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JP4597210B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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JP4597210B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、動力源から出力される動力の経路に、流体伝動装置およびロックアップクラッチが並列に設けられており、そのロックアップクラッチの係合および解放を制御する油圧制御装置に関するものである。
従来、エンジンの動力を車輪に伝達する場合に、エンジンから車輪に至る動力伝達経路に変速機を配置することが知られており、この変速機として遊星歯車機構を備えた多段変速機を用い、クラッチおよびブレーキなどの摩擦係合装置を動作させることにより、変速機の変速比を切り換える自動変速機が知られている。また、変速機として、ベルトおよびプーリを用いる無段変速機も知られている。このような自動変速機の変速比を、油圧アクチュエータにより制御することも知られており、その技術の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1においては、エンジンの出力軸にトルクコンバータを介して自動変速機が接続されている。また、エンジンにより駆動されるオイルポンプと、電動機により駆動されるオイルポンプとが設けられており、オイルポンプから吐出された圧油が、油圧アクチュエータに供給されて、自動変速機の変速比を制御する構成となっている。さらに、オイルポンプから吐出された圧油のうち、油圧アクチュエータに供給された余剰のオイルが、下流油路を経て自動変速機の潤滑系に供給される構成となっている。その下流油路にはウォーマが配置されており、低温時には、ウォーマにより圧油を温めることができ、油圧アクチュエータに供給する作動油の供給遅れが改善され、良好な運転性を得ることができるものとされている。なお、変速機の作動油を温める技術は、特許文献2ないし4にも記載されている。
特開2006−307950号公報 特開平10−159927号公報 特開平11−22819号公報 特開平4−75424号公報
一方、車両の動力源から車輪に至る動力の伝達経路に、流体伝動装置およびロックアップクラッチが設けられている車両が知られており、ロックアップクラッチが解放されていない場合は、流体伝動装置で滑りが生じるために動力損失が生じる。そこで、ロックアップクラッチを係合させれば動力損失を回避できるが、ロックアップクラッチの係合および解放を制御する油圧室に供給される作動油が温められていても、そのロックアップクラッチの係合および解放を切り換える切替弁自体の作動応答性が相対的に低い場合、ロックアップクラッチの係合時に振動が発生する虞があった。
この発明は上記事情を背景としてなされたものであり、クラッチの伝達トルクを制御するクラッチ制御機構の応答性を向上することの可能な油圧制御装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、第1の回転部材および第2の回転部材をケーシング内に収容し、このケーシングにオイルが供給されて前記第1の回転部材と第2の回転部材との間でオイルの運動エネルギにより動力伝達をおこなう流体伝動装置と、この流体伝動装置と並列に設けられ、かつ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間における伝達トルクを制御するために係合および解放されるロックアップクラッチと、このロックアップクラッチを係合させる油圧が供給される係合油圧室と、前記ロックアップクラッチを解放させる油圧が供給される解放油圧室と、前記係合油圧室および前記解放油圧室に油圧を供給する経路に設けられ、かつ、前記解放油圧室の油圧を上昇させる状態と前記係合油圧室の油圧を上昇させる状態とに動作が切り替えられるクラッチコントロールバルブと、このクラッチコントロールバルブの動作を切り替える信号油圧を出力し、かつ、入力されるオイルの油圧を調圧して前記信号油圧を制御する信号油圧発生装置とを備えた油圧制御装置において、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満である場合は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えて温度を上昇させる制御と、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度以上である場合は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えない制御とを、選択的に切り替え可能な切替装置が設けられていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記流体伝動装置に供給され、かつ、流体伝動装置から排出されたオイルが通る油路が設けられているとともに、前記切替装置は、前記油路のオイルの熱エネルギを、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに与える構成であることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成に加えて、前記切替装置は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満である場合に開放されて、前記油路のオイルを前記信号油圧発生装置に入力することにより、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えるようにし、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度以上である場合は閉じられて、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えないようにするバルブを有していることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、請求項3の構成に加えて、前記流体伝動装置に供給され、かつ、この流体伝動装置から排出されたオイルを、閉じられた循環回路内で循環させて前記オイルの温度を上昇させる暖機制御をおこなう暖機装置が設けられており、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満であることにより、前記バルブを開放する条件が成立しているか否かを判断する条件判断手段と、前記バルブを開放する条件が成立しているときに、前記油路の温度変化量が予め定められた所定値を越えている場合は、前記暖機制御をおこなう実行手段と、前記バルブを開放する条件が成立しているときに、前記油路の温度変化量が予め定められた所定値以下である場合は、前記暖機制御を禁止する禁止手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項5の発明は、請求項2ないし4のいずれかの構成に加えて、前記流体伝動装置に供給するオイルを吸入する吸入口と、吸入したオイルを吐出して前記流体伝動装置に供給する吐出口とを有するオイルポンプを設け、前記油路のオイルの一部を前記吸入口に戻す戻し油路が設けられていることを特徴とするものである。
請求項6の発明は、請求項5の構成に加えて、前記オイルポンプの吐出口から吐出されたオイルの油温を測定する油温測定手段と、この油温測定手段により測定された油温が、予め定められた基準油温以下である場合は、前記油路のオイルの一部を、前記戻し油路を経由させて前記吸入口に戻す戻し手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項7の発明は、請求項1の構成に加えて、前記流体伝動装置に供給されるオイルを吐出するオイルポンプと、前記流体伝動装置に供給され、かつ、この流体伝動装置から排出されたオイルを、閉じられた循環回路内で循環させて前記オイルの温度を上昇させる暖機制御をおこなう暖機装置とが設けられており、前記オイルポンプから吐出されたオイルの油温を測定する油温測定手段と、測定されたオイルの油温が、予め定められた所定油温以下である場合は、前記暖機制御をおこなう暖機手段と、測定されたオイルの油温が、予め定められた所定油温を越えている場合は、前記暖機制御を禁止する禁止手段とを備えていることを特徴とするものである。
請求項8の発明は、請求項2の構成に加えて、前記切替装置は、前記ケーシングから前記油路に排出されたオイルと、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルとの間で熱交換をおこなわせて、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与える熱交換器を備えていることを特徴とするものである。
