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JP4604540B2 - 廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置 - Google Patents
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JP4604540B2 - 廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置 - Google Patents

廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、OA機器を含む電気機器、特に家庭用電気機器に用いられている樹脂成型品の乾式によるリサイクル処理装置に関する。
図6は、廃棄樹脂成型品を再利用するための従来方式である湿式リサイクル方式の工程を示すフローチャートである。
ステップ1(以下、ステップはSTPと記載する)において廃棄樹脂成型品を搬入した後、組み付け部品の確認と除去を行い、さらに材質別に仕分ける。STP2において、廃棄樹脂成型品を破砕し所定の大きさと形状の破砕樹脂とする。破砕は、互いに噛み合うように回転する二つの回転刃の間で破砕する等、既知の破砕装置を用いている。
つぎに、STP3において、破砕樹脂は洗浄装置に投入され洗浄液を用いて洗浄される。洗浄は、既知の攪拌式洗浄機や超音波洗浄機等の洗浄装置を用いている。洗浄槽内で洗浄液と破砕樹脂とは混合攪拌され、洗浄液の洗浄力により破砕樹脂表面の汚れや変質層及び付着物からなる汚染物が除去される。
STP4において、再利用する破砕樹脂と、破砕時に生じた再利用が難しい微粉砕片や汚れ成分とを分別する。分別は、洗浄槽内の洗浄液、破砕樹脂、微粉砕片、汚れ成分を含めて同時に所定の篩目を有する篩い装置にかけて行う。
篩いにより、回収すべき所定の大きさの破砕樹脂は篩上に残り、洗浄液、所定の大きさ以下の破砕樹脂、微粉砕片および汚れ成分は、篩目をとおり抜けることで分別される。篩い装置の篩目の大きさは、一般的にはSTP5において回収する破砕樹脂の大きさが10mm角程度になるように設定されることが多い。
さらに、所定の大きさ以下の破砕樹脂および微粉砕片からなる固体状物質と、汚れ成分を含む洗浄廃液とは分別されて、環境保護のための処理を行った後廃棄処理される。特に、強酸性や強アルカリ性であることの多い洗浄液の廃棄は、環境負荷が大きいために中和や希釈等の負荷低減の配慮が大事である。
ST6において、分別された破砕樹脂はすすぎ洗浄が行われる。
ST6においてすすぎ洗浄が終了すると、ST7において破砕樹脂は乾燥される。乾燥は加熱乾燥や熱風乾燥が一般的である。乾燥終了後、STP8において一般に磁石等の金属を除去する装置を通して金属を除去した後収納する。
このような工程を経ることにより、表面の汚れが除去され、一定の大きさに揃えられた破砕樹脂が得られるので、これをそのまま再利用または所定の形状のペレットに加工してから再利用している。(例えば特許文献1参照)
特開2001−337423号公報(第4頁、図4など)
上記の廃棄樹脂成型品のリサイクル方法によれば、リサイクルする樹脂は洗浄液を用いることにより、樹脂表面の汚れ成分を除去して清浄化が行われていた。したがって、リサイクルした破砕樹脂を再使用するためには、洗浄液により破砕樹脂の特性を劣化させないで、かつ付着した汚れ成分を除去することが必要である。
また、破砕樹脂表面から洗浄液を確実に除去するためには、充分なすすぎ洗浄を行い、乾燥させる作業工程が必要である。さらに、これらの使用済み洗浄液、すすぎ洗浄液を中和処理等の無害化して廃棄するための設備やその管理も必要である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、洗浄液を必要としない方法で樹脂表面の汚染物を除去することができる乾式リサイクル処理装置を提供することを目的とする。
