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JP4591597B2 - 多相交流同期電動機の駆動装置 - Google Patents
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JP4591597B2 - 多相交流同期電動機の駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スター結線されているステータコイルを有する多相交流同期電動機の駆動装置に関するものである。
従来、この種の三相交流同期電動機の駆動装置では、例えば、特許文献1に示すように、三相交流同期電動機の三相交流電流を出力するインバータ回路と、インバータ回路を制御する制御回路とを備えるものがある。
インバータ回路には、直列接続された一対のトランジスタが3組、正極母線と負極母線との間に並列接続されている。加えて、インバータ回路には、トランジスタ毎にトランジスタに逆並列に接続されたダイオードが設けられている。
ステータコイルの中性点とインバータ回路の負極母線との間には、直流電源が接続されている。インバータ回路の負極母線と正極母線との間には、コンデンサが接続されている。
制御回路は、6個のトランジスタをスイッチング動作させることにより、正極母線と負極母線との間の電圧差に基づいて三相交流電動機に三相交流電流を出力する。
6個のトランジスタのうち負極母線側のトランジスタがオンしたときには、直流電源からステータコイルに電流が流れるため、ステータコイルには、電流に基づいてエネルギが蓄えられる。
負極母線側トランジスタがオフしたときには、前記エネルギに基づいた電流が、ステータコイルから正極母線側ダイオードおよび正極母線を通してコンデンサのプラス電極側に電流が流れる。したがって、6個のトランジスタをスイッチング動作させることにより、ステータコイルに三相交流電流を出力しつつ、コンデンサに電荷を蓄えることになる。
特許第3223842号公報
上述の駆動装置において、ステータコイルからコンデンサに流れる電流に基づいてコンデンサに電荷を蓄える際に、ステータコイルに熱損失が生じる。
したがって、トランジスタのスイッチング動作によりコンデンサに多くの電荷量を蓄える場合には、ステータコイルに生じる熱損失が大きくなり、三相交流同期電動機を駆動する際の効率が悪化する。
本発明は上記点に鑑みて、多相交流同期電動機を駆動する際の効率が向上するようにした多相交流同期電動機の駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、2に記載の発明では、前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオフに伴って前記エネルギに基づき前記ステータコイル(1)から前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をバイパスして前記コンデンサ(30)のプラス電極側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
前記負極母線側スイッチング素子のオン時間が前記正極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の前記第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最大値側にオフセットしていることを特徴とする。
したがって、例えば、正極母線側スイッチング素子のオン時間と負極母線側スイッチング素子のオン時間とが同じ時間になる場合に比べて、ステータコイルにエネルギを蓄える時間を短くすることができるので、ステータコイルに蓄えるエネルギを減らすことができる。このため、コンデンサに電荷を蓄える際に、ステータコイルに生じる熱損失を減らすことができる。したがって、多相交流同期電動機を駆動する際の効率が向上することができる。
請求項に係る発明では、前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値と前記搬送波の最大値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値と前記搬送波の最大値より所定値小さい値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最大値側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S140)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であるか否かを判定する判定手段(S120)と、を備え、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であると前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値より大きいと前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第2電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記正極母線側スイッチング素子を通して前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオフに伴って前記エネルギに基づいて前記コンデンサ(30)のマイナス電極から前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をバイパスして前記ステータコイル(1)側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
前記正極母線側スイッチング素子のオン時間が前記負極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最小値側にオフセットしていることを特徴とする。
これにより、例えば、正極母線側スイッチング素子のオン時間と負極母線側スイッチング素子のオン時間とが同じ時間になる場合に比べて、ステータコイルにエネルギを蓄える時間を短くすることができるので、ステータコイルに蓄えるエネルギを減らすことができる。このため、コンデンサに電荷を蓄える際に、ステータコイルに生じる熱損失を減らすことができる。したがって、多相交流同期電動機を駆動する際の効率が向上することができる。
請求項に係る発明では、前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値と前記搬送波の最小値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値と前記搬送波の最小値より所定値大きい値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記搬送波の第2基準電位と同じ電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最小値側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S140)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であるか否かを判定する判定手段(S120)と、を備え、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であると前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値より大きいと前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第2電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする。
請求項に係る発明では、プラス電極が前記正極母線(22)に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続されているコンデンサ(30)と、
第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいときには前記負極母線側スイッチング素子をオンして前記正極母線側スイッチング素子をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記負極母線(21)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
前記負極母線側スイッチング素子のオン時間が前記正極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値が前記搬送波の最大値より大きい値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
したがって、請求項1、2に係る発明に比べて、ステータコイルにエネルギを蓄える時間を短くすることができるので、コンデンサに電荷を蓄える際に、ステータコイルに生じる熱損失を減らすことができる。このため、請求項1に係る発明に比べて、多相交流同期電動機を駆動する際の効率が向上することができる。
請求項に係る発明では、前記第1電圧指令波の最大値の上限として予め設定された上限値に前記第1電圧指令波の最大値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項に係る発明では、前記第1電圧指令波の最大値の上限として予め設定された上限値より所定値小さい値と前記第1電圧指令波の最大値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項10に係る発明では、前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の最大値が前記搬送波の最大値より大きい値になるように前記相毎の前記第2電圧指令波を電圧のプラス側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S145)と、
前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値を前記搬送波の最大値側にオフセットした前記相毎の第3電圧指令波を算出する第3の算出手段(S147)と、
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であるか否かを判定する判定手段(S120a)とを備え
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値以上であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第3電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする。
請求項11に係る発明では、プラス電極が前記正極母線(22)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)に接続されているコンデンサ(30)と、
第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の前記一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいとき前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオンして前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記正極母線側スイッチング素子を通して前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオフに伴って前記エネルギに基づいて前記コンデンサ(30)のマイナス電極から前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をバイパスして前記ステータコイル(1)側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
前記正極母線側スイッチング素子のオン時間が前記負極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値が前記搬送波の最小値より小さい値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
したがって、請求項4、5に係る発明に比べて、ステータコイルにエネルギを蓄える時間を短くすることができるので、コンデンサに電荷を蓄える際に、ステータコイルに生じる熱損失を減らすことができる。このため、請求項4、5に係る発明に比べて、多相交流同期電動機を駆動する際の効率が向上することができる。
請求項12に係る発明では、前記第1電圧指令波の最小値の下限として予め設定された下限値に前記第1電圧指令波の最小値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項13に係る発明では、前記第1電圧指令波の最小値の下限として予め設定された下限値より所定値大きい値と前記第1電圧指令波の最小値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする。
請求項14に係る発明では、前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
前記相毎の前記第2電圧指令波の最小値が前記搬送波の最小値より小さい値になるように前記相毎の前記第2電圧指令波を電圧のマイナス側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S145)と、
前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値を前記搬送波の最小値側にオフセットした前記相毎の第3電圧指令波を算出する第3の算出手段(S147)と、
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であるか否かを判定する判定手段(S120a)とを備え
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値以上であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第3電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に本発明に係る三相交流同期電動機の駆動装置の第1実施形態を示す。図1は駆動装置の回路構成と三相交流同期電動機の一部の構成とを示す。
駆動装置10は、直流電圧に基づいて三相交流電流を三相交流同期電動機に出力して三相交流同期電動機を駆動する。三相交流同期電動機の回転軸には、例えば、圧縮機構等の負荷が接続されている。
三相交流同期電動機は、例えば永久磁石が埋め込まれたロータ(図示省略)と、ロータに回転磁界を与えるステータコイル1を備える。ステータコイル1は、U相コイル1a、V相コイル1b、およびW相コイル1cがスター結線されて中性点1xを有するものである。ステータコイル1の中性点1xとグランドとの間には、直流電源3が配置されている。
本実施形態では、三相交流同期電動機は、ロータの位置情報を検出するセンサが取り付けられていない構成になっている。
駆動装置10は、インバータ回路20、コンデンサ30、電流センサ40、電圧センサ45、および制御回路50を備える。インバータ回路20は、直流電源3の出力電圧とコンデンサ30のプラス電極とマイナス電極との間の電圧差とに基づいて三相交流電流をステータコイル1に出力する。
インバータ回路20は、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6およびダイオードD1、D2、D3、D4、D5、D6から構成されている。
トランジスタSW1、SW4は負極母線21と正極母線22との間に直列接続され、トランジスタSW2、SW5は負極母線21と正極母線22との間で直列接続され、トランジスタSW3、SW6は負極母線21と正極母線22との間で直列接続されている。負極母線21は、グランドに接続されている。
トランジスタSW1、SW4は、W相に対応するように設けられており、トランジスタSW1、SW4の共通接続点T1は、W相コイル1cに接続されている。トランジスタSW2、SW5は、V相に対応するように設けられており、トランジスタSW2、SW5の共通接続点T2は、V相コイル1bに接続されている。トランジスタSW3、SW6は、U相に対応するように設けられており、トランジスタSW3、SW6の共通接続点T3は、U相コイル1aに接続されている。
なお、トランジスタSW1、SW2…SW6としては、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタや電界効果型トランジスタ等の半導体トランジスタが用いられている。
ダイオードD1、D2、D3、D4、D5、D6は、トランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6のうち対応するトランジスタに逆並列になるように配置されている。
コンデンサ30は、直流電源3とともに出力電圧をインバータ回路20に与える。コンデンサ30のプラス電極は、インバータ回路20の正極母線22に接続されている。コンデンサ30のマイナス電極は、負極母線21に接続されている。
電流センサ40は、U相電流iu、V相電流iv、およびW相電流iwをそれぞれ検出する。U相電流iuは、トランジスタSW3、SW6の共通接続点T3からU相コイル1aに流れる電流である。V相電流ivは、トランジスタSW2、SW5の共通接続点T2からV相コイル1bに流れる電流である。W相電流iwは、トランジスタSW1、SW4の共通接続点T1からW相コイル1cに流れる電流である。
なお、図中電流iu、1v、iwの電流の流れる方向は、それぞれ各矢印の方向を正とする。
電圧センサ45は、直流電源3のプラス電極とマイナス電極との間の電圧を検出するセンサである。
制御回路50は、マイクロコンピュータ、およびメモリから構成され、後述するようにセンサ40、45のそれぞれの検出値と電子制御装置7から与えられる目標回転数とに基づいてトランジスタSW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SW6を制御する処理を実行する。
次に、本実施形態の作動について図2を参照して説明する。
図2は、制御回路50によるPWM制御処理を示すフローチャートである。制御回路50は、図2のフローチャートにしたがってPWM制御処理を実行する。PWM制御処理は繰り返し実行される。
PWM制御処理は、電圧指令波と搬送波との比較に応じてインバータ回路20を制御する処理である。本実施形態の搬送波(図3中Ka参照)は、基準電位(具体的には、零電位)からプラス側およびマイナス側に電圧が周期的に変化する三角波である。搬送波の波高値VBには、電圧センサ45の検出値が設定される。
以下、PWM制御処理の詳細について説明する。
まず、ステップS100において、目標回転数Ncに実際の回転数Naに近づけるための電圧指令波(図3中VS参照)を算出する。電圧指令波VSは、例えば三相固定座標系の電圧指令波であり、電圧指令波VSの算出に際しては、例えば周知のモータ電圧方程式が用いられる。
電圧指令波VSは、相毎の第2の電圧指令波をなすもので、U相指令波VU、V相指令波VV、およびW相指令波VWから構成される三相の指令波である。指令波VU、VV、VWは、搬送波Kaの基準電位(第2基準電位)と同一電位の基準電位からプラス側およびマイナス側に電圧が周期的に変化する正弦波である。
次に、ステップS110において、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxを求める。
具体的には、三相固定座標系の電圧指令波VSを回転座標系(すなわち、d−q座標系)に変換して回転座標系の電圧指令波(vd、vq)を求める。電圧指令波VSを回転座標系で表した場合において、vdはd軸上の電圧指令波VSの成分であり、vqはq軸上の電圧指令波VSの成分である。さらに、回転座標系の電圧指令波(vd、vq)を数式1に代入して電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxを求める。
Figure 0004591597
次に、ステップS120において、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VB以下であるか否かを判定する。電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VB以下であるとき、YESと判定してステップS130に進んで、補正値Δvを数式2により求める。
Figure 0004591597
次のステップS140において、数式3、4、5を用いて電圧指令波VSを補正して電圧指令波VSa(図4参照)を算出する。電圧指令波VSaのうちU相指令波をVUa、V相指令波をVVa、W相指令波をVWaとする。
Figure 0004591597
Figure 0004591597
Figure 0004591597
このように、搬送波Kaの基準電位から搬送波Kaの最大値側に電圧指令波VSの基準電位をオフセットさせることにより電圧指令波VSaを求めることになる。電圧指令波VSaは、相毎の第1の電圧指令波をなすもので、電圧指令波VSと周期および振幅値が同一値である波である。電圧指令波VSaはその最大値が搬送波Kaの最大値と同一値になっている。電圧指令波VSaの基準電位が第1基準電位に相当する。
その後、ステップS150に進んで、電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20の制御信号を求める。
具体的には、電圧指令波VSaと搬送波Kaと相毎に比較してトランジスタSW1、SW2、…SW6のうちいずれをオンさせるかを決定する。
U相指令波VUaは、トランジスタSW3、SW6に対応している。U相指令波VUaが搬送波Kaより大きいときには、正極母線22側のトランジスタSW3をオンして負極母線21側トランジスタSW6をオフする。U相指令波VUが搬送波Kaより小さいときには、トランジスタSW3をオフしてトランジスタSW6をオンする。
V相指令波VVaは、トランジスタSW2、SW5に対応している。U相指令波VUaの場合と同様に、V相指令波VVaと搬送波Kaとの比較に応じて、正極母線22側のトランジスタSW2および負極母線21側トランジスタSW5のうち一方のトランジスタをオフして、他方のトランジスタをオンする。
同様に、W相指令波VWaと搬送波Kaとの比較に応じて、正極母線22側のトランジスタSW1および負極母線21側トランジスタSW4のうち一方のトランジスタをオフして、他方のトランジスタをオンする。
このようにトランジスタSW1、SW2、…SW6のうちいずれをオンさせるかを決定し、この決定された情報を含む制御信号を求めることになる。
また、ステップS120において、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VBより大きい場合には、NOと判定してステップS150に進んで、電圧指令波VSと搬送波Kaと相毎に比較してトランジスタSW1、SW2、…SW6のうちいずれをオンさせるかを決定し、この決定された情報を含む制御信号を求めることになる。この場合の制御信号を求める処理は、上述の如く、電圧指令波VSaと搬送波Kaとを比較して制御信号を求める処理と実質的同様であるため、説明を省略する。
その後、ステップS100に戻り、ステップS110、S120のYES判定、S130、S140、S150(あるいは、ステップS110、S120のNO判定、S150)の処理を繰り返して、インバータ回路20の制御信号を繰り返し求めることになる。
以上のように、トランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する制御信号がインバータ回路20に出力されると、トランジスタSW1、SW2、…SW6がスイッチング動作する。これに伴い、共通接続点T1、T2、T3から三相交流電流がステータコイル1に出力される。
このため、ステータコイル1から回転磁界が発生する。これに伴い、ロータが回転磁界に同期して回転する。
また、負極母線21側のトランジスタSW4、SW5、SW6のスイッチング動作に伴って、コンデンサ30に電荷が蓄積される。
負極母線21側のトランジスタのうち例えばトランジスタSW4がオンすると、直流電源3から中性点1xを通してW相コイル1cおよびトランジスタSW4を通してグランドに電流が流れる。このとき、W相コイル1cにエネルギが蓄積される。その後、トランジスタSW4がオフすると、W相コイル1cのエネルギに基づいた電流がダイオードD1を通して正極母線22側に流れる。
すなわち、トランジスタSW4がオフすると、W相コイル1cから電流がトランジスタSW1をバイパスして正極母線22側に流れる。この電流は、充電電流としてコンデンサ30のプラス電極側に流れ、コンデンサ30に電荷を蓄積することになる。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路50は、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VB以下である場合には、電圧指令波VSaと搬送波Kaとの比較に応じてトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する。
制御回路50は、トランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する際に、例えば、電圧指令波VSを用いる場合には、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオン時間と負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオン時間とが同じになる。
これに対し、制御回路50は、上述の如く、電圧指令波VSaを用いているので、負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオン時間が正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオン時間より短くなる。
このため、本実施形態によれば、例えば、電圧指令波VSを用いてトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する場合に比べて、ステータコイル1にエネルギを蓄える時間を短くすることができる。このため、ステータコイル1に蓄積されるエネルギが減らすことができる。これに伴い、負極母線21側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオフに伴って、コンデンサ30に蓄積される電荷量を減らすことができる。
以上により、電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VB以下である場合において、例えば電圧指令波VSを用いてトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する場合に比べて、コンデンサ30に蓄積される電荷量を減らすことができる。このため、ステータコイル1に生じる熱損失が小さくすることができる。これに加えて、正極母線側のダイオードD1、D2、D3を流れる電流値が小さくなるので、ダイオードD1、D2、D3に生じる熱損失が小さくなる。これにより、三相交流同期電動機を駆動する際の効率を向上することができる。
上述の第1実施形態では、トランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する際に、電圧指令波VSaとしてはその最大値が搬送波Kaの最大値と同一値になる電圧指令波を用いた例を示したが、これに限らず、電圧指令波VSaの基準電位が搬送波Kaの基準電位より搬送波の最大値側にオフセットして、電圧指令波VSaの基準電位と搬送波の最大値との間に設定されるのであれば、電圧指令波VSaの基準電位としてはどのような値でもよい。
例えば、図5に示すように、電圧指令波VSaとしてはその最大値が、搬送波Kaの最大値から所定値ΔVdだけ小さい値と同一値になる電圧指令波を用いてもよい。
ここで、図4に示す電圧指令波VSaの場合には、電圧指令波VSaに搬送波Kaの最大値が重なるタイミングが生じる。当該タイミングでは、ノイズ等の外乱により図2のステップ120の判定が不安定になり、制御ハンチングが生じる可能性がある。
これに対し、図5に示す電圧指令波VSaを用いれば、電圧指令波VSaに搬送波Kaの最大値が重なるタイミングが生じなくなるので、図2のステップ120の判定を安定して行うことができる。
(第2実施形態)
上述の第1実施形態では、コンデンサ30のプラス電極を正極母線22に接続し、かつコンデンサ30のマイナス電極を負極母線21に接続した例を示したが、これに代えて、コンデンサ30のプラス電極を正極母線22に接続し、かつコンデンサ30のマイナス電極をステータコイル1の中性点1xに接続した本第2実施形態を示す。
この場合の駆動装置10の電気回路構成を図6に示す。本実施形態では、上述の第1実施形態と比べてコンデンサ30の配置が代わっただけで、制御回路50がトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御して三相交流電流を出力させたり、コンデンサ30に対して電荷を蓄積させたりする処理は、上述の第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
(第3実施形態)
上述の第1実施形態では、ステータコイル1の中性点1xと負極母線21との間に直流電源3を接続した例を示したが、これに代えて、ステータコイル1の中性点1xとの正極母線22との間に直流電源3を接続した本第3実施形態を示す。
図7に本実施形態の駆動装置の回路構成を示す。
本実施形態のステータコイル1の中性点1xはグランドに接続されている。そして、トランジスタSW1、SW2、…SW6がスイッチング動作すると、直流電源3の出力電圧とコンデンサ30の出力電圧とに基づいて、共通接続点T1、T2、T3から三相交流電流がステータコイル1に出力される。
これに加えて、正極母線22側のトランジスタSW1、SW2、SW3のスイッチング動作に伴って、コンデンサ30に電荷が蓄積される。
正極母線22側のトランジスタのうち例えばトランジスタSW2がオンして負極母線21側トランジスタSW5がオフする。
すると、直流電源3のプラス電極からの電流が正極母線22、トランジスタSW2、V相コイル1b、中性点1xに流れる。これに伴い、ステータコイル1にはエネルギが蓄積される。
その後、正極母線22側のトランジスタSW2がオフすると、ステータコイル1のエネルギに基づいて、コンデンサ30のマイナス電極から負極母線21、およびダイオードD5を通してステータコイル1のV相コイル1bに電流が流れる。
すなわち、正極母線22側のトランジスタSW2のオフに伴って、ステータコイル1のエネルギに基づいて、コンデンサ30のマイナス電極から負極母線21側のトランジスタSW5をバイパスしてステータコイル1のV相コイル1bに電流が流れる。このことにより、コンデンサ30には電荷が蓄積されることになる。
本実施形態の制御回路50は、上述の第1実施形態と同様に、図2のフローチャートにしたがってPWM制御処理を実行する。
ここで、本実施形態では、電圧指令波VSaとして、図4の電圧指令波VSaではなく、図8の電圧指令波VSaを用いる。図8の電圧指令波VSaは、相毎の第1電圧指令波を成すもので、基準電位からプラス側およびマイナス側に電圧が周期的に変化する三相の正弦波である。電圧指令波VSaは、その基準電位が搬送波Kaの基準電位(具体的には零電位)より搬送波Kaの最小側にオフセットしており、電圧指令波VSaの最小値が搬送波Kaの最小値と同一値になっている。
このため、制御回路50は、図8の電圧指令波VSaを用いているので、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオン時間が負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオン時間より短くなる。
このため、本実施形態では、図3の電圧指令波VSを用いる場合に比べて、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオンに伴ってステータコイル1に蓄積されるエネルギが減る。したがって、ステータコイル1に生じる熱損失を減らすことができる。
これに伴い、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオフに伴って、コンデンサ30に蓄積する電荷量を減らすことができる。コンデンサ30に電荷量を蓄積する際には、負極母線21側のダイオードD4、D5、D6に流れる電流を小さくすることができる。このため、ダイオードD4、D5、D6に生じる熱損失を減らすことができる。このため、上述の第1実施形態と同様に、三相交流同期電動機を駆動する際の効率を向上することができる。
上述の第3実施形態では、電圧指令波VSaとしてはその最小値が搬送波Kaの最小値と同一値になっている波を用いた例を示したが、これに限らず、電圧指令波VSaの基準電位が、搬送波Kaの基準電位より搬送波の最小側にオフセットして、電圧指令波VSaの基準電位と搬送波の最小値との間に設定されるのであれば、電圧指令波VSaの基準電位としてはどのような値でもよい。
例えば、図9に示すように、電圧指令波VSaとして、その最小値が搬送波Kaの最小値から所定値ΔVd大きい値に最小値が一致した波を用いてもよい。
(第4実施形態)
上述の第3実施形態では、コンデンサ30のプラス電極を正極母線22に接続し、かつコンデンサ30のマイナス電極を負極母線21に接続した例を示したが、これに代えて、コンデンサ30のプラス電極をステータコイル1の中性点1xに接続し、かつコンデンサ30のマイナス電極を負極母線21に接続した本第4実施形態を示す。
この場合の駆動装置10の電気回路構成を図10に示す。
本実施形態の駆動装置10は、上述の第3実施形態と比べてコンデンサ30の配置が代わっただけで、コンデンサ30以外の構成は、上述の第3実施形態と同様である。
そして、制御回路50がトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御して三相交流電流を出力させたり、コンデンサ30に対して電荷を蓄積させたりする処理は、上述の第3実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
上述の第1実施形態では、制御回路50が電圧指令波VSaを算出する毎に補正値Δvを求める例を示したが、これに代えて、三相交流同期電動機の出力電力Pout毎に補正値Δvを予め記憶おき、制御回路50が予め記憶された補正値Δvを用いて電圧指令波VSaを求めてもよい。
この場合の制御回路50によるPWM制御処理を図11に示す。
制御回路50は、図11のフローチャートにしたがってPWM制御処理を実行する。
まず、ステップS100において、図2のステップS100と同様に、電圧指令波VSを算出する。次のステップS115において、電流センサ40の検出電流から角速度ωとロータから発生するトルクTとを算出する。トルクTは、T=Kt×iqにより求められる。
ここで、Ktはトルク係数、iqは回転座標系におけるq軸電流である。iqは電流センサ40の検出値を三相固定座標系から回転座標系に変換することにより求められる。
次に、ステップS130Aにおいて、図12のマップデータを参照して補正値Δvを決定する。
図12のマップデータは、補正値Δv1、Δv2、Δv3、…Δv19、Δv20から構成されている。補正値Δv1、Δv2、Δv3、…Δv19、Δv20は、マトリックス状に並べられている。
ここで、補正値Δv1、Δv2、Δv3、…Δv19、Δv20は、角速度ω1、ω2、ω3、ω4のいずれか1つの値に対応している。補正値Δv1、Δv2、Δv3、…Δv19、Δv20は、トルクT1、T2、T3、T4、T5のうち1つの値に対応している。
そこで、上述の如く算出された角速度ωとトルクTとに基づいて複数の補正値のうち1つの補正値Δvを決定する。例えば、角速度ω2とトルクT3とを算出した場合には、補正値Δvとして補正値Δv8を決定することになる。なお、角速度ωとトルクTとから補正値を決定した理由は後述する。
次に、図11のステップS140において、上述の如く決定された補正値Δvを用いて電圧指令波VSを補正して補正後の電圧指令波VSaを算出する。なお、電圧指令波VSの補正の処理は、図2のステップS140の処理と同様であるため、その説明は省略する。
次のステップS150において、電圧指令波VSaと搬送波Kaとの比較に応じてトランジスタSW1、SW2、…SW6を制御する制御信号を求めるとともに、この制御信号をインバータ回路20に出力する。
次に、角速度ωとトルクTとから補正値Δvを決定した理由について説明する。
トルクをTとし、角速度をωとしたときに三相交流同期電動機の出力電力Poutは、T×ωで表すことができる。三相交流同期電動機を駆動する上で、電圧指令波を入力とすると、出力電力Poutを出力することができる。
このため、指令電圧値と出力電力Poutとは1対1で特定される関係になる。したがって、補正値Δvと出力電力Poutとは1対1で特定される関係になる。このため、角速度ωとトルクTとから補正値Δvを決定することができる。
(第5実施形態)
上述の第1実施形態では、負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオン時間を正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオン時間より短くするために、搬送波Kaの最大値と電圧指令波VSaの最大値が同一値になるようにした例を示したが、これに代えて、搬送波Kaの最大値より電圧指令波VSaの最大値が大きくなるようにした第5実施形態を示す。
本実施形態の駆動装置10の回路構成は、図1に示す駆動装置10の回路構成と同一であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の作動について図13〜図15を参照して説明する。
図13は制御回路50によるPWM制御処理を示すフローチャート、図14と図15は搬送波Kaと電圧指令波VSaとを示す図である。
制御回路50は、図2に代わる図13のフローチャートにしたがってPWM制御処理を実行する。図13中図2と同一符号は、同一ステップを示し、その説明を省略する。
本実施形態のPWM制御処理は、電圧指令波の最大値が搬送波Kaより大きい電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御する処理である。以下、PWM制御処理の詳細について説明する。
まず、ステップS100において、目標回転数Ncに実際の回転数Naを近づけるための電圧指令波VSを算出する。電圧指令波VSは、請求項12に係る第2電圧指令波をなすもので、U相指令波VU、V相指令波VV、およびW相指令波VWから構成される三相の指令波である。電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxは、回転数Naが大きくなるほど、大きくなるように設定される。
次のステップS120、S135、S145(又はS120、S137、S147)で、後述するように電圧指令波VSを電圧のプラス側にオフセットして電圧指令波VSaを算出する。
ここで、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VBより大きい場合には、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VBより小さい場合に比べて、電源電圧が不足し出力電圧が飽和するため,インバータ回路20からステータコイル1に出力される電圧の線形性が劣化する。
そこで、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合と、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合とで、後述するように電圧指令波VSaの最大値を変えて、インバータ回路20からステータコイル1に出力される電圧の線形性の劣化を抑制する。
具体的には、ステップS120aにおいて、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上であるか否かを判定する。このとき、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合にはNOと判定する。
次のステップS137では、電圧指令波VSを電圧のプラス側にオフセットして電圧指令波VSaを求めるための補正値Δvを数式6を参照して求める。VLmaxは、電圧指令波VSaの最大値の上限として予め設定された上限値である。
Δv=VLmax−Vx…数式6
次にステップS147において、数式7、8、9を用いて補正値Δvを用いて電圧指令波VSを補正して電圧指令波VSaを求める。当該電圧指令波VSaは、第1電圧指令波に相当するものであり、電圧指令波VSaのうちU相指令波をVUa、V相指令波をVVa、W相指令波をVWaとする。
VUa=VU+Δv…数式7
VVa=VV+Δv…数式8
VWa=VW+Δv…数式9
このように補正値Δvを用いて電圧指令波VSを補正することにより、図14に示すように、電圧指令波VSaとしてその最大値が搬送波Kaより大きい電圧指令波を求めることができる。
電圧指令波VSaは、電圧指令波VSと周期および振幅値が同一値である波である。電圧指令波VSaは、その最大値が上限値VLmaxと同一値になっている。
また、上述のステップS120aにおいて、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上であるときには、YESと判定する。
次のステップS135では、電圧指令波VSaの線形性の劣化を抑制するための補正値Δv’を数式7を参照して求める。
Δv’=VLmax−Vx−Δvd…数式10
補正値Δvdは、電圧指令波VSの最大値と上限値VLmaxとの間のオフセット値として予め設定された値である。
次のステップS145において、数式11、12、13に基づき補正値Δv’を用いて電圧指令波VSを補正して電圧指令波VSaを求める。電圧指令波VSaのうちU相指令波をVUa、V相指令波をVVa、W相指令波をVWaとする。
VUa=VU+Δv’…数式11
VVa=VV+Δv’…数式12
VWa=VW+Δv’…数式13
このように補正値Δv’を用いて電圧指令波VSを補正することにより、図15に示すように、電圧指令波VSaとして、その最大値が上限値VLmaxより補正値Δv’分小さい値と同一になる電圧指令波を求めることができる。
すなわち、上述のステップS145で求める電圧指令波VSaに比べて搬送波Kaの最大値側にオフセットした第3電圧指令波としての電圧指令波VSaを求めることになる。
なお、図15では、電圧指令波VSaの最大値が搬送波Kaの最大値に一致している例を示している。
このように、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合には、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合に比べて、電圧指令波VSaの最大値が小さくなる。
その後、ステップS150に進んで、上述のステップS145、S147のうちいずれか一方のステップで求めた電圧指令波VSaと搬送波Kaとの比較に応じてインバータ回路20の制御信号を求める。インバータ回路20の制御信号を求める処理は、図2のステップS150の処理と同様であるため、その説明を簡素化する。
その後、ステップS100に戻り、ステップS110、S120のYES判定、S135、S145、S150(あるいは、ステップS110、S120のNO判定、S137、S147)の処理を繰り返して、インバータ回路20の制御信号を繰り返し求めることになる。
このように求められた制御信号がインバータ回路20のトランジスタSW1、SW2、…SW6が出力されると、トランジスタSW1、SW2、…SW6がスイッチング動作する。これに伴い、共通接続点T1、T2、T3から三相交流電流がステータコイル1に出力される。
また、負極母線21側のトランジスタSW4、SW5、SW6のスイッチング動作に伴って、上述の第1実施形態と同様に、コンデンサ30に電荷が蓄積される。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路50は、電圧指令波VSaの最大値が搬送波Kaの最大値以上になる電圧指令波を用いて、インバータ回路20を制御する。
このため、上述の第1実施形態に比べて、負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6がオンし、かつ正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオフする時間が短くなる。したがって、上述の第1実施形態に比べて、負極母線21側のトランジスタSW4、SW5、SW6のオフに伴って、コンデンサ30に蓄積される電荷量を減らすことができる。よって、上述の第1実施形態に比べて、三相交流同期電動機を駆動する際の効率を向上することができる。
また、本実施形態では、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合には、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合に比べて、電圧指令波VSとして電圧のマイナス側にオフセットした電圧指令波を用いることで,インバータ回路20からステータコイル1に出力される電圧の線形性の劣化を抑制する。
上述の第5実施形態では、コンデンサ30を正極母線22と負極母線21との間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最大値が搬送波Kaより大きい電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御する例を示したが、これに代えて、コンデンサ30を正極母線22とステータコイル1の中性点1xとの間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最大値が搬送波Kaより大きい電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御するようにしてもよい。
(第6実施形態)
上述の第5実施形態では、三相交流同期電動機を駆動する際の効率を向上するために、電圧指令波VSaとしてその最大値が上限値VLmaxに一致した電圧指令波を用いた例を示したが、これに代えて、本第6実施形態では、図16に示すように、電圧指令波VSaとしてその最大値が上限値VLmaxより所定値Δvdだけ低い値に一致した電圧指令波を用いる。
ここで、電圧指令波VSaとして最大値が搬送波Kaより大きい電圧指令波を用いると、コンデンサ30に蓄積される電荷量が減るため、コンデンサ30の出力電圧が低下する。コンデンサ30に蓄積する電荷量に全く余裕がないと,負荷変動等の外乱が発生した場合に、三相交流同期電動機の駆動が不安定になる可能性がある。
これに対し、本第6実施形態では、図16に示すように、上述の如く、電圧指令波VSaの最大値が上限値VLmaxより所定値Δvd低い値に一致した電圧指令波を用いると、コンデンサ30に蓄積される電荷量に余裕を持たせることができる。これにより、三相交流同期電動機の駆動が不安定になることを抑制することができる。
上述の第6実施形態では、コンデンサ30を正極母線22と負極母線21との間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最大値が上限値VLmaxより所定値Δvd低い値に一致した電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御する例を示したが、これに代えて、コンデンサ30を正極母線22とステータコイル1の中性点1xとの間に接続した駆動装置10(図6参照)において、電圧指令波の最大値が上限値VLmaxより所定値Δvd低い値に一致した電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御するようにしてもよい。
(第7実施形態)
上述の第5実施形態では、ステータコイル1の中性点1xと負極母線21との間に直流電源3を接続した例を示したが、これに代えて、ステータコイル1の中性点1xとの正極母線22との間に直流電源3を接続した本第7実施形態を示す。
本実施形態の駆動装置の回路構成は、図7に示す駆動装置10の回路構成と同一であるので、その説明を省略する。
本実施形態の制御回路50は、上述の第5実施形態と同様に、図13のフローチャートにしたがってPWM制御処理を実行する。以下、上述の第5実施形態と相違する処理について説明する。
まず、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VBより大きい場合には、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値VBより小さい場合に比べて、電源電圧が不足し出力電圧が飽和するため,インバータ回路20からステータコイル1に出力される電圧の線形性が劣化する。
そこで、本実施形態の制御回路50は、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合と、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合とで異なる電圧指令波VSaを用いる。
具体的には、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合には、ステップ120aでNOと判定して、次のステップS137、S147において、電圧指令波VSaとして、図17の電圧指令波VSaを求める。
図17の電圧指令波VSaは、その最小値が搬送波Kaより小さく、前記最小値が下限値VLminと同一になっている。下限値VLminは、電圧指令波VSaの最大値の下限として予め設定された値である。
このように、図17の電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御すると、上述の第3実施形態に比べて、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3をオフし、かつ負極母線側のトランジスタSW4、SW5、SW6をオンする時間が長くなる。このため、上述の第3実施形態に比べて、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオンに伴ってステータコイル1に蓄積されるエネルギが減る。したがって、ステータコイル1に生じる熱損失を減らすことができる。
これに伴い、正極母線側のトランジスタSW1、SW2、SW3のオフに伴って、コンデンサ30に蓄積する電荷量を減らすことができる。コンデンサ30に電荷量を蓄積する際には、負極母線21側のダイオードD4、D5、D6に流れる電流を小さくすることができる。このため、ダイオードD4、D5、D6に生じる熱損失を減らすことができる。
以上により、上述の第3実施形態に比べて、三相交流同期電動機を駆動する際の効率を向上することができる。
また、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合には、ステップS120aでYESと判定する。すると、次のステップS135、145において、図15の電圧指令波VSaではなく、図18の電圧指令波VSaとしての第3電圧指令波を求める
この求められた電圧指令波VSaは、その最小値がVLminより補正値Δv’分大きい値と同一になっている。補正値Δv’は、電圧指令波VSの最小値と下限値VLminとの間のオフセット値として予め設定された値である。
すなわち、上述のステップ147(S137)で求められる電圧指令波VSaを搬送波Kaの最小値側にオフセットした電圧指令波を求めることになる。
このように、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合には、電圧指令波VSaの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値未満である場合に比べて、電圧指令波VSaの最小値が大きくなるようにすることで、インバータ回路20からステータコイル1に出力される電圧の線形性の劣化を抑制する。
上述の第7実施形態では、コンデンサ30を正極母線22と負極母線21との間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最小値が搬送波Kaより小さい電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御する例を示したが、これに代えて、コンデンサ30を正極母線22とステータコイル1の中性点1xとの間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最小値が搬送波Kaより小さい電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御するようにしてもよい。
(第8実施形態)
上述の第7実施形態では、電圧指令波VSの電圧ベクトルの大きさVxが搬送波Kaの波高値以上である場合には、電圧指令波VSaとしてその最大値が上限値VLmaxに一致した電圧指令波を用いた例を示したが、これに代えて、本第8実施形態では、図19に示すように、電圧指令波VSaとしてその最小値が下限値VLminより所定値Δvd大きい値に一致した電圧指令波を用いることで、上記第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述の第8実施形態では、コンデンサ30を正極母線22と負極母線21との間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最小値が下限値VLminより所定値Δvd大きい値に一致した電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御する例を示したが、これに代えて、コンデンサ30を正極母線22とステータコイル1の中性点1xとの間に接続した駆動装置10において、電圧指令波の最小値が下限値VLminより所定値Δvd大きい値に一致した電圧指令波VSaを用いてインバータ回路20を制御するようにしてもよい。
上述の各実施形態では、搬送波として、基準電位からプラス側およびマイナス側に電圧が周期的に変化する三角波を用いた例を示したが、これに代えて、基準電位からプラス側およびマイナス側に電圧が周期的に変化する波ならば、三角波以外の鋸波を用いてもよい。
上述の各実施形態では、多相交流同期電動機として三相交流同期電動機を用いた例を示したが、これに限らず、多相交流同期電動機として、4相以上の多相交流同期電動機を用いてもよい。
本発明の第1実施形態における三相交流同期電動機の駆動装置の構成を示す図である。 第1実施形態の制御回路の制御処理を示すフローチャートである。 第1実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 第1実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 第1実施形態の変形例で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 本発明の第2実施形態における三相交流同期電動機の駆動装置の構成を示す図である。 本発明の第3実施形態における三相交流同期電動機の駆動装置の構成を示す図である。 第3実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 第3実施形態の変形例で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 本発明の第4実施形態における三相交流同期電動機の駆動装置の構成を示す図である。 他の例における制御回路の制御処理を示すフローチャートである。 図11の制御処理で用いるマップデータの構成を示す図である。 本発明の第5実施形態における制御回路の制御処理を示すフローチャートである。 第5実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 第5実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 本発明の第6実施形態における制御回路の制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第7実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 第7実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。 本発明の第8実施形態で用いる搬送波と電圧指令波とを示す図である。
符号の説明
1 ステータコイル
1a U相コイル
1b V相コイル
1c W相コイル
1x 中性点
3 直流電源
10 駆動装置
20 インバータ回路
21 負極母線
22 正極母線
30 コンデンサ
40 電流センサ
50 制御回路
SW1 トランジスタ
SW2 トランジスタ
SW2 トランジスタ
SW3 トランジスタ
SW4 トランジスタ
SW5 トランジスタ
D1 ダイオード
D2 ダイオード
D3 ダイオード
D4 ダイオード
D5 ダイオード
D6 ダイオード

Claims (14)

  1. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいときには前記負極母線側スイッチング素子をオンして前記正極母線側スイッチング素子をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記負極母線(21)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオフに伴って前記エネルギに基づき前記ステータコイル(1)から前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をバイパスして前記コンデンサ(30)のプラス電極側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子のオン時間が前記正極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の前記第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最大値側にオフセットしており
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値と前記搬送波の最大値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  2. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいときには前記負極母線側スイッチング素子をオンして前記正極母線側スイッチング素子をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記負極母線(21)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオフに伴って前記エネルギに基づき前記ステータコイル(1)から前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をバイパスして前記コンデンサ(30)のプラス電極側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子のオン時間が前記正極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の前記第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最大値側にオフセットしており、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値と前記搬送波の最大値より所定値小さい値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  3. 前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最大値側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S140)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であるか否かを判定する判定手段(S120)と、を備え、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であると前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値より大きいと前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第2電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  4. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の前記一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいとき前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオンして前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記正極母線(22)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記正極母線側スイッチング素子を通して前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオフに伴って前記エネルギに基づいて前記コンデンサ(30)のマイナス電極から前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をバイパスして前記ステータコイル(1)側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子のオン時間が前記負極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最小値側にオフセットしており、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値と前記搬送波の最小値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  5. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の前記一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいとき前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオンして前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記正極母線(22)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記正極母線側スイッチング素子を通して前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオフに伴って前記エネルギに基づいて前記コンデンサ(30)のマイナス電極から前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をバイパスして前記ステータコイル(1)側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子のオン時間が前記負極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の第1の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最小値側にオフセットしており、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値と前記搬送波の最小値より所定値大きい値とが同一値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  6. 前記搬送波の第2基準電位と同じ電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の基準電位を前記搬送波の前記第2基準電位より前記搬送波の最小値側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S140)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であるか否かを判定する判定手段(S120)と、を備え、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値以下であると前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の電圧ベクトルの大きさが前記搬送波の波高値より大きいと前記判定手段(S120)が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第2電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする請求項4または5に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  7. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいときには前記負極母線側スイッチング素子をオンして前記正極母線側スイッチング素子をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記負極母線(21)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)のオフに伴って前記エネルギに基づき前記ステータコイル(1)から前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をバイパスして前記コンデンサ(30)のプラス電極側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記負極母線側スイッチング素子のオン時間が前記正極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値が前記搬送波の最大値より大きい値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  8. 前記第1電圧指令波の最大値の上限として予め設定された上限値に前記第1電圧指令波の最大値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする請求項に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  9. 前記第1電圧指令波の最大値の上限として予め設定された上限値より所定値小さい値と前記第1電圧指令波の最大値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする請求項に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  10. 前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の最大値が前記搬送波の最大値より大きい値になるように前記相毎の前記第2電圧指令波を電圧のプラス側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S145)と、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最大値を前記搬送波の最大値側にオフセットした前記相毎の第3電圧指令波を算出する第3の算出手段(S147)と、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であるか否かを判定する判定手段(S120a)とを備え、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値以上であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第3電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする請求項7ないし9のいずれか1つに記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  11. スター結線されて中性点(1x)を有するステータコイル(1)から発生する回転磁界によりロータを回転させる多相交流同期電動機の駆動装置であって、
    直列接続された一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が相毎に設けられ、正極母線(22)と負極母線(21)との間に前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)が並列接続されているインバータ回路(20)と、
    プラス電極が前記正極母線(22)と前記中性点(1x)とのうちいずれか一方に接続され、かつマイナス電極が前記負極母線(21)に接続されているコンデンサ(30)と、
    第1基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第1電圧指令波が、第2基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する搬送波より大きいときには前記相毎の前記一対のスイッチング素子のうち正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオンして負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオフし、前記相毎の前記第1電圧指令波が前記搬送波より小さいとき前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をオンして前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)をオフする駆動手段(S150)と、を備え、
    前記駆動手段(S150)が前記相毎の前記一対のスイッチング素子をオン、オフすることにより、前記正極母線(22)と前記中性点(1x)との間に接続されている直流電源(3)の出力電圧と前記コンデンサ(30)の出力電圧とに基づいて、前記ステータコイル(1)に交流電流を出力して前記ステータコイル(1)から前記回転磁界を発生させるようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオンに伴って前記直流電源(3)から前記正極母線側スイッチング素子を通して前記ステータコイル(1)に流れる電流に基づいて前記ステータコイル(1)にエネルギを蓄え、前記正極母線側スイッチング素子(SW1、SW2、SW3)のオフに伴って前記エネルギに基づいて前記コンデンサ(30)のマイナス電極から前記負極母線側スイッチング素子(SW4、SW5、SW6)をバイパスして前記ステータコイル(1)側に流れる電流に基づいて前記コンデンサ(30)を充電するようになっており、
    前記正極母線側スイッチング素子のオン時間が前記負極母線側スイッチング素子のオン時間より短くなるように前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値が前記搬送波の最小値より小さい値になるように前記相毎の前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする多相交流同期電動機の駆動装置。
  12. 前記第1電圧指令波の最小値の下限として予め設定された下限値に前記第1電圧指令波の最小値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする請求項11に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  13. 前記第1電圧指令波の最小値の下限として予め設定された下限値より所定値大きい値と前記第1電圧指令波の最小値とが同一値になるように前記第1電圧指令波を設定していることを特徴とする請求項11に記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
  14. 前記搬送波の第2基準電位と同一電位である基準電位から負側および正側に周期的に電圧が変化する前記相毎の第2電圧指令波を算出する第1の算出手段(S100)と、
    前記相毎の前記第2電圧指令波の最小値が前記搬送波の最小値より小さい値になるように前記相毎の前記第2電圧指令波を電圧のマイナス側にオフセットして前記相毎の前記第1電圧指令波を算出する第2の算出手段(S145)と、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の最小値を前記搬送波の最小値側にオフセットした前記相毎の第3電圧指令波を算出する第3の算出手段(S147)と、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であるか否かを判定する判定手段(S120a)とを備え、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値未満であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段は、前記相毎の前記第1電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の前記一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであり、
    前記相毎の前記第1電圧指令波の波高値が前記搬送波の波高値以上であると前記判定手段が判定したときには、前記駆動手段(S150)は、前記相毎の前記第3電圧指令波と前記搬送波との比較に基づいて前記相毎の一対のスイッチング素子(SW1、SW2、…SW6)をオン、オフして前記ステータコイル(1)に交流電流を出力するものであることを特徴とする請求項11ないし13のいずれか1つに記載の多相交流同期電動機の駆動装置。
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