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JP4596782B2 - 車両の走行中にタイヤを監視する方法およびシステム - Google Patents
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JP4596782B2 - 車両の走行中にタイヤを監視する方法およびシステム - Google Patents

車両の走行中にタイヤを監視する方法およびシステム Download PDF

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Description

本発明はタイヤが装着された自動車の走行中にタイヤの挙動を監視する方法およびシステムに関する。また、本発明は車両を制御する方法に関する。
タイヤ内に配置された加速度計を用いるタイヤ監視システムはすでに提案されている。
欧州特許出願第887,211号は車両のタイヤに対するタイヤ監視システムを記載している。このシステムは、タイヤに関して作動可能に配置されて、タイヤの変形に対応するフットプリントの通過中に電気パルスを生成するセンサ装置と、タイヤの一回転の持続時間に対する前記電気パルスの持続の比率を計算する手段と、前記比率を車両内に配置された評価ユニットに伝達する手段とを備えている。センサ装置は、前記電気パルスが前記フットプリント通過の入る側の第1最大値と出る側の第2最大値を表すように、前記タイヤのトレッド区域内に配置される。センサ装置はトレッドによって支持される加速度の大きさを測定する加速度計であってもよい。この‘211特許出願において開示された解決策の目的は特にトラックタイヤに対して最適な性能を得るためにタイヤの撓みを監視することにある。
米国特許第6,204,758号は遠隔式モニタシステムに用いられるタイヤモニタを記載している。タイヤモニタはそのタイヤモニタの加速度を検出する加速度計を備えている。タイヤモニタの位置情報は加速度に応じて決定される。このようにして、タイヤの位置情報は自動的に決定され、システムはタイヤの位置と関連する空気圧のようなタイヤ特性データを表示することができる。さらに具体的には、タイヤモニタはハウジングとバルブステムを備え、車両の車輪に取り付けられるように構成されている。バルブステムは、空気を流入させて、タイヤを膨らませ、またタイヤ圧を手動によってチェックするために、開動作される。それ以外は、バルブステムは通常閉状態を維持してタイヤを密封する。タイヤモニタは半径方向加速度計、接線加速度計、ヨー(yaw)加速度計、および圧力センサを備えている。
PCT特許出願第98/56606号は、走行している自動車のタイヤを監視する方法、および特に、車輪に取り付けられたセンサと、センサから得られた指示を車両に伝達する連結手段と、電源手段とを備える装置を開示している。センサはタイヤの走行トレッドまたはその近傍に埋設される加速度に敏感な小型センサである。車輪に取り付けられた連結手段は、走行トレッドが地面と接触したときに行なわれる測定に関係する指示を伝達する。さらに具体的には、発明者は速度Vで走行する半径Rを有するタイヤについて考察している。負荷時において長さLを有するタイヤ部分BCが地面と接触する。部分BCの外側の点Aにおいて、遠心半径方向加速度はV2/Rである。一方、点BとCとの間において、遠心半径方向加速度は実質的にゼロであり、地面に対するタイヤの差分速度は実質的にゼロである。加速度計をタイヤ内に埋設することによって、部分BCが検出できる。発明者によって開示されているこの種の測定を行なう目的はタイヤが膨張下にある可能性を検出することにある。
本願特許出願人は車両に取り付けられたタイヤの動的挙動を監視する課題に直面してきた。さらに具体的には、本願特許出願人は車両に取り付けられた回転するタイヤから、
a)車両によって実施されている操作(例えば、コーナリング、ブレーキングなど)を識別するために、
b)前記操作中に臨界状態(critical condition)に到達しているかどうかを示すために、
c)b)の場合に、車両を制御するために反作用を生じさせるように適合された信号、例えば、運転者への警報信号または車両の自動制御システムを作動させるように適合された信号を生成するために、
有用である情報を導き出す課題に直面してきた。
本願特許出願人は、タイヤのトレッド区域に対応して配置される加速度センサによってなされる測定が、このような情報を導き出すことができることを見出した。さらに具体的には、本願特許出願人は、このような情報はタイヤのトレッド区域に対応して実質的にタイヤの同一の子午面(すなわち、タイヤの回転軸を含む面)に沿って配置された少なくとも2つの加速度センサによって導き出せることを見出した。加速度センサは、タイヤと地面との間の全相互作用領域内(in the whole interaction region)における変形を表す信号をもたらす。次に、変形中の変動を分析することによって、行なわれている操作を識別することができる。好ましい実施態様において、3つの加速度センサがタイヤのトレッド区域と対応して同一の子午面に実質的に配置される。最初のものは実質的にタイヤの赤道面に配置され、他の2つはトレッド区域の肩領域(すなわち、タイヤの赤道面と側壁間に配置されたトレッド区域の部分)に配置される。
