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JP4592641B2 - Wt1関連疾患の検査方法 - Google Patents
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Description

本発明は、WT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後を判定するための検査方法に関する。
WT1遺伝子は、ウイルムス(Wilms)腫瘍の原因遺伝子として単離されたジンクフィンガー(zinc finger)型の転写因子であり、その遺伝子産物(WT1蛋白)は、抑制領域(repression domein)、活性化領域(activation domein)およびジンクフィンガーからなる構造を有している。
本発明者らは、上記WT1遺伝子の発現レベルが急性白血病で高く、その発現レベルが予後と逆相関することおよびこの発現レベルを測定することにより、急性白血病のMRD(残存白血病細胞)を検出可能であることを先に報告している[Blood, Vol.84, No.9, p3071 (1994)]。また、本発明者らは、WT1遺伝子の発現レベルの測定によって、各種の固形癌および異型を検出できることも見出している(WO97/39354)。
しかして、WT1遺伝子の転写物または翻訳物の測定からなる上記WT1遺伝子の発現レベルの測定は、これらWT1関連疾患に関して、臨床的に重要な意義を有している。
本発明の目的は、WT1関連疾患の診断、治療効果、予後の判定などに有効な、新しい技術を提供することにある。
本発明者らは、上記目的より引き続き研究を重ねる過程において、上記WT1関連疾患患者の血清などの検体中にはWT1に対する抗体が検出され、疾患の治癒に応じて該WT1抗体量が減少するという事実、即ち、該WT1抗体量がWT1関連疾患の新たな臨床指標となり、その測定によってWT1関連疾患の存在自体乃至治療経過および予後を高い信頼性をもって判定できるという事実を発見した。本発明は、かかる知見を基礎として完成されたものである。
本発明は、被験者におけるWT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後を判定するための検査方法であって、検体中のWT1に対する抗体量を測定し、該測定値を当該検査における臨床指標とすることを特徴とするWT1関連疾患の検査方法を提供する。
特に、本発明は、WT1に対する抗体量の測定が、WT1抗原を用いた免疫反応により行われる上記検査方法;WT1抗原が、抑制領域および活性化領域を含みジンクフィンガーを欠くWT1蛋白である上記検査方法;WT1に対する抗体がIgG抗体またはIgM抗体である上記検査方法;WT1に対する抗体量の経時変化を臨床指標とする上記検査方法;WT1に対するIgG抗体とIgM抗体との量比を臨床指標とする上記検査方法;骨髄異形成症候群から白血病への進展を判定するものである上記検査方法;および白血病の完全寛解を判定するものである上記検査方法を提供する。
以下、本明細書におけるアミノ酸、ペプチド、塩基配列、核酸などの略号による表示は、IUPAC、IUBの規定、「塩基配列又はアミノ酸配列を含む明細書等の作成のためのガイドライン」(特許庁編)および当該分野における慣用記号に従うものとする。
本発明に係わるWT1関連疾患の検査方法は、検体におけるWT1に対する抗体量を測定することにより実施される。
上記において検体(サンプル)としては、WT1関連疾患患者またはその治療後患者由来の検体であって、一般に抗体が存在することが知られている、例えば血液、尿などの各種の体液を制限なく例示することができる。
WT1関連疾患としては、前述した白血病、固形癌、異型性などのWT1関連疾患として既知の各種疾患を挙げることができる。また、将来見出されるWT1関連疾患をも包含する。
尚、本発明によって測定されるWT1に対する抗体とは、WT1遺伝子〔Cell, 60, 509 (1990) ; Natute, 343, 774 (1990)参照〕の発現産物(WT1蛋白)に対する抗体をいい、これには被験者において見出される当該抗体の全てが包含される。かかる抗体にはIgG抗体、IgA抗体、IgM抗体などの各種の免疫グロブリンが含まれる。
本発明方法に係わるWT1に対する抗体の量の測定は、抗体の測定技術において慣用される各種の方法、例えばWT1抗原を用いる免疫測定法に従って、良好に実施することができる。この免疫測定法の一つの具体例としては、例えば固相化サンドイッチ法が例示できる。
この固相化サンドイッチ法は、例えば次の如くして実施される。即ち、まず測定対象とするWT1に対する抗体(WT1抗体)と特異的に抗原抗体反応し得る抗原(WT1抗原)を固相化しておき、これに被検試料としての検体を加える。その結果、固相化抗原と試料中の抗体との間で抗原抗体反応が起こり、検体中に存在するWT1抗体は固相化抗原に結合する。次にこの結合した抗体を、抗体検出試薬を用いて検出して、被検試料中に存在するWT1抗体を測定する。
