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JP4609446B2 - インクジェットヘッド用プレート積層構造及びその製造方法、並びに、インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents
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JP4609446B2 - インクジェットヘッド用プレート積層構造及びその製造方法、並びに、インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド用プレート積層構造及びその製造方法、並びに、インクジェットヘッド及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、複数のプレートが積層されたインクジェットヘッド用プレート積層構造及びその製造方法、並びに、インクジェットヘッド及びその製造方法に関する。
特許文献1に記載されたインクジェットヘッドは、積層された複数のプレート同士が接着剤で固定されたプレート積層構造を有している。
特許文献1に係るプレート積層構造を構成する各プレートには、液体の流路としての貫通孔が設けられている。そして、各プレートに形成された貫通孔が互いに連通するように複数のプレートが積層されている。
特開2003−205610号公報
上述したような液体の流路としての貫通孔がそれぞれ形成された複数のプレートが積層されたプレート積層構造を製造する際、隣接するプレート間からはみ出した未硬化の接着剤がこれら貫通孔の内壁面に広がることがある。貫通孔の内壁面に接着剤が広がると、貫通孔が詰まる、流路抵抗が増加する、流量が低下するといった問題が発生する。特に、貫通孔のうちの一つが液滴を吐出するノズル孔である場合、接着剤が異物として存在すること及びノズル内の濡れ性が不均一となることの結果、液滴の飛翔方向性を示す着弾精度が悪化して、ノズル孔からの正常な液体吐出が行われなくなる。このような問題を回避するために接着剤量を減らすと、隣接するプレート同士の十分な接合強度が得られずにプレート境界面から液体のリークが発生してしまう。
本発明の目的は、液体のリークが発生しにくく、しかも、所定のプレートに形成された貫通孔の内壁面にプレート間からはみ出た接着剤が付着しにくいプレート積層構造及びその製造方法を提供することである。
本発明のインクジェットヘッド用プレート積層構造は、液体を吐出する第1貫通孔、前記第1貫通孔の一方の開口が形成された第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートと、第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートとを備えている。そして、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとが接着剤を介して積層されており、前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上であるとともに、前記第2貫通孔の内壁面には、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長い溝が複数形成されており、前記溝が、前記第2プレートの厚み方向に前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有している。
本発明によると、第1プレートと第2プレートとの積層時に、両プレートの間からはみ出した接着剤の一部が溝に収容される。このとき、溝が先細形状なので、溝の先端に近づくほど毛管力が大きくなるため、接着剤が溝内に収容されやすい。したがって、第1貫通孔に入り込む接着剤の量を少なくすることができて、第1貫通孔の内壁面に接着剤が付着しにくくなる。また、接着剤の量を削減する必要がないので、プレート同士の接合強度が低下することに起因した液体のリークが生じることもほとんどなく、高い製造歩留まりが得られる。
前記第2貫通孔の前記内壁面の前記溝内を除く部分と前記第1プレートとの境界線と、前記溝を画定する溝内側面と前記第2貫通孔の前記内壁面との境界線とが、鈍角をなして接続されていることが好ましい。
前記溝が前記第2プレートを貫通していることが好ましい。これによって、溝内に収容される接着剤の量が増加するので、第1貫通孔に入り込む接着剤の量をさらに少なくすることができる。
前記複数の溝が、前記第2貫通孔の中心軸に対して等角度で前記内壁面に形成されていることが好ましい。これによって、溝に収容される接着剤の量に関する方向依存性が小さくなる結果、第1貫通孔に入り込む接着剤の量をさらに少なくすることができる。
