JP4599647B2 - 多層フィルム - Google Patents
多層フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4599647B2 JP4599647B2 JP2000034329A JP2000034329A JP4599647B2 JP 4599647 B2 JP4599647 B2 JP 4599647B2 JP 2000034329 A JP2000034329 A JP 2000034329A JP 2000034329 A JP2000034329 A JP 2000034329A JP 4599647 B2 JP4599647 B2 JP 4599647B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ethylene
- weight
- jis
- olefin copolymer
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Wrappers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イージーピール性を示すにもかかわらず、耐熱性、透明性に優れたものとなる多層フィルムに関するものである。
【0002】
ここで、本発明においてイージーピール性とは、ヒートシール時の溶着条件を変化することにより、実質的に剥離開封が困難な強シール部分と容易に剥離開封ができる弱シール部分とを選択的に形成できる性質をいう。
【0003】
【従来の技術】
1つのプラスチック製容器内に隔離手段を設け、複数の薬液及び/又は薬剤を使用直前に前記隔離手段を開放し容器内で無菌的に混合して使用できる医療用容器は、高カロリー輸液剤等に多用されている。これらは、輸液剤等の互いに反応する成分を隔離でき、混合する薬品の種類や量を誤らないこと、混合時の汚染を防止できること等の利点より、複室容器として多数の製品が市販されている。
【0004】
そして、医療用複室容器の隔離手段としては、隔離部の密封性が良く、剥離操作が容易であり、万が一に隔離手段が破損しても発見が容易であり、かつ、生産性に優れることから、イージーピール性のヒートシール部が広く採用されている。
【0005】
イージーピール性のヒートシール部としては、内層により引張強度の低いポリエチレン樹脂を使用する方法(特開昭63−19419号公報)、少なくとも溶融開始温度が異なる2種類以上のポリオレフィン系の樹脂からなる樹脂組成物を使用する方法(特開平2−4671号公報)、ミクロ層分離構造を有する可撓性合成樹脂を使用する方法(特開平5−31153号公報)等が提案されている。
【0006】
そして、その中でも直鎖状低密度ポリエチレン及びポリプロピレンからなる組成物は、強度および耐熱性にも優れるため、イージーピール性のヒートシール部材として広く採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のいずれの方法に於いても、高温加熱時の耐熱性と透明性およびイージーピール性をバランス良く備えたものは提案されていないのが現状であり、高温加熱処理を行ってもイージーピール性を示し、透明性が損なわれず、耐熱性に優れ、シワや変形が生じたりないような多層フィルムの出現が望まれていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、これらの従来の欠点を解消したものであり、高温加熱処理を行ってもシワや変形がなく耐熱性に優れ、しかも、透明性に優れた多層フィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題に関し鋭意検討した結果、内層が特定のエチレン・α−オレフィン共重合体とポリプロピレン系樹脂からなる樹脂組成物からなり、外層の少なくとも一層が特定のエチレン・α−オレフィン共重合体と特定の高圧法低密度ポリエチレンからなる樹脂組成物からなるインフレーション成形によって得られた多層フィルムが優れたイージーピール性を示し、耐熱性および透明性を付与することを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明は、内層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(1)〜(4)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜50重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜50重量%からなる樹脂組成物からなり、外層の少なくとも一層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(5)〜(8)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(C)95〜50重量%と下記(9)〜(12)の特性を満足する高圧法低密度ポリエチレン(D)5〜50重量%からなる樹脂組成物からなることを特徴とするチューブ状の多層フィルムに関するものである。
【0011】
(1)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.945g/cm3、
(2)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜20g/10分、
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(4)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(5)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.960g/cm3、
(6)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜10g/10分、
(7)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(8)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(9)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.935g/cm3、
