JP4595241B2 - 放送システム、放送装置、受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はデジタル放送を放送する放送装置と、この放送装置から送出される放送を受信する受信装置と、これら放送装置及び受信装置から成る放送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送の普及が進んでいる。デジタル放送は、例えば既存のアナログ放送と比較してノイズやフェージングに強く、高品質の信号を伝送することが可能である。また、周波数利用効率が向上されており、多チャンネル化も実現されている。このようなデジタル放送として、現状は、通信衛星若しくは放送衛星を利用したデジタル衛星放送が運用されている状況にある。
【0003】
上記したデジタル放送においては、ネットワークという概念が導入されている。
例えばデジタル衛星放送の場合であれば、番組やデータ放送等の各種のサービスがそれぞれトランスポートストリームとして形成され、例えば1のトランスポートストリーム又は多重化された複数のトランスポートストリームによってトランスポンダという伝送単位を形成する。このようなトランスポンダは、一般には所要の複数が形成される。そして、各トランスポンダに対しては、それぞれ異なるキャリア周波数を割り与え、この割与えられたキャリアによって搬送されるようにして送信することになる。
従って、衛星からは、複数のトランスポンダを送信することが可能となるが、このようにして送信されるトランスポンダの集合がネットワークとされる。
【0004】
現状のデジタル衛星放送のもとにおいては、ネットワーク内において受信可能とされるトランスポンダ、つまりキャリア周波数の存在は、NIT(Network Information Table)といわれる付加情報によって一元管理されることになっている。
NITは、同一ネットワーク内のキャリアごとのトランスポンダに対して、同一内容が多重化されている。つまり、ネットワーク内の全てのトランスポンダに対して同一内容のNITが挿入されることになる。そして、NITには、キャリアごとの伝送諸元(偏波面、キャリア周波数、畳み込みレート等)と、トランスポンダごとに含まれるチャンネルのリストなどの情報が記述される。
受信装置では、このNITを抽出してその内容を参照することで受信可能な周波数を認識し、受信のための所要の設定処理を行うことが可能となるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年においては、デジタル衛星放送に加えて、地上波デジタル放送を実現化することが進められている。ところが、上記したデジタル衛星放送の規格の下でのネットワークの概念をそのまま地上波デジタル放送に導入することは、次のような理由により合理的ではない。
【0006】
ここで、地上波デジタル放送を運営した場合における放送形態を、図13により概念的に示す。
この図に示すようにして、地上波デジタル放送の場合には、或る範囲の地域内において、それぞれ異なる地域をサービス提供の対象とする放送圏(サービスエリア)が形成されることになる。この場合には、或る範囲の地域内において、放送圏A,B,Cの3つの放送圏が存在していることが示されている。これらの放送圏は、例えば具体的には地方ごとに存在する複数の局のサービスを一括して放送する放送拠点を中心として形成される。そして、各放送圏においては、その地方局が構成するとされるそれぞれ異なる内容によるサービスを放送するようにして運営を行う。
【0007】
例えば上述したデジタル衛星放送では、衛星によりカバーされる放送圏の範囲が非常に広いために、例えばどの衛星についても、全国を1つのネットワークにより運営することが可能となっている。
そこで、図13に示した地上波デジタル放送のような放送形態のもとにおいても、例えば、各放送圏を全て包括して1つのネットワークとして管理するように取り決めたとする。
NITは、前述もしたように、同一ネットワーク内に在るとされるトランスポンダの全てに対して共通の内容が挿入されることとしており、また、NITの内容としては、ネットワーク内の全トランスポンダ(キャリア)についての情報を格納する必要があることから、NITが格納すべきデータサイズが膨大なものとなってしまう。また、地方局ごとに番組等の編成が異なり、また、編成が変更されることも頻繁にあると考えられる。このため、個々の放送拠点において、その都度、編成の変更等が完全に反映されたNITを作成して挿入することは、運用に非常に重い負荷を与えることになるので、現実的ではない。
【0008】
そこで、上記のような不都合をさけるために、NITに相当する情報の挿入を行わない規格とすることが考えられる。
しかしこの場合には、受信機側でNITを取得できないことになるので、受信のためのネットワーク設定ができないことになる。ネットワーク設定を行わないことを前提として受信処理を行った場合には、受信機のチャンネル選択などの処理が非常に複雑になってしまうために、ユーザにとっては、使い勝手が悪いものとなってしまう。
一例として、地上波放送の場合には、受信可能なキャリアは、受信機が設置される地域や場所などの環境に依存してしまい、例えば、設置環境によっては複数の放送拠点のキャリアを受信できてしまうような状況も当然起こり得る。このような場合において、NITを取得してネットワーク設定が行えないこととなると、その受信機の設置地域に応じて本来受信すべき放送圏を把握することができないために、受信機のチャンネル選択は、本来受信すべき放送拠点には対応しない秩序のないものとなってしまう。そして、これを補うようにして放送圏に対応した適切なチャンネル選択を可能とするためには、受信時におけるチャンネル選択のためのプロセスが複雑なものにならざるを得ない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記した課題を考慮して、放送システムとして次のように構成する。
本発明の放送システムは、1以上のトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置と、この放送装置から送出されたトランスポンダを受信可能とされる受信装置とから成り、上記放送装置は、ネットワーク単位による管理を行うための所要の情報が記述されたネットワーク管理情報を上記トランスポンダに対して挿入するものとされ、或る特定の地域範囲に対応する1つの放送圏を形成するとされる上記トランスポンダごとに同一のネットワークIDが記述された上記ネットワーク管理情報を挿入可能とされる情報挿入手段を備え、上記受信装置は、受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報に記述されるネットワークIDを利用して、ネットワーク単位で受信可能なトランスポンダの管理を行うことが可能な管理手段を備え、上記放送装置の上記情報挿入手段は、上記同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対してはネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入可能に構成され、上記受信装置の管理手段は、 受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報を解析した結果に基づいて上記管理トランスポンダを特定可能とされると共に、特定した上記管理トランスポンダに挿入された第1種のネットワーク管理情報に基づいて、1つのネットワーク内で受信可能なトランスポンダの管理を行うことが可能に構成される。
【0010】
また、放送装置としては次のようにして構成する。
つまり、1以上のトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置において、ネットワーク単位による管理を行うための所要の情報が記述されたネットワーク管理情報をトランスポンダに対して挿入するものとされ、或る特定の地域範囲に対応する1つの放送圏を形成するとされるトランスポンダの各々に対して、同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報を挿入可能とされる情報挿入手段を備え、上記情報挿入手段は、上記同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対してはネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入可能に構成されていることとする。
【0011】