請求項9の発明は、請求項1の構成に加えて、前記切替装置は、通電により発熱し、かつ、その熱エネルギを前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに与える電熱線を有していることを特徴とするものである
請求項10の発明は、請求項1ないし9のいずれかの構成に加えて、前記信号油圧発生装置は、通電と非通電との比率に応じた信号油圧を出力するデューティソレノイドバルブであることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、信号油圧発生装置に入力されるオイルを調圧して信号油圧を制御し、クラッチコントロールバルブの動作を切り替えることにより、解放油圧室に供給される油圧を上昇させるとロックアップクラッチが解放される一方、係合油圧室に供給される油圧を上昇させると、ロックアップクラッチが係合される。上記の信号油圧を制御するにあたり、信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が所定温度未満である場合に、信号油圧発生装置に供給されるオイルに熱エネルギを与えて、そのオイルの温度を上昇させる制御と、信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が所定温度以上である場合に、オイルに熱エネルギを与えない制御とを選択的に切り替えることができる。このため、信号油圧発生装置から出力される信号油圧の応答性が向上し、クラッチコントロールバルブの動作を円滑におこなうことができる。したがって、クラッチコントロールバルブの動作を切り替えてロックアップクラッチを係合するときの振動を抑制できる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、ロックアップクラッチが解放されて第1の回転部材と第2の回転部材とに滑りが生じ、ケーシング内のオイルが撹拌されてオイルの温度が上昇する。そのオイルが油路に排出されて、そのオイルの熱エネルギが、信号油圧発生装置に入力されるオイルに与えられる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる他に、信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、所定温度未満である場合はバルブが開放されて、油路のオイルの熱エネルギが、信号油圧発生装置に入力されるオイルに与えられる。これに対して、信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、所定温度以上である場合は、バルブが閉じられて、油路のオイルのエネルギは信号油圧発生装置のオイルには与えられない。
請求項4の発明によれば、請求項3の発明と同様の効果を得られる他に、流体伝動装置に供給され、かつ、流体伝動装置から排出された流体を、閉じられた循環回路内で循環させて流体の温度を上昇させる暖機制御をおこなうことができる。また、信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が所定温度未満である場合にバルブが開放されて、油路のオイルの熱エネルギが、信号油圧発生装置に入力されるオイルに与えられてオイルの温度が上昇する。さらに、バルブが開放する条件が成立しているか否かが判断される。そして、バルブを開放する条件が成立しているときに、油路の温度変化量が予め定められた所定値を越えている場合は、暖機制御をおこなうことができる。これに対して、バルブを開放する条件が成立しているときに、油路の温度変化量が予め定められた所定値以下である場合は、バルブが開放できず、油路のオイルの熱エネルギを、信号油圧発生装置に入力されるオイルに与えられない可能性があるため、暖機制御を禁止する。
請求項5の発明によれば、請求項2ないし4のいずれかの発明と同様の効果を得られる他に、ポンプから吐出されたオイルが流体伝動装置に供給されるとともに、流体伝動装置のケーシング内で温められたオイルの一部が、油路および戻し油路を経由してポンプの吸入口に戻される。したがって、オイルポンプから吐出されるオイルを温めることができる。
請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の効果を得られる他に、オイルポンプの吐出口から吐出されたオイルの油温が測定され、測定された油温が予め定められた基準油温以下である場合は、油路のオイルの一部を、戻し油路を経由させて前記吸入口に戻すことができる。したがって、オイルポンプから吐出されるオイルを、確実に温めることができる。
請求項7の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、流体伝動装置に供給され、かつ、この流体伝動装置から排出されたオイルを、閉じられた循環回路内で循環させてオイルの温度を上昇させる暖機制御をおこなうことができる。また、オイルポンプから吐出されたオイルの油温が、予め定められた所定油温以下である場合は、暖機制御をおこなう。これに対して、測定されたオイルの油温が、予め定められた所定油温を越えている場合は、暖機制御を禁止する。
請求項8の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、ケーシング内で温められたオイルの熱エネルギが、熱交換器により信号油圧発生装置のオイルに伝達される。
請求項9の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得られる他に、電熱線に通電されて発熱し、かつ、その熱エネルギが、信号油圧発生装置に供給されるオイルに与えられる。請求項10の発明によれば、請求項1ないし9の発明と同様の効果を得られる。
つぎに、この発明の実施の形態を説明する。この発明の流体伝動装置は、動力源から被駆動部材に至る動力伝達経路に配置される。この発明の流体伝動装置は、車両、工作機械などに用いることが可能である。この発明を車両に用いる場合は、被駆動部材には、回転運動する車輪の他に、回転軸、歯車、スプロケット、チェーン、ベルト、プーリなどの回転要素が含まれる。そして、動力源から車輪に至る動力伝達経路に流体伝動装置が配置される。この発明を工作機械に用いる場合は、回転運動または往復運動する、工作物または工具が被駆動部材であり、動力源から、工作物または工具に至る動力伝達経路に流体伝動装置が配置される。この発明の流体伝動装置を、車両または工作機械のいずれに用いる場合も、動力源の動力が、第1の回転部材および第2の回転部材を経由して被駆動部材に伝達される。前記動力源としては、エンジン、電動モータ、油圧モータ、フライホイールなどが含まれる。さらに、流体伝動装置は、第1の回転部材と第2の回転部材との間で伝達されるトルクを増幅する機能を有するトルクコンバータ、またはトルクを増幅する機能が無いフルードカップリングのいずれでもよい。この発明における第1回転部材および第2回転部材は、トルクを伝達する要素であり、回転軸、羽根車、歯車、スプロケット、チェーン、ベルト、プーリ、ケーシング、コネクティングドラムなどの回転要素が含まれる。この発明における油路は、オイルが通る通路であり、開口部、ポート、溝、窪み、バルブ自体、油路が含まれる。
つぎに、この発明の流体伝動装置を有する車両のパワートレーン、およびその車両の制御系統を図2に示す。ここに示す車両1のパワートレーンにおいては、駆動力源2の動力が、流体伝動装置の一種であるトルクコンバータ3に伝達される構成である。またこのトルクコンバータ3から出力されたトルクが、変速機4および終減速機5を経由して車輪6に伝達される構成である。前記駆動力源2としては、エンジンまたは電動モータのうちの少なくとも一方を用いることができる。このエンジンは燃料を燃焼させてその熱エネルギを運動エネルギに変換する動力装置であり、エンジンとしては内燃機関、具体的には、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。また、前記電動モータは、電気エネルギを運動エネルギに変換する回転装置であり、交流モータまたは直流モータのいずれでもよい。さらに、電動モータに代えて、電動機としての機能と発電機としての機能とを兼備したモータ・ジェネレータを用いることも可能である。以下、この実施例では、駆動力源2としてガソリンエンジンを用いる場合について説明し、便宜上、駆動力源2を“エンジン2”と記す。