このとき、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが中心軸を共有しており、前記第1プレートに面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径より大きいが好ましい。これによって、第2貫通孔の底部に第1プレートの第2表面が露出することになり、第2表面の露出部分が2つの貫通孔の中心軸を中心とした円環形状となる。すなわち、第2貫通孔の内壁面と第2表面との境界線から第1貫通孔の他方の開口までに距離が生じ、その距離がほぼ一定となり、接着剤が流れ込みやすい短距離となる個所も無くなる。したがって、第1貫通孔に接着剤がより一層流れ込みにくくなる。また、流れ込んだとしてもどの方向からも均一な量の接着剤が流れ込む可能性が高い。
本発明のインクジェットヘッドは、液体を吐出する複数の吐出口が形成された第1表面を有し、内部に前記吐出口に連通した液体流路が形成された複数のプレートの積層体である流路ユニットと、前記液体流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータユニットとを備えている。そして、前記流路ユニットは、第1貫通孔、前記吐出口である前記第1貫通孔の一方の開口が形成された前記第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートと、第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートとを含んでいる。そして、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとが接着剤を介して積層されており、前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上であるとともに、前記第2貫通孔の内壁面には、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長い溝が複数形成されており、前記溝が、前記第2プレートの厚み方向に前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有している。本発明によると、第1プレートと第2プレートとの積層時に、両プレートの間からはみ出した接着剤の一部が溝に収容される。このとき、溝が先細形状なので、溝の先端に近づくほど毛管力が大きくなるため、接着剤が溝内に収容されやすい。したがって、第1貫通孔に入り込む接着剤の量を少なくすることができて、第1貫通孔の内壁面に接着剤が付着しにくくなる。また、接着剤の量を削減する必要がないので、プレート同士の接合強度が低下することに起因した液体のリークが生じることもほとんどなく、高い製造歩留まりが得られる。
本発明のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法は、液体を吐出する第1貫通孔、前記第1貫通孔の一方の開口が形成された第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートを作製する第1プレート作製工程と、第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートを作製する第2プレート作製工程と、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層する積層工程とを備えている。前記第2プレート作製工程において前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上にするとともに、前記第2貫通孔の内壁面に、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長く、且つ、前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有する溝を複数形成する。これによって、本発明に係るプレート積層構造を容易に製造することができる。
前記第2プレート作製工程において、前記第2貫通孔の前記内壁面の前記溝内を除く部分と前記第1プレートとの境界線と、前記溝を画定する溝内側面と前記第2貫通孔の前記内壁面との境界線とを、鈍角とすることが好ましい。
前記第2プレート作製工程において、前記第2プレートを厚み方向に貫通するように前記溝を形成することが好ましい。
前記第2プレート作製工程において、前記第2貫通孔の中心軸に対して等角度となるように前記複数の溝を前記内壁面に形成することが好ましい。
前記第2プレート作製工程において、前記第2プレート作製工程において、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径より大きくなるように、前記第1プレートに面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を形成することが好ましい。
前記積層工程において、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが中心軸を共有するように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層することが好ましい。
前記第2プレート作製工程において、前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど浅くなるように、前記複数の溝を形成することが好ましい。
