JP4592864B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に半導体装置に係り、特にポリメタルゲートを有する半導体装置およびその製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
微細加工技術の進歩の結果、今日の高速半導体装置あるいは大容量半導体記憶装置では0.25μm以下のゲート長が実現されるようになっている。最近では、0.1μmあるいはそれ以下のゲート長を有する半導体装置も試作されている。
【0003】
このように非常に微細化された半導体装置では、ワード線パターンあるいはビット線パターン等の導体パターンの幅もゲート長に対応して縮小されるが、これらの導体パターン中に電気信号を伝達させる際に必要な低抵抗を維持するためには導体パターンの高さを増大させる必要があり、このためかかる超微細化半導体装置では、導体パターンのアスペクト比が増大してしまう問題が生じていた。このような高アスペクト比のパターンをフォトリソグラフィー工程で形成しようとすると、製造歩留の低下は避けられない。
【0004】
従来は、ゲート電極パターンをはじめとする微細な導体パターンはポリシリコンあるいはアモルファスシリコン層のパターニングにより形成されていたが、上記のような事情で導体パターンの抵抗値を低減すべく、ポリシリコンあるいはアモルファスシリコンパターン上に低抵抗のシリサイド層を形成する技術が提案されている。さらに抵抗値を低減するためには、かかるポリシリコンあるいはアモルファスシリコンパターン上にWやMoなどの高融点金属層を形成した、いわゆるポリメタル配線構造を形成するのが望ましい。このようなポリメタル配線構造を採用することにより、前記導体パターンのアスペクト比を効果的に低減することが可能である。
【0005】
このようなポリメタル配線構造では、アモルファスシリコンパターンあるいはポリシリコンパターンとその上の高融点金属層とが直接に接していると互いに反応してシリサイド層を形成してしまうため、間にTiN等の導電性窒化物よりなる拡散障壁層を形成する必要がある。
【0006】
図1は、かかるポリメタル構造のゲート電極を有する半導体装置の製造工程を示す。
【0007】
図1(A)を参照するに、Si基板11上にはパイロジェニック方式によるウェット酸化処理によりゲート酸化膜12が形成され、図1(B)の工程において前記ゲート酸化膜12上にアモルファスシリコンあるいはポリシリコンよりなるゲート電極膜13AがCVD法あるいはプラズマCVD法により形成される。さらに前記ゲート電極膜13A上にはWNよりなる拡散障壁膜13Bがスパッタリングにより形成され、さらに前記拡散障壁膜13B上にはWよりなる低抵抗膜13CがCVD法あるいはスパッタリングにより形成される。前記ゲート電極膜13A,拡散障壁膜13Bおよび低抵抗膜13Cは、ポリメタル構成の配線層13を形成する。
【0008】
次に図1(C)の工程において、前記ポリメタル構造の配線層13はレジストパターン14を使ったドライエッチングによりパターニングされ、その結果ゲート電極15が形成される。
【0009】
さらに図2(D)の工程において前記レジストパターン14はアッシングにより除去され、さらにHF等のエッチャントを使って基板11上に残留しているドライエッチング残渣やアッシング残渣が除去される。
【0010】
図2(D)の工程では、前記ウェットエッチングの結果、前記ゲート電極15の両側において前記ゲート酸化膜12が除去されてSi基板の表面が露出するのみならず、前記ゲート電極15直下の部分においてもウェットエッチングが側方に進む結果アンダーカット15Aが生じるため、図2(E)の工程においていわゆるライト酸化ないし選択酸化を行い、前記露出したSi基板の表面を覆うように、また前記アンダーカット15Aを充填するように、SiO2膜16を形成する。
【0011】
