JP4596215B2 - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関し、特に、センサにより検出した信号と現実世界との違いを考慮した画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現実世界における事象をセンサで検出し、画像センサが出力するサンプリングデータを処理する技術が広く利用されている。
【0003】
例えば、静止している所定の背景の前で移動する物体をビデオカメラで撮像して得られる画像には、物体の移動速度が比較的速い場合、動きボケが生じることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
静止している背景の前で物体が移動するとき、移動する物体の画像自身の混ざり合いによる動きボケのみならず、背景の画像と移動する物体の画像との混ざり合いが生じる。従来は、背景の画像と移動する物体の画像との混ざり合いを考慮して動きベクトルを検出することは、考えられていなかった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、背景の画像および移動する物体の画像など複数のオブジェクトの混ざり合いを考慮した、より正確な動きベクトルを検出することができるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理する画像処理装置において、注目フレームとした入力画像とその1つ前及び後に取得された入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、注目フレームと第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、注目フレームと第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、第1の隣接フレームとその1つ前に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果と、第2の隣接フレームとその1つ後に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して背景オブジェクト成分から前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前景オブジェクト成分から背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定手段と、注目フレームの混合領域の注目画素の画素値がC、第1の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がP、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、注目画素がカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、注目画素の、前景オブジェクト成分と背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定手段と、所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成手段と、注目画素の画素値から、第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、注目画素の画素値から、第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出手段と、注目画素から候補ベクトルに対応する第2の隣接フレームの画素の第2の差分と、第1の差分との相関を、複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算手段と、複数の候補ベクトルそれぞれに対応する相関のなかで、相関が最大となる候補ベクトルを検出し、注目フレームの注目画素に対応する動きベクトルとして出力する動きベクトル決定手段とを含むことを特徴とする。
【0007】
相関値演算手段には、相関として、第1の差分と第2の差分の絶対値を演算させることができる。
【0008】
相関値演算手段には、相関として、注目画素を中心とする複数画素からなる注目ブロック内の各画素の第1の差分と、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素を中心とする複数画素からなる対応ブロック内の各画素の第2の差分の、対応する画素どうしの差分絶対値和を演算させることができる。
【0009】
画像処理装置は、混合比を基に、混合領域から、少なくとも前景オブジェクトを分離する分離手段をさらに設けることができる。
【0010】
画像処理装置は、動きベクトルを基に、分離された前景オブジェクトの動きボケの量を調整する動きボケ調整手段をさらに設けることができる。
【0011】
画像処理装置は、動きベクトルを基に、分離された前景オブジェクトのノイズを除去するノイズ除去手段をさらに設けることができる。
【0012】
本発明の画像処理方法は、時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理する画像処理方法において、注目フレームとした入力画像とその1つ前及び後に取得された入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、注目フレームと第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、注目フレームと第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、第1の隣接フレームとその1つ前に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果と、第2の隣接フレームとその1つ後に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して背景オブジェクト成分から前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前景オブジェクト成分から背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、注目フレームの混合領域の注目画素の画素値がC、第1の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がP、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、注目画素がカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、注目画素の、前景オブジェクト成分と背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、注目画素の画素値から、第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、注目画素の画素値から、第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、注目画素から候補ベクトルに対応する第2の隣接フレームの画素の第2の差分と、第1の差分との相関を、複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、複数の候補ベクトルそれぞれに対応する相関のなかで、相関が最大となる候補ベクトルを検出し、注目フレームの注目画素に対応する動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
本発明の記録媒体は、コンピュータに、時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像のうち、注目フレームとした入力画像とその1つ前及び後に取得された入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、注目フレームと第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、注目フレームと第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、第1の隣接フレームとその1つ前に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果と、第2の隣接フレームとその1つ後に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して背景オブジェクト成分から前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前景オブジェクト成分から背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、注目フレームの混合領域の注目画素の画素値がC、第1の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がP、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、注目画素がカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、注目画素の、前景オブジェクト成分と背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、注目画素の画素値から、第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、注目画素の画素値から、第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、注目画素から候補ベクトルに対応する第2の隣接フレームの画素の第2の差分と、第1の差分との相関を、複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、複数の候補ベクトルそれぞれに対応する相関のなかで、相関が最大となる候補ベクトルを検出し、注目フレームの注目画素に対応する動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップとを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものである。
【0014】
本発明のプログラムは、時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理させるコンピュータに、注目フレームとした入力画像とその1つ前及び後に取得された入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、注目フレームと第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、注目フレームと第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、第1の隣接フレームとその1つ前に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果と、第2の隣接フレームとその1つ後に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して背景オブジェクト成分から前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前景オブジェクト成分から背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、注目フレームの混合領域の注目画素の画素値がC、第1の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がP、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、注目画素がカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、注目画素の、前景オブジェクト成分と背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、注目画素の画素値から、第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、注目画素の画素値から、第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、注目画素から候補ベクトルに対応する第2の隣接フレームの画素の第2の差分と、第1の差分との相関を、複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、複数の候補ベクトルそれぞれに対応する相関のなかで、相関が最大となる候補ベクトルを検出し、注目フレームの注目画素に対応する動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップとを実行させるためのものである。
【0015】
本発明の画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムにおいては、注目フレームとした入力画像とその1つ前及び後に取得された入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、注目フレームと第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、注目フレームと第2の隣接フレームとの間の動きの有無が判定され、その判定結果に基づいて、注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域が特定され、さらに、第1の隣接フレームとその1つ前に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果と、第2の隣接フレームとその1つ後に取得された入力画像との間の画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して背景オブジェクト成分から前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前景オブジェクト成分から背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかが特定され、特定された領域を示す領域情報が出力される。そして、注目フレームの混合領域の注目画素の画素値がC、第1の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がP、第2の隣接フレームの注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、注目画素がカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、注目画素がアンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、注目画素の、前景オブジェクト成分と背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比が推定され、所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルが生成され、注目画素の画素値から、第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、注目画素の画素値から、第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分が算出され、注目画素から候補ベクトルに対応する第2の隣接フレームの画素の第2の差分と、第1の差分との相関が、複数の候補ベクトルそれぞれについて演算され、複数の候補ベクトルそれぞれに対応する相関のなかで、相関が最大となる候補ベクトルが検出され、注目フレームの注目画素に対応する動きベクトルとして出力される。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係る信号処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。CPU(Central Processing Unit)21は、ROM(Read Only Memory)22、または記憶部28に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)23には、CPU21が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU21、ROM22、およびRAM23は、バス24により相互に接続されている。
【0017】
CPU21にはまた、バス24を介して入出力インタフェース25が接続されている。入出力インタフェース25には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部26、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部27が接続されている。CPU21は、入力部26から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU21は、処理の結果得られた画像や音声等を出力部27に出力する。
【0018】
入出力インタフェース25に接続されている記憶部28は、例えばハードディスクなどで構成され、CPU21が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部29は、インターネット、その他のネットワークを介して外部の装置と通信する。この例の場合、通信部29はセンサの出力を取り込む取得部として働く。
【0019】
また、通信部29を介してプログラムを取得し、記憶部28に記憶してもよい。
【0020】
入出力インタフェース25に接続されているドライブ30は、磁気ディスク51、光ディスク52、光磁気ディスク53、或いは半導体メモリ54などが装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部28に転送され、記憶される。
【0021】
次に、センサにより取得されたデータから、有意情報が埋もれている領域を特定したり、埋もれた有意情報を抽出する処理を行う信号処理装置についてより具体的な例を挙げて説明する。以下の例において、CCDラインセンサまたはCCDエリアセンサがセンサに対応し、領域情報や混合比が有意情報に対応し、混合領域において、前景と背景が混合していることや動きボケが歪みに対応する。
【0022】
ここで、動きボケとは、撮像の対象となる、現実世界におけるオブジェクトの動きと、センサの撮像の特性とにより生じる、動いているオブジェクトに対応する画像に含まれている歪みをいう。
【0023】
この明細書では、撮像の対象となる、現実世界におけるオブジェクトに対応する画像を、画像オブジェクトと称する。
【0024】
図2は、信号処理装置を示すブロック図である。
【0025】
なお、信号処理装置の各機能をハードウェアで実現するか、ソフトウェアで実現するかは問わない。つまり、本明細書の各ブロック図は、ハードウェアのブロック図と考えても、ソフトウェアによる機能ブロック図と考えても良い。
【0026】
信号処理装置に供給された入力画像は、領域特定部101、混合比算出部102、前景背景分離部103、および動き推定部104に供給される。
【0027】
領域特定部101は、入力された画像の画素のそれぞれを、前景領域、背景領域、または混合領域のいずれかに特定し、画素毎に前景領域、背景領域、または混合領域のいずれかに属するかを示す情報(以下、領域情報と称する)を混合比算出部102、前景背景分離部103、および動きボケ調整部105に供給する。
【0028】
混合比算出部102は、入力画像、および領域特定部101から供給された領域情報を基に、混合領域に含まれる画素に対応する混合比(以下、混合比αと称する)を算出して、算出した混合比を前景背景分離部103および動き推定部104に供給する。
【0029】
混合比αは、後述する式(3)に示されるように、画素値における、背景のオブジェクトに対応する画像の成分(以下、背景の成分とも称する)の割合を示す値である。
【0030】
前景背景分離部103は、領域特定部101から供給された領域情報、および混合比算出部102から供給された混合比αを基に、前景のオブジェクトに対応する画像の成分(以下、前景の成分とも称する)のみから成る前景成分画像と、背景の成分のみから成る背景成分画像とに入力画像を分離して、前景成分画像を動きボケ調整部105および選択部106に供給する。なお、分離された前景成分画像を最終的な出力とすることも考えられる。従来の混合領域を考慮しないで前景と背景だけを特定し、分離していた方式に比べ正確な前景と背景を得ることができる。
【0031】
動き推定部104は、入力画像、および混合比算出部102から供給された混合比αを基に、複数のフレームについて、前景の成分の相関値を算出し、算出された相関値から画素の動きベクトルを検出する。動き推定部104は、検出された動きベクトルを動きボケ調整部105に供給する。
【0032】
なお、動き推定部104は、検出された動きベクトルを前景のオブジェクトに対応する動きベクトルとして出力することもできる。
【0033】
動きボケ調整部105は、動き推定部104から供給された動きベクトルからわかる動き量vおよび領域情報を基に、前景成分画像に含まれる1以上の画素を示す処理単位を決定する。
【0034】
動き量vは、動いているオブジェクトに対応する画像の位置の変化を画素間隔を単位として表す値である。例えば、前景に対応するオブジェクトの画像が、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4画素分離れた位置に表示されるように移動しているとき、前景に対応するオブジェクトの画像の動き量vは、4とされる。
【0035】
処理単位は、動きボケの量の調整の処理の対象となる1群の画素を指定するデータである。
【0036】
動きボケ調整部105は、信号処理装置に入力された動きボケ調整量、前景背景分離部103から供給された前景成分画像、動き推定部104から供給された動きベクトル、および処理単位を基に、前景成分画像に含まれる動きボケを除去する、動きボケの量を減少させる、または動きボケの量を増加させるなど前景成分画像に含まれる動きボケの量を調整して、動きボケの量を調整した前景成分画像を選択部106に出力する。動きベクトルとその位置情報は使わないこともある。
【0037】
選択部106は、例えば使用者の選択に対応した選択信号を基に、前景背景分離部103から供給された前景成分画像、および動きボケ調整部105から供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力する。
【0038】
次に、図3乃至図18を参照して、信号処理装置に供給される入力画像について説明する。
【0039】
図3は、センサによる撮像を説明する図である。センサは、例えば、固体撮像素子であるCCD(Charge-Coupled Device)エリアセンサを備えたCCDビデオカメラなどで構成される。現実世界における、前景に対応するオブジェクトは、現実世界における、背景に対応するオブジェクトと、センサとの間を、例えば、図中の左側から右側に水平に移動する。
【0040】
センサは、前景に対応するオブジェクトを、背景に対応するオブジェクトと共に撮像する。センサは、撮像した画像を1フレーム単位で出力する。例えば、センサは、1秒間に30フレームから成る画像を出力する。センサの露光時間は、1/30秒とすることができる。露光時間は、センサが入力された光の電荷への変換を開始してから、入力された光の電荷への変換を終了するまでの期間である。以下、露光時間をシャッタ時間とも称する。
【0041】
図4は、画素の配置を説明する図である。図4中において、A乃至Iは、個々の画素を示す。画素は、画像に対応する平面上に配置されている。1つの画素に対応する1つの検出素子は、センサ上に配置されている。センサが画像を撮像するとき、1つの検出素子は、画像を構成する1つの画素に対応する画素値を出力する。例えば、検出素子のX方向の位置は、画像上の横方向の位置に対応し、検出素子のY方向の位置は、画像上の縦方向の位置に対応する。
【0042】
図5に示すように、例えば、CCDである検出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力された光を電荷に変換して、変換された電荷を蓄積する。電荷の量は、入力された光の強さと、光が入力されている時間にほぼ比例する。検出素子は、シャッタ時間に対応する期間において、入力された光から変換された電荷を、既に蓄積されている電荷に加えていく。すなわち、検出素子は、シャッタ時間に対応する期間、入力される光を積分して、積分された光に対応する量の電荷を蓄積する。検出素子は、時間に対して、積分効果があるとも言える。
【0043】
検出素子に蓄積された電荷は、図示せぬ回路により、電圧値に変換され、電圧値は更にデジタルデータなどの画素値に変換されて出力される。従って、センサから出力される個々の画素値は、前景または背景に対応するオブジェクトの空間的に広がりを有するある部分を、シャッタ時間について積分した結果である、1次元の空間に射影された値を有する。
【0044】
信号処理装置は、このようなセンサの蓄積の動作により、出力信号に埋もれてしまった有意な情報、例えば、混合比αを抽出する。信号処理装置は、前景の画像オブジェクト自身が混ざり合うことによる生ずる歪みの量、例えば、動きボケの量などを調整する。また、信号処理装置は、前景の画像オブジェクトと背景の画像オブジェクトとが混ざり合うことにより生ずる歪みの量を調整する。
【0045】
図6は、動いている前景に対応するオブジェクトと、静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して得られる画像を説明する図である。図6(A)は、動きを伴う前景に対応するオブジェクトと、静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して得られる画像を示している。図6(A)に示す例において、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水平に左から右に動いている。
【0046】
図6(B)は、図6(A)に示す画像の1つのラインに対応する画素値を時間方向に展開したモデル図である。図6(B)の横方向は、図6(A)の空間方向Xに対応している。
【0047】
背景領域の画素は、背景の成分、すなわち、背景のオブジェクトに対応する画像の成分のみから、その画素値が構成されている。前景領域の画素は、前景の成分、すなわち、前景のオブジェクトに対応する画像の成分のみから、その画素値が構成されている。
【0048】
混合領域の画素は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が構成されている。混合領域は、背景の成分、および前景の成分から、その画素値が構成されているので、歪み領域ともいえる。混合領域は、更に、カバードバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド領域に分類される。
【0049】
カバードバックグラウンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の前端部に対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して背景成分が前景に覆い隠される領域をいう。
【0050】
これに対して、アンカバードバックグラウンド領域は、前景領域に対して、前景のオブジェクトの進行方向の後端部に対応する位置の混合領域であり、時間の経過に対応して背景成分が現れる領域をいう。
【0051】
このように、前景領域、背景領域、またはカバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバックグラウンド領域を含む画像が、領域特定部101、混合比算出部102、および前景背景分離部103に入力画像として入力される。
【0052】
図7は、以上のような、背景領域、前景領域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域を説明する図である。図6に示す画像に対応する場合、背景領域は、静止部分であり、前景領域は、動き部分であり、混合領域のカバードバックグラウンド領域は、背景から前景に変化する部分であり、混合領域のアンカバードバックグラウンド領域は、前景から背景に変化する部分である。
【0053】
図8は、静止している前景に対応するオブジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェクトを撮像した画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。例えば、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選択することができる。
【0054】
図8に示すF01乃至F04の画素値は、静止している前景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。図8に示すB01乃至B04の画素値は、静止している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。
【0055】
図8における縦方向は、図中の上から下に向かって時間が経過する。図8中の矩形の上辺の位置は、センサが入力された光の電荷への変換を開始する時刻に対応し、図8中の矩形の下辺の位置は、センサが入力された光の電荷への変換を終了する時刻に対応する。すなわち、図8中の矩形の上辺から下辺までの距離は、シャッタ時間に対応する。
【0056】
以下において、シャッタ時間とフレーム間隔とが同一である場合を例に説明する。
【0057】
図8における横方向は、図6で説明した空間方向Xに対応する。より具体的には、図8に示す例において、図8中の”F01”と記載された矩形の左辺から”B04”と記載された矩形の右辺までの距離は、画素のピッチの8倍、すなわち、連続している8つの画素の間隔に対応する。
【0058】