前記第2プレート作製工程は、前記第2プレートを厚み方向に貫通する前記第2貫通孔を形成する工程と、前記第2貫通孔の前記内壁面を被覆すると共に、前記第2プレートの一方又は両方の表面のうち前記内壁面に連続し且つ前記第2貫通孔の周方向に並んだ複数の領域を露出させつつ残りの領域を被覆するマスクを形成する被覆工程と、前記マスクで被覆された前記第2プレートに対して等方的にエッチング処理を施すエッチング工程とを有していることが好ましい。
本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、液体を吐出する複数の吐出口が形成された第1表面を有し、内部に前記吐出口に連通した液体流路が形成された複数のプレートの積層体である流路ユニットを形成する流路ユニット形成工程と、前記液体流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータユニットを形成するアクチュエータユニット形成工程と、前記アクチュエータユニットを前記流路ユニットに固定する固定工程とを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、前記流路ユニット形成工程は、第1貫通孔、前記吐出口である前記第1貫通孔の一方の開口が形成された前記第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートを作製する第1プレート作製工程と、第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートを作製する第2プレート作製工程と、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層する積層工程とを含んでいる。前記第2プレート作製工程において、前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上にするとともに、前記第2貫通孔の内壁面に、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長く、且つ、前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有する溝を複数形成する。これによって、本発明に係るインクジェットヘッドを容易に製造することができる。
以下、本発明の好適な一実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施の形態に係るプレート積層構造を含むインクジェットヘッドの平面図である。図2は、図1の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。図1に示すように、インクジェットヘッド2は、流路ユニット9、及び、流路ユニット9の上面9aに固定された4つのアクチュエータユニット21を含んでいる。
図2に示すように、流路ユニット9の内部には、圧力室110を含むインク流路が形成されている。アクチュエータユニット21は、各圧力室110に対応した複数のアクチュエータを含んでおり、圧力室110内のインクに選択的に吐出エネルギーを付与する。なお、図2では、実線で描くべきアクチュエータユニット21を破線で、アクチュエータユニット21の下方にあって破線で描くべき圧力室110、アパーチャ112及び吐出口108を実線で描いている。
図1に戻って、流路ユニット9の上面9aには、インクが供給される計10個のインク供給口105bが設けられている。流路ユニット9の内部には、インク供給口105bに連通するマニホールド流路105及びマニホールド流路105から分岐した副マニホールド流路105aが形成されている。流路ユニット9の下面は、多数の吐出口108がマトリクス状に配置されたインクの吐出面31(図3参照)である。流路ユニット9の上面には、多数の圧力室110が、吐出口108と同様に、マトリクス状に多数配列されている。
本実施の形態では、等間隔に配置された複数の圧力室110からなる流路ユニット9の長手方向に延びた圧力室110の列が、1つのアクチュエータユニット21内に16列形成されている。各圧力室列に含まれる圧力室110の数は、アクチュエータユニット21の長辺(下底)に近いものほど多く、短辺(上底)に近いものほど少ない。吐出口108についても同様である。アクチュエータユニット21の外形に合わせて、圧力室110及び吐出口108の配置された各領域は、台形の外形形状を有している。
図3は、図2に示すIII−III線に沿った断面図である。図3に示すように、流路ユニット9は、上から順に、キャビティプレート122、ベースプレート123、アパーチャプレート124、サプライプレート125、3枚のマニホールドプレート126、127、128、カバープレート129、及び、ノズルプレート130、という9枚のステンレス鋼等の金属プレートから構成されている。これらプレート122〜130は、主走査方向に長尺な矩形平面形状を有する。いずれのプレート122〜130にも、インク流路の構成要素となる孔や凹部が各圧力室110に対応して形成されている。これらプレート122〜130を互いに位置合わせしつつ積層することによって、流路ユニット9内に、マニホールド流路105、副マニホールド流路105a、及び、副マニホールド流路105aの出口から絞りとして機能するアパーチャ112さらに圧力室110を経て吐出口108に至る多数の個別インク流路132が形成される。
