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JP4599536B2 - 水系エマルション組成物及び接着剤組成物 - Google Patents
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JP4599536B2 - 水系エマルション組成物及び接着剤組成物 - Google Patents

水系エマルション組成物及び接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、水系エマルション接着性組成物及びその製造方法に関し、詳しくは、プライマーや接着剤として好適に用いられる水系エマルション組成物および接着性組成物に関する。
従来より、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチックフォーム、繊維、合成皮革、金属等の各種の成型品を接着するための接着性組成物としては、有機溶剤系接着剤が広く使用されている。
この有機溶剤系接着剤は、比較的硬質の成型品に対しても高い接着性を有しており種々の用途に使用されている。しかし、一方で、引火の危険性や環境衛生上あまり好ましいものではないため、近年このような有機溶剤系の接着剤に代えて水系の接着剤が開発されるようになってきている。
そのような接着剤としては例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体を含む水系エマルジョンからなる接着性組成物が知られており、例えば、ヨーロッパ公開特許公報EP1106628A1(特許文献1)では、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂と界面活性剤とを含有する水系エマルション組成物が提案されている。そして特許文献1には、この組成物を接着性組成物として用いれば、広範な材料に対して高い接着強度を有し、成型品などであっても良好に接着できることが記載されている。より具体的に、特許文献1には、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂が界面活性剤によって水に乳化され、必要に応じて、エチレン性不飽和モノマーや光重合開始剤を含有してなる、高い接着強度を有する接着性組成物が記載されている。
特開2003−113207号公報(特許文献2)には、エチレン-酢酸ビニル共重合
体またはその変性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマーを内包するミセルが、水中に分散している水系エマルション組成物が開示されている。そして特許文献2には、かかるエマルション組成物は、表面の極性が低い被着体に対して充分な接着性能を発現することができ、さらには、エマルションの安定性が良好で機械的安定性、貯蔵安定性の向上を図ることができる旨が開示されている。
ヨーロッパ公開特許公報EP1106628A1 特開2003−113207号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている接着性組成物は、確かに、従来より知られているエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する水系エマルションからなる接着性組成物よりも、高い接着強度で接着することが可能である。このような接着性組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂を界面活性剤によって乳化させたものであり、必要に応じて、その調製されたエマルションに親水性の高い(換言すると極性の高い)エチレン性不飽和モノマーや光重合開始剤を任意的に配合させたものであるので、被着体、とりわけ表面の極性が低い被着体に対する濡れ性が不十分となり、十分な接着性能を発現させることが出来ない場合があり、また、エマルションの安定性も十分ではなく、機械的安定性及び貯蔵安定性の不良を生じる場合がある。
また、特許文献2に記載されているエマルション組成物は、確かに、従来より知られて
いるエチレン−酢酸ビニル共重合体を含有する水系エマルションからなる接着性組成物よりも、高い接着強度で接着することが可能であり、しかもエマルションの安定性も十分であるが、用途・被着物の種類によって更なる接着強度の向上が望まれていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、成型品など広範な材料に対して高い接着強度を有し、表面の極性が低い被着体に対しても十分な濡れ性を確保して、接着初期より十分な接着強度を発現させることができ、さらには、エマルションの安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性に優れる、水系エマルション組成物、および、その水系エマルション組成物を含有する接着性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、水系エマルションとして、エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体とを併用し、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマー、非水系有機溶剤を内包するミセルが水中に分散した水系エマルションを使用することで、基材に対する接着性が接着初期より飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(10)を提供するものである。
(1)本発明に係る水系エマルション組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマー、非水系有機溶剤を内包するミセルが水中に分散している水系エマルション組成物であって、
エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体変性体との比が重量比で95:5〜5:95であることを特徴とする。
(2)前記水系エマルション組成物は、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマーを、非水系有機溶剤に配合して、溶解または分散させることにより油滴成分を調製し、
この油滴成分を界面活性剤によって水中に分散させることにより得られることが好ましい。
(3)非水系有機溶剤としては、沸点100℃以上のものが好ましい。
マルション組成物。
(4)沸点100℃以上の非水系有機溶剤が、脂環式炭化水素であることが好ましい。
(5)エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂であることが好ましい。
(6)エチレン性不飽和モノマーが(メタ)アクリレートであることが好ましい。
(7)(メタ)アクリレートが、少なくとも、エステル部分として炭素数6〜16の炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを含んでいることが好ましい。