前景のオブジェクトおよび背景のオブジェクトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサに入力される光は変化しない。
【0059】
ここで、シャッタ時間に対応する期間を2つ以上の同じ長さの期間に分割する。例えば、仮想分割数を4とすると、図8に示すモデル図は、図11に示すモデルとして表すことができる。仮想分割数は、前景に対応するオブジェクトのシャッタ時間内での動き量vなどに対応して設定される。例えば、4である動き量vに対応して、仮想分割数は、4とされ、シャッタ時間に対応する期間は4つに分割される。
【0060】
図中の最も上の行は、シャッタが開いて最初の、分割された期間に対応する。
図中の上から2番目の行は、シャッタが開いて2番目の、分割された期間に対応する。図中の上から3番目の行は、シャッタが開いて3番目の、分割された期間に対応する。図中の上から4番目の行は、シャッタが開いて4番目の、分割された期間に対応する。
【0061】
以下、動き量vに対応して分割されたシャッタ時間をシャッタ時間/vとも称する。
【0062】
前景に対応するオブジェクトが静止しているとき、センサに入力される光は変化しないので、前景の成分F01/vは、画素値F01を仮想分割数で除した値に等しい。同様に、前景に対応するオブジェクトが静止しているとき、前景の成分F02/vは、画素値F02を仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F03/vは、画素値F03を仮想分割数で除した値に等しく、前景の成分F04/vは、画素値F04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0063】
背景に対応するオブジェクトが静止しているとき、センサに入力される光は変化しないので、背景の成分B01/vは、画素値B01を仮想分割数で除した値に等しい。同様に、背景に対応するオブジェクトが静止しているとき、背景の成分B02/vは、画素値B02を仮想分割数で除した値に等しく、B03/vは、画素値B03を仮想分割数で除した値に等しく、B04/vは、画素値B04を仮想分割数で除した値に等しい。
【0064】
すなわち、前景に対応するオブジェクトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサに入力される前景のオブジェクトに対応する光が変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vと、シャッタが開いて4番目の、シャッタ時間/vに対応する前景の成分F01/vとは、同じ値となる。F02/v乃至F04/vも、F01/vと同様の関係を有する。
【0065】
背景に対応するオブジェクトが静止している場合、シャッタ時間に対応する期間において、センサに入力される背景のオブジェクトに対応する光は変化しないので、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて2番目の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vと、シャッタが開いて4番目の、シャッタ時間/vに対応する背景の成分B01/vとは、同じ値となる。B02/v乃至B04/vも、同様の関係を有する。
【0066】
次に、前景に対応するオブジェクトが移動し、背景に対応するオブジェクトが静止している場合について説明する。
【0067】
図10は、前景に対応するオブジェクトが図中の右側に向かって移動する場合の、カバードバックグラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。図10において、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動していると仮定することができる。図10において、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側に表示されるように移動する。
【0068】
図10において、最も左側の画素乃至左から4番目の画素は、前景領域に属する。図10において、左から5番目乃至左から7番目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。図10において、最も右側の画素は、背景領域に属する。
【0069】
前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に対応するオブジェクトを覆い隠すように移動しているので、カバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応する期間のある時点で、背景の成分から、前景の成分に替わる。
【0070】
例えば、図10中に太線枠を付した画素値Mは、式(1)で表される。
【0071】
M=B02/v+B02/v+F07/v+F06/v (1)
【0072】
例えば、左から5番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5番目の画素の混合比αは、1/4である。左から6番目の画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2である。左から7番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合比αは、3/4である。
【0073】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように等速で移動すると仮定できるので、例えば、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F07/vは、図10中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前景の成分F07/vは、図10中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分と、図10中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分とに、それぞれ等しい。
【0074】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように等速で移動すると仮定できるので、例えば、図10中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分F06/vは、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前景の成分F06/vは、図10中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分と、図10中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分とに、それぞれ等しい。
【0075】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように等速で移動すると仮定できるので、例えば、図10中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分F05/vは、図10中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vのに対応する前景の成分に等しい。同様に、前景の成分F05/vは、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分と、図10中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分とに、それぞれ等しい。
【0076】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように等速で移動すると仮定できるので、例えば、図10中の最も左側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分F04/vは、図10中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前景の成分F04/vは、図10中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分と、図10中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分とに、それぞれ等しい。
【0077】
動いているオブジェクトに対応する前景の領域は、このように動きボケを含むので、歪み領域とも言える。
【0078】
図11は、前景が図中の右側に向かって移動する場合の、アンカバードバックグラウンド領域を含む、1つのライン上の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。図11において、前景の動き量vは、4である。1フレームは短い時間なので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動していると仮定することができる。図11において、前景に対応するオブジェクトの画像は、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側に移動する。
【0079】
図11において、最も左側の画素乃至左から4番目の画素は、背景領域に属する。図11において、左から5番目乃至左から7番目の画素は、アンカバードバックグラウンドである混合領域に属する。図11において、最も右側の画素は、前景領域に属する。
【0080】
背景に対応するオブジェクトを覆っていた前景に対応するオブジェクトが時間の経過と共に背景に対応するオブジェクトの前から取り除かれるように移動しているので、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値に含まれる成分は、シャッタ時間に対応する期間のある時点で、前景の成分から、背景の成分に替わる。
【0081】
例えば、図11中に太線枠を付した画素値M'は、式(2)で表される。
【0082】
M'=F02/v+F01/v+B26/v+B26/v (2)
【0083】
例えば、左から5番目の画素は、3つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、1つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から5番目の画素の混合比αは、3/4である。左から6番目の画素は、2つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、2つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から6番目の画素の混合比αは、1/2である。左から7番目の画素は、1つのシャッタ時間/vに対応する背景の成分を含み、3つのシャッタ時間/vに対応する前景の成分を含むので、左から7番目の画素の混合比αは、1/4である。
【0084】
式(1)および式(2)をより一般化すると、画素値Mは、式(3)で表される。
【0085】
【数1】
ここで、αは、混合比である。Bは、背景の画素値であり、Fi/vは、前景の成分である。
【0086】
前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4であるので、例えば、図11中の左から5番目の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F01/vは、図11中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、F01/vは、図11中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分と、図11中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分とに、それぞれ等しい。
【0087】
前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で動くと仮定でき、かつ、仮想分割数が4であるので、例えば、図11中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F02/vは、図11中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。同様に、前景の成分F02/vは、図11中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0088】
前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で動くと仮定でき、かつ、動き量vが4であるので、例えば、図11中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分F03/vは、図11中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vに対応する前景の成分に等しい。
【0089】
図9乃至図11の説明において、仮想分割数は、4であるとして説明したが、仮想分割数は、動き量vに対応する。動き量vは、一般に、前景に対応するオブジェクトの移動速度に対応する。例えば、前景に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として次のフレームにおいて4画素分右側に表示されるように移動しているとき、動き量vは、4とされる。動き量vに対応し、仮想分割数は、4とされる。同様に、例えば、前景に対応するオブジェクトが、あるフレームを基準として次のフレームにおいて6画素分左側に表示されるように移動しているとき、動き量vは、6とされ、仮想分割数は、6とされる。
【0090】
図12および図13に、以上で説明した、前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合領域と、分割されたシャッタ時間に対応する前景の成分および背景の成分との関係を示す。
【0091】
図12は、静止している背景の前を移動しているオブジェクトに対応する前景を含む画像から、前景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例を示す。図12に示す例において、前景に対応するオブジェクトは、画面に対して水平に移動している。
【0092】
フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームであり、フレーム#n+2は、フレーム#n+1の次のフレームである。
【0093】
フレーム#n乃至フレーム#n+2のいずれかから抽出した、前景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出して、動き量vを4として、抽出された画素の画素値を時間方向に展開したモデルを図13に示す。
【0094】
前景領域の画素値は、前景に対応するオブジェクトが移動するので、シャッタ時間/vの期間に対応する、4つの異なる前景の成分から構成される。例えば、図13に示す前景領域の画素のうち最も左側に位置する画素は、F01/v,F02/v,F03/v、およびF04/vから構成される。すなわち、前景領域の画素は、動きボケを含んでいる。
【0095】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、シャッタ時間に対応する期間において、センサに入力される背景に対応する光は変化しない。この場合、背景領域の画素値は、動きボケを含まない。
【0096】
カバードバックグラウンド領域若しくはアンカバードバックグラウンド領域から成る混合領域に属する画素の画素値は、前景の成分と、背景の成分とから構成される。
【0097】
次に、オブジェクトに対応する画像が動いているとき、複数のフレームにおける、隣接して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデルについて説明する。例えば、オブジェクトに対応する画像が画面に対して水平に動いているとき、隣接して1列に並んでいる画素として、画面の1つのライン上に並んでいる画素を選択することができる。
【0098】
図14は、静止している背景に対応するオブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。フレーム#nは、フレーム#n-1の次のフレームであり、フレーム#n+1は、フレーム#nの次のフレームである。他のフレームも同様に称する。
【0099】
図14に示すB01乃至B12の画素値は、静止している背景のオブジェクトに対応する画素の画素値である。背景に対応するオブジェクトが静止しているので、フレーム#n-1乃至フレームn+1において、対応する画素の画素値は、変化しない。例えば、フレーム#n-1におけるB05の画素値を有する画素の位置に対応する、フレーム#nにおける画素、およびフレーム#n+1における画素は、それぞれ、B05の画素値を有する。
【0100】
図15は、静止している背景に対応するオブジェクトと共に図中の右側に移動する前景に対応するオブジェクトを撮像した画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。図15に示すモデルは、カバードバックグラウンド領域を含む。
【0101】
図15において、前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように移動するので、前景の動き量vは、4であり、仮想分割数は、4である。
【0102】
例えば、図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなり、図15中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F12/vとなる。図15中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図15中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなる。
【0103】
図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F11/vとなり、図15中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図15中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0104】
図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F10/vとなり、図15中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0105】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図15中のフレーム#n-1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成分は、B01/vとなる。図15中のフレーム#n-1の左から3番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B02/vとなる。図15中のフレーム#n-1の左から4番目の画素の、シャッタが開いて最初乃至3番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B03/vとなる。
【0106】
図15中のフレーム#n-1において、最も左側の画素は、前景領域に属し、左側から2番目乃至4番目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。
【0107】
図15中のフレーム#n-1の左から5番目の画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、その画素値は、それぞれ、B04乃至B11となる。
【0108】
図15中のフレーム#nの左から1番目の画素乃至5番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#nの前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F05/v乃至F12/vのいずれかである。
【0109】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように移動するので、図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなり、図15中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F12/vとなる。図15中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図15中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなる。
【0110】
図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F11/vとなり、図15中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図15中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0111】
図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F10/vとなり、図15中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0112】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図15中のフレーム#nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成分は、B05/vとなる。図15中のフレーム#nの左から7番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B06/vとなる。図15中のフレーム#nの左から8番目の画素の、シャッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B07/vとなる。
【0113】
図15中のフレーム#nにおいて、左側から6番目乃至8番目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。
【0114】
図15中のフレーム#nの左から9番目の画素乃至12番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、それぞれ、B08乃至B11となる。
【0115】
図15中のフレーム#n+1の左から1番目の画素乃至9番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F01/v乃至F12/vのいずれかである。
【0116】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように移動するので、図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなり、図15中の左から10番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F12/vとなる。図15中の左から11番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図15中の左から12番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F12/vとなる。
【0117】
図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの期間の前景の成分は、F11/vとなり、図15中の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F11/vとなる。図15中の左から11番目の画素の、シャッタが開いて4番目の、シャッタ時間/vの前景の成分は、F11/vとなる。
【0118】
図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて3番目の、シャッタ時間/vの前景の成分は、F10/vとなり、図15中の左から10番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F10/vとなる。図15中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F09/vとなる。
【0119】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図15中のフレーム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの背景の成分は、B09/vとなる。図15中のフレーム#n+1の左から11番目の画素の、シャッタが開いて最初および2番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B10/vとなる。図15中のフレーム#n+1の左から12番目の画素の、シャッタが開いて最初乃至3番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B11/vとなる。
【0120】
図15中のフレーム#n+1において、左側から10番目乃至12番目の画素は、カバードバックグラウンド領域である混合領域に対応する。
【0121】
図16は、図15に示す画素値から前景の成分を抽出した画像のモデル図である。
【0122】
図17は、静止している背景と共に図中の右側に移動するオブジェクトに対応する前景を撮像した画像の3つのフレームの、隣接して1列に並んでいる画素であって、フレーム上で同一の位置の画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。図17において、アンカバードバックグラウンド領域が含まれている。
【0123】
図17において、前景に対応するオブジェクトは、剛体であり、かつ等速で移動していると仮定できる。前景に対応するオブジェクトが、次のフレームにおいて4画素分右側に表示されるように移動しているので、動き量vは、4である。
【0124】
例えば、図17中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなり、図17中の左から2番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F13/vとなる。図17中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図17中の左から4番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなる。
【0125】
図17中のフレーム#n-1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F14/vとなり、図17中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F14/vとなる。図17中の左から3番目の画素の、シャッタが開いて最初の、シャッタ時間/vの前景の成分は、F15/vとなる。
【0126】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図17中のフレーム#n-1の最も左側の画素の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B25/vとなる。図17中のフレーム#n-1の左から2番目の画素の、シャッタが開いて3番目および4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B26/vとなる。図17中のフレーム#n-1の左から3番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B27/vとなる。
【0127】
図17中のフレーム#n-1において、最も左側の画素乃至3番目の画素は、アンカバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。
【0128】
図17中のフレーム#n-1の左から4番目の画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレームの前景の成分は、F13/v乃至F24/vのいずれかである。
【0129】
図17中のフレーム#nの最も左側の画素乃至左から4番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、それぞれ、B25乃至B28となる。
【0130】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように移動するので、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなり、図17中の左から6番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F13/vとなる。図17中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図17中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなる。
【0131】
図17中のフレーム#nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F14/vとなり、図17中の左から7番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F14/vとなる。図17中の左から8番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F15/vとなる。