上記においては、また抗体検出試薬を固相化し、これにより検体中の抗体を捕捉し、次いでWT1抗原を加えて捕捉された抗体中のWT1抗体に結合させ、更に該抗原の特異抗体の標識体を結合させることにより、被検試料中に存在する目的のWT1抗体を検出、測定することもできる。
これら測定手法における各種手段の選択、それらの改変などはいずれも当業者のよく知るところであり、本発明においても特に制限されるところはなく、それら各手法のいずれをも採用することができる〔「臨床検査法提要」、金原出版、1995年など参照〕。
尚、IgGなどの各種免疫グロブリンを検出するための抗体検出試薬としても、特に制限されることなく、一般に使用されている各種の試薬を使用できる。例えば、測定を所望するヒトIgG、ヒトIgM(或いはそれらの両者)などに特異的に結合する抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIg(G+M)抗体からなる調製物などを利用できる。これらは市販品として入手でき、また常法に従い調製することもできる。
WT1抗原としては、WT1遺伝子産物に特有の抗原であれば特に制限されず本発明に採用することができる。このような抗原は、当該WT1蛋白そのものであることもでき、少なくともWT1蛋白に特有の抗原決定基を有するそのフラグメントなどであることもできる。これらのWT1抗原としては、WT1蛋白のアミノ酸配列情報に基づいて化学合成したもの、遺伝子工学的手法により調製したものなどを制限なく例示することができる。
尚、採用しようとするWT1抗原が、本発明に良好に使用し得るか否かは、例えば、WT1関連疾患患者が保有するWT1抗体として既に確認された抗体を利用して、当該抗体との反応性を常法に従い試験することにより容易に確認できる。
本発明において、上記測定系の抗原として特に好適なWT1抗原は、WT1蛋白の抑制領域および活性化領域を含み且つジンクフィンガーを欠くものである。その内でも、特にWT1蛋白のアミノ酸配列における1-294アミノ酸配列からなる部分配列の蛋白質(以下これを「HWT3」という)はより好適である。該HWT3は、既知のWT1遺伝子を利用した遺伝子工学的手法により、例えば、具体例として示した後述の実施例に記載の方法およびこれに準じる方法により、製造することができる。
尚、WT1遺伝子を利用した遺伝子工学的手法によるWT1抗原の製造は、従来公知の一般的な遺伝子組換え技術に従うことができる。より詳細には、所望のWT1遺伝子が宿主細胞中で発現できるような組換えDNAを作成し、これを宿主細胞に導入して形質転換し、該形質転換体を培養することにより、形質転換体の細胞内または細胞外に所望のWT1抗原を発現産物として生産させることができる。
ここで採用され得る各種操作、例えば一部遺伝子の化学合成、同切断、削除、付加乃至結合を目的とする酵素処理、同単離、精製、選択など、組換えDNAの宿主細胞への導入および形質転換細胞の培養などはいずれも常法に従うことができる(例えば「分子遺伝学実験法」、共立出版株式会社1993年発行;「PCRテクノロジー」、宝酒造株式会社1990年発行、Science, 224, 1431 (1984);Biochem. Biophys. Res. Comm., 130, 692 (1985); Proc. Natl. Acad. Sci., USA., 80, 5990 (1983); Moplecular Cloning, by T.Maniatis et al., Cold Spring Harbor Laboratory (1982)など参照)。
また所望により、WT1抗原は、その物理的・化学的性質などを利用した各種分離操作(例えば「生化学データーブックII」、1175-1259頁、第1版第1刷、1980年6月23日、株式会社東京化学同人発行など参照)に従い、上記発現産物などから分離、精製することもできる。
本発明に係るWT1関連疾患の検査法における、検体中のWT1抗体量の測定においては、更に、公知の手法、手段、それらの使用される測定試薬などを好適に利用することができる。
例えば、上記測定法において、固相法を採用する場合、測定系の抗原或は抗体は常法に従って固相に固定化される。該固相には、通常使用される不溶性、不活性の担体が広く利用できる。これには、例えばガラス、セルロース粉末、セファデックス、セファロース、ポリスチレン、濾紙、カルボキシメチルセルロース、イオン交換樹脂、デキストラン、プラスチックフィルム、プラスチックチューブ、ナイロン、ガラスビーズ、絹、ポリアミン−メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体、アミノ酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体などの種々の素材からなるスティック、ビーズ、マイクロプレート、試験管などが包含される。