図4(a)は、ノズルプレート130と積層されたカバープレート129の部分拡大平面図である。図4(b)は、図4(a)のIVB−IVB線での断面図である。これらの図面に示すように、ノズルプレート130に形成されたノズル孔3は、ノズルプレート130の吐出面31に形成された吐出口108と、吐出面31の反対面である接続面32に形成された流入口109との間に形成された貫通孔である。ノズル孔3は、一端に吐出口108を有し且つ吐出面31に連続した円柱部分3aと、一端に流入口109を有し且つ接続面32に連続した円錐台部分3bとから構成されており、円錐台部分3bの頂部が円柱部分3aと同径となっている。ノズル孔3は、円錐台部分3bを設けるためのプレス工程と、円柱部分3aを設けるためのプレス工程との2回に分けたプレス工程によって形成される。
厚み50μm程度のカバープレート129には、その厚み方向に貫通した貫通孔である直径180μm程度のディセンダ孔51が形成されている。ディセンダ孔51は、カバープレート129の下面52に形成された下方開口62と、下面52の反対面である上面53に形成された上方開口63との間に形成されている。ディセンダ孔51の下方開口62の開口径は、ノズル孔3の流入口109の開口径より大きい。ディセンダ孔51は、後述する溝71を考慮しなければ、ほぼ円柱形状であり、下方開口62の径と上方開口63の径とが同じになっている。ノズル孔3とディセンダ孔51は中心軸Xを共有している。
図4(c)は、ディセンダ孔の内壁面の部分拡大側面図である。図4(a)〜図4(c)に描かれているように、ディセンダ孔51の内壁面70には、カバープレート129の厚み方向に細長い8つの溝71が形成されている。後述するように、溝71は、カバープレート129とノズルプレート130との積層工程において両プレート間からはみ出した接着剤を毛管現象によって収容する、接着剤の逃がし溝として機能する。8つの溝71は、中心軸Xに対して45°の等角度で内壁面70に形成されている。各溝71は、その最下部において最も深く、ノズルプレート130から離れるほど浅くなっている。各溝71は、カバープレート129をその厚み方向に貫通している。
図4(c)から分かるように、溝71は、ノズルプレート130から離れるほど幅の狭い先細形状を有している。溝71の最大幅つまり最下部での幅は、カバープレート129の厚さ以下とされ、ここでは30μm〜40μm程度である。ディセンダ孔51の内壁面70の溝71内を除く部分とノズルプレート130との境界線L1と、溝71を画定する溝内側面74とディセンダ孔51の内壁面70との左右の境界線L2とが、それぞれ鈍角θをなして接続されている。そのため、境界線L2は、ノズルプレート130から離れるにしたがって溝71の幅を狭くする方向に、つまり溝71の内側に向かって傾いている。これによって、本実施の形態では、溝71の先細形状が実現されている。
次に、アクチュエータユニット21について説明する。図1に示すように、各アクチュエータユニット21は台形の平面形状を有している。4つのアクチュエータユニット21は、インク供給口105bを避けるよう主走査方向(長手方向)に千鳥状に配置されている。副走査方向に関して、各アクチュエータユニット21は、平行な相反する方向に交互に等間隔ずつ離れている。各アクチュエータユニット21の平行対向辺は流路ユニット9の長手方向に沿っている。隣接するアクチュエータユニット21の斜辺同士は、副走査方向に関して互いにオーバーラップしている。
図5(a)はアクチュエータユニット21の部分拡大断面図であり、図5(b)は、図5(a)においてアクチュエータユニット21の表面に配置された個別電極を示す平面図である。図5(a)に示すように、アクチュエータユニット21は、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系のセラミックス材料からなる3枚の圧電層141〜143が積層された圧電体を含んでいる。最上層である圧電層141の上面であって圧力室110に対向する領域には、個別電極135が形成されている。最上層である圧電層141とその下側の圧電層142との間には、シート全面に形成された共通電極134が介在している。個別電極135は、図5(b)に示すように、圧力室110と相似な略菱形の平面形状を有する。平面視で、個別電極135の大部分は、圧力室110の領域内にある。略菱形の個別電極135における鋭角部の一方は圧力室110の外に延出され、その先端には個別電極135と電気的に接続された円形の個別ランド136が設けられている。個別ランド136は、個別電極135よりも厚い。
共通電極134及び個別電極135は、それぞれ、図示しない平型柔軟基板に設けられた配線を介して図示しないドライバICと接続されている。共通電極134には、グランド電位に保持された信号がドライバICから供給される。個別電極135には、印字すべき画像パターンに応じてグランド電位と正電位とを交互に取る駆動信号がドライバICから供給される。
