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JP4606782B2 - シート状物延伸機における給油システム - Google Patents
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本発明は、シート状物、例えば熱可塑性樹脂フィルム等を延伸するシート状物延伸機における給油システムに関するものである。
従来の同時二軸延伸機としては、例えば特開2000−334832号公報において知られている。
しかしながら、同時二軸延伸機の無端リンク装置の摺動走行部への給油手段については特許として提案されているものはない。
特開2000−334832号公報
従来技術の一例としては、加熱装置の外部に設置した給油装置より主管を配置し、主管より枝管を分岐して加熱装置内の同時二軸延伸機の給油箇所まで配管を繋いでいる。給油装置は任意の吐出量の潤滑油が任意の時間の間隔で枝管の末端から吐出されるように間欠運転している。上記において、一回当たりの吐出量が微量であるため給油装置から主管に注入された潤滑油が枝管の末端から吐出されるまでに長時間を要する為、潤滑油が高温の雰囲気温度により配管内で炭化固化して閉塞し給油配管として機能しなくなるという課題があった。
また、滑り軸受の磨耗粉や製品からでるモノマー等が枝管の末端の吐出口から進入しそれが堆積成長して閉塞し、同様に給油配管として機能しないという課題もあった。
本発明の目的は、上記課題を解決すべく、給油配管途中の閉塞と枝管の吐出口の閉塞が発生しないようにしたシート状物延伸機における給油システムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、シート状物を延伸するシート状物延伸機における走行路に潤滑油を供給する給油システムであって、前記走行路における複数の個所に設けられた複数のオイルポットと、給油装置本体から供給された潤滑油を枝管に分配して前記各オイルポットに供給する分配器と、該分配器で前記潤滑油を枝管に分配して前記各オイルポットに供給する際、任意の圧力の気体を前記各枝管または前記各オイルポットに流し入れる気体流入手段とを備え、該気体流入手段により気体が前記オイルポットに流し入れられた状態で、前記分配器から前記潤滑油を前記枝管に間欠的に供給して前記各オイルポットから前記潤滑油を前記走行路に供給するように構成したことを特徴とする。
た、本発明は、前記気体流入手段を前記各枝管に接続して構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記気体流入手段を前記各オイルポットに接続して構成することを特徴とする。
また、本発明は、前記シート状物延伸機は、前記シート状物の両側端部を把持する複数の掴み装置をシート状物の両側端に配置した無端リンク装置を前記走行路に沿って走行させるように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、運転中に加熱装置内の給油配管内部の閉塞や給油配管末端の吐出口の閉塞による給油配管としての機能が絶たれる要因をなくすことが出来ることで給油システムの信頼性を向上させることが出来ると共に、これにより延伸機の長寿命化と保守費(ランニングコスト含む)の低減化を図ることが可能となる。
以下、本発明に係るシート状物の同時二軸延伸機の実施の形態について図面を用いて説明する。
まず、本発明に係るシート状物の同時二軸延伸機の基本構成を図1および図2を用いて説明する。本発明に係るシート状物の同時二軸延伸機は、熱可塑性樹脂等のシート状物1の両側端部を把持する複数の掴み装置(クリップ)2をシート状物1の両側端に配置した無端リンク装置3(図中リンクの一部並びに片側の無端リンクは省略)を設け、該無端リンク装置3は折尺状に形成された多数のリンク装置10を繋げて構成される。さらに、無端リンク装置3は、シート状物の入口側スプロケット7、8より駆動され、運動方向に末広がり状に配置されたガイドレール6、4の間および4、5の間に案内されて掴みピッチを徐々に拡大することにより、シート状物1を縦横二方向に同時に延伸させた後シート状物を外し、出口側スプロケット9により駆動されて、入口側スプロケット7、8に戻るように構成される。そして、折尺状のリンク装置10は、長尺のリンクプレート(移動体)11の中間点と短いリンクプレート12のシート状物側の内側端とをリンク軸13によって連結し、長尺のリンクプレート11の反シート側の外側端と短いリンクプレート12の反シート状物側の外側端とをリンク軸14によって連結することによって形成される。長尺のリンクプレート(移動体)11の内側端には掴み装置(クリップ)2が設けられている。なお、図2に示すチェーンリンク15a、15bは、隣接したリンク軸14の間に設けられ、無端リンク装置3のリンク装置10の最大ピッチ(リンク軸13を中心にしたリンクプレート11とリンクプレート12との間の開き角度の最大)を制限するものである。
上記掴み装置2は、入口に設けられた開閉ガイド(開閉手段)(図示せず)により、開いてばね20の力で閉じてシート状物1の端を掴み、出口に設けられた開閉ガイド(開閉手段)(図示せず)により、開いてシート状物1の端を外すことになる。