(10)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜30g/10分、
(11)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3〜8、
(12)190℃で測定した溶融張力が3〜20g
である。
【0012】
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明の多層フィルムは、内層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(1)〜(4)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜50重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜50重量%からなる樹脂組成物からなり、外層の少なくとも一層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(5)〜(8)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(C)95〜50重量%と下記(9)〜(12)の特性を満足する高圧法低密度ポリエチレン(D)5〜50重量%からなる樹脂組成物からなるものである。
【0014】
(1)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.945g/cm3、
(2)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜20g/10分、
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(4)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(5)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.960g/cm3、
(6)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜10g/10分、
(7)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(8)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(9)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.935g/cm3、
(10)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜30g/10分、
(11)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3〜8、
(12)190℃で測定した溶融張力が3〜20g
ここで、本発明の多層フィルムの成形方法としては、特に制限はなく一般的に知られている方法でよく、例えば水冷式または空冷式インフレーション成形、ブロー成形、チューブ成形、回転成形、射出成形、射出(2軸延伸)ブロー成形等の成形法が用いられる。そして、特に衛生性、透明性などに優れることから水冷インフレーション成形が好ましい。
【0015】
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び(C)を構成する炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、4−メチル−ペンテン−1、3−メチル−ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1などが挙げられ、これらの2種類以上を併用しても差し支えない。
【0016】
また、本発明で用いられるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)及び(C)は、前記に示した特性を満足していればその製造方法等については特に制限はなく、例えば触媒系として、チタン系の遷移金属を主体とするチーグラー型触媒、クロム系触媒を主体とするフィリップス触媒、メタロセン等を主体とするカミンスキー型触媒などのいずれの触媒系を使用して製造することがでる。そして、本発明において用いるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)および(C)としては、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(以下、Mw/Mnという。)が1.5〜5の範囲であるエチレン・α−オレフィン共重合体が得やすく、特にエチレンとα−オレフィンの組成分布が均一であることから得られるインフレーション多層フィルムの機械的強度が優れることからメタロセン等を主体とするカミンスキー型触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体であることが好ましい。また、特に50℃におけるn−ヘプタン抽出量の少ないエチレン・α−オレフィン共重合体が得やすいことから、特開平4−309505号公報に記載の触媒系により製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体であることが好ましい。
【0017】
そして、カミンスキー型触媒としては、チタン、ジルコニウム、ハフニウム等の遷移金属を主体とする遷移金属化合物(メタロセン)と有機金属化合物あるいは遷移金属化合物と反応して安定アニオンとなるイオン化合物との組み合わせからなる一般的に知られている物を用いることができる。また、カミンスキー型触媒は、1種または2種以上を混合して使用しても差し支えない。具体的なカミンスキー型触媒を挙げると、遷移金属化合物として、例えばビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス(インデニル)チタニウムジクロライド、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(インデニル)ハフニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)チタニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロライド等、有機金属化合物として、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等、遷移金属化合物と反応して安定アニオンとなるイオン化合物として、例えばリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等からなるものが挙げられる。