(8)エチレン−酢酸ビニル共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性体100重量部に対して、30〜200重量部の量で含まれることが好ましい。
(9)本発明に係る接着剤組成物は、前記水系エマルション組成物を含有している。
(10)本発明に係る水系エマルション組成物の製造方法は、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマーを、非水系有機溶剤に配合して、溶解または分散させて油滴成分を調製したのち、
油滴成分を界面活性剤の存在下に水中に分散させることを特徴としている。
本発明の水系エマルション組成物は、プライマーや接着剤などの接着性組成物として好適に用いることができ、そのような本発明の接着性組成物は広範な材料に対して高い接着強度を有し、例えば、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチックフォー
ム、繊維、合成皮革、金属などの各種の成型品を良好に接着することができる。また、このような接着性組成物では、被着体、とりわけ表面の極性が低い被着体にたいしても十分な濡れ性を確保して、十分な接着性能を発現させることができ、さらには、エマルションの安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性の向上を図ることができる。また、水系であるため、引火の危険が少なく、良好な衛生環境を得ることができる。
以下、本発明の水系エマルション組成物および接着性組成物についてさらに詳細に説明する。
水系エマルション組成物
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと略称する。)は、例えば、高圧法、乳化法などの公知の方法によって製造することができる。原料組成の割合として、その酢酸ビニルの含量が、好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%が好ましい。酢酸ビニルの含量が、それより低いと耐熱性の低下を招く場合があり、また、それより高いと、耐熱性の低下を招く場合がある。また、そのメルトインデックス(g/10min(190℃、2160g):ASTM D−1238に準拠、以下同じ)が好ましくは0.1〜500、さらに好ましくは1〜300のものを用いることが好ましい。
さらに、EVAは単独で使用しても良く、また、2種類以上のEVAを組み合わせて使用しても良い。酢酸ビニル含量の低いEVAはエマルションの油滴成分として溶解しにくいが、酢酸ビニル含量の多いEVAと併用することによりエマルションの安定性が向上する。
(エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体)
本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体としては、特に制限されないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂(以下、C−HEVAと略称する)が好ましく用いられる。C−HEVAは、例えば、特公平5−26802号公報などにその製造方法が記載されているように、例えば、まず、EVAを有機溶剤に溶解し、その溶液中に低級アルコールを加えた後、特定量の水の存在下に触媒としてアルカリアルコラートを添加して部分ケン化(ケン化度10〜90%程度)することによりエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(以下、HEVAと略称する)を得て、そのHEVAを、例えば不飽和カルボン酸や酸無水物など酸によって変性することにより得ることができる。このようにして得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂は、その水酸基価が0〜250mgKOH/gであり、その酸価が2〜150mgKOH/gであることが好ましい。水酸基価および酸価が上記の範囲を外れると、接着性能の低下などを招く場合がある。
(光重合開始剤)
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば、アシルホスフィンオキシド系、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系などの重合開始剤が挙げられる。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(例えば、BASF社製、ルシリンTPO)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(BAPO)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)n−ブチルホスフィンオキシドなどが挙げられる。
アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、ダロキュアー1173)、ベンジルジメチルケタール(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー651、BASF社製、ルシリンBDKなど)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー184)、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー907)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン(例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー369)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノンのオリゴマー(例えば、ランベルチ社製、エサキュアー KIP)などが挙げられる。
ベンゾインエーテル系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4−メチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、例えば、2−または4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントンなどが挙げられる。
また、これ以外にメチルフェニルグリオキシエステル(AKZO社製、バイキュアー55)や3,6−ビス(2−モルホリノイソブチル)−9−ブチルカルバゾール(旭電化社製、A−Cure3)、チタノセン化合物なども挙げることができる。
また、これらの光重合開始剤は、単独で使用しても良く、また、2種以上併用しても良い。そのような具体例としては、市販品として、イルガキュアー1700(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4−4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド/2−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパン−1−オン=25/75%)、イルガキュアー1800(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド/1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン=25/75%)(いずれもチバ・スペシャリティケミカルズ社製)などが挙げられる。
また、光重合開始剤による光重合反応を促進するために、必要に応じて、種々の増感剤や光重合促進剤、例えば。ジアルキルアミノ安息香酸またはその誘導体(例えば、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル)など)、ホスフィン系光重合促進(トリフェニルホスフィンなどのアリールホスフィン、トリアルキルホスフィンなどのホスフィン化合物)などを、光重合開始剤とともに配合して良い。
(エチレン性不飽和モノマー)
本発明に用いられるエチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、単官能性モノマー、二官能性モノマー、および多官能性モノマーなどが挙げられる。
単官能性モノマー(単官能重合性希釈剤)としては、例えば、複素環式エチレン性不飽和化合物(例えば、N−メチルピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニル−窒素含有複素環化合物、例えば、モルホリン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどの複素環式(メタ)アクリレートなど)
、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート(例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(
メタ)アクリレートなど)、N,N‘−ジメチルアクリルアミド、アルコキシ(ポリ)ア
ルキレングリコール(メタ)アクリレート(例えば、メトキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレン(メタ)アクリレートなど)、アルキルフェノキシメチル(メタ)アクリレート(例えば、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど)、フェノキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレート(例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコー
ル(メタ)アクリレートなど)、アルキル(メタ)アクリレート(例えば、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなど)、シクロアルキル(メタ)アクリレート(例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなど)、アラルキル(メタ)アクリレート(例えば、ベンジル(メタ)アクリレート)、橋架け環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレート(例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルミルオキシエチル(メタ)アクリレートなど)、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど)、ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]アシッドホスフェート、ハロゲン含有(メタ)アクリレート(例えば、トルフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メ
タ)アクリレートなど)が挙げられる。
二官能性モノマー(二官能重合性希釈剤)としては例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネートのジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレートテトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンギリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド)付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、2,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンのジ(メタ)アクリレートなど)、橋架け環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート(例えば、トリシクロデカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンジ(メタ)アクリレートなど)二官能性エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物(例えば、2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)プロパンの(メタ)アクリル酸付加物など)などが挙げられる。
多官能性モノマー(多官能重合性希釈剤)としては、例えば、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリアリルトリメリット酸、トリアリルイソシアヌレートなどが挙げられる。
これらエチレン性不飽和モノマーは単独で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。また、これらエチレン性不飽和モノマーのうち好ましくは、(メタ)アクリレートが挙げられる。
このような(メタ)アクリレートとしては、(メタ)アクリレート((メタ)アクリル酸エステル)のエステル部分が、炭素数6〜16の炭化水素基(例えば、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基などを含む)を有する(メタ)アクリレートが好ましく用いられ、より具体的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
また、このような、エステル部分として炭素数6〜16の炭化水素基を有する(メタ)アクリレートとともに、エステル部分としてヒドロキシル基を有し、炭素数2〜5の炭化水素基をする(メタ)アクリレートを用いることが好ましく、そのようなエステル部分としてヒドロキシル基を有する炭素数2〜5の炭化水素基をする(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
このような(メタ)アクリレートを用いることによって、後述する油滴成分の調製において、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびその変性樹脂と光重合開始剤との両方の溶解性および分散性の向上、さらには、接着性の向上を図ることができる、そして、このような(メタ)アクリレートとともに、他のエチレン性不飽和モノマーを、適宜、組み合わせて用いることにより接着性を調整することができる。
なお、上述したヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートなどの親水性の(メタ)アクリレートを得られたエマルション組成物に後添加すると、水中に良好に分散しているミセルの生成を損なわせる場合がある。
(非水系有機溶剤)
非水系有機溶剤としては、水に対する溶解度が無視できるほど小さくものが望ましく、例えば、水への溶解度が5重量%以下、好適には3重量%以下であり、常温で流動性を有する溶剤であればよい。
例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、ハロゲン化炭化水素等の炭化水素類、アルコール類、フェノール類、エーテル類、ケトン類、エステル類等が挙げられる。脂肪族炭化水素としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、デカン、ドデカンなどが挙げられる。芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレン、シクロへキシベンゼン、ジエチルベンゼン、ドデシルベンゼン、スチレンなどが挙げられる。脂環式炭化水素としては、例えば、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、p−メンタン、ビシクロヘキシル、シクロヘキセン、α−ピネン、ジペンテン、d−リモネン、デカリン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素としては、例えば、塩化メチル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素などが挙げられる。また、これらの混合物で、天然に産出され、精製されるものとしてベンジン、ナフサ、リグロイン、ガソリン、ケロシン、ソルベントナフサ、カンフル油、テレビン油、パイン油等などが挙げられる。アルコール類としては、例えば、ヘプタノール、オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、テルピネオールなどが挙げられる。フェノール類としては、例えばクレゾール、キシレノールなどが挙げられる。エーテル類としては、例えば、ジブチルエーテル、ジヘキシルエーテル、エチルビニルエーテル、アニソール、ブチルフェニルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテル、ジフェニルエーテル、フランシネオールなどが挙げられる。エステル類としては、例えば、ギ酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソペンチルなどが挙げられる。
さらに、非水系有機溶剤は単独で使用しても良く、また、2種類以上の非水系有機溶剤を組み合わせて使用しても良い。
これらの非水系有機溶媒の中でも、取り扱いの面より、沸点が100℃以上の非水系有機溶剤が好ましい。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体の溶解性が高いために、脂環式の炭化水素が好適に用いられる。
(油滴成分)
本発明に係る水系エマルション組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマー、非水系有機溶剤(これらを油滴成分ということもある)を内包するミセルが水中に分散している。
エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体変性体との比が重量比で95:5〜5:95である。この範囲にあると、成型品など広範な材料に対して高い接着強度を有し、表面の極性が低い被着体に対しても十分な濡れ性を確保して、接着初期より十分な接着強度を発現させることができ、さらには、エマルションの安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性に優れた水系エマルション組成物が得られる。エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体の配合割合が、これを外れると、エチレン性不飽和モノマー対する溶解および分散性が低下して、エマルションの安定性が低下し、その結果、接着性の低下を招き、また、これより少ないと、同じく、接着性の低下を招く場合がある
エチレン−酢酸ビニル共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性体100重量部に対して、30〜200重量部の量で含まれることが好ましい。この範囲にあると、特に成型品に対する接着強度が大きいために接着剤として好適に使用できる
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性体、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマーの配合割合は、エチレン性不飽和モノマー100重量部に対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体が3〜60重量部、さらには、5〜40重量部、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性体が3〜60重量部、さらには、5〜40重量部、光重合開始剤が1〜80重量部、さらには、5〜60重量部であることが好ましい。また非水系有機溶媒の量は
、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性体を溶解させるのに必要な量であればよいが、次の反応を円滑に進行させるためには、(エチレン−酢酸ビニル共重合体と変性体との合計)100重量部に対して、150〜500重量部の範囲にあることが望ましい。
(水系エマルション組成物の調製)
本発明の水系エマルション組成物を得るには、まず、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、変性体、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマーを、非水系有機溶剤に配合して、溶解または分散させることにより、油滴成分を調製する。
油滴成分の調製は、例えば、エチレン性不飽和モノマーにエチレン−酢酸ビニル共重合体とその変性体、光重合開始剤、非水系有機溶剤とを配合して、適宜、攪拌および混合することにより、溶解または分散させればよい。なお、このような攪拌および混合においては、必要により、例えば40〜90℃に加温してもよい。なお、その際に添加した非水系有機溶剤は、水系エマルション組成物として必要のないものであれば留去しても、減量させてもよい。
本発明の水系エマルション組成物は、このようにして調製された油滴成分を界面活性剤によって水中に乳化させることにより得ることができる。
油滴成分を界面活性剤によって水中に乳化させるには、例えば、強攪拌下において、油滴成分中に、界面活性剤および水を添加して、転相乳化(強制乳化)させればよい。
本発明に用いられる界面活性剤は、特に制限されることなく、公知の界面活性剤を用いることができ、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩などのアニオン系界面活性剤、例えば、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤などが挙げられる。
また、本発明においては、オキシエチレン基を有する界面活性剤が好ましく用いられ、そのようなオキシエチレン基を有する界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、その他のポリオキシエチレンの誘導体、あるいは、それらにエチレン性不飽和基などを付加させた反応性界面活性剤などのポリオキシエチレン系の界面活性剤などが挙げられる。
このような界面活性剤は、単独で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。また、界面活性剤の使用量は、油滴成分を乳化(強制乳化)させることができれば、特に制限されないが、例えば、油滴成分100重量部に対して3〜50重量部、さらには、5〜30重量部であることが好ましい。界面活性剤の使用量がそれより少ないと、分散性の低下を招く場合があり、また、それより多いと、接着性の低下を招く場合がある。
また、水の量も、油滴成分を乳化(強制乳化)させることができれば、特に制限されないが、例えば、油滴成分100重量部に対して、100〜3000重量部、さらには、200〜2000重量部であることが好ましい。
また、このようにして得られる水系エマルション組成物は、最終的には、その固形分が、3〜50重量%、好ましくは、5〜40重量%として調製されることが望ましい。
そして、このようにして得られる水系エマルション組成物では、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体変性体、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマー、非水系有機溶媒を内包するミセルが、水中に分散している状態となっている。
また、このようにして得られる水系エマルション組成物には、その目的および用途によって、例えば、塩素化ポリオレフィン、ロジ類、シランカップリング剤などの接着性を向上させる成分や、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、増白剤、染料などの各種に転化剤を、乳化前の液滴成分または乳化後のエマルション組成物に、適宜、添加してもよい。
塩素化ポリオレフィンとしては、例えば、塩素化ポリオレフィン樹脂を、単独で、あるいは、塩素化ポリオレフィン樹脂をそれ以外の重合体と混合することによって得られるものが挙げられる。このような塩素化ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン−ジエン共重合体、ポリブテン、スチレンーブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などのポリオレフィン類やこれらポリオレフィン類にカルボキシル基、水酸基、酸無水物基などを導入した変性ポリオレフィン類を公知の方法で塩素化させた塩素化ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。
これらの塩素化ポリオレフィンは、単独で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい、また、塩素化ポリオレフィンの使用量は、適宜選択される。好ましくは、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレンを塩素化することによって得られるポリオレフィン樹脂や上記した塩素化ポリオレフィン樹脂を無水マレイン酸などで変性した酸無水物変性塩素化ポリオレフィン樹脂が挙げられる。なお、これら塩素化ポリオレフィンの塩素含有量は、特に限定されないが、15〜40重量%であると、ポリオレフィンからなる被着体との密着性を向上させることができる。
ロジン類としては、例えば、アビエチン酸を主成分とする熱可塑性樹脂であるガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジンなどが挙げられる。より具体的には、例えば、水添ロジン(ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸)、不均化ロジン、不均化水添ロジン、重合ロジン(一部重合ロジンを含む)などの変性ロジン類、例えば、ロジンあるいは変性ロジン類のアルキルエステル、グリコールエステル、グリセリンエステル、ペンタエリスリトールエステル、例えば、ポリエステルの酸の一部にロジン、あるいは変性ロジンを用いたロジン変性ポリエステルなどが挙げられる。なお、ロジン変性ポリエステルは、ロジンまたは変性ロジンのグリシジルエステルと、ガルボン酸を有する化合物との反応によっても得ることもできる。これらロジン類は、単独で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。また、ロジン類の使用量は適宜選択される。
また、シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン、アミノシラン、ビニルシランなどが挙げられる。エポキシシランが好ましく用いられ、そのようなエポキシシランとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらシランカップリング剤は、単独で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。また、シランカップリング剤の使用量は、適宜選択される。
そして、このようにして得られる本発明の水系エマルション組成物は、接着性組成物、すなわち、プライマーや接着剤として好適に用いることができ、広範な材料に対して高い接着強度を有し、例えば、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチックフ
ォーム、繊維、合成皮革、金属などの各種の成型品を良好に接着することができる。
とりわけ、このような接着性組成物では、得られた水系エマルション組成物が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性樹脂、光重合開始剤、エチレン性不飽和モノマー、溶剤に溶解または分散された状態で、ミセルに内包されているので、被着体、とりわけ、表面の極性が低い被着体に対しても十分な濡れ性を確保して、十分な接着性能を発現させることができ、さらには、エマルションの安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性の向上を図ることができる。
また、このような接着性組成物は、水系であるため、引火の危険が少なく、良好な衛生環境を確保することができる。さらに、初期の接着力、および耐水性にも優れており、各種の用途において有効に使用することができる。
なお、本発明の接着性組成物を用いて接着するには、例えば、接着される被着体に対して公知の方法により塗布すればよく、その使用方法は制限されず、例えば、接着の前処理として用いられるプライマーとして使用してもよく、また、接着剤として使用してもよい。また、プライマーや接着剤に配合するようにして使用してもよい、なお、塗布後には、例えば、50〜1000mJ/cm2の紫外線を照射することが好ましい。
[実施例]
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下例中において用いる部および%は特記のない限り重量基準を示す。
実施例1
EVA(酢酸ビニル含量:40%、メルトインデックス:65、商品名:エバフレックスEV40LX(三井デュポンポリケミカル社製))5重量部と、C−HEVA(水酸基価:0mgKOH/g、酸価:84mgKOH/g、テトラヒドロフラン溶液(樹脂含量20重量%)、商品名:タケメルトSD−700(三井武田ケミカル社製))25重量部と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製))5重量部、4−メチルベンゾフェノン5重量部、イソボルニルメタクリレート20重量部、シクロヘキシルメタクリレート20重量部、2−ヒドロキシメチルメタクリレート30重量部、テレビン油(商品名:ガムテレピンN(ヤスハラケミカル社製)20重量部を装入した後、攪拌しながら60℃まで昇温して溶解させた。さらに減圧下テトラヒドロフランを除去して油滴成分を調製した。
この油滴成分を高速ミキサーにて攪拌(回転数:2000rpm)しながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商品名:エマール27C(花王社製)30重量部とイオン交換水860重量部とを添加して強制乳化を行い、水系エマルション組成物を得た。
実施例2
EVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:エバフレッ
クスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))5重量部と、C−HEVA(水酸基価:0mgKOH/g、酸価:84mgKOH/g、テトラヒドロフラン溶液(樹脂含量20重量%)、商品名:タケメルトSD−700(三井武田ケミカル社製)25重量部と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製))5重量部、4−メチルベンゾフェノン5重量部、イソボルニルメタクリレート40重量部、2−ヒドロキシメチルメタク
リレート30重量部、テレビン油20重量部を装入した後、攪拌しながら60℃まで昇温して溶解させた。さらに減圧下テトラヒドロフランを除去して油滴成分を調製した。
この油滴成分を高速ミキサーにて攪拌(回転数:2000rpm)しながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商品名:エマール27C(花王社製))30重量部とイオン交換水860重量部とを添加して強制乳化を行い、水系エマルション組成物を得た。
実施例3
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:
エバフレックスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:25%、メルトインデックス:2、商品名:エバフレックスEV360(三井デュポンポリケミカル社製))を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
実施例4
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:
エバフレックスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:28%、メルトインデックス:15、商品名:エバフレックスEV250(三井デュポンポリケミカル社製))を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
実施例5
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:
エバフレックスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:28%、メルトインデックス:400、商品名:エバフレックスEV210(三井デュポンポリケミカル社製))を用い、テレビン油(商品名:ガムテレピンN(ヤスハラケミカル社製))の代わりにリモネン(商品名:Dリモネン(ヤスハラケミカル社製))を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
実施例6
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:40%、メルトインデックス:65、商品名:エバフレックスEV40LX(三井デュポンポリケミカル社製))のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:33%、メルトインデックス:30、商品名:エバフレックスEV150(三井デュポンポリケミカル社製))を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
実施例7
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:
エバフレックスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:33%、メルトインデックス:1、商品名:エバフレックスEV170(三井デュポンポリケミカル社製))を用い、テレビン油20重量部の代わりに、テレビン油10重量部、リモネン10重量部を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
実施例8
実施例2のEVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:
エバフレックスEV460(三井デュポンポリケミカル社製))5重量部のかわりに、EVA(酢酸ビニル含量:19%、メルトインデックス:2.5、商品名:エバフレックス
EV460(三井デュポンポリケミカル社製))3重量部、EVA(酢酸ビニル含量:33%、メルトインデックス:1、商品名:エバフレックスEV170(三井デュポンポリケミカル社製))3重量部を用い、また、C−HEVA(水酸基価:0mgKOH/g、酸価:84mgKOH/g、テトラヒドロフラン溶液(樹脂含量20重量%)、商品名:タケメルトSD−700(三井武田ケミカル社製))25重量部のかわりにC−HEVA(水酸基価:0mgKOH/g、酸価:84mgKOH/g、テトラヒドロフラン溶液(樹脂含量20重量%)、商品名:タケメルトSD−700(三井武田ケミカル社製))20重量部を用いた以外は、実施例2と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
比較例1
C−HEVA(水酸基価:0mgKOH/g、酸価:84mgKOH/g、テトラヒドロフラン溶液(樹脂含量20重量%)、商品名:タケメルトSD−700(三井武田ケミカル社製))50重量部と1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製))5重量部、4−メチルベンゾフェノン5重量部、イソボルニルメタクリレート20重量部、シクロヘキシルメタクリレート20重量部、2−ヒドロキシメチルメタクリレート30重量部、テレビン油20重量部を装入した後、攪拌しながら60℃まで昇温して溶解させた。さらに減圧下テトラヒドロフランを除去して油滴成分を調製した。
この油滴成分を高速ミキサーにて攪拌(回転数:2000rpm)しながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商品名:エマール27C(花王社製)30重量部とイオン交換水860重量部とを添加して強制乳化を行い、水系エマルション組成物を得た。
比較例2
EVA(酢酸ビニル含量:40%、メルトインデックス:65、商品名:エバフレックスEV40LX(三井デュポンポリケミカル社製)10重量部と、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製))5重量部、4−メチルベンゾフェノン5重量部、イソボルニルメタクリレート20重量部、シクロヘキシルメタクリレート20重量部、2−ヒドロキシメチルメタクリレート30重量部、トルエン20重量部を装入した後、攪拌しながら60℃まで昇温して溶解させた。 この油滴成分を高速ミキサーにて攪拌(回転数:2000rpm)しながら、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商品名:エマール27C(花王社製))30重量部とイオン交換水860重量部とを添加して強制乳化を行い、水系エマルション組成物を得た。
比較例3
実施例1のテレビン油20重量部の代わりにアセトン20重量部を用いた以外は、実施例1と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
評価
実施例および比較例で得られた水系エマルション組成物について、分散安定性および接着性能を評価した。
分散安定性
実施例および比較例で得られた各水系エマルション組成物について、製造直後(初期)と、40℃で7日間貯蔵したものとを目視で観察し、次に示すように評価した。その結果を表1に示す。
○:均一に分散
×:相分離または沈殿物を生じている
接着性能
実施例および比較例の各水系エマルション組成物を、EVA発泡体とラバーシート間の接着のプライマーとして用い、その接着性能を評価した。
すなわち、
EVA発泡体:300mm×100mm×10mmのシート状成型品
ラバーシート:200mm×50mm×3mmのシート状成型品
2液配合ポリウレタン系接着剤
ラバー用プライマー
を用意して、ラバーシートの接着面にバフ処理を施し、ラバー用プライマーを塗布するとともに、EVA発泡体に、各水系エマルション組成物を塗布し、300mJ/cm2
紫外線を照射した後、これらを、2液配合ポリウレタン系接着剤を介して接着した。接着後5分後の接着強度と、室温で1日放置後の接着強度を、JIS K 6854に準拠して、180度剥離試験により接着強度を測定した。その結果を表1に示す。なお、表1中の接着性能の評価は次のとおりである。
5分後強度
A:接着強度が20N/cm以上
B:接着強度が10〜20N/cmの範囲
C:接着強度が10N/cm未満
1日後強度
EVAあるいはラバーの材料破壊があったものは、接着強度のあとに(材破)と表示した。

Claims (8)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂、光重合開始剤、(メタ)アクリレートモノマー、水への溶解度が5重量%以下の非水系有機溶媒を含む油滴成分が水中に分散している水系エマルション組成物であって、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体変性体との比が重量比で95:5〜5:95であることを特徴とする水系エマルション組成物。
  2. 少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂、光重合開始剤、(メタ)アクリレートモノマーを、水への溶解度が5重量%以下の非水系有機溶剤に配合して、溶解または分散させることにより油滴成分を調製し、
    この油滴成分を界面活性剤によって水中に分散させることにより得られることを特徴とする、
    請求項1記載の水系エマルション組成物。
  3. 非水系有機溶剤が、沸点100℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の水系エマルション組成物。
  4. 沸点100℃以上の非水系有機溶剤が、脂環式炭化水素であることを特徴とする請求項3に記載の水系エマルション組成物。
  5. (メタ)アクリレートが、少なくとも、エステル部分として炭素数6〜16の炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを含んでいることを特徴とする、請求項1記載の水系エマルション組成物。
  6. エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂100重量部に対してエチレン−酢酸ビニル共重合体が30〜200重量部の量で含まれることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水系エマルション組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の水系エマルション組成物を含有していることを特徴とする、接着剤組成物。
  8. 少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂、光重合開始剤、(メタ)アクリレートモノマーを、水への溶解度が5重量%以下の非水系有機溶剤に配合して、溶解または分散させて油滴成分を調製したのち、
    油滴成分を界面活性剤の存在下に水中に分散させることを特徴とする水系エマルション組成物の製造方法。
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