抗原あるいは抗体の固定化方法も特に制限はなく、物理的結合および化学的結合のいずれをも利用できる。代表的には、例えば共有結合法としてジアゾ法、ペプチド法(酸アミド誘導体法、カルボキシルクロライド樹脂法、カルボジイミド樹脂法、無水マレイン酸誘導体法、イソシアナート誘導体法、臭化シアン活性化多糖体法、セルロースカルボナート誘導体法、縮合試薬を使用する方法など)、アルキル化法、架橋試薬による担体結合法(架橋試薬としてグルタールアルデヒド、ヘキサメチレンイソシアナートなどを用いる)、Ugi反応による担体結合法などの化学的反応を利用する方法:イオン交換樹脂のような担体を用いるイオン結合法:ガラスビーズなどの多孔性ガラスを担体として用いる物理的吸着法などを例示できる。
各測定系における標識剤としても、特に制限はされず、従来公知のものまたは将来使用され得るもののいずれをも用いることができる。具体例としては、免疫測定法において慣用の各種放射性同位元素類、アルカリホスファターゼ(ALP)、パーオキシダーゼ(POX)などの酵素類、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(RITC)などの蛍光物質類、その他、1N-(2,2,6,6-テトラメチル-1-オキシル-4-ピペリジル)-5N-(アスパルテート)-2,4-ジニトロベンゼン(TOPA)などを制限なく例示できる。
尚、酵素標識のための酵素標識物質としては、例えば上記例示のものに加えて、マイクロパーオキシダーゼ、キモトリプシノーゲン、プロカルボキシペプチダーゼ、グリセロアルデヒド-3-リン酸脱水素酵素、アミラーゼ、ホスホリラーゼ、D-ナーゼ、P-ナーゼなどを例示できる。これらの標識物質による標識方法は、公知の方法に従って実施できる(例えば、「単クローン抗体」、岩崎辰夫他著、講談社サイエンティフィック、1984年;「酵素免疫測定法」第2版、石川栄治他著、医学書院、1982年など参照)。
また、酵素活性の測定も、使用する酵素の種類に応じて公知の方法に従って実施することができる。例えば標識酵素としてパーオキシダーゼを用いる場合は、基質としてABTSJ(2,2'-アジノ−ビ(3'-エチルベンツチアゾリンスルホン酸))を用いて、またアルカリホスファターゼを用いる場合は、基質としてp-ニトロフェニルホスフェートを用いて、各基質の分解を分光光度計などを用いて測定する方法などによることができる(「酵素免疫測定法」、第2版、石川栄治他著、医学書院、1982年など参照)。
尚、上記酵素標識の代わりに、放射性同位元素、蛍光物質などによる標識体を用いる場合も、当該標識体の測定は、公知の方法に従って実施することができる。
上記測定系において使用される溶媒としては、反応に悪影響を与えないものであれば一般的に使用されるもののいずれでもよく、具体的にはクエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリス塩緩衝液、酢酸緩衝液などのpH約5-9程度の緩衝液が好適に利用できる。
免疫反応(結合)条件も特に制限はなく、一般にこの種の測定法で用いられる通常の条件が採用される。一般には45℃以下、好ましくは約4-40℃程度の温度条件下に、約1-40時間程度を要して反応を行うことができる。
本発明では、かくして測定された検体におけるWT1抗体量を、WT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後を判定するための臨床指標とすることを最大の特徴とする。即ち、WT1関連疾患患者におけるWT1抗体量は、健常者におけるそれと比して、有意に増加しており、また、当該患者の治療に伴って低下する。従って、本発明では、かかるWT1抗体量、好ましくはその経時的変化を臨床指標として、WT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後を判定することが可能となるのであり、検体中のWT1抗体量の低下は、係る判定において望ましい臨床指標として把握することができる。
特に、本発明者らは、IgM型WT1抗体およびIgG型WT1抗体の抗体量、それぞれの経時変化並びに両者の比の経時変化が、WT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後の判定に、より有効な指標となることを見出している。
また、WT1関連疾患、特に骨髄異型性症候群(MDS, myelodysplastic syndromes)患者においては、疾患の進展に関連して、上記WT1抗体のIgMからIgGへのクラススイッチングが起こることを確認している。従って、上記IgM型WT1抗体とIgG型WT1抗体との存在比の経時的変化を調べることによって、MDSが不応性貧血(RA, refractory anemia)から過剰芽細胞を伴う不応性貧血(RAEB, RA with excess of blasts)を経て変形を伴うRAEB(RAEB-t, RAEB in transformation)に進展し、ひいては白血病に進展することを確認可能である。
更に、本発明者らは、例えば白血病などのWT1関連疾患が完全寛解になれば、WT1抗体が消失し、この抗体の消失を経時的に調べることによって、上記完全寛解状態の維持を確認できることも見出している。