上記したような課題を解決するために、本発明の廃棄樹脂成型品のリサイクル装置は、樹脂成型品を破砕するとともに、破砕による衝撃と破砕物どうしの摺動接触により破砕された樹脂の表面の付着物を乾式的に除去する破砕機と、所定形状に破砕された破砕樹脂片と前記付着物を含む汚染物とを風力を加えながら風力選別機まで搬送する搬送機と、前記破砕樹脂片と前記汚染物とを分別し、分別された前記破砕樹脂片と前記汚染物とを、それぞれ個別に収納する前記風力選別機とを備え、前記破砕機は、複数の固定刃と複数の回転刃と、前記回転刃を囲うように設けられ所定の大きさの孔を複数有する篩板とを有し、前記篩板は、前記回転刃と同心状に配置され、かつ、所定の形状の破砕樹脂片のみが通過するように前記回転刃との距離を調整できる構成を有する。
この構成により、破砕機により破砕樹脂片と汚染物とに分離された状態を保持した状態で篩を通過し、そのまま風力を加えた搬送機により破砕機から風力選別機に搬送し、それぞれを分別して収納することができる。このため、汚染物の再付着等が生じ難く、確実な分別が行える。
また、回転刃は切断された破砕樹脂片と汚染物を受けて所定の形状の破砕樹脂のみが通過することができる篩板で囲われており、かつ回転刃との間に形成する空間を調整できることから、篩目を通過できない形状の破砕樹脂片は篩板で囲われた空間において、回転刃により通過できる形状まで繰り返し破砕が行われる。
この間の破砕時の衝撃と破砕物同士の摺動接触により、破砕樹脂表面の汚れ、変質層および付着物からなる汚染物を確実に除去することができる。
さらに、本発明の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置の風力選別機は、風力の強弱および風量が調整可能で、さらに風力および風量を調整する複数の分別調整板が配置されており、この分別調整板は交互に向き合い、所定間隔を有して互いに重なり合い、取り付け角度および装置内壁との隙間と分別調整板同士の間隔が調整自在な構成としてもよい。
また、この分別調整板は、この分別調整板を風力選別機の内壁へ取り付ける取り付け部を有するとともに、取り付け部近傍に複数の孔を設けてもよい。また、移動と固定が可能な補助板をさらに有し、長さ調整ができる構造としてもよい。
このような構成とすることにより、廃棄樹脂成型品の材質に応じて最適な風力、風量および風の流れを設定することができる。
さらに、本発明の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置は、所定の温度および湿度に設定した空気を風力として用いる構成としてもよい。この構成により、作業工程中に装置内部を所定の温度と湿度雰囲気にすることができ、破砕樹脂片に静電気発生や水分付着が生じなくできるので、一旦除去された汚染物が静電気や水分によって再付着するのを防止することができる。
本発明の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置によれば、洗浄液を用いないので、洗浄、すすぎ洗浄および乾燥工程が不要となる。このため、洗浄廃液等の処理装置が不要であり、環境に対してより安全にすることができる。
また、リサイクルにより作製された廃棄樹脂片は、洗浄液による変質等も生じなく、当初有していた樹脂特性をほぼ保持させることができ、この樹脂から成型した成型品の品質を安定化することができるという大きな効果を奏する。
図1は、本発明の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置を用いた処理方法を説明するためのフローチャートである。
STP10において、家庭的に使用されたOA機器を含む廃棄すべき電気機器のうち、リサイクル処理される樹脂成型品が搬入される。
STP11では、この廃棄樹脂成型品に取り付けられている各種部品を除去して分別する。特に、金属部品は破砕工程において切断刃の損傷を生じやすいため可能な限り除去される。これらの金属部品の除去とともに、樹脂成型品の材質の選別管理も行う。
混合してもよい材質と混合しない方がよい材質とはあらかじめわかっているので、混合してもよい材質のみを同時にリサイクル処理する。これにより、再生品の品質を安定化することができる。