その結果、シート状物1は、予熱区間(A)において延伸に必要な温度に加熱されると共に両側端部を掴み装置2に掴まれる。その後、予熱後延伸区間(B)において無端リンク装置3は、進行方向に末広がり状に配置されたガイドレール4〜6に案内されてリンク装置10が開いて掴み装置2の掴みピッチが徐々に拡大することにより、シート状物1を縦横二方向に同時に延伸させる。その後、熱処理区間(C)において所定の熱処理(所定の温度で熱固定が行われる)が行われ、外し区間(D)において急冷されて無端リンク装置3から離脱される。
上記の如く進行方向に末広がり状に配置されたガイドレール5、4;4、6は、一対の組になった案内溝16a、16bを形成する。シート状物1に近い方のシート側ガイドと中間ガイド4より形成される案内溝16aには、長尺のリンクプレート(移動体)11の中間点に設けられたリンク軸13が軸受ローラ17aを介して案内されて、スラスト軸受18aでベッド(基台)19上を滑動するように保持される。他方の反シート側ガイドと中間ガイド4により形成される案内溝16bには、長尺のリンクプレート(移動体)11の外側端に設けられたリンク軸14が軸受ローラ17bを介して案内されて、スラスト軸受18bでベッド(基台)19上を滑動するように保持される。
このように、軸受ローラ17aを案内する案内溝16aの軌跡は、リンク装置10のリンク軸13の軌跡を決めて、シート状物1をTD方向に延伸させる量を決めることになる。他方、案内溝16aに対する軸受ローラ17bを案内する案内溝16bの間隙を狭めることによってリンク軸13に対するリンク軸14の間隔を狭めてリンク装置10を開かせて、掴み装置2の掴みピッチを拡大してシート状物1のMD方向の延伸量を決めることになる。さらに、軸受ローラ17aの下端に設けられたスラスト軸受18aおよび軸受ローラ17bの下端に設けられたスラスト軸受18bは、ベッド(基台)19上を滑動し、無端リンク装置3の自重を支えることになる。
そこで、無端リンク装置3を、入口側スプロケット7、8および出口側スプロケット9により駆動してガイドレール5、4;4、6によって決められた走行路に沿って長期間に亘って安定して滑動(摺動)させるためには、ガイドレール5、4;4、6によって形成された案内溝16a、16b内の多くの個所に潤滑油を閉塞することなく(給油装置としての機能が絶たれることなく)供給し続ける必要がある。
次に、本発明の特徴とするシート状物延伸機における無端リンク装置のベッド19上の走行路への給油システムの実施の形態について説明する。図1に示すように、ギヤポンプ等で構成された給油装置本体30から潤滑油が主管31に供給され、主管31の所定位置に設けられた例えばピストン式分配器32から、一回当たりの吐出量及び吐出する間隔を変更せずに、0.05〜0.2cc/1回で間欠的に枝管33に供給され、ベッド19の走行路の多数の位置に設けられたオイルポット34a、34bに供給され、各オイルポット34a、34bからはベッド19上の案内溝16a、16b内(走行路)の滑動部(摺動部)に給油される。なお、給油装置本体30は、主管31または枝管33の末端に設けられた圧力センサで検出される潤滑油の圧力に基づいて潤滑油の主管31への供給量が制御される。
まず、本発明に係る給油システムにおいて、案内溝16a、16b内(走行路)の多くの個所に潤滑油を閉塞することなく(給油装置としての機能が絶たれることなく)供給し続けるための第1の実施の形態を図3に示す。
図3は、本発明に係る給油システムにおいて、枝管にエアー配管を並列で追設する第1の実施の形態の詳細図である。主管31には枝管分岐点401〜nに例えばピストン式分配器32が取り付けられており、枝管33に一定量の潤滑油を間欠的に送り込んでいる。第1の実施の形態では、上記枝管33にT型ジョイント35を介してエアーまたは不活性ガス等の気体配管(気体流入手段)37を潤滑油配管と並列に追設するものである。エアーまたは不活性ガス等の気体配管37は逆止弁36と減圧弁38を設けることで所定の給油量が正確に給油箇所に供給されるように微調整出来る。
このように、第1の実施の形態によれば、枝管33内を極低速(0.05〜0.2cc/1回)で流れて長時間に亘り高温の雰囲気にさらされる潤滑油に、気体配管37からT型ジョイント35を介して強制的に任意の圧力のエアーまたは不活性ガス等の気体を吐出口を有するオイルポット34(34a、34b)に常時流し入れることで、間欠給油運転の為に長時間高温雰囲気中に滞流している潤滑油を撹拌して炭化固化現象を抑制する為、高価な高温用潤滑油を使用しなくとも給油システムとしての信頼性を向上させることが可能となる。
特にシート状物1がポリイミド等で、300℃以上の高温に加熱する場合でも、高価な高温用潤滑油を使用しなくとも閉塞を防止することが可能となり、効果が顕著となる。
次に、本発明に係る給油システムにおいて、案内溝16a、16b内の多くの個所に潤滑油を閉塞することなく(給油装置としての機能が絶たれることなく)供給し続けるための第2の実施の形態を図4に示す。