第1態様において、本発明は、走行中にタイヤを監視する方法であって、前記タイヤはトレッド区域を有しており、
−少なくとも一時的に、前記タイヤの子午面に位置する前記タイヤのトレッド区域の第1点の加速度プロファイルを表す第1曲線を取得し、記憶するステップと、
−少なくとも一時的に、前記子午面に実質的に位置する前記タイヤのトレッド区域の第2点の加速度プロファイルを表す少なくとも第2曲線を取得し、記憶するステップと、
−前記第1および第2曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較し、前記タイヤの動的挙動を決定するステップと
を含む方法に関する。
好ましくは、本方法は、
−少なくとも一時的に、実質的に前記子午面に位置する前記タイヤのトレッド区域の第3点の加速度プロファイルを表す少なくとも第3曲線を取得し、記憶するステップをさらに含む。
前記比較ステップは前記第1、第2、および第3曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較することを含んでいてもよい。
好ましくは、前記第1点は前記トレッド区域の第1肩領域に位置してもよい。
有利には、前記第2点は、前記タイヤの赤道面に関して第1肩領域と対向する前記トレッド区域の第2肩領域に位置してもよい。
前述の第3点は実質的に前記タイヤの赤道面に位置してもよい。
好適な実施態様において、前記第1、第2、および第3点は前記タイヤの内面に位置する。
好ましくは、前記比較ステップは、前記第1曲線の特性ピーク間の距離を前記第2曲線の対応するピーク間の距離と比較することを含む。
あるいは、前記比較ステップは、前記第1曲線と前記第2曲線を前記タイヤの一回転に対して一点ごとに比較することを含んでいてもよい。
あるいは、前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも1つの特性ピークを前記第2曲線の対応する少なくとも1つのピークと比較することを含んでいてもよい。
特に、前記比較ステップは、第1曲線の前記少なくとも1つのピークの振幅を第2曲線の前記対応する少なくとも1つのピークの振幅と比較することを含んでいてもよい。
あるいは、前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも一部の下の面積と前記第2曲線の対応する部分の下の面積を比較することを含んでいてもよい。
あるいは、前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも一部の幅を前記第2曲線の対応する部分の幅と比較することを含んでいてもよい。
第2態様において、本発明は、少なくとも1つの第1センサグループを備えるタイヤであって、前記第1センサグループは前記タイヤの第1円周位置に位置し、前記第1センサグループは、
−前記タイヤの子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第1点と関連付けられる第1加速度センサと、
−実質的に前記子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第2点に関連付けられる少なくとも第2加速度センサと
を備える、タイヤに関する。
好ましくは、前記第1センサグループは、実質的に前記子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第3点と関連付けられる少なくとも第3加速度センサを備える。
好ましくは、前記第1点は前記トレッドの第1肩領域に位置してもよい。
有利には、前記第2点は、前記タイヤの赤道面に関して第1肩領域に対向する前記トレッド区域の第2肩領域に位置してもよい。
前述の第3点は実質的に前記タイヤの赤道面に位置してもよい。
好適な実施態様において、前記第1、第2、および第3点は前記タイヤの内面に位置する。
特に、前記第1、第2、および第3点は、5°以下の角度、好ましくは、3°以下の角度、さらに好ましくは、1°以下の角度だけ位置がずれていてもよい。
好ましくは、前記第1および第2点は、タイヤの赤道面から、全トレッド幅の15%から30%間の距離、さらに好ましくは、18%から28%の間の距離、さらに好ましくは、20%から25%の間の距離に配置される。
本発明の第2態様によるタイヤは、前記1円周部から所定角度だけ離間して、前記タイヤの第2円周部に位置する、少なくとも第2センサグループをさらに備えていてもよい。
好適な実施態様において、本発明の第2態様によるタイヤは、少なくとも第3センサグループをさらに備える。第1、第2、および第3センサグループは実質的に同一の角度だけ互いに離間する。
前記加速度センサの各々は精緻化ユニット(elaboration unit)を備えていてもよい。