つぎに、STP12においては、破砕機により廃棄樹脂成型品を破砕するとともに、その表面に付着あるいは固着している汚染物を除去する。破砕機としては、互いに噛み合うように回転する二つの回転刃の間で破砕する方式やドラム状の回転刃と固定刃との間で破砕する方法等種々の方式を用いることができる。
ただし、破砕樹脂は一回の破砕により所定の大きさになることはないので、回転刃により複数回破砕処理される構造とすることが必要である。このような複数回の破砕処理を行なうことで、破砕樹脂の表面の汚れ、付着物や表面の変質層が破砕時の衝撃力や破砕片同士の摺動あるいは引っかき力等により表面から除去される。
つぎに、STP13では、篩板により所定の形状の破砕樹脂片を篩い分ける。このとき、破砕樹脂のうち微粉砕されたものや汚染物も篩板を通過する。以降では、これらをまとめて汚染物とよぶ。なお、篩目を通過しない形状の破砕樹脂は、篩目を通過する大きさになるまで破砕機により破砕される。
この後、STP14において、篩い出された破砕樹脂片と汚染物とは搬送機により風力を加えながら風力選別機に搬送される。篩板を通過した破砕樹脂片と汚染物とは、この時点ではそれぞれが分離された状態となっている。この分離された状態を保持したまま風力選別機で分別を行なうことが、分別精度を向上できる点で好ましい。
破砕樹脂片と汚染物とが分離後に接触した状態が長時間保持されると、汚染物が再付着して単純な風力選別での選別が困難になる。このため、破砕樹脂片と汚染物とが分離されている状態を保持するために風力を加えながら搬送する。このように風力を加えると、汚染物の再付着が大幅に抑制されるので風力選別での分別精度を大幅に向上できる。
つぎに、STP15では、風力選別により破砕樹脂片と汚染物とが分別される。このとき、破砕樹脂片と汚染物とは風力を加えながら搬送されて風力選別機に搬送されるため、汚染物と破砕樹脂片とは互いに分離した状態を保持している。この結果、軽量な汚染物と比較的重量がある破砕樹脂片との風力選別が確実に行なえる。
つぎに、STP16では、分別された破砕樹脂片と汚染物のうち、汚染物は空気流と同じ方向に流れて、空気の出口部に配置してある汚染物収納容器に収納される。また、破砕樹脂片は、破砕樹脂片回収容器が配置してある近傍の筺体に設置された磁石により金属片の除去が行なわれた後、破砕樹脂片回収容器に回収される。
STP17では、回収された破砕樹脂片がリサイクル工程に送られて再び新しい樹脂成型品として利用される。このとき、破砕樹脂片をそのまま次の樹脂成型工程で用いることもできるが、さらに所定のペレット化を行ってから樹脂成型工程で用いる方式としてもよい。また、回収された汚染物と金属片とはそれぞれ適切な処理を行なった後、廃棄される。
以上が本発明の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置を用いた処理方法であるが、本発明の乾式リサイクル処理装置を用いた処理方法においては、すべての処理工程が乾式プロセスであるので、洗浄液や薬剤等を使用しないので廃液処理等も不要であり、工程が簡略であるだけでなく、環境的にも負荷を小さくできる。
図2は、上記の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理方法についての、具体的な処理装置の一例を示す概略図である。また、図3はこの装置における破砕機部分の断面図で、図4は風力選別機部分の断面図である。なお、同じ要素には同じ符号を付している。
本発明の乾式リサイクル処理装置は、破砕機100、この破砕機100から破砕後の汚染物と破砕樹脂片とが混合した状態で風力選別機300に搬送するための搬送機200、これらの汚染物と破砕樹脂片との搬送を少なくとも補助するための風力を与えるための送風機650、風力選別機300、風力選別機300に所定の空気流を発生させるための空気吸引機400、破砕機100と風力選別機300内を所定の温度と湿度に保持するために導入空気の温湿度調整を行う温湿度調整機600、分別後の汚染物を回収する汚染物収納容器500、およびリサイクル可能な破砕樹脂片を回収する破砕樹脂片回収容器550により構成されている。
