、印字ユニット2Aの給紙経路切替装置51において、経路切替羽根51Aを図5において実線で示す第1の位置に切り替えて、給紙ユニット4から供給された記録紙Pが、印字ユニット2Aのサブ給紙路52を経由してサブ給紙ホッパ26に導入されるようにする。そして、ピックアップローラ416および搬送ローラ412を駆動して印字ユニット2Aに記録紙Pを給紙する。
一方、前記給紙指令が印字ユニット2Bに給紙すべき旨の指令の場合は、給紙ユニット4から給紙された記録紙Pを、印字ユニット2Aを素通りさせて印字ユニット2Bに供給するから、印字ユニット2Aにおいては、給紙経路切替装置51の経路切替羽根51Aを図5において二点鎖線で示す第2の位置に切り替え、印字ユニット2Bにおいては、給紙経路切替装置51の経路切替羽根51Aを図5において実線で示す第1の位置に切り替える。これによって印字ユニット2Aにおいては第2の給紙経路が形成され、印字ユニット2Bにおいては第1の給紙経路が形成されるから、記録紙Pは、印字ユニット2Aにおいては給紙ガイド路50を上方に向かって素通りして印字ユニット2Bに供給される。
集積コントローラ106は、図12においてステップS600に示すように、メインコントローラ100から用紙搬送指令が入力されるまでは待機状態にある。
印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bで印字が終了し、メインコントローラ100から用紙搬送指令が集積コントローラ106に入力されると、図12においてステップS602で集積コントローラ106は前記用紙搬送指令を受信する。
そして、ステップS604で、前記用紙搬送指令で指定された印字ユニット2において分離排紙ローラ57を駆動し、印字エンジン43で印字されて排紙バッファ28に排紙された印字済みの記録紙Pを、分岐ガイド路58を通して排紙ガイド路56(共通排紙路8)に排紙する。そして、共通排紙路8を集積ユニット6の排紙トレイ604まで搬送する。
(B)異常時の作用(その1)
次に、並列処理プリンタ1000において異常が発生したときの動作を、印字ユニット2Aにメインコントローラ100が装着されている場合を例にとって説明する。
図13および図14に示すように、印字ユニット2Aにエラーが生じたとする。図14において、印字ユニット2Aに「×」が附されているのは、印字ユニット2Aにエラーが生じ、印字が継続できなくなったことを示す。
このとき、図15に示すように、ステップS800において印字ユニット2Aの印字コントローラ102が、印字ユニット2A内に何らかのエラーが生じたことを検出すると、ステップS802において、前記印字コントローラ102は、印字ユニット2Aにエラーが生じたこと、および生じたエラーの種類をメインコントローラ100に通知する。
メインコントローラ100は、エラーの通知があると、ステップS804で、前記エラーがユニットエラーか共通エラーかを判定する。ここで、ユニットエラーは、1つのユニット内部で閉じている故障であって、故障したユニットの修理、交換のみで復帰できるものをいい、印字ユニット2Aの場合には、機構部分の変形や破損、インクジェットヘッド38の故障などが挙げられる。一方、共通エラーは、2つ以上のユニットに跨る故障であって、故障したユニット、具体的には印字ユニット2Aの修理や交換だけでは対応できないものをいう。
この場合は、印字ユニット2Aにおけるエラーがユニットエラーであるから、ステップS806で、メインコントローラ100は、並列処理プリンタ1000のディスプレー(図示せず。)等に、印字ユニット2Aを除去すれば復帰可能である旨表示する。
前記ディスプレーに前記表示がされたときは、ユーザまたはサービスマンが並列処理プリンタ1000の電源を遮断する(ステップS808)。そして、ステップS810で印字ユニット2Aを取り外すとともに印字ユニット2Aからメインコントローラ100を取り外して他の健全なユニット、たとえば印字ユニット2Bに装着する。取り外したメインコントローラ100は、印字ユニット2Bに装着する代わりに給紙ユニット4や集積ユニット6に装着してもよい。
健全な印字ユニット2Bにメインコントローラ100を装着したら、ステップS812において並列処理プリンタ1000の電源を再投入する。