【0018】
また、その際の重合方法としては特に制限はなく、一般的な重合方法である気相法、スラリー法、溶液法、高圧法などいずれでも差し支えない。そして、特に50℃におけるn−ヘプタン抽出量を抑えたエチレン・α−オレフィン共重合体を得やすいことからスラリー法が好ましい。また、1段または2段以上の多段重合されたものでも、2種類以上のエチレン・α−オレフィン共重合体を機械的にブレンドすることによっても製造できる。
【0019】
本発明の多層フィルムの内層は、前記(1)〜(4)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜50重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜50重量%からなる樹脂組成物よりなるものである。
【0020】
そして、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、JIS K6760−1981を準拠し測定したその密度範囲が0.920〜0.945g/cm3の範囲であり、0.925〜0.945g/cm3の範囲が好ましく、0.925〜0.940g/cm3の範囲であることがより好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度が0.920g/cm3未満である場合、得られる多層フィルムの耐熱性が悪くなり、加熱処理を行った際にブロッキングや変形、肌荒れが生じるという問題がある。また、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度が、0.945g/cm3を超える場合、得られる多層フィルムの透明性が悪くなる。
【0021】
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、JIS K7210−1976を準拠して190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレート(以下、MFRという。)が0.1〜20g/10分の範囲である。ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMFRが0.1g/10分未満の場合、樹脂組成物とした際の流動性が悪く、多層フィルムを製造する際の加工性が悪くなる。一方、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMFRが20g/10分を超える場合、溶融張力が低下するため同様に加工性が悪くなる。
【0022】
また、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより測定したMw/Mnが1.5〜5の範囲である。ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMw/Mnが5を超える場合、分子量分布が広くなり耐熱性に劣る低分子量成分が増加するため得られる多層フィルムの耐熱性が悪化したり、加熱処理を行った後の失透が大きくなり透明性が悪化する。一方、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)のMw/Mnが1.5より小さい場合、分子量分布が狭く流動性に劣るため、多層フィルムを成形する際の成形性に劣る。そして、本発明におけるMw/Mnの測定条件としては、ゲル・パーミエーション・クラマトグラフィーとして、カラムに東ソー(株)製(商品名GMHHR−H(S))を設置したウオーターズ製(商品名150C ALC/GPC)を用い、溶媒として1,2,4−トリクロロベンゼンを使用し、標準ポリスチレン換算より求めた重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)より求めたものである。
【0023】
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、50℃におけるn−ヘプタン抽出分量は0.2wt%以下である。ここで、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%を超える場合、耐熱性に劣る低分子量成分が増加するため、得られた多層フィルムの加熱処理を行った際に表面へのブリードが起こり透明性が悪化したりブロッキングが発生するという問題を有する。
【0024】
本発明の多層フィルムの内層に用いる樹脂組成物を構成するポリプロピレン系樹脂(B)としては、一般的にポリプロピレン系樹脂と称されているものであればいかなるものも用いることが可能であり、例えばプロピレン単独重合体(ホモポリマー)、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンと炭素数4以上のα−オレフィンとの共重合体(ランダムコポリマー、ターポリマー、ブロックコポリマー等)等が挙げられ、さらに、ポリプロピレン系樹脂と50重量%以下の結晶性エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン・ブタジエン・ラバー(EBR),エチレン・プロピレン・ラバー(EPR)等のエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体(SEBS),水添スチレンブロックコポリマー(HSBC),スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン共重合体(SEPS)等の水素添加スチレン系エラストマーなどのゴム系化合物との混合物を挙げることができる。
【0025】
