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JP4594843B2 - 電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法 - Google Patents
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JP4594843B2 - 電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法 - Google Patents

電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法 Download PDF

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本発明は、ブリッジ装置に関し、電力線搬送通信のネットワークを構築する場合に使用される電力線搬送通信用ブリッジ装置に関する。そして、この電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法に関する。
近年、通信技術の進展により様々な技術分野でネットワーク化が進んでおり、建物内の様々な機器がネットワークに接続されつつある。このような機器のネットワーク化は、これら機器を有機的に連携運転することによって、さらには、建物外のネットワークとこの建物内のネットワークとを相互接続して外部の通信端末からこれら機器に指示することによって、省エネルギーや遠隔制御などに対応すると共に安全で快適な暮らしを提供しようとするものである。
ネットワーク、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)を構築する場合、通信端末を放射状(スター状)に配線したりセグメント同士を接続したり等するために、各ポート間で単純に通信信号の転送を行うリピータハブ装置や、ポート間で通信信号を転送する際にデータの解析を行って宛先の通信端末がつながっているポートのみに通信信号の転送を行うブリッジ装置(スイッチングハブ装置、LANスイッチ装置)が利用され、イーサネット(登録商標)用のリピータハブ装置やブリッジ装置が普及している。ブリッジ装置は、宛先の通信端末がつながっているポートのみに通信信号の転送を行うので、ネットワークの通信帯域における利用効率が向上する。このため、ブリッジ装置には、リピータハブ装置に較べてネットワークの伝送能力を向上させる利点がある。
一方、通信信号の伝送方法には、種々のものがあるが、既設の配線を利用することから新たな伝送路を布設する必要がないという利点や、そのために導入に伴う初期費用がその分低廉であり、建物の美観も損ねない、という利点から、これら機器に電力を供給する配線(電力線)を伝送路に利用した電力線搬送通信(Power Line Communication)(以下、「PLC」と略記する。)が採用されることがある。
PLCによってネットワークを構築する場合もリピータハブ装置やブリッジ装置が望まれる。例えば、特許文献1には、電力搬送波に情報信号を重畳した重畳波を搬送する電力線により接続された複数の端末と情報機器とを中継するLANスイッチ機能付きコンセントであって、前記重畳波から情報信号を分離し、また、情報信号を電力搬送波に重畳する分離・重畳手段と、各端末のMACアドレスと、当該端末が接続されているポートとの対応関係を記載したMACアドレステーブルを記憶する記憶手段と、宛先MACアドレスを含むIPパケットを前記分離・重畳手段を介して受信すると、前記MACアドレステーブルと前記IPパケットの宛先MACアドレスから、当該IPパケットの送信先である端末と接続されているポートを認識し、前記認識したポート及び前記分離・重畳手段を介して前記IPパケットを送信するスイッチング手段とを備えたLANスイッチ機能付きコンセントが開示されている。
特開2003−152757号公報
ところで、上記特許文献1に記載のLANスイッチ機能付きコンセントは、イーサネットフレームのヘッダを参照してIPパケットを送信するポートを認識しているため、処理の高速化の余地がある。また、上記特許文献1では、周波数分割多重や、双方向で同時に送受信できる全二重通信については言及されていない。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、処理をより高速化することができる電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法を提供することを目的とする。そして、周波数分割多重で通信することができる電力線搬送通信用ブリッジ装置を提供することを目的とする。さらに、全二重で通信することができる電力線搬送通信用ブリッジ装置を提供することを目的とする。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。即ち、本発明の一態様に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置は、電力線搬送通信層よりも上位層の通信信号に電力線搬送通信用のヘッダを付加した電力線搬送通信の通信信号を電力線から分離して前記電力線搬送通信用のヘッダを取り出すと共に、電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳する複数の電力線搬送通信用送受信部と、前記電力線搬送通信用送受信部を識別するための識別子と、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信用のMACアドレスとの対応関係を記憶する転送先情報記憶部と、前記電力線搬送通信用送受信部で電力線搬送通信の通信信号を受信した場合に、前記対応関係を参照することによって、該受信した電力線搬送通信の通信信号における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記識別子を判別し、該判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部に、該受信した電力線搬送通信の通信信号を転送するブリッジ処理部とを備え、電力線搬送通信用のMACアドレスは、前記電力線搬送通信層において通信信号を送受信する際に使用される物理アドレスであることを特徴とする。