図4は、本発明に係る給油システムにおいて、枝管の末端のオイルポットにエアー配管を直接追設する第2の実施の形態の詳細図である。吐出口を有するオイルポット34(34a、34b)は、無端リンク装置3の走行路となるベッド19の背面側に取付けられ、枝管33の末端が接続されている。第2の実施の形態では、上記オイルポット34に、エアーまたは不活性ガス等の気体配管(気体流入手段)37を直接繋ぎ込むものである。気体配管37は逆止弁40と減圧弁38を設けることで所定の給油量が正確に給油箇所に供給されるように微調整出来る。
このように、第2の実施の形態によれば、配管33内を極低速(0.05〜0.2cc/1回)で流れて長時間に亘り高温の雰囲気にさらされる潤滑油に、気体配管37から強制的に任意の圧力のエアーまたは不活性ガス等の気体をオイルポット34(34a、34b)に常時流し入れることで、吐出口より噴出することで吐出口に磨耗紛やモノマー等が堆積し成長することを未然に防ぐことができるため、高価な高温用潤滑油を使用しなくとも給油システムとしての信頼性を向上させることが可能となる。また、エアーの圧力は、潤滑箇所に所定の給油量が正確に供給されていること、且つ吐出口より潤滑油が噴出して飛散しないように調整して最適な圧力に設定する。
特にシート状物1がポリイミド等で、300℃以上の高温に加熱する場合でも、高価な高温用潤滑油を使用しなくとも閉塞を防止することが可能となり、効果が顕著となる。
以上説明したように、本発明に係る実施の形態によれば、無端リンク装置と走行路との滑動部(摺動部)ヘの潤滑油の給油システムにおいて、強制的にエアーまたは不活性ガスをオイルポットに常時流すことで、給油配管途中の内部閉塞や配管の末端の吐出口からの磨耗紛等の進入及び堆積成長による閉塞等による給油システムとしての機能が絶たれる要因をなくし、信頼性を向上させることが可能となる。
また、潤滑油を撹拌する為に流入する気体としては、エアーまたは不活性ガスにすることが可能である。
また、給油システムとしての信頼性を上げることで、無端リンク装置と走行路との間の滑り摩擦抵抗が変動(増加)することが無くなるので、無端リンク装置に作用する負荷の変動(増加)が抑制されてその結果として、本装置(延伸機)としての保守費(ランニングコスト含む)を低減させることが出来る。
また、延伸機において、無端リンク装置に作用する負荷の変動(増加)を抑制したことにより、同一運転条件(同一機器仕様)の場合、リンク装置を軽量化することが可能となる。
また、本発明に係る給油システムは、二軸延伸機のみならず、横又は縦延伸機に適用することも可能である。また、本発明に係る給油システムにおける無端リンク装置と走行路との滑動部(摺動部)の構成は、上記実施の形態に限定されるものではない。
本発明に係るシート状物延伸機の一実施の形態である全体構成を示す平面図である。 本発明に係るシート状物延伸機の一部断面を示す縦断面図である。 本発明に係るシート状物延伸機において、給油配管の枝管に気体配管を並列で追設する第1の実施の形態を示す詳細図である。 本発明に係るシート状物延伸機において、給油配管の枝管の末端のオイルポットに気体配管を直接追設する第2の実施の形態を示す詳細図である。
符号の説明
1…シート状物、2…掴み装置(クリップ)、3…無端リンク装置、4…中間ガイドレール、5…シート側ガイドレール、6…反シート側ガイドレール、7、8、9…リンク装置駆動用スプロケット、10…リンク装置、11…リンクプレート(移動体)、12…リンクプレート、13…リンク軸、14…リンク軸、15a、15b…チェーンリンク、16a、16b…案内溝、17a、17b…軸受ローラ、18a、18b…スラスト軸受、19…ベッド(基台)、20…ばね、30…給油装置本体、31…主管、32…分配器、33…枝管、34、34a、34b…オイルポット、35…T型ジョイント、36…逆止弁、37…気体配管(気体流入手段)、36…逆止弁、38…減圧弁、40…枝管分岐点、A…余熱区間、B…延伸区間、C…熱処理区間、D…シート状物離し区間、E…リンク戻り区間、F…ピッチ縮小区間。

Claims (4)

  1. シート状物を延伸するシート状物延伸機における走行路に潤滑油を供給する給油システムであって、前記走行路における複数の個所に設けられた複数のオイルポットと、給油装置本体から供給された潤滑油を枝管に分配して前記各オイルポットに供給する分配器と、該分配器で前記潤滑油を枝管に分配して前記各オイルポットに供給する際、任意の圧力の気体を前記各枝管または前記各オイルポットに流し入れる気体流入手段とを備え、該気体流入手段により気体が前記オイルポットに流し入れれた状態で、前記分配器から前記潤滑油を前記枝管に間欠的に供給して各オイルポットから前記潤滑油を前記走行路に供給するように構成したことを特徴とするシート状物延伸機における給油システム。
  2. 前記気体流入手段を前記各枝管に接続して構成することを特徴とする請求項1記載のシート状物延伸機における給油システム。
  3. 前記気体流入手段を前記各オイルポットに接続して構成することを特徴とする請求項1記載のシート状物延伸機における給油システム。
  4. 前記シート状物延伸機は、前記シート状物の両側端部を把持する複数の掴み装置をシート状物の両側端に配置した無端リンク装置を前記走行路に沿って走行させるように構成したことを特徴とする請求項1記載のシート状物延伸機における給油システム。
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