また、本発明における多層フィルムの内層を構成する樹脂組成物は、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜50重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜50重量%、好ましくはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜60重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜40重量%からなるものである。そして、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の含有量が50重量%未満である場合、ポリプロピレン系樹脂の含有量が多くなるため均一分散を有する樹脂組成物とならないため、安定した強シール性を有する多層フィルムを得ることができない。また、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の含有量が90重量%を超える場合、ヒートシール強度が高くなり安定した弱シール性を有する多層フィルムを得ることが出来ない。
【0026】
本発明の多層フィルムを構成する外層の少なくとも一層は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる前記(5)〜(8)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(C)95〜50重量%と前記(9)〜(12)の特性を満足する高圧法低密度ポリエチレン(D)5〜50重量%からなる樹脂組成物よりなるものである。
【0027】
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.960g/cm3の範囲であり、0.925〜0.955g/cm3の範囲が好ましく、0.930〜0.955g/cm3の範囲であることが特に好ましい。エチレン・α−オレフィン共重合体(C)の密度が0.920g/cm3未満である場合、得られる多層フィルムの耐熱性が劣り、加熱処理を行った際に、変形、肌荒れ等の問題が生じる。一方、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)の密度が0.960g/cm3を超える場合、得られる多層フィルムの透明性が悪くなる。
【0028】
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、JIS K7210−1976を準拠して190℃、2160gの荷重下で測定したMFRが0.1〜10g/10分の範囲である。エチレン・α−オレフィン共重合体(C)のMFRが0.1g/10分未満の場合、エチレン・α−オレフィン共重合体の流動性が悪く、多層フィルムを成形する際の加工性が悪くなる。一方、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)のMFRが10g/10分を超える場合、エチレン・α−オレフィン共重合体の溶融張力が低下し、多層フィルムを成形する際の加工性が悪くなる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、Mw/Mnが1.5〜5の範囲である。エチレン・α−オレフィン共重合体(C)のMw/Mnが5を超える場合、エチレン・α−オレフィン共重合体の分子量分布が広くなり耐熱性の劣る低分子量成分が増加するため多層フィルムの耐熱性が悪化する。また、得られた多層フィルムの加熱処理を行った後の失透が大きくなり透明性が悪化する。一方、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)のMw/Mnが1.5より小さい場合、多層フィルムを成形する際の成形性が悪くなる。
【0029】
エチレン・α−オレフィン共重合体(C)は、50℃におけるn−ヘプタン抽出分量が0.2wt%以下である。50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%を超える場合、耐熱性の劣る低分子量成分が増加するために、得られた多層フィルムの加熱処理を行う際に表面へのブリードが発生し透明性が悪化したりブロッキングが発生するという問題を有する。
【0030】
また、本発明における多層フィルムの外層の少なくとも一層を構成する樹脂組成物の高圧法低密度ポリエチレン(D)は、前記(9)〜(12)の特性を満足する高圧法低密度ポリエチレンであり、そのような高圧法低密度ポリエチレンは高圧ラジカル重合によって得られる分岐状低密度ポリエチレンであり、一般的には槽型反応器もしくは管状反応器を用いて、ラジカル開始剤の存在下に、500〜3000kgf/cm2、重合温度150〜350℃でエチレンを重合することによって得られるものでよい。
【0031】
高圧法低密度ポリエチレン(D)は、JIS K6760−1981を準拠して測定した密度が0.920〜0.935g/cm3の範囲である。高圧法低密度ポリエチレンの密度が0.920g/cm3未満の場合、得られる多層フィルムの耐熱性が悪くなる。一方、高圧法低密度ポリエチレンの密度が0.935g/cm3を超えるものは、プラント製造上、実質的な製造は困難である。
【0032】
高圧法低密度ポリエチレン(D)は、JIS K7210−1976を準拠して190℃、2160gの荷重下で測定したMFRが0.1〜30g/10分の範囲である。高圧法低密度ポリエチレンのMFRが0.1g/10分未満の場合、高圧法低密度ポリエチレンの流動性が悪く、多層フィルムの成形の際に肌荒れを起こすなどの問題が生じる。一方、高圧法低密度ポリエチレンのMFRが30g/10分を超える場合、高圧法低密度ポリエチレンの溶融張力が低下し多層フィルムを成形する際の成形性が悪くなる。
【0033】
高圧法低密度ポリエチレン(D)は、Mw/Mnは3〜8である。高圧法低密度ポリエチレンのMw/Mnが3未満のものは実質的には製造が困難である。また、Mw/Mnが8を超える場合、高圧法低密度ポリエチレンの分子量分布が広くなり耐熱性の劣る低分子量成分が増加するため得られる多層フィルムの耐熱性が悪化する。
【0034】
高圧法低密度ポリエチレン(D)は、190℃で測定した溶融張力が3〜20gである。高圧法低密度ポリエチレンの溶融張力が3g未満の場合、多層フィルムを成形する際の成形性が悪化する。また、溶融張力が20gを超える場合には、成形時にフィルムの肌が悪化する。
【0035】