そして、本発明に係る他の一態様では、電力線搬送通信よりも上位層の通信信号に電力線搬送通信用のヘッダを付加した電力線搬送通信の通信信号を電力線から分離して電力線搬送通信用のヘッダを取り出すと共に、電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳する複数の電力線搬送通信用送受信部と、前記電力線搬送通信用送受信部を識別するための識別子と、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信用のMACアドレスとの対応関係を記憶する転送先情報記憶部と、前記複数の電力線搬送通信用送受信部間で電力線搬送通信の通信信号を転送するブリッジ処理部とを備え、電力線搬送通信用のMACアドレスは、前記電力線搬送通信層において通信信号を送受信する際に使用される物理アドレスである電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法において、前記電力線搬送通信用送受信部で電力線搬送通信の通信信号を受信した場合に、前記電力線搬送通信用送受信部により、電力線から電力線搬送通信の通信信号を分離するステップと、前記電力線搬送通信用送受信部により、前記分離した電力線搬送通信の通信信号から電力線搬送通信用のヘッダを取り出すステップと、前記ブリッジ処理部により、前記転送情報記憶部に記憶されている前記対応関係を参照することによって、前記取り出した電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記識別子を判別するステップと、前記ブリッジ処理部により、前記判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部に、前記受信した電力線搬送通信の通信信号を転送するステップと、前記判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部により、前記転送された電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳するステップとを備えることを特徴とする。
このような構成の電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法は、電力線搬送通信用送受信部間で電力線搬送通信の通信信号を転送する際に、背景技術のようにイーサネットフレームのヘッダではなく、イーサネット(登録商標)よりも下層の電力線搬送通信における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに基づいて、宛先の電力線搬送通信の通信端末がつながっている電力線搬送通信用送受信部のみに通信信号の転送を行うので、中継処理をより高速化することができる。
そして、上述の電力線搬送通信用ブリッジ装置において、前記複数の電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する周波数が互いに異なることを特徴とする。
このような構成の電力線搬送通信用ブリッジ装置は、各電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する周波数が互いに異なるので、周波数分割多重によって通信信号を電力線で伝送することができる。このため、1個の電力線を複数の伝送路として同時に利用することができる。
また、これら上述の電力線搬送通信用ブリッジ装置において、前記電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する送信周波数は、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信に使用する送信周波数と異なることを特徴とする。
このような構成の電力線搬送通信用ブリッジ装置は、前記電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する周波数と、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末おける電力線搬送通信に使用する周波数とが互いに異なるので、電力線搬送通信用ブリッジ装置から電力線搬送通信の通信端末へ向かう下り方向の電力線搬送通信に使用する周波数と、電力線搬送通信の通信端末から電力線搬送通信用ブリッジ装置へ向かう上り方向の電力線搬送通信に使用する周波数とが互いに異なるから、全二重で通信することができる。
さらに、これら上述の電力線搬送通信用ブリッジ装置において、前記ブリッジ処理部は、該受信した電力線搬送通信の通信信号における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記MACアドレスが前記対応関係に無い場合に、該宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスを持つ前記電力線搬送通信の通信端末がつながる前記電力線搬送通信用送受信部を探索し、該探索した電力線搬送通信用送受信部の識別子と該宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスとを対応付けて前記対応関係として前記転送先情報記憶部に記憶することを特徴とする。
このような構成の電力線搬送通信用ブリッジ装置は、該受信した電力線搬送通信の通信信号における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先のMACアドレスに対応する前記MACアドレスが前記対応関係に無い場合に、自動的に該対応関係を生成するので、該対応関係が無い場合でも中継処理を行うことができる。
このような構成の電力線搬送通信用ブリッジ装置及び電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法は、処理をより高速化することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に係る電力線搬送通信ネットワークの概略構成を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。図3は、実施形態に係る電力線搬送通信用送受信部の構成を示すブロック図である。図4は、電力線搬送通信の通信信号のフォーマットを示す図である。図4(A)は、その全体図であり、図4(B)は、ヘッダの部分を示す部分図である。図5は、実施形態に係る転送先情報テーブルの構成を示す図である。
図1において、電力線搬送通信ネットワーク(以下、「PLCネットワーク」と略記する。)Nは、電力線搬送通信用ブリッジ装置(以下、「PLC用ブリッジ装置」と略記する。)1と、コンセント2(2−A、2−B、2−C、・・、2−F)と、電力線3(3−A、3−B、3−C、・・、3−F)と、コンセント4(4−A、4−B、4−C1、4−C2、・・、4−F1、4−F2、4−F3)と、電力線搬送通信用モデム(以下、「PLC用モデム」と略記する。)5(5−A、5−B、5−C1、5−C2、・・、5−F1、5−F2、5−F3)と、通信端末6(6−A、6−B、6−C1、6−C2、・・、6−F1、6−F2、6−F3)とを備えて構成される。
なお、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
PLC用ブリッジ装置1は、本発明に係る装置であり、PLCにおいて、受信した通信信号の電気的な再生中継を行うと共に、電力線搬送通信用のヘッダ(以下、「PLC用ヘッダ」と略記する。)に収容されている宛先のMACアドレスを参照することにより、PLCを行う電力線搬送通信の通信端末であってこのPLC用ヘッダにおける宛先のMACアドレスを持つ電力線搬送通信の通信端末(以下、「PLC通信端末」と略記する。)がつながる電力線搬送通信用送受信部(以下、「PLC用送受信部」と略記する。)14のみに通信信号を転送する装置であり、電力線3と接続するための1又は複数の電力線接続部15(図1及び図2では、電力線接続部15−A〜電力線接続部15−Fの6個)が略箱型筐体の一側面に配設されている。なお、PLC用ブリッジ装置1の構成については、後述する。