電源を再投入すると、メインコントローラ100は、ステップS814において、印字ユニット2B、給紙ユニット4、集積ユニット6の各ユニットからの応答を確認し、印字ユニット2Aが無く、印字ユニット2B、給紙ユニット4、および集積ユニット6のみからなる新たな装置構成を認識する。そして、ステップS816において、前記新たな装置構成に従って印字データを再振分けし、通常印字を継続する。
一方、前記エラーが共通エラーである場合には、メインコントローラ100は、ホストコンピュータ(図示せず。)のディスプレーに、並列処理プリンタ1000が異常である旨表示し、ステップS820において並列処理プリンタ1000の動作そのものを停止する。
(C)異常時の作用(その2)
印字ユニット2A、印字ユニット2B以外のユニット、たとえば給紙ユニット4にメインコントローラ100が装着されているときの、異常発生時の動作は、たとえば以下の通りである。
図16に示すように、ステップS900で給紙コントローラ104が給紙ユニット4にエラーがあることを検出すると、ステップS902において、エラーを検出したこと、および検出したエラーの種類を通知する。ここで、前記エラーが機構系のエラーであり、メインコントローラ100のエラーではないとする。
メインコントローラ100は、前記通知を受けると、並列処理プリンタ1000のディスプレー(図示せず。)等に、給紙ユニット4を除去すれば復帰可能である旨表示する(ステップS904)。
前記ディスプレーに前記表示がされたときは、ステップS906において、ユーザまたはサービスマンが並列処理プリンタ1000の電源を遮断し、給紙ユニット4を取り外すとともに給紙ユニット4からメインコントローラ100を取り外して他の健全なユニット、たとえば印字ユニット2A,印字ユニット2B、または集積ユニットに装着する。
健全なユニットにメインコントローラ100を装着したら、ステップS908において並列処理プリンタ1000の電源を再投入する。
電源を再投入すると、メインコントローラ100は、ステップS910において、印字ユニット2A,印字ユニット2B、および集積ユニット6の各ユニットからの応答を確認し、給紙ユニット4が無く、給紙ユニット2A、印字ユニット2B、および集積ユニット6のみからなる新たな装置構成を認識する。
ここで、印字ユニット2A、印字ユニと2Bの何れもサブ給紙ホッパ26を有しているから、サブ給紙ホッパ26から印字エンジン34に給紙することにより印字を継続できる。そこで、ステップS912において、メインコントローラ100は、前記新たな装置構成に従って印字データを再振分けし、通常印字を継続する。
(D)並列処理プリンタ1000の特長
実施形態1に係る並列処理プリンタ1000は、印字ユニット2A、印字ユニット2B、給紙ユニット4、および集積ユニット6の何れにもメインコントローラ100が装着可能であるから、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bのいずれかが故障した場合には、故障した側の印字ユニット2からメインコントローラ100を外して他の健全なユニットに装着して印字を継続できるら、ユーザは業務を遅延させる必要がない。
しかも、メインコントローラ100は何れかのユニットの筐体内に収納されているから、メインコントローラを収容する独立した筐体を有しない分、コンパクトに構成でき、また軽量にもなる。更に、各ユニットとメインコントローラとを接続するインターフェイスも不要になるから配線が単純化できる。
また、各ユニットを制御するコントローラとして印字コントローラ102、給紙コントローラ104、集積コントローラ106が設けられているから、メインコントローラ100には、各ユニットを直接制御する回路を設ける必要がない。したがって、メインコントローラ100の構成を単純化できる。加えて、メインコントローラ100は、外部インターフェイスからプリンタ言語の形式で受け取った印字データを、プリンタ言語のまま、各印字ユニット2の印字コントローラ102に振り分け、印字コントローラ102において振り分けられた印字データをビットマップデータに変換して印字エンジン34を駆動しているから、メインコントローラ100と印字コントローラ102との間では大量の印字データを高速で授受できる。
更に、印字ユニット2Aおよび2Bと集積ユニット6、給紙ユニット4と印字ユニット2Aおよび2Bとは、夫々1本の共通排紙路8および共通給紙路10が設けられているだけであるから、排紙路や給紙路を印字ユニット2毎に複数設ける場合に比較して並列処理プリンタ1000をコンパクトに形成することができる。
2.実施形態2
図17および図18に、本発明に係る並列処理プリンタの別の例を示す。図17および図18において、図1〜図3と同一の符号は、前記符号が図1〜図3において示す要素と同一の要素を示す。
図17および図18に示すように、実施形態2に係る並列処理プリンタ1002には、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bのみにメインコントローラ装着スロット12が設けられている。
したがって、印字ユニット2Aまたは印字ユニット2Bが故障した場合には、故障した方の印字ユニット2からメインコントローラ100を取り外し、健全な側の印字ユニット2に装着することにより、印字を継続できる。
実施形態2に係る並列処理プリンタ1002は、上記の点を除いては、実施形態1に係る並列処理プリンタと同一である。したがって、印字ユニット2、給紙ユニット4、および集積ユニット6の夫々の構成およびこれらのユニットの配置、並びに個々のユニットの作用および全体的な作用は実施形態1に係る並列処理プリンタ1000と同一である。
3.実施形態3
本発明に係る並列処理プリンタの更に別の例を図19に示す。図19において、図1〜図3と同一の符号は、前記符号が図1〜図3において示す要素と同一の要素を示す。
図19に示すように、実施形態3に係る並列処理プリンタ1004は、実施形態1の並列処理プリンタ1000における給紙コントローラ104と集積コントローラ106とに代えて給排紙コントローラ108を給紙ユニット4に設けた構成を有する。給排紙コントローラ108は、実施形態1における給紙コントローラ104と集積コントローラ106とを1つに纏めた機能を有し、言い換えれば給紙ユニット4から印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bへの給紙と、印字ユニット2Aおよび印字ユニット2Bから集積ユニット6への集積とを制御する機能を有する
実施形態3に係る並列処理プリンタ1004は、上記の点を除いては、実施形態1に係る並列処理プリンタと同一である。
4.実施形態4
実施形態4の並列処理プリンタは、実施形態1の並列処理プリンタにおいて、給紙ユニット4、印字ユニット2A,印字ユニット2B、および集積ユニット6を積層する代わりにラックに収納した例である。
実施形態4の並列処理プリンタ1006の構成を図20および図21に示す。図20および図21において、図1〜図3と同一の符号は、前記符号が図1〜図3において示す要素と同一の要素を示す。
図20および図21に示すように、並列処理プリンタ1006はラック18を有し、給紙ユニット4、印字ユニット2A,印字ユニット2B、および集積ユニット6は下方からこの順にラック18に収納されている。そして、図20に示すように、給紙ユニット4、印字ユニット2A,印字ユニット2B、および集積ユニット6は、何れも抽斗状に形成され、前方に引き出すことによりラック18から脱着できる。
共通バス120は図20および図21には示されていないが、たとえば、ラック18の内部における背板近傍に共通バスを設け、給紙ユニット4、印字ユニット2A,印字ユニット2B、および集積ユニット6を挿入すると、給紙コントローラ104、印字コントローラ102、および集積コントローラ106がコネクタによって前記共通バスと接続されるように構成することができる。
以上の点を除いては、並列処理プリンタ1006は実施形態1の並列処理プリンタ1000と同様の構成および機能を有している。
並列処理プリンタ1006は、実施形態1の並列処理プリンタ1000と同様の特長に加え、以下の特長を有している。即ち、前述したように各ユニットは前方に引き出すことによりラック18から脱着できるから、たとえば印字ユニット2Aまたは印字ユニット2Bが故障したときに、故障した印字ユニット2を前方に引き出してラック18から抜き取るだけで取り外しができる。したがって、前記印字ユニット2の上方に位置するユニットを持ち上げる必要がないので、故障したユニットの取り外しが極めて楽に行える。