また、本発明における多層フィルムの外層の少なくとも一層を構成する樹脂組成物は、前記のエチレン・α−オレフィン共重合体(C)95〜50重量%と前記の高圧法低密度ポリエチレン(D)5〜50重量%、好ましくは前記のエチレン・α−オレフィン共重合体(C)90〜50重量%と前記の高圧法低密度ポリエチレン(D)10〜50重量%からなる。ここで、高圧法低密度ポリエチレン(D)成分が5重量%未満である場合、樹脂組成物の溶融張力が低下し、多層フィルムを成形する際の成形性が悪くなるとともに、溶融混練時の吐出安定性が悪化するなどの問題が生じる。一方、高圧法低密度ポリエチレン(D)成分が50重量%を越える場合、得られる多層フィルムの耐熱性が劣る。
【0036】
また、本発明でいう加熱処理とは、121℃以上の条件下での高温加熱処理であり、透明性とは、水を対照として測定したときの波長450nmの光線透過率をいう。
【0037】
本発明の多層フィルムに於いて、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)と該高圧法低密度ポリエチレン(D)よりなる樹脂組成物からなる層は、外層の少なくとも1層として用いられる。そして、エチレン・α−オレフィン共重合体(C)と高圧法低密度ポリエチレン(D)よりなる樹脂組成物からなる層を2層以上で用いる場合には、最外層を最も高耐熱にするのが望ましく、中間層としては、本発明の多層フィルムを加熱処理の際の変形等を考慮してエチレン・α−オレフィン共重合体(A)とポリプロピレン系樹脂(B)よりなる樹脂組成物からなる内層のイージーピール層より耐熱を高めることが望ましい。
【0038】
本発明の多層フィルムの厚みは0.05〜2mmが好ましく、0.1〜0.8mmが更に好ましく、0.15〜0.6mmが最も好ましい。そして、多層フィルムの最外層は、透明性および耐熱性に優れることから0.005〜0.1mmの厚みを有することが好ましく、0.01〜0.05mmであることがさらに好ましい。
【0039】
本発明の多層フィルムを構成するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)とポリプロピレン系樹脂(B)よりなる樹脂組成物およびエチレン・α−オレフィン共重合体(C)と該高圧法低密度ポリエチレン(D)よりなる樹脂組成物には、本発明の目的を本質的に損なわない範囲において、必要に応じて酸化防止剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、滑剤、耐候剤、光安定剤、紫外線吸収剤、無機・有機充填剤、造核剤、透明化剤、着色剤、有機過酸化物、触媒中和剤、可塑剤、防曇剤、有機・無機顔料、分散剤などの公知の添加剤を含んでいてもよい。
【0040】
本発明の多層フィルムは、イージーピール性を有し、耐熱性、高温加熱処理後の透明性に優れる物であることから特に容器内混合用容器に用いるフィルムとして適した物である。
【0041】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0042】
〜密度の測定〜
JIS K6760−1976に準拠して、100℃の熱水に1時間浸し、その後、室温まで放冷した試料について、23℃に保った密度勾配管を用いて測定した。
【0043】
〜エチレン・α−オレフィン共重合体および高圧法低密度ポリエチレンのMFRの測定〜
JIS K6760−1981に従って190℃、2160gの荷重下で測定した。
【0044】
〜ポリプロピレン系樹脂のMFRの測定〜
JIS K6758−1981に従って230℃、2160gの荷重下で測定した。
【0045】
〜Mw/Mnの測定〜
ウオーターズ製 150C ALC/GPC(カラム:東ソー製 GMHHR−H(S)、溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン)を使用して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、MwおよびMnを測定し、Mw/Mnを算出した。なお、東ソー製標準ポリスチレンを用いて、ユニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶出体積は校正した。
【0046】
〜n−ヘプタン抽出量の測定〜
200メッシュパスの粉砕試料約10gを精秤し、400mlのn−ヘプタンを加えて50℃で2時間抽出を行い、抽出液から溶媒を蒸発させて、乾燥固化させて得た抽出物の重量の初期重量に対する割合を求めることによって算出した。
【0047】
〜溶融張力(MT)の測定
東洋精機製(商品名キャピログラフ1B)を用い、長さ=8.00mm、オリフィス径=2.095mmのオリフィスを使用して、樹脂温度190℃、ピストン押出速度=10mm/分、引取速度=10m/分で、オリフィス出口後に保温チャンバーを取り付けた状態で張力を測定した。
【0048】
〜耐熱性の評価〜
オートクレーブ内にフィルムサンプルをセットした後、121℃の温度で30分間加熱処理した後、室温まで冷却後、フィルムサンプルを取り出し、外観を以下の項目について観察して評価した。
【0049】
変形:フィルムの波打ち状態を観察した。
【0050】
○:ほとんど波打ちが見られなかったもの。
【0051】
△:わずかにフィルムの波打ちが見られたもの。
【0052】
×:フィルムの波打ちが大きかったもの。
【0053】
肌荒れ:フィムル表面の荒れ状態を観察した。
【0054】
○:フィルムの表面に斑点状の模様が見られなかったもの。
【0055】
△:わずかにフィルム表面に斑点状の模様が見られたの。
【0056】
×:フィルム表面に多数の斑点状の模様が見られたもの。
【0057】
〜透過率の測定〜
日立製作所製、紫外可視分光光度計(商品名220A)を用いて、加熱処理後のフィルムから幅9.5mm、長さ50mmのサンプル片を切り出し、純水中で波長450nmの透過率を測定した。
【0058】
〜イージーピール性の評価〜
弱シール性の評価
加熱処理後のフィルムの弱シール部から、幅15mm、長さ100mmのサンプル片を切り出し、(株)島津製作所製オートグラフ(商品名DCS−500)を用いて、引張速度=300mm/minで引張試験を実施した。シール強度が、1.5kg/15mm幅以下であれば、シール部の剥離が容易に可能である。
強シール性の評価