【0132】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図17中のフレーム#nの左から5番目の画素の、シャッタが開いて2番目乃至4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B29/vとなる。図17中のフレーム#nの左から6番目の画素の、シャッタが開いて3番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B30/vとなる。図17中のフレーム#nの左から7番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B31/vとなる。
【0133】
図17中のフレーム#nにおいて、左から5番目の画素乃至7番目の画素は、アンカバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。
【0134】
図17中のフレーム#nの左から8番目の画素乃至12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#nの前景領域における、シャッタ時間/vの期間に対応する値は、F13/v乃至F20/vのいずれかである。
【0135】
図17中のフレーム#n+1の最も左側の画素乃至左から8番目の画素は、背景領域に属し、画素値は、それぞれ、B25乃至B32となる。
【0136】
前景に対応するオブジェクトが、剛体であり、等速で移動すると仮定でき、前景の画像が次のフレームにおいて4画素右側に表示されるように移動するので、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなり、図17中の左から10番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F13/vとなる。図17中の左から11番目の画素の、シャッタが開いて3番目のシャッタ時間/vの前景の成分、および図17中の左から12番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの前景の成分は、F13/vとなる。
【0137】
図17中のフレーム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F14/vとなり、図17中の左から11番目の画素の、シャッタが開いて2番目のシャッタ時間/vの前景の成分も、F14/vとなる。図17中の左から12番目の画素の、シャッタが開いて最初のシャッタ時間/vの前景の成分は、F15/vとなる。
【0138】
背景に対応するオブジェクトが静止しているので、図17中のフレーム#n+1の左から9番目の画素の、シャッタが開いて2番目乃至4番目の、シャッタ時間/vの背景の成分は、B33/vとなる。図17中のフレーム#n+1の左から10番目の画素の、シャッタが開いて3番目および4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B34/vとなる。図17中のフレーム#n+1の左から11番目の画素の、シャッタが開いて4番目のシャッタ時間/vの背景の成分は、B35/vとなる。
【0139】
図17中のフレーム#n+1において、左から9番目の画素乃至11番目の画素は、アンカバードバックグラウンド領域である混合領域に属する。
【0140】
図17中のフレーム#n+1の左から12番目の画素は、前景領域に属する。フレーム#n+1の前景領域における、シャッタ時間/vの前景の成分は、F13/v乃至F16/vのいずれかである。
【0141】
図18は、図17に示す画素値から前景の成分を抽出した画像のモデル図である。
【0142】
図2に戻り、領域特定部101は、複数のフレームの画素値を用いて、前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域に属することを示すフラグを画素毎に対応付けて、領域情報として、混合比算出部102および動きボケ調整部105に供給する。
【0143】
混合比算出部102は、複数のフレームの画素値、および領域情報を基に、混合領域に含まれる画素について画素毎に混合比αを算出し、算出した混合比αを前景背景分離部103および動き推定部104に供給する。
【0144】
前景背景分離部103は、複数のフレームの画素値、領域情報、および混合比αを基に、前景の成分のみからなる前景成分画像を抽出して、動きボケ調整部105に供給する。
【0145】
動き推定部104は、複数のフレームの前景の成分の相関を基に、混合領域または前景のオブジェクトに対応する動きベクトルを生成し、生成した動きベクトルを動きボケ調整部105に供給する。
【0146】
動きボケ調整部105は、前景背景分離部103から供給された前景成分画像、動き推定部104から供給された動きベクトル、および領域特定部101から供給された領域情報を基に、前景成分画像に含まれる動きボケの量を調整して、動きボケの量を調整した前景成分画像を出力する。
【0147】
図19のフローチャートを参照して、信号処理装置による動きボケの量の調整の処理を説明する。ステップS11において、領域特定部101は、入力画像を基に、入力画像の画素毎に前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するかを示す領域情報を生成する領域特定の処理を実行する。領域特定の処理の詳細は、後述する。
領域特定部101は、生成した領域情報を混合比算出部102に供給する。
【0148】
なお、ステップS11において、領域特定部101は、入力画像を基に、入力画像の画素毎に前景領域、背景領域、または混合領域(カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域の区別をしない)のいずれかに属するかを示す領域情報を生成するようにしてもよい。この場合において、前景背景分離部103および動きボケ調整部105は、動きベクトルの方向を基に、混合領域がカバードバックグラウンド領域であるか、またはアンカバードバックグラウンド領域であるかを判定する。例えば、動きベクトルの方向に対応して、前景領域、混合領域、および背景領域と順に並んでいるとき、その混合領域は、カバードバックグラウンド領域と判定され、動きベクトルの方向に対応して、背景領域、混合領域、および前景領域と順に並んでいるとき、その混合領域は、アンカバードバックグラウンド領域と判定される。
【0149】
ステップS12において、混合比算出部102は、入力画像および領域情報を基に、混合領域に含まれる画素毎に、混合比αを算出する。混合比算出の処理の詳細は、後述する。混合比算出部102は、算出した混合比αを前景背景分離部103に供給する。
【0150】
ステップS13において、前景背景分離部103は、領域情報、および混合比αを基に、入力画像から前景の成分を抽出して、前景成分画像として動きボケ調整部105に供給する。
【0151】
ステップS14において、動き推定部104は、入力画像、および混合比算出部102から供給された混合比αを基に、混合領域または前景のオブジェクトに対応する動きベクトルを検出する。動きベクトルの検出の処理の詳細は、後述する。動き推定部104は、検出した動きベクトルを動きボケ調整部105に供給する。
【0152】
ステップS15において、動きボケ調整部105は、動きベクトルおよび領域情報を基に、動き方向に並ぶ連続した画素であって、アンカバードバックグラウンド領域、前景領域、およびカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するものの画像上の位置を示す処理単位を生成し、処理単位に対応する前景成分に含まれる動きボケの量を調整する。動きボケの量の調整の処理の詳細については、後述する。
【0153】
ステップS16において、信号処理装置は、画面全体について処理を終了したか否かを判定し、画面全体について処理を終了していないと判定された場合、ステップS15に進み、処理単位に対応する前景の成分を対象とした動きボケの量の調整の処理を繰り返す。
【0154】
ステップS16において、画面全体について処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0155】
このように、信号処理装置は、前景と背景を分離して、前景に含まれる動きボケの量を調整することができる。すなわち、信号処理装置は、前景の画素の画素値であるサンプルデータに含まれる動きボケの量を調整することができる。
【0156】
以下、領域特定部101、混合比算出部102、前景背景分離部103、動き推定部104、および動きボケ調整部105のそれぞれの構成について説明する。
【0157】
図20は、領域特定部101の構成の一例を示すブロック図である。図20に構成を示す領域特定部101は、動きベクトルを利用しない。フレームメモリ201は、入力された画像をフレーム単位で記憶する。フレームメモリ201は、処理の対象がフレーム#nであるとき、フレーム#nの2つ前のフレームであるフレーム#n-2、フレーム#nの1つ前のフレームであるフレーム#n-1、フレーム#n、フレーム#nの1つ後のフレームであるフレーム#n+1、およびフレーム#nの2つ後のフレームであるフレーム#n+2を記憶する。
【0158】
静動判定部202−1は、フレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+2の画素の画素値、およびフレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素の画素値をフレームメモリ201から読み出して、読み出した画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部202−1は、フレーム#n+2の画素値とフレーム#n+1の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大きいか否かを判定し、差の絶対値が閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域判定部203−1に供給する。フレーム#n+2の画素の画素値とフレーム#n+1の画素の画素値との差の絶対値が閾値Th以下であると判定された場合、静動判定部202−1は、静止を示す静動判定を領域判定部203−1に供給する。
【0159】
静動判定部202−2は、フレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素の画素値、およびフレーム#nの対象となる画素の画素値をフレームメモリ201から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部202−2は、フレーム#n+1の画素値とフレーム#nの画素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域判定部203−1および領域判定部203−2に供給する。フレーム#n+1の画素の画素値とフレーム#nの画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動判定部202−2は、静止を示す静動判定を領域判定部203−1および領域判定部203−2に供給する。
【0160】
静動判定部202−3は、フレーム#nの領域特定の対象である画素の画素値、およびフレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素の画素値をフレームメモリ201から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部202−3は、フレーム#nの画素値とフレーム#n-1の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域判定部203−2および領域判定部203−3に供給する。
フレーム#nの画素の画素値とフレーム#n-1の画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動判定部202−3は、静止を示す静動判定を領域判定部203−2および領域判定部203−3に供給する。
【0161】
静動判定部202−4は、フレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素の画素値、およびフレーム#nの領域特定の対象である画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-2の画素の画素値をフレームメモリ201から読み出して、画素値の差の絶対値を算出する。静動判定部202−4は、フレーム#n-1の画素値とフレーム#n-2の画素値との差の絶対値が、予め設定している閾値Thより大きいか否かを判定し、画素値の差の絶対値が、閾値Thより大きいと判定された場合、動きを示す静動判定を領域判定部203−3に供給する。フレーム#n-1の画素の画素値とフレーム#n-2の画素の画素値との差の絶対値が、閾値Th以下であると判定された場合、静動判定部202−4は、静止を示す静動判定を領域判定部203−3に供給する。
【0162】
領域判定部203−1は、静動判定部202−1から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定し、領域の判定される画素に対応するアンカバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定する。
【0163】
領域判定部203−1は、静動判定部202−1から供給された静動判定が動きを示すか、または、静動判定部202−2から供給された静動判定が静止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素がアンカバードバックグラウンド領域に属しないと判定し、領域の判定される画素に対応するアンカバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバックグラウンド領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0164】
領域判定部203−1は、このように”1”または”0”が設定されたアンカバードバックグラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0165】
領域判定部203−2は、静動判定部202−2から供給された静動判定が静止を示し、かつ、静動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素が静止領域に属すると判定し、領域の判定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属することを示す”1”を設定する。
【0166】
領域判定部203−2は、静動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示すか、または、静動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素が静止領域に属しないと判定し、領域の判定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0167】
領域判定部203−2は、このように”1”または”0”が設定された静止領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0168】
領域判定部203−2は、静動判定部202−2から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素が動き領域に属すると判定し、領域の判定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属することを示す”1”を設定する。
【0169】
領域判定部203−2は、静動判定部202−2から供給された静動判定が静止を示すか、または、静動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素が動き領域に属しないと判定し、領域の判定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0170】
領域判定部203−2は、このように”1”または”0”が設定された動き領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0171】
領域判定部203−3は、静動判定部202−3から供給された静動判定が動きを示し、かつ、静動判定部202−4から供給された静動判定が静止を示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定し、領域の判定される画素に対応するカバードバックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定する。
【0172】
領域判定部203−3は、静動判定部202−3から供給された静動判定が静止を示すか、または、静動判定部202−4から供給された静動判定が動きを示しているとき、フレーム#nにおける領域特定の対象である画素がカバードバックグラウンド領域に属しないと判定し、領域の判定される画素に対応するカバードバックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド領域に属しないことを示す”0”を設定する。
【0173】
領域判定部203−3は、このように”1”または”0”が設定されたカバードバックグラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給する。
【0174】
判定フラグ格納フレームメモリ204は、領域判定部203−1から供給されたアンカバードバックグラウンド領域判定フラグ、領域判定部203−2から供給された静止領域判定フラグ、領域判定部203−2から供給された動き領域判定フラグ、および領域判定部203−3から供給されたカバードバックグラウンド領域判定フラグをそれぞれ記憶する。
【0175】
判定フラグ格納フレームメモリ204は、記憶しているアンカバードバックグラウンド領域判定フラグ、静止領域判定フラグ、動き領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域判定フラグを合成部205に供給する。合成部205は、判定フラグ格納フレームメモリ204から供給された、アンカバードバックグラウンド領域判定フラグ、静止領域判定フラグ、動き領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域判定フラグを基に、各画素が、アンカバードバックグラウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバードバックグラウンド領域のいずれかに属することを示す領域情報を生成し、判定フラグ格納フレームメモリ206に供給する。
【0176】
判定フラグ格納フレームメモリ206は、合成部205から供給された領域情報を記憶すると共に、記憶している領域情報を出力する。
【0177】
次に、領域特定部101の処理の例を図21乃至図25を参照して説明する。
【0178】
前景に対応するオブジェクトが移動しているとき、オブジェクトに対応する画像の画面上の位置は、フレーム毎に変化する。図21に示すように、フレーム#nにおいて、Yn(x,y)で示される位置に位置するオブジェクトに対応する画像は、次のフレームであるフレーム#n+1において、Yn+1(x,y)に位置する。
【0179】
前景のオブジェクトに対応する画像の動き方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展開したモデル図を図24に示す。例えば、前景のオブジェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水平であるとき、図22におけるモデル図は、1つのライン上の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデルを示す。
【0180】
図22において、フレーム#nにおけるラインは、フレーム#n+1におけるラインと同一である。
【0181】
フレーム#nにおいて、左から2番目の画素乃至13番目の画素に含まれているオブジェクトに対応する前景の成分は、フレーム#n+1において、左から6番目乃至17番目の画素に含まれる。
【0182】
フレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。フレーム#n+1において、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から6番目乃至8番目の画素である。
【0183】
図22に示す例において、フレーム#nに含まれる前景の成分が、フレーム#n+1において4画素移動しているので、動き量vは、4である。仮想分割数は、動き量vに対応し、4である。
【0184】
次に、注目しているフレームの前後における混合領域に属する画素の画素値の変化について説明する。
【0185】
図23に示す、背景が静止し、前景の動き量vが4であるフレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ前のフレーム#n-1において、左から15番目乃至17番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。
また、更に1つ前のフレーム#n-2において、左から15番目乃至17番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。
【0186】
ここで、背景に対応するオブジェクトが静止しているので、フレーム#n-1の左から15番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から15番目の画素の画素値から変化しない。同様に、フレーム#n-1の左から16番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から16番目の画素の画素値から変化せず、フレーム#n-1の左から17番目の画素の画素値は、フレーム#n-2の左から17番目の画素の画素値から変化しない。
【0187】
すなわち、フレーム#nにおけるカバードバックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレーム#n-1およびフレーム#n-2の画素は、背景の成分のみから成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値は、ほぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属する画素に対応する、フレーム#n-1およびフレーム#n-2の画素に対する静動判定は、静動判定部202−4により、静止と判定される。
【0188】
フレーム#nにおけるカバードバックグラウンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、フレーム#n-1における背景の成分のみから成る場合と、画素値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属する画素、および対応するフレーム#n-1の画素に対する静動判定は、静動判定部202−3により、動きと判定される。
【0189】
このように、領域判定部203−3は、静動判定部202−3から動きを示す静動判定の結果が供給され、静動判定部202−4から静止を示す静動判定の結果が供給されたとき、対応する画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0190】
図24に示す、背景が静止し、前景の動き量vが4であるフレーム#nにおいて、アンカバードバックグラウンド領域に含まれる画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。動き量vが4であるので、1つ後のフレーム#n+1において、左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。また、更に1つ後のフレーム#n+2において、左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分のみを含み、背景領域に属する。
【0191】
ここで、背景に対応するオブジェクトが静止しているので、フレーム#n+2の左から2番目の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から2番目の画素の画素値から変化しない。同様に、フレーム#n+2の左から3番目の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から3番目の画素の画素値から変化せず、フレーム#n+2の左から4番目の画素の画素値は、フレーム#n+1の左から4番目の画素の画素値から変化しない。
【0192】
すなわち、フレーム#nにおけるアンカバードバックグラウンド領域に属する画素に対応する、フレーム#n+1およびフレーム#n+2の画素は、背景の成分のみから成り、画素値が変化しないので、その差の絶対値は、ほぼ0の値となる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属する画素に対応する、フレーム#n+1およびフレーム#n+2の画素に対する静動判定は、静動判定部202−1により、静止と判定される。
【0193】
フレーム#nにおけるアンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、前景の成分を含むので、フレーム#n+1における背景の成分のみから成る場合と、画素値が異なる。従って、フレーム#nにおける混合領域に属する画素、および対応するフレーム#n+1の画素に対する静動判定は、静動判定部202−2により、動きと判定される。
【0194】
このように、領域判定部203−1は、静動判定部202−2から動きを示す静動判定の結果が供給され、静動判定部202−1から静止を示す静動判定の結果が供給されたとき、対応する画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0195】
図25は、フレーム#nにおける領域特定部101の判定条件を示す図である。
フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-2の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素とが静止と判定され、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フレーム#nの画素とが動きと判定されたとき、領域特定部101は、フレーム#nの判定の対象となる画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0196】
フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フレーム#nの画素とが静止と判定され、フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが静止と判定されたとき、領域特定部101は、フレーム#nの判定の対象となる画素が静止領域に属すると判定する。
【0197】
フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n-1の画素と、フレーム#nの画素とが動きと判定され、フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが動きと判定されたとき、領域特定部101は、フレーム#nの判定の対象となる画素が動き領域に属すると判定する。
【0198】
フレーム#nの画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素とが動きと判定され、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+1の画素と、フレーム#nの判定の対象となる画素の画像上の位置と同一の位置にあるフレーム#n+2の画素とが静止と判定されたとき、領域特定部101は、フレーム#nの判定の対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0199】
図26は、領域特定部101の領域の特定の結果の例を示す図である。図26(A)において、カバードバックグラウンド領域に属すると判定された画素は、白で表示されている。図26(B)において、アンカバードバックグラウンド領域に属すると判定された画素は、白で表示されている。
【0200】
図26(C)において、動き領域に属すると判定された画素は、白で表示されている。図26(D)において、静止領域に属すると判定された画素は、白で表示されている。
【0201】
図27は、判定フラグ格納フレームメモリ206が出力する領域情報の内、混合領域を示す領域情報を画像として示す図である。図27において、カバードバックグラウンド領域またはアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定された画素、すなわち混合領域に属すると判定された画素は、白で表示されている。判定フラグ格納フレームメモリ206が出力する混合領域を示す領域情報は、混合領域、および前景領域内のテクスチャの無い部分に囲まれたテクスチャの有る部分を示す。
【0202】
次に、図28のフローチャートを参照して、領域特定部101の領域特定の処理を説明する。ステップS201において、フレームメモリ201は、判定の対象となるフレーム#nを含むフレーム#n-2乃至フレーム#n+2の画像を取得する。
【0203】
ステップS202において、静動判定部202−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定された場合、ステップS203に進み、静動判定部202−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止か否かを判定する。
【0204】
ステップS203において、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定された場合、ステップS204に進み、領域判定部203−2は、領域の判定される画素に対応する静止領域判定フラグに、静止領域に属することを示す”1”を設定する。領域判定部203−2は、静止領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続きは、ステップS205に進む。