なお、温湿度調整機00からの空気を風力選別機300と破砕機100とに送風するために、破砕機用送風ダクト800と破砕機用バルブ850、および選別機用送風ダクト700と選別機用バルブ750とが設けられている。選別機用バルブ750と破砕機用バルブ850とは、温湿度調整機00からの空気を破砕機100と風力選別機300とに対して同時に、または個別にそれぞれ任意に選択して送風できるように設けている。
図3は、破砕機100の構造をさらに詳細に説明するための断面図である。破砕機100には、直方体形状の筐体102の上部側に開閉自在の蓋104が取り付けられており、この蓋104を開閉してリサイクルする廃棄樹脂成型品を投入する。筐体102の上部側に破砕機用ダクト800が取り付けられ、下部側には搬送機200の端部が取り付けられている。
また、筐体102のほぼ中央部にはドラム状の回転刃110が配置されている。回転刃110は、ドラム106の外周部に切断刃108が交換可能な方式で複数個取り付けられている。
この回転刃110は、図示しない負荷制御機能を有するモータにより回転駆動される。回転刃110に対向する位置に固定刃112が配置されている。この固定刃112と切断刃110との隙間寸法を調整することで、破砕する樹脂片の大きさを制御する。なお、固定刃112も交換可能な取り付け構造としている。
篩板114には所定の大きさの篩目が設けられており、回転刃110と同心状で、かつ所定の間隔を持って回転刃110の下部側に配置されている。廃棄樹脂成型品の表面から除去された汚染物と篩目を通過する形状の破砕樹脂片とが篩板114から篩目を通過して下部に落ちていき、これらは風力を含めた搬送力により搬送機200から風力選別機300に搬送される。
搬送機200は、送風機650により発生する風力を用いて物体を搬送する構成が望ましいが、風力のみで搬送するのではなく、例えば風力とベルトコンベアとを組み合わせて搬送する構成でもよい。
また、搬送機200は破砕機100と風力選別機300とを直結する構造ではなくてもよい。例えば、破砕樹脂片と汚染物とが混合したものを破砕機100から一旦取出し、搬送機にのせて風力選別機300に搬送する構成でもよい。または、風力選別機300の直前にサイクロンを設置して、一旦破砕樹脂片と汚染物とを収納してから風力選別機300に投入する構成等であってもよい。
図4は、風力選別機300の構造をさらに詳細に説明するための断面図である。風力選別機300は、円筒状または直方体状の筐体302の内部に複数の分別調整板304a、304b、304c、304d、403eが設けられ、搬送機200のもう一方の端部と筐体302の上部側面部とが接続されている。
また、温湿度調整された空気を送り込む分別機用送風ダクト700が筐体の下部側面部で接続されている。さらに、所定の空気流を発生させるために空気吸引機400が上部面側に取り付けられ、この延長部に分別後の汚染物を回収する汚染物収納容器500が配置されている。
また、筐体302の下部面側には、破砕樹脂片を回収する破砕樹脂片回収容器550が配置されている。この破砕樹脂片が破砕樹脂片回収容器550に落下する直前の位置に金属分別用磁石306が配置されており、破砕樹脂回収容器550中に金属片が混入することを防止している。
複数配置された分別調整板304a、304b、304c、304d、304eは、それぞれ独立に一定の角度範囲で角度の変更と長さが調整可能な構造とされている。なお、本実施の形態の乾式リサイクル処理装置においては、分別調整板304a、304b、304c、304d、403eは4枚が大きな形状で、1枚が小さな形状からなる、枚数については特に制約はない。
それぞれ隣り合う分別調整板、例えば最上部の分別調整版304aの先端部と次に配置されている分別調整板304bの平面部との間隔は、廃棄樹脂片は落下するが、汚染物は上方に吹き上げられることが可能な最適な空気流速および間隔となるように調整されている。
2番目に配置されている分別調整板304bと、筐体302および3番目に配置されている分別調整板304cとの間隔も、同様に廃棄樹脂片は落下するが、汚染物は上方に吹き上げられることが可能な最適な空気流速および間隔となるように調整されている。