加熱処理後のフィルムの強シール部から、幅15mm、長さ100mmのサンプル片を切り出し、(株)島津製作所製オートグラフ(商品名DCS−500)を用いて、引張速度=300mm/minで引張試験を実施した。シール強度が、3.0kg/15mm幅以上であれば、人の手で引張った程度では容易に剥離するようなことはない。
【0059】
実施例1
{固体触媒成分Xの合成}
200mlのシュレンク管に、シリカ(ダビソン948、200℃、5時間減圧焼成)5.30g、トルエン100mlおよび(p−N,N−ジメチルアルミノフェニル)トリメトキシシラン2.0g(9.1mmol)を加え、110℃で16時間攪拌した。反応終了後、トルエンで4回洗浄した。得られたシラン化合物で修飾したシリカ中の炭素含量は4.3wt%であった。このシラン化合物で修飾したシリカ1.87gをエーテル50mlに懸濁させ、塩化水素ガスを室温で30分間吹き込んだ後、ヘキサンにて洗浄し、減圧乾燥させた。これをさらに塩化メチレン60mlに懸濁させた後、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.6g(0.87mmol)の塩化メチレン(40ml)溶液を加え、室温で3時間攪拌した。塩化メチレンで3回洗浄した後、真空乾燥し、固体触媒成分Xを得た。得られた固体触媒成分X中の炭素含量は11.1wt%であった。
【0060】
{固体触媒成分Xを用いたエチレン・α−オレフィン共重合体の重合}
[内層用エチレン・αオレフィン共重合体の重合]
予め乾燥し、乾燥窒素でパージした2lのオートクレーブに、ヘキサン500ml、トリイソブチルアルミニウム(0.25mmol)およびエチレンビスインデニルジルコニウムジクロライド(0.0005mmol)を加え、5分間攪拌した後、前記のように合成した固体触媒成分X(9.2mg)を添加してから水素濃度が45ppmとなるように水素、ブテン−1濃度が5.2mol%となるようにエチレンおよびブテン−1を導入し、内圧を30kg/cm2に保ったまま85℃で30分間重合を行った。オートクレーブを冷却し、得られたポリエチレンを濾過した後に減圧下で乾燥した、エチレン・ブテン−1共重合体のパウダーを得た。さらに、このパウダーをプラコー製50mmΦ単軸押出機で造粒し、エチレン・ブテン−1共重合体のペレット(A1)を得た。
【0061】
得られたエチレン・ブテン−1共重合体(A1)は、密度=0.935g/cm3、MFR=2.8g/10分、Mw/Mn=1.9、n−ヘプタン抽出量が0.06wt%であった。
【0062】
[外層用エチレン・α−オレフィン共重合体の重合]
〜触媒成分Yの調整〜
攪拌装置を備えた1lのガラスフラスコに、金属マグネシウム粉末7.0g(0.288モル)およびチタンテトラブトキシド49.0g(0.144モル)を入れ、ヨウ素0.35gを溶解したn−ブタノール44.8g(0.60モル)を90℃で2時間かけて加え、さらに発生する水素ガスを排除しながら窒素シール下、140℃で2時間攪拌した。これを110℃とした後に、テトラエトキシシラン18g(0.086モル)とテトラメトキシシラン13.2g(0.086モル)を加え、さらに140℃で2時間攪拌した。
【0063】
次いで、ヘキサン490mlを加えて、Mg−Ti溶液を得た。このMg−Ti溶液96.8g(Mgとして0.058モル相当)を別途用意した500mlガラスフラスコに入れ、45℃でジエチルアルミニウムクロライド0.07モルとi−ブチルアルミニウムジクロライド0.023モルを含むヘキサン溶液69mlを加え、さらに1時間攪拌した。次いで、i−ブチルアルミニウムジクロライド0.17モルを含むヘキサン溶液63mlを加え、70℃で1時間攪拌を行い、ヘキサンに懸濁した触媒成分Yを得た。
【0064】
〜触媒成分Yを用いたエチレン・α−オレフィン共重合体のヘキサンスラリー重合〜
内容積370lの攪拌機を備えた重合器を十分窒素置換した後、ヘキサン200kgを仕込み、内温を85℃、内圧30kg/cm2Gに調整した。その後、ヘキサンを80kg/hr、エチレンを50kg/hr、水素を160nl/hr、ブテン−1を5.2kg/hr、前記の触媒成分Yを1.5g/hr、触媒成分としてトリ−i−ブチルアルミニウムをヘキサン中のAL濃度が40mg/kgになるように連続的に供給して重合を行い、エチレン・ブテン−1共重合体のヘキサンスラリーを得た。該スラリーよりヘキサンを分離し、乾燥した後、エチレン・ブテン−1共重合体(C1)のパウダーを得た。
【0065】
前記のエチレン・ブテン−1共重合体(C1)のパウダーを、プラコー製50mmφ単軸押出機でペレット化し、エチレン・ブテン−1共重合体C1のペレットを得た。得られたエチレン−ブテン−1共重合体(C1)は、密度=0.939g/cm3、MFR=2.7g/10分、Mw/Mn=3.6、n−ヘプタン抽出量=0.06重量%であった。
【0066】
[内層用樹脂組成物の調整]
前記のエチレン・ブテン−1共重合体(A1)を7kgとMFR=1.0g/10分のホモポリプロピレン(チッソ(株)製、商品名チッソポリプロHT0011)(B1)を3kg計量後、75lのヘンシェルミキサーに投入し、1分間混合した。その後、プラコー50mmΦ単軸押出機にて造粒し、エチレン・ブテン−1共重合体(A1)とポリプロピレン(B1)の組成物のペレットを得た。
【0067】
[外層用組成物の調整]
前記で得られたエチレン−ブテン−1共重合体(C1)を8kgと密度=0.932g/cm3、MFR=3.0g/10分、Mw/Mn=4.1、溶融張力=3.8gの高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン219)(D1)を2kg計量後、75lのヘンシェルミキサーに投入し、1分間混合し、組成物を得た。
【0068】
[多層フィルムの製造]
前記で作成した、各層用組成物を用いてプラコー製多層水冷インフレーション成形機にて、下記の条件で、折り径135mm、内層30μm、外層170μmトータル厚みが200μmのチューブ状フィルムを成形した。
【0069】
多層水冷インフレの成形条件
内層
シリンダー温度C11:210℃、シリンダー温度C12:220℃
アダプター温度AD1:220℃、ジョイント温度J1:220℃
外層
シリンダー温度C31:170℃、シリンダー温度C32:180℃、シリンダー温度C33:180℃、
アダプター温度AD3:180℃、ジョイント温度J3:180℃