また、WT1関連疾患患者におけるWT1抗体の検出、即ち、WT1抗体陽性患者の確認は、同患者がWT1に対する液性免疫応答を起こしていることの確認を意味する。従って、WT1抗体の検出それ自体は、WT1関連疾患における当該患者の免疫応答能を判定乃至診断する上で有用である。WT1に対して免疫応答を起こしている患者は、起こしていない患者に比し免疫応答が低い分、その予後が悪い可能性があることより、かかる判定乃至診断は、WT1関連疾患の臨床指標として重要である。しかして、WT1関連疾患患者におけるWT1抗体の測定は、WT1関連疾患、殊に各種の癌患者における(癌に対する)免疫応答能を診断する上でも極めて有用である。
本発明検査方法の実施に際しては、該検査のための検査剤、好ましくは検査キットを利用することが簡便である。従って、本発明はかかるWT1関連疾患の存在乃至治療経過および予後を判定するための検査方法に適した検査剤をも提供する。
かかる本発明検査剤は、WT1抗原、即ち測定対象であるWT1抗体と抗原抗体反応する抗原試薬を有効成分として含むものであることができる。当該検査剤には、更に、当該測定系に利用される抗体検出試薬などの任意の試薬を含めることができ、また、測定の実施の便益のための適当な試薬類、例えば抗体希釈液、反応希釈液、緩衝液、洗浄液、標識体検出試薬などが含まれていてもよい。
[実施例]
以下、本発明の内容を実施例を挙げてより具体的に説明する。但し、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
WT1抗体の測定
(1) WT1抗原の製造
プラスミドpBluescriptII(Stratagene社製)にWT1遺伝子(Blood, Vol.91, p.2969(1998))を組み込み、このpBluescriptII/WT1(+/+)をテンプレートとして、5'端にEcoRI認識配列を付加したプライマー(配列番号:1)と、3'端にNot I認識配列を追加したプライマー(配列番号:2)とを用いて、PCRを行い、WT1蛋白の1-294番目のアミノ酸配列をコードするWT1遺伝子のcDNAのDNA断片を増幅させた。次いで、このDNA断片をpGEX-5X-3(Amersham Pharmacia Biotech)に組み込み、大腸菌BL21(DE3)にトランスフェクトした。融合蛋白の可溶性を高めるために、Thioredoxin発現プラスミドpT-Trxを同時にトランスフェクトした。この大腸菌を一夜培養後、大腸菌液を10倍希釈し、37℃、1.5時間培養後、イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)を終濃度0.1mMで加え、更に5時間培養した後、菌体を回収し、溶解液〔50mM Tris・HCl(pH7.5), 50mM NaCl, 1mM EDTA, 1mM Prefabloc SC(Boehringer Mannheim), 10μg/ml leupeptin, 1mM DTT〕を加え、超音波で破砕し、遠心後、上清を回収した。上清中の融合蛋白を、グルタチオンセファロース4B(Amersham Pharmacia Biotech)に結合させた後、洗浄し、融合蛋白を溶出バッファー(50mM Tris・HCl(pH7.5), 150mM NaCl, 20mM 還元グルタチオン,
1mM DTT)で溶出し、GST-WT1融合蛋白HWT3を回収した。
また、同様にして以下の通り、HWT2(1-181番目のアミノ酸配列をコードするWT1cDNA断片)およびHWT4(182-294番目のアミノ酸配列をコードするWT1cDNA断片)を製造した。
即ち、pBluescriptII/WT1(+/+)をテンプレートとして、5'端にEcoRI認識配列を含むプライマーおよび3'端にNot I認識配列を含むプライマー(HWT2に対しては配列番号:1に示される配列の5'プラマーおよび配列番号:3に示される配列の3'プライマー、HWT4に対しては配列番号:4に示される配列の5'プライマーおよび配列番号:2に示される配列の3'プライマーをそれぞれ使用)を用いてPCRを行い、所望DNA断片を増幅させ、各DNA断片をpGEX-5X-3(Amersham Pharmacia Biotech)に組み込み、大腸菌BL21(DE3)にトランスフェクトした。この大腸菌から、上記と同様にして、WT1融合蛋白HWT2およびHWT4をれぞれ回収した。
上記に従い得られたHWT2、HWT3およびHWT4の各蛋白の構造を、WT1と対比して模式的に図1に示す。
図1中、1-181が抑制領域であり、182-294領域が活性化領域であり、ジンクフィンガーがこれに続いている。
(2) WT1抗原とWT1抗体との反応性試験
上記(1)で作成したWT1抗原と、下記WT1抗体との反応性を次の通り試験した。