さらに図2(F)の工程において、前記Si基板11中に前記SiO2膜16を介して不純物元素を、前記ゲート電極15を自己整合マスクとして使いながらイオン注入することにより、前記Si基板11中に前記ゲート電極15に隣接して拡散領域11A,11Bが形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記低抵抗層13Cを構成するWやMo,Ti等の高融点金属材料は高温酸化雰囲気中では非常に酸化されやすいため、図2(E)の選択酸化工程では、前記低抵抗層13Cの酸化を回避するため、前記SiO2膜16が前記Si基板11の露出表面および前記ゲート電極膜13Aの側壁面に限って選択的に形成されるように、酸化工程を水素雰囲気中において、水素流量の20%以下の酸素または水分を供給しながら行う必要がある。
【0013】
しかし、このような水素を主体とする雰囲気は前記低抵抗層13Cとゲート電極膜13Aとの間のWN拡散障壁膜13Bを還元する危険がある。前記拡散障壁膜13Bが還元されると前記低抵抗層13中のWあるいはMoと前記ゲート電極膜13A中のSiとが反応してしまい、シリサイドが形成されてしまうことになる。この場合、W原子が前記ゲート電極膜13A中に深く侵入して応力起因の金属剥離が生じる恐れがある。
【0014】
そこで、本発明は上記の問題点を解決した半導体装置およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を、基板上にシリコンよりなる第1の導電層を形成する工程と、前記第1の導電層上に高融点金属窒化物よりなる拡散障壁層を堆積する工程と、前記拡散障壁層上に高融点金属よりなる第2の導電層を堆積し、前記第1の導電層、前記拡散障壁層、及び前記第2の導電層を含む配線層を形成する工程と、前記配線層をパターニングして配線パターンを形成する工程と、前記配線パターンを選択酸化して、前記第1の導電層の側壁に選択的に酸化膜を形成する工程と、を含む半導体装置の製造方法において、前記選択酸化工程は、前記配線パターンを窒素雰囲気中、50〜100℃/秒の昇温速度で昇温する工程と、前記配線パターンを昇温した後、前記窒素雰囲気で850℃〜1050℃の温度に維持しつつ、前記配線パターンを3〜5秒間熱処理し、前記拡散障壁層の高融点金属窒化物を高融点金属珪窒化物に変換する工程と、前記拡散障壁層の高融点金属窒化物を高融点珪窒化物に変換した後、前記配線パターンを、水素に酸素又は水分を添加した雰囲気中で熱処理する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法により、解決する。
【0016】
[作用]
本発明によれば、高融点金属窒化物よりなる拡散障壁層により、ポリシリコンあるいはアモルファスシリコンよりなる第1の導電層と高融点金属よりなる第2の導電層とを隔てた構造の導電性パターンを有する半導体装置の製造において、前記拡散障壁層が還元される危険のある水素雰囲気中における選択酸化熱処理に先立って、前記拡散障壁層を不活性雰囲気中で熱処理しておくことにより、前記拡散障壁層中に熱的安定性の高いWSiN等の珪窒化物を形成することが可能になる。かかる珪窒化物を形成する結果、さらに酸素含有水素雰囲気中で選択酸化熱処理を行って前記第1の導電層周囲に酸化膜を選択的に形成したような場合にも前記拡散障壁層は還元されることがなく、このため第1の導電層と第2の導電層とが反応してしまう問題が回避される。かかる選択酸化法により、前記第1の導電層の側壁に酸化膜が形成されると同時に、例えば前記導電性パターンをゲート電極として使うMOSトランジスタの場合には、前記基板中に前記ゲート電極に隣接して形成された拡散領域の表面にも酸化膜が形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】
図3(A)〜図4(F)は、本発明の一実施例による半導体装置の製造工程を示す。
【0018】
図3(A)を参照するに、Si基板21上には厚さが2〜4nmのSiO2膜あるいはSiON膜がゲート酸化膜22として形成され、図2(B)の工程において前記ゲート酸化膜22上にアモルファスシリコンあるいはポリシリコンよりなるゲート電極膜23AがCVD法あるいはプラズマCVD法により、約80nmの厚さに形成される。前記ゲート電極膜23Aに対してはイオン注入法によりB+等のp型不純物元素、あるいはP+やAs+よりなるn型不純物元素が導入され、さらに自然酸化膜を除去した後、前記ゲート電極膜23A上にWNよりなる拡散障壁膜23BおよびWよりなる低抵抗膜23Cが、CVD法あるいはスパッタリングにより、それぞれ5nmおよび50nmの厚さに、基板温度を約150°Cに設定して形成される。前記ゲート電極膜23A,拡散障壁膜23Bおよび低抵抗膜23Cは、ポリメタル構成の配線層23を形成する。
【0019】
次に図3(C)の工程において、前記ポリメタル構造の配線層23上にさらに650〜750°Cでの熱CVD法によりSiN膜24Aが100〜200nmの厚さに形成された後、さらに前記SiN膜24A上にSiON膜24BがプラズマCVD法により、反射防止膜として、30〜50nmの厚さに形成される。さらに図2(C)の工程では、前記配線層23は前記反射防止膜24B,SiN膜24Aと共に、レジストパターン(図示せず)を使ったドライエッチングによりパターニングされ、その結果ゲート電極25が形成される。
【0020】
さらに図4(D)の工程において前記反射防止膜24BはHF等のエッチャントによるウェットエッチングにより除去されるが、このウェットエッチング工程により、前記基板21上に残留しているドライエッチング残渣やアッシング残渣が同時に除去される。
【0021】
図4(D)の工程では、前記ウェットエッチングの結果、前記ゲート電極25の両側において前記ゲート酸化膜22が除去されてSi基板の表面が露出するのみならず、前記ゲート電極25直下の部分においてもウェットエッチングが側方に進む結果アンダーカット25Aが生じているが、図4(E)の工程においていわゆるライト酸化を行い、前記露出したSi基板21の表面を覆うように、また前記アンダーカット125Aを充填するように、SiO2膜26を形成する。
【0022】
図5は、本実施例において図4(E)の工程で使われるライト酸化熱処理を示す。
【0023】
図5を参照するに、本実施例では、段階Iにおいて、図4(D)の構造が保持された熱処理装置中にN2を2.5〜20SLMの流量で20〜60秒間程度導入し、処理装置中の雰囲気を不活性なN2雰囲気に設定する。
【0024】
次に段階IIにおいて、前記構造を前記N2雰囲気中において所定温度まで急速に、例えば50〜100°C/秒程度の昇温速度で加熱する。その際、前記熱処理装置中にはN2を段階Iと同様に、2.5〜10SLMの流量で導入し、前記不活性なN2雰囲気を維持する。
【0025】
さらに段階IIIにおいて前記N2雰囲気のまま前記所定温度、例えば850〜1050°Cの温度にしばらく、例えば3〜5秒間保持し、段階IVにおいて雰囲気をH2雰囲気ないし還元雰囲気に徐々に切替える。
【0026】
さらに段階Vにおいて前記雰囲気中にO2あるいはH2Oを導入し、前記Si基板21の露出表面および前記ゲート電極層23Aの側壁面を含む露出表面を選択的に10〜30秒間酸化し、前記SiO2膜26を2〜4nmの厚さに形成する。図示の例では、選択酸化が行われる段階Vにおいて、H2雰囲気に対してO2が5〜20%の割合で添加される。さらに図示の例でO2のかわりにH2Oを使う場合には、添加量は15%に設定されている。
【0027】
さらに段階VIにおいてN2を再び2.5〜20SLM程度の流量で流し、雰囲気をN2雰囲気に切替えて基板温度を20〜60秒のうちに室温程度まで降下させる。
【0028】
図5の熱処理工程において、最初の段階I〜IIIまでは、熱処理は不活性なN2雰囲気中において実行されるため、前記WN拡散障壁膜23BがWに還元されることがない。図5の熱処理工程では、特に段階IIIにおいて拡散障壁膜23Bを構成するWNがその下のポリシリコンあるいはアモルファスシリコンゲート電極膜23Aと、膜23Aと23Bとの界面近傍で反応し、熱的に安定なWSiNが、図4(E)に示す層23bとして形成される。前記WSiN層23cは安定であるため、段階IVあるいはVにおいて雰囲気が還元性のH2雰囲気に切替えられても還元されることがなく、このため拡散障壁膜23Bはその機能を果たし、ゲート電極膜23AとW膜23Cとの反応を効果的に抑制する。
【0029】
前記WSiN層23cは、前記段階IIIの時間を制御することにより、前記界面近傍に局在するように形成することもできれば、前記拡散障壁膜23Bを実質的に置き換えるように形成することも可能である。
【0030】
さらに図4(F)の工程において、前記Si基板21中に前記SiO2膜26を介して不純物元素を、前記ゲート電極25を自己整合マスクとして使いながらイオン注入することにより、前記Si基板21中に前記ゲート電極25に隣接して拡散領域21A,21Bが形成される。
【0031】
また図6の変形例に示すように、前記WN拡散障壁層23B全体をWSiN層23bにより置き換えてもよい。ただし図6中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0032】
なお、本発明において、前記珪窒化物層23bを形成する高融点金属元素はWに限定されるものではなく、MoやTi等であってもよい。
【0033】
以上、本発明を好ましい実施例について説明したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した要旨内において、様々な変形・変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、高融点金属窒化物よりなる拡散障壁層により、ポリシリコンあるいはアモルファスシリコンよりなる第1の導電層と高融点金属よりなる第2の導電層とを隔てた構造の導電性パターンを有する半導体装置の製造において、前記拡散障壁層が還元される危険のある水素雰囲気中における選択酸化熱処理に先立って、前記拡散障壁層を不活性雰囲気中で熱処理しておくことにより、前記拡散障壁層中に熱的安定性の高いWSiN等の珪窒化物を形成することが可能になる。かかる珪窒化物を形成する結果、さらに酸素含有水素雰囲気中で選択酸化熱処理を行って前記第1の導電層周囲に酸化膜を選択的に形成したような場合にも前記拡散障壁層は還元されることがなく、このため第1の導電層と第2の導電層とが反応してしまう問題が回避される。かかる選択酸化法により、前記第1の導電層の側壁に酸化膜が形成されると同時に、例えば前記導電性パターンをゲート電極として使うMOSトランジスタの場合には、前記基板中に前記ゲート電極に隣接して形成された拡散領域の表面にも酸化膜が形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は従来の半導体装置の製造工程を示す図(その1)である。
【図2】(D)〜(F)は従来の半導体装置の製造工程を示す図(その2)である。
【図3】(A)〜(C)は本発明の一実施例による半導体装置の製造工程を示す図(その1)である。
【図4】(D)〜(F)は本発明の一実施例による半導体装置の製造工程を示す図(その2)である。
【図5】本発明で使われる選択酸化工程を説明する図である。
【図6】本発明一実施例の変形例を示す図である。
【符号の説明】
11,21 Si基板
11A,11B,21A,21B 拡散領域
12,22 ゲート絶縁膜
13,23 導電性パターン
13A,23A ポリシリコン膜(ゲート電極膜)
13B,23B 拡散障壁膜
13C,23C 高融点金属膜
14 レジストパターン
15 ゲート電極
15A アンダーカット
16 SiO2膜
24A SiN膜
24B 反射防止膜
23b 珪窒化拡散障壁層
Claims (2)
- 基板上にシリコンよりなる第1の導電層を形成する工程と、
前記第1の導電層上に高融点金属窒化物よりなる拡散障壁層を堆積する工程と、
前記拡散障壁層上に高融点金属よりなる第2の導電層を堆積し、前記第1の導電層、前記拡散障壁層、及び前記第2の導電層を含む配線層を形成する工程と、
前記配線層をパターニングして配線パターンを形成する工程と、
前記配線パターンを選択酸化して、前記第1の導電層の側壁に選択的に酸化膜を形成する工程と、
を含む半導体装置の製造方法において、
前記選択酸化工程は、
前記配線パターンを窒素雰囲気中、50〜100℃/秒の昇温速度で昇温する工程と、
前記配線パターンを昇温した後、前記窒素雰囲気で850℃〜1050℃の温度に維持しつつ、前記配線パターンを3〜5秒間熱処理し、前記拡散障壁層の高融点金属窒化物を高融点金属珪窒化物に変換する工程と、
前記拡散障壁層の高融点金属窒化物を高融点珪窒化物に変換した後、前記配線パターンを、水素に酸素又は水分を添加した雰囲気中で熱処理する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記配線層をパターニングした後で、かつ、前記配線パターンを選択酸化する前に、前記基板上にHFを供給する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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