このエンジン2とトルクコンバータ3とが動力伝達可能に接続されている。以下、トルクコンバータ3の構成を図1に基づいて説明する。このトルクコンバータ3は、中空のケーシング7を有している。このケーシング7は、エンジン2のクランクシャフト2Aに動力伝達可能に連結されている。このケーシング7と一体回転するポンプインペラ8が設けられている。また、ケーシング7の内部にはタービンランナ9が設けられている。このタービンランナ9は、変速機4の入力軸10と動力伝達可能、具体的には一体回転するように連結されている。ポンプインペラ8およびタービンランナ9は、共に羽根車である。さらに、入力軸10とポンプインペラ8とを摩擦力により動力伝達可能に接続するロックアップクラッチ11が設けられている。ロックアップクラッチ11は伝達トルク、もしくはトルク容量を制御する機構である。
このロックアップクラッチ11は、入力軸10と一体回転し、かつ、その入力軸10の回転中心となる軸線に沿った方向に動作可能なピストンと、そのピストンに形成された円板状のハブと、そのハブに取り付けられた摩擦材とを有している。このピストンを軸線に沿った方向に動作させると、摩擦材をケーシング7の内面に接触させたり、摩擦材をケーシング7の内面から離したりすることができる。摩擦材がケーシング7に接触した状態が、ロックアップクラッチ11の係合であり、摩擦材がケーシング7から離れた状態が、ロックアップクラッチ11の解放である。さらに、ケーシング7の内部には係合油圧室12および解放油圧室13が形成されている。この係合油圧室12は、ハブとポンプインペラ8との間に形成され、解放油圧室13は、ハブとケーシング7のフロントカバーとの間に形成されている。係合油圧室12と解放油圧室13とはつながっており、係合油圧室12と解放油圧室13との圧力差により、ピストンが軸線に沿った方向に移動(作動)する。なお、ポンプインペラ8およびタービンランナ9の内側には、ステータ62が配置されている。このステータ62はポンプインペラ62とタービンランナ9との間で伝達されるトルクを増幅するものである。
(第1具体例)
つぎに、トルクコンバータ3の内部、より具体的には、ケーシング7の内部に作動油であるオイルを供給する油圧制御装置14の第1具体例を、図1に基づいて説明する。この第1具体例は、請求項1ないし3に対応するものである。この油圧制御装置14にオイルを供給するオイルポンプ15が設けられている。このオイルポンプ15は、前記エンジン2または電動機(図示せず)により駆動される構成であり、オイルポンプ15は、回転形または往復形のいずれの形式のオイルポンプでもよく、例えば、ギヤポンプ、ベーンポンプ、プランジャポンプ、ピストンポンプなどを用いることが可能である。オイルポンプ15の吸入口16はオイルパン17に接続されている。オイルパン17にはオイルが溜められている。また、オイルポンプ15の吐出口18には油路19が接続されている。
この油路19に吐出された圧油が圧油必要部20に供給される。この圧油必要部20には、変速機4の変速比を制御する油圧アクチュエータの油圧室が含まれる。この油路19の油圧PLを制御する圧力制御弁(プライマリレギュレータバルブ)21が設けられている。圧力制御弁21は、油路19に接続された入力ポート22、および油路23に接続されたドレーンポート24を有している。この圧力制御弁21は、油路19からドレーンポート24を経由して油路23に排出されるオイル量を制御することにより、油路19の油圧を制御する。また、油路23の油圧を制御する圧力制御弁(セカンダリレギュレータバルブ)25が設けられている。圧力制御弁25は、油路23から油路64に排出されるオイル量を制御することにより、油路23の油圧を制御する。前記圧力制御弁21,25の圧力制御特性は、後述する電子制御装置により制御される。
また、油路23にはロックアップクラッチコントロールバルブ(以下、「切替弁」と記す)26が接続されている。この切替弁26はロックアップクラッチ11の係合および解放を制御するバルブであり、直線状に動作するスプール27と、スプール27に一方向の力を与えるばね28と、2つの入力ポート29,30と、出力ポート31,32と、ドレーンポート33,34と、信号圧ポート35とを有している。この信号圧ポート35に入力される信号油圧により、スプール27が動作する。また、入力ポート29,30が共に油路23に接続され、出力ポート31が油路36と接続され、出力ポート32が油路37と接続され、ドレーンポート33,34が油路38に接続されている。さらに、油路36はポート39を経由して係合油圧室12に接続されている。さらに、油路37はポート40を経由して解放油圧室13に接続されている。さらに、油路36の油温を検知する油温センサ61が設けられている。
前記信号圧ポート35に供給する信号油圧を制御するソレノイドバルブ41が設けられている。ソレノイドバルブ41は、入力ポート42および出力ポート43を有しており、出力ポート43が油路44を介して信号圧ポート35に接続されている。このソレノイドバルブ41は、具体的には、デューティソレノイドバルブであり、通電と非通電とを交互に繰り返し、かつ、通電と非通電との比率(デューティ比)に応じた信号油圧を出力ポート43から出力する。この具体例では、ソレノイドバルブ41は高圧または低圧の信号油圧を出力する。なお、ソレノイドバルブ41の信号油圧の高圧および低圧は、信号油圧同士の相対的な関係を意味しており、高圧と低圧とを区別する基準があるわけではない。また、入力ポート42には油路45が接続されており、その油路45の油圧を制御するソレノイドモジュレータバルブ46が設けられている。このソレノイドモジュレータバルブ46は、油路19に接続された入力ポート47、および油路45に接続された出力ポート48を有している。このソレノイドモジュレータバルブ46は、油路19の油圧を調圧して油路45に供給する。
さらに、この具体例では、油路36のオイルの一部をソレノイドバルブ41の入力ポート42に供給する油路49が設けられている。この油路49から油路45に至る経路に感温バルブ50が設けられている。この感温バルブ50は、入力ポート42の油温に基づいてポートが開閉される構成である。具体的には、入力ポート42の油温Tsm が、予め定められた所定油温Tsm0未満である場合は、感温バルブ50のポートが開かれて、油路36と油路45とが接続される。これに対して、入力ポート42の油温Tsm が、予め定められた所定油温Tsm0以上である場合は、感温バルブ50のポートが閉じられて、油路36と油路45とが遮断される。この感温バルブ50としては、油路45の油温を検知するセンサ(図示せず)の信号に基づいて、弁体を作動させてポートを開閉する外部制御型のソレノイドバルブ、または、油温により形状が変化する感温素子を用い、感温素子の変形により弁体(図示せず)を作動させてポートを開閉させる自動開閉型のバルブを用いることができる。この自動開閉型のバルブは、感温素子として形状記憶ポリマー、形状記憶合金を用いるものである。例えば、形状記憶合金としては、ニッケル−チタン合金、銅−亜鉛−アルミニウム合金を用いることができる。また、形状記憶ポリマーとしては、スチレン・ブタジエン共重合体、ポリイソブレン系を用いることができる。
また、前記油路23および油路38には方向制御弁51が設けられている。この方向制御弁51は、油路38のオイルの供給先を選択的に切り替えるバルブである。この方向制御弁51は、入力ポート52および出力ポート53,54と、信号圧ポート55とを有している。入力ポート52は油路38に接続され、出力ポート53は油路23に接続され、出力ポート54は油路56に接続されている。また、信号圧ポート55には油路57を介してソレノイドバルブ63が接続されている。このソレノイドバルブ63は、電流値に応じた信号油圧を油路57に出力する構成である。この具体例では、ソレノイドバルブ63から高圧および低圧の信号油圧を出力可能であり、方向制御弁51は、信号圧ポート55に入力される信号油圧に基づいて、入力ポート52が、出力ポート53または出力ポート54に選択的に接続される構成である。
なお、ソレノイドバルブ63の信号油圧の高圧および低圧は、信号油圧同士の相対的な関係を意味しており、高圧と低圧とに区別する基準値があるわけではない。例えば、ソレノイドバルブ63の信号油圧が高圧である場合に、入力ポート52が出力ポート53に接続され、かつ、出力ポート54が閉じられる一方、ソレノイドバルブ63の信号油圧が低圧である場合に、入力ポート52が出力ポート54に接続され、かつ、出力ポート53が閉じられる構成とすることができる。これとは逆に、ソレノイドバルブ63の信号油圧が低圧である場合に、入力ポート52が出力ポート53に接続され、かつ、出力ポート54が閉じられる一方、ソレノイドバルブ63の信号油圧が高圧である場合に、入力ポート52が出力ポート54に接続され、かつ、出力ポート53が閉じられる構成としてもよい。
前記油路56にはクーラー57が設けられており、油路56に供給されたオイルの一部が、クーラー57により冷却されてオイルパン17に戻される構成である。また、油路56におけるクーラー57と出力ポート54との間から分岐した、他の油路58が設けられており、その油路58に供給されたオイルが潤滑系統59に供給される構成である。潤滑系統59は、例えば、変速機4の発熱部、摺動部などにオイルを供給して冷却および潤滑する油路である。一方、前記変速機4は、入力回転数と出力回転数との比を変更可能な動力伝達装置である。この変速機4としては、有段変速機または無段変速機を用いることができる。有段変速機とは、変速比を段階的または不連続的に変更可能な変速機であり、有段変速機としては、遊星歯車式変速機、選択歯車式変速機、常時噛み合い式変速機などを用いることが可能である。これに対して、無段変速機とは、変速比を無段階または連続的に変更可能な変速機であり、無段変速機としては、トロイダル型無段変速機、ベルト式無段変速機などを用いることが可能である。なお、変速機4が無段変速機である場合、回転要素の回転方向を正逆に切り替える前後進切換装置(図示せず)を設ける。変速機4としていずれの変速機を用いる場合も、その変速機4の変速比が油圧アクチュエータにより制御される構成である。また、前後進切換装置を設ける場合も、油圧制御式の前後進切換装置とすることができる。
つぎに、車両1の制御系統について説明すると、電子制御装置60が設けられており、電子制御装置60には、エンジン出力を制御するデータおよびマップ、変速機4の変速比を制御するデータおよびマップ、ロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する基本マップおよびデータが記憶されている。また、前記感温バルブ50が外部から信号によりポートが開閉する構成である場合は、油温に基づいて感温バルブ50のポートを開閉するデータが、電子制御装置60に記憶されている。この電子制御装置60には各種のセンサおよびスイッチの信号が入力されており、電子制御装置60では、エンジン回転数およびエンジントルク、変速機4の入力回転数および出力回転数、車速、加速要求、減速要求、入力ポート42の油温、油路36の油温などが検知される。これに対して、電子制御装置60からは、エンジン2の出力を制御する信号、ソレノイドバルブ41,63から出力される信号油圧を制御する信号、圧力制御弁21,25の圧力制御特性を制御する信号、変速機4の変速比を制御する信号が出力される。また、感温バルブ50が、外部からの信号によりポートの開閉がおこなわれる構成のバルブであれば、電子制御装置60の信号により感温バルブ50が制御される。
上記のように構成された車両1において、前記エンジン2から出力されたトルクは、前記トルクコンバータ3および変速機4および終減速機5を経由して車輪6に伝達され、駆動力が発生する。つぎに、前記油圧制御装置14の作用およびロックアップクラッチ11の制御を具体的に説明する。前記オイルポンプ15が駆動されると、オイルパン17のオイルがオイルポンプ15により吸入されて、油路19に吐出される。油路19の油圧は圧力制御弁21により制御され、その油路19のオイルが圧油必要部20に供給される。油路19から圧力制御弁21を経由して油路23にオイルが排出されると、その油路23の油圧Psecが圧力制御弁25により制御される。
前記電子制御装置60にはロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する基本マップが記憶されている。この基本マップは、例えば車速およびアクセル開度(加速要求)に基づいて、ロックアップクラッチ11を係合する領域と解放する領域とを定めている。ロックアップクラッチ11を制御する基本マップにより、ロックアップクラッチ11を解放させる条件が成立している場合は、ソレノイドバルブ41から出力される信号油圧を低圧に制御する。すると、切替弁26ではスプール27がスプリング28により押圧されて、図1で上側に向けて動作し、切替弁26が、図1で中心線の左側に示すOFF状態となる。切替弁26がOFF状態に制御されると、入力ポート29が閉じられ、入力ポート30と出力ポート32とが接続され、かつ、出力ポート31とドレーンポート33とが接続され、ドレーンポート34が閉じられる。
このように、切替弁26がOFF状態に制御されると、油路23のオイルは入力ポート30および出力ポート32を経由して油路37に供給される。さらに、油路37のオイルはケーシング7内の解放油圧室13に供給されて、解放油圧室13の油圧が上昇する。また、切替弁26がOFF状態に制御されると、係合油圧室12のオイルは、油路36および出力ポート31およびドレーンポート33を経由して、油路38に排出される。このようにして、係合油圧室12の油圧が低下する。そして、解放油圧室13の油圧が係合油圧室12の油圧よりも高圧になると、ロックアップクラッチ11を構成するピストンが軸線に沿った方向に動作して、摩擦材がケーシング7のフロントカバーから離れる。つまり、ロックアップクラッチ11が解放される。このように、ロックアップクラッチ11が解放されると、ポンプインペラ8とタービンランナ9との間で、作動油の運動エネルギにより動力伝達がおこなわれる。また、ポンプインペラ8とタービンランナ9との間の速度比が所定範囲、具体的には、1未満の所定値の範囲である場合は、ステータ62の働きによりトルクコンバータ3でトルク増幅がおこなわれる。
ところで、ロックアップクラッチ11が解放されている場合、ポンプインペラ8とタービンランナ9とに滑りが生じており、ケーシング7内でオイルが撹拌されて油温が上昇する。また、ロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する基本マップに基づいて、ロックアップクラッチ11を係合させることを考慮すると、摩擦材を取り付けたピストンの動作をスムースにおこなうためには、作動油の粘度が相対的に低いこと、言い換えれば、油温が所定温度を越えていることが望ましい。そこで、この具体例では、トルクコンバータ3のケーシング7の内部を通るオイルの温度(油温)を油温センサ61により検知するとともに、ケーシング7内の油温が、予め定められた所定温度以下である場合は、トルクコンバータ3内の油温を積極的、または強制的に上昇させる制御、つまり、暖機制御をおこなうことが可能である。この暖機制御をおこなう前提となる所定油温は、電子制御装置60に記憶されている。また、この所定油温は、実験またはシミュレーションにより求められた値である。
この暖機制御では、ソレノイドバルブ63の信号油圧を制御して、方向制御弁51の入力ポート52が出力ポート53に接続され、かつ、出力ポート54が閉じられる。このように方向制御弁51が制御されると、前記のようにケーシング7の内部から、油路36を経由して油路38に排出されたオイルが、方向制御弁51を経由して油路23に戻される。油路23に戻されたオイルは、前記と同様に油路37を経由して解放油圧室13に供給される。このように、ケーシング7、および油路64,37,38、および切替弁26、および方向制御弁51により、閉じられた循環回路が形成され、その循環回路内にオイルが閉じ込められてケーシング7内の油温の上昇が促進される。
そして、ケーシング7内の油温が所定温度以上になると、ロックアップクラッチ11を係合させることが可能となり、暖機制御を終了する。なお「ロックアップクラッチ11を係合させることが可能」の意味については後述する。このように、暖機制御が終了すると、ソレノイドバルブ63から出力される信号油圧が制御されて、方向制御弁51では、入力ポート52と出力ポート54とが接続され、かつ、出力ポート53が閉じられる。すると、ケーシング7から油路36を経由して油路38に排出されたオイルは、方向制御弁51を経由して油路56に供給される。この油路56のオイルの一部は潤滑系統59に供給され、油路56のオイルの一部はクーラー57で冷却されてからオイルパン17に戻される。
一方、ロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する基本マップから判断して、このロックアップクラッチ11を係合させる条件が成立した場合は、ソレノイドバルブ41から出力される信号油圧が高圧に制御される。このように、切替弁26の信号圧ポートに入力される信号油圧が高圧に制御されると、切替弁26では図1の中心線の右側に示すように、スプール27がスプリング28のバネ力に抗して下向きに動作する。すると、入力ポート29と出力ポート31とが接続され、かつ、入力ポート30が閉じられ、かつ、出力ポート33が閉じられ、かつ、出力ポート32とドレーンポート34とが接続される。切替弁26がこのように制御されると、油路23のオイルが油路36を経由して係合油圧室12に供給され、係合油圧室12の油圧が上昇する。また、解放油圧室13のオイルは、油路37および油路38を経由して、油路56に排出され、解放油圧室13の油圧が低下する。このように、係合油圧室12の油圧および解放油圧室13の油圧が制御されて、ロックアップクラッチ11が係合される。つまり、エンジン2と変速機4との間で、摩擦力により動力伝達がおこなわれる。
そして、ロックアップクラッチ11を係合するとき、前述の暖機制御によりケーシング7内の油温が所定温度を越える値に上昇されているため、ロックアップクラッチ11を構成するピストンの動作が円滑におこなわれ、ロックアップクラッチ11の係合に伴うショックを抑制できる。したがって、ドライバビリティが向上する。前記の「ロックアップクラッチ11を係合させることが可能」には、ショックを生じることなく、ロックアップクラッチ11を係合させることができるという技術的意味が含まれている。また、ケーシング7内の油温を強制的に上昇させるため、ロックアップクラッチ11を係合可能な運転領域を相対的に拡大することができ、エンジン2の燃費が向上する。なお、ロックアップクラッチ11を係合、より具体的には完全係合させると、ポンプインペラ8とタービンランナ9とが一体回転するが、圧力制御弁25により油路23の油圧を制御して、係合油圧室12に供給されるオイルの油圧を相対的に低圧にして、ロックアップクラッチ11がスリップ(半係合)する状態にすることも可能である。
ところで、この具体例では、ソレノイドバルブ41から出力される信号油圧Pdsuを制御して、切替弁26のスプール27の作動を切り替えているため、ソレノイドバルブ41から出力される信号油圧Pdsuの応答性が低下すると、ロックアップクラッチ11を係合させる時のピストンの作動応答性が低下し、振動が発生する可能性がある。特に、この第1具体例では、ソレノイドバルブ41の信号油圧が高圧に制御されたときに、切替弁26がON状態に制御される構成である。そこで、この具体例では、ソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuの応答性を高める制御をおこなうことが可能である。具体的には、ロックアップクラッチ11が解放されているときに、入力ポート42の油圧Psm を生じる油路45の油温Tsm が、所定油温Tsm0未満であるときは、感温バルブ50のポートが開放され、かつ、油温Tsm が、所定油温Tsm0以上であるときは、感温バルブ50のポートが閉じられる。
このため、油温Tsm が所定油温Tsm0未満である時には、ケーシング7内から油路36に排出されたオイルの一部を、油路49を経由させて油路45に合流することができる。つまり、油路49のオイルの熱エネルギを、入力ポート42のオイルに与えて、そのオイルの油温Tsm を上昇させることができる。ここで、感温バルブ50のポートを開放して、油路36のオイルを油路45に供給する制御は、前記の暖機制御がおこなわれているとき、または暖機制御が終了した後のいずれでも実行可能である。なお、前記感温バルブ50のポートが閉じられると、油路36のオイルは油路45には供給されなくなる。このように、ソレノイドバルブ41の入力ポート42の油温Tsm が所定油温Tsm0未満である場合は、油路36のオイルをソレノイドバルブ41の入力ポート42に供給することができる。したがって、ソレノイドバルブ41の出力ポート43から出力される信号油圧の応答性が向上し、ロックアップクラッチ11の係合を円滑におこなうことができる。また、感温バルブ50を追加することで、油路36のオイルを入力ポート42に供給することができるため、部品点数の増加、部品配置スペースの拡大を極力抑制でき、コストアップを回避できる。
ここで、図1および図2に示された構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、エンジン2が、この発明における動力源に相当し、ケーシング7が、この発明のケーシングに相当し、ポンプインペラ8が、この発明の第1の回転部材に相当し、タービンランナ9および入力軸10が、この発明の第2の回転部材に相当し、トルクコンバータ3が、この発明の流体伝動装置に相当し、切替弁26が、この発明のクラッチコントロールバルブに相当し、ソレノイドバルブ41が、この発明における信号油圧発生装置に相当し、所定温度Tpm0が、この発明の所定温度に相当し、油路49および感温バルブ50が、この発明の切替装置に相当し、油路49が、この発明の油路に相当する。
(第2具体例)
つぎに、この発明の第2具体例を図3に基づいて説明する。この第2具体例は、請求項1ないし3に相当する。この図3において、図1と同じ構成については図1と同じ符号を付してある。この第2具体例では、ケーシング7内のポンプインペラ8とタービンランナ9との間に接続されたポート65が設けられており、このポート65と油路45とが油路66により接続されている。この油路66から油路45に至る経路に感温バルブ50が設けられている。この感温バルブ50の構成および機能は、第1具体例の場合と同じである。また、油路66には絞り部67が設けられている。この絞り部67は、油路66の断面積を相対的に狭めたものであり、絞り部67は、オリフィスまたはチョークのいずれでもよい。
この第2具体例においても、第1具体例と同じ構成部分については、第1具体例と同じ作用効果を得られる。ところで、ロックアップクラッチ11が係合された状態が長時間継続されると、油路45の油温が低下する可能性がある。その後、ロックアップクラッチ11が解放され、再度、ロックアップクラッチ11を係合する条件が成立した場合、ソレノイドバルブ41から出力される信号油圧の応答性が低下する可能性がある。これに対して、第2具体例ではロックアップクラッチ11が係合されているときに、感温バルブ50のポートの開閉が制御されて、ケーシング7内のオイルを入力ポート42に供給することができる。感温バルブ50のポートが開閉される条件は、第1具体例と同じであり、感温バルブ50のポートが開放されると、ケーシング7内のオイルの一部が、ポート65および油路66を経由して油路45に供給される。このため、ロックアップクラッチ11が係合されているときに、入力ポート42のオイルに熱エネルギを与えて、そのオイルの油温Tsm を上昇させることができ、ロックアップクラッチ11の係合および解放が頻繁に繰り返されるときでも、第1具体例と同様の効果を得ることができる。
また、油路45のオイルを、変速機4の変速比を制御するクラッチまたはブレーキなどの摩擦係合装置、あるいは、前後進切換装置の摩擦係合装置の潤滑に用いる構成であれば、摩擦係合装置の潤滑に用いるオイルの粘度低下を抑制できる。したがって、解放される摩擦係合装置の引き摺りを回避でき、動力伝達効率の低下を回避できる。また、この第2具体例では、油路66にオリフィス67が設けられているため、ケーシング7内のオイルが多量に油路45に流出することを回避できる。この第2具体例では、油路66が、この発明の切替装置に含まれる。第2具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例の構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
(第3具体例)
つぎに、この発明の油圧制御装置14の第3具体例を、図4に基づいて説明する。この第3具体例は、請求項1,2,3,4に対応している。この図4において、図1および図3の構成と同じ構成部分については、図1および図3と同じ符号を付してある。この図4においては、油路36の油温を検知する油温センサは設けられていない。また、第3具体例では、第2具体例と同様に油路66が設けられており、油路66から油路45に至る経路に感温バルブ50が設けられている。さらに、第3具体例では、油路67において、絞り部67と感温バルブ50との間の油温を検知する油温センサ68が設けられている。さらに、油圧制御装置14が組み込まれたバルブボデー内の油温、例えば、油路19の油温を検知する油温センサ69が設けられている。さらに、油路45のオイルの一部が、電磁制御バルブ70に供給される構成である。電磁制御バルブ70には、リニアソレノイドバルブおよびデューティソレノイドバルブが含まれる。前記油温センサ68,60の信号は電子制御装置60に入力される。また、電磁制御バルブ70に供給される電力の電流値は、電子制御装置60により制御される。この電流値の制御により、電磁制御バルブ70による油圧の調圧特性が変更される。つまり、電磁制御バルブ70は、電流値により調圧特性が変化するが、その調圧特性は油温により変化する。具体的には油温が低下して粘度が高まるほど、調圧応答性が低下する。
この第3具体例でも、第1具体例および第2具体例と同じ構成部分については、第1具体例および第2具体例と同じ作用効果を得られる。また、第3具体例ではロックアップクラッチ11が解放されているときに、図5に示す制御を実行可能である。まず、油温センサ69により検知される油温Tho が、所定油温Tsm0を越えているか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1で肯定的に判断された場合は、車速およびアクセル開度に基づく基本マップに基づいて、ロックアップクラッチ11を係合および解放することが許可され(ステップS2)、ステップS1に戻る。
これに対して、ステップS2で否定的に判断された場合は、油温センサ68により検知される油温Ttc が、所定油温Tsm0未満であるか否かが判断される(ステップS3)。このステップS3で肯定的に判断されると、感温バルブ50のポートが開放されて、ケーシング7内のオイルがソレノイドバルブ41の入力ポート42に供給され、その入力ポート42のオイルが温められる。このステップS3で肯定的に判断された場合は、油路66の油温の変化量dTtc/dtが、予め定められた所定値dTtc0 /dtを越えているか否かが判断される(ステップS4)。このステップS4は、感温バルブ50が正常であるか否かを判断するものであり、ステップS4で肯定的に判断された場合は、感温バルブ50のポートが確実に開放されていることになるため、前記の暖機制御をおこない(ステップS5)、ステップS1に戻る。
このステップS5では、切替弁26を経由して、閉じられた循環回路内を循環するオイル量が、ポンプインペラ8とタービンランナ9との回転数差に基づいた値となるように、ソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuが制御される。このステップS5の処理に用いるマップの一例を図6に示す。図6に示すマップには、横軸にポンプインペラ8とタービンランナ9との回転数差(T/C回転数差)が示され、縦軸にソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuが示されている。具体的には、ポンプインペラ8とタービンランナ9との回転数差が大きくなることに比例して、ソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuが上昇する特性の線分が示されている。この図6のマップのようにソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuを制御すると、切替弁26はON状態およびOFF状態の他に、切替弁26はON状態とOFF状態との中間の状態でスプール27を動作させることができる。このスプール27の制御により、ケーシング7から油路38に排出されるオイル量を、リニアに制御することができる。具体的には、ソレノイドバルブ41の信号油圧Pdsuが相対的に高くなるほど、出力ポート33の開放面積が縮小され、循環するオイル量が相対的に減少する傾向となる。
これに対して、前記ステップS4で否定的に判断されるということは、感温バルブ50のフェールによりポートが開放されておらず、油路66の油温が低下していないことになる。そこで、ステップS4で否定的に判断された場合は、暖機制御を禁止し(ステップS6)、ステップS1に戻る。これは、暖機制御がおこなわれてトルクコンバータ3の内部が過熱することを回避するためである。
一方、前記ステップS3で否定的に判断されるということは、感温バルブ50のポートが閉じられることを意味する。そこで、ステップS3で否定的に判断された場合は、ロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する条件として、前述の基本マップに加えて、油温センサ68で検知される油温Ttc に基づいてロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する条件を追加し(ステップS7)、ステップS1に戻る。このステップS7で追加される条件の一例を、図7の補正用マップに基づいて説明する。図7に示す補正用マップでは、横軸に油温Ttc が示され、縦軸に車速が示されている。そして、マップに示された線分を境界として、ロックアップクラッチ11の係合を許可する領域と、ロックアップクラッチ11の係合を禁止する領域とが区分されている。境界を示す線分は、油温Ttc が高くなることに比例して車速が低下する特性である。この線分以上の車速では、ロックアップクラッチ11の係合が許可され、線分未満の車速ではロックアップクラッチ11の係合が禁止される。つまり、図7の補正用マップによれば、相対的に車速が高くなるほど、ロックアップクラッチ11の係合が許可される領域が広くなっている。これは、相対的に車速が高いほど、エンジン2からトルクコンバータ3に入力されるトルクが低下されており、ロックアップクラッチ11を係合させてた時に生じるショックが相対的に少ないからである。このように、基本マップを用いてロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する際に、図7の補正マップで求められた車速を、基本マップの車速に置き換えて、ロックアップクラッチ11の係合および解放を制御する。
このように、第3具体例では、ステップS1で否定的に判断され、かつ、ステップS3で肯定的に判断され、かつ、ステップS4で肯定的に判断された場合は、優先的に暖機制御を実行し、その後、ステップS1で肯定的に判断された場合、あるいは、ステップS3で否定的に判断された場合に、ロックアップクラッチ11の係合が許可される。したがって、暖機制御をより確実におこなうことができる。また、図7の制御をおこなうと、感温バルブ50の作動不良をも判断可能である。なお、油温センサ69の信号は、電磁制御バルブ70の調圧特性の制御に用いられる。
ここで、図5に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS3が、この発明の条件判断手段に相当し、ステップS5が、この発明の実行手段に相当し、ステップS6が、この発明の禁止手段に相当する。また、油路23,36,37,38、および切替弁26、および方向制御弁51、およびソレノイドバルブ41,63が、この発明の暖機装置に相当し、感温バルブ50が、この発明のバルブに相当する。この第3具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例および第2具体例と、この発明の構成との対応関係と同じである。
(第4具体例)
つぎに、油圧制御装置14の第4具体例を、図8に基づいて説明する。この第4具体例は、請求項2ないし4に対応している。この第4具体例は単独で用いられるものではなく、図3の油圧制御装置14、または図4の油圧制御装置14に組み合わせて用いられる。この図8は、油圧制御装置14が部分的に示されており、図8で省略した部分は、図3または図4と共通にすることができる。図8の油圧制御装置14は、油路66における絞り部67と感温バルブ50との間から分岐する別の油路71が設けられている。この別の油路71はオイルポンプ15の吸入口16に接続されている。また、油路71には、感温バルブ72が設けられている。この感温バルブ72は、オイルの温度に基づいてポートが開閉される構成であり、感温バルブ50と同様に構成されている。具体的には、オイルパン17から吸入口16に吸入されるオイルの油温Tsucに基づいて、予め定められた所定温度Tsuc0 未満である場合にポートが開放され、油温Tsucが所定温度Tsuc0 以上である場合にポートが閉じられる構成および機能を、感温バルブ72が有している。
この図8の油圧制御装置14において、図3の油圧制御装置14または図4の油圧制御装置14と同じ構成部分については、図3の油圧制御装置14または図4の油圧制御装置14と同じ作用効果を得られる。また、図8の油圧制御装置14では、感温バルブ72のポートが閉じられている場合は、油路66のオイルはオイルポンプ15には吸入されない。これに対して、オイルポンプ15が駆動されているときに、感温バルブ72のポートが開放されると、ケーシング7の内部で温められたオイルの一部が、油路66および油路71を経由してオイルポンプ15に吸入される。そして、オイルポンプ15から油路19に吐出されるオイルの油温を相対的に高めることができ、バルブボデー全体を暖機することができる。また、オイルポンプ15に吸入されるオイルの油温が相対的に高くなると、オイルの粘度が相対的に低くなり、オイルポンプ15の駆動に必要なトルクが相対的に低減される。
したがって、エンジン2の動力でオイルポンプ15を駆動しているのであれば、エンジン2の燃費向上に寄与できる。また、オイルポンプ15の駆動に必要なトルクが相対的に低減されるため、吸入口16でキャビテーションが生じることを回避できる。さらに第4具体例では、油路19に吐出されたオイルが、各種の電磁制御バルブで減圧されることとなり、油圧エネルギが熱エネルギに変換されることで、オイルが一層熱量を得ることができ、バルブボデーの暖機範囲が拡大される。さらには、圧油必要部20に含まれる変速機4の油圧アクチュエータの応答性が向上する。この第4具体例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、油路71が、この発明の戻し油路に相当する。この第4具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例ないし第3具体例の構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
つぎに、図8の構成を図4に組み合わせた油圧制御装置14において、実行可能な制御例を、図9のフローチャートに基づいて説明する。この図9のフローチャートは、請求項6および請求項7に対応するものであり、前記感温バルブ72が、油路16の油温Tho が、予め定められた所定温度Tho0未満である場合にポートが開放され、油路16の油温Tho が、予め定められた所定温度Tho0以上である場合にポートが閉じられる構成であるものとする。まず、油温センサ69で検知される油温Tho が、所定油温Tho0を越えているか否かが判断される(ステップS11)。所定油温Tho0は、実験またはシミュレーションにより求められた値であり、所定油温Tho0は電子制御装置60に記憶されている。このステップS11で肯定的に判断された場合は、感温バルブ72のポートが閉じられ、かつ、ステップS2を経由してステップS1に戻る。このステップS2の処理は、図5のステップS2の処理と同じである。このように、ステップS2に進む場合は、油路66のオイルはオイルポンプ15には戻されない。また、ステップS2に進む場合は、暖機制御はおこなわれない。
前記ステップS11で肯定的に判断された場合は、感温バルブ72のポートが開放され、かつ、ステップS5の処理をおこなう。このステップS5の処理は、図5のステップS5の処理と同じである。このステップS5についで、油温Thoの変化量dTho/dtが、予め定められた所定変化量dTho0 /dtを越えているか否かが判断される(ステップS12)。ここで、所定変化量dTho0 は、例えば、図10および図11に示すマップにより求めることができる。図10のマップでは、横軸にエンジン回転数またはオイルポンプ15の吐出量が示され、横軸に所定変化量dTho0 が示されている。この図10のマップは、エンジン回転数が上昇すること、またはオイルポンプ15の吐出量が増加することに伴い、所定変化量dTho0 が相対的に小さく(少なく)なる傾向であるを示している。これは、オイルポンプ15から吐出されたオイルがクーラー57により冷却されて、オイルパン17に戻される構成となっており、オイルポンプ15の吐出量が多くなるほど、オイルの温度上昇率が低下することに基づいて、決定された傾向である。
一方、図11のマップでは、横軸にトルクコンバータ3における動力損失(T/Cロス)が示されている。このトルクコンバータ3の動力損失は、ポンプインペラ8の回転数と、タービンランナ9の回転数との比(速度比)に基づいて求めることが可能であり、速度比と動力損失との関係がマップ化されて電子制御装置60に記憶されている。この図11のマップは、トルクコンバータ3の動力損失が増加することに伴い、所定変化量dTho0 が相対的に大きく(多く)なる傾向である。これは、ポンプインペラ8とタービンランナ9との回転数差が大きくなるほど、油温の上昇率が高くなることを考慮して決定した傾向である。
そして、ステップS12で肯定的に判断された場合は、ステップS5Aの処理をおこない、ステップS1に戻る。ステップS5Aの処理は、ステップS5の処理と同じ処理である。また、前記ステップS5およびステップS5Aでは、感温バルブ72のポートが開放されて、ケーシング7内のオイルの一部が、油路66および油路71を経由して、オイルポンプ15に吸入される。一方、前記ステップS12で否定的に判断された場合は、ステップS6を経由してステップS1に戻る。ステップS6の処理は、図5のステップS6の処理と同じであり、トルクコンバータ3の過熱が防止される。また、ステップS2またはステップS5またはステップS5Aの処理と並行して、前記油温センサ69で測定される油温を、電磁制御バルブ70の調圧特性の制御に用いることができる。つまり、感温バルブ72のポートを開閉するための油温測定と、電磁制御バルブ70の制御に用いる油温測定とを、同じ油温センサ69でおこなうことができ、部品点数の増加を抑制できる。
ここで、図9に示された機能的手段と、請求項6の発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS11が、この発明の油温測定手段に相当し、ステップS5またはステップS5Aが、この発明の戻し手段に相当する。また、所定温度Tho0が、この発明の所定油温に相当する。また、図9に示された機能的手段と、請求項7の発明の構成との対応関係を説明すると、ステップS11が、この発明の油温測定手段に相当し、ステップS5,S5Aが、この発明の暖機手段に相当し、ステップS2が、この発明の禁止手段に相当する。
(第5具体例)
つぎに、油圧制御装置14の第5具体例を図12に基づいて説明する。この第5具体例は、請求項1および請求項8に対応する例である。この図12において、図1と同じ構成部分については図1と同じ符号を付してある。図12では、図1に示された油路49および感温バルブ50は設けられていない。この図12では、油路38のオイルの熱を、油路45に伝達する熱交換器73が設けられている。この熱交換器73は、例えば、公知のヒートパイプを有しており、入力ポート42の油温が所定温度未満である場合は、油路38のオイルの熱を油路45のオイルに伝達するとともに、入力ポート42の油温が所定温度以上である場合は、油路38の熱を油路45に伝達しないように構成されている。具体的には、入力ポート42の温度に基づいて作動する断熱シャッタ(図示せず)を、油路38と油路45との間に設けておけばよい。
この第5具体例においても、第1具体例と同じ構成部分については、第1具体例と同様の作用効果を得られる。また、第5具体例では、ケーシング7内のオイルが油路38に供給されて、油路38のオイルの熱が熱交換器73を経由して油路45のオイルに伝達されるため、第1具体例と同様の効果を得られる。この第5具体例では、油路38のオイルと油路45のオイルとが非接触で熱伝達がおこなわれる。この第5具体例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、油路38および熱交換器73が、この発明の切替装置に相当する。この第5具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例の構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
(第6具体例)
つぎに、油圧制御装置14の第6具体例を図13に基づいて説明する。この第6具体例は、請求項1に対応する例である。この図13において、図1と同じ構成部分については図1と同じ符号を付してある。図13では、図1に示された油路49および感温バルブ50は設けられていない。この図13では、油路19に吐出されたオイルが、ウォーマ(図示せず)を経由した後に通る油路74が設けられており、その油路74のオイルの熱を、油路45に伝達する熱交換器75が設けられている。この熱交換器75は、例えば、公知のヒートパイプを有しており、入力ポート42の油温が所定温度未満である場合は、油路74のオイルの熱エネルギを、油路45のオイルに与えて温度を上昇させるとともに、入力ポート42の油温が所定温度以上である場合は、油路74の熱エネルギは油路45のオイルに伝達しないように構成されている。具体的には、入力ポート42の温度に基づいて作動する断熱シャッタ(図示せず)を、油路74と油路45との間に設けておけばよい。
この第6具体例においても、第1具体例と同じ構成部分については、第1具体例と同様の作用効果を得られる。また、第6具体例では、油路74のオイルの熱が熱交換器75を経由して油路45のオイルに伝達されるため、第1具体例と同様の効果を得られる。この第6具体例では、油路74のオイルと油路45のオイルとが非接触で熱伝達がおこなわれる。この第6具体例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、油路74および熱交換器75が、この発明の切替装置に相当する。この第6具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例の構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
(第7具体例)
つぎに、油圧制御装置14の第7具体例を図14に基づいて説明する。この第7具体例は、請求項1および請求項9に対応する例である。この図14において、図1と同じ構成部分については図1と同じ符号を付してある。図14では、図1に示された油路49および感温バルブ50は設けられていない。この図14では油路45のオイルを加熱する電熱線(ヒータ)76が設けられている。この電熱線76は蓄電装置(図示せず)に接続されており、その電熱線76に対する通電および非通電は、電子制御装置60により制御される。具体的には、入力ポート42の油温Tsm が所定油温Tsm0未満である時に、電熱線76に通電されて発熱し、油路45のオイルに熱エネルギが与えられて温度が上昇する。これに対して、入力ポート42の油温Tsm が所定油温Tsm0以下である時は、電熱線76には通電されないので、油路45のオイルに熱エネルギは与えられない。したがって、この第7具体例においても、第1具体例と同じ作用効果を得られる。なお、第7具体例において、第1具体例と同じ構成部分については、第1具体例と同様の効果を得られる。この第7具体例の構成と、この発明の構成との対応関係を説明すると、電熱線76および電子制御装置60が、この発明の切替装置に相当する。この第7具体例のその他の構成と、この発明の構成との対応関係は、第1具体例の構成と、この発明の構成との対応関係と同じである。
なお、上記の各具体例では、油温を油温センサにより直接検知する構成であるが、外気温センサを設け、そのセンサの信号から油温を間接的に推定すること、またはエンジンの冷却水温を検知するセンサを設け、そのセンサの信号から油温を間接的に推定することも、この発明に含まれる。
この発明の油圧制御装置の第1具体例を示す模式図である。 この発明の油圧制御装置を有する車両の概念図である。 この発明の油圧制御装置の第2具体例を示す模式図である。 この発明の油圧制御装置の第3具体例を示す模式図である。 第3具体例の油圧制御装置で実行可能な制御例のフローチャートである。 図5の制御で用いるマップの一例である。 図5の制御で用いる他のマップの一例である。 この発明の油圧制御装置の第4具体例を示す部分的な模式図である。 この発明の油圧制御装置の第4具体例でおこなわれる制御例のフローチャートである。 図9のフローチャートで用いるマップの例である。 図9のフローチャートで用いるマップの他の例である。 この発明の油圧制御装置の第5具体例を示す部分的な模式図である。 この発明の油圧制御装置の第6具体例を示す部分的な模式図である。 この発明の油圧制御装置の第7具体例を示す部分的な模式図である。
符号の説明
2…エンジン、 3…トルクコンバータ、 7…ケーシング、 8…ポンプインペラ、 9…タービンランナ、 10…入力軸、 14…油圧制御装置、 26…切替弁、 23,36,37,38,49,66,51…方向制御弁、 41,63…ソレノイドバルブ、 50,72…感温バルブ、 71…油路、 73,75…熱交換器、 76…電熱線。

Claims (10)

  1. 第1の回転部材および第2の回転部材をケーシング内に収容し、このケーシングにオイルが供給されて前記第1の回転部材と第2の回転部材との間でオイルの運動エネルギにより動力伝達をおこなう流体伝動装置と、この流体伝動装置と並列に設けられ、かつ、前記第1の回転部材と前記第2の回転部材との間における伝達トルクを制御するために係合および解放されるロックアップクラッチと、このロックアップクラッチを係合させる油圧が供給される係合油圧室と、前記ロックアップクラッチを解放させる油圧が供給される解放油圧室と、前記係合油圧室および前記解放油圧室に油圧を供給する経路に設けられ、かつ、前記解放油圧室の油圧を上昇させる状態と前記係合油圧室の油圧を上昇させる状態とに動作が切り替えられるクラッチコントロールバルブと、このクラッチコントロールバルブの動作を切り替える信号油圧を出力し、かつ、入力されるオイルの油圧を調圧して前記信号油圧を制御する信号油圧発生装置とを備えた油圧制御装置において、
    前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満である場合は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えて温度を上昇させる制御と、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度以上である場合は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えない制御とを、選択的に切り替え可能な切替装置が設けられていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 記流体伝動装置に供給され、かつ、流体伝動装置から排出されたオイルが通る油路が設けられているとともに、
    前記切替装置は、前記油路のオイルの熱エネルギを、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに与える構成であることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  3. 前記切替装置は、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満である場合に開放されて、前記油路のオイルを前記信号油圧発生装置に入力することにより、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えるようにし、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度以上である場合は閉じられて、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与えないようにするバルブを有していることを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
  4. 前記流体伝動装置に供給され、かつ、この流体伝動装置から排出されたオイルを、閉じられた循環回路内で循環させて前記オイルの温度を上昇させる暖機制御をおこなう暖機装置が設けられており、
    記信号油圧発生装置に入力されるオイルの温度が、予め定められた所定温度未満であることにより、前記バルブを開放する条件が成立しているか否かを判断する条件判断手段と、
    前記バルブを開放する条件が成立しているときに、前記油路の温度変化量が予め定められた所定値を越えている場合は、前記暖機制御をおこなう実行手段と、
    前記バルブを開放する条件が成立しているときに、前記油路の温度変化量が予め定められた所定値以下である場合は、前記暖機制御を禁止する禁止手段と
    を備えていることを特徴とする請求項3に記載の油圧制御装置。
  5. 前記流体伝動装置に供給するオイルを吸入する吸入口と、吸入したオイルを吐出して前記流体伝動装置に供給する吐出口とを有するオイルポンプを設け、
    前記油路のオイルの一部を前記吸入口に戻す戻し油路が設けられていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の油圧制御装置。
  6. 前記オイルポンプの吐出口から吐出されたオイルの油温を測定する油温測定手段と、
    この油温測定手段により測定された油温が、予め定められた基準油温以下である場合は、前記油路のオイルの一部を、前記戻し油路を経由させて前記吸入口に戻す戻し手段と
    を備えていることを特徴とする請求項5に記載の油圧制御装置。
  7. 前記流体伝動装置に供給されるオイルを吐出するオイルポンプと、前記流体伝動装置に供給され、かつ、この流体伝動装置から排出されたオイルを、閉じられた循環回路内で循環させて前記オイルの温度を上昇させる暖機制御をおこなう暖機装置とが設けられており、
    前記オイルポンプから吐出されたオイルの油温を測定する油温測定手段と、
    測定されたオイルの油温が、予め定められた所定油温以下である場合は、前記暖機制御をおこなう暖機手段と、
    測定されたオイルの油温が、予め定められた所定油温を越えている場合は、前記暖機制御を禁止する禁止手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  8. 前記切替装置は、前記ケーシングから前記油路に排出されたオイルと、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルとの間で熱交換をおこなわせて、前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに熱エネルギを与える熱交換器を備えていることを特徴とする請求項2に記載の油圧制御装置。
  9. 前記切替装置は、通電により発熱し、かつ、その熱エネルギを前記信号油圧発生装置に入力されるオイルに与える電熱線を有していることを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
  10. 前記信号油圧発生装置は、通電と非通電との比率に応じた信号油圧を出力するデューティソレノイドバルブであることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の油圧制御装置。
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