第3態様において、本発明はリムとタイヤとを備える車両用車輪に関する。このタイヤに関して、前述の内容を参照されたい。
車輪は前記リムに関連付けられるさらなる加速度センサを備えていてもよい。
第4態様において、本発明は、走行中のタイヤを監視するシステムであって、少なくとも第1センサグループと、少なくとも前記第1センサグループと関連付けられる受信ユニットとを含むタイヤを備えており、前記第1センサグループは、
−前記タイヤの子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第1点と関連付けられる第1加速度センサと、
−実質的に前記子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第2点と関連付けられる少なくとも第2加速度センサと
を備える、システムに関する。
前記受信ユニットは受信機と精緻化ユニットを備えていてもよい。
システムに含まれるタイヤに関して、前述の内容を参照されたい。
第5態様において、本発明は、車両を制御する方法において、
−車両に取り付けられた少なくとも1つのタイヤに、前記タイヤのトレッド区域の第1点と関連付けられる少なくとも第1加速度センサと、前記トレッド区域の第2点と関連付けられる少なくとも第2加速度センサとを設けるステップであって、前記第1および第2点は前記タイヤの同一の子午面に実質的に位置する、ステップと、
−少なくとも一時的に、前記第1加速度センサからの少なくとも第1加速度曲線と、前記第2加速度センサからの少なくとも第2加速曲線とを取得し、記憶するステップと、
−前記第1および第2曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較するステップと、
−前記比較から前記車両の操作を識別するステップと
を含む方法に関する。
本方法は、
−前記比較から前記操作中に臨界状態に到達しているかどうかを示すステップと、
−もし臨界状態に到達している場合、車両を制御するために反作用を生じさせるのに適した信号を生成するステップと
をさらに含んでいてもよい。
一実施態様において、前記信号は車両の運転者に対して警報を作動させるように適合されていてもよい。
他の実施態様において、前記信号は車両の自動制御システムを作動させるように適合されていてもよい。
本発明の特徴および利点は添付の図面に示された実施態様を参照することによって明らかになるであろう。
図1は複数の構成要素、主として2つのビードで終端するカーカスによって形成される内側中空のトロイダル構造を備える例示的なタイヤ1を示している。2つのビードは、各々、タイヤを対応する支持リムに固定するためにカーカスの内周端に沿って形成されている。タイヤ1は典型的には前記ビード内に挿入される少なくとも1対のビードコアと呼ばれる環状の補強コアを備えている。カーカスはトロイダル外形に応じて1つのビードから他のビードに軸方向に延在する織物または金属コードを備える少なくとも1つの補強プライによって形成される支持構造を有している。補強プライの端部は対応するビードコアと関連付けられている。ラジアルタイヤにおいて、前述のコードは基本的にタイヤの回転軸を含む面内に存在する。
このカーカスのクラウンに、通常ゴムが被せられた繊維の1つ以上のストリップが重ね巻きされた、ベルト構造として知られる環状構造が配置されている。エラストマ材料から製造されるトレッドも追加的に設けられている。トレッドはベルト構造の周囲に巻かれ、通常、道路に対するタイヤの回転接触のためのレリーフパターンが成形されている。エラストマ材料から製造される2つの側壁も、各々が対応するビードの外端から半径方向外方に延在し、カーカスの軸方向において互いに向き合う位置に配置されている。
チューブレスタイヤにおいて、カーカスの内面は通常少なくとも1つのライナ層、すなわち、気密のエラストマ材料の1つ以上の層によって被覆されている。タイヤ1は、タイヤの特定の設計に応じて、エッジ、ストリップ、および充填剤のような他の公知の要素をさらに備えていてもよい。
本明細書の趣旨によれば、「エラストマ材料」という用語は、少なくとも内部に分散された充填剤および硬化材や処理助剤などのような一般的な従来の添加物を有する少なくともエラストマポリマーを含むゴム組成物を架橋させることによって得られる材料を指すものとする。これらのすべての要素の組合せによって、タイヤの変形に対する弾性、剛性、および抵抗のような機械的特性が決定され、それらが、タイヤに付加される力の系と、タイヤが受けるその力の系に対応する変形の大きさとの間の関係を構成する。
本発明の一態様は、タイヤの特定の点における加速度の変動を所定の時間間隔でリアルタイムに測定することに関する。前記変動は、運動しているタイヤと地面との間の相互作用および運動中のタイヤ自身の変形に関係がある。この目的のため、前記加速度を測定することができる少なくとも2つのセンサが、タイヤ1内の同一の子午面に実質的に沿って配置される。本発明の趣旨によれば、「同一の子午面に実質的に沿って」という表現は、前記子午面に関する加速度センサのある量の位置ずれを意味し、この位置ずれは加速度センサの位置によって規定される子午面間の角度で表すことができる。好ましくは、許容される位置ずれは5°以下の、さらに好ましくは、3°以下の、さらに好ましくは、1°以下の角度に対応してもよい。さらに具体的には、センサはタイヤ1のトレッド区域Tに対応して、すなわち、タイヤ1の側壁間に軸方向に延在するタイヤ1の部分に配置される(図1を参照)。好ましくは、少なくとも3つの加速度センサはタイヤ1の実質的に同一の子午面に沿って配置される。