コンセント2は、PLC用ブリッジ装置1と、電力系統を構成する電力線3とを電気的に接続するコネクタである。電力線3は、機器に電力を供給する目的で布設された導体線であり、PCLにおいて伝送路として使用される。コンセント4は、電力線3とPLC用モデム5とを電気的に接続するコネクタである。
電力線3は、系統別に布設されており、その両端にコンセント2、4がそれぞれ接続されている。図1に示す例では、電力線3−Aは、電力系統Aに用いられその両端にコンセント2−A、4−Aがそれぞれ接続されており、電力線3−Bは、電力系統Bに用いられその両端にコンセント2−B、4−Bがそれぞれ接続されており、電力線3−Cは、電力系統Cに用いられ、その一方端にコンセント2−Cが接続されると共にその途中で2つに分岐してそれぞれの端部にコンセント4−C1、4−C2が接続されており、そして、電力線3−Fは、電力系統Fに用いられ、その一方端にコンセント2−Fが接続されると共にその途中で3つに分岐してそれぞれの端部にコンセント4−F1、4−F2、4−F3が接続されている。
PLC用モデム5は、PLCを行うための装置であり、通信端末6から受信した上位層の通信信号(例えばイーサネットフレーム)にPLC用ヘッダを付加してPLCの通信信号を生成し、このPLCの通信信号をコンセント4を介して電力線3に送信すると共に、電力線3からコンセント4を介して受信したPLCの通信信号からPLC用ヘッダを除去して上位層の通信信号(例えばイーサネットフレーム)を生成し、この上位層の通信信号を通信端末6に送信する。電力線搬送通信用のMACアドレスは、電力線搬送通信層において通信信号を送受信する際に使用される物理アドレスであり、PLCを行うための電力線搬送通信用のネットワークカードに対し世界中で唯一に割り振られる。本発明を実施するための最良の形態の説明において、特に、断らない限り、MACアドレスは、電力線搬送通信用のMACアドレスを指す。PLC用モデム5には、このPLC用のMACアドレスが割り振られている。通信端末6は、PLCよりも上位層で通信を行う装置であり、例えばイーサネットカードが組み込まれたイーサネットフレームで通信を行う装置である。
図1に示す例では、通信端末6−A、6−B、6−C1、6−C2、6−F1、6−F2、6−F3は、PLC用モデム5−A、5−B、5−C1、5−C2、5−F1、5−F2、5−F3を介してコンセント4−A、4−B、4−C1、4−C2、4−F1、4−F2、4−F3に接続されている。
これらPLC用モデム5及び通信端末6を一体に捉えてPLC通信端末7と呼称することとする。本実施形態では、PLC用モデム5及び通信端末6とが別体であるが、PLC用モデム5と通信端末6とが一体に構成されてもよい。PLC用モデム5又はPLC通信端末7が請求項の電力線搬送通信の通信端末に相当する。
図2において、PLC用ブリッジ装置1は、処理部11と、記憶部12と、電力線搬送通信用送受信部選択部(以下、「PLC用送受信部選択部」と略記する。)13と、PLC用送受信部14と、電力線接続部15と、電源部16とを備えて構成され、これら処理部11、記憶部12、PLC用送受信部選択部13、PLC用送受信部14及び電源部16が上述の箱型筐体に収納されている。
電力線接続部15は、電力線3に接続するための装置であり、例えば、本実施形態では、一方端にプラグを備え他方端がPLC用送受信部14に接続されたコードで構成される。また例えば、コンセント口(コンセントソケット)が露出するように上述の箱型筐体の一側面に配設されPLC用送受信部14に接続されたコンセントで構成されてもよく(不図示)、また例えば、PLC用送受信部14と電力線3とを接続する端子で構成されてもよい(不図示)。
PLC用送受信部14は、電力線接続部15及びコンセント2を介して接続される電力線3からPLCの通信信号を分離してPLC用ヘッダを取り出すと共に、PLCの通信信号を所定の周波数を用いて電力線に重畳する装置である。
PLCは、例えば、商用周波数の電力波形に商用周波数よりも高周波の通信信号を重畳して送信したり、この電力波形からこの高周波の通信信号を分離して受信したりすることによって、PLCの通信信号を電力線3を介して送受信する通信方式である。PLCの通信信号のフォーマットは、PLCよりも上位層の通信信号にPLC用ヘッダを付加した構造であり、例えば、本実施形態では上位層にイーサネット(登録商標)を用いるので、図4に示すように、イーサネットフレーム32にPLC用ヘッダ31を付加した構造である。PLC用ヘッダ31は、送信元アドレスや宛先アドレス等のPLCを行うために必要な情報を収容する部分で、図4(B)に示すように、送信元のPLC通信端末(本実施形態ではPLC用モデム5)における電力線搬送通信用のMACアドレスを収容する送信元の電力線搬送通信用MACアドレス311と、宛先のPLC通信端末(本実施形態ではPLC用モデム5)における電力線搬送通信用のMACアドレスを収容する宛先の電力線搬送通信用MACアドレス312とを含む。イーサネットフレーム32は、IPデータグラム33にイーサネットヘッダ321を付加した構造であり、IPデータグラム33は、送信すべきデータ332にIPヘッダ331を付加した構造である。
このPLC用送受信部14は、例えば、図3に示すように、結合回路141と、アナログフロントエンド部142と、ディジタル信号処理部143と、バッファ記憶部144とを備えて構成される。
結合回路141は、電力線接続部15を介して接続される電力線3からPLCの通信信号を分離してアナログフロントエンド部142に出力すると共に、アナログフロントエンド部142から入力されたPLCの通信信号を電力線3に重畳する回路である。
アナログフロントエンド部142は、PLCの通信信号について、アナログ信号とディジタル信号との間で相互に変換を行う装置であり、変復調回路1421と、発振回路1422とを備えて構成される。
発振回路1422は、所定の周波数の正弦波を発振する回路であり、例えばコルピッツ発振回路やハートレイ発振回路やPLL(Phase Lock Loop)発振回路等の公知な発振回路が利用される。変復調回路1421は、結合回路141から入力されたアナログ信号のPLCの通信信号からディジタル信号に復調してディジタル信号処理部143に出力すると共に、ディジタル信号処理部143から入力された送信すべきデータのディジタル信号に応じて発振回路1422からの正弦波を変調することによってアナログ信号のPLCの通信信号を生成して結合回路141に出力する回路である。
ディジタル信号処理部143は、アナログフロントエンド部142から入力されたディジタル信号のPLCの通信信号をバッファ記憶部144に記憶すると共に、このディジタル信号のPLCの通信信号からPLC用ヘッダを取り出して処理部11に出力する装置である。
バッファ記憶部144は、ディジタル信号のPLCの通信信号を一時的に記憶するバッファであり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の読み書き可能な記憶素子を備えて構成される。
このような構成のPLC用送受信部14の個数は、PLC用ブリッジ装置1の仕様によって決定され、図1及び図2に示す例では、PLC用送受信部14−A乃至PLC用送受信部14−Fの6個である。電力線接続部15は、PLC用送受信部14に1対1で設けられる。
記憶部12は、転送先情報を記憶する転送先情報記憶部121を機能的に備え、PLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスに応じてPLC用送受信部14間で相互にPLCの通信信号を転送することによってPLC通信端末間でPLCの通信信号を中継する中継プログラムや、本PLC用ブリッジ装置1の各部を制御する制御プログラム等の各種プログラム、及び、本PLC用ブリッジ装置1の各PLC用送受信部14−A〜14−Fに割り振られた電力線搬送通信用のMACアドレス等の各種プログラムの実行に必要なデータやその実行中に生じるデータ等の各種データを記憶する。記憶部12は、例えば、処理部11の所謂ワーキングメモリとなるRAM等の揮発性の記憶素子、各種データを格納しておくEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の書換え可能な不揮発性の記憶素子、及び、各種プログラムや各種データを格納しておくROM(Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子等を備えて構成される。
転送先情報は、PLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスに応じてPLC用送受信部14間で相互にPLCの通信信号を転送することによってPLC通信端末間でPLCの通信信号を中継するための情報であり、例えば、本実施形態では、PLC用送受信部14を識別するための識別子と、電力線接続部15及び電力線3を介して当該PLC用送受信部14につながるPLC通信端末7(PLC用モデム5及び通信端末6)におけるPLC用のMACアドレスとの対応関係を示す情報である。PLC用送受信部14を識別するための識別子は、任意の符号列(1個の場合も含む)でよいが、本実施形態では、各PLC用送受信部14−A〜14−Fに割り当てられた番号(以下、「ポート番号」と呼称する。)であり、PLC用送受信部14−AからPLC用送受信部14−Fまで順に0から5までの番号が割り振られる。
転送先情報は、本実施形態では、例えば、図5に示すように、テーブル形式で転送先情報記憶部121に記憶される。この転送先情報を登録する図5に示す転送先情報テーブル51は、転送先のPLC用送受信部14におけるポート番号を登録するポート番号フィールド511と、宛先のPLC用のMACアドレスを登録するMACアドレスフィールド512とを備える。そして、転送先情報テーブル51は、ポート番号フィールド511では転送先のPLC用送受信部14ごとにレコード513が作成され、この作成されたレコード513に対応して、MACアドレスフィールド512では、この作成されたレコード513のポート番号フィールド511に登録されているポート番号を持つPLC用送受信部14に電力線接続部15及び電力線3等を介して接続されているPLC通信端末7(PLC用モデム5及び通信端末6)における電力線搬送通信用のMACアドレス(PLC用モデム5に割り振られているMACアドレス)ごとにレコード514が作成される。
図5に示す例では、図1に示すように、例えば、電力線接続部15−A及び電力線3−A等を介してポート番号0のPLC用送受信部14−Aに1個のPLC通信端末7−A(PLC用モデム5−A及び通信端末6−A)が接続されているので、PLC用モデム5−AのPLC用のMACアドレスをMACA1とすると、転送先情報テーブル51には、ポート番号フィールド511に0を登録した1個のレコード513−1に対応してMACアドレスフィールド512にMACA1を登録する1個のレコード514−1が作成される。また例えば、電力線接続部15−C及び電力線3−C等を介してポート番号2のPLC用送受信部14−Cに2個のPLC通信端末7−C1、7−C2(PLC用モデム5−C1及び通信端末6−C1、PLC用モデム5−C2及び通信端末6−C2)が接続されているので、PLC用モデム5−C1、5−C2のPLC用のMACアドレスをMACC1、MACC2とすると、転送先情報テーブル51には、ポート番号フィールド511に2を登録した1個のレコード513−3に対応してMACアドレスフィールド512にMACC1及びMACC2をそれぞれ登録する2個のレコード514−31及びレコード514−32から成るレコード514−3が作成される。
処理部11は、例えば、マイクロプロセッサ及びその周辺回路等を備えて構成され、PLC用送受信部14でPLCの通信信号を受信した場合に、転送先情報記憶部121に記憶されている転送先情報、本実施形態では転送先情報テーブル51を参照することによって、この受信したPLCの通信信号におけるPLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスに対応するポート番号を判別し、この判別したポート番号を持つPLC用送受信部14に、この受信したPLCの通信信号が転送されるように、PLC用送受信選択部13を制御する転送処理部111を機能的に備え、制御プログラムに従い記憶部12及びPLC用送受信部14を当該機能に応じてそれぞれ制御する。
PLC用送受信部選択部13は、PLC用送受信部14でPLCの通信信号を受信した場合にこの受信したPLCの通信信号が転送先のPLC用送受信部14へ転送されるように、処理部11の転送処理部111の制御に従って各PLC用送受信部14間の電気的な接続を切り換えるスイッチ回路である。
電源部16は、例えば電力幹線Lから商用電源が供給され、商用電源から直流の駆動電源を生成してこの駆動電源を処理部11、記憶部12及びPLC用送受信部14に供給する。なお、駆動電源は、電池等から生成されるように構成してもよい。
なお、転送処理部111及びPLC用送受信部選択部13がブリッジ処理部に相当する。
次に、本実施形態の動作について説明する。
(第1の実施形態の動作)
図6は、実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の動作を示すフローチャートである。電力線接続部15等を介して電力線3からPLCの通信信号が受信されると、図6において、PLC用ブリッジ装置1のPLC用送受信部14は、電力線3からPLCの通信信号を分離し、この分離したPLCの通信信号を記憶すると共に、この分離したPLCの通信信号からPLC用ヘッダを取り出し、処理部11の転送処理部111に通知する(S11)。
より具体的には、PLC用送受信部14の結合回路141は、電力線3からPLCの通信信号を分離してアナログフロントエンド部142に出力する。アナログフロントエンド部142の変復調回路1421は、結合回路141から入力されたアナログ信号のPLCの通信信号からディジタル信号に復調してディジタル信号処理部143に出力する。そして、ディジタル信号処理部143は、アナログフロントエンド部142から入力されたディジタル信号のPLCの通信信号をバッファ記憶部144に記憶すると共に、このディジタル信号のPLCの通信信号からPLC用ヘッダを取り出して処理部11の転送処理部111に出力する。
転送処理部111は、PLC用送受信部14からPLC用ヘッダの通知を受けると、この通知を受けたPLC用ヘッダに収容されている情報に基づいて、このPLC用送受信部14で受信したPLCの通信信号の中継先があるか否かを判断する(S12)。より具体的には、転送処理部111は、まず、この通知されたPLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスを取り出す。そして、転送処理部111は、記憶部12の転送先情報記憶部121に記憶されている転送先情報、本実施形態では転送先情報テーブル51を参照し、このPLC用ヘッダから取り出した宛先のMACアドレスが転送先情報テーブル51のMACアドレスフィールド512に登録されているか否かを判断する。
この判断の結果、中継先がある場合(Yes)には、転送処理部111は、処理S13を実行し、一方、中継先がない場合(No)には、転送処理部111は、後述の処理S21を実行する。
処理S13において、転送処理部111は、PLC用ヘッダから取り出した宛先のMACアドレスを転送先情報テーブル51のMACアドレスフィールド512に登録するレコード514に対応するレコード513のポート番号フィールド511からポート番号を取り出すことによって、PLC用送受信部14で受信したPLCの通信信号を中継すべきPLC通信端末7(PLC用モデム5及び通信端末6)がつながる転送先のPLC用送受信部14におけるポート番号を取得する。
次に、転送処理部111は、PLC用送受信部選択部13を制御することによって、この取得したポート番号のPLC用送受信部14とPLCの通信信号を受信したPLC用送受信部14とが電気的に接続するように切り換える(S14)。例えば、PLC用送受信部14−AがPLC通信端末7−C1宛のPLCの通信信号を受信すると、PLC用送受信部選択部13は、転送処理部111の制御に従って、PLC用送受信部14−AとPLC用送受信部14−Cとを電気的に接続する。
そして、転送処理部111は、PLCの通信信号を受信したPLC用送受信部14のバッファ記憶部144に記憶されているディジタル信号のPLCの通信信号を、このPLCの通信信号を受信したPLC用送受信部14からPLC用送受信部選択部13を介して転送先のPLC用送受信部14に転送する(S15)。
ディジタル信号のPLCの通信信号が転送されると、PLC用送受信部14では、ディジタル信号処理部143を介してこのディジタル信号のPLCの通信信号がアナログフロントエンド部142に入力される。アナログフロントエンド部142における変復調回路1421は、この入力されたディジタル信号に応じて発振回路1422からの正弦波を変調することによってアナログ信号のPLCの通信信号を生成して結合回路141に出力する。結合回路141は、アナログフロントエンド部142の変復調回路1421から入力されたPLCの通信信号を電力線3に重畳する。これによって、PLC用ブリッジ装置1は、受信したPLCの通信信号を電気的に再生し、送信先のPLC通信端末7のみに中継する。
例えば、図1に示すように、PLC通信端末7−Aが次々とPLC通信端末7−C1、PLC通信端末7−F1、PLC通信端末7−F3及びPLC通信端末7−F1へPLCの通信信号(toC1、toF1、toF3、toF1)を送信すると、PLC用ブリッジ装置1は、処理S11、処理S12、処理S13、処理S14及び処理S15を実行することによって、PLC用送受信部14−B、14−D及び14−Eは、これらPLC通信端末7−C1、PLC通信端末7−F1、PLC通信端末7−F3及びPLC通信端末7−F1へのPLCの通信信号(toC1、toF1、toF3、toF1)を転送することなく、PLC用送受信部14−Cは、PLC通信端末7−C1へのPLCの通信信号(toC1)のみを転送し、PLC通信端末7−C1へのPLCの通信信号(toC1)のみが電力線3−Cに伝送され、PLC用送受信部14−Fは、PLC通信端末7−F1、PLC通信端末7−F3及びPLC通信端末7−F1へのPLCの通信信号(toF1、toF3、toF1)のみを転送し、PLC通信端末7−F1、PLC通信端末7−F3及びPLC通信端末7−F1へのPLCの通信信号(toF1、toF3、toF1)のみが電力線3−Fに伝送される。
このように、PLC用ブリッジ装置1は、PLCにおいて、PLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスを参照することにより、このPLC用ヘッダにおける宛先のMACアドレスを持つPLC通信端末7がつながるPLC用送受信部14のみに通信信号を転送する。即ち、PLC用ブリッジ装置1は、中継処理をPLCの階層で実行する。このため、PLC用ブリッジ装置1は、中継処理を背景技術に較べてより高速に処理することができる。
一方、処理S21において、転送処理部111は、PLCの通信信号を受信したPLC用送受信部14に割り当てられている電力線搬送通信用のMACアドレスをPLC用ヘッダにおける送信元の電力線搬送通信用MACアドレスに用いて、処理S12でPLC用ヘッダから取り出した宛先のMACアドレスと、このMACアドレスを自機のMACアドレスとして持つ場合には応答信号の返信を要求する旨の情報とを収容した通信信号(以下、「転送先探索信号」と呼称する。)を生成する。応答信号は、転送先探索信号に収容されたこのMACアドレスを自機がMACアドレスとして持つ旨の情報を収容した通信信号である。そして、転送処理部111は、PLC用送受信部選択部13を順次に切り換えてこの生成した転送先探索信号を各PLC用送受信部14−A〜14−Fに転送することによって、PLCネットワークNにこの生成した転送先探索信号を同報通信する。同報通信には、周知のように、例えばブロードキャストやマルチキャストがある。
各PLC用モデム5−A〜5−Fは、電力線3からこの同報通信された転送先探索信号を受信すると、自機のMACアドレスとこの転送先探索信号に収容されているMACアドレスとを比較し、一致する場合には、応答信号を返信する。例えば、自機のMACアドレスと転送先探索信号に収容されているMACアドレスとが一致する場合のみ、転送先探索信号の受信確認応答信号を返信するように、PLC用モデム5を構成することによって、転送先探索信号の受信確認信号を応答信号とすることができる。
転送処理部111は、処理S12でPLC用ヘッダから取り出した宛先のMACアドレスを自機のMACアドレスとして持つPLC用モデム5から応答信号を受信すると、例えば、PLC用送受信部14に割り当てられているMACアドレスを宛先のMACアドレスとして収容したPLC用ヘッダを通知したPLC用送受信部14を判別することによって、この応答信号を受信したPLC用送受信部14のポート番号を取得する(S22)。