ダイス温度D1:220℃、ダイス温度D2:220℃、ダイス温度D3:220℃
イージーピールシールおよび加熱処理
前記で得たチューブ状多層フィルムより長さ200mmのサンプルを2個切り出し、一方のサンプルの中心部をテスター産業株式会社製ヒートシーラーにて150℃で10秒間10mm幅で0.7kg/15mm幅になるように弱シールをした。また、もう一方のサンプルは、中心部を富士インパルス製インパルスシーラーで10mm幅で4.0kg/15mm幅になるように強シールした。次に、これらの多層フィルムのシールサンプルを日阪製作所製高温調理殺菌機により、121℃で30分間加熱処理を行い、サンプルを室温まで冷却した。
【0070】
耐熱性の評価
加熱処理後の物性評価を行ったところ、変形および肌荒れは見られず外観は良好であり耐熱性は良好であった。また、透過率は58%であり、弱シールサンプルのシール強度は1.2kg/15mm幅であり、容易に剥離できた。また強シールサンプルのシール強度は3.8kg/15mm幅であり、剥離するようなことはなかった。
【0071】
実施例2
合成例1で製造した触媒成分Xを用いて、攪拌機を備えた7lの高圧重合用重合器を用いて反応温度210℃、反応圧力900kg/cm2、エチレンを170kg/hで連続的にフィードし、コモノマーとしてヘキセン−1を用いて重合器中のヘキセン−1濃度が15mol%になるように連続的にフィードし、密度=0.931g/cm3、MFR=1.9g/10分、Mw/Mn=1.9、n−ヘプタン抽出量が0.15wt%のエチレン・ヘキセン−1共重合体(A2)を20kg/hで得た。実施例1のエチレン・ブテン−1共重合体(A1)のかわりに該エチレン・ヘキセン−1共重合体(A2)を用いた以外は、実施例1と同様にして多層フィルムを作成し、加熱後のフィルムの評価を行った。その結果、変形、肌荒れは見られず耐熱性は良好であった。また、透過率は60%であった。また、弱シール部のシール強度は1.1kg/15mm幅であり、強シール部のシール強度は4.3kg/15mm幅であった。
【0072】
比較例1
実施例1のエチレン・ブテン−1共重合体(A1)のかわりに密度=0.920g/cm3、MFR=2.0g/10分、Mw/Mn=3.8、n−ヘプタン抽出量が1.1wt%の三井化学(株)製 ウルトゼックス2022L(A3)を内層に用いた以外は、実施例1と同様にして加熱後のフィルムの評価を行った。その結果、フィルム表面にあばた状の肌荒れが見られ、フィルムが大きく変形を起こし耐熱性は不良であった。また、透過率は48%で透明性が劣っていた。また、イージーピール性については、弱シール部のシール強度は2.2kg/15mm幅であり、弱シール部の剥離がやや困難であった。また、強シール部のヒートシール強度は2.5g/15mm幅であり、強シール性が劣っていた。
【0073】
比較例2
実施例1のエチレン・ブテン−1共重合体(A1)のかわりに密度=0.935g/cm3、MFR=2.1g/10分、Mw/Mn=3.3、n−ヘプタン抽出量が0.4wt%の三井化学(株)製 ウルトゼックス3520L(A4)を内層に用い、外層のエチレン・ブテン−1共重合体C1のかわりに密度=0.963g/cm3、MFR=5.3g/10分の日本ポリオレフィン(株)製 ジェイレクスHDE750C(C2)を用い、高圧法低密度ポリエチレンD1のかわりに密度=0.918g/cm3、MFR=10.5g/10分、Mw/Mn=10.7、溶融張力=1.7gの旭化成工業(株)製 サンテックLDL6810(D2)を用いた以外は実施例1と同様にして加熱後のフィルムの評価を行った。その結果、フィルム表面にあばた状の肌荒れが見られ、フィルムが大きく変形を起こし耐熱性は不良であった。また、透過率は46%で透明性が劣っていた。また、イージーピール性については、弱シール部のヒートシール強度は2.0kg/15mm幅であり、弱シール部の剥離がやや困難であった。また、強シール部のヒートシール強度は2.5g/15mm幅であり、強シール性が劣っていた。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
【発明の効果】
本発明によって得られる多層フィルムは、イージーピール性、耐熱性、透明性に優れ、液体溶液・薬剤、粉体薬剤、血液等を入れる医療用容器、医薬部外品、食品、工業薬品等の容器として好適なものとなる。
Claims (1)
- 内層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(1)〜(4)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(A)90〜60重量%とポリプロピレン系樹脂(B)10〜40重量%からなる樹脂組成物からなり、外層の少なくとも一層がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを共重合してなる下記(5)〜(8)の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体(C)95〜50重量%と下記(9)〜(12)の特性を満足する高圧法低密度ポリエチレン(D)5〜50重量%からなる樹脂組成物からなることを特徴とするチューブ状の多層フィルム。
(1)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.945g/cm3、
(2)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜20g/10分、
(3)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(4)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(5)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.960g/cm3、
(6)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜10g/10分、
(7)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.5〜5、
(8)50℃におけるn−ヘプタン抽出量が0.2wt%以下、
(9)JIS K6760−1981を準拠し測定した密度が0.920〜0.