図1に示される実施態様において、3つのセンサ11、12、13はタイヤ1の内面、すなわち、ライナ内面に配置されている。第1センサ11はタイヤ1の赤道面に実質的に沿って配置されている。2つの他のセンサ12、13は、タイヤ1の実質的に同一の子午面において、トレッド区域の肩領域、すなわち、タイヤ1の赤道面とそれぞれの側壁間に配置されている。以下、これらは左肩センサ12および右肩センサ13と呼ぶ。以下に具体的に述べるように、前記配置によって、タイヤと道路との間の全相互作用区域の全体的な挙動を監視することができる。例えば、タイヤがコーナリング動作をしている時、2つのセンサ12および13からの導き出される信号は相対的に変化する。タイヤと道路との間の全相互作用区域の良好な監視を確保するために、加速度センサはある距離だけ離間されるべきである。しかし、トレッド区域の肩領域に配置される加速度センサに関して、それらは走行の殆どあらゆる状態において信号をもたらすことができるように、側壁から十分に離れて配置されるべきである。この点に関して、例えば、キャンバーのような車両の調整と車両の特定の操作(例えば、急な曲がり操作)が組み合わさると、トレッドの側壁に近い部分と地面との間の相互作用の一部が一時的に失われる点に留意すべきである。好ましくは、肩加速度センサは、タイヤの赤道面から、トレッド幅の15%から30%の間、好ましくは、18%から28%の間、さらに好ましくは、20%から25%の間の距離に配置されるべきである。例えば、195mmのトレッド幅を有するタイヤにおいて、2つの肩センサは、各々、赤道面に対して互いに対向する側に、赤道面から45mmの距離に配置されていてもよい。
好ましくは、少なくとも1つの加速度センサは、少なくとも2つの互いに直交する方向に関してタイヤ1のそれぞれの監視される点の加速度を測定する。さらに好ましくは、全ての加速度センサは、少なくとも2つの互いに直交する方向に関して加速度を測定する。例えば、図1において、x、y、およびzの局所軸は3つの方向を表し、これらの方向はそれぞれ、本発明の趣旨によれば、
−前記タイヤの半径方向である、向心方向z、
−前記タイヤの円周に接する方向である、接線方向y、
−前記向心方向と接線方向と直交する方向である、横方向x、
と呼ばれる。測定に好ましい方向は向心方向と接線方向である。
図2において、本発明のさらに他の実施態様が示されている。この実施態様において、いくつかの加速度センサグループ21、22、23がタイヤ1に関連付けられている。加速度センサグループ21、22、23の各々は、図1を参照してすでに開示されているように、タイヤ1の同一の子午面に実質的に沿って配置される加速度センサを備えている。好ましくは、加速度センサグループは、実質的に同一角度で互いに離間した円周位置に位置する。例えば、図2において、実質的に120°の角度で互いに離間した3つの加速度センサグループが示されている。図2の実施態様における各グループ21、22、または23内における加速度センサの配置に関しては、図1を参照してすでに開示されている内容を参照されたい。
図2に示されるような複数の加速度センサグループを用いることによって、車輪の回転の全体を良好に監視できると共に、加速度センサによってなされる測定のさらに良好な精度と信頼性を達成することができる。例えば、タイヤ1の回転中に、第1センサグループによってタイヤと地面の相互作用中の加速度と、第2センサグループによってフットプリントの通過前に位置している点の加速度と、さらに第3センサグループによってフットプリントの通過後に位置する点の加速度とを同時に監視することができる。
加速度センサ11、12、13および/または21、22、23は典型的にはそれぞれのセンサ装置内に収められ得る。センサ装置は、加速度センサに電流を流すバッテリまたは自己発生電源装置(例えば、回転中のタイヤが受けた変形によって電気エネルギーを発生する圧電装置)のような電源と、加速度センサと電源に接続される送信機と、送信機に接続されるアンテナとを備えている。加速度センサ11、12、13および/または21、22、23は典型的にはさらに受信装置に関連付けられている。受信装置は、典型的には、アンテナ、受信機、および精緻化ユニットを備えている。このような受信装置は好ましくは車両に配置されていてもよい。例えば、前記受信装置は車両の車載コンピュータの一部であってもよい。