【0205】
ステップS202において、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定された場合、または、ステップS203において、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きと判定された場合、フレーム#nの画素が静止領域には属さないので、ステップS204の処理はスキップされ、手続きは、ステップS205に進む。
【0206】
ステップS205において、静動判定部202−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された場合、ステップS206に進み、静動判定部202−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きか否かを判定する。
【0207】
ステップS206において、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きと判定された場合、ステップS207に進み、領域判定部203−2は、領域の判定される画素に対応する動き領域判定フラグに、動き領域に属することを示す”1”を設定する。領域判定部203−2は、動き領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続きは、ステップS208に進む。
【0208】
ステップS205において、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止と判定された場合、または、ステップS206において、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定された場合、フレーム#nの画素が動き領域には属さないので、ステップS207の処理はスキップされ、手続きは、ステップS208に進む。
【0209】
ステップS208において、静動判定部202−4は、フレーム#n-2の画素とフレーム#n-1の同一位置の画素とで、静止か否かを判定し、静止と判定された場合、ステップS209に進み、静動判定部202−3は、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きか否かを判定する。
【0210】
ステップS209において、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、動きと判定された場合、ステップS210に進み、領域判定部203−3は、領域の判定される画素に対応するカバードバックグラウンド領域判定フラグに、カバードバックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定する。領域判定部203−3は、カバードバックグラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続きは、ステップS211に進む。
【0211】
ステップS208において、フレーム#n-2の画素とフレーム#n-1の同一位置の画素とで、動きと判定された場合、または、ステップS209において、フレーム#n-1の画素とフレーム#nの同一位置の画素とで、静止と判定された場合、フレーム#nの画素がカバードバックグラウンド領域には属さないので、ステップS210の処理はスキップされ、手続きは、ステップS211に進む。
【0212】
ステップS211において、静動判定部202−2は、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、動きか否かを判定し、動きと判定された場合、ステップS212に進み、静動判定部202−1は、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、静止か否かを判定する。
【0213】
ステップS212において、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、静止と判定された場合、ステップS213に進み、領域判定部203−1は、領域の判定される画素に対応するアンカバードバックグラウンド領域判定フラグに、アンカバードバックグラウンド領域に属することを示す”1”を設定する。領域判定部203−1は、アンカバードバックグラウンド領域判定フラグを判定フラグ格納フレームメモリ204に供給し、手続きは、ステップS214に進む。
【0214】
ステップS211において、フレーム#nの画素とフレーム#n+1の同一位置の画素とで、静止と判定された場合、または、ステップS212において、フレーム#n+1の画素とフレーム#n+2の同一位置の画素とで、動きと判定された場合、フレーム#nの画素がアンカバードバックグラウンド領域には属さないので、ステップS213の処理はスキップされ、手続きは、ステップS214に進む。
【0215】
ステップS214において、領域特定部101は、フレーム#nの全ての画素について領域を特定したか否かを判定し、フレーム#nの全ての画素について領域を特定していないと判定された場合、手続きは、ステップS202に戻り、他の画素について、領域特定の処理を繰り返す。
【0216】
ステップS214において、フレーム#nの全ての画素について領域を特定したと判定された場合、ステップS215に進み、合成部205は、判定フラグ格納フレームメモリ204に記憶されているアンカバードバックグラウンド領域判定フラグ、およびカバードバックグラウンド領域判定フラグを基に、混合領域を示す領域情報を生成し、更に、各画素が、アンカバードバックグラウンド領域、静止領域、動き領域、およびカバードバックグラウンド領域のいずれかに属することを示す領域情報を生成し、生成した領域情報を判定フラグ格納フレームメモリ206に設定し、処理は終了する。
【0217】
このように、領域特定部101は、フレームに含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、静止領域、アンカバードバックグラウンド領域、またはカバードバックグラウンド領域に属することを示す領域情報を生成することができる。
【0218】
なお、領域特定部101は、アンカバードバックグラウンド領域およびカバードバックグラウンド領域に対応する領域情報に論理和を適用することにより、混合領域に対応する領域情報を生成して、フレームに含まれている画素のそれぞれについて、動き領域、静止領域、または混合領域に属することを示すフラグから成る領域情報を生成するようにしてもよい。
【0219】
前景に対応するオブジェクトがテクスチャを有す場合、領域特定部101は、より正確に動き領域を特定することができる。
【0220】
領域特定部101は、動き領域を示す領域情報を前景領域を示す領域情報として、また、静止領域を示す領域情報を背景領域を示す領域情報として出力することができる。
【0221】
なお、背景に対応するオブジェクトが静止しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が動きを含んでいても上述した領域を特定する処理を適用することができる。例えば、背景領域に対応する画像が一様に動いているとき、領域特定部101は、この動きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含んでいるとき、領域特定部101は、動きに対応した画素を選択して、上述の処理を実行する。
【0222】
図29は、領域特定部101の構成の他の例を示すブロック図である。図29に示す領域特定部101は、動きベクトルを使用しない。背景画像生成部301は、入力画像に対応する背景画像を生成し、生成した背景画像を2値オブジェクト画像抽出部302に供給する。背景画像生成部301は、例えば、入力画像に含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェクトを抽出して、背景画像を生成する。
【0223】
前景のオブジェクトに対応する画像の動き方向に隣接して1列に並ぶ画素の画素値を時間方向に展開したモデル図の例を図30に示す。例えば、前景のオブジェクトに対応する画像の動き方向が画面に対して水平であるとき、図30におけるモデル図は、1つのライン上の隣接する画素の画素値を時間方向に展開したモデルを示す。
【0224】
図30において、フレーム#nにおけるラインは、フレーム#n-1およびフレーム#n+1におけるラインと同一である。
【0225】
フレーム#nにおいて、左から6番目の画素乃至17番目の画素に含まれているオブジェクトに対応する前景の成分は、フレーム#n-1において、左から2番目乃至13番目の画素に含まれ、フレーム#n+1において、左から10番目乃至21番目の画素に含まれる。
【0226】
フレーム#n-1において、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から11番目乃至13番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から2番目乃至4番目の画素である。フレーム#nにおいて、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から15番目乃至17番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から6番目乃至8番目の画素である。フレーム#n+1において、カバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から19番目乃至21番目の画素であり、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素は、左から10番目乃至12番目の画素である。
【0227】
フレーム#n-1において、背景領域に属する画素は、左から1番目の画素、および左から14番目乃至21番目の画素である。フレーム#nにおいて、背景領域に属する画素は、左から1番目乃至5番目の画素、および左から18番目乃至21番目の画素である。フレーム#n+1において、背景領域に属する画素は、左から1番目乃至9番目の画素である。
【0228】
背景画像生成部301が生成する、図30の例に対応する背景画像の例を図31に示す。背景画像は、背景のオブジェクトに対応する画素から構成され、前景のオブジェクトに対応する画像の成分を含まない。
【0229】
2値オブジェクト画像抽出部302は、背景画像および入力画像の相関を基に、2値オブジェクト画像を生成し、生成した2値オブジェクト画像を時間変化検出部303に供給する。
【0230】
図32は、2値オブジェクト画像抽出部302の構成を示すブロック図である。相関値演算部321は、背景画像生成部301から供給された背景画像および入力画像の相関を演算し、相関値を生成して、生成した相関値をしきい値処理部322に供給する。
【0231】
相関値演算部321は、例えば、図33(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背景画像の中のブロックと、図33(B)に示すように、背景画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3×3の入力画像の中のブロックに、式(4)を適用して、Y4に対応する相関値を算出する。
【0232】
【数2】
【数3】
【数4】
【0233】
相関値演算部321は、このように各画素に対応して算出された相関値をしきい値処理部322に供給する。
【0234】
また、相関値演算部321は、例えば、図34(A)に示すように、X4を中心とした3×3の背景画像の中のブロックと、図34(B)に示すように、背景画像の中のブロックに対応するY4を中心とした3×3の入力画像の中のブロックに、式(7)を適用して、Y4に対応する差分絶対値和を算出するようにしてもよい。
【0235】
【数5】
【0236】
相関値演算部321は、このように算出された差分絶対値和を相関値として、しきい値処理部322に供給する。
【0237】
しきい値処理部322は、相関画像の画素値としきい値th0とを比較して、相関値がしきい値th0以下である場合、2値オブジェクト画像の画素値に1を設定し、相関値がしきい値th0より大きい場合、2値オブジェクト画像の画素値に0を設定して、0または1が画素値に設定された2値オブジェクト画像を出力する。しきい値処理部322は、しきい値th0を予め記憶するようにしてもよく、または、外部から入力されたしきい値th0を使用するようにしてもよい。
【0238】
図35は、図30に示す入力画像のモデルに対応する2値オブジェクト画像の例を示す図である。2値オブジェクト画像において、背景画像と相関の高い画素には、画素値に0が設定される。
【0239】
図36は、時間変化検出部303の構成を示すブロック図である。フレームメモリ341は、フレーム#nの画素について領域を判定するとき、2値オブジェクト画像抽出部302から供給された、フレーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブジェクト画像を記憶する。
【0240】
領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶されているフレーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の2値オブジェクト画像を基に、フレーム#nの各画素について領域を判定して、領域情報を生成し、生成した領域情報を出力する。
【0241】
図37は、領域判定部342の判定を説明する図である。フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目している画素が0であるとき、領域判定部342は、フレーム#nの注目している画素が背景領域に属すると判定する。
【0242】
フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェクト画像の対応する画素が1であり、フレーム#n+1の2値オブジェクト画像の対応する画素が1であるとき、領域判定部342は、フレーム#nの注目している画素が前景領域に属すると判定する。
【0243】
フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目している画素が1であり、フレーム#n-1の2値オブジェクト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部342は、フレーム#nの注目している画素がカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0244】
フレーム#nの2値オブジェクト画像の注目している画素が1であり、フレーム#n+1の2値オブジェクト画像の対応する画素が0であるとき、領域判定部342は、フレーム#nの注目している画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0245】
図38は、図30に示す入力画像のモデルに対応する2値オブジェクト画像について、時間変化検出部303の判定した例を示す図である。時間変化検出部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの対応する画素が0なので、フレーム#nの左から1番目乃至5番目の画素を背景領域に属すると判定する。
【0246】
時間変化検出部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n+1の対応する画素が0なので、左から6番目乃至9番目の画素をアンカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0247】
時間変化検出部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の対応する画素が1であり、フレーム#n+1の対応する画素が1なので、左から10番目乃至13番目の画素を前景領域に属すると判定する。
【0248】
時間変化検出部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの画素が1であり、フレーム#n-1の対応する画素が0なので、左から14番目乃至17番目の画素をカバードバックグラウンド領域に属すると判定する。
【0249】
時間変化検出部303は、2値オブジェクト画像のフレーム#nの対応する画素が0なので、左から18番目乃至21番目の画素を背景領域に属すると判定する。
【0250】
次に、図39のフローチャートを参照して、領域判定部103の領域特定の処理を説明する。ステップS301において、領域判定部103の背景画像生成部301は、入力画像を基に、例えば、入力画像に含まれる背景のオブジェクトに対応する画像オブジェクトを抽出して背景画像を生成し、生成した背景画像を2値オブジェクト画像抽出部302に供給する。
【0251】
ステップS302において、2値オブジェクト画像抽出部302は、例えば、図33を参照して説明した演算により、入力画像と背景画像生成部301から供給された背景画像との相関値を演算する。ステップS303において、2値オブジェクト画像抽出部302は、例えば、相関値としきい値th0とを比較することにより、相関値およびしきい値th0から2値オブジェクト画像を演算する。
【0252】
ステップS304において、時間変化検出部303は、領域判定の処理を実行して、処理は終了する。
【0253】
図40のフローチャートを参照して、ステップS304に対応する領域判定の処理の詳細を説明する。ステップS321において、時間変化検出部303の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶されているフレーム#nにおいて、注目する画素が0であるか否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が0であると判定された場合、ステップS322に進み、フレーム#nの注目する画素が背景領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0254】
ステップS321において、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であると判定された場合、ステップS323に進み、時間変化検出部303の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶されているフレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、フレーム#n-1において、対応する画素が0であるか否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、フレーム#n-1において、対応する画素が0であると判定された場合、ステップS324に進み、フレーム#nの注目する画素がカバードバックグラウンド領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0255】
ステップS323において、フレーム#nにおいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#n-1において、対応する画素が1であると判定された場合、ステップS325に進み、時間変化検出部303の領域判定部342は、フレームメモリ341に記憶されているフレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、フレーム#n+1において、対応する画素が0であるか否かを判定し、フレーム#nにおいて、注目する画素が1であり、かつ、フレーム#n+1において、対応する画素が0であると判定された場合、ステップS326に進み、フレーム#nの注目する画素がアンカバードバックグラウンド領域に属すると設定して、処理は終了する。
【0256】
ステップS325において、フレーム#nにおいて、注目する画素が0であるか、または、フレーム#n+1において、対応する画素が1であると判定された場合、ステップS327に進み、時間変化検出部303の領域判定部342は、フレーム#nの注目する画素を前景領域と設定して、処理は終了する。
【0257】
このように、領域特定部101は、入力された画像と対応する背景画像との相関値を基に、入力画像の画素が前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するかを特定して、特定した結果に対応する領域情報を生成することができる。
【0258】
図41は、混合比算出部102の構成の一例を示すブロック図である。推定混合比処理部401は、入力画像を基に、カバードバックグラウンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合比を算出して、算出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0259】
推定混合比処理部402は、入力画像を基に、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応する演算により、画素毎に推定混合比を算出して、算出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0260】
前景に対応するオブジェクトがシャッタ時間内に等速で動いていると仮定できるので、混合領域に属する画素の混合比αは、以下の性質を有する。すなわち、混合比αは、画素の位置の変化に対応して、直線的に変化する。画素の位置の変化を1次元とすれば、混合比αの変化は、直線で表現することができ、画素の位置の変化を2次元とすれば、混合比αの変化は、平面で表現することができる。
【0261】
なお、1フレームの期間は短いので、前景に対応するオブジェクトが剛体であり、等速で移動していると仮定が成り立つ。
【0262】
この場合、混合比αの傾きは、前景のシャッタ時間内での動き量vの逆比となる。
【0263】
理想的な混合比αの例を図42に示す。理想的な混合比αの混合領域における傾きlは、動き量vの逆数として表すことができる。
【0264】
図42に示すように、理想的な混合比αは、背景領域において、1の値を有し、前景領域において、0の値を有し、混合領域において、0を越え1未満の値を有する。
【0265】
図43の例において、フレーム#nの左から7番目の画素の画素値C06は、フレーム#n-1の左から7番目の画素の画素値P06を用いて、式(8)で表すことができる。
【0266】
【数6】
【0267】
式(8)において、画素値C06を混合領域の画素の画素値Mと、画素値P06を背景領域の画素の画素値Bと表現する。すなわち、混合領域の画素の画素値Mおよび背景領域の画素の画素値Bは、それぞれ、式(9)および式(10)のように表現することができる。
【0268】
M=C06 (9)
B=P06 (10)
【0269】
式(8)中の2/vは、混合比αに対応する。動き量vが4なので、フレーム#nの左から7番目の画素の混合比αは、0.5となる。
【0270】
以上のように、注目しているフレーム#nの画素値Cを混合領域の画素値と見なし、フレーム#nの前のフレーム#n-1の画素値Pを背景領域の画素値と見なすことで、混合比αを示す式(3)は、式(11)のように書き換えられる。
【0271】
C=α・P+f (11)
式(11)のfは、注目している画素に含まれる前景の成分の和ΣiFi/vである。
式(11)に含まれる変数は、混合比αおよび前景の成分の和fの2つである。
【0272】
同様に、アンカバードバックグラウンド領域における、動き量vが4であり、時間方向の仮想分割数が4である、画素値を時間方向に展開したモデルを図44に示す。
【0273】
アンカバードバックグラウンド領域において、上述したカバードバックグラウンド領域における表現と同様に、注目しているフレーム#nの画素値Cを混合領域の画素値と見なし、フレーム#nの後のフレーム#n+1の画素値Nを背景領域の画素値と見なすことで、混合比αを示す式(3)は、式(12)のように表現することができる。
【0274】
C=α・N+f (12)
【0275】
なお、背景のオブジェクトが静止しているとして説明したが、背景のオブジェクトが動いている場合においても、背景の動き量vに対応させた位置の画素の画素値を利用することにより、式(8)乃至式(12)を適用することができる。
例えば、図43において、背景に対応するオブジェクトの動き量vが2であり、仮想分割数が2であるとき、背景に対応するオブジェクトが図中の右側に動いているとき、式(10)における背景領域の画素の画素値Bは、画素値P04とされる。
【0276】
式(11)および式(12)は、それぞれ2つの変数を含むので、そのままでは混合比αを求めることができない。ここで、画像は一般的に空間的に相関が強いので近接する画素同士でほぼ同じ画素値となる。
【0277】
そこで、前景成分は、空間的に相関が強いので、前景の成分の和fを前または後のフレームから導き出せるように式を変形して、混合比αを求める。
【0278】
図45のフレーム#nの左から7番目の画素の画素値Mcは、式(13)で表すことができる。
【0279】
【数7】
式(13)の右辺第1項の2/vは、混合比αに相当する。式(13)の右辺第2項は、後のフレーム#n+1の画素値を利用して、式(14)のように表すこととする。
【0280】
【数8】
【0281】
ここで、前景の成分の空間相関を利用して、式(15)が成立するとする。
【0282】
F=F05=F06=F07=F08=F09=F10=F11=F12 (15)
式(14)は、式(15)を利用して、式(16)のように置き換えることができる。
【0283】
【数9】
【0284】
結果として、βは、式(17)で表すことができる。
【0285】
β=2/4 (17)
【0286】
一般的に、式(15)に示すように混合領域に関係する前景の成分が等しいと仮定すると、混合領域の全ての画素について、内分比の関係から式(18)が成立する。
【0287】
β=1-α (18)
【0288】
式(18)が成立するとすれば、式(11)は、式(19)に示すように展開することができる。
【0289】
【数10】
【0290】
同様に、式(18)が成立するとすれば、式(12)は、式(20)に示すように展開することができる。
【0291】
【数11】
【0292】
式(19)および式(20)において、C,N、およびPは、既知の画素値なので、式(19)および式(20)に含まれる変数は、混合比αのみである。式(19)および式(20)における、C,N、およびPの関係を図46に示す。Cは、混合比αを算出する、フレーム#nの注目している画素の画素値である。Nは、注目している画素と空間方向の位置が対応する、フレーム#n+1の画素の画素値である。Pは、注目している画素と空間方向の位置が対応する、フレーム#n-1の画素の画素値である。
【0293】
従って、式(19)および式(20)のそれぞれに1つの変数が含まれることとなるので、3つのフレームの画素の画素値を利用して、混合比αを算出することができる。式(19)および式(20)を解くことにより、正しい混合比αが算出されるための条件は、混合領域に関係する前景の成分が等しい、すなわち、前景のオブジェクトが静止しているとき撮像された前景の画像オブジェクトにおいて、前景のオブジェクトの動きの方向に対応する、画像オブジェクトの境界に位置する画素であって、動き量vの2倍の数の連続している画素の画素値が、一定であることである。
【0294】
以上のように、カバードバックグラウンド領域に属する画素の混合比αは、式(21)により算出され、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の混合比αは、式(22)により算出される。
【0295】
α=(C-N)/(P-N) (21)
α=(C-P)/(N-P) (22)
【0296】
図47は、推定混合比処理部401の構成を示すブロック図である。フレームメモリ421は、入力された画像をフレーム単位で記憶し、入力画像として入力されているフレームから1つ後のフレームをフレームメモリ422および混合比演算部423に供給する。
【0297】
フレームメモリ422は、入力された画像をフレーム単位で記憶し、フレームメモリ421から供給されているフレームから1つ後のフレームを混合比演算部423に供給する。
【0298】
従って、入力画像としてフレーム#n+1が混合比演算部423に入力されているとき、フレームメモリ421は、フレーム#nを混合比演算部423に供給し、フレームメモリ422は、フレーム#n-1を混合比演算部423に供給する。
【0299】
混合比演算部423は、式(21)に示す演算により、フレーム#nの注目している画素の画素値C、注目している画素と空間的位置が対応する、フレーム#n+1の画素の画素値N、および注目している画素と空間的位置が対応する、フレーム#n-1の画素の画素値Pを基に、注目している画素の推定混合比を算出して、算出した推定混合比を出力する。例えば、背景が静止しているとき、混合比演算部423は、フレーム#nの注目している画素の画素値C、注目している画素とフレーム内の位置が同じ、フレーム#n+1の画素の画素値N、および注目している画素とフレーム内の位置が同じ、フレーム#n-1の画素の画素値Pを基に、注目している画素の推定混合比を算出して、算出した推定混合比を出力する。
【0300】
このように、推定混合比処理部401は、入力画像を基に、推定混合比を算出して、混合比決定部403に供給することができる。
【0301】
なお、推定混合比処理部402は、推定混合比処理部401が式(21)に示す演算により、注目している画素の推定混合比を算出するのに対して、式(22)に示す演算により、注目している画素の推定混合比を算出する部分が異なることを除き、推定混合比処理部401と同様なので、その説明は省略する。
【0302】
図48は、推定混合比処理部401により算出された推定混合比の例を示す図である。図48に示す推定混合比は、等速で動いているオブジェクトに対応する前景の動き量vが11である場合の結果を、1ラインに対して示すものである。
【0303】
推定混合比は、混合領域において、図42に示すように、ほぼ直線的に変化していることがわかる。
【0304】
図41に戻り、混合比決定部403は、領域特定部101から供給された、混合比αの算出の対象となる画素が、前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するかを示す領域情報を基に、混合比αを設定する。混合比決定部403は、対象となる画素が前景領域に属する場合、0を混合比αに設定し、対象となる画素が背景領域に属する場合、1を混合比αに設定し、対象となる画素がカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部401から供給された推定混合比を混合比αに設定し、対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部402から供給された推定混合比を混合比αに設定する。混合比決定部403は、領域情報を基に設定した混合比αを出力する。
【0305】
図49は、混合比算出部102の他の構成を示すブロック図である。選択部441は、領域特定部101から供給された領域情報を基に、カバードバックグラウンド領域に属する画素および、これに対応する前および後のフレームの画素を推定混合比処理部442に供給する。選択部441は、領域特定部101から供給された領域情報を基に、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素および、これに対応する前および後のフレームの画素を推定混合比処理部443に供給する。
【0306】
推定混合比処理部442は、選択部441から入力された画素値を基に、式(21)に示す演算により、カバードバックグラウンド領域に属する、注目している画素の推定混合比を算出して、算出した推定混合比を選択部444に供給する。
【0307】
推定混合比処理部443は、選択部441から入力された画素値を基に、式(22)に示す演算により、アンカバードバックグラウンド領域に属する、注目している画素の推定混合比を算出して、算出した推定混合比を選択部444に供給する。
【0308】
選択部444は、領域特定部101から供給された領域情報を基に、対象となる画素が前景領域に属する場合、0である推定混合比を選択して、混合比αに設定し、対象となる画素が背景領域に属する場合、1である推定混合比を選択して、混合比αに設定する。選択部444は、対象となる画素がカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部442から供給された推定混合比を選択して混合比αに設定し、対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部443から供給された推定混合比を選択して混合比αに設定する。選択部444は、領域情報を基に選択して設定した混合比αを出力する。
【0309】
このように、図49に示す他の構成を有する混合比算出部102は、画像の含まれる画素毎に混合比αを算出して、算出した混合比αを出力することができる。
【0310】
図50のフローチャートを参照して、図41に構成を示す混合比算出部102の混合比αの算出の処理を説明する。ステップS401において、混合比算出部102は、領域特定部101から供給された領域情報を取得する。ステップS402において、推定混合比処理部401は、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルにより推定混合比の演算の処理を実行し、算出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。混合比推定の演算の処理の詳細は、図51のフローチャートを参照して、後述する。
【0311】
ステップS403において、推定混合比処理部402は、アンカバードバックグラウンド領域に対応するモデルにより推定混合比の演算の処理を実行し、算出した推定混合比を混合比決定部403に供給する。
【0312】
ステップS404において、混合比算出部102は、フレーム全体について、混合比αを推定したか否かを判定し、フレーム全体について、混合比αを推定していないと判定された場合、ステップS402に戻り、次の画素について混合比αを推定する処理を実行する。
【0313】
ステップS404において、フレーム全体について、混合比αを推定したと判定された場合、ステップS405に進み、混合比決定部403は、画素が、前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するかを示す、領域特定部101から供給された領域情報を基に、混合比αを設定する。混合比決定部403は、対象となる画素が前景領域に属する場合、0を混合比αに設定し、対象となる画素が背景領域に属する場合、1を混合比αに設定し、対象となる画素がカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部401から供給された推定混合比を混合比αに設定し、対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部402から供給された推定混合比を混合比αに設定し、処理は終了する。
【0314】
このように、混合比算出部102は、領域特定部101から供給された領域情報、および入力画像を基に、各画素に対応する特徴量である混合比αを算出することができる。
【0315】
図49に構成を示す混合比算出部102の混合比αの算出の処理は、図50のフローチャートで説明した処理と同様なので、その説明は省略する。
【0316】
次に、図50のステップS402に対応する、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理を図51のフローチャートを参照して説明する。
【0317】
ステップS421において、混合比演算部423は、フレームメモリ421から、フレーム#nの注目画素の画素値Cを取得する。
【0318】
ステップS422において、混合比演算部423は、フレームメモリ422から、注目画素に対応する、フレーム#n-1の画素の画素値Pを取得する。
【0319】
ステップS423において、混合比演算部423は、入力画像に含まれる注目画素に対応する、フレーム#n+1の画素の画素値Nを取得する。
【0320】
ステップS424において、混合比演算部423は、フレーム#nの注目画素の画素値C、フレーム#n-1の画素の画素値P、およびフレーム#n+1の画素の画素値Nを基に、推定混合比を演算する。
【0321】
ステップS425において、混合比演算部423は、フレーム全体について、推定混合比を演算する処理を終了したか否かを判定し、フレーム全体について、推定混合比を演算する処理を終了していないと判定された場合、ステップS421に戻り、次の画素について推定混合比を算出する処理を繰り返す。
【0322】
ステップS425において、フレーム全体について、推定混合比を演算する処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0323】
このように、推定混合比処理部401は、入力画像を基に、推定混合比を演算することができる。
【0324】
図50のステップS403におけるアンカバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理は、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応する式を利用した、図51のフローチャートに示す処理と同様なので、その説明は省略する。
【0325】
なお、図49に示す推定混合比処理部442および推定混合比処理部443は、図51に示すフローチャートと同様の処理を実行して推定混合比を演算するので、その説明は省略する。
【0326】
また、背景に対応するオブジェクトが静止しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が動きを含んでいても上述した混合比αを求める処理を適用することができる。例えば、背景領域に対応する画像が一様に動いているとき、推定混合比処理部401は、背景の動きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる背景の動きを含んでいるとき、推定混合比処理部401は、混合領域に属する画素に対応する画素として、背景の動きに対応した画素を選択して、上述の処理を実行する。
【0327】
また、混合比算出部102は、全ての画素について、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理のみを実行して、算出された推定混合比を混合比αとして出力するようにしてもよい。この場合において、混合比αは、カバードバックグラウンド領域に属する画素について、背景の成分の割合を示し、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素について、前景の成分の割合を示す。アンカバードバックグラウンド領域に属する画素について、このように算出された混合比αと1との差分の絶対値を算出して、算出した絶対値を混合比αに設定すれば、信号処理装置は、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素について、背景の成分の割合を示す混合比αを求めることができる。
【0328】
なお、同様に、混合比算出部102は、全ての画素について、アンカバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理のみを実行して、算出された推定混合比を混合比αとして出力するようにしてもよい。
【0329】
次に、混合比算出部102の他の処理について説明する。
【0330】
シャッタ時間内において、前景に対応するオブジェクトが等速で動くことによる、画素の位置の変化に対応して、混合比αが直線的に変化する性質を利用して、空間方向に、混合比αと前景の成分の和fとを近似した式を立てることができる。混合領域に属する画素の画素値および背景領域に属する画素の画素値の組の複数を利用して、混合比αと前景の成分の和fとを近似した式を解くことにより、混合比αを算出する。
【0331】
混合比αの変化を、直線として近似すると、混合比αは、式(23)で表される。
【0332】
α=il+p (23)
式(23)において、iは、注目している画素の位置を0とした空間方向のインデックスである。lは、混合比αの直線の傾きである。pは、混合比αの直線の切片である共に、注目している画素の混合比αである。式(23)において、インデックスiは、既知であるが、傾きlおよび切片pは、未知である。
【0333】
インデックスi、傾きl、および切片pの関係を図52に示す。
【0334】
混合比αを式(23)のように近似することにより、複数の画素に対して複数の異なる混合比αは、2つの変数で表現される。図52に示す例において、5つの画素に対する5つの混合比は、2つの変数である傾きlおよび切片pにより表現される。
【0335】
図53に示す平面で混合比αを近似すると、画像の水平方向および垂直方向の2つの方向に対応する動きvを考慮したとき、式(23)を平面に拡張して、混合比αは、式(24)で表される。
【0336】
α=jm+kq+p (24)
式(24)において、jは、注目している画素の位置を0とした水平方向のインデックスであり、kは、垂直方向のインデックスである。mは、混合比αの面の水平方向の傾きであり、qは、混合比αの面の垂直方向の傾きである。pは、混合比αの面の切片である。
【0337】
例えば、図43に示すフレーム#nにおいて、C05乃至C07について、それぞれ、式(25)乃至式(27)が成立する。
【0338】
C05=α05・B05/v+f05 (25)
C06=α06・B06/v+f06 (26)
C07=α07・B07/v+f07 (27)
【0339】
前景の成分が近傍で一致する、すなわち、F01乃至F03が等しいとして、F01乃至F03をFcに置き換えると式(28)が成立する。
【0340】
f(x)=(1-α(x))・Fc (28)
式(28)において、xは、空間方向の位置を表す。
【0341】
α(x)を式(24)で置き換えると、式(28)は、式(29)として表すことができる。
【0342】
【0343】
式(29)において、(-m・Fc)、(-q・Fc)、および(1-p)・Fcは、式(30)乃至式(32)に示すように置き換えられている。
【0344】
s=-m・Fc (30)
t=-q・Fc (31)
u=(1-p)・Fc (32)
【0345】
式(29)において、jは、注目している画素の位置を0とした水平方向のインデックスであり、kは、垂直方向のインデックスである。
【0346】
このように、前景に対応するオブジェクトがシャッタ時間内において等速に移動し、前景に対応する成分が近傍において一定であるという仮定が成立するので、前景の成分の和は、式(29)で近似される。
【0347】
なお、混合比αを直線で近似する場合、前景の成分の和は、式(33)で表すことができる。
【0348】
f(x)=is+u (33)
【0349】
式(13)の混合比αおよび前景成分の和を、式(24)および式(29)を利用して置き換えると、画素値Mは、式(34)で表される。
【0350】
【0351】
式(34)において、未知の変数は、混合比αの面の水平方向の傾きm、混合比αの面の垂直方向の傾きq、混合比αの面の切片p、s、t、およびuの6つである。
【0352】
注目している画素の近傍の画素に対応させて、式(34)に、画素値Mおよび画素値Bを設定し、画素値Mおよび画素値Bが設定された複数の式に対して最小自乗法で解くことにより、混合比αを算出する。
【0353】
例えば、注目している画素の水平方向のインデックスjを0とし、垂直方向のインデックスkを0とし、注目している画素の近傍の3×3の画素について、式(34)に示す正規方程式に画素値Mまたは画素値Bを設定すると、式(35)乃至式(43)を得る。
【0354】
注目している画素の水平方向のインデックスjが0であり、垂直方向のインデックスkが0であるので、注目している画素の混合比αは、式(24)より、j=0およびk=0のときの値、すなわち、切片pに等しい。
【0355】
従って、式(35)乃至式(43)の9つの式を基に、最小自乗法により、水平方向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuのそれぞれの値を算出し、切片pを混合比αとして出力すればよい。
【0356】
次に、最小自乗法を適用して混合比αを算出するより具体的な手順を説明する。
【0357】
インデックスiおよびインデックスkを1つのインデックスxで表現すると、インデックスi、インデックスk、およびインデックスxの関係は、式(44)で表される。
【0358】
x=(j+1)・3+(k+1) (44)
【0359】
水平方向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuをそれぞれ変数w0,w1,w2,w3,w4、およびw5と表現し、jB,kB,B,j,k、および1をそれぞれa0,a1,a2,a3,a4、およびa5と表現する。誤差exを考慮すると、式(35)乃至式(43)は、式(45)に書き換えることができる。
【0360】
【数12】
式(45)において、xは、0乃至8の整数のいずれかの値である。
【0361】
式(45)から、式(46)を導くことができる。
【0362】
【数13】
【0363】
ここで、最小自乗法を適用するため、誤差の自乗和Eを式(47)に示すようにに定義する。
【0364】
【数14】
【0365】
誤差が最小になるためには、誤差の自乗和Eに対する、変数Wvの偏微分が0になればよい。ここで、vは、0乃至5の整数のいずれかの値である。従って、式(48)を満たすようにwyを求める。
【0366】
【数15】
【0367】
式(48)に式(46)を代入すると、式(49)を得る。
【0368】
【数16】
【0369】
式(49)のvに0乃至5の整数のいずれか1つを代入して得られる6つの式からなる正規方程式に、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを適用して、wyを算出する。上述したように、w0は水平方向の傾きmであり、w1は垂直方向の傾きqであり、w2は切片pであり、w3はsであり、w4はtであり、w5はuである。
【0370】
以上のように、画素値Mおよび画素値Bを設定した式に、最小自乗法を適用することにより、水平方向の傾きm、垂直方向の傾きq、切片p、s、t、およびuを求めることができる。
【0371】
ここで、切片pが、インデックスi,kが0の点、すなわち中心位置における混合比αとなっているので、これを出力する。
【0372】
式(35)乃至式(43)に対応する説明において、混合領域に含まれる画素の画素値をMとし、背景領域に含まれる画素の画素値をBとして説明したが、注目している画素が、カバードバックグラウンド領域に含まれる場合、またはアンカバードバックグラウンド領域に含まれる場合のそれぞれに対して、正規方程式を立てる必要がある。
【0373】
例えば、図43に示す、フレーム#nのカバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを求める場合、フレーム#nの画素のC04乃至C08、およびフレーム#n-1の画素の画素値P04乃至P08が、正規方程式に設定される。
【0374】
図44に示す、フレーム#nのアンカバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを求める場合、フレーム#nの画素のC28乃至C32、およびフレーム#n+1の画素の画素値N28乃至N32が、正規方程式に設定される。
【0375】
また、例えば、図54に示す、カバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、以下の式(50)乃至式(58)が立てられる。混合比αを算出する画素の画素値は、Mc5である。
【0376】
Mc1=(-1)・Bc1・m+(-1)・Bc1・q+Bc1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (50)
Mc2=(0)・Bc2・m+(-1)・Bc2・q+Bc2・p+(0)・s+(-1)・t+u (51)
Mc3=(+1)・Bc3・m+(-1)・Bc3・q+Bc3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (52)
Mc4=(-1)・Bc4・m+(0)・Bc4・q+Bc4・p+(-1)・s+(0)・t+u (53)
Mc5=(0)・Bc5・m+(0)・Bc5・q+Bc5・p+(0)・s+(0)・t+u (54)
Mc6=(+1)・Bc6・m+(0)・Bc6・q+Bc6・p+(+1)・s+(0)・t+u (55)
Mc7=(-1)・Bc7・m+(+1)・Bc7・q+Bc7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (56)
Mc8=(0)・Bc8・m+(+1)・Bc8・q+Bc8・p+(0)・s+(+1)・t+u (57)
Mc9=(+1)・Bc9・m+(+1)・Bc9・q+Bc9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (58)
【0377】
フレーム#nのカバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式(50)乃至式(58)において、フレーム#nの画素に対応する、フレーム#n-1の画素の背景領域の画素の画素値Bc1乃至Bc9が使用される。
【0378】
図54に示す、アンカバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、以下の式(59)乃至式(67)が立てられる。混合比αを算出する画素の画素値は、Mu5である。
【0379】
Mu1=(-1)・Bu1・m+(-1)・Bu1・q+Bu1・p+(-1)・s+(-1)・t+u (59)
Mu2=(0)・Bu2・m+(-1)・Bu2・q+Bu2・p+(0)・s+(-1)・t+u (60)
Mu3=(+1)・Bu3・m+(-1)・Bu3・q+Bu3・p+(+1)・s+(-1)・t+u (61)
Mu4=(-1)・Bu4・m+(0)・Bu4・q+Bu4・p+(-1)・s+(0)・t+u (62)
Mu5=(0)・Bu5・m+(0)・Bu5・q+Bu5・p+(0)・s+(0)・t+u (63)
Mu6=(+1)・Bu6・m+(0)・Bu6・q+Bu6・p+(+1)・s+(0)・t+u (64)
Mu7=(-1)・Bu7・m+(+1)・Bu7・q+Bu7・p+(-1)・s+(+1)・t+u (65)
Mu8=(0)・Bu8・m+(+1)・Bu8・q+Bu8・p+(0)・s+(+1)・t+u (66)
Mu9=(+1)・Bu9・m+(+1)・Bu9・q+Bu9・p+(+1)・s+(+1)・t+u (67)
【0380】
フレーム#nのアンカバードバックグラウンド領域に含まれる画素の混合比αを算出するとき、式(59)乃至式(67)において、フレーム#nの画素に対応する、フレーム#n+1の画素の背景領域の画素の画素値Bu1乃至Bu9が使用される。
【0381】
図55は、推定混合比処理部401の構成を示すブロック図である。推定混合比処理部401に入力された画像は、遅延部501および足し込み部502に供給される。
【0382】
遅延回路221は、入力画像を1フレーム遅延させ、足し込み部502に供給する。足し込み部502に、入力画像としてフレーム#nが入力されているとき、遅延回路221は、フレーム#n-1を足し込み部502に供給する。
【0383】
足し込み部502は、混合比αを算出する画素の近傍の画素の画素値、およびフレーム#n-1の画素値を、正規方程式に設定する。例えば、足し込み部502は、式(50)乃至式(58)に基づいて、正規方程式に画素値Mc1乃至Mc9および画素値Bc1乃至Bc9を設定する。足し込み部502は、画素値が設定された正規方程式を演算部503に供給する。
【0384】
演算部503は、足し込み部502から供給された正規方程式を掃き出し法などにより解いて推定混合比を求め、求められた推定混合比を出力する。
【0385】
このように、推定混合比処理部401は、入力画像を基に、推定混合比を算出して、混合比決定部403に供給することができる。
【0386】
なお、推定混合比処理部402は、推定混合比処理部401と同様の構成を有するので、その説明は省略する。
【0387】
図56は、推定混合比処理部401により算出された推定混合比の例を示す図である。図56に示す推定混合比は、等速で動いているオブジェクトに対応する前景の動きvが11であり、7×7画素のブロックを単位として方程式を生成して算出された結果を、1ラインに対して示すものである。
【0388】
推定混合比は、混合領域において、図42に示すように、ほぼ直線的に変化していることがわかる。
【0389】
混合比決定部403は、領域特定部101から供給された、混合比が算出される画素が、前景領域、背景領域、カバードバックグラウンド領域、またはアンカバードバックグラウンド領域のいずれかに属するかを示す領域情報を基に、混合比を設定する。混合比決定部403は、対象となる画素が前景領域に属する場合、0を混合比に設定し、対象となる画素が背景領域に属する場合、1を混合比に設定し、対象となる画素がカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部401から供給された推定混合比を混合比に設定し、対象となる画素がアンカバードバックグラウンド領域に属する場合、推定混合比処理部402から供給された推定混合比を混合比に設定する。混合比決定部403は、領域情報を基に設定した混合比を出力する。
【0390】
次に、図50のステップS402の処理に対応する、図55に示す構成を有する推定混合比処理部401が実行する、カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理を図57のフローチャートを参照して説明する。
【0391】
ステップS441において、足し込み部502は、入力された画像に含まれる画素値、および遅延回路221から供給される画像に含まれる画素値を、カバードバックグラウンド領域のモデルに対応する正規方程式に設定する。
【0392】
ステップS442において、推定混合比処理部401は、対象となる画素についての設定が終了したか否かを判定し、対象となる画素についての設定が終了していないと判定された場合、ステップS441に戻り、正規方程式への画素値の設定の処理を繰り返す。
【0393】
ステップS442において、対象となる画素についての画素値の設定が終了したと判定された場合、ステップS443に進み、演算部173は、画素値が設定された正規方程式を基に、推定混合比を演算して、求められた推定混合比を出力する。
【0394】
このように、推定混合比処理部401は、入力画像を基に、推定混合比を演算することができる。
【0395】
図55に示す構成を有する推定混合比処理部401の、アンカバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理は、アンカバードバックグラウンド領域のモデルに対応する正規方程式を利用した、図57のフローチャートに示す処理と同様なので、その説明は省略する。
【0396】
なお、背景に対応するオブジェクトが静止しているとして説明したが、背景領域に対応する画像が動きを含んでいても上述した混合比を求める処理を適用することができる。例えば、背景領域に対応する画像が一様に動いているとき、推定混合比処理部401は、この動きに対応して画像全体をシフトさせ、背景に対応するオブジェクトが静止している場合と同様に処理する。また、背景領域に対応する画像が局所毎に異なる動きを含んでいるとき、推定混合比処理部401は、混合領域に属する画素に対応する画素として、動きに対応した画素を選択して、上述の処理を実行する。
【0397】
図58は、動き推定部104の構成を示すブロック図である。
【0398】
動き推定部104に供給された混合比αは、フレーム差分演算部502に入力される。動き推定部104に供給された入力画像は、フレームメモリ501およびフレーム差分演算部502に入力される。
【0399】
フレームメモリ501は、入力画像をフレーム単位で記憶して、1フレームに対応する期間遅延させ、記憶している入力画像をフレーム差分演算部502に出力する。
【0400】
動き推定部104に供給された入力画像のフレームを注目フレームとするとき、フレーム差分演算部502は、背景領域の画素に対応する、フレームメモリ501から供給された入力画像の画素値に、注目フレームの注目している画素(以下、注目画素とも称する)の混合比αを乗じて、背景の成分に対応する画素値を算出する。フレーム差分演算部502は、動き推定部104に供給された入力画像の注目画素、および注目画素に対応する画素の画素値から、それぞれに、背景の成分に対応する画素値を減じて、差分を算出する。
【0401】
フレーム差分演算部502は、注目画素毎、すなわち、注目画素の混合比α毎に、算出した差分を差分画像データとして動き補償部503およびフレームメモリ504に供給する。
【0402】
動きベクトル生成部505は、注目フレームの注目画素ごと、すなわち、1つの差分画像データ毎に、所定の初期値からその大きさが順次増加すると共に、他の所定の初期値からその角度が順次変化する推定動きベクトルを生成して、生成した推定動きベクトルを動き補償部503および最大値判定部507に供給する。
【0403】
例えば、動きベクトル生成部505は、予め記憶している大きさの初期値および角度の初期値を基に、推定動きベクトルを生成する。動きベクトル生成部505は、生成した推定動きベクトルの大きさに所定の増分を加算することにより、推定動きベクトルの大きさを変更する。推定動きベクトルの大きさが所定の値を超えたとき、動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルの角度に所定の角度を加算すると共に、大きさの初期値を推定動きベクトルの大きさに設定する。
【0404】
動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルの大きさの変更と、角度の変更の処理を繰り返し、大きさおよび角度が所定の範囲の推定動きベクトルを生成する。
【0405】
動き補償部503は、動きベクトル生成部505から供給された推定動きベクトルに基づき、フレーム差分演算部502から供給された差分画像データを動き補償し、動き補償された差分画像データを相関値演算部506に供給する。
【0406】
フレームメモリ504は、差分画像データをフレーム毎に記憶して、1フレームに対応する期間遅延させ、記憶している差分画像データを相関値演算部506に供給する。
【0407】
相関値演算部506は、推定動きベクトル毎に、動き補償部503から供給された動き補償された差分画像データと、フレームメモリ504から供給された1フレーム遅延された差分画像データとの相関値を演算して、演算された相関値を最大値判定部507に供給する。
【0408】
相関値演算部506は、例えば、動き補償部503から供給された動き補償された差分画像データと、フレームメモリ504から供給された1フレーム遅延された差分画像データとの差分の絶対値を画素毎に算出し、算出された差分の絶対値を、相関値として最大値判定部507に供給する。相関値演算部506が出力する相関値は、差分画像間相関データとも称する。
【0409】
最大値判定部507は、動きベクトル生成部505から供給された推定動きベクトルの値に対応させて、相関値演算部506から供給された相関値を記憶する。最大値判定部507は、1つの注目画素に対応して、記憶されている相関値のうち、最も相関の強い相関値を選択し、選択された相関値に対応する推定動きベクトルを選択する。最大値判定部507は、注目画素毎に選択された推定動きベクトルを注目画素に対応する動きベクトルに設定し、注目画素に対応する動きベクトルを出力する。
【0410】
なお、最大値判定部507は、複数の画素からなるブロックを単位として、動きベクトルを検出するようにしてもよい。
【0411】
また、最大値判定部507は、複数の画素からなるブロックを単位として、ブロックの動きベクトルが一定として、動きベクトルを検出するようにしてもよい。
【0412】
図59乃至図65に示す、前景オブジェクトの動き量vが4である画像のモデルを例に、動き推定部104の処理を説明する。
【0413】
フレーム#nの左から6番目の画素の画素値は、式(68)で表すことができる。同様に、フレーム#nの左から7番目の画素の画素値は、式(69)で表すことができ、フレーム#nの左から8番目の画素の画素値は、式(70)で表すことができる。
【0414】
【数17】
【数18】
【数19】
【0415】
同様に、フレーム#n+1の左から10番目の画素の画素値は、式(71)で表すことができる。フレーム#n+1の左から11番目の画素の画素値は、式(72)で表すことができ、フレーム#n+1の左から12番目の画素の画素値は、式(73)で表すことができる。
【0416】
【数20】
【数21】
【数22】
【0417】
式(68)において、α05は、1/4である。フレーム#nの混合領域または背景領域に属する画素の画素値から、フレーム#n-1の対応する画素の画素値にα05を乗じた値を減算すると、図60に示すように、フレーム#nの画素値に含まれる背景の成分の全部または一部が除去される。
【0418】
フレーム#nの左から6番目の画素において、画素値に含まれる背景の成分の全部が除去され、画素値に含まれる前景の成分の全部が残る。
【0419】
同様に、フレーム#n+1の混合領域または背景領域に属する画素の画素値から、フレーム#nの対応する画素の画素値にα05を乗じた値を減算すると、図60に示すように、画素値に含まれる背景の成分の全部または一部が除去される。
【0420】
式(71)において、α09は、1/4であり、α05と同じ値であるので、フレーム#n+1の左から10番目の画素において、画素値に含まれる背景の成分の全部が除去され、画素値に含まれる前景の成分の全部が残る。
【0421】
図61に示すように、フレーム#nの左から6番目の画素に含まれる前景の成分が、フレーム#n+1の左から10番目の画素に含まれる前景の成分と同一なので、フレーム#nの左から6番目の画素に対応する差分と、フレーム#n+1の左から10番目の画素の差分との相関は、フレーム#nの左から6番目の画素に対応する差分と、フレーム#n+1の各画素の差分との相関のうち、最大となる。
【0422】
フレーム#nの左から6番目の画素が注目画素のとき、動き推定部104は、最大の相関に対応する、フレーム#nの左から6番目の画素を基準に、フレーム#n+1の左から10番目の画素を示す推定動きベクトルを、フレーム#nの左から6番目の画素に対応する動きベクトルとして選択する。
【0423】
式(69)において、α06は、1/2である。フレーム#nの混合領域または背景領域に属する画素の画素値から、フレーム#n-1の対応する画素の画素値にα06を乗じた値を減算すると、図62に示すように、フレーム#nの画素値に含まれる背景の成分の全部または一部が除去される。左から6番目の画素において、本来含まれている背景の成分以上の背景の成分が除されることとなるので、その画素値は、対応する背景の成分の負の値を含むことになる。
【0424】
フレーム#nの左から7番目の画素において、画素値に含まれる背景の成分の全部が除去され、画素値に含まれる前景の成分の全部が残る。
【0425】
同様に、フレーム#n+1の混合領域または背景領域に属する画素の画素値から、フレーム#nの対応する画素の画素値にα06を乗じた値を減算すると、図62に示すように、画素値に含まれる背景の成分の全部または一部が除去される。左から10番目の画素において、本来含まれている背景の成分以上の背景の成分が除されることとなるので、その画素値は、対応する背景の成分の負の値を含むことになる。
【0426】
式(72)において、α10が、1/2であり、α06と同じ値なので、フレーム#n+1の左から11番目の画素において、画素値に含まれる背景の成分の全部が除去され、画素値に含まれる前景の成分の全部が残る。
【0427】
図63に示すように、フレーム#nの左から7番目の画素に含まれる前景の成分が、フレーム#n+1の左から11番目の画素に含まれる前景の成分と同一なので、フレーム#nの左から7番目の画素に対応する差分と、フレーム#n+1の左から11番目の画素の差分との相関は、フレーム#nの左から7番目の画素に対応する差分と、フレーム#n+1の各画素の差分との相関のうち、最大となる。
【0428】
フレーム#nの左から7番目の画素が注目画素のとき、動き推定部104は、最大の相関に対応する、フレーム#nの左から7番目の画素を基準に、フレーム#n+1の左から11番目の画素を示す推定動きベクトルを、フレーム#nの左から7番目の画素に対応する動きベクトルとして選択する。
【0429】
このように、動き推定部104は、フレーム#nの注目画素の混合比αを基に、フレーム#nの画素の画素値から、フレーム#n-1の画素値に混合比αを乗じた値を減算して差分Aを求めると共に、フレーム#n+1の画素の画素値から、フレーム#nの画素値に混合比αを乗じた値を減算して差分Bを求める。
【0430】
動き推定部104は、差分Aのうち、フレーム#nの注目画素に対応する差分と、差分Bの各画素に対応する差分との相関を算出する。動き推定部104は、算出された相関を基に、フレーム#nにおける注目画素を基準に、相関が最大である画素を示す推定動きベクトルを選択し、選択した推定動きベクトルをフレーム#nにおける注目画素の動きベクトルとして出力する。
【0431】
図64を参照して、以上の処理を式を参照して説明する。
【0432】
フレーム#nの混合領域に属する、注目画素の画素値CAと、フレーム#n-1の対応する画素の画素値PAに混合比αを乗じた値との差分Aは、式(74)に示す演算で算出される。
【0433】
A=CA-PA×α (74)
【0434】
フレーム#n+1の画素の画素値NBと、フレーム#nの対応する画素の画素値CBに混合比αを乗じた値との差分Bは、式(75)に示す演算で算出される。
【0435】
B=NB-CB×α (75)
【0436】
差分Bは、各画素について算出される。
【0437】
フレーム#nの注目画素に対応する差分Aと、フレーム#n+1の各画素に対応する差分Bとの相関値Jは、例えば、式(76)に示すように、差分Aおよび差分Bの差分の絶対値とすることができる。
【0438】
【数23】
【0439】
フレーム#nの注目画素に対応する差分Aとフレーム#n+1の各画素に対応する差分Bとの相関値Jのうち、最大の相関値に対応する推定動きベクトル(フレーム#nの注目画素を基準に、最大の相関値に対応する差分Bの画素を示す推定動きベクトル)は、動きベクトルとされる。
【0440】
また、例えば、図65(A)に示すように、注目フレームの中の、A4を中心とした3×3の画素のブロックの差分A0乃至A8と、図65(B)に示すように、注目フレームの次のフレームの中の、対応するB4を中心とした3×3の画素のブロックの差分B0乃至B8に、式(77)を適用して、注目フレームのブロックの中心の画素に対応する相関値J1が算出されるようにしてもよい。
【0441】
【数24】
【数25】
【数26】
【0442】
この場合において、例えば、最大の相関値J1に対応する推定動きベクトル(A4に対応する画素を基準に、B4に対応する画素を示す推定動きベクトル)は、動きベクトルとされる。
【0443】
さらに、例えば、注目フレームの中の、A4を中心とした3×3の画素のブロックの差分A0乃至A8と、注目フレームの次のフレームの中の、対応するB4を中心とした3×3の画素のブロックの差分B0乃至B8に、式(80)を適用して、注目フレームのブロックの中心の画素に対応する相関値として、差分絶対値和J2が算出されるようにしてもよい。
【0444】
【数27】
【0445】
この場合において、例えば、最小の差分絶対値和J2に対応する推定動きベクトルは、動きベクトルとされる。
【0446】
次に、図66のフローチャートを参照して、所定の注目画素に対応する、動き推定部104の動きベクトルの検出の処理を説明する。図66のフローチャートに示す処理は、図19のステップS14に対応する。
【0447】
ステップS501において、フレーム差分演算部502は、混合比α、フレーム#nの入力画像、およびフレームメモリ501から供給されたフレーム#n-1の画像を基に、注目フレーム#nの注目画素の混合比αを、フレームメモリ501から供給されたフレーム#n-1の各画素の画素値に乗算し、各画素に対応する乗算の結果と入力画像のフレーム#nの各画素の画素値との差分を算出して、算出した差分を差分Aに設定する。
【0448】
ステップS502において、フレーム差分演算部502は、混合比α、フレーム#n+1の入力画像、およびフレームメモリ501から供給されたフレーム#nの画像を基に、注目フレーム#nの注目画素の混合比αを、フレームメモリ501から供給されたフレーム#nの各画素の画素値に乗算し、各画素に対応する乗算の結果と入力画像のフレーム#n+1の各画素の画素値との差分を算出して、算出した差分を差分Bに設定する。
【0449】
ステップS503において、動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルに初期値を設定して、初期値を設定した推定動きベクトルを動き補償部503および最大値判定部507に供給する。
【0450】
ステップS504において、動き推定部104は、推定動きベクトルの大きさおよび角度を基に、所定の範囲の画素の相関値を算出したか否かを判定し、所定の範囲の画素の相関値を算出していないと判定された場合、ステップS505に進み、相関値演算部506は、差分Aおよび差分Bを基に、注目画素と、推定動きベクトルで示される画素との相関値を算出する。
【0451】
すなわち、ステップS505において、動き補償部503は、動きベクトル生成部505から供給された推定動きベクトルを基に、フレーム差分演算部502から供給された差分Bを動き補償し、動き補償された差分Bを相関値演算部506に供給する。
【0452】
相関値演算部506は、注目画素に対応する、フレームメモリ504から供給された差分Aと、動き補償された差分Bとの相関値を算出して、最大値判定部507に供給する。
【0453】
例えば、相関値演算部506は、式(76)に示される演算を基に、差分Aの注目画素に対応する差分と、差分Bの推定動きベクトルで示される画素に対応する差分の絶対値である相関値を算出する。
【0454】
例えば、相関値演算部506は、式(77)に示される演算を基に、注目画素に対応するブロックの差分A0乃至A8と、推定動きベクトルで示される画素に対応するブロックの差分B0乃至B8の相関値J1を算出する。
【0455】
ステップS506において、最大値判定部507は、動きベクトル生成部505から供給された推定動きベクトルに対応させて、相関値演算部506から供給された相関値を記憶する。
【0456】
ステップS507において、動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルの大きさに、所定の増分を加算する。
【0457】
ステップS508において、動き推定部104は、動きベクトル生成部505が出力する推定動きベクトルの大きさが所定の値を越えたか否かを判定し、推定動きベクトルの大きさが所定の値を越えたと判定された場合、ステップS509に進み、動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルの大きさに初期値を設定する。ステップS510において、動きベクトル生成部505は、推定動きベクトルの角度に、所定の増分を加算する。動きベクトル生成部505は、大きさが初期値とされ、角度が変更された推定動きベクトルを動き補償部503および最大値判定部507に供給し、手続きは、ステップS504に進み、所定の範囲の画素の相関値を算出したか否かの判定を繰り返す。
【0458】
ステップ508において、推定動きベクトルの大きさが所定の値を越えていないと判定された場合、ステップS504に進み、所定の範囲の画素の相関値を算出したか否かの判定を繰り返す。
【0459】
ステップS504において、所定の範囲の画素の相関値を算出したと判定された場合、ステップS511に進み、最大値判定部507は、最大の相関に対応する推定動きベクトルを選択する。
【0460】
例えば、相関値演算部506が、式(76)に示される演算を基に、相関値を算出するとき、最大値判定部507は、最小の相関値に対応する推定動きベクトルを選択する。
【0461】
例えば、相関値演算部506が、式(77)に示される演算を基に、相関値J1を算出するとき、最大値判定部507は、最大の相関値J1に対応する推定動きベクトルを選択する。
【0462】
ステップS512において、最大値判定部507は、選択された推定動きベクトルを動きベクトルに設定して、処理は終了する。
【0463】
このように、動き推定部104は、混合比αおよび入力画像を基に、注目画素に対応する動きベクトルを検出することができる。動き推定部104は、注目フレームの各画素を注目画素として、以上で説明した、動きベクトルの検出の処理を繰り返すことにより、注目フレームの各画素に対応する動きベクトルを検出することができる。
【0464】
なお、フレーム#n-1の画素が、フレーム#nに対応する背景の画素であり、フレーム#nの画素が、フレーム#n+1に対応する背景の画素であると説明したが、フレーム#n+1の画素を、フレーム#nに対応する背景の画素とし、フレーム#n+2の画素を、フレーム#n+1に対応する背景の画素として処理をすることもできる。
【0465】
このとき、例えば、領域情報を基に、フレーム#n-1の画素を、フレーム#nに対応する背景の画素とし、フレーム#nの画素を、フレーム#n+1に対応する背景の画素とする処理と、フレーム#n+1の画素を、フレーム#nに対応する背景の画素とし、フレーム#n+2の画素を、フレーム#n+1に対応する背景の画素として処理とを切り換えるようにするようにしてもよい。
【0466】
また、領域情報を基に、注目画素を、混合領域の画素に限定して処理を実行するようにしてもよい。
【0467】
次に、前景背景分離部103について説明する。図67は、前景背景分離部103の構成の一例を示すブロック図である。前景背景分離部103に供給された入力画像は、分離部601、スイッチ602、およびスイッチ604に供給される。カバードバックグラウンド領域を示す情報、およびアンカバードバックグラウンド領域を示す、領域特定部101から供給された領域情報は、分離部601に供給される。前景領域を示す領域情報は、スイッチ602に供給される。背景領域を示す領域情報は、スイッチ604に供給される。
【0468】
混合比算出部102から供給された混合比αは、分離部601に供給される。
【0469】
分離部601は、カバードバックグラウンド領域を示す領域情報、アンカバードバックグラウンド領域を示す領域情報、および混合比αを基に、入力画像から前景の成分を分離して、分離した前景の成分を合成部603に供給するとともに、入力画像から背景の成分を分離して、分離した背景の成分を合成部605に供給する。
【0470】
スイッチ602は、前景領域を示す領域情報を基に、前景に対応する画素が入力されたとき、閉じられ、入力画像に含まれる前景に対応する画素のみを合成部603に供給する。
【0471】
スイッチ604は、背景領域を示す領域情報を基に、背景に対応する画素が入力されたとき、閉じられ、入力画像に含まれる背景に対応する画素のみを合成部605に供給する。
【0472】
合成部603は、分離部601から供給された前景に対応する成分、スイッチ602から供給された前景に対応する画素を基に、前景成分画像を合成し、合成した前景成分画像を出力する。前景領域と混合領域とは重複しないので、合成部603は、例えば、前景に対応する成分と、前景に対応する画素とに論理和の演算を適用して、前景成分画像を合成する。
【0473】
合成部603は、前景成分画像の合成の処理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵しているフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格納し、前景成分画像の合成の処理において、前景成分画像を格納(上書き)する。従って、合成部603が出力する前景成分画像の内、背景領域に対応する画素には、画素値として0が格納されている。
【0474】
合成部605は、分離部601から供給された背景に対応する成分、スイッチ604から供給された背景に対応する画素を基に、背景成分画像を合成して、合成した背景成分画像を出力する。背景領域と混合領域とは重複しないので、合成部605は、例えば、背景に対応する成分と、背景に対応する画素とに論理和の演算を適用して、背景成分画像を合成する。
【0475】
合成部605は、背景成分画像の合成の処理の最初に実行される初期化の処理において、内蔵しているフレームメモリに全ての画素値が0である画像を格納し、背景成分画像の合成の処理において、背景成分画像を格納(上書き)する。従って、合成部605が出力する背景成分画像の内、前景領域に対応する画素には、画素値として0が格納されている。
【0476】
図68は、前景背景分離部103に入力される入力画像、並びに前景背景分離部103から出力される前景成分画像および背景成分画像を示す図である。
【0477】
図68(A)は、表示される画像の模式図であり、図68(B)は、図68(A)に対応する前景領域に属する画素、背景領域に属する画素、および混合領域に属する画素を含む1ラインの画素を時間方向に展開したモデル図を示す。
【0478】
図68(A)および図68(B)に示すように、前景背景分離部103から出力される背景成分画像は、背景領域に属する画素、および混合領域の画素に含まれる背景の成分から構成される。
【0479】
図68(A)および図68(B)に示すように、前景背景分離部103から出力される前景成分画像は、前景領域に属する画素、および混合領域の画素に含まれる前景の成分から構成される。
【0480】
混合領域の画素の画素値は、前景背景分離部103により、背景の成分と、前景の成分とに分離される。分離された背景の成分は、背景領域に属する画素と共に、背景成分画像を構成する。分離された前景の成分は、前景領域に属する画素と共に、前景成分画像を構成する。
【0481】
このように、前景成分画像は、背景領域に対応する画素の画素値が0とされ、前景領域に対応する画素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値が設定される。同様に、背景成分画像は、前景領域に対応する画素の画素値が0とされ、背景領域に対応する画素および混合領域に対応する画素に意味のある画素値が設定される。
【0482】
次に、分離部601が実行する、混合領域に属する画素から前景の成分、および背景の成分を分離する処理について説明する。
【0483】
図69は、図中の左から右に移動するオブジェクトに対応する前景を含む、2つのフレームの前景の成分および背景の成分を示す画像のモデルである。図69に示す画像のモデルにおいて、前景の動き量vは4であり、仮想分割数は、4とされている。
【0484】
フレーム#nにおいて、最も左の画素、および左から14番目乃至18番目の画素は、背景の成分のみから成り、背景領域に属する。フレーム#nにおいて、左から2番目乃至4番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、アンカバードバックグラウンド領域に属する。フレーム#nにおいて、左から11番目乃至13番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、カバードバックグラウンド領域に属する。フレーム#nにおいて、左から5番目乃至10番目の画素は、前景の成分のみから成り、前景領域に属する。
【0485】
フレーム#n+1において、左から1番目乃至5番目の画素、および左から18番目の画素は、背景の成分のみから成り、背景領域に属する。フレーム#n+1において、左から6番目乃至8番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、アンカバードバックグラウンド領域に属する。フレーム#n+1において、左から15番目乃至17番目の画素は、背景の成分および前景の成分を含み、カバードバックグラウンド領域に属する。フレーム#n+1において、左から9番目乃至14番目の画素は、前景の成分のみから成り、前景領域に属する。
【0486】
図70は、カバードバックグラウンド領域に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明する図である。図70において、α1乃至α18は、フレーム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比である。図70において、左から15番目乃至17番目の画素は、カバードバックグラウンド領域に属する。
【0487】
フレーム#nの左から15番目の画素の画素値C15は、式(81)で表される。
【0488】
ここで、α15は、フレーム#nの左から15番目の画素の混合比である。P15は、フレーム#n-1の左から15番目の画素の画素値である。
【0489】
式(81)を基に、フレーム#nの左から15番目の画素の前景の成分の和f15は、式(82)で表される。
【0490】
【0491】
同様に、フレーム#nの左から16番目の画素の前景の成分の和f16は、式(83)で表され、フレーム#nの左から17番目の画素の前景の成分の和f17は、式(84)で表される。
【0492】
f16=C16-α16・P16 (83)
f17=C17-α17・P17 (84)
【0493】
このように、カバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fcは、式(85)で計算される。
【0494】
fc=C-α・P (85)
Pは、1つ前のフレームの、対応する画素の画素値である。
【0495】
図71は、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素から前景の成分を分離する処理を説明する図である。図71において、α1乃至α18は、フレーム#nにおける画素のぞれぞれに対応する混合比である。図71において、左から2番目乃至4番目の画素は、アンカバードバックグラウンド領域に属する。
【0496】
フレーム#nの左から2番目の画素の画素値C02は、式(86)で表される。
【0497】
ここで、α2は、フレーム#nの左から2番目の画素の混合比である。N02は、フレーム#n+1の左から2番目の画素の画素値である。
【0498】
式(86)を基に、フレーム#nの左から2番目の画素の前景の成分の和f02は、式(87)で表される。
【0499】
【0500】
同様に、フレーム#nの左から3番目の画素の前景の成分の和f03は、式(88)で表され、フレーム#nの左から4番目の画素の前景の成分の和f04は、式(89)で表される。
【0501】
f03=C03-α3・N03 (88)
f04=C04-α4・N04 (89)
【0502】
このように、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値Cに含まれる前景の成分fuは、式(90)で計算される。
【0503】
fu=C-α・N (90)
Nは、1つ後のフレームの、対応する画素の画素値である。
【0504】
このように、分離部601は、領域情報に含まれる、カバードバックグラウンド領域を示す情報、およびアンカバードバックグラウンド領域を示す情報、並びに画素毎の混合比αを基に、混合領域に属する画素から前景の成分、および背景の成分を分離することができる。
【0505】
図72は、以上で説明した処理を実行する分離部601の構成の一例を示すブロック図である。分離部601に入力された画像は、フレームメモリ621に供給され、混合比算出部102から供給されたカバードバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド領域を示す領域情報、並びに混合比αは、分離処理ブロック622に入力される。
【0506】
フレームメモリ621は、入力された画像をフレーム単位で記憶する。フレームメモリ621は、処理の対象がフレーム#nであるとき、フレーム#nの1つ前のフレームであるフレーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#nの1つ後のフレームであるフレーム#n+1を記憶する。
【0507】
フレームメモリ621は、フレーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の対応する画素を分離処理ブロック622に供給する。
【0508】
分離処理ブロック622は、カバードバックグラウンド領域およびアンカバードバックグラウンド領域を示す領域情報、並びに混合比αを基に、フレームメモリ621から供給されたフレーム#n-1、フレーム#n、およびフレーム#n+1の対応する画素の画素値に図70および図71を参照して説明した演算を適用して、フレーム#nの混合領域に属する画素から前景の成分および背景の成分を分離して、フレームメモリ623に供給する。
【0509】
分離処理ブロック622は、アンカバード領域処理部631、カバード領域処理部632、合成部633、および合成部634で構成されている。
【0510】
アンカバード領域処理部631の乗算器641は、混合比αを、フレームメモリ621から供給されたフレーム#n+1の画素の画素値に乗じて、スイッチ642に出力する。スイッチ642は、フレームメモリ621から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n+1の画素に対応する)がアンカバードバックグラウンド領域であるとき、閉じられ、乗算器641から供給された混合比αを乗じた画素値を演算器643および合成部634に供給する。スイッチ642から出力されるフレーム#n+1の画素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム#nの対応する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0511】
演算器643は、フレームメモリ621から供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ642から供給された背景の成分を減じて、前景の成分を求める。演算器643は、アンカバードバックグラウンド領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合成部633に供給する。
【0512】
カバード領域処理部632の乗算器651は、混合比αを、フレームメモリ621から供給されたフレーム#n-1の画素の画素値に乗じて、スイッチ652に出力する。スイッチ652は、フレームメモリ621から供給されたフレーム#nの画素(フレーム#n-1の画素に対応する)がカバードバックグラウンド領域であるとき、閉じられ、乗算器651から供給された混合比αを乗じた画素値を演算器653および合成部634に供給する。スイッチ652から出力されるフレーム#n-1の画素の画素値に混合比αを乗じた値は、フレーム#nの対応する画素の画素値の背景の成分に等しい。
【0513】
演算器653は、フレームメモリ621から供給されたフレーム#nの画素の画素値から、スイッチ652から供給された背景の成分を減じて、前景の成分を求める。演算器653は、カバードバックグラウンド領域に属する、フレーム#nの画素の前景の成分を合成部633に供給する。
【0514】
合成部633は、フレーム#nの、演算器643から供給された、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の前景の成分、および演算器653から供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画素の前景の成分を合成して、フレームメモリ623に供給する。
【0515】
合成部634は、フレーム#nの、スイッチ642から供給された、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の背景の成分、およびスイッチ652から供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画素の背景の成分を合成して、フレームメモリ623に供給する。
【0516】
フレームメモリ623は、分離処理ブロック622から供給された、フレーム#nの混合領域の画素の前景の成分と、背景の成分とをそれぞれに記憶する。
【0517】
フレームメモリ623は、記憶しているフレーム#nの混合領域の画素の前景の成分、および記憶しているフレーム#nの混合領域の画素の背景の成分を出力する。
【0518】
特徴量である混合比αを利用することにより、画素値に含まれる前景の成分と背景の成分とを完全に分離することが可能になる。
【0519】
合成部603は、分離部601から出力された、フレーム#nの混合領域の画素の前景の成分と、前景領域に属する画素とを合成して前景成分画像を生成する。
合成部605は、分離部601から出力された、フレーム#nの混合領域の画素の背景の成分と、背景領域に属する画素とを合成して背景成分画像を生成する。
【0520】
図73は、図69のフレーム#nに対応する、前景成分画像の例と、背景成分画像の例を示す図である。
【0521】
図73(A)は、図69のフレーム#nに対応する、前景成分画像の例を示す。
最も左の画素、および左から14番目の画素は、前景と背景が分離される前において、背景の成分のみから成っていたので、画素値が0とされる。
【0522】
左から2番目乃至4番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、アンカバードバックグラウンド領域に属し、背景の成分が0とされ、前景の成分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カバードバックグラウンド領域に属し、背景の成分が0とされ、前景の成分がそのまま残されている。左から5番目乃至10番目の画素は、前景の成分のみから成るので、そのまま残される。
【0523】
図73(B)は、図69のフレーム#nに対応する、背景成分画像の例を示す。
最も左の画素、および左から14番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、背景の成分のみから成っていたので、そのまま残される。
【0524】
左から2番目乃至4番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、アンカバードバックグラウンド領域に属し、前景の成分が0とされ、背景の成分がそのまま残されている。左から11番目乃至13番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、カバードバックグラウンド領域に属し、前景の成分が0とされ、背景の成分がそのまま残されている。左から5番目乃至10番目の画素は、前景と背景とが分離される前において、前景の成分のみから成っていたので、画素値が0とされる。
【0525】
次に、図74に示すフローチャートを参照して、前景背景分離部103による前景と背景との分離の処理を説明する。ステップS601において、分離部601のフレームメモリ621は、入力画像を取得し、前景と背景との分離の対象となるフレーム#nを、その前のフレーム#n-1およびその後のフレーム#n+1と共に記憶する。
【0526】
ステップS602において、分離部601の分離処理ブロック622は、混合比算出部102から供給された領域情報を取得する。ステップS603において、分離部601の分離処理ブロック622は、混合比算出部102から供給された混合比αを取得する。
【0527】
ステップS604において、アンカバード領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、フレームメモリ621から供給された、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値から、背景の成分を抽出する。
【0528】
ステップS605において、アンカバード領域処理部631は、領域情報および混合比αを基に、フレームメモリ621から供給された、アンカバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値から、前景の成分を抽出する。
【0529】
ステップS606において、カバード領域処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレームメモリ621から供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値から、背景の成分を抽出する。
【0530】
ステップS607において、カバード領域処理部632は、領域情報および混合比αを基に、フレームメモリ621から供給された、カバードバックグラウンド領域に属する画素の画素値から、前景の成分を抽出する。
【0531】
ステップS608において、合成部633は、ステップS605の処理で抽出されたアンカバードバックグラウンド領域に属する画素の前景の成分と、ステップS607の処理で抽出されたカバードバックグラウンド領域に属する画素の前景の成分とを合成する。合成された前景の成分は、合成部603に供給される。
更に、合成部603は、スイッチ602を介して供給された前景領域に属する画素と、分離部601から供給された前景の成分とを合成して、前景成分画像を生成する。
【0532】
ステップS609において、合成部634は、ステップS604の処理で抽出されたアンカバードバックグラウンド領域に属する画素の背景の成分と、ステップS606の処理で抽出されたカバードバックグラウンド領域に属する画素の背景の成分とを合成する。合成された背景の成分は、合成部605に供給される。
更に、合成部605は、スイッチ604を介して供給された背景領域に属する画素と、分離部601から供給された背景の成分とを合成して、背景成分画像を生成する。
【0533】
ステップS610において、合成部603は、前景成分画像を出力する。ステップS611において、合成部605は、背景成分画像を出力し、処理は終了する。
【0534】
このように、前景背景分離部103は、領域情報および混合比αを基に、入力画像から前景の成分と、背景の成分とを分離し、前景の成分のみから成る前景成分画像、および背景の成分のみから成る背景成分画像を出力することができる。
【0535】
次に、前景成分画像の動きボケの量の調整について説明する。
【0536】
図75は、動きボケ調整部105の構成の一例を示すブロック図である。動き推定部104から供給された動きベクトルとその位置情報、および領域特定部101から供給された領域情報は、処理単位決定部801およびモデル化部802に供給される。前景背景分離部103から供給された前景成分画像は、足し込み部804に供給される。
【0537】
処理単位決定部801は、動きベクトルとその位置情報、および領域情報を基に、動きベクトルと共に、生成した処理単位をモデル化部802に供給する。処理単位決定部801は、生成した処理単位を足し込み部804に供給する。
【0538】
処理単位決定部801が生成する処理単位は、図76に例を示すように、前景成分画像のカバードバックグラウンド領域に対応する画素から始まり、アンカバードバックグラウンド領域に対応する画素までの動き方向に並ぶ連続する画素、またはアンカバードバックグラウンド領域に対応する画素から始まり、カバードバックグラウンド領域に対応する画素までの動き方向に並ぶ連続する画素を示す。処理単位は、例えば、左上点(処理単位で指定される画素であって、画像上で最も左または最も上に位置する画素の位置)および右下点の2つのデータから成る。
【0539】
モデル化部802は、動きベクトルおよび入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より具体的には、例えば、モデル化部802は、処理単位に含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、および画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向の仮想分割数を基に、図77に示すような、画素値と前景の成分との対応を指定するモデルを選択するようにしても良い。
【0540】
例えば、処理単位に対応する画素の数が12でありシャッタ時間内の動き量vが5であるときにおいては、モデル化部802は、仮想分割数を5とし、最も左に位置する画素が1つの前景の成分を含み、左から2番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から3番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から4番目の画素が4つの前景の成分を含み、左から5番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から6番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から7番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から8番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から9番目の画素が4つの前景の成分を含み、左から10番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から11番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から12番目の画素が1つの前景の成分を含み、全体として8つの前景の成分から成るモデルを選択する。
【0541】
なお、モデル化部802は、予め記憶してあるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、および処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0542】
モデル化部802は、選択したモデルを方程式生成部803に供給する。
【0543】
方程式生成部803は、モデル化部802から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。図77に示す前景成分画像のモデルを参照して、前景の成分の数が8であり、処理単位に対応する画素の数が12であり、動き量vが5であり、仮想分割数が5であるときの、方程式生成部803が生成する方程式について説明する。
【0544】
前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、式(91)乃至式(102)で表される。
【0545】
【0546】
方程式生成部803は、生成した方程式を変形して方程式を生成する。方程式生成部803が生成する方程式を、式(103)乃至式(114)に示す。
【0547】
【0548】
式(103)乃至式(114)は、式(115)として表すこともできる。
【0549】
【数28】
式(115)において、jは、画素の位置を示す。この例において、jは、1乃至12のいずれか1つの値を有する。また、iは、前景値の位置を示す。この例において、iは、1乃至8のいずれか1つの値を有する。aijは、iおよびjの値に対応して、0または1の値を有する。
【0550】
誤差を考慮して表現すると、式(115)は、式(116)のように表すことができる。
【0551】
【数29】
式(116)において、ejは、注目画素Cjに含まれる誤差である。
【0552】
式(116)は、式(117)に書き換えることができる。
【0553】
【数30】
【0554】
ここで、最小自乗法を適用するため、誤差の自乗和Eを式(118)に示すように定義する。
【0555】
【数31】
【0556】
誤差が最小になるためには、誤差の自乗和Eに対する、変数Fkによる偏微分の値が0になればよい。式(119)を満たすようにFkを求める。
【0557】
【数32】
【0558】
式(119)において、動き量vは固定値であるから、式(120)を導くことができる。
【0559】
【数33】
【0560】
式(120)を展開して、移項すると、式(121)を得る。
【0561】
【数34】
【0562】
式(121)のkに1乃至8の整数のいずれか1つを代入して得られる8つの式に展開する。得られた8つの式を、行列により1つの式により表すことができる。この式を正規方程式と呼ぶ。
【0563】
このような最小自乗法に基づく、方程式生成部803が生成する正規方程式の例を式(122)に示す。
【0564】
【数35】
【0565】
式(122)をA・F=v・Cと表すと、C,A,vが既知であり、Fは未知である。また、A,vは、モデル化の時点で既知だが、Cは、足し込み動作において画素値を入力することで既知となる。
【0566】
最小自乗法に基づく正規方程式により前景成分を算出することにより、画素Cに含まれている誤差を分散させることができる。
【0567】
方程式生成部803は、このように生成された正規方程式を足し込み部804に供給する。
【0568】
足し込み部804は、処理単位決定部801から供給された処理単位を基に、前景成分画像に含まれる画素値Cを、方程式生成部803から供給された行列の式に設定する。足し込み部804は、画素値Cを設定した行列を演算部805に供給する。
【0569】
演算部805は、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などの解法に基づく処理により、動きボケが除去された前景成分Fi/vを算出して、動きボケが除去された前景の画素値である、0乃至8の整数のいずれかのiに対応するFiを算出して、図78に例を示す、動きボケが除去された画素値であるFiから成る、動きボケが除去された前景成分画像を動きボケ付加部806および選択部807に出力する。
【0570】
なお、図78に示す動きボケが除去された前景成分画像において、C03乃至C10のそれぞれにF01乃至F08のそれぞれが設定されているのは、画面に対する前景成分画像の位置を変化させないためであり、任意の位置に対応させることができる。
【0571】
動きボケ付加部806は、動き量vとは異なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の値の動きボケ調整量v'や、動き量vと無関係の値の動きボケ調整量v'を与えることで、動きボケの量を調整することができる。例えば、図79に示すように、動きボケ付加部806は、動きボケが除去された前景の画素値Fiを動きボケ調整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'を算出して、前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケの量が調整された画素値を生成する。例えば、動きボケ調整量v'が3のとき、画素値C02は、(F01)/v'とされ、画素値C03は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04は、(F01+F02+F03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F03+F04)/v'とされる。
【0572】
動きボケ付加部806は、動きボケの量を調整した前景成分画像を選択部807に供給する。
【0573】
選択部807は、例えば使用者の選択に対応した選択信号を基に、演算部805から供給された動きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加部806から供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力する。
【0574】
このように、動きボケ調整部105は、選択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を調整することができる。
【0575】
また、例えば、図80に示すように、処理単位に対応する画素の数が8であり、動き量vが4であるとき、動きボケ調整部105は、式(123)に示す行列の式を生成する。
【0576】
【数36】
【0577】
動きボケ調整部105は、このように処理単位の長さに対応した数の式を立てて、動きボケの量が調整された画素値であるFiを算出する。同様に、例えば、処理単位に含まれる画素の数が100あるとき、100個の画素に対応する式を生成して、Fiを算出する。
【0578】
図81は、動きボケ調整部105の他の構成を示す図である。図75に示す場合と同様の部分には同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0579】
選択部821は、選択信号を基に、入力された動きベクトルとその位置信号をそのまま処理単位決定部801およびモデル化部802に供給するか、または動きベクトルの大きさを動きボケ調整量v'に置き換えて、その大きさが動きボケ調整量v'に置き換えられた動きベクトルとその位置信号を処理単位決定部801およびモデル化部802に供給する。
【0580】
このようにすることで、図81の動きボケ調整部105の処理単位決定部801乃至演算部805は、動き量vと動きボケ調整量v'との値に対応して、動きボケの量を調整することができる。例えば、動き量vが5であり、動きボケ調整量v'が3であるとき、図81の動きボケ調整部105の処理単位決定部801乃至演算部805は、図77に示す動き量vが5である前景成分画像に対して、3である動きボケ調整量v'対応する図79に示すようなモデルに従って、演算を実行し、(動き量v)/(動きボケ調整量v')=5/3、すなわちほぼ1.7の動き量vに応じた動きボケを含む画像を算出する。なお、この場合、算出される画像は、3である動き量vに対応した動きボケを含むのではないので、動きボケ付加部806の結果とは動き量vと動きボケ調整量v'の関係の意味合いが異なる点に注意が必要である。
【0581】
以上のように、動きボケ調整部105は、動き量vおよび処理単位に対応して、式を生成し、生成した式に前景成分画像の画素値を設定して、動きボケの量が調整された前景成分画像を算出する。
【0582】
次に、図82のフローチャートを参照して、動きボケ調整部105による前景成分画像に含まれる動きボケの量の調整の処理を説明する。
【0583】
ステップS801において、動きボケ調整部105の処理単位決定部801は、動きベクトルおよび領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単位をモデル化部802に供給する。
【0584】
ステップS802において、動きボケ調整部105のモデル化部802は、動き量vおよび処理単位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS803において、方程式生成部803は、選択されたモデルを基に、正規方程式を作成する。
【0585】
ステップS804において、足し込み部804は、作成された正規方程式に前景成分画像の画素値を設定する。ステップS805において、足し込み部804は、処理単位に対応する全ての画素の画素値の設定を行ったか否かを判定し、処理単位に対応する全ての画素の画素値の設定を行っていないと判定された場合、ステップS804に戻り、正規方程式への画素値の設定の処理を繰り返す。
【0586】
ステップS805において、処理単位の全ての画素の画素値の設定を行ったと判定された場合、ステップS806に進み、演算部805は、足し込み部804から供給された画素値が設定された正規方程式を基に、動きボケの量を調整した前景の画素値を算出して、処理は終了する。
【0587】
このように、動きボケ調整部105は、動きベクトルおよび領域情報を基に、動きボケを含む前景画像から動きボケの量を調整することができる。
【0588】
すなわち、サンプルデータである画素値に含まれる動きボケの量を調整することができる。
【0589】
以上のように、図4に構成を示す信号処理部12は、入力画像に含まれる動きボケの量を調整することができる。図4に構成を示す信号処理部12は、埋もれた情報である混合比αを算出して、算出した混合比αを出力することができる。
【0590】
図83は、動きボケ調整部105の構成の他の一例を示すブロック図である。動き推定部104から供給された動きベクトルとその位置情報は、処理単位決定部901および補正部905に供給され、領域特定部101から供給された領域情報は、処理単位決定部901に供給される。前景背景分離部103から供給された前景成分画像は、演算部904に供給される。
【0591】
処理単位決定部901は、動きベクトルとその位置情報、および領域情報を基に、動きベクトルと共に、生成した処理単位をモデル化部902に供給する。
【0592】
モデル化部902は、動きベクトルおよび入力された処理単位を基に、モデル化を実行する。より具体的には、例えば、モデル化部902は、処理単位に含まれる画素の数、画素値の時間方向の仮想分割数、および画素毎の前景の成分の数に対応する複数のモデルを予め記憶しておき、処理単位、および画素値の時間方向の仮想分割数を基に、図84に示すような、画素値と前景の成分との対応を指定するモデルを選択するようにしても良い。
【0593】
例えば、処理単位に対応する画素の数が12であり動き量vが5であるときにおいては、モデル化部902は、仮想分割数を5とし、最も左に位置する画素が1つの前景の成分を含み、左から2番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から3番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から4番目の画素が4つの前景の成分を含み、左から5番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から6番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から7番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から8番目の画素が5つの前景の成分を含み、左から9番目の画素が4つの前景の成分を含み、左から10番目の画素が3つの前景の成分を含み、左から11番目の画素が2つの前景の成分を含み、左から12番目の画素が1つの前景の成分を含み、全体として8つの前景の成分から成るモデルを選択する。
【0594】
なお、モデル化部902は、予め記憶してあるモデルから選択するのではなく、動きベクトル、および処理単位が供給されたとき、動きベクトル、および処理単位を基に、モデルを生成するようにしてもよい。
【0595】
方程式生成部903は、モデル化部902から供給されたモデルを基に、方程式を生成する。
【0596】
図84乃至図86に示す前景成分画像のモデルを参照して、前景の成分の数が8であり、処理単位に対応する画素の数が12であり、動き量vが5であるときの、方程式生成部903が生成する方程式の例について説明する。
【0597】
前景成分画像に含まれるシャッタ時間/vに対応する前景成分がF01/v乃至F08/vであるとき、F01/v乃至F08/vと画素値C01乃至C12との関係は、上述したように、式(91)乃至式(102)で表される。
【0598】
画素値C12およびC11に注目すると、画素値C12は、式(124)に示すように、前景の成分F08/vのみを含み、画素値C11は、前景の成分F08/vおよび前景の成分F07/vの積和から成る。従って、前景の成分F07/vは、式(125)で求めることができる。
【0599】
F08/v=C12 (124)
F07/v=C11-C12 (125)
【0600】
同様に、画素値C10乃至C01に含まれる前景の成分を考慮すると、前景の成分F06/v乃至F01/vは、式(126)乃至式(131)により求めることができる。
【0601】
F06/v=C10-C11 (126)
F05/v=C09-C10 (127)
F04/v=C08-C09 (128)
F03/v=C07-C08+C12 (129)
F02/v=C06-C07+C11-C12 (130)
F01/v=C05-C06+C10-C11 (131)
【0602】
方程式生成部903は、式(124)乃至式(131)に例を示す、画素値の差により前景の成分を算出するための方程式を生成する。方程式生成部903は、生成した方程式を演算部904に供給する。
【0603】
演算部904は、方程式生成部903から供給された方程式に前景成分画像の画素値を設定して、画素値を設定した方程式を基に、前景の成分を算出する。演算部904は、例えば、式(124)乃至式(131)が方程式生成部903から供給されたとき、式(124)乃至式(131)に画素値C05乃至C12を設定する。
【0604】
演算部904は、画素値が設定された式に基づき、前景の成分を算出する。例えば、演算部904は、画素値C05乃至C12が設定された式(124)乃至式(131)に基づく演算により、図85に示すように、前景の成分F01/v乃至F08/vを算出する。演算部904は、前景の成分F01/v乃至F08/vを補正部905に供給する。
【0605】
補正部905は、演算部904から供給された前景の成分に、処理単位決定部901から供給された動きベクトルに含まれる動き量vを乗じて、動きボケを除去した前景の画素値を算出する。例えば、補正部905は、演算部904から供給された前景の成分F01/v乃至F08/vが供給されたとき、前景の成分F01/v乃至F08/vのそれぞれに、5である動き量vを乗じることにより、図86に示すように、動きボケを除去した前景の画素値F01乃至F08を算出する。
【0606】
補正部905は、以上のように算出された、動きボケを除去した前景の画素値から成る前景成分画像を動きボケ付加部906および選択部907に供給する。
【0607】
動きボケ付加部906は、動き量vとは異なる値の動きボケ調整量v'、例えば、動き量vの半分の値の動きボケ調整量v'、動き量vと無関係の値の動きボケ調整量v'で、動きボケの量を調整することができる。例えば、図79に示すように、動きボケ付加部906は、動きボケが除去された前景の画素値Fiを動きボケ調整量v'で除すことにより、前景成分Fi/v'を算出して、前景成分Fi/v'の和を算出して、動きボケの量が調整された画素値を生成する。例えば、動きボケ調整量v'が3のとき、画素値C02は、(F01)/v'とされ、画素値C03は、(F01+F02)/v'とされ、画素値C04は、(F01+F02+F03)/v'とされ、画素値C05は、(F02+F03+F04)/v'とされる。
【0608】
動きボケ付加部906は、動きボケの量を調整した前景成分画像を選択部907に供給する。
【0609】
選択部907は、例えば使用者の選択に対応した選択信号を基に、補正部905から供給された動きボケが除去された前景成分画像、および動きボケ付加部906から供給された動きボケの量が調整された前景成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力する。
【0610】
このように、動きボケ調整部105は、選択信号および動きボケ調整量v'を基に、動きボケの量を調整することができる。
【0611】
次に、図83に構成を示す動きボケ調整部105による前景の動きボケの量の調整の処理を図87のフローチャートを参照して説明する。
【0612】
ステップS901において、動きボケ調整部105の処理単位決定部901は、動きベクトルおよび領域情報を基に、処理単位を生成し、生成した処理単位をモデル化部902および補正部905に供給する。
【0613】
ステップS902において、動きボケ調整部105のモデル化部902は、動き量vおよび処理単位に対応して、モデルの選択や生成を行う。ステップS903において、方程式生成部903は、選択または生成されたモデルを基に、前景成分画像の画素値の差により前景の成分を算出するための方程式を生成する。
【0614】
ステップS904において、演算部904は、作成された方程式に前景成分画像の画素値を設定し、画素値が設定された方程式を基に、画素値の差分から前景の成分を抽出する。ステップS905において、演算部904は、処理単位に対応する全ての前景の成分を抽出したか否かを判定し、処理単位に対応する全ての前景の成分を抽出していないと判定された場合、ステップS904に戻り、前景の成分を抽出の処理を繰り返す。
【0615】
ステップS905において、処理単位に対応する全ての前景の成分を抽出したと判定された場合、ステップS906に進み、補正部905は、動き量vを基に、演算部904から供給された前景の成分F01/v乃至F08/vのそれぞれを補正して、動きボケを除去した前景の画素値F01乃至F08を算出する。
【0616】
ステップS907において、動きボケ付加部906は、動きボケの量を調整した前景の画素値を算出して、選択部907は、動きボケが除去された画像または動きボケの量が調整された画像のいずれかを選択して、選択した画像を出力して、処理は終了する。
【0617】
このように、図83に構成を示す動きボケ調整部105は、より簡単な演算で、より迅速に、動きボケを含む前景画像から動きボケを調整することができる。
【0618】
ウィナー・フィルタなど従来の動きボケを部分的に除去する手法が、理想状態では効果が認められるが、量子化され、ノイズを含んだ実際の画像に対して十分な効果が得られないのに対し、図83に構成を示す動きボケ調整部105においても、量子化され、ノイズを含んだ実際の画像に対しても十分な効果が認められ、精度の良い動きボケの除去が可能となる。
【0619】
図88は、信号処理装置の他の構成を示すブロック図である。図2に示す場合と同様の部分には、同一の番号を付してあり、その説明は省略する。
【0620】
領域特定部101は、領域情報を混合比算出部102および前景背景分離部103に供給する。
【0621】
ノイズ除去部1001は、動き推定部104から供給された動きベクトル、および前景背景分離部103から供給された、複数のフレームの前景成分画像を基に、前景成分画像からノイズを除去して、ノイズを除去した前景成分画像を選択部106に供給する。
【0622】
選択部106は、例えば使用者の選択に対応した選択信号を基に、前景背景分離部103から供給された前景成分画像、およびノイズ除去部1001から供給されたノイズが除去された前景成分画像のいずれか一方を選択して、選択した前景成分画像を出力する。
【0623】
図89は、ノイズ除去部1001の構成を示すブロック図である。
【0624】
前景背景分離部103から供給された前景成分画像は、フレームメモリ1011−1および平均画素値算出部1013に入力される。
【0625】
フレームメモリ1011−1乃至1011−Nは、直列に接続され、前景背景分離部103または前のフレームメモリから供給された前景成分画像を記憶し、1フレームに対応する期間遅延させて、記憶している前景成分画像を出力する。
【0626】
フレームメモリ1011−1は、前景背景分離部103から供給された前景成分画像を記憶し、1フレームに対応する期間遅延させて、記憶している前景成分画像をフレームメモリ1011−2および動き補償部1012−1に供給する。
【0627】
フレームメモリ1011−2乃至1011−(N−1)は、それぞれ、前のフレームメモリから供給された前景成分画像を記憶し、1フレームに対応する期間遅延させて、次のフレームメモリおよび動き補償部1012−2乃至1012−(N−1)のいずれかに供給する。
【0628】
フレームメモリ1011−Nは、フレームメモリ1011−(N−1)から供給された前景成分画像を記憶し、1フレームに対応する期間遅延させて、記憶している前景成分画像を動き補償部1012−Nに供給する。
【0629】
動き補償部1012−1は、動き推定部104から供給された動きベクトルを基に、フレームメモリ1011−1から供給された前景成分画像を動き補償し、動き補償された前景成分画像を平均画素値算出部1013に供給する。
【0630】
動き補償部1012−2乃至1012−Nのそれぞれは、動き推定部104から供給された動きベクトルを基に、フレームメモリ1011−2乃至1011−Nのいずれかから供給された前景成分画像を動き補償し、動き補償した前景成分画像のそれぞれを平均画素値算出部1013に供給する。
【0631】
動き補償部1012−1乃至1012−Nから平均画素値算出部1013に供給される全ての前景成分画像の画面上の位置は、ノイズ除去部1001に入力される前景成分画像の画面上の位置に一致している。
【0632】
平均画素値算出部1013は、画面上の位置が一致している、ノイズ除去部1001に入力された前景成分画像、および動き補償部1012−1乃至1012−Nのそれぞれから供給された前景成分画像を基に、各画素の画素値の平均値を算出する。平均画素値算出部1013は、前景成分画像の画素値に、算出した画素値の平均値を設定することにより、前景成分画像からノイズを除去し、ノイズが除去された前景成分画像を出力する。
【0633】
このように、ノイズ除去部1001は、動き推定部104から供給された動きベクトルを基に、前景背景分離部103から出力された前景成分画像からノイズを除去することができる。
【0634】
動き推定部104が出力する動きベクトルが、混合領域が考慮された動きベクトルなので、複数のフレームの前景成分画像をより正確に動き補償することができ、よって、ノイズ除去部1001は、よりノイズのレベルを下げることができる。
【0635】
図90のフローチャートを参照して、信号処理装置によるノイズの除去の処理を説明する。
【0636】
ステップS1001乃至ステップS1004の処理のそれぞれは、ステップS11乃至ステップS14の処理のそれぞれと同様なので、その説明は省略する。
【0637】
ステップS1005において、ノイズ除去部1001は、動き推定部104から供給された動きベクトルを基に、前景背景分離部103から供給された前景成分画像のノイズを除去する。ノイズを除去する処理の詳細は、図91のフローチャートを参照して後述する。
【0638】
ステップS1006において、信号処理装置は、画面全体について処理を終了したか否かを判定し、画面全体について処理を終了していないと判定された場合、ステップS1005に進み、ノイズ除去の処理を繰り返す。
【0639】
ステップS1006において、画面全体について処理を終了したと判定された場合、処理は終了する。
【0640】
このように、信号処理装置は、前景成分画像からノイズを除去することができる。
【0641】
図91は、ステップS1005の処理に対応する、ノイズ除去部1001による、前景成分画像のノイズの除去の処理を説明するフローチャートである。
【0642】
ステップS1011において、フレームメモリ1011−1乃至1011−Nは、フレーム毎の前景成分画像を記憶する。フレームメモリ1011−1乃至1011−Nは、それぞれ、記憶している前景成分画像を、動き補償部1012−1乃至1012−Nのいずれかに供給する。
【0643】
ステップS1012において、動き補償部1012−1乃至1012−Nは、それぞれ、動き推定部104から供給された動きベクトルを基に、フレーム毎の前景成分画像を動き補償する。
【0644】
ステップS1013において、平均画素値算出部1013は、動き補償された前景成分画像の画素値の平均値を算出して、算出した平均値を前景成分画像に設定することにより、前景成分画像からノイズを除去し、ノイズが除去された前景成分画像を出力して、処理は終了する。
【0645】
このように、ノイズ除去部1001は、前景成分画像からノイズを除去することができる。
【0646】
以上のように、図88に構成を示す信号処理装置は、前景成分画像と背景成分画像とを分離し、分離した前景成分画像のノイズを除去することができる。
【0647】
なお、混合比αは、画素値に含まれる背景の成分の割合として説明したが、画素値に含まれる前景の成分の割合としてもよい。
【0648】
また、前景となるオブジェクトの動きの方向は左から右として説明したが、その方向に限定されないことは勿論である。
【0649】
以上においては、3次元空間と時間軸情報を有する現実空間の画像をビデオカメラを用いて2次元空間と時間軸情報を有する時空間への射影を行った場合を例としたが、本発明は、この例に限らず、より多くの第1の次元の第1の情報を、より少ない第2の次元の第2の情報に射影した場合に、その射影によって発生する歪みを補正したり、有意情報を抽出したり、またはより自然に画像を合成する場合に適応することが可能である。
【0650】
なお、センサは、CCDに限らず、固体撮像素子である、例えば、BBD(Bucket Brigade Device)、CID(Charge Injection Device)、CPD(Charge Priming Device)、またはCMOS(Complementary Mental Oxide Semiconductor)センサでもよく、また、検出素子がマトリックス状に配置されているセンサに限らず、検出素子が1列に並んでいるセンサでもよい。
【0651】
本発明の信号処理を行うプログラムを記録した記録媒体は、図1に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク51(フロッピ(登録商標)ディスクを含む)、光ディスク52(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク53(MD(Mini-Disc)(商標)を含む)、もしくは半導体メモリ54などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM22や、記憶部28に含まれるハードディスクなどで構成される。
【0652】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0653】
【発明の効果】
本発明の画像処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラムによれば、オブジェクトの混ざり合いを考慮した、より正確な動きベクトルを検出することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る信号処理装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】信号処理装置を示すブロック図である。
【図3】センサによる撮像を説明する図である。
【図4】画素の配置を説明する図である。
【図5】検出素子の動作を説明する図である。
【図6】動いている前景に対応するオブジェクトと、静止している背景に対応するオブジェクトとを撮像して得られる画像を説明する図である。
【図7】背景領域、前景領域、混合領域、カバードバックグラウンド領域、およびアンカバードバックグラウンド領域を説明する図である。
【図8】静止している前景に対応するオブジェクトおよび静止している背景に対応するオブジェクトを撮像した画像における、隣接して1列に並んでいる画素の画素値を時間方向に展開したモデル図である。
【図9】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図10】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図11】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図12】前景領域、背景領域、および混合領域の画素を抽出した例を示す図である。
【図13】画素と画素値を時間方向に展開したモデルとの対応を示す図である。
【図14】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図15】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図16】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図17】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図18】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図19】動きボケの量の調整の処理を説明するフローチャートである。
【図20】領域特定部101の構成の一例を示すブロック図である。
【図21】前景に対応するオブジェクトが移動しているときの画像を説明する図である。
【図22】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図23】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図24】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図25】領域判定の条件を説明する図である。
【図26】領域特定部101の領域の特定の結果の例を示す図である。
【図27】領域特定部101の領域の特定の結果の例を示す図である。
【図28】領域特定の処理を説明するフローチャートである。
【図29】領域特定部101の構成の他の一例を示すブロック図である。
【図30】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図31】背景画像の例を示す図である。
【図32】2値オブジェクト画像抽出部302の構成を示すブロック図である。
【図33】相関値の算出を説明する図である。
【図34】相関値の算出を説明する図である。
【図35】2値オブジェクト画像の例を示す図である。
【図36】時間変化検出部303の構成を示すブロック図である。
【図37】領域判定部342の判定を説明する図である。
【図38】時間変化検出部303の判定の例を示す図である。
【図39】領域判定部103の領域特定の処理を説明するフローチャートである。
【図40】領域判定の処理の詳細を説明するフローチャートである。
【図41】混合比算出部102の構成の一例を示すブロック図である。
【図42】理想的な混合比αの例を示す図である。
【図43】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図44】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図45】前景の成分の相関を利用した近似を説明する図である。
【図46】C,N、およびPの関係を説明する図である。
【図47】推定混合比処理部401の構成を示すブロック図である。
【図48】推定混合比の例を示す図である。
【図49】混合比算出部102の他の構成を示すブロック図である。
【図50】混合比の算出の処理を説明するフローチャートである。
【図51】推定混合比の演算の処理を説明するフローチャートである。
【図52】混合比αを近似する直線を説明する図である。
【図53】混合比αを近似する平面を説明する図である。
【図54】混合比αを算出するときの複数のフレームの画素の対応を説明する図である。
【図55】混合比推定処理部401の他の構成を示すブロック図である。
【図56】推定混合比の例を示す図である。
【図57】カバードバックグラウンド領域に対応するモデルによる混合比推定の処理を説明するフローチャートである。
【図58】動き推定部104の構成を示すブロック図である。
【図59】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図60】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図61】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図62】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図63】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図64】動きベクトルの算出の処理を説明する図である。
【図65】相関値を算出するためのブロックを説明する図である。
【図66】動きベクトルの検出の処理を説明するフローチャートである。
【図67】前景背景分離部103の構成の一例を示すブロック図である。
【図68】入力画像、前景成分画像、および背景成分画像を示す図である。
【図69】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図70】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図71】画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図72】分離部601の構成の一例を示すブロック図である。
【図73】分離された前景成分画像、および背景成分画像の例を示す図である。
【図74】前景と背景との分離の処理を説明するフローチャートである。
【図75】動きボケ調整部105の構成の一例を示すブロック図である。
【図76】処理単位を説明する図である。
【図77】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図78】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図79】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図80】前景成分画像の画素値を時間方向に展開し、シャッタ時間に対応する期間を分割したモデル図である。
【図81】動きボケ調整部105の他の構成を示す図である。
【図82】動きボケ調整部105による前景成分画像に含まれる動きボケの量の調整の処理を説明するフローチャートである。
【図83】動きボケ調整部105の構成の他の一例を示すブロック図である。
【図84】画素値と前景の成分のとの対応を指定するモデルの例を示す図である。
【図85】前景の成分の算出を説明する図である。
【図86】前景の成分の算出を説明する図である。
【図87】前景の動きボケの量の調整の処理を説明するフローチャートである。
【図88】信号処理装置の他の構成を示すブロック図である。
【図89】ノイズ除去部1001の構成を示すブロック図である。
【図90】信号処理装置によるノイズの除去の処理を説明するフローチャートである。
【図91】前景成分画像のノイズの除去の処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
21 CPU, 22 ROM, 23 RAM, 26 入力部, 27 出力部,28 記憶部, 29 通信部, 51 磁気ディスク, 52 光ディスク, 53 光磁気ディスク, 54 半導体メモリ, 101 領域特定部, 102 混合比算出部, 103 前景背景分離部, 104 動き推定部, 105 動きボケ調整部, 106 選択部, 201 フレームメモリ, 202−1乃至202−4 静動判定部, 203−1乃至203−3 領域判定部, 204 判定フラグ格納フレームメモリ, 205 合成部, 206 判定フラグ格納フレームメモリ, 301 背景画像生成部, 302 2値オブジェクト画像抽出部, 303 時間変化検出部, 321 相関値演算部,322 しきい値処理部, 341 フレームメモリ, 342 領域判定部, 361 ロバスト化部, 381 動き補償部, 382 スイッチ, 383−1乃至383−N フレームメモリ、 384−1乃至384−N 重み付け部, 385 積算部, 401 推定混合比処理部, 402 推定混合比処理部, 403 混合比決定部, 421 フレームメモリ, 422 フレームメモリ, 423 混合比演算部, 441 選択部, 442 推定混合比処理部, 443 推定混合比処理部, 444 選択部, 461 遅延回路, 462 足し込み部, 463 演算部, 501 フレームメモリ,502 フレーム差分演算部, 503 動き補償部, 504 フレームメモリ, 505 動きベクトル生成部, 506 相関値演算部, 507 最大値判定部, 601 分離部, 602 スイッチ, 603 合成部, 604 スイッチ, 605 合成部, 621 フレームメモリ, 622 分離処理ブロック, 623 フレームメモリ, 631 アンカバード領域処理部, 632 カバード領域処理部, 633 合成部, 634 合成部, 801 処理単位決定部, 802 モデル化部, 803 方程式生成部, 804 足し込み部, 805 演算部, 806 動きボケ付加部, 807選択部, 821 選択部, 901 処理単位決定部, 902 モデル化部, 903 方程式生成部, 904 演算部, 905 補正部, 906動きボケ付加部, 907 選択部, 1001 ノイズ除去部, 1011−1乃至1011−N フレームメモリ, 1012−1乃至1012−N 動き補償部, 1013 平均画素値算出部
Claims (9)
- 時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理する画像処理装置において、
注目フレームとした前記入力画像とその1つ前及び後に取得された前記入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の前記画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、前記注目フレームと前記第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、前記注目フレームと前記第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、前記注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、前記第1の隣接フレームとその1つ前に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果と、前記第2の隣接フレームとその1つ後に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して前記背景オブジェクト成分から前記前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前記前景オブジェクト成分から前記背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定手段と、
前記注目フレームの前記混合領域の注目画素の画素値がC、前記第1の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がP、前記第2の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、前記注目画素が前記カバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、前記注目画素が前記アンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、前記注目画素の、前記前景オブジェクト成分と前記背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定手段と、
所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成手段と、
前記注目画素の画素値から、前記第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に前記混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、前記注目画素の画素値から、前記第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ前記混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出手段と、
前記注目画素から前記候補ベクトルに対応する前記第2の隣接フレームの画素の前記第2の差分と、前記第1の差分との相関を、前記複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算手段と、
前記複数の候補ベクトルそれぞれに対応する前記相関のなかで、相関が最大となる前記候補ベクトルを検出し、前記注目フレームの前記注目画素に対応する前記動きベクトルとして出力する動きベクトル決定手段と
を含むことを特徴とする画像処理装置。 - 前記相関値演算手段は、前記相関として、前記第1の差分と前記第2の差分の絶対値を演算する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記相関値演算手段は、前記相関として、前記注目画素を中心とする複数画素からなる注目ブロック内の各画素の前記第1の差分と、前記第2の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素を中心とする複数画素からなる対応ブロック内の各画素の前記第2の差分の、対応する画素どうしの差分絶対値和を演算する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記混合比を基に、前記混合領域から、少なくとも前記前景オブジェクトを分離する分離手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記動きベクトルを基に、分離された前記前景オブジェクトの動きボケの量を調整する動きボケ調整手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 前記動きベクトルを基に、分離された前記前景オブジェクトのノイズを除去するノイズ除去手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。 - 時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理する画像処理方法において、
注目フレームとした前記入力画像とその1つ前及び後に取得された前記入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の前記画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、前記注目フレームと前記第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、前記注目フレームと前記第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、前記注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、前記第1の隣接フレームとその1つ前に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果と、前記第2の隣接フレームとその1つ後に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して前記背景オブジェクト成分から前記前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前記前景オブジェクト成分から前記背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、
前記注目フレームの前記混合領域の注目画素の画素値がC、前記第1の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がP、前記第2の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、前記注目画素が前記カバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、前記注目画素が前記アンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、前記注目画素の、前記前景オブジェクト成分と前記背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、
所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、
前記注目画素の画素値から、前記第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に前記混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、前記注目画素の画素値から、前記第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ前記混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、
前記注目画素から前記候補ベクトルに対応する前記第2の隣接フレームの画素の前記第2の差分と、前記第1の差分との相関を、前記複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、
前記複数の候補ベクトルそれぞれに対応する前記相関のなかで、相関が最大となる前記候補ベクトルを検出し、前記注目フレームの前記注目画素に対応する前記動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータに、
時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像のうち、注目フレームとした前記入力画像とその1つ前及び後に取得された前記入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の前記画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、前記注目フレームと前記第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、前記注目フレームと前記第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、前記注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、前記第1の隣接フレームとその1つ前に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果と、前記第2の隣接フレームとその1つ後に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して前記背景オブジェクト成分から前記前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前記前景オブジェクト成分から前記背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、
前記注目フレームの前記混合領域の注目画素の画素値がC、前記第1の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がP、前記第2の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、前記注目画素が前記カバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、前記注目画素が前記アンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、前記注目画素の、前記前景オブジェクト成分と前記背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、
所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、
前記注目画素の画素値から、前記第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に前記混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、前記注目画素の画素値から、前記第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ前記混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、
前記注目画素から前記候補ベクトルに対応する前記第2の隣接フレームの画素の前記第2の差分と、前記第1の差分との相関を、前記複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、
前記複数の候補ベクトルそれぞれに対応する前記相関のなかで、相関が最大となる前記候補ベクトルを検出し、前記注目フレームの前記注目画素に対応する前記動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップと
を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 時間積分効果を有する所定数の画素を有する撮像素子によって取得された所定数の画素からなる入力画像を処理させるコンピュータに、
注目フレームとした前記入力画像とその1つ前及び後に取得された前記入力画像である第1の隣接フレーム及び第2の隣接フレームとの間で、同じ位置の前記画素の画素値の差分の絶対値と予め定められた閾値とを比較することで、前記注目フレームと前記第1の隣接フレームとの間の動きの有無、及び、前記注目フレームと前記第2の隣接フレームとの間の動きの有無を判定し、その判定結果に基づいて、前記注目フレームの、前景オブジェクトを構成する前景オブジェクト成分と、背景オブジェクトを構成する背景オブジェクト成分とが混合されてなる混合領域を特定し、さらに、前記第1の隣接フレームとその1つ前に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果と、前記第2の隣接フレームとその1つ後に取得された前記入力画像との間の前記画素の動きの有無の判定結果も用いて、特定した混合領域が、時間の経過に対応して前記背景オブジェクト成分から前記前景オブジェクト成分になる領域であるカバードバックグラウンド領域、または、時間の経過に対応して前記前景オブジェクト成分から前記背景オブジェクト成分になる領域であるアンカバードバックグラウンド領域のいずれであるかを特定し、特定された領域を示す領域情報を出力する領域特定ステップと、
前記注目フレームの前記混合領域の注目画素の画素値がC、前記第1の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がP、前記第2の隣接フレームの前記注目画素に対応する画素の画素値がNであるとき、前記注目画素が前記カバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-N)/(P-N)、前記注目画素が前記アンカバードバックグラウンド領域の画素であれば、混合比α=(C-P)/(N-P)により、前記注目画素の、前記前景オブジェクト成分と前記背景オブジェクト成分との混合の比率を示す混合比を推定する混合比推定ステップと、
所定の範囲内の大きさと角度の複数の組み合わせにより、検出すべき動きベクトルの候補としての複数の候補ベクトルを生成する候補ベクトル生成ステップと、
前記注目画素の画素値から、前記第1の隣接フレームの対応する画素の画素値に前記混合比を乗じた値を減算して得られる第1の差分を算出すると共に、前記注目画素の画素値から、前記第2の隣接フレームの各画素の画素値にそれぞれ前記混合比を乗じた値を減算して得られる複数の第2の差分を算出する差分算出ステップと、
前記注目画素から前記候補ベクトルに対応する前記第2の隣接フレームの画素の前記第2の差分と、前記第1の差分との相関を、前記複数の候補ベクトルそれぞれについて演算する相関演算ステップと、
前記複数の候補ベクトルそれぞれに対応する前記相関のなかで、相関が最大となる前記候補ベクトルを検出し、前記注目フレームの前記注目画素に対応する前記動きベクトルとして出力する動きベクトル決定ステップと
を実行させるためのプログラム。
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