その他の分別調整板304c、304dに付いても同様に調整されている。これらの調整は、上述したようにそれぞれ独立に一定の角度範囲で角度の変更と長さが調整可能な構造とされているので、それぞれ独立に廃棄樹脂成型品の材質や廃棄樹脂片の形状に合わせて容易に行える。
この角度および長さの調整方法としては、例えば図5に示すような分別調整板3040を用いれば容易に行なえる。図5に示す分別調整板3040は、第1の調整板3042と、この第1の調整板3042に対してスライド可能な補助板である第2の調整板3046を取り付けた構成からなる。
さらに、第1の調整板3042には、筺体302への取り付け部3048の近傍に複数の孔である開口部3044が設けられている。この開口部3044は、筺体302の近傍領域で空気が滞留することを防止するためであり、開口部を通して空気が抜けるため圧力が減少し、この領域部で汚染物30が滞留することを防止できる。
図5に示す構成の分別調整板3040だけでなく、角度と長さを調節する方法としてはさらに種々の構成の分別調整板としてもよい。例えば、風力選別機の壁面に形成された開口部の近傍に設けられた取り付け部に風力分別板が固定され、開口部を通して風力選別機内部に挿入され、この取り付け部により長さと角度を設定できる構成としてもよい。
あるいは、角度の変更や長さの調整は、廃棄樹脂成型品の材質や破砕樹脂片の形状を変更する時に必要となるだけで、一定条件で作業しているときには特に調整する必要はないので、種々の材質においてあらかじめ最適な分別調整板の形状を決めておき、材質や破砕樹脂片の形状を変更する時に、それに対応した分別調整板に取り替えるようにしてもよい。
このような分別調整板304a、304b、304c、304d、304eを用いることにより、破砕樹脂片25は下方に、汚染物30は上方へ移動させて効率よく分別することができる。
つぎに、この乾式リサイクル処理装置の動作について説明する。
破砕機100の筐体102の上部に設けられた蓋104を開き、リサイクル処理する廃棄樹脂成型品20を投入する。蓋104を閉じた後、回転刃110を回転させると、廃棄樹脂成型品20は回転刃110と固定刃112とにより切断される。一回の切断では篩目を通過するほどの形状にはならないので、切断された破砕片は回転刃110につられて回転したり、回転刃110と篩板114との空間部でも切断され、かつ破砕片同士が衝突したり、はじかれて、お互いの表面はこすられる。
この過程で、表面に付着しているよごれ、変質層および付着物からなる汚染物が除去されて分離する。複数回の切断が繰り返さて篩板114の篩目を通過する大きさの破砕樹脂片25になると、この破砕樹脂片25と分離された汚染物30とはそれぞれ分離された状態で篩板114の篩目を通過して破砕機100の下部に落下していく。
なお、回収される破砕樹脂片25の大きさは10mm角程度までとすることが多いので篩板114の篩目もこの大きさに合わせて設定されることが多い。この篩目の大きさの場合には、細片や細粒となっている汚染物30は容易に篩板114を通過する。
分離状態の破砕樹脂片25と汚染物30とは、そのまま放置しておくと汚染物30が再び破砕樹脂片25に付着する。この付着が生じると、風力選別機で分離することができなくなる。
このため、本実施の形態のリサイクル処理装置においては、付着が生じないように風力を加えながら搬送機200で風力選別機300まで搬送する。これにより、風力選別機300で破砕樹脂片25と汚染物30との確実な選別が可能となる。
ところで、篩目を通過することのできない大きな破砕片は、回転刃110と篩板114との間の空間部で篩目を通過する大きさになるまで繰り返し破砕されるが、この空間部に破砕片や汚染物30が溜まりすぎると、回転刃110を駆動するモータに過負荷が生じる。
このため、モータは負荷制御のできるようにしておき、所定の負荷より大きな負荷がモータにかかると負荷制御センサが検知して、廃棄樹脂成型品20の投入を制御するか、投入中止の信号を出すようにすれば、モータの破損を生じさせることがなくなり安定して長期間の運転が可能となる点で望ましい。
また、破砕機100により破砕と篩を行って破砕樹脂片25と汚染物30とが分離されても、筐体102内が乾燥していると摺動接触により生じる静電気により互いに再付着しやすくなる。逆に、筐体102内の湿度が高い場合には、衝撃による破砕片の表面から汚染物30を分離する効率が低下するとともに、分離除去された汚染物30も水分により破砕樹脂片25と再付着しやすくなる。
これに対して、破砕機100、搬送機200および風力選別機300内の温湿度を一定状態に保持するため、温湿度調整機600により温度40℃〜80℃、湿度40%〜80%に調整された空気を送風機650で破砕機用送風ダクト800や選別機用送風ダクト700を通して送風している。
この温湿度が調整された空気の風力と搬送機200による搬送風力とによって、破砕機100内では篩板114の篩効果が改善され、かつ汚染物30と破砕樹脂片25との再付着を防止しやすくなる。ただし、破砕機100の設置場所や作業環境によっては、特に温湿度の調整を行う必要がない場合もあり、温湿度調整機600は使用しない場合もある。
篩板114を通過した破砕樹脂片25と汚染物30とは搬送機200により風力選別機300に搬送される。このとき、風力を加えながら搬送することで、汚染物30が破砕樹脂片25に再付着することなく、分離した状態で風力選別機300に搬送できる。
風力選別機300に搬送された破砕樹脂片25と汚染物30とは、最上段の分別調整板304a、304eに当たると、汚染物30は軽量であるので、その一部は空気吸引機400により吸引され、汚染物収納容器500に収納される。
破砕樹脂片25と残りの汚染物30とは、分別調整板304b、304c、304d上を落下していくが、その過程で軽量な汚染物30は下方からの風力により徐々に上方に移動していき、破砕樹脂片25との分別が行なわれる。この結果、汚染物30は空気吸引機400により吸引され、汚染物収納容器500に収納され、破砕樹脂片25は落下していき破砕樹脂片収納容器600に収納される。
以上の動作により、廃棄樹脂成型品は一定形状で、かつその表面の汚れ、付着物や変質層等の汚染物が除去された廃棄樹脂片25とすることができる。この廃棄樹脂片25をそのまま用いて、新しい樹脂成型品を作製してもよいし、またはこの廃棄樹脂片25から所定のペレットを作製してから新しい樹脂成型品を作製してもよい。
これにより作製された樹脂成型品は、従来の湿式方式によりリサイクルして作製された樹脂成型品と比べても品質面での差異は見られなかった。一方、本発明の乾式リサイクル処理方法および処理装置の場合には、洗浄液や廃液、排水処理が不要であるので環境に対する負荷が小さく、かつ装置と運転費用が安価である。
なお、本実施の形態の乾式リサイクル処理装置においては、破砕機100はドラム状の回転刃110と固定刃112とにより破砕する構成としたが、破砕機100の構成としては破砕樹脂が複数回破砕されながら、お互いに擦れ合ったり引っかくようにできれば特に上記の破砕機構成には限定されない。
また、篩板114も必ずしも回転刃の下方部に半円周状に設ける構成には限定されず、所定の形状の破砕樹脂片25が篩分別できれば形状に付いては特に限定されない。さらに、この篩板114は複数の篩目を有する板を積層した構成とすれば篩目の詰まりが少なくなり、より長時間運転することもできる。
さらに、本発明の乾式リサイクル処理装置において、風力選別機300は空気吸引機400により所定の風力を発生させる構成としたが、これに限定されることはない。例えば、空気吸引機400に加えて、温湿度調整機600に送風機を加えて、この送風機の風力も使用する構成としてもよい。
また、本発明の乾式リサイクル処理装置においては、破砕機100や風力選別機300中の温湿度を所定の値に保持するために、あらかじめ温湿度を調整した空気を導入したが、さらに破砕機100や風力選別機300中に温度および湿度を検知するセンサーを設けて導入する空気の温湿度を制御するようにしてもよい。
また、本実施の形態では廃棄樹脂片25の形状を10mm角程度としたが、廃棄樹脂片25の形状は再利用に適した形状で、かつ破砕工程が長時間になり過ぎないような形状に設定すればよく、特に10mm角程度には限定されない。
本発明に係る樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置は、樹脂成型品に付着している汚染物の除去を洗浄液や、水を用いる湿式リサイクル方法と異なり、乾式で行うことができるため、洗浄液による洗浄や、洗浄液除去のすすぎ洗いや、乾燥工程がなく工数削減がはかれ、さらに廃液処理による環境負荷の増大を防止することができるため、家電製品やOA機器等の樹脂成型品のリサイクル処理装置として有用である。
本発明の実施の形態にかかる廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理方法を説明するためのフローチャート 同実施の形態にかかる廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理方法についての、具体的な処理装置の一例を示す概略図 同実施の形態にかかる処理装置の破砕機部分の断面図 同実施の形態にかかる処理装置の風力選別機部分の断面図 同実施の形態にかかる処理装置の風力選別機で用いる分別調整板を示す斜視図 廃棄樹脂成型品を再利用するための従来方式の湿式リサイクル方式の工程を示すフローチャート
20 廃棄樹脂成型品
25 破砕樹脂片
30 汚染物
100 破砕機
102、302 筐体
104 蓋
106 ドラム
108 切断刃
110 回転刃
112 固定刃
114 篩板
200 搬送機
300 風力選別機
304a、304b、304c、304d、3040 分別調整板
306 金属分別用磁石
400 空気吸引機
500 汚染物収納容器
550 破砕樹脂片回収容器
600 温湿度調整機
650 送風機
700 選別機用送風ダクト
750 選別機用バルブ
800 破砕機用送風ダクト
850 破砕機用バルブ
3042 第1の調整板
3044 開口部
3046 第2の調整板
3048 取り付け部

Claims (5)

  1. 樹脂成型品を破砕するとともに、破砕による衝撃と破砕物どうしの摺動接触により破砕された樹脂の表面の付着物を乾式的に除去する破砕機と、
    所定形状に破砕された破砕樹脂片と前記付着物を含む汚染物とを風力を加えながら風力選別機まで搬送する搬送機と、
    前記破砕樹脂片と前記汚染物とを分別し、分別された前記破砕樹脂片と前記汚染物とを、それぞれ個別に収納する前記風力選別機とを備え、
    前記破砕機は、複数の固定刃と複数の回転刃と、前記回転刃を囲うように設けられ所定の大きさの孔を複数有する篩板とを有し、
    前記篩板は、前記回転刃と同心状に配置され、かつ、所定の形状の破砕樹脂片のみが通過するように前記回転刃との距離を調整できる構成を有することを特徴とする廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置。
  2. 前記風力選別機は、風力の強弱および風量が調整可能で、さらに前記風力および風量を調整する複数の分別調整板が配置されており、前記分別調整板は交互に向き合い、所定間隔を有して互いに重なり合い、取り付け角度および前記風力選別機の内壁との隙間と、前記分別調整板どうしの間隔が調整自在に構成されていることを特徴とする請求項1記載の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置。
  3. 前記分別調整板は、この分別調整板を前記風力選別機の内壁へ取り付ける取り付け部を有するとともに、前記取り付け部近傍に複数の孔を設けたことを特徴とする請求項2記載の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置。
  4. 前記分別調整板は、移動と固定が可能な補助板をさらに有し、長さ調整ができる構造としたことを特徴とする請求項2または3に記載の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置。
  5. 所定の温度および湿度に設定した空気を風力として用いることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の廃棄樹脂成型品の乾式リサイクル処理装置。
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