加速度センサは、タイヤ1のそれらのセンサが関連付けられているそれぞれの点の加速度に対応する信号を生成する。前記信号は、典型的には、無線周波数によって受信機に伝達される。精緻化ユニットは、例えば、揮発性記憶要素、永久記憶要素、およびCPUを有する、プログラム式マイクロプロセッサを備えていてもよい。精緻化ユニットは加速度信号を受信し、前記信号から、どのような種類の操作(例えば、ブレーキング、加速、コーナリングなど)がタイヤまたは車両によってなされているかを識別するのに必要な精緻化を行なう。さらに、それはこのような操作中にタイヤまたは車両によって臨界状態(例えば、アクアプレーニング)が到達しているどうかを導き出すこともできる。このような場合、例えば、運転者によるかまたは車両の自動制御システムによって、車両を制御するために反作用を生じさせる(cause a counter-action)信号が生成される。
タイヤによってなされる操作を加速度の測定値から識別すると共に臨界状態に到達しているかどうかを予測するのに必要な精緻化は、タイヤ1の同一の子午面に実質的に配置された2つの加速度センサによって測定された信号の比較を含んでいる。以下に示すように、単一の加速度センサによってなされる測定は前述の目的のための十分な情報を与えることができない。
例えば、図3a、3b、3cは図1の実施態様に示されるようにタイヤ内に配置された加速度センサによって得られた加速度信号に対して行われた精緻化の結果を示している。3つの加速度センサは195/65R15 ピレリ(Pirelli)TM P6(登録商標)タイヤ内に配置された。タイヤは2.2バールの圧力で膨張され、約3700Nの負荷が掛けられ、車両の前部の右車軸に取り付けられた。図3の3つの曲線に示される結果は、約80km/hの速度で車が走行する経路であって、150mの直進とそれに続く約120mの半径の左へのカーブからなる経路を示している。
図3aは左肩加速度センサ12(図1を参照)によって得られた信号に対してなされた精緻化を示し、図3bは中央加速度センサ11(図1を参照)によって得られた信号に対してなされた精緻化を示し、図3cは右肩加速度センサ13(図1を参照)によって得られた信号に対してなされた精緻化を示す。さらに具体的には、図3a、3b、3cの曲線は、上記の経路中におけるタイヤの回転数#に対する、接線加速度aTの測定値から導き出される接触長さ(contact length)を示している。図4は接線方向における加速度センサによって測定された典型的な信号における接触長さの下の経路に対応する部分の拡大を示している(加速度対時間)。図4に示される(測定している加速度センサが接触長さの下を通過する経路の始端と終端に対応する)2つの不連続部間の測定曲線における点の数npiを計測することによって、またサンプリング周波数、タイヤの半径、およびタイヤの角速度を取得することによって、図3a、3b、3cの接触長さ、すなわち、プロットされた量を導き出すことができる。接触長さは、前述の特許出願EP887,211号明細書とWO第98/56606号の教示によって、向心加速度の測定値から導き出されてもよい。
最初に、本発明者らは図3に示されるプロットの内、タイヤ内に配置された単一の加速度センサから導き出される測定値に対応する単一のプロット、例えば、タイヤの赤道面に配置された加速度センサによってなされた測定値から導き出された図3bのプロットを考察する。そのプロットの結果として、接触長さはプロットの第1部分内において実質的に変化せずに約125mmに維持され、第2部分において約140mmの値に増加する。接触長さにおける増加の始端は走行経路中のカーブの始端に対応する。しかし、図3bに示される曲線だけでは、どのような種類の操作(この場合、コーナリング)がなされるかについて具体的な情報は導き出せない。実際、図3bに示される接触長さの増大は、例えば、ブレーキングまたは他の例としてタイヤ内の圧力減少によるタイヤを支持する車輪に掛かる負荷の増大に対応し得る。従って、正確な操作を識別することができる完全な情報は単一の加速度センサの測定によっては導き出すことができない。
これに反して、図3の3つの曲線を比較することによって、車両のコーナリングが検出され得る。実際、図3a、3b、3cのプロットの走行経路の直線部分に対応する第1部分において、右肩加速度センサによってなされた測定値から導き出される接触長さは、車両のキャンバー調整によって、他の加速度センサによってなされた測定値から導き出される接触長さよりも低い。プロット3a、3b、3cの中央部における、走行経路のカーブ部分の始端において、接触長さが種々異なっていることが観察される。特に、カーブした走行経路中に車両が受ける横方向スラストの結果として、右肩加速度センサによって測定された接触長さが著しく大きくなっている。図1に示される実施態様に従って配置された3つの加速度センサによってなされた測定値がこのように異なるので、信号間または信号から導き出されるパラメータ(例えば、接触長さ)間を比較することによって、車両のコーナリング操作を検出することができる。さらに、この比較は、検出された信号間または検出された操作におけるパラメータ間の異常な差に対応して、臨界状態に到達しているかどうかを見出すことができる。
本発明によれば、タイヤ内に含まれる異なる加速度センサによって得られる信号から多くの種類の比較を行なうことができる。異なるセンサによって得られる加速度対時間を表す加速度曲線間を比較する例として、
−タイヤの一回転に対する一点ごとの2つの曲線の完全な比較、
−第1曲線のいくつかの特性ピークと第2曲線の対応する特性ピークの比較、特にピーク振幅数に関する比較、
−第1曲線下(またはその一部の下)の全面積と第2曲線下(またはその対応する部分の下)の対応する全面積の比較、
−第1曲線の一部の幅と第2曲線の対応する部分の幅との比較
が挙げられる。
前記比較から得られる情報は、自動車の機構の制御作用、例えば、ブレーキシステムの調整(長手方向および/または横方向挙動)や、アクティブサスペンションの調整などの設定に用いることができる。
好適な実施態様において、予め精緻化された信号を車両に配置された受信装置に送信することができるように、精緻化ユニットは、対応する加速度センサと関連付けられる各センサ装置内に配置されていてもよい。この場合、受信装置の精緻化ユニットはすべての加速度センサから入力される予め精緻化された信号を収集し、本発明に従って予め精緻化された異なる信号間の必要な比較を行なう。例えば、このような予め精緻化された信号は、加速度曲線から導き出されるパラメータ(例えば、ピーク振幅またはピーク間距離)を含んでいてもよい。
好適な実施態様において、加速度センサ11、12、13および/または21、22、23を備えるセンサ装置は、タイヤの内面にライナ層と接触させて配置される。このような配置は好ましい。何故なら、単純な設置プロセスによって、センサの位置の精緻な制御を行ない得るからである。センサ11、12、13および/または21、22、23は、接着剤または機械的手段によって内面に取り付けられてもよい。あるいは、1つ以上の前記加速度センサは、製造プロセス中にタイヤのライナ層内、トレッドバンド層内、カーカス内、またはベルト内に挿入されてもよい。
さらに他の実施態様(図示せず)において、少なくとも1つの他の加速度センサが、車輪のリムに配置されたセンサ装置内に配置されていてもよい。この場合、リムセンサによって測定される加速度とトレッド区域に対応して位置するセンサによって測定された加速度との間の比較によって、例えば、ブレーキング操作中のリムとタイヤ間の相対的な動きの指示(indication)が得られる
タイヤ内に配置される加速度センサの数と配列は、必要とされる仕様に依存する。一般的に、センサの数が多いほど、より良好な監視を行なうことができる。しかし、コスト、総付加荷重、精緻化の要件/能力などとの兼ね合いが考慮されるべきである。
例えば、図5は2.2バールの圧力で膨張され、4500Nの負荷が掛けられた205/55/R16 PirelliTM P7(登録商標)タイヤのトレッド区域の右肩および左肩部に配置された2つの加速度センサによって向心方向において測定された加速度曲線を示している。これは中央加速度センサ11が除去された図1の実施態様に対応する。図5においてS1と称する第1曲線は図1の右肩センサ13を指し、図5においてS2と称する第2曲線は図1の左肩センサ12を指す。この例示的なタイヤは120km/hの速度で3°の左コーナリング状態下にある。
図示されるように、(図5において見られるピークを含む)タイヤの接触長さを含む領域において、右肩センサ(曲線S1)は左肩センサ(曲線S2)によって測定された加速度よりも大きい加速度を測定する。これはコーナリング状況中でのタイヤの変形による。前記2つのセンサによって測定された加速度間の差を監視することによって、本発明のシステムはコーナリング操作中の問題となる状態を検出することができる。例えば、前記加速度の差と所定の閾値を比較するか、または肩センサによって監視された曲線と前記記憶要素の1つに記憶された参照曲線を(1点ごとに)比較することによって、前記問題となる状態を検出することができる。特定の参照加速度曲線または加速度曲線から導き出されるパラメータの特定の閾値が、精緻化ユニットの揮発性記憶要素または永久記憶要素に、それぞれ一時的または永久的に、記憶されてもよい。参照曲線または閾値パラメータはシステムの設定フェーズ中に記憶されてよく、システムの各加速度センサによって生成されてもよい。
車両の異なるタイヤに関連付けられたセンサから導き出される信号を比較することによって、他の情報が得られる。例えば、車両のブレーキングを完全に監視するために、車両の前側タイヤのセンサから導き出される信号と車両の後側タイヤのセンサから導き出される信号との間の比較がなされてもよい。車両の異なるタイヤに配置されるセンサから導き出される信号間の比較の他の例として、その比較がコーナリング操作中に行なわれてもよい。すなわち、車両の片側のタイヤから導き出される信号間の差が車両の他の側のタイヤから導き出される信号と比較されてもよい。
自動車が道路上を走行中に、好ましくはタイヤの一回転ごとに、種々の加速度曲線が取得される。曲線(または曲線の特性部から導き出されるパラメータの値、例えば、ピーク値)は、相互の比較を行なうために、一時的に記憶されてもよい。さらに、タイヤの一回転において取得されるまたは導き出される曲線またはパラメータが、タイヤの先行する回転において取得または導き出された曲線またはパラメータと、またはタイヤの先行部分と地面との接触中において取得または導き出された曲線またはパラメータと、比較されてもよい(図2を参照)。このようにして、車両の挙動の完全な監視がなされ得る。さらに、(例えば、磨耗またはタイヤの構造的な変形による)タイヤの耐久期間中の主な変化も、異なる時期において(例えば、月に一回)センサ信号によって生じる異なる曲線またはパラメータを比較することによって、検出することができる。
有利には、監視された点の加速度は、車両の他の情報、例えば、車両の速度および/またはタイヤ圧と統合されてもよい。
本発明の好適な実施態様による、ライナの内面に配置された3つの加速度センサを有するタイヤの横断面を概略的に示している。 本発明の他の好適な実施態様による、ライナの内面に配置された3つの加速度センサグループを有するタイヤの赤道面を概略的に示している。 コーナリングするタイヤの車輪回転数に対する接触長さの3つのプロットであって、接触長さは図1によるタイヤ構成における接線加速度の測定値から計算されるプロットを示している。 接線加速度の測定値から導き出された典型的な曲線を示している。 コーナリング状態において、タイヤのトレッド区域の肩領域に配置された2つの加速度センサによって測定された向心加速度の2つの曲線を示している。

Claims (37)

  1. 走行中にタイヤ(1)を監視する方法であって、前記タイヤはトレッド区域(T)を有しており、
    −少なくとも一時的に、前記タイヤの子午面に位置する前記タイヤのトレッド区域(T)の第1点(11、12、13)の加速度プロファイルを表す第1曲線を取得し、記憶するステップと、
    −少なくとも一時的に、前記子午面に実質的に位置する前記タイヤのトレッド区域の第2点(11、12、13)の加速度プロファイルを表す少なくとも第2曲線を取得し、記憶するステップと、
    −前記第1および第2曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較し、前記タイヤの動的挙動を決定するステップと
    −前記比較から前記タイヤが取り付けられた車両の操作を識別するステップと、
    を含む方法。
  2. −少なくとも一時的に、実質的に前記子午面に位置する前記タイヤのトレッド区域の第3点(11、12、13)の加速度プロファイルを表す少なくとも第3曲線を取得し、記憶するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記比較ステップは前記第1、第2、および第3曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較することを含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1点は前記トレッド区域の第1肩領域に位置する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記第2点は、前記タイヤの赤道面に関して第1肩領域と対向する前記トレッド区域の第2肩領域に位置する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第3点は実質的に前記タイヤの赤道面に位置する、請求項2〜3のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第1、第2、および第3点は前記タイヤの内面に位置する、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記比較ステップは、前記第1曲線の特性ピーク間の距離を前記第2曲線の対応するピーク間の距離と比較することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記比較ステップは、前記第1曲線と前記第2曲線を前記タイヤの一回転に対して一点ごとに比較することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも1つの特性ピークを前記第2曲線の対応する少なくとも1つのピークと比較することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記比較ステップは、第1曲線の前記少なくとも1つのピークの振幅を第2曲線の前記対応する少なくとも1つのピークの振幅と比較することを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも一部の下の面積と前記第2曲線の対応する部分の下の面積を比較することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記比較ステップは、前記第1曲線の少なくとも一部の幅を前記第2曲線の対応する部分の幅と比較することを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  14. 少なくとも1つの第1センサグループ(21、22、23)を備えるタイヤ(1)であって、前記第1センサグループは前記タイヤの第1円周位置に位置し、前記第1センサグループは
    −前記タイヤの子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域(T)の第1点と関連付けられる第1加速度センサ(11、12、13)と、
    −実質的に前記子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第2点に関連付けられる少なくとも第2加速度センサ(11、12、13)と
    を備え
    前記第1加速度センサは、前記タイヤの前記トレッド区域(T)の前記第1点の加速度プロファイルを表す第1曲線を取得するように構成され、前記第2加速度センサは、前記タイヤの前記トレッド区域(T)の前記第2点の加速度プロファイルを表す第2曲線を少なくとも取得するように構成される、タイヤ。
  15. 前記第1センサグループは、実質的に前記子午面に位置する、前記タイヤのトレッド区域の第3点と関連付けられる少なくとも第3加速度センサ(11、12、13)を備える、請求項14に記載のタイヤ。
  16. 前記第1点は前記トレッド区域の第1肩領域に位置する、請求項14または15に記載のタイヤ。
  17. 前記第2点は、前記タイヤの赤道面に関して第1肩領域に対向する前記トレッド区域の第2肩領域に位置する、請求項14〜16のいずれか一項に記載のタイヤ。
  18. 前記第3点は実質的に前記タイヤの赤道面に位置する、請求項15〜17のいずれか一項に記載のタイヤ。
  19. 前記第1、第2、および第3点は前記タイヤの内面に位置する、請求項15〜18のいずれか一項に記載のタイヤ。
  20. 前記第1、第2、および第3点は5°以下の角度だけ位置がずれる、請求項15〜19のいずれか一項に記載のタイヤ。
  21. 前記第1、第2、および第3点は3°以下の角度だけ位置がずれる、請求項20に記載のタイヤ。
  22. 前記第1、第2、および第3点は1°以下の角度だけ位置がずれる、請求項21に記載のタイヤ。
  23. 前記第1および第2点は、タイヤの赤道面から、全トレッド幅の15%から30%の間の距離に配置される、請求項14〜22のいずれか一項に記載のタイヤ。
  24. 前記距離は全トレッド幅の18%から28%の間にある、請求項23に記載のタイヤ。
  25. 前記距離は全トレッド幅の20%から25%の間にある、請求項24に記載のタイヤ。
  26. 前記1円周部から所定角度だけ離間して、前記タイヤの第2円周部に位置する、少なくとも第2センサグループ(21、22、23)をさらに備える、請求項14〜25のいずれか一項に記載のタイヤ。
  27. 少なくとも第3センサグループ(21、22、23)をさらに備え、第1、第2、および第3センサグループは実質的に同一の角度だけ互いに離間する、請求項26に記載のタイヤ。
  28. 前記加速度センサの各々は精緻化ユニットを備える、請求項14〜27のいずれか一項に記載のタイヤ。
  29. リムと請求項14〜28のいずれか一項に記載のタイヤとを備える車両用車輪。
  30. 前記リムに関連付けられるさらなる加速度センサを備える、請求項29に記載の車輪。
  31. 走行中のタイヤ(1)を監視するシステムであって、
    請求項14に記載のタイヤ(1)と、
    前記タイヤ(1)の少なくとも前記第1センサグループと関連付けられる受信装置とを含むシステム。
  32. 前記受信装置は受信機と精緻化ユニットとを備える、請求項31に記載のシステム。
  33. 前記タイヤは請求項15〜21のいずれか一項に記載のタイヤである、請求項31または32に記載のシステム。
  34. 車両を制御する方法において、
    請求項14に記載のタイヤ(1)を少なくとも1つ前記車両に取り付けるステップと、
    少なくとも一時的に、前記タイヤの子午面に位置する前記タイヤのトレッド区域(T)の第1点(11、12、13)の加速度プロファイルを表す第1曲線を取得し、記憶するステップと、
    少なくとも一時的に、前記子午面に実質的に位置する前記タイヤのトレッド区域の第2点(11、12、13)の加速度プロファイルを表す少なくとも第2曲線を取得し、記憶するステップと、
    前記第1および第2曲線、またはそれらから導き出されるパラメータを比較し、前記タイヤの動的挙動を決定するステップと、
    前記比較から前記車両の操作を識別するステップと
    を含む方法。
  35. −前記比較から前記操作中に臨界状態に到達しているかどうかを示すステップと、
    −もし臨界状態に到達している場合、車両を制御するために反作用を生じさせるのに適した信号を生成するステップと
    をさらに含む、請求項34に記載の方法。
  36. 前記信号は車両の運転者に対して警報を作動させるように適合されている、請求項35に記載の方法。
  37. 前記信号は車両の自動制御システムを作動させるように適合されている、請求項35に記載の方法。
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