圧電層141はその厚み方向に分極されている。個別電極135を共通電極134と異なる電位にして圧電層141の個別電極135と共通電極134とに挟まれた部分(活性部)に対してその分極方向に電界を印加すると、活性部が圧電効果で歪む。例えば、分極方向と電界の印加方向とが同じであれば、活性部は分極方向に直交する方向(平面方向)に縮む。一方、圧電層142、143は自発的に歪むことはない非活性層である。このとき、圧電層141〜143は圧力室110を区画するキャビティプレート122の上面に固定されているので、ユニモルフ効果が生じる。その結果、圧電層141〜143の活性部に相当する領域が圧力室110に向かって凸になるように変形する。このようなユニモルフ変形が生じることで、圧力室110内のインクに圧力つまり吐出エネルギーが付与され、吐出口108からインク滴が吐出される。このように、アクチュエータユニット21において、個別電極135と圧力室110との間に挟まれた部分が、個別のアクチュエータとして働くので、アクチュエータユニット21には、圧力室110の数と同数のアクチュエータが形成されていることになる。
次に、上述したインクジェットヘッド2の製造方法について、その製造工程図である図6を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において、便宜上、作製途中の部品に対しても完成部品と同じ符号を用いて説明する。
インクジェットヘッド2を製造するには、流路ユニット9とアクチュエータユニット21とを別々に作製し、それから両者を組み付ける。まず、流路ユニット9の作製工程から説明する。流路ユニット9を作製するには、ステップS11において、これを構成する各プレート122〜130に、パターニングされたフォトレジストをマスクとしたエッチング加工やプレス加工を施す。これによって、図3に示すような孔を各プレート122〜130に形成する。例えば、カバープレート129にディセンダ孔51を形成するには、図7(a)に示すように、形成すべきディセンダ孔51と同径の円柱状ポンチ91を用いたプレス工程を行う。
次に、ステップS12において、カバープレート129に8つの溝71を形成する。本実施の形態では、フォトレジストを用いたエッチング工程によって溝71を形成する。具体的には、まず、ディセンダ孔51の内壁面70の全域並びにカバープレート129の下面52及び上面53が被覆されるように、カバープレート129にポジ型のフォトレジスト93を塗布する。
しかる後、図示しないフォトマスクを用いて、フォトレジスト93を選択的に露光する。詳細には、下面52のうち内壁面70に連続し且つディセンダ孔51の周方向に等間隔に離隔して並んだ8つの矩形領域52a上にあるフォトレジスト93だけを露光する。そして、露光された8つの矩形領域を現像液によって溶解させる。その結果、図7(b)及び図8に示すように、フォトレジスト93に8つの孔93aが形成される。8つの孔93aからは、下面52の矩形領域52aがそれぞれ露出している。
さらに、8つの孔93aが形成されたフォトレジスト93をマスクとして、カバープレート129に対してエッチング処理を施すことによって、図7(c)に示すように、上面53に達する8つの溝71をカバープレート129に形成する。このとき行われるエッチング処理が等方性であるので、溝71の形状は、図4(b)及び図4(c)に描かれているように、ノズルプレート130から離れるほど幅が狭く且つ浅い先細形状となる。その後、フォトレジスト93を除去する。
次に、ステップS13において、9枚のプレート122〜130を、マニホールド流路105、副マニホールド流路105a及び個別インク流路132が形成されるように積層し、接着剤によって固定する。具体的には、ノズルプレート130を除く8枚のプレート122〜129の下面(ノズルプレート130に面した面)にエポキシ系の熱硬化性接着剤を塗布してから、これら8枚のプレート122〜129を位置合わせされた状態で積層する。それから、得られた積層体を熱硬化性接着剤の硬化温度以上の温度に加熱しつつ加圧する。これによって、9枚のプレート122〜130が積層及び固定された流路ユニット9が形成される。
アクチュエータユニット21を作製するには、まず、ステップS21において、圧電セラミックスのグリーンシートを3枚用意する。グリーンシートは、予め焼成による収縮量を見込んで整形される。そのうちの1枚のグリーンシート上に、導電性ペーストを共通電極134のパターンにスクリーン印刷する。
次に、ステップS22において、治具を用いて3枚のグリーンシート同士を位置合わせしつつ、導電性ペーストが印刷されていないグリーンシートの下に、共通電極134のパターンで導電性ペーストが印刷された1枚のグリーンシートを重ね合わせ、さらにその下に、導電性ペーストが印刷されていない1枚のグリーンシートを重ね合わせる。これによって、3枚のグリーンシートの積層体が得られる。そして、得られた積層体を公知のセラミックスと同様に脱脂し、さらに所定の温度で焼成する。これにより、3枚のグリーンシートが圧電層141〜143となり、導電性ペーストが共通電極134となる。