935g/cm3、
(10)JIS K7210−1976を準拠し190℃、2160gの荷重下で測定したメルトフローレートが0.1〜30g/10分、
(11)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにより求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が3〜8、
(12)190℃で測定した溶融張力が3〜20g
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000034329A JP4599647B2 (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 多層フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000034329A JP4599647B2 (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 多層フィルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001219517A JP2001219517A (ja) | 2001-08-14 |
| JP4599647B2 true JP4599647B2 (ja) | 2010-12-15 |
Family
ID=18558688
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000034329A Expired - Fee Related JP4599647B2 (ja) | 2000-02-07 | 2000-02-07 | 多層フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4599647B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4489464B2 (ja) * | 2003-03-14 | 2010-06-23 | 大日本印刷株式会社 | 多層積層樹脂フィルム |
| JP4489465B2 (ja) * | 2003-03-17 | 2010-06-23 | 大日本印刷株式会社 | 多層積層樹脂フィルム |
| JP4489466B2 (ja) * | 2003-03-17 | 2010-06-23 | 大日本印刷株式会社 | 多層積層樹脂フィルム |
| JP4874784B2 (ja) * | 2006-12-26 | 2012-02-15 | 株式会社細川洋行 | ポリエチレン系医療用容器及びそれに用いられる積層フィルム |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CA2048296C (en) * | 1990-08-13 | 2002-09-24 | Henry G. Schirmer | Blends of polypropylene and ethylene copolymer and films made from the blend |
| JP3916681B2 (ja) * | 1994-04-15 | 2007-05-16 | 三菱化学株式会社 | プロピレン系フィルム |
| JPH09155996A (ja) * | 1995-12-08 | 1997-06-17 | Tosoh Corp | 積層体及び容器 |
| JPH09254341A (ja) * | 1996-01-19 | 1997-09-30 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 包装用多層フィルム |
-
2000
- 2000-02-07 JP JP2000034329A patent/JP4599647B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001219517A (ja) | 2001-08-14 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101789950B1 (ko) | 폴리에틸렌 수지 조성물, 그것으로 이루어지는 적층체 및 이 적층체를 사용한 의료 용기 | |
| CA2205205C (en) | Polyolefin composition and molded article thereof | |
| JP4954422B2 (ja) | エチレン系共重合体、および該共重合体を含むエチレン・α−オレフィン共重合体組成物、プロピレン系重合体組成物 | |
| JP6295588B2 (ja) | ポリエチレン樹脂組成物およびそれよりなる医療容器 | |
| JP2006501351A (ja) | 回転成形用ポリエチレン組成物 | |
| JP4844091B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物およびそのフィルム | |
| JP4585274B2 (ja) | プロピレン−エチレンランダムブロック共重合体による樹脂組成物及びそれを成形してなる各種の成形品 | |
| JP5135190B2 (ja) | プロピレン系樹脂組成物およびそれを用いた多層シート | |
| JP2000202002A (ja) | 医療用耐熱容器 | |
| JP5909972B2 (ja) | 医薬用容器 | |
| JP4599647B2 (ja) | 多層フィルム | |
| JP4670327B2 (ja) | 耐熱性フィルム | |
| JP2004027212A (ja) | キャストフィルム及びその製造方法並びにキャストフィルムからなる容器 | |
| JP4639590B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれよりなる容器 | |
| EP1871832B1 (en) | Biaxially oriented propylene polymer films | |
| JP2012148806A (ja) | プルオープンキャップ部材 | |
| JP7698448B2 (ja) | 多層二軸延伸フィルム | |
| JP2000095226A (ja) | 高耐熱容器 | |
| JP7608856B2 (ja) | ポリエチレン樹脂組成物、積層体および医療容器 | |
| JP2005187588A (ja) | ポリプロピレン系延伸フィルム | |
| JP2019156913A (ja) | ポリエチレン樹脂組成物及び容器 | |
| JP5427818B2 (ja) | 軟質系ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体 | |
| JP2002265705A (ja) | 樹脂組成物およびそれよりなる容器 | |
| JP5919768B2 (ja) | 耐ブロッキング性に優れたフィルム | |
| JPH107848A (ja) | ブロー成形用樹脂組成物及びこれよりなる医療用容器 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070112 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090226 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090630 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090806 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100831 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100913 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008 Year of fee payment: 3 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |