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JP4590982B2 - 樹脂付き金属箔 - Google Patents
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本発明は樹脂付き金属箔に関する。
プリント配線板用積層板は、電気絶縁性樹脂組成物をマトリックスとするプリプレグと金属箔、または、プリプレグと樹脂付き金属箔を所定枚数重ね、加熱加圧して一体化したものである。プリント回路をサブトラクティブ法により形成する場合には、金属張積層板が用いられる。この金属張積層板は、プリプレグの表面(片面又は両面)に銅箔などの金属箔を重ねたり、プリプレグと樹脂付き金属箔を重ねて加熱加圧することにより製造される。また複数の回路層を備えた多層配線板では内層回路の上部にさらに第二の回路形成用の樹脂及び金属箔を積層し層間接続を施して回路加工することで製造する方法や絶縁性樹脂層を形成した後、無電解めっきと電気めっきにより上部回路層を形成することで製造する方法などがある。第二の回路形成用の樹脂及び金属箔を積層する方法としてはプリプレグと銅箔を同時に積層プレスする方法や銅箔の上にあらかじめ接着性を有する電気絶縁性樹脂層を設けた、いわゆる樹脂付き金属箔を積層する方法が行われている。電気絶縁性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂などのような熱硬化性樹脂が汎用され、フッ素樹脂やポリフェニレンエーテル樹脂などのような熱可塑性樹脂が用いられることもある。
一方、パーソナルコンピュータや携帯電話等の情報端末機器の普及に伴ってこれらに搭載される印刷回路板は小型化、高密度化が進んでいる。その実装形態はピン挿入型から表面実装型へさらにはプラスチック基板を使用したBGA(ボールグリッドアレイ)に代表されるエリアアレイ型へと進んでいる。BGAのようなベアチップを直接実装する基板ではチップと基板の接続は、熱超音波圧着によるワイヤボンディングで行うのが一般的である。このため、ベアチップを実装する基板は150℃以上の高温にさらされることになり、電気絶縁性樹脂にはある程度の耐熱性が必要となる。
さらに一度実装したチップを外す、いわゆるリペア性も要求される場合があるが、これにはチップ実装時と同程度の熱がかけられるため、基板にはその後、再度チップ実装が施されることになりさらに熱処理が加わることになる。これに伴いリペア性の要求される基板では高温でのサイクル的な耐熱衝撃性も要求され、従来の絶縁性樹脂系では繊維基材と樹脂の間で剥離を起こす場合がある。
耐熱衝撃性、耐リフロー性、耐クラック性に優れ微細配線形成性を向上するために繊維基材にポリアミドイミドを必須成分とする樹脂組成物を含浸したプリプレグが提案されている(例えば特許文献1を参照)。またシリコーン変性ポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂からなる樹脂組成物を繊維基材に含浸した耐熱性の基材が提案されている(例えば特許文献2を参照)。
さらに電子機器の小型化、高性能化に伴い限られた空間に部品実装を施された印刷回路板を収納することが必要となってきている。これには複数の印刷回路板を多段に配し相互をワイヤーハーネスやフレキシブル配線板によって接続する方法がとられている。また、ポリイミドをベースとするフレキシブル基板と従来のリジッド基板を多層化したリジッド−フレックス基板が用いられている。
特開2003−55486号公報 特開平8−193139号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解消し、寸法安定性、耐熱性、耐発塵性、耐衝撃性に優れ、任意に折り曲げ可能な樹脂付き金属箔を提供するものである。
本発明は、次のものに関する。
1.樹脂組成物を含浸した繊維基材と、金属箔とを積層してなる樹脂付き金属箔であって、該樹脂組成物を硬化した樹脂硬化物の弾性率が、25℃で0.1GPa以上、2.0GPa以下である樹脂付き金属箔。
2.繊維基材が、厚み50μm以下の繊維基材である項1に記載の樹脂付き金属箔。
3.樹脂組成物が、熱硬化性樹脂を含む項1又は2に記載の樹脂付き金属箔。
4.熱硬化性樹脂が、グリシジル基を有する樹脂を含む熱硬化性樹脂である項3に記載の樹脂付き金属箔。
5.樹脂組成物が、アミド基を有する樹脂を含む樹脂組成物である項1乃至4いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
6.樹脂組成物が、アクリル樹脂を含む樹脂組成物である項1乃至5いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
7.樹脂組成物が、ポリアミック酸を含む樹脂組成物である項1乃至6いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
8.項1乃至7いずれかに記載の樹脂付き金属箔であって、金属箔と繊維基材を重ねた状態で、繊維基材側から繊維基材に樹脂組成物を含浸させた後、乾燥して得られる樹脂付き金属箔。
9.項1乃至7いずれかに記載の樹脂付き金属箔であって、金属箔上に樹脂組成物を塗布した後、該樹脂組成物に繊維基材を重ね含浸させ、乾燥して得られる樹脂付き金属箔。
本発明における樹脂付き金属箔は、繊維基材を含んでおり寸法安定性に優れる。繊維基材に含浸する樹脂組成物が該樹脂組成物の樹脂硬化物の室温(25℃)での弾性率として0.1から2.0GPaとなるようにすることで、樹脂付き金属箔を印刷回路板としたときに該印刷回路板に衝撃がかかった場合にも、その衝撃を吸収するため実装後の耐衝撃性が向上する。また繊維基材に含浸する樹脂組成物が該樹脂組成物の硬化物の弾性率として0.1から2.0GPaとするために柔軟な樹脂を含浸するため、加工を行う際の発塵が少ない。また50μm以下の繊維基材を使用することと相まって、印刷回路板は任意の部分で任意の状態に折り曲げ可能であり、該印刷回路板を搭載する筐体に高密度に収納することができる。また一般に乾燥収縮や硬化収縮の大きな樹脂では樹脂付き金属箔を製造する際に樹脂を内側に樹脂付き金属箔がカールする現象がみられるが、本発明では樹脂付き金属箔の製造時に金属箔と樹脂組成物を含ませた繊維基材を同時に積層し乾燥させて製造することによりカールがきわめて低減される。
本発明の樹脂付き金属箔は、樹脂組成物を含浸した繊維基材と、金属箔とを積層してなる樹脂付き金属箔であって、該樹脂組成物を硬化した樹脂硬化物の弾性率が、25℃で0.1GPa以上、2.0GPa以下である。本発明の樹脂付き金属箔は、繊維基材を含み吸湿や温度による寸法変化を抑え、基材の寸法安定性を高めている。なお、基材とは、樹脂付き金属箔を硬化したものである。また本発明の樹脂付き金属箔は、半硬化のBステージ状態であることが好ましいが、硬化したCステージ状態でもよい。樹脂硬化物の室温(25℃)での弾性率が、0.1〜2.0GPaの樹脂組成物を使用することで、基材の柔軟性を高め印刷回路板としたときの耐衝撃性を優れたものとしている。
該樹脂組成物を硬化した樹脂硬化物の弾性率は、25℃で、0.1GPa以上、2.0GPa以下であり、0.5〜2.0GPaが好ましく、1〜1.5GPaがより好ましい。弾性率が0.1GPa未満では、印刷回路板を製造する際の取り扱いが困難になるという問題があり、2.0GPa超では、耐衝撃性が低く、また任意の折り曲げが困難となる傾向がある。本発明での弾性率は、樹脂組成物を硬化した樹脂板(樹脂硬化物)の動的粘弾性曲線の25℃における弾性率をいう。
本発明で使用する繊維基材としては、金属箔張り積層板や印刷回路板を製造する際に用いられるものであれば特に制限されないが、通常織布や不織布等の繊維基材が用いられる。繊維基材の材質としては、ガラス、アルミナ、アスベスト、ボロン、シリカアルミナガラス、シリカガラス、チラノ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ジルコニア等の無機繊維やアラミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルフォン、カーボン、セルロース等の有機繊維等及びこれらの混抄系があり、特にガラス繊維の織布が好ましく用いられる。
繊維基材としては、50μm以下の繊維基材が好ましいが、5〜50μmがより好ましく、10〜40μmが特に好ましい。また、繊維基材としてガラスクロスが特に好適に用いられる。厚みが50μm以下のガラスクロスを用いることで、本発明の樹脂付き金属箔は柔軟性を持ち、任意に折り曲げることも可能とし、印刷回路板としたときの耐衝撃性をさらに優れたものとできる。
本発明では、樹脂硬化物の室温(25℃)での弾性率が、0.1〜2.0GPaの樹脂組成物を構成する成分として熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアジン−ビスマレイミド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
本発明では熱硬化性樹脂として、グリシジル基を有する樹脂を含むことが好ましく、エポキシ樹脂を含むことがより好ましい。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ノボラック型フェノール樹脂、オルトクレゾールノボラック型フェノール樹脂等の多価フェノール又は1,4−ブタンジオール等の多価アルコールとエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンを反応させて得られるポリグリシジルエステル、アミン、アミド又は複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導体、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
本発明では、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いることが180℃以下の温度で硬化が可能で、熱的、機械的、電気的特性を向上させるため好ましく、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化剤、2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂とその硬化促進剤または2個以上のグリシジル基を持つエポキシ樹脂と硬化剤、硬化促進剤を用いることが好ましい。またグリシジル基は多いほどよく、3個以上であればさらに好ましい。グリシジル基の数により、配合量が異なり、グリシジル基が多いほど配合量が少なくてもよい。
エポキシ樹脂の硬化剤、硬化促進剤は、エポキシ樹脂と反応するもの、または、硬化を促進させるものであれば制限なく、例えば、アミン類、イミダゾール類、多官能フェノール類、酸無水物類等が使用できる。アミン類として、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、グアニル尿素等が使用でき、多官能フェノール類としては、ヒドロキノン、レゾルシノール、ビスフェノールA及びこれらのハロゲン化合物、さらにホルムアルデヒドとの縮合物であるノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂などが使用でき、酸無水物類としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、メチルハイミック酸等が使用できる。硬化促進剤としては、イミダゾール類としてアルキル基置換イミダゾール、ベンゾイミダゾール等が使用できる。
これらの硬化剤または硬化促進剤の必要な量は、アミン類の場合は、アミンの活性水素の当量と、エポキシ樹脂のエポキシ当量がほぼ等しくなる量が好ましい。硬化促進剤である、イミダゾールの場合は、単純に活性水素との当量比とならず、経験的にエポキシ樹脂100重量部に対して、0.001〜10重量部必要となる。多官能フェノール類や酸無水物類の場合、エポキシ樹脂1当量に対して、フェノール性水酸基やカルボキシル基0.6〜1.2当量必要である。これらの硬化剤または硬化促進剤の量は、少なければ未硬化のエポキシ樹脂が残り、Tg(ガラス転移温度)が低くなり、多すぎると、未反応の硬化剤及び硬化促進剤が残り、絶縁性が低下する。
また本発明に用いる樹脂組成物は、可とう性や耐熱性の向上を目的に高分子量の樹脂成分を含むことも可能である。この目的のための樹脂として、アミド基を有する樹脂やアクリル樹脂、ポリアミック酸を用いることが好ましい。
本発明で用いるアミド基を有する樹脂としては、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アミドエポキシ樹脂などが挙げられるが、ポリアミドイミド樹脂が好ましい。本発明で用いるポリアミドイミド樹脂としては、シロキサン構造を樹脂中に持ったシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂がより好ましく、特に芳香族環を2個以上有するジアミン及びシロキサンジアミンの混合物と無水トリメリット酸を反応させて得られるジイミドジカルボン酸を含む混合物と芳香族ジイソシアネートを反応させて得ることが好ましい。また一分子中にアミド基を10個以上含むポリアミドイミド分子を70モル%以上含むポリアミドイミド樹脂であることが好ましい。その範囲はポリアミドイミド樹脂のGPCから得られるクロマトグラムと別に求めた単位重量中のアミド基のmol数(A)から得ることができる。例えばポリアミドイミド(a)g中に含まれるアミド基のモル数(A)から10×a/Aを一分子中にアミド基を10個含むポリアミドイミド樹脂の分子量(C)としGPCで得られるクロマトグラムの数平均分子量がC以上となる領域が70%以上となることと定義する。アミド基の定量方法はNMR、IR、ヒドロキサム酸−鉄呈色反応法、N−ブロモアミド法などを利用することができる。
また、本発明に用いられるポリアミック酸は、シロキサン構造を含有するポリアミック酸であることが好ましく、更に前記ポリアミック酸を閉環させた際に、下記一般式(1)及び一般式(2)の構造を有する樹脂になるポリアミック酸であることがより好ましい。またシロキサン構造を含有するポリアミック酸としては、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物の反応により得られるポリアミック酸であることが好ましい。
Figure 0004590982

(式中Arは4価の芳香族基を示し、R及びRは2価の炭化水素基を示し、R〜Rは炭素数1〜6の炭化水素基を示し、nは1〜50の整数を示す)
Figure 0004590982

(式中Arは4価の芳香族基を示し、Arは2価の芳香族基を示す)
本発明で使用するテトラカルボン酸二無水物としては、3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、3,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)フタル酸二無水物などがあげられる。なおポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミック酸にシロキサン構造を導入することにより、樹脂付き金属箔の折り曲げが、よりいっそう容易となる。
シロキサン構造を樹脂中に持ったシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、あるいはシロキサン構造を含有するポリアミック酸の合成は、芳香族環を有するジアミンaとシロキサンジアミンbの混合比率が、a/b=99.9/0.1〜0/100(モル比)であると好ましく、a/b=95/5〜30/70であると更に好ましく、a/b=90/10〜40/60であるとより一層好ましい。シロキサンジアミンbの混合比率が多くなるとTgが低下する傾向にある。また、少なくなると樹脂付き金属箔を作製する場合に樹脂中に残存するワニス溶剤量が多くなる傾向がある。
芳香族ジアミン(芳香族環を有するジアミン)としては、例えば(3,3’―ジアミノ)ジフェニルエーテル、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、ベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノ−p−ターフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,6,2’,6’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、5,5’−ジメチル−2,2’−スルフォニル−ビフェニル−4,4’−ジアミン、3,3’−ジヒドロキシビフェニル−4,4’−ジアミン、(4,4’−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3’―ジアミノ)ベンゾフェノン等が例示できる。
本発明で使用するシロキサンジアミンとしては、以下の一般式(3)〜(6)ものが挙げられる。なお下記一般式(3)〜(6)のm及びnは、1以上の整数である。
Figure 0004590982
Figure 0004590982
Figure 0004590982
Figure 0004590982
なお、上記一般式(3)で表されるシロキサンジアミンとしては、X−22−161AS(アミン当量450)、X−22−161A(アミン当量840)、X−22−161B(アミン当量1500)(以上、信越化学工業株式会社製商品名)、BY16−853(アミン当量650)、BY16−853B(アミン当量2200)、(以上、東レダウコーニングシリコーン株式会社製商品名)等が例示できる。上記一般式(6)で表されるシロキサンジアミンとしては、X−22−9409(アミン当量700)、X−22−1660B−3(アミン当量2200)(以上、信越化学工業株式会社製商品名)等が例示できる。
またシロキサン構造を樹脂中に持ったシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂、あるいはシロキサン構造を含有するポリアミック酸の合成には、下記一般式(7)で表される脂肪族ジアミン類を、単独で用いても良く、芳香族ジアミンと併用しても良い。
Figure 0004590982
但し、式中Xはメチレン基、スルホニル基、エーテル基、カルボニル基又は単結合、R及びRはそれぞれ水素原子、アルキル基、フェニル基または置換フェニル基を示し、pは1〜50の整数を示す。R及びRの具体例としては、水素原子、炭素数が1〜3のアルキル基、フェニル基、置換フェニル基が好ましく、フェニル基に結合していてもよい置換基としては、炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン原子等が例示できる。脂肪族ジアミンは、低弾性率及び高Tgの両立の観点から、上記一般式(7)におけるXがエーテル基であることが好ましい。このような脂肪族ジアミンとしては、ジェファーミンD−400(アミン当量400)、ジェファーミンD−2000(アミン当量1000)以上サンテクノケミカル社製商品名等が例示できる。
本発明のポリアミドイミド樹脂の製造方法に用いるジイソシアネートとしては、下記一般式(8)で表される化合物を用いることができる。
Figure 0004590982
式中、Dは少なくとも1つの芳香環を有する2価の有機基、又は、2価の脂肪族炭化水素基であり、−C64−CH2−C64−で表される基、トリレン基、ナフチレン基、ヘキサメチレン基、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン基及びイソホロン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基であることが好ましい。
上記一般式(8)で表されるジイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネート又は芳香族ジイソシアネートを用いることができるが、芳香族ジイソシアネートを用いることが好ましく、両者を併用することが特に好ましい。芳香族ジイソシアネートとしては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、2,4−トリレンダイマー等が例示でき、MDIを用いることが特に好ましい。芳香族ジイソシアネートとしてMDIを用いることにより、得られるポリアミドイミド樹脂の可撓性を向上させることができる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が例示できる。
芳香族ジイソシアネート及び脂肪族ジイソシアネートを併用する場合は、脂肪族ジイソシアネートを芳香族ジイソシアネートに対して5〜10モル%程度添加することが好ましく、かかる併用により、得られるポリアミドイミド樹脂の耐熱性を更に向上させることができる。
本発明の樹脂付き金属箔の樹脂組成物に含まれるアクリル樹脂としては、アクリル酸モノマ、メタクリル酸モノマ、アクリロニトリル、グリシジル基を有するアクリルモノマなどの単独もしくはこれらを複数共重合した共重合物を使用することが可能である。分子量は特に規定されるものではないが標準ポリスチレン換算の重量平均分子量で30万〜100万、好ましくは40万〜80万のものが用いられる。これらのアクリル樹脂にエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を適宜加えて使用することが好ましい。なお、アクリル樹脂として、HTR−860−P3(ナガセケムテックス株式会社製商品名、重量平均分子量85万)、HM6−1M50(ナガセケムテックス株式会社製商品名、重量平均分子量50万)などが例示できる。
また本発明では、難燃性の向上を目的に添加型の難燃剤を使用することもできる。本発明で使用する添加型の難燃剤としてはリンを含有するフィラーが好ましく、リン含有フィラーとしてはOP930(クラリアント社製商品名、リン含有量23.5重量%)、HCA−HQ(三光株式会社製商品名、リン含有量9.6重量%)、ポリリン酸メラミンPMP−100(リン含有量13.8重量%)PMP−200(リン含有量9.3重量%)PMP−300(リン含有量9.8重量%)以上日産化学株式会社製商品名等が挙げられる。
本発明の樹脂付き金属箔の金属箔としては、銅箔やアルミニウム箔が一般的に用いられるが、通常積層板に用いられている厚み5〜200μmのものを使用でき、銅箔が好ましい。また、ニッケル、ニッケル−リン、ニッケル−スズ合金、ニッケル−鉄合金、鉛、鉛−スズ合金等を中間層とし、この両面に0.5〜15μmの銅層と10〜300μmの銅層を設けた3層構造の複合箔あるいはアルミニウムと銅箔を複合した2層構造複合箔を用いることができる。
本発明では、樹脂組成物に、必要に応じて各種の樹脂や添加剤などを加え、有機溶媒中で混合、溶解、分散して、ワニス状にしても良い。このような有機溶媒としては、溶解性が得られるものであれば制限するものでなく、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、スルホラン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
本発明の樹脂付き金属箔の製造方法等は特に制限するものではないが,例えば以下の製造方法で、製造してもよい。金属箔の上に繊維基材を重ね、樹脂組成物のワニスを、繊維基材の側から供給して含浸させて塗工する、あるいは金属箔上に樹脂組成物のワニスを所定の厚みに塗布した後、繊維基材を重ねて樹脂組成物のワニスを含浸させた後、乾燥する。なお樹脂組成物のワニスを金属箔上に所定の厚みに塗布する方法としては、通常はギャップの間を被塗工物(金属箔)を通過させるコータが使用でき、そして樹脂組成物のワニス状態の塗膜厚みが、50〜500μmの場合、コンマコータが好ましい。また、また、樹脂組成物のワニスを繊維基材のみに含浸させ、80℃〜180℃の範囲で乾燥させて、プリプレグを製造し、更に金属箔と前記プリプレグを、プリプレグの硬化が進まない範囲、例えば80℃〜120℃の範囲で、加熱加圧し、樹脂付き金属箔を製造してもよい。
樹脂付き金属箔の製造条件等は特に制限するものではないが,ワニスに使用した有機溶媒が80重量%以上揮発していることが好ましい。このため,製造方法や乾燥条件等も制限はなく,乾燥時の温度は80℃〜180℃,時間はワニスのゲル化時間との兼ね合いで特に制限はない。ワニスの含浸量は、ワニス固形分と基材の総量に対して、ワニス固形分が30〜80重量%になるようにされることが好ましい。なお耐熱性の高いポリアミック酸やポリアミドイミド樹脂にシロキサン構造を持たせたことにより、残存有機溶媒分を少なくすることができ、熱処理の際のボイドの発生や積層工程において有機溶媒揮発によるフクレの発生を防止でき、はんだ耐熱性をより優れたものとすることができる。
本発明の樹脂付き金属箔を用いた金属張積層板の製造方法は、例えば次の通りである。本発明における樹脂付き金属箔に銅箔を重ねるか又は2枚の樹脂付き金属箔を樹脂面が向かい合うようにして積層した積層体を通常150〜280℃、好ましくは180℃〜250℃の範囲の温度で、通常0.5〜20MPa、好ましくは1〜8MPaの範囲の圧力で、加熱加圧成形することにより金属張積層板を製造することができる。金属箔を使用して金属張積層板とすることにより、これに回路加工を施して印刷回路板とすることもできる。また前述したように、本発明の樹脂付き金属箔を加熱処理することでCステージ状態の樹脂付き金属箔とすることができる。加熱処理条件は、例えば、通常150〜280℃、好ましくは180℃〜250℃の範囲の温度で、Cステージ状態の樹脂付き金属箔としてもよい。そしてCステージ状態の樹脂付き金属箔を使用して、これに回路加工を施して印刷回路板とすることもできる。なお、回路加工は、一般的な方法であるサブトラクティブ法やアディティブ法を使用できる。
また樹脂付き金属箔を、別途作製した印刷回路板と積層することで、多層配線板とすることが可能である。このとき樹脂付き金属箔を介して各層の回路どうしを層間接続するには、樹脂付き金属箔に層間接続用の穴をレーザなどによりあらかじめ加工しておき導電ペーストやめっきにより接続する方法や、各回路板の内層回路上にあらかじめ設けた接続用バンプを用いる方法などがあるが、特に限定するものではない。
以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(合成例1)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)41.0g(0.50mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−9409(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量2200)132.0g(0.50mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)573gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)55.0g(0.22mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂分33重量%)を得た。
(合成例2)
環流冷却器を連結したコック付き25mlの水分定量受器、温度計、撹拌器を備えた1リットルのセパラブルフラスコに芳香族環を2個以上有するジアミンとしてDDS(ジアミノジフェニルスルホン)14.9g(0.06mol)、シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量430)43.0g(0.05mol)、脂肪族ジアミンとしてジェファーミンD2000(サンテクノケミカル社製商品名、アミン当量1000)90.0g(0.045mol)、ジアミンとしてワンダミン(新日本理化株式会社製商品名)11.5g(0.055mol)、TMA(無水トリメリット酸)80.7g(0.42mol)を非プロトン性極性溶媒としてNMP(N−メチル−2−ピロリドン)690gを仕込み、80℃で30分間撹拌した。そして水と共沸可能な芳香族炭化水素としてトルエン150mlを投入してから温度を上げ約160℃で2時間環流させた。水分定量受器に水が約7.2ml以上たまっていること、水の留出が見られなくなっていることを確認し、水分定量受器にたまっている留出液を除去しながら、約190℃まで温度を上げて、トルエンを除去した。その後、溶液を室温(25℃)に戻し、芳香族ジイソシアネートとしてMDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)55.1g(0.22mol)を投入し、190℃で2時間反応させた。反応終了後、ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液(樹脂分28重量%)を得た。
(実施例1)
合成例1のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液全量858g(樹脂固形分33重量%)とエポキシ樹脂としてZX1548−3(東都化成株式会社製商品名)188.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、1−シアノエチル−2−エチル−1−メチルイミダゾール0.7gを配合し、均一になるまで約1時間撹拌した後、脱泡のため24時間、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例2)
合成例2のシロキサン変性ポリアミドイミド樹脂のNMP溶液全量959g(樹脂固形分28重量%)とエポキシ樹脂としてNC3000(日本化薬株式会社製商品名)179.0g(樹脂固形分50重量%のジメチルアセトアミド溶液)、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール0.2gを配合し、均一になるまで約1時間撹拌した後、リン含有フィラーとしてOP930(クラリアント社製商品名)56gを加えさらに1時間撹拌したのち200メッシュのナイロン布を通し、室温(25℃)で静置して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例3)
エポキシ樹脂としてEPICLON153(大日本インキ株式会社製商品名)340.0g、硬化剤としてFG−2000(帝人化成株式会社製商品名)181g、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1.0gをメチルイソブチルケトン600.0gに溶解した後、アクリル樹脂としてHTR−860−P3(ナガセケムテックス株式会社製商品名:15重量%メチルエチルケトン溶液)287.0gを加えてさらに1時間、撹拌して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例4)
エポキシ樹脂としてBREN−S(日本化薬株式会社製商品名)300g、硬化剤としてFG−2000(帝人化成株式会社製商品名)181.0g、硬化促進剤として1−シアノエチル−2−エチル−1−メチルイミダゾール、1.0gをメチルイソブチルケトン600.0gに溶解した後、アクリル樹脂としてHTR−860−P3(ナガセケムテックス株式会社製商品名:15重量%メチルエチルケトン溶液)287.0gを加えてさらに1時間、撹拌して樹脂組成物ワニスとした。
(実施例5)
1リットルのセパラブルフラスコに3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(OPDA)31.0g(0.10mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)250g、を入れ室温で撹拌した。シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルKF−8010(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量430)34.4g(0.04mol)を滴下ロートを用いて滴下し、この反応溶液を撹拌下で氷冷し、芳香族ジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)24.6g(0.06mol)添加して室温(25℃)で2時間撹拌してポリアミック酸を得た。これを樹脂組成物ワニスとした。
(実施例6)
1リットルのセパラブルフラスコに3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)32.2g(0.10mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)300g、を入れ室温で撹拌した。シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161B(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量1560)124.8g(0.04mol)を滴下ロートを用いて滴下し、この反応溶液を撹拌下で氷冷し、芳香族ジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)24.6g(0.06mol)添加して室温(25℃)で2時間撹拌してポリアミック酸を得た。これを樹脂組成物ワニスとした。
(実施例7)
1リットルのセパラブルフラスコに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)29.4g(0.10mol)、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)300g、を入れ室温で撹拌した。シロキサンジアミンとして反応性シリコンオイルX−22−161A(信越化学工業株式会社製商品名、アミン当量900)72.0g(0.04mol)を滴下ロートを用いて滴下し、この反応溶液を撹拌下で氷冷し、芳香族ジアミンとしてBAPP(2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン)24.6g(0.06mol)添加して室温(25℃)で2時間撹拌してポリアミック酸を得た。これを樹脂組成物ワニスとした。
(樹脂付き金属箔の作製)
電解銅箔F2−WS−18(古河電工株式会社製商品名)の上に厚さ20μmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製商品名1027)を重ね、実施例1〜4で作製した樹脂組成物ワニスを乾燥後の厚みが50μmになるように塗布し、150℃で15分加熱、乾燥して樹脂分70重量%の樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を得た。
また厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製、商品名F2−WS−12)と厚さ28μmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製、商品名1037)を重ねて、実施例5のポリアミック酸のNMP溶液(樹脂組成物ワニス)を含浸乾燥後の樹脂組成物の厚みが50μmになるように、ガラスクロスに含浸し150℃で15分乾燥し、樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を作製した。更にその後250℃の加熱条件で60分処理し、Cステージ状態の樹脂付き金属箔とした。
また厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製、商品名F2−WS−12)と厚さ28μmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製、商品名1037)を重ねて、実施例6のポリアミック酸のNMP溶液(樹脂組成物ワニス)を含浸乾燥後の樹脂組成物の厚みが40μmになるように、ガラスクロスに含浸し150℃で15分乾燥し、樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を作製した。更にその後250℃の加熱条件で60分処理し、Cステージ状態の樹脂付き金属箔とした。
また厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製、商品名F2−WS−12)と厚さ28μmのガラスクロス(旭シュエーベル株式会社製、商品名1037)を重ねて、実施例7のポリアミック酸のNMP溶液(樹脂組成物ワニス)を含浸乾燥後の樹脂組成物の厚みが40μmになるように、ガラスクロスに含浸し150℃で15分乾燥し、樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を作製した。更にその後250℃の加熱条件で60分処理し、Cステージ状態の樹脂付き金属箔とした。
(両面銅張積層板の作製)
実施例1〜4の樹脂付き金属箔をそれぞれ樹脂面が合わさるようにして重ね、下記表1に示した条件でプレス積層し両面銅張積層板を作製した。
(比較例1)
電解銅箔F2−WS−18の上に実施例1で作製した樹脂組成物ワニスを乾燥後の厚みが50μmになるように塗布し、150℃で15分加熱、乾燥して繊維基材を含まない樹脂分70重量%の樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を得た。更に樹脂付き金属箔をそれぞれ樹脂面が合わさるようにして重ね、下記表1に示した条件でプレス積層し両面銅張積層板を作製した。
(比較例2)
電解銅箔F2−WS−18の上に実施例1で作製した樹脂組成物ワニスを乾燥後の厚みが50μmになるように塗布し、150℃で15分加熱、乾燥して繊維基材を含まない樹脂分70重量%の樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を得た。更に樹脂付き金属箔をそれぞれ樹脂面が合わさるようにして重ね、下記表1に示した条件でプレス積層し両面銅張積層板を作製した。
(比較例3)
厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製、商品名F2−WS−12)上に、実施例6のポリアミック酸のNMP溶液(樹脂組成物ワニス)を、乾燥後の厚みが40μmとなるように塗布し、150℃で15分乾燥し、繊維基材を含まない樹脂付き金属箔(Bステージ状態)を作製した。さらに200℃で60分熱硬化処理を行って、繊維基材を含まないCステージ状態の樹脂付き金属箔とした。
Figure 0004590982
(弾性率の測定)
実施例1〜7、比較例1〜3の樹脂組成物を厚さ12μmの電解銅箔(古河電工株式会社製、商品名F2−WS−12)に試料厚みが約50〜100μmになるように塗工し、以下の条件で硬化した。実施例1〜2は、150℃で15分加熱後、230℃で60分加熱、実施例3〜4は、150℃で15分加熱後、180℃で60分加熱、実施例5〜7は、150℃で15分加熱後、250℃で60分加熱、比較例1は、150℃で15分加熱後
230℃で60分加熱、比較例2は、150℃で15分加熱後、180℃で60分加熱、比較例3は、150℃で15分加熱後、250℃で60分加熱した。その後、銅箔をエッチングにより除去して得られた樹脂硬化物を試験用基板とした。この試験用基板を約30mm×5mmに切り出し、UBM社製動的粘弾性測定装置Reogel−E−4000を用い、測定長20mm、測定周波数10Hzの条件で測定を行った。得られた動的粘弾性曲線の25℃の弾性率を測定値とした。結果を表2に示した。
(線熱膨張係数の測定)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。また実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。この試験用基板を5mm×20mmに切り出し、熱機械分析装置(TMA)により引張りモード、昇温速度10℃/分の条件で線熱膨張係数を測定した。結果を表2に示した。
(吸湿時の寸法変化率の測定)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。この試験用基板を105℃で1時間乾燥後250mm×250mmに切り出し、100mm間隔に2mmφのドリルで穴を明け三次元測定装置でドリル穴の中心間距離を測定した。その後プレッシャークッカーを用いて121℃飽和の条件で2時間吸湿させ表面の水分を拭き取ってから再度、三次元測定装置でドリル穴の中心間距離を測定した。吸湿前後のドリル穴の中心間距離から吸湿時の寸法変化率を求めた。結果を表2に示した。
(耐衝撃性の評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板と、実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)に通常のドリル加工、めっき、フォトリソ工程により直径0.25mmの接続穴250穴を有するデイジーチェーンパターン4列の印刷回路板を作製し、それぞれの始点と終点をはんだによりリード線で接続し、一列1000穴の導通パターンとして初期の抵抗を測定した。その後、各印刷回路板を所定の筐体に搭載し高さ1.5mから所定の回数落下させ断線の有無、抵抗値を測定した。1000回落下させた後、抵抗値の変化率が、10%以内を○、10%超を×とした。結果を表2に示した。
(埋め込み性の評価)
ライン/スペースがそれぞれ50μm/50μm、75μm/75μm、100μm/100μmの櫛形パターンを形成した内層回路板(導体厚み12μm)の上に実施例1〜4及び比較例1〜2の樹脂付き金属箔(銅箔)を、内層回路板の回路面と、樹脂付き金属箔(銅箔)の樹脂面が合わさるようにして重ね、表1に示した条件で積層プレスした。得られた積層板の銅箔をエッチングにより除去し、内層回路板の内層回路への樹脂の埋め込み性を目視により評価した。○:ボイドやかすれなし、×:ボイドやかすれありとした。結果を表2に示した。
(銅箔引き剥がし強さの測定)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板と、実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)の金属箔接着強度(銅箔引き剥がし強さ)を測定した。結果を表2に示した。
(はんだ耐熱性の評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板と、実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)を、260℃、288℃及び300℃のはんだ浴に浸漬し、はんだ耐熱性を評価した。表2には、300℃のはんだ浴に浸漬した際の、ふくれ、剥がれ等の異常が認められるまでの時間を示した。
(180度折り曲げ性の評価)
実施例1〜4及び比較例1〜2の両面銅張積層板の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。また実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。この試験用基板を直径2mmのガラス棒と、試験用基板の折り曲げ箇所の内側を隙間なく接触させるように180度折り曲げ、試験用基板のクラックや破断の有無を調べた。○:クラックや破断なし、×:クラックや破断ありとした。結果を表2に示した。
(発塵性の評価)
実施例1〜7及び比較例1〜3の樹脂付き金属箔(Bステージ状態)をカッターで所定の大きさに切り出し、樹脂粉の発生の有無を調べた。○:樹脂粉の発生なし、×:樹脂粉の発生ありとした。結果を表2に示した。
(吸水率の測定)
実施例5〜7及び比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)の銅をエッチングにより除去し、試験用基板とした。この試験用基板をプレッシャークッカーを用いて121℃飽和の条件で2時間吸湿させ、吸水率を求めた。結果を表2に示した。
(樹脂付き金属箔のカールの評価)
実施例1〜7及び比較例1〜3の樹脂付き金属箔(Bステージ状態)のカールの状態を評価した。結果を表2に示した。
Figure 0004590982
実施例1〜7の樹脂組成物ワニスを用いて作製した繊維基材を含む樹脂付き金属箔(Bステージ状態)は、カールなどはみられず外観上の問題もないことがわかった。それに対し比較例1〜3に示したように銅箔に直接、樹脂組成物ワニスを塗工したものは、樹脂面を内側にしてカールがみられ、そのカールも大きかった。
作製した両面銅張積層板及びCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)の金属箔接着強度(銅箔引き剥がし強さ)は、いずれも0.9〜1.2kN/mであった。また260℃、288℃及び300℃のはんだ浴に浸漬し、はんだ耐熱性を測定した結果、いずれの温度でも5分以上、ふくれ、剥がれ等の異常が見られなかった。なお、比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)では、熱硬化処理の際、銅箔を外側にしてカールが生じ、平坦な樹脂付き金属箔(銅箔)は、得られず、はんだ耐熱性の評価は不可であった。なお実施例5〜7の吸水率は、0.88〜0.96重量%であった。そして繊維基材を含まない比較例3では、1.81重量%であった。
実施例1〜7の樹脂組成物を硬化した樹脂硬化物の弾性率は、0.8〜1.5GPaであった。弾性率が、0.8〜1.5GPaの樹脂硬化物(樹脂組成物)を用いた試験用基板の線熱膨張係数は、実施例1〜7では9〜16ppmと小さな値であったが、繊維基材を含まない比較例1及び2では、それぞれ150ppm、300ppmと大きかった。また比較例3では、30ppmであった。また吸湿時の寸法変化率は、実施例1〜4では0.01%〜0.02%と小さな値であったが、比較例1及び2では0.5%、0.2%と大きかった。
180度の折り曲げを行ったところ、実施例1〜7及び比較例1〜3のいずれもクラックなどを生じずに折り曲げることが可能であった。また樹脂付き金属箔をカッターで所定の大きさに切り出したところ、実施例1〜7及び比較例1〜3のいずれも樹脂粉などの発生はみられなかった。また内層回路の埋め込み性は、実施例1〜4及び比較例1〜2のいずれも良好であった。また耐衝撃性に関しても、実施例1〜7及び比較例1〜2のいずれも、良好であった。なお、比較例3のCステージ状態の樹脂付き金属箔(銅箔)では、熱硬化処理の際、銅箔を外側にしてカールが生じ、平坦な印刷回路板は、得られず、耐衝撃性の評価は不可であった。



Claims (9)

  1. 樹脂組成物を含浸した繊維基材と、金属箔とを積層してなる樹脂付き金属箔であって、該樹脂組成物を硬化した樹脂硬化物の弾性率が、25℃で0.1GPa以上、1.5GPa以下である樹脂付き金属箔。
  2. 繊維基材が、厚み50μm以下の繊維基材である請求項1に記載の樹脂付き金属箔。
  3. 樹脂組成物が、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物である請求項1又は2に記載の樹脂付き金属箔。
  4. 熱硬化性樹脂が、グリシジル基を有する樹脂を含む熱硬化性樹脂である請求項3に記載の樹脂付き金属箔。
  5. 樹脂組成物が、アミド基を有する樹脂を含む樹脂組成物である請求項1乃至4いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
  6. 樹脂組成物が、アクリル樹脂を含む樹脂組成物である請求項1乃至5いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
  7. 樹脂組成物が、ポリアミック酸を含む樹脂組成物である請求項1乃至6いずれかに記載の樹脂付き金属箔。
  8. 請求項1乃至7いずれかに記載の樹脂付き金属箔であって、金属箔と繊維基材を重ねた状態で、繊維基材側から繊維基材に樹脂組成物を含浸させた後、乾燥して得られる樹脂付き金属箔。
  9. 請求項1乃至7いずれかに記載の樹脂付き金属箔であって、金属箔上に樹脂組成物を塗布した後、該樹脂組成物に繊維基材を重ね含浸させ、乾燥して得られる樹脂付き金属箔。
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