また、受信装置としては次のように構成する。
本発明の受信装置は、
同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報を1つの放送圏を形成するトランスポンダの各々に対して挿入すると共に、この同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対しては、ネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入するようにされ、これらのトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置と共に放送システムを形成する。そして、この放送装置から送出されたトランスポンダを受信可能とされる。
そして、受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報を解析する解析手段と、この解析手段による解析結果に基づいて特定した管理トランスポンダに挿入された第1種のネットワーク管理情報に基づいて、1つのネットワーク内で受信可能なトランスポンダの管理を行うようにされた管理手段を備え、上記解析手段は、解析結果として、受信したトランスポンダに挿入されていたネットワーク管理情報に記述されているトランスポンダ数を判定するようにされていると共に、上記管理手段は、上記解析手段により判定されたトランスポンダ数に基づいて、受信したトランスポンダが、上記管理トランスポンダと上記他のトランスポンダのいずれであるのかを特定する特定手段と、上記他のトランスポンダであることを特定した場合には、この他のトランスポンダに挿入される第1種のネットワーク管理情報に基づいて、上記管理トランスポンダを特定する特定手段と、を備えていることとする。
【0012】
上記した本発明においては、例えばデジタル放送として、或る特定の地域範囲に対応する放送圏を形成するトランスポンダに対して、同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報を挿入するようにしている。これは、即ち、異なる地域の放送圏ごとにネットワーク単位によって管理されることを意味している。
【0013】
そして、同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、管理トランスポンダに対しては、ネットワーク内の全トランスポンダに関する情報を格納し、これ以外の他のトランスポンダに対しては、上記管理トランスポンダと自トランスポンダのみに関する情報を格納するようにしている。
また、受信装置側においては、受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報を解析して管理トランスポンダを特定し、この特定した管理トランスポンダに挿入された第1種のネットワーク管理情報に基づいて、1つのネットワーク内で受信可能なトランスポンダの管理を行うようにされる。
【0014】
このような構成であれば、1放送圏を1ネットワークとなるようにして管理し、また、受信装置側においても、受信したトランスポンダに挿入されるネットワークIDによりトランスポンダ間のネットワーク関係を把握することが可能とされる。
また、ネットワーク管理情報としては、第1種のネットワーク管理情報と第2種のネットワーク管理情報との2つが存在することになるが、上記した各情報の内容であれば、管理トランスポンダを運用するところのみがネットワーク全体の管理を行って第1種のネットワーク管理情報を作成し、他のトランスポンダを運用するところは、自トランスポンダと上記ネットワーク管理トランスポンダのみからなる簡易な情報を管理すればよいことになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明を行うこととする。
本発明の実施の形態としては、地上波デジタル放送としての電波送出を行う送出システムと、この送出システムから送信されたデジタル放送波を受信することのできる受信装置とから成る放送システムを例に挙げることとする。
なお、以降の説明は次の順序で行うこととする。
1.本実施の形態のネットワーク概念
2.NIT
2−1.基本構造
2−2.管理用NIT
2−3.従属用NIT
3.送出システム
4.受信装置
4−1.回路構成
4−2.ネットワーク設定処理
【0016】
1.本実施の形態のネットワーク概念
本実施の形態において「ネットワーク」とは、ある1つの放送拠点から送出されるキャリアによって搬送されるトランスポンダの集合をいうものとされる。例えば我が国のデジタル衛星放送を例に挙げれば、或る1つの衛星という放送拠点からキャリアによって送信される全トランスポンダの集合が1つのネットワークとして管理されるものである。
そして、本実施の形態が対応する地上波デジタル放送においては、次に説明するようにしてネットワーク管理を行うようにされる。
【0017】
図1は、本実施の形態に対応した地上波デジタル放送の放送形態と、ネットワークによる管理概念を模式的に示している。
地上波デジタル放送の場合には、図1に模式的に示すようにして、或る範囲の地域内において複数の放送圏が隣接するようにして存在し得ることになる。この場合には、放送圏A,B,Cが互いに隣接するようにして存在するものとしている。
【0018】
ここでの放送圏とは、例えば一般にはサービスエリアとも言われるもので、或る1つの送出システムから送信される電波を受信可能であるとみなされる地域範囲を指す。従って、1つの放送圏においては複数の放送局が存在し、これらの放送局が提供するサービスであるところの放送を、本実施の形態が対応するとされる地上波デジタル放送の規格に従って、ある場所に設置される送出システムから電波送出することによって行うものである。
【0019】
そして、本実施の形態の地上波デジタル放送の規格の下では、例えば次のようにして電波の送出を行うようにされる。
各放送圏においては、データサービスや番組などのサービスとしてのデータを1以上多重して、いわゆるトランスポートストリームとしてのデータを形成する。そして、このようにして形成される1以上のトランスポートストリームを多重することで、1本のトランスポンダを得るようにされる。このトランスポンダは、サービス数等に応じて、所定の本数を形成することになる。
そして、例えば1トランスポンダに対して1つのキャリア周波数を割り当て、この割り当てられたキャリアによりトランスポンダを搬送するようにして電波送出を行うようにされるものである。つまり、各放送圏では、トランスポンダ単位でキャリアにのせて送信を行うようにしているものであり、従って、1つの放送圏は、1以上のトランスポンダが送出されることで形成されていることになる。
【0020】
ところで、例えば既存のデジタル衛星放送の規格においては、ネットワークを管理するためにNIT(Network Information Table)という付加情報が存在する。そして、デジタル衛星放送においては、同一ネットワーク内の全てのトランスポンダに対して同一内容のNITを挿入することとしている。
これは、即ち、例えば受信装置側においては、或る1つのキャリア周波数を受信して取得したトランスポンダに挿入されているNITを参照すれば、そのトランスポンダを含むネットワークの情報を網羅するようにして取得することが可能になることを意味する。特に衛星放送の場合には、例えばその衛星によって送信される全トランスポンダによりネットワークが形成されるので、NITの取得によっては、その衛星から送信される全てのサービスを把握することが可能になる。
しかし、地上波デジタル放送は、図1に示されるように放送圏が重複する可能性を有している状態で多数存在している。従って、先にも述べたようにして、デジタル衛星放送の場合と同様のNITの規格を地上波デジタル放送に適用することは放送運営や受信処理などの点で不都合を生じるので現実的ではない。
【0021】
そこで、本実施の形態が対応する地上波デジタル放送においては、各放送圏が1つのネットワークであるように管理するという形態を採ることとする。そして、これに対応させて、本実施の形態では、放送圏ごとにそれぞれ異なるnetwork_idを割与えるようにされる。
【0022】
本実施の形態におけるネットワーク単位の管理は、デジタル衛星放送に準じて、NITを各トランスポンダに対して挿入することによって行うようにされるが、上記network_idとは、本実施の形態のNITの構造内に格納される情報の1つであり、ネットワーク単位で識別を行うためにネットワークごとに固有となるように付される所定長のIDである。
図1では、放送圏Aについてはnetwork_id=Aを割与え、放送圏Bについてはnetwork_id=B、放送圏Cについてはnetwork_id=Cをそれぞれ割与えるようにしている。なお、ここで、A,B,Cとして示されるnetwork_idは、実際には、それぞれ異なる所要の値が対応することになる。
そして、NITは送出される全てのトランスポンダに対して挿入されるのであるが、同一ネットワーク(放送圏)が有するトランスポンダには、全て共通に同一のnetwork_idの値が格納されることになる。具体的に放送圏Aを例に挙げれば、この放送圏Aのトランスポンダに挿入されるNITのnetwork_idの領域には、全てnetwork_id=Aと記述される。
【0023】
また、図1に示す場合においては、放送圏A,B,Cの各々において3つのトランスポンダを送出していることが示されている。なお、もちろんのこと、放送圏を形成するトランスポンダ数は特に限定されるものではなく、この図1では、あくまでも説明の便宜上、各放送圏は3つのトランスポンダを有しているものとしているにすぎない。
そして、本実施の形態では、このようにして1つの放送圏が複数のトランスポンダを有する場合、或る1つのトランスポンダを「ネットワーク管理トランスポンダ」として扱うようにされる。このネットワーク管理トランスポンダ以外の残る他のトランスポンダについては、ここでは「従属トランスポンダ」ということにする。従って、例えば図1に示す場合であれば、放送圏A,B,Cにおいては、それぞれ1つのネットワーク管理トランスポンダと、2本の従属トランスポンダ1,2との計3本のトランスポンダを有することになる。
【0024】
そして、上記のようにして1つの放送圏(ネットワーク)がネットワーク管理トランスポンダと従属トランスポンダを有する場合、ネットワーク管理トランスポンダと各従属トランスポンダに対して挿入するNITとしては、それぞれ異なる所要の内容を適宜格納するようにされる。これによって、結果的には、地上波デジタル放送においてネットワークの概念を導入しつつも、運営側におけるNIT管理を容易なものとすることが可能になる。また、受信装置側では、NITに基づいた受信可能チャンネルの検索などを短時間で正確に行うことが可能となるものである。
【0025】
2.NIT
2−1.基本構造
そこで以降においては、本実施の形態の地上波デジタル放送において採用されるNITについての説明を行うこととする。確認のために述べておくと、NITは、ネットワークを管理するための情報であって、そのネットワーク内の全てのトランスポンダに対して挿入される。ただし、本実施の形態においては、同一ネットワーク内であっても各トランスポンダごとにNITの記述内容は異なってくる。
【0026】
図2は、本実施の形態に対応するNITの基本構造を例示しているものである。各トランスポンダに挿入されるNITは、全てこの図に示す基本構造を有している。
この図に示すように、NITはnetwork_information_sectionというセクション単位の構造を採るものとされ、図示するようにして、先頭のtable_id(8bit)のから順次所要のデータ領域が配置される。そして、その最後には、エラー検出符号である32bitのCRCが配置される。
ここで、本実施の形態に関して必要とされる領域について簡単に述べておくと、network_idは16ビットの領域として規定されており、ここに、図1において説明したようにして、そのトランスポンダを含むネットワークに割り与えられたnetwork_idの値が格納される。
【0027】
また、version_numberには、現NITのバージョンを示す値が格納される。例えば、このNITにおける記述内容に一部でも変更が行われた場合には、NITのバージョンが更新されたこととなって、version_numberの値も更新されることになる。
【0028】
また、transport_stream_loop_lengthとしての領域においては、自トランスポンダを含み、同一ネットワーク内における他の1以上のトランスポンダに関する情報を必要に応じて格納することができる。
このtransport_stream_loop_length内おいて、トランスポンダごとに対応しては、図示するように、transport_stream_id、original_network_id、transport_descriptors_lengthが配置される。これらの各領域において、transport_stream_idは、トランスポンダを識別するために固有となる値が格納される。
また、original_network_idに続くtransport_descriptors_lengthには、トランスポンダについての所要の内容の記述が行われるものとされ、具体的には、そのトランスポンダについてのサービスリストと、伝送諸元の情報が記述される。
【0029】
そして、上記transport_descriptors_length内に格納されるサービスリスト記述子(service_list_descriptor)の構造は図3に示される。この図に示すようにして、service_list_descriptor内においては、descriptor_length内において、service_idにより示されるサービスごとにservice_typeが記述されることになっており、これらの記述内容によって、そのトランスポンダに多重されている各種サービスの内容を把握することが可能とされる。
【0030】
また、transport_descriptors_length内に格納される伝送諸元の記述子を図4に示す。なお、この図4においては、伝送諸元の記述子として、衛星分配システム記述子(satellite_delivery_system_descriptor)の構造を採っている。これは、例えば既存のデジタル衛星放送において採用される伝送諸元の記述子のフォーマットなのであるが、本実施の形態が対応する地上波デジタル放送においては、この衛星分配システム記述子と同様な記述子を定義することで、地上波デジタル放送の伝送諸元の記述子として表現ができるようにしている。
【0031】
この図4に示されているようにして、衛星分配システム記述子内には、そのトランスポンダが搬送されるキャリア周波数を示すfrequency(32bit)の領域が設けられている。このfrequencyの情報を参照することで、目的とするトランスポンダを取得するために受信すべき周波数を識別することが可能となる。
なお、図2〜図4において、identifierとして示されるuimsbf、bslbf、及びrpchofは、それぞれビット列表記方法を示しており、uimsbfは、最上位ビットが先頭である符号無し整数(unsighned integer,most significant bit first)であることを意味する。また、bslbfは、左ビットが先頭であるビット列(bit string,left bit first)であることを示し、rpchofは、多項式係数の剰余で最上位階級が先頭(remainder polynominal coefficients,highest order first)であることを示す。
【0032】
2−2.管理用NIT
続いて、ネットワーク管理トランスポンダに対して挿入されるNIT(以降においては管理用NITともいう)の記述内容例を図5及び図6に示す。
なお、この場合、管理用NITは、図5及び図6に示す構造を合わせて1つとなるもので、図5に示す構造に続けて、図6に示す構造が続くようにして形成される。また、この図5及び図6に示す記述内容例は、例えば先に図1にも例示したように、1つのネットワーク(放送圏)が3本のトランスポンダを有している場合に対応している。つまり、1つのネットワーク管理トランスポンダと、2つの従属トランスポンダ(1,2)を有している場合である。また、説明の便宜上、この図においては、図2に示した構造のうち、transport_stream_loop_length内の構造を示しており、これより上位に配置される構造についての記述は省略している。
【0033】
先ず図5及び図6に示すようにして、transport_stream_loop_lengthの全体構造としては、[transport_stream_loop 1]、[transport_stream_loop 2]、[transport_stream_loop 3]の3つのtransport_stream_loopが記述される。
[transport_stream_loop 1]は、自トランスポンダであるネットワーク管理トランスポンダに関する記述内容を有している。そして、[transport_stream_loop 2]は例えば従属トランスポンダ1に関する記述内容を有し、[transport_stream_loop 3]は、従属トランスポンダ2に関する記述内容を有している。
【0034】
[transport_stream_loop 1]内のtransport_stream_idは、そのネットワーク内において、ネットワーク管理トランスポンダに対して割与えられたIDの値が記述され、ここでは例えば、transport_stream_id=1と記述することでネットワーク管理トランスポンダであることを示すようにされる。
これに対して、例えば従属トランスポンダ1に対応する[transport_stream_loop 2]内のtransport_stream_idには、transport_stream_id=2と記述することで従属トランスポンダ1であることを示す。同様に、従属トランスポンダ2に対応する[transport_stream_loop 3]内のtransport_stream_idには、transport_stream_id=3と記述することで従属トランスポンダ2であることを示す。
【0035】
また、[transport_stream_loop 1]、[transport_stream_loop 2]、[transport_stream_loop 3]においては、それぞれ、 [transport_descriptors_loop]が設けられ、このなかに、 [service_list_descriptor]と[satellite_delivery_system_descriptor]が記述されることになる。
そして、[service_list_descriptor]内に記述されるservice_idについては、それぞれのトランスポンダが含むとされるサービスの内容に応じた値が格納されることになる。この場合、[transport_stream_loop 1]内の[service_list_descriptor]においてはservice_id=101、[transport_stream_loop 2]内の[service_list_descriptor]においてはservice_id=201、[transport_stream_loop 3]内の[service_list_descriptor]においてはservice_id=301となっており、それぞれ異なる内容のサービスのトランスポートストリームが多重されていることが分かる。
【0036】
また、[transport_stream_loop 1]内の[satellite_delivery_system_descriptor]においてはfrequency=0x11111111、[transport_stream_loop 2]内の[service_list_descriptor]においてはfrequency=0x22222222、[transport_stream_loop 3]内の[service_list_descriptor]においてはfrequency=0x33333333となっており、それぞれ異なるキャリア周波数割り当てられていることが示される。
【0037】
このようにして、管理用NITにおいては、自トランスポンダであるネットワーク管理トランスポンダと、他の全ての従属トランスポンダに関する情報(サービス情報及び伝送諸元等)が記述されていることになる。
【0038】
2−3.従属用NIT
続いて、従属トランスポンダに挿入されるNIT(以降、従属用NITともいう)の構造例を図7に示す。図1に示した従属トランスポンダ1,2の各々に対しては、この図7に示す構造による従属用NITが挿入され、その記述内容としては、実際に挿入される従属トランスポンダに対応して変更されることになる。なお、この図においても、図2に示した基本構造のうち、transport_stream_loop_length内の構造を示している。
【0039】
従属用NITのtransport_stream_loop_lengthの領域においては、2つのtransport_stream_loopを設けることとしている。そして、これらtransport_stream_loopとして、[transport_stream_loop 1]に対してはネットワーク管理トランスポンダについての情報を格納する。そして、[transport_stream_loop 2]に対して、従属トランスポンダである自トランスポンダについての情報を格納する。なお、この場合にも、[transport_stream_loop 1,2]ともに、 [transport_descriptors_loop]においては、 [service_list_descriptor]と [satellite_delivery_system_descriptor]が記述されることで、サービスリスト及び伝送諸元を示すようにされる。
このようにして、従属用NITには、管理トランスポンダと自トランスポンダについての情報のみが記述される。
【0040】
これまでの説明によれば、本実施の形態が対応する地上波デジタル放送では、放送圏単位がネットワーク単位に対応するようにして規定されることになる。そして、1ネットワーク(放送圏)が有する複数のトランスポンダのうち、1つのトランスポンダをネットワーク管理トランスポンダとし、残るトランスポンダは従属トランスポンダとして扱う。
そして、ネットワーク管理トランスポンダに対して挿入するNITには、自トランスポンダであるネットワーク管理トランスポンダと、他の全ての従属トランスポンダについての情報を記述するようにされる。つまり、ネットワーク全体に関する情報が記述される。
これに対して、従属トランスポンダに挿入するNITは、上記ネットワーク管理トランスポンダと、自トランスポンダのみについての情報を記述する。ただし、このようにしてトランスポンダごとに記述内容が異なるNITであっても、同一ネットワーク内では、同じnetwork_idが記述されることで、同一ネットワークのトランスポンダであることが識別できることになる。
【0041】
3.送出システム
上記したような管理用NIT及び従属用NITの挿入は、本実施の形態の地上波デジタル放送に対応して構成される送出システムにおいて行うものとされる。そこで以降においては、本実施の形態としての送出システムについての説明を行うこととする。
【0042】
図8は、本実施の形態の送出装置とされる、送出システムの構成例を示している。なお、この図に示す送出システムは、例えば図1に例示したように、1つの放送圏が3つのトランスポンダを形成して送出することで、1つのネットワークを構築する場合に対応した構成とされている。
この図に示す送出システムは、3つのトランスポンダを送出するのに対応して、第1マルチプレクサ11、第2マルチプレクサ12、及び第3マルチプレクサ13を備えている。なお、これら第1〜第3マルチプレクサ11,12,13は、実際には、各トランスポンダの運営者がそれぞれ運営しているものとされる。
第1マルチプレクサ11には、所要の数のサービスのデータがトランスポートストリームとして供給されるので、これらのサービスとしてのトランスポートストリームを多重化してトランスポンダを形成する。また、このトランスポンダに対しては、さらに管理用NITを多重化するようにして挿入する。
この管理用NITは、例えば送出システム側において、現在のネットワークのトランスポンダの内容等に応じて作成されるものである。そして、このようにして管理用NITを挿入したトランスポンダを「ネットワーク管理トランスポンダ」としてネットワーク処理部14に対して出力する。
【0043】
第2マルチプレクサ12においても、供給されたサービスとしてのトランスポートストリームを多重化してトランスポンダを形成するのであるが、ここでは、このトランスポンダに対して従属用NITを挿入する。確認のために述べておくと、この従属用NITは、第2マルチプレクサ12により形成されるトランスポンダと、上記第1マルチプレクサ11により形成されるネットワーク管理トランスポンダについての情報のみが記述されている。
そして、このようにして従属用NITを挿入したトランスポンダを、例えば従属トランスポンダ1としてネットワーク処理部14に対して出力する。
【0044】
第3マルチプレクサ13においても、サービスとしてのトランスポートストリームを多重化してトランスポンダを形成するものとされ、この際において、自トランスポンダとネットワーク管理トランスポンダとについての情報のみが記述された従属用NITを多重化して挿入する。そして、この従属用NITが挿入されたトランスポンダを、例えば従属トランスポンダ2としてネットワーク処理部14に対して出力する。
【0045】
例えば、上記のようにして生成される3本のトランスポンダには、それぞれ所定のキャリア周波数が予め割り当てられている。ネットワーク処理部14では、入力されたトランスポンダについて、例えば誤り訂正符号の付加、変調、及び周波数変換などの処理を施して送出信号として電波送出部15に対して出力する。
電波送出部15では、入力された送出信号を電波として地上に送出するようにされる。
【0046】
ここで、上記のように構成される本実施の形態の送出システムについての運営をNIT挿入の観点から考えてみる。
本実施の形態では、地域範囲が互いに異なる放送圏ごとにネットワークを形成するようにされることから、例えば全国内の地上波デジタル放送のサービスを1つのネットワークとして形成する取り決めとした場合に比較すれば、1つのネットワークを形成するサービス数は遥かに少ないものとなる。
本実施の形態の場合、管理用NITのみに関しては、そのネットワークを形成する全トランスポンダに関する情報を記述する必要があるが、本実施の形態の場合には、上記のように1ネットワークを形成するサービス数は膨大なものとはならないために、トランスポンダ数も抑えられることになる。従って、ネットワーク管理トランスポンダの運営者が管理用NITを作成するのにあたっては、運営に大きな支障を来すほどの甚大な負荷は与えずに済むことになる。
【0047】
また、従属用NITとしては、前述もしたように、ネットワーク管理トランスポンダと、自トランスポンダとの情報のみを挿入するようにされている。これは、換言すれば、他のトランスポンダの情報を記述する必要はないことを意味する。従って、例えば、他のトランスポンダが追加されたり削除されるなどの変更があったとしても、ネットワーク管理トランスポンダと自トランスポンダについて変更がない限りは、例えばversion_numberなどのヘッダ的な情報を変更するのみであり、例えば、transport_stream_loop_lengthに記述されるような実体的な内容を更新する必要はほぼ無いことになる。つまり、従属用NITは、一旦作成してしまえば、その後に更新される可能性は著しく少なく、また、更新されたとしても軽微な更新で済む可能性が高いものであって、ほぼ固定内容の情報として扱えるから、この点でも、運営上の負担は、ほとんどないこととなる。
【0048】
このようにして本実施の形態では、1放送圏(ネットワーク)におけるネットワーク管理としては、ネットワーク管理トランスポンダを運営する所のみが、ネットワーク全体の詳細な管理を行って管理用NITを作成するようにすればよく、他の従属トランスポンダを運営するところの管理は非常に楽なものとすることができる。
つまり、本実施の形態においては、地上波デジタル放送を運営するのにあたり、既存のデジタル衛星放送の規格に準拠したネットワークの概念を導入しつつも、非常に軽い負担でネットワークの管理が行えるようにされているものである。
なお、確認のために述べておくと、デジタル衛星放送は、1つのネットワークが全国をカバーしており、結果的には、放送拠点である衛星ごとに対応してネットワークが存在するということになるので、本実施の形態のようにして、地域範囲が異なる放送圏に対してネットワークを対応させている場合とは、ネットワークの概念が明らかに異なっている。
【0049】
4.受信装置
4−1.回路構成
続いて、上記のようにして送信される地上波デジタル放送を受信する受信装置の構成を図9に示す。
地上波デジタル放送では、或る場所に設置された送出システムから送信されるデジタル放送信号が電波として出力されている。地上波アンテナ9では、この放送信号を受信し、受信装置1に対して供給する。
【0050】
受信装置1においては、地上波アンテナ9にて受信された受信信号をフロントエンド部2により入力する。
フロントエンド部2では、システムコントローラ6からの伝送諸元等を設定した設定信号に基づいて、この設定信号により決定されるキャリア(周波数)を受信する。これにより、目的とするチャンネル(サービス)含むトランスポンダが受信されることになる。そして、例えばビタビ復調処理や誤り訂正処理等を施すことで、目的とするチャンネルのデータが多重されたTS(トランスポートストリーム:Transport Stream)を得るようにされる。
【0051】
本実施の形態の地上波デジタル放送の規格によるTSは、例えばここでは、既存のデジタル衛星放送の規格に準じているものとする。つまり、MPEG2(Moving Picture Experts Group Layer2)方式によって、複数のプログラム(番組)のビデオ信号及びオーディオ信号を圧縮した圧縮データと、各種の付加情報が多重化されている。上記したビデオ信号及びオーディオ信号を圧縮した圧縮データは、ES(Elementary Stream)として多重化される。また、放送側が挿入する付加情報としては、PAT(Program Association Table)、PMT(Program Map Table)などのテーブルを格納するPSI(Program Specific Information:番組特定情報)や、SI(Service Information:番組配列情報)などが挙げられる。
そして、上記情報の多重化は、TSを188バイトのトランスポートストリーム・パケット(TSパケット)により形成するようにして、このTSパケットに対して、上記したES及び各種付加情報を格納することにより行われる。
フロントエンド部2にて得られたTSは、デスクランブラ3に対して供給される。
【0052】
また、フロントエンド部2では、TSからPSI(Program Specific Information:番組特定情報)のパケットを取得し、その選局情報を更新すると共に、TSにおける各チャンネルのコンポーネントPID(Program ID)を得て、例えばシステムコントローラ6に伝送する。システムコントローラ6では、取得したPIDを受信信号処理に利用することになる。
【0053】
デスクランブラ3では、予め用意されたデスクランブルキーデータをシステムコントローラ6から受け取ると共に、システムコントローラ3によりPIDが設定される。そして、このデスクランブルキーデータとPIDとに基づいてデスクランブル処理を実行する。
この場合において、デスクランブラ3にてデスクランブル処理が施されたTSはデマルチプレクサ4に対して供給される。
【0054】
デマルチプレクサ4は、システムコントローラ6により設定されたフィルタ条件に従って、デスクランブラ3から供給されたTSから必要なTSパケットを分離する。これにより、例えばデマルチプレクサ4においては、目的とする1つのサービスについてのTSパケットとして、MPEG2方式により圧縮されたビデオデータのTSパケットと、MPEG2方式により圧縮されたオーディオデータのTSパケットを得ることになる。そして、このようにして得られた圧縮ビデオデータと圧縮オーディオデータをMPEGデコーダ5に対して出力する。
【0055】
なお、デマルチプレクサ4により分離された圧縮ビデオ/オーディオデータの個別パケットは、PES(Packetized Elementary Stream)と呼ばれる形式でそれぞれ、MPEGデコーダ5に入力されるようになっている。
また、上記したフィルタ条件の設定は、例えばデマルチプレクサ4において、TSに多重化されているPAT、PMTなどを抽出して、システムコントローラ6に転送するようにされる。そして、システムコントローラ6が、転送されてきたPAT、PMTなどに記述されている情報内容に基づいて、デマルチプレクサ4に対してフィルタ条件を設定するようにされる。
【0056】
さらに、デマルチプレクサ4においては、TSに多重化されているNITを抽出してシステムコントローラ6に対して転送することも行うようにされる。システムコントローラ6では、取り込みを行ったNITの記述内容に基づいて、以降の受信処理に必要とされる伝送諸元等の設定を行う。これが、本実施の形態としてのネットワーク設定とされるのであるが、これについては後述する。
【0057】
MPEGデコーダ5においては、圧縮ビデオデータをMPEG2フォーマットに従ってデコード(伸長)処理を行うビデオデコーダと、圧縮オーディオデータについて、MPEG2フォーマットに従って、上記ビデオデータ出力に同期させるようにしてデコード処理を行うオーディオデコーダとを備えている。そして、入力された圧縮ビデオデータについては、ビデオデコーダによってデコード処理を施し、また、入力された圧縮オーディオデータについては、オーディオデコーダによってデコード処理を施す。
そして、この場合には、例えばデコードされたビデオデータについて、例えばNTSC方式などの所定のテレビジョン方式に対応して適正に画像表示が行われるように所要の信号処理を施して、アナログビデオ信号として出力するようにされる。
また、デコードされたオーディオデータについては、例えばD/A変換を行ってアナログ音声信号として出力するようにされる。
とされるものである。
【0058】
システムコントローラ6は、システムバス7を介して上述した各機能回路部と通信可能に接続されており、必要に応じて、各機能回路部に対する制御を実行する。
なお、図9に示される受信装置の構成はあくまでも実際の構成を本実施の形態に対応させて簡略に示しているものであり、その実際の構成としては、この図に示した構成に限定されるものではない。
【0059】
4−2.ネットワーク設定処理
上記構成による受信装置では、例えば既存のデジタル衛星放送に対応した受信装置と同様に、NITを取得することで受信可能なネットワークを認識する。つまりネットワーク設定処理を行う。そして、このネットワーク設定処理によって得られたネットワークの情報に基づいて受信処理を行うようにされる。
そこで次に、本実施の形態の受信装置が実行するネットワーク設定処理について、図10〜図12のフローチャートを参照して説明を行うこととする。
なお、これらの図に示される処理は、受信可能なトランスポンダを検索するのにあたり、例えば受信可能なキャリア周波数の全てを、低いほうから高い方へ(或いは高い方から低いほうとしてもよい)スキャンすることを前提としている。
【0060】
ネットワーク設定処理を開始すべきとされると、システムコントローラは、先ず、図10に示されるステップS101の処理を実行する。このステップS101を最初に実行する場合には、システムコントローラ6は、例えば受信可能なキャリア周波数のうちで、最も低いとされるキャリア周波数fを選択し、この選択したキャリア周波数fが受信されるように、フロントエンド部2を制御する。
そして、次のステップS102において、受信されたキャリア周波数により搬送されるトランスポンダからNITを取得するための制御処理を実行する。つまり、システムコントローラ6は、TSからNITを抽出するようにデマルチプレクサ4に対して指示を行い、抽出されたNITを取り込むための処理を実行する。
【0061】
次のステップS103においては、今回のステップS101により受信したキャリア周波数fが既に受信済みであるか否かについて判別する。この判別にあたっては、後述するようにしてシステムコントローラ6が作成して保持するトランスポンダリストの記述内容を参照するようにされる。このトランスポンダリストに、今回のスキャン動作によってこれまでに受信したキャリア周波数が記述されている。
このステップS103において肯定結果が得られた場合には、このキャリア周波数によるトランスポンダについてのチェックは既に行われていることになるのであるが、この場合にはステップS111に進む。ステップS111においては、全てのキャリア周波数がチェック済みであるか否かを、同様に、トランスポンダリストを参照することで判別する。そして、否定結果が得られたのであれば、ステップS112に進んで、チェックすべきキャリア周波数fについての切り換えを行うようにされる。つまり、最後に実行されたステップS101によりチェックしたキャリア周波数の次に高いとされるキャリア周波数に切り換えを行う。そして、ステップS101の処理に戻るようにされる。
これに対して、ステップS111において肯定結果が得られた場合には、全てのキャリア周波数のトランスポンダについてのチェックが終了している、つまり、ネットワーク設定処理が完了していることになるので、そのままこの処理ルーチンを終了することになる。
【0062】
先のステップS105において否定結果が得られた場合には、ステップS104に進む。
ステップS104においては、先のステップS102の処理によって取得されたNITに記述されているnetwork_idを参照する。そして、次のステップS105において、この参照したnetwork_idが既に取得済みのものであるか否かについて判別を行う。
ステップS105においてnetwork_idが取得済みであると判別された場合であるが、この場合には後述する処理が実行されていることによって、そのnetwork_idを有するネットワークについてのトランスポンダの確認は既に終了されている。そこで、この場合も、ステップS111に進むようにされる。
これに対して、ステップS105においてnetwork_idが取得済みではないとして否定結果が得られた場合には、ステップS106に進むようにされる。
ステップS106においては、先のステップS102において取得したNITの記述内容に基づいて、そのNITが対応するネットワークについてのトランスポンダリスト及びチャンネルリストを記述する。
【0063】
トランスポンダリスト及びチャンネルリストは、共に取得したNITの内容に基づいて作成されるリストであって、トランスポンダリストは、ネットワーク内に存在する伝送路を記述したリストであり、キャリア周波数や伝送方式などが記述される。具体例としては、NITにおける衛星分配システム記述子(satellite_delivery_system_descriptor)の内容がこれにあたる。
また、チャンネルリストは、ネットワークに存在するサービスに関する情報を記述したリストであり、NITにおいては、サービスリスト記述子(service_list_descriptor)内のservice_id及びservice_typeがこれにあたる。
この記述されたトランスポンダリスト及びチャンネルリストは、例えばシステムコントローラ6内に備えられているとされるメモリに書き込まれ、ここに保持される。
【0064】
次のステップS107においては、今回取得したNITにおけるtransport_stream_idがいくつ存在するのかを判別する。先の図2〜図7による説明からも分かるように、NITにおけるtransport_stream_idの数は、管理用NITであれば、ネットワーク内における全トランスポンダ数となり、従属用NITであれば、ネットワーク内における全トランスポンダ数に関わらず、自トランスポンダとネットワーク管理トランスポンダを示す2つとなる。また、ネットワーク内のトランスポンダ数が1つであれば、transport_stream_id数は1つであり、自動的に、そのトランスポンダがネットワーク管理トランスポンダとなる。
【0065】
そして、ステップS107における判別結果として、transport_stream_id数が1である場合には、ステップS108の処理として、そのネットワーク内のトランスポンダ数は1であることが判別されることになる。そして、この後は、ステップS112以降の処理に戻ることによって、例えば次のキャリア周波数fから検索していく処理が再開される。
【0066】
また、ステップS107においてtransport_stream_id数が3以上であると判別された場合には、ステップS109の処理として示すように、受信したトランスポンダは、そのネットワークにおけるネットワーク管理トランスポンダであると判別することになる。
ステップS109としての判定結果が得られた場合には、図12のステップS301の処理に移行するのであるが、図12に示す処理については後述する。
【0067】
また、ステップS107における判別結果として、transport_stream_id数が2であるとされる場合にはステップS110に進む。
transport_stream_id数が2であるばあいには、そのNITの取得もとであるトランスポンダが、従属トランスポンダであるのか、また、ネットワーク管理トランスポンダであるのかの判定をこの段階で行うことはできない。なぜならば、ネットワーク管理トランスポンダであっても、ネットワーク内の全トランスポンダが2本であれば、NITに記述されるtransport_stream_id数は2となるからである。
【0068】
そこで、ステップS110においては、今回取得したNITに基づいて、先のステップS106により記述したトランスポンダリスト又はチャンネルリストの内容を参照する。これらのリストは、前述もしたようにNITに基づいて記述されるものであり、従ってトランスポンダごとの区分はtransport_stream_idによって管理されていることになる。そして、これらのリストに記述されている他のトランスポンダのキャリア周波数を受信してNITを取得するための制御処理を実行する。つまり、NITには、トランスポンダごとに衛星分配システム記述子(satellite_delivery_system_descriptor)が記述されており、このなかに、キャリア周波数(frequency)が記述されている。
従って、transport_stream_id数が2つであるということは、自トランスポンダのfrequencyと、他のトランスポンダのfrequencyが記述されていることにほかならない。そこで、システムコントローラ6は、例えばトランスポンダリストから他のトランスポンダのfrequencyを参照し、このfrequencyとしての値が示すキャリア周波数を受信するようにフロントエンド部2を制御する。そして、デマルチプレクサ4により、受信したキャリア周波数のトランスポンダからNITを抽出させ、抽出されたNITを取り込む。
【0069】
上記ステップS110の処理に続いては、図11に示すステップS201の処理に移行する。このステップS201においては、先のステップS110により受信取得したNITの記述内容に対応したトランスポンダリスト及びチャンネルリストを記述し、これを保持するようにされる。このステップ201の処理と、先のステップS106の処理過程からも分かるように、この処理ルーチンにおいては、新規のトランスポンダ(キャリア周波数)を受信するごとに、そのトランスポンダから取得したNITに対応したトランスポンダリスト及びチャンネルリストを作成して保持するようにされる。
【0070】
ステップS202においては、上記ステップS201により保持されたトランスポンダリストに記述されるtransport_stream_id数が2であるか否かについて判別する。
ここで、ステップS110にて受信取得したとされ、その後、ステップS202において、そのNITが格納するtransport_stream_id数は2であると判別されたトランスポンダは、ネットワーク管理トランスポンダである可能性がある。そして、ステップS202にてtransport_stream_id数が2であるという肯定結果が得られた場合には、ステップS110にて受信したトランスポンダと、先のステップS101にて受信したトランスポンダの何れがネットワーク管理トランスポンダであるのかに関わらず、ネットワーク内のトランスポンダは2つであることが判定されることになる。これがステップS203の処理となるものである。
なお、このようにして、ネットワークを形成するトランスポンダが2本である場合、互いに、自トランスポンダと他の1つのトランスポンダに関する情報を格納することになるのであるから、2本のトランスポンダの間におけるネットワーク管理トランスポンダと従属トランスポンダの関係は相対的なものとなる。
【0071】
これに対して、ステップS202においてtransport_stream_id数が2ではないとして否定結果が得られた場合であるが、この場合には、transport_stream_id数としては3以上であることになる。従って、この場合には、その判定処理として、ステップS204に示すように、先にステップS110の処理により受信したトランスポンダは、ネットワーク管理トランスポンダであると判定されることになる。このようにして、ネットワーク管理トランスポンダであると判定された場合には、先のステップS109の場合と同様にして、図12のステップS301の処理に移行する。
【0072】
ステップS301の処理によっては、今回取得したとされるネットワーク管理トランスポンダに挿入された管理用NITの記述内容に基づき、この管理用NITに記述される全てのtransport_stream_idに対応させて、トランスポンダリスト及びチャンネルリストを記述するようにされる。つまりは、管理用NITには、ネットワーク内の全トランスポンダの情報が記述されているのを利用し、今回取得したネットワーク管理トランスポンダを含むネットワーク内の全トランスポンダのについてのトランスポンダリストとチャンネルリストを作成するものである。
【0073】
そして、次のステップS302においては、上記ステップS301によって記述された1ネットワーク分のリストに記述されるtransport_stream_idの順序に従って、トランスポンダの検索を開始する。このようにネットワーク内のトランスポンダを検索(サーチ)するのは、受信装置が、受信可能なサービスを設定するのにあたり、現在時点において受信可能なトランスポンダを認識しておく必要があることによる。
そして、トランスポンダの検索を開始処理として、次のステップS303の処理として示すように、先ずは、transport_stream_id順に従って最初のトランスポンダを受信するための制御処理を実行する。
そしてこの後においては、ステップS304により、transport_stream_id順に従ったトランスポンダの検索が全て終了したか否かについての判別を行うようにされ、まだ、検索すべきトランスポンダが残っているとして否定結果が得られる限りは、ステップS305によって、transport_stream_id順に従った次のトランスポンダの受信を繰り返すようにされる。
そして、ステップS304においてトランスポンダの検索が全て終了したことが判別された場合には、図10のステップS111の処理に移行する。このようにしてステップS111に移行した場合、ステップS111以降の処理によっては、他のネットワークのトランスポンダを認識するための処理となる。
【0074】
これまで説明したように、本実施の形態の受信装置では、キャリア周波数をスキャンして受信したトランスポンダからNITを取得して解析を行うようにされる。そして、その解析結果として、例えば記述されているトランスポンダ数(transport_stream_id数)に応じて、ネットワーク内に存在するトランスポンダが自己のみの1本であるのか、2本であるのか、或いは、3本以上であるのかについて判定することができ、また、3本以上である場合には、ネットワーク管理トランスポンダを特定して管理用NITを取得し、容易にネットワーク内で受信可能なトランスポンダを設定することが可能となる。
【0075】
また、例えば図12に示したステップS302以降における検索処理を実行している過程において、或るトランスポンダのキャリア周波数にチューニングしても、フロントエンド部2がチューニングロックしない場合がある。この原因として、1つには、受信装置が設置される地域や場所などの環境により、信号送出はしているが受信状態が良好でない場合が挙げられる。また、ネットワーク設定処理を実行しているときに、たまたまそのトランスポンダの送信が停止されている可能性もある。
このようなときに、これらのトランスポンダを一義的に選局不可能なトランスポンダであるとして設定した場合には問題が生じることになる。つまり、前者の場合には受信ができないのであるから、選局対象から外すように設定しても問題はない。これに対して、後者の場合には本来であれば受信可能なサービスが選局不可能な扱いとなるようにして設定されてしまうことになる。
しかし、例えば図12に示したような処理が実行されることで、本実施の形態では、ネットワーク内に存在するとされるトランスポンダは、トランスポンダリスト及びチャンネルリストとして必ず記述される。このため、実際には、送信停止されていたことによって検索受信ができなかったトランスポンダがあったとしても、上記のような問題は生じることが無く、例えばそのトランスポンダの送信が再開されたときには、リストを参照した受信処理によって正常に受信することができる。
【0076】
また、ネットワーク内において新規なトランスポンダの送出を開始させたような場合には、例えばそのネットワーク内の全てのNITのversion_numberを更新させることによって対応することができる。
つまり、受信装置では、現在受信しているトランスポンダのNITのversion_numberを更新したことを認識した時点で、上記図10〜図12に示した処理を実行することで、新規なトランスポンダについても記述されたトランスポンダリスト及びチャンネルリストを作成して保持することができ、以降においては、新規なトランスポンダについても正常に受信することが可能となるものである。
【0077】
なお、本発明としては上記実施の形態として示した構成に限定されるものではない。例えば、本発明は、放送圏が重複し得るようにして混在する地上波デジタル放送に適用することが非常に有用ではあるが、例えば、デジタル衛星放送やケーブルテレビジョン放送などにおいても、サービス数が大幅に増加して、これまでよりも細かい区分けの基準によってネットワーク設定を行う必要が生じたような場合には有用となるものである。また、NITとして例示したネットワーク管理情報としても、実施の形態の構造にのみ限定されるものではなく、実際の運営の仕方や、送出側及び受信側の各装置の仕様、構成などに応じて適宜変更されるべきものである。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、送出システム(放送装置)側では、放送圏ごとに割与えられたネットワークIDを付したNITを各トランスポンダに対して挿入するようにして、放送圏ごとにネットワークが形成されるようにしている。
このようにして放送圏ごとにネットワークが形成されることで、例えば地上波デジタル放送のようにして、或る限られた地域範囲内において多数の放送圏が存在するような放送形態であっても、NITの管理は、例えば全国単位ではなく、全国内の各地方(放送圏)ごとに行えばよい。つまり、ネットワークの概念を導入しつつも、運営負担を非常に軽いものとすることができる。
【0079】
また本発明では、ネットワーク管理トランスポンダに対しては、ネットワークを形成する全トランスポンダについての情報を記述した管理用NITを挿入し、一方、これ以外の他の従属トランスポンダに対しては、自トランスポンダとネットワーク管理トランスポンダのみについての情報が記述された従属用NITを挿入するようにされる。そして、受信装置側においては、上記のようにしてトランスポンダに挿入されたNITを受信取得して解析を行い、この解析結果に基づいて特定したネットワーク管理トランスポンダの管理用NITを利用してネットワーク管理を行うようにされる。
このような構成の場合、先ず、送出側に関すれば、ネットワーク全体の管理は、ネットワーク管理トランスポンダを送出する運営者のみが行えばよく、従属トランスポンダを送出する運営者は、ほとんど固定的となる従属トランスポンダを挿入するだけでよいことになる。これによって、例えば同一ネットワーク内の全トランスポンダに対して同一内容のNITを挿入するような既存のデジタル衛星放送の規格に従った場合と比較すれば、運営側の処理の負荷は、非常に軽いものとすることが可能になる。
また、受信側では、例えばNITの取得を前提としたネットワーク設定を行って適正に受信処理を実行させることが可能になるものであり、これによって、例えば受信装置を利用するユーザにとっての使い勝手は向上されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としてのネットワークの概念を示す説明図である。
【図2】本実施の形態のNITの基本構造を記述的に示すデータ構造図である。
【図3】本実施の形態のNIT内に記述されるサービスリスト記述子の構造を示すデータ構造図である。
【図4】本実施の形態のNIT内に記述される衛星分配システム記述子の構造を示すデータ構造図である。
【図5】本実施の形態における管理用NITの構造を記述的に示すデータ構造図である。
【図6】本実施の形態における管理用NITの構造を記述的に示すデータ構造図である。
【図7】本実施の形態における従属用NITの構造を記述的に示すデータ構造図である。
【図8】本実施の形態の送出システムの構成例を示すブロック図である。
【図9】本実施の形態の受信装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】本実施の形態の受信装置により実行されるネットワーク管理処理を示すフローチャートである。
【図11】本実施の形態の受信装置により実行されるネットワーク管理処理を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態の受信装置により実行されるネットワーク管理処理を示すフローチャートである。
【図13】従来としての地上波デジタル放送における運用形態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 受信装置、2 フロントエンド部、3 デスクランブラ、4 デマルチプレクサ、5 MPEGデコーダ、6 システムコントローラ、9 地上波用アンテナ、11 第1マルチプレクサ、12 第2マルチプレクサ、13 第3マルチプレクサ、14 ネットワーク処理部、15 電波送出部
Claims (3)
- 1以上のトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置と、この放送装置から送出されたトランスポンダを受信可能とされる受信装置とから成り、
上記放送装置は、
ネットワーク単位による管理を行うための所要の情報が記述されたネットワーク管理情報を上記トランスポンダに対して挿入するものとされ、或る特定の地域範囲に対応する1つの放送圏を形成するとされる上記トランスポンダごとに同一のネットワークIDが記述された上記ネットワーク管理情報を挿入可能とされる情報挿入手段を備え、
上記受信装置は、
受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報に記述されるネットワークIDを利用して、ネットワーク単位で受信可能なトランスポンダの管理を行うことが可能な管理手段を備え、
上記放送装置の上記情報挿入手段は、
上記同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対してはネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入可能に構成され、
上記受信装置の管理手段は、
受信したトランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報を解析した結果に基づいて上記管理トランスポンダを特定可能とされると共に、特定した上記管理トランスポンダに挿入された第1種のネットワーク管理情報に基づいて、1つのネットワーク内で受信可能なトランスポンダの管理を行うことが可能に構成される、
放送システム。 - 1以上のトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置において、
ネットワーク単位による管理を行うための所要の情報が記述されたネットワーク管理情報を上記トランスポンダに対して挿入するものとされ、或る特定の地域範囲に対応する1つの放送圏を形成するとされる上記トランスポンダの各々に対して、同一のネットワークIDが記述された上記ネットワーク管理情報を挿入可能とされる情報挿入手段、
を備え、
上記情報挿入手段は、
上記同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対してはネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入可能に構成されている、
放送装置。 - 同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報を1つの放送圏を形成するトランスポンダの各々に対して挿入すると共に、この同一のネットワークIDが記述されたネットワーク管理情報が挿入されたトランスポンダのうち、ネットワーク管理用とされる1つの管理トランスポンダに対しては、ネットワークを形成する全てのトランスポンダに関する情報が格納された第1種のネットワーク管理情報を挿入し、上記管理トランスポンダ以外の他のトランスポンダに対しては、当該他のトランスポンダ自身に関する情報と上記管理トランスポンダに関する情報のみから成る第2種のネットワーク関連情報を挿入するようにされ、これらのトランスポンダをそれぞれ異なるキャリア周波数によって送出する放送装置と共に放送システムを形成するものとされ、上記放送装置から送出された上記トランスポンダを受信可能とされる受信装置において、
受信した上記トランスポンダに挿入されているネットワーク管理情報を解析する解析手段と、
上記解析手段による解析結果に基づいて挿入した管理トランスポンダに挿入された第1種のネットワーク管理情報に基づいて、1つのネットワーク内で受信可能なトランスポンダの管理を行うようにされた管理手段、
を備え、
上記解析手段は、解析結果として、受信したトランスポンダに挿入されていたネットワーク管理情報に記述されているトランスポンダ数を判定するようにされていると共に、
上記管理手段は、上記解析手段により判定されたトランスポンダ数に基づいて、受信したトランスポンダが、上記管理トランスポンダと上記他のトランスポンダのいずれであるのかを特定する特定手段と、
上記他のトランスポンダであることを特定した場合には、この他のトランスポンダに挿入される第1種のネットワーク管理情報に基づいて、上記管理トランスポンダを特定する特定手段と、を備えている、
受信装置。
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