次に、転送処理部111は、この取得したポート番号を転送先情報テーブル51のポート番号フィールド511に登録するレコード513を検索する。そして、転送処理部111は、この検索したレコード513に対応させてMACアドレスフィールド512に新たにレコード514を作成し、この作成したMACアドレスフィールド512のレコード514に、PLC用送受信部14から通知されたPLCヘッダに送信元のMACアドレスとして収容されているMACアドレスを登録する。これによって転送先情報テーブル51を更新する(S23)。次に、転送処理部111は、上述した処理S14及び処理S15を実行する。
例えば、ポート番号フィールド511に1を登録したレコード513−2に対応するMACアドレスフィールド512のレコード514−2にMACアドレスが登録されていない図5に示す転送先情報テーブル51が記憶部12の転送先情報記憶部121に記憶されており、PLC通信端末7−A(PLC用モデム5−A及び通信端末6−A)がPLC通信端末7−B(PLC用モデム5−B及び通信端末6−B)へPLCの通信信号を送信すると、まず、処理S11を実行後、処理S12で転送先がないと判断され、処理S21で転送処理部111は、PLC用モデム5−BのMACアドレスを含む転送先探索信号をPLCネットワークNに同報通信する。転送先探索信号がPLCネットワークNに同報通信されると、PLC通信端末7−Bのみ応答信号を返信する。そうすると、転送処理部111は、処理S22でこの応答信号を受信したPLC用送受信部14のポート番号1を取得する。そして、転送処理部111は、処理S23で、この取得したポート番号1を転送先情報テーブル51のポート番号フィールド511に登録するレコード513−2を検索し、この検索したレコード513−2に対応させてMACアドレスフィールド512に新たにレコード514−2を作成し、この作成したMACアドレスフィールド512のレコード514−2に、PLC用送受信部14から通知されたPLCヘッダに送信元のMACアドレスとして収容されているMACアドレスを登録する。
このように動作することによって、PLC用ブリッジ装置1は、受信したPLCの通信信号におけるPLC用ヘッダに収容されている宛先のMACアドレスに対応するMACアドレスが転送先情報テーブル51に無い場合に、転送先情報テーブル51における宛先のMACアドレスとポート番号との対応関係を自動的に生成し、転送先情報テーブル51に登録することができる。これによって、この対応関係がない場合でもPLC用ブリッジ装置1は、中継処理を行うことができる。
次に、別の実施形態について説明する。
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。第2の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1’は、第1の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1に対し、複数のPLC用送受信部14におけるPLCに使用する周波数が互いに異なるものである。このため、PLC用ブリッジ装置1’は、図7に示すように、PLC用ブリッジ装置1と同様な、転送処理部111を機能的に備える処理部11と、転送先情報テーブル51を記憶する転送先情報記憶部121を機能的に備える記憶部12と、PLC用送受信部選択部13と、PLC用送受信部14とを備えると共に、第1の実施形態の電力線接続部15の代わりに電力線接続部17を備える。
ここで、注目すべきは、第2の実施形態では、各PLC用送受信部14−A〜14−Fは、それぞれ、PLCに使用する周波数が互いに異なることである。即ち、各PLC用送受信部14−A〜14−Fは、それぞれ、PLCの通信信号を周波数A〜F(周波数A乃至周波数Fは相互に異なる)を用いて電力線3に重畳する。より具体的には、図3に示す第1の実施形態の場合と同様に、PLC用送受信部14が結合回路141と、変復調回路1421及び発振回路1422を備えるアナログフロントエンド部142と、ディジタル信号処理部143と、バッファ記憶部144とを備える場合に、発振回路1422の発振周波数が各PLC用送受信部14−A〜14−Fで互いに異なっている。
一方、このため、第2の実施形態では、各PLC用モデム5−A〜5−Fは、電力線3−A〜3−F及び電力線接続部15−A〜15−F等を介して接続する各PLC用送受信部14−A〜14−FがPLCに使用する周波数で、PLCの通信信号を生成するように構成される。即ち、各PLC用モデム5−A〜5−Fは、それぞれ、PLCの通信信号を周波数A〜Fを用いて電力線3に重畳する。
電力線接続部17は、複数のPLC用送受信部14と1個の電力線3とを接続するための装置であり、例えば、複数のPLC用送受信部14とそれぞれ接続するための複数の端子171(図7に示す例では端子171−A〜171−Fの6個)と、電力線3と接続するための端子173と、これら複数の端子171と端子173とを接続する導電性の伝導路172とを備える。
そして、第2の実施形態では、1個の電力線3が電力線接続部17の端子173に接続され、コンセント4がこの電力線3に設けられ、PLC用モデム5−A〜5−Fがこの1個の電力線3に接続される。なお、端子173は、コンセント口(コンセントソケット)でもよく、また、電力線接続部17は、第1の実施形態のように、コンセント2を介して電力線3に接続するように、構成されてもよい。
このような構成のPLC用ブリッジ装置1’では、各PLC用送受信部14−A〜14−Fは、それぞれ、互いに異なる周波数A〜Fを用いて各PLC通信端末7−A〜7−Fと1個の電力線3を伝送路としてPLCの通信信号を送受信する。
このように第2の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1’は、各PLC用送受信部14−A〜14−FにおけるPLCに使用する周波数A〜Fが互いに異なるので、周波数分割多重によってPLCの通信信号を電力線3で伝送することができる。このため、1個の電力線3を複数の伝送路として同時に利用することができる。
そして、第2の実施形態では、PLC用ブリッジ装置1’は、周波数分割多重によって、各PLC通信端末7−A〜7−Fとの間で論理的なサブネットワークをそれぞれ構成することができる。一方、第1の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1は、各PLC通信端末7−A〜7−Fとの間で、物理的なサブネットワーク及び論理的なサブネットワークを構成可能である。
なお、第2の実施形態において、各PLC用送受信部14−A〜14−FにおけるPLCに使用する周波数A〜Fが互いに異なるように、製造段階や出荷段階等で企業側で予め設定しておく構成でもよいが、ユーザ側で設定可能なように構成してもよい。