即ち、GST融合蛋白を250μg/mlの濃度でPBSに溶解し、25μg/cm2の濃度でニトロセルロース膜(Optitran, Shleicher & Schuell)に吸着させた。このニトロセルロース膜をPBSで洗浄後、2%ウシ血清アルブミン(BSA)溶液に2時間浸した後、dot-blot装置(Scheicher & Schuell)に装着した。GST融合蛋白を吸着したニトロセルロース膜上に、WT1抗体溶液を20μlのせ、1時間反応させ、PBSで洗浄後、HRP結合抗IgG抗体と更に1時間反応させた。洗浄後、この膜を基質溶液(Renaissance(登録商標), NEN Life Science Products)に浸して反応させ、乾燥後、膜を感光フィルム(Hyperfilm MP, Amersham Life Science)に重ねてフィルムを感光させ、フィルム上のバンドの濃さをコンピューター化可能なスキャニング分析システム(Molecular Dynamics)を用いて測定し、抗体価をデンシトメーター単位(Densitometric Units)として算出した。
尚、用いたWT1抗体は以下のものである。
・S-Cruz180:ヒトWT1のN端180アミノ酸配列を含むGST融合蛋白に対するウサギポリクローナル抗体(Santa Cruz Biotechnology, Inc.社製)
・Pharmingen:ヒトWT1のエクソン5(Exon5)の配列に相当する合成ペプチドを免疫して得られた、エクソン5の配列を認識するマウス抗ヒトWT1蛋白モノクローナル抗体(Pharmingen社製)
(3) 結果
結果を図2に示す。
図2より次のことが判る。即ち、HWT2は、ウサギポリクローナル抗体であるS-Cruz180とのみ反応し、HWT4はマウスモノクローナル抗体であるPharmingenとのみ反応するのに対して、HWT3はその両者と反応することが明らかとなった。
検体中のWT1抗体を広範に検出する上で、以下、HWT3をWT1抗体検出用の抗原として用いた。
WT1関連疾患の検査1
(1) 検体の調整
被検血清を2%BSAおよび0.05%ツイーン20を含むPBSで2500倍に希釈し、検体試料とした。
(2) 抗原吸着膜の調整
HWT3融合蛋白溶液(250μg/ml)を、ニトロセルロース膜(Optitran, Shleicher & Schuell)に25μg/cm2の濃度で1時間のせて吸着させた。この膜をPBSで洗浄後、ブロッキング溶液(2%ウシ血清アルブミン溶液)に2時間浸した後、洗浄して抗原吸着膜として使用した。
(3) WT1抗体の測定
上記(2)で得た抗原吸着膜を用い、(1)で調整した検体試料中に含まれるWT1抗体(IgGおよびIgM)のそれぞれを実施例1の(2)に従って測定した。
即ち、GST融合蛋白を吸着したニトロセルロース膜をdot-blot装置に装着し、この膜上に被検試料(希釈血清)を20μlのせ、1時間インキュベートした。PBSで洗浄後、1%BSA/PBS中で膜をIgM抗体の場合はHRP結合ヤギ抗ヒトIgM抗体(ICN
Pharmaceuticals Inc.)と、IgG抗体の場合はHRP結合ウサギ抗ヒトIgG抗体(ICN Pharmaceuticals Inc.)と、更に1時間反応させた。PBSで洗浄後、この膜を基質溶液に浸して反応させ、乾燥後、膜を感光フィルムに重ねてフィルムを感光させ、フィルム上のバンドの濃さを測定して、抗体価(Densitometric Units)を求めた。尚、これらの操作は全て室温で行った。
(4) 測定結果
(a) 健常成人43名およびWT1関連疾患患者33名(骨髄異形成症候群(MDS)12名、急性骨髄性白血病(AML)患者12名、急性リンパ性白血病(ALL)患者4名および慢性骨髄性白血病(CML)患者5名)の各検体を用いて、上記方法に従い得られた結果を、図3〜図6に示す。
各図中、縦軸は抗体価(Densitometric Units)を、横軸は各検体を示す。
図3に示す結果から、WT1関連疾患患者は、健常人に比して有意(p<0.001)に高いIgG型WT1抗体を持つことが判る。
図4に示す結果から、AMLおよびMDSの患者は健常人に比して有意に高いIgG型WT1抗体を持つことが判る。
図5に示す結果から、WT1関連疾患患者は、健常人に比して有意(p=0.003)に高いIgM型WT1抗体を持つことが判る。
図6に示す結果から、AMLおよびMDSの患者は健常人に比して有意に高いIgM型WT1抗体を持つことが判る。
これらのことから、IgG型および/またはIgM型WT1抗体の測定によって、AML、ALL、CML、MDSなどのWT1関連疾患の存在診断が可能となることが明らかである。
WT1関連疾患患者予後の検査
実施例2と同様にして、6名の急性白血病患者の治療前と治療後(完全寛解(CR)時)のIgG型WT1抗体価を測定した。
得られた結果を図7に示す。
図7において、横軸は各患者の治療前および完全寛解時であり、縦軸は各検体のWT1抗体価を示す。また、図中の各線(1)〜(6)は、それぞれWT1関連疾患患者を表わし、図中実線は末梢血幹細胞移植によって完全寛解になった患者4名であり、波線は化学療法によって完全寛解になった患者2名である。
図7より次のことが判る。即ち、本発明方法によって治療前に検出されたIgG型WT1抗体価は、治療が有効で完全寛解(CR)に入ると検出感度以下に低下することが明らかである。
以上のことから、IgG型WT1抗体価をフォローすることによって、治療の有効性を確認、診断できること、換言すれば、上記抗体価が残存する白血病量を反映することが明らかとなった。
WT1関連疾患の検査2
(1) 検体の調整
健常成人43名およびWT1関連疾患患者46名(骨髄異形成症候群(MDS)16名、急性骨髄性白血病(AML)患者16名、急性リンパ性白血病(ALL)患者7名および慢性骨髄性白血病(CML)患者7名)より血清を集めた。上記MDS患者は、不応性貧血(RA)患者6名、過剰芽細胞を伴う不応性貧血(RAEB)患者4名および変形を伴うRAEB(RAEB-t)患者6名である。
被検血清は、使用迄-20℃で保存した。
(2) WT1抗体の測定のためのWT1抗原の調製
WT1部分蛋白(1-294(HWT3))に相当するDNA配列を、実施例1の(1)と同様にしてPCR法により増幅させ、これを、C端His-Tag配列を含むプラスミドベクターpET-21b(+)(Novagen Inc., Madison, WI)にクローン化した。得られたプラスミドを大腸菌XL1-Blueにトランスフェクトし、所望形質転換体を制限酵素マッピングおよびDNAシークエンシングにより検査した。次いで、プラスミドDNAを大腸菌BL21(DE3)(Stratagene, La Jolla, CA)にトランスフェクトして、組換え体を調製した。
組換え大腸菌BL21(DE3)を37℃でA600=0.6まで培養し、0.1μM IPTGの存在下に4時間インキュベートして、WT1部分蛋白を誘導した。大腸菌を6000gで10分間遠心分離して回収し、バッファーA(100mM NaH2PO4, 10mM Tris-HCl, pH8.0)4ml(培養液200ml当たり)に再懸濁させ、-80℃で保存した。氷上融解後、大腸菌を超音波破砕(3回、2分)し、6000gで10分遠心分離した。封入体を含むペレットをバッファーB(100mM NaH2PO4, 10mM Tris-HCl, pH8.0, 300mM NaCl, 6M尿素, 15mM イミダゾール, 20mM β-ME)中に再懸濁し、氷上で穏やかな攪拌下に1時間インキュベートして蛋白を変性させた。
得られた溶液をニッケルニトロトリアセチックアガロース(Qiagen, Hilden, Germany)を含むカラムにロードし、蛋白を結合させた。バッファーC(1%ツイーンを含むが、β-MEを含まない上記バッファーB)で洗浄後、WT1部分蛋白をバッファーD(150mMイミダゾールを含むが、β-MEを含まない上記バッファーB、pH8.0)4mlで溶出させた。組換え蛋白をリホールディングさせるために、溶出液をカセット(Slide-a-Lyzer cassette, Pierce Chemical Company, IL)中に入れ、4℃で一夜20mM Tris-HCl(pH8.0)バッファーの過剰量に対して透析した。
組換え蛋白を次いでセントリコン-30(Milipore Corp., Bedford, MA)を用いて濃縮し、蛋白濃度を蛋白分析キット(Bio-Rad Labs., Hercules, CA)を用いてブラッドホード法により測定した。得られた蛋白の純度および特異性をSDS-PAGEおよびウエスタンブロッド分析にて確認し、30%(v/v)グリセロール溶液として、使用時まで-80℃で保存した。
(3) WT1抗体の測定
上記で得たWT1部分蛋白(HWT3)をニトロセルロース膜(Optitran, Shleicher
& Schuell)に2.5μg/cm2の濃度で結合させた(室温下に1時間インキュベート)。この膜をPBSで洗浄後、1%BSA含有PBS中で2時間を要してブロッキングさせ、ドットブロット装置(Schleicher & Schuell, Dassel, Germany)に仕様書に従い装着した。
測定は、実施例2に従い行った。即ち、前記(1)で調製した被検血清20μl(1%BSAおよび0.1%ツイーン20含有PBSにてIgMの場合は1/500に希釈、IgGの場合は1/2500に希釈)を、各ウエルにアプライし、室温で1時間インキュベートした。PBSで洗浄後、1%BSA/PBS中で、膜をHRP結合ヤギ抗ヒトIgM抗体またはHRP結合ウサギ抗ヒトIgG抗体と、更に室温で1時間反応させた。
PBSで充分に洗浄後、同様にして抗体価を求めた。尚、結果は少なくとも2回の試験の平均値として求めた。
(4) 結果
(a) 上記方法に従い得られた結果(検体のIgMまたはIgG型WT1抗体の測定結果)を、表1並びに図8(IgM型WT1抗体の測定結果)および図9(IgG型WT1抗体の測定結果)に示す。
各図中、縦軸は抗体価(Densitometric Units)を、横軸は各検体を示す。但し、各図中黒丸はIgMまたはIgG型WT1抗体を単独で有する検体を示し、白丸はIgM型WT1抗体とIgG型WT1抗体との両者を有する検体を示す。尚、WT1抗体のカットオフ値は、IgM型抗体の場合には抗体価600、IgG型抗体の場合には抗体価500とした(Clin. Chem., 39, 561 (1993))。
Figure 0004592641
表1並びに図8および図9に示す結果から次のことが判る。
即ち、WT1関連疾患患者46例中、24例(52.2%)において、IgM型WT1抗体が検出された。一方、健常者では43例中、7例(16.2%)において検出された。
IgM 型WT1抗体検出率(p=0.0001)およびIgM型WT1抗体価(p<0.0001)は、共に、健常者に比してWT1関連疾患患者において有意に高かった。
WT1関連疾患の4つのタイプにおけるIgM型WT1抗体価をそれぞれ健常者と対比した結果、ALLを除くWT1関連疾患患者において該抗体価は健常者に比して有意に高いことが判った。
IgG型WT1抗体は、WT1関連疾患患者46例中、23例(50.0%)において検出されたが、健常者では43例中、僅か2例(4.7%)しか検出されなかった。
IgG 型WT1抗体検出率(p=0.0001)およびIgG型WT1抗体価(p<0.0001)は、共に、健常者に比してWT1関連疾患患者において有意に高かった。また、WT1関連疾患におけるIgG型WT1抗体価をそれぞれ健常者と対比した結果、ALLを除く3つのタイプ、即ちAML、CMLおよびMDSにおいて該抗体価は健常者に比して有意に高いことが判った。
IgM型およびIgG型WT1抗体の両者の産生は、WT1関連疾患患者と健常者との間において、著しいコントラストを示している。WT1関連疾患患者では46例中10例(21.7%)がIgM型およびIgG型の両WT1抗体を産生していたのに対して、健常者43例中には同様の例はみられなかった。注目すべきことは、IgG型WT1抗体の最も高い抗体価を有していた3例(2 AMLおよび1 MDS)は、同時にIgM型WT1抗体をも産生しており、また、AML患者16例中6例(37.5%)およびMDS患者16例中4例(25.0%)は、IgM型およびIgG型WT1抗体を同時に産生していたのに対して、ALL患者およびCML患者中には、両抗体を同時に産生するものは存在しなかったことである。
尚、WT1抗体価とWT1発現レベル(RT-PCR)または患者年齢との間、およびWT1抗体の存在と患者性別、患者病状および生死のそれぞれとの間では、相関は認められなかった。
(b) 白血病患者4例について、診断時および継続する完全寛解(CCR)時の両者においてWT1抗体価を測定した。
その結果を表2に示す。
Figure 0004592641
表2に示す結果より、これら全ての患者は、診断時に検出された比較的高いWT1抗体価がCCR時には検出されなかった。これらの患者は、3.1-5.5年に亘ってCCRを維持しており、血清IgM、IgGおよびIgAは正常レベルにあり、試験時には如何なる免疫抑制剤も投与されていない。この知見は、これらの患者が、強力な化学療法または同種骨髄移植による免疫抑制状態から完全に回復していることを示している。従って、CCRにおけるWT1抗体の消失は、白血病性腫瘍負担の消失もしくは軽減、引き続くWT1抗原による免疫刺激の消失によるものと考えられる。
(c) WT1抗体のクラススイッチ
MDS患者16例(6RA、4RAEBおよび6RAEB-t)について、IgM型およびIgG型WT1抗体を測定した。結果を図10に示す。
図に示す結果より次のことが判る。即ち、RA患者6例中5例においてIgM型WT1抗体が検出され、該5例中3例は比較的高い抗体価を有していた。これに対して、IgG型WT1抗体は6例中4例で検出されず、検出された残り2例の抗体価も低かった。
RAEB患者においては、4例中それぞれ2例および3例でIgM型WT1抗体およびIgG型WT1抗体が検出された。IgM型WT1抗体価は前記RA患者のそれらよりも低く、IgG型WT1抗体価は高かった。
RAEB-t患者の場合はRA患者の場合とは明確に異なっていた。6例中2例が低力価のIgM型WT1抗体を有しており、一方、6例中5例は高力価のIgG型WT1抗体を産生していた。
これらのことから、MDSの病態のRAからRAEBを経てRAEB-tに至る進展に関連して、IgMからIgGへのWT1抗体の免疫グロブリンのクラススイッチが起こることが強く示唆される。
WT1抗体検出系の特異性の確認試験
(5-1) IgG型WT1抗体陽性検体血清、IgG型WT1抗体陰性検体血清およびWT1ポリクローナル抗体溶液(S-Cruz180)のそれぞれに、供試蛋白(HWT3、アルブミン(HSA)またはヒトトランスフェリン)の所定量を添加して、実施例4に記載の方法に従って、WT1抗体の測定(Inhibition Assay)を行った。
結果を図11に示す。
図11において縦軸は抑制%(% inhibition)を、横軸は供試蛋白の添加量(ng/ウエル)を示し、図中(1)はWT1抗体陽性検体+HWT3を、(2)はWT1抗体陽性検体+HSAを、(3)はWT1抗体陽性検体+トランスフェリンを、(4)はWT1抗体陰性検体+HWT3を、(5)はWT1抗体陰性検体+HSAを、(6)はWT1抗体陰性検体+トランスフェリンを、(7)はWT1ポリクローナル抗体溶液+HWT3を、(8)はWT1ポリクローナル抗体溶液+HSAを、(9)はWT1ポリクローナル抗体溶液+トランスフェリンを、それぞれ示す。
図11に示す結果より、WT1抗体陽性検体およびWT1ポリクローナル抗体溶液に、検出系の抗原であるHWT3蛋白を添加すると、WT1抗体の検出が、HWT3蛋白の添加量に依存して抑制された。尚、このHWT3による添加量依存的抑制は、IgM型WT1抗体陽性検体を用いた場合にも同じく確認できた。一方、HSAおよびトランスフェリンの添加ではこのような抑制は認められず、また、WT1抗体陰性検体ではHWT3の添加により影響は受けなかった。
これらのことから、本WT1抗体検出系は、WT1に対する抗体を特異的に検出するものであることが確認された。
(5-2) K562(erythroleukemia cell line)細胞核ライゼートを10%SDS-PAGEに付し、ウエスタンブロット解析用のWT1蛋白(natural WT1 protein)を調製した。実施例4で測定したIgG 型WT1抗体陽性検体および同陰性検体を用いて、WT1蛋白のウエスタンブロッド解析を行った。尚、検体血清は50倍希釈し、第2抗体としてALP標識抗(ウサギまたはヒト)IgG抗体を使用した。また、陽性対照としてWT1ポリクローナル抗体溶液(S-Cruz180)を使用した。
結果を図12に示す。
図12において、WT1の位置はサイズマーカーと併せて左欄に示す。
レーン1は陽性対照(S-Cruz180)を用いた結果を、レーン2は実施例4で抗体価1366と測定されたIgG型WT1抗体陽性(ALL)検体を用いた結果を、レーン3は同じく抗体価754と測定されたIgG型WT1抗体陽性(AML)検体を用いた結果を、レーン4は実施例4でカットオフ値以下であったIgG型WT1抗体陰性(RAEB-t)検体を用いた結果を、レーン5および6は同じくIgG型WT1抗体陰性の健常者検体を用いた結果を、それぞれ示す。
図12に示す結果より、天然のWT1蛋白は、本発明の検出系でWT1抗体陽性とされた血清で検出できる(同陰性血清では検出できない)ことが判り、本発明検出系によれば、天然のWT1蛋白を認識する所望のWT1抗体が検出されることが確認された。
実施例1の(1)に従い製造されたWT1抗原の構造を模式的に示す図である。 実施例1の(2)に従うWT1抗原とWT1抗体との反応性試験の結果を示す図面代用写真である。 実施例2に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgG)を示すグラフである。 実施例2に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgG)を示すグラフである。 実施例2に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgM)を示すグラフである。 実施例2に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgM)を示すグラフである。 実施例3に従う本発明検査法により求められた急性白血病の治療開始前および完全寛解時のWT1抗体価の推移を示すグラフである。 実施例4に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgM)を示すグラフである。 実施例4に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患および健常者のWT1抗体価(IgG)を示すグラフである。 実施例4に従う本発明検査法により求められたWT1関連疾患のWT1抗体価(IgGおよびIgM)を示すグラフである。 実施例5の(1)に従って試験された、本発明検査法に従うWT1抗体検出系の特異性を求めたグラフである。 実施例5の(2)に従って試験されたウエスタンブロット分析結果を示す図面代用写真である。

Claims (7)

  1. 被験者におけるWT1関連疾患の存在を判定するための検査方法であって、検体中のWT1に対するIgG及びIgM抗体量を測定し、該測定値のうち、どちらか一方でも健常者より高いことを前記疾患が存在すると判定することを特徴とするWT1関連疾患の検査方法。
  2. WT1に対する抗体量の測定が、WT1抗原を用いた免疫反応により行われる請求項1に記載の検査方法。
  3. WT1抗原が、抑制領域および活性化領域を含みジンクフィンガーを欠くWT1蛋白である請求項2に記載の検査方法。
  4. WT1に対する抗体量の経時変化を臨床指標とする請求項1に記載の検査方法。
  5. WT1に対するIgG抗体とIgM抗体との量比を臨床指標とする請求項1に記載の検査方法。
  6. 骨髄異形成症候群から白血病への進展を判定するものである請求項1に記載の検査方法。
  7. 白血病の完全寛解を判定するものである請求項1に記載の検査方法。
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