図8は、周波数設定機能付きの電力線搬送通信用送受信部の構成を示すブロック図である。図8において、周波数設定機能付きのPLC用送受信部14’は、第1及び第2の実施形態におけるPLC用送受信部14と同様な、結合回路141と、ディジタル信号処理部143と、バッファ記憶部144とを備えると共に、第1及び第2の実施形態におけるアナログフロントエンド部142の代わりにアナログフロントエンド部142’を備え、さらに、周波数設定回路145を備える。
アナログフロントエンド部142’は、第1及び第2の実施形態と同様な変復調回路1421と、周波数設定回路145の設定に応じて発振周波数を変更することができる発振回路である周波数可変発振回路1423とを備える。周波数設定回路145は、周波数可変発振回路1423の発振周波数を設定する回路である。
周波数可変発振回路1423は、例えばコルピッツ発振回路やハートレイ発振回路で構成され、発振周波数を変更することができるように、コンデンサやコイル等の発振周波数を決定する回路素子が複数個用意され、例えばジャンパースイッチや複数のディップスイッチやロータリスイッチ等の複数の接点を備えこれら接点間の切り換えが可能なスイッチを備えて構成される周波数設定回路145によって一の回路素子が選択されることにより、発振周波数が設定される。
また例えば、周波数可変発振回路1423は、PLL発振回路を用いた周波数シンセサイザで構成され、発振周波数を変更することができるように、PLL発振回路の倍率が複数設定可能に構成され、上述のような複数の接点を備えこれら接点間の切り換えが可能なスイッチを備えて構成される周波数設定回路145によって一の倍率が選択されることにより、発振周波数が設定される。周波数シンセサイザは、例えば、基準発振器と、位相比較器と、ローパスフィルタと、電圧制御発振器と、分周器とを備えて構成される。このような構成の周波数シンセサイザでは、電圧制御発振器の出力は、分周器で分周又は逓倍されて所定の周波数に変換され、位相比較器へ出力される。位相比較器では、分周器からの出力と基準発振器からの出力との位相が比較され、その誤差成分がローパスフィルタへ出力される。ローパスフィルタでは、位相比較器からの出力に基づいて補正値電圧が生成され、電圧制御発振器へ出力される。そして、分周後の周波数と基準発振器の周波数とが一致するように、電圧制御発振器が補正値電圧に応じて発振周波数を変えるものである。周波数シンセサイザでは、分周又は逓倍する分周器の倍率を変更することによって所望の周波数が得られる。
このようにPLC用送受信部14’をPLC用送受信部14の代わりに備えるPLC用ブリッジ装置1、1’では、各PLC用送受信部14’におけるPLCに使用する周波数が互いに異なるように、ユーザ側で設定することができるので、電力線3の伝送環境に応じて各PLC用送受信部14’の周波数を設定することができる。特に、PLCでは、電力線を利用するため、第1に、電力線に接続される機器が発生するノイズ、及び、機器が接続されることによる電力線のインピーダンスの低下等により、伝送環境が比較的大きく変化するので、ユーザ側で各PLC用送受信部14’の周波数を設定することができることは、有用である。
また、上述の第1及び第2の実施形態において、PLC用送受信部14、14’とにおけるPLCに使用する送信周波数は、このPLC用送受信部14、14’につながるPLC通信端末7(PLC用モデム5及び通信端末6)おけるPLCに使用する送信周波数と異なるように設定してもよい。
このようにPLC用ブリッジ装置1、1’を構成することにより、PLC用ブリッジ装置1、1’からPLC通信端末7へ向かう下り方向のPLCに使用する周波数と、PLC通信端末7からPLC用ブリッジ装置1、1’へ向かう上り方向のPLCに使用する周波数とが互いに異なるから、全二重で通信することができる。
そして、電力線3は、分電盤で電力幹線Lから分岐されるので、上述の第1及び第2の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1、1’は、分電盤に配設されてもよい。
図9は、電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤の構成を示す図である。図9(A)は、電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤における第1の構成を示し、図9(B)は、電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤における第2の構成を示す。
第1の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1が分電盤に配設された例を説明すると、図9(A)において、電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤70(以下、「PLC用ブリッジ機能付き分電盤」と略記する。)は、電力幹線Lを接続するためのブレーカ71と、電力線3を接続するための複数のブレーカ72と、これらブレーカ71と複数のブレーカ72とを接続する導電性の伝導路73と、PLC用ブリッジ装置1とを備え、PLC用ブリッジ装置1の電力線接続部15がブレーカ72に接続されている。電力幹線Lがブレーカ71に接続され電力線3がブレーカ72に接続されることによって、PLC用ブリッジ機能付き分電盤70で電力幹線Lが複数の電力線3に分岐され、電力線3がPLC用ブリッジ装置1の電力線接続部15に接続される。図9(A)に示す例ではブレーカ72は、ブレーカ72−A〜72−Fの6個が備えられており、PLC用ブリッジ機能付き分電盤70で電力幹線Lが6個の電力線3−A〜3−Fに分岐され、各電力線3−A〜3−FがPLC用ブリッジ装置1の各電力線接続部15−A〜15−Fにそれぞれ接続されている。なお、図9(A)において、PLC用ブリッジ装置1における処理部11、PLC用送受信部選択部13及び記憶部12は、ブリッジ処理部・記憶部10として纏めて記載されており、電源部16は、記載が省略されている。
このようにPLC用ブリッジ装置1を分電盤に組み込むことによって、電力線3とPLC用ブリッジ装置1との接続が容易になる。また、複数の電力線3は、伝導路73によって相互に接続されているけれども、PLC用ブリッジ装置1の複数のPLC用送受信部14におけるPLCに使用する周波数を上述したように互いに異ならせることで、各電力線3は、同時にPLCで通信することができる。
第2の実施形態に係るPLC用ブリッジ装置1’も同様に分電盤に配設することができ、PLC用ブリッジ機能付き分電盤70を構成することができる。
また、図9(B)に示すように、6個の電力線3に加えて電力幹線LでもPLCで通信を行うことができるように、PLC用送受信部14及び電力線接続部15を7個備えるPLC用ブリッジ装置1を分電盤に組み込んだPLC用ブリッジ機能付き分電盤70’としてもよい。各PLC用送受信部14−A〜14−Fは、各電力線接続部15−A〜15−Fによって図9(A)と同様にブレーカ72−A〜72−Fにそれぞれ接続され、PLC用送受信部14−Xは、電力線接続部15−Xによってブレーカ71に接続される。電力幹線Lがブレーカ71に接続されることによって、PLC用ブリッジ機能付き分電盤70’で電力幹線LがPLC用ブリッジ装置1の電力線接続部15−Xに接続される。
このようにPLC用ブリッジ機能付き分電盤70’を構成することによって、電力幹線Lを用いて、建物外のPLC用モデム5−XとPLCで通信することができる。
さらに、本発明に係るPLC用ブリッジ装置は、ルータ装置やゲートウェイ装置等の上位の装置に組み込まれてもよい。
第1の実施形態に係る電力線搬送通信ネットワークの概略構成を示す図である。 第1の実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る電力線搬送通信用送受信部の構成を示すブロック図である。 電力線搬送通信の通信信号のフォーマットを示す図である。 実施形態に係る転送先情報テーブルの構成を示す図である。 実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る電力線搬送通信用ブリッジ装置の構成を示すブロック図である。 周波数設定機能付きの電力線搬送通信用送受信部の構成を示すブロック図である。 電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤の構成を示す図である。
符号の説明
L 電力幹線
N 電力線搬送通信ネットワーク
1、1’ 電力線搬送通信用ブリッジ装置
3 電力線
5 電力線搬送通信用モデム
6 通信端末
7 PLC通信端末
11 処理部
12 記憶部
13 電力搬送通信用送受信部選択部
14、14’ 電力搬送通信用送受信部
15、17 電力線接続部
51 転送先情報テーブル
70、70’ 電力線搬送通信用ブリッジ機能付きの分電盤
111 転送処理部
121 転送先情報記憶部
141 結合回路
511 ポート番号フィールド
512 MACアドレスフィールド
142、142’ アナログフロントエンド部
143 ディジタル信号処理部
144 バッファ記憶部
145 周波数設定回路
1421 変復調回路
1423 周波数可変発振回路
1422 発振回路

Claims (5)

  1. 電力線搬送通信層よりも上位層の通信信号に電力線搬送通信用のヘッダを付加した電力線搬送通信の通信信号を電力線から分離して前記電力線搬送通信用のヘッダを取り出すと共に、電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳する複数の電力線搬送通信用送受信部と、
    前記電力線搬送通信用送受信部を識別するための識別子と、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信用のMACアドレスとの対応関係を記憶する転送先情報記憶部と、
    前記電力線搬送通信用送受信部で電力線搬送通信の通信信号を受信した場合に、前記対応関係を参照することによって、該受信した電力線搬送通信の通信信号における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記識別子を判別し、該判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部に、該受信した電力線搬送通信の通信信号を転送するブリッジ処理部とを備え、
    電力線搬送通信用のMACアドレスは、前記電力線搬送通信層において通信信号を送受信する際に使用される物理アドレスであること
    を特徴とする電力線搬送通信用ブリッジ装置。
  2. 前記複数の電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する周波数が互いに異なること
    を特徴とする請求項1に記載の電力線搬送通信用ブリッジ装置。
  3. 前記電力線搬送通信用送受信部における電力線搬送通信に使用する送信周波数は、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信に使用する送信周波数と異なること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力線搬送通信用ブリッジ装置。
  4. 前記ブリッジ処理部は、該受信した電力線搬送通信の通信信号における電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記MACアドレスが前記対応関係に無い場合に、該宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスを持つ前記電力線搬送通信の通信端末がつながる前記電力線搬送通信用送受信部を探索し、該探索した電力線搬送通信用送受信部の識別子と該宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスとを対応付けて前記対応関係として前記転送先情報記憶部に記憶すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の電力線搬送通信用ブリッジ装置。
  5. 電力線搬送通信よりも上位層の通信信号に電力線搬送通信用のヘッダを付加した電力線搬送通信の通信信号を電力線から分離して電力線搬送通信用のヘッダを取り出すと共に、電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳する複数の電力線搬送通信用送受信部と、前記電力線搬送通信用送受信部を識別するための識別子と、該電力線搬送通信用送受信部につながる電力線搬送通信の通信端末における電力線搬送通信用のMACアドレスとの対応関係を記憶する転送先情報記憶部と、前記複数の電力線搬送通信用送受信部間で電力線搬送通信の通信信号を転送するブリッジ処理部とを備え、電力線搬送通信用のMACアドレスは、前記電力線搬送通信層において通信信号を送受信する際に使用される物理アドレスである電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法において、
    前記電力線搬送通信用送受信部で電力線搬送通信の通信信号を受信した場合に、前記電力線搬送通信用送受信部により、電力線から電力線搬送通信の通信信号を分離するステップと、
    前記電力線搬送通信用送受信部により、前記分離した電力線搬送通信の通信信号から電力線搬送通信用のヘッダを取り出すステップと、
    前記ブリッジ処理部により、前記転送情報記憶部に記憶されている前記対応関係を参照することによって、前記取り出した電力線搬送通信用のヘッダに収容されている宛先の電力線搬送通信用のMACアドレスに対応する前記識別子を判別するステップと、
    前記ブリッジ処理部により、前記判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部に、前記受信した電力線搬送通信の通信信号を転送するステップと、
    前記判別した識別子の電力線搬送通信用送受信部により、前記転送された電力線搬送通信の通信信号を電力線に重畳するステップとを備えること
    を特徴とする電力線搬送通信用ブリッジ装置の中継方法。
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