その後、ステップS23において、最上層である圧電層141上に、個別電極135のパターンに導電性ペーストをスクリーン印刷する。さらに、導電性ペーストを焼成して、圧電層141上に個別電極135を形成する。しかる後、ガラスフリットを含む金を、個別電極135の延出部表面上に印刷して、個別ランド136を形成する。このようにして、図5(a)、図5(b)に描かれたようなアクチュエータユニット21の作製が完了する。なお、流路ユニット9とアクチュエータユニット21はいずれも独立した部材であるため、いずれの作製を先に行ってもよいし、並行して行ってもよい。
次に、ステップS31において、ステップS14で得られた流路ユニット9の上面に、バーコータを用いて、エポキシ系の熱硬化性接着剤を塗布する。
その後、ステップS32において、流路ユニット9に塗布された熱硬化性接着剤層上に、4つのアクチュエータユニット21を載置する。このとき、各アクチュエータユニット21は、個別電極135と圧力室110とが対向するように流路ユニット9に対して位置決めされる。この位置決めは、予め流路ユニット9及びアクチュエータユニット21に形成された位置決めマーク(図示せず)に基づいて行われる。
次に、ステップS33において、ステップS32で得られた流路ユニット9とアクチュエータユニット21との積層体を、熱硬化性接着剤の硬化温度以上の温度に加熱しつつ加圧する。これによって、4つのアクチュエータユニット21は流路ユニット9に固定される。
そして、ステップS34において、積層体を自然冷却する。ここまでの工程によって、図1〜図5に示すインクジェットヘッド2が製造される。ここで説明したインクジェットヘッドの製造方法によると、上述したプレート積層構造を有するインクジェットヘッド2を容易に製造することができる。
以上説明した本実施の形態によると、ステップS13における9枚のプレート122〜130の積層時に、ノズルプレート130とカバープレート129との間からはみ出した接着剤の一部が毛管現象によって溝71に収容される。このとき、溝71が先細形状なので、溝71の先端に近づくほど毛管力が大きくなるため、接着剤が溝71内に収容されやすい。したがって、流入口109からノズル孔3内に入り込む接着剤の量を少なくすることができて、ノズル孔3の内壁面に接着剤が付着しにくくなる。よって、ノズル孔3から吐出されるインク滴の飛翔方向性を含むインク吐出特性が改善される。また、接着剤の量を削減しなくてもよいので、ノズルプレート130とカバープレート129との接合強度が低下することに起因してインクのリークが生じることもなく、高い製造歩留まりが得られる。
また、溝71がカバープレート129を貫通しているので、貫通していない場合と比較して、溝71内に収容される接着剤の量が多い。そのため、ステップS13における9枚のプレート122〜130の積層時に、ノズル孔3に入り込む接着剤の量がさらに少なくなる。
加えて、8つの溝71が、ディセンダ孔51の中心軸Xに対して等角度で内壁面70に形成されているので、溝71に収容される接着剤の量に関する方向依存性が小さくなる。その結果、ステップS13における9枚のプレート122〜130の積層時に、ノズル孔3に入り込む接着剤の量がさらに少なくなる。
さらに、ディセンダ孔51とノズル孔3とが中心軸Xを共有しており、ディセンダ孔51の下方開口62の開口径が、ノズル孔3の流入口109の開口径より大きい。そのため、ディセンダ孔51の底部にノズルプレート130の接続面32が露出することになり、接続面32の露出部分が中心軸Xを中心とした円環形状となっている。すなわち、ディセンダ孔51の内壁面70と接続面32との境界線から流入口109までに、露出した円環状領域の幅分だけの距離が生じ、接着剤が流入口109に達しにくい。さらに、この距離がほぼ一定となり、接着剤が流れ込みやすい短距離となる個所が無くなる。したがって、ステップS13における9枚のプレート122〜130の積層時に、ノズル孔3に接着剤がより一層流れ込みにくくなる。また、流れ込んだとしてもどの方向からも均一な量の接着剤が流れ込む可能性が高く、インク吐出特性に与える悪影響が最小限となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更を上述の実施の形態に施すことが可能である。例えば、上述した実施の形態においては、溝71がカバープレート129を貫通しているが、溝71がカバープレート129を貫通していなくてもよい。また、溝71はディセンダ孔51に1つ以上設けられていればよく、複数個設けられている場合であっても中心軸Xに対して等角度である必要はない。
また、ディセンダ孔51とノズル孔3とが中心軸Xを共有しておらず、これらの中心軸が互いにずれていてもよい。さらに、ディセンダ孔51の下方開口62の開口径が、ノズル孔3の流入口109の開口径と同じでもよい。
さらに、上述した実施の形態ではポジ型のフォトレジストを用いたが、ネガ型のフォトレジストを用いるようにしてもよい。この場合、上述したものとは逆パターンのフォトマスクを用いる。
本発明は、インクを吐出する吐出口108が形成されたノズルプレート130とこれに積層されるカバープレートとの積層構造だけではなく、例えば流路ユニット9を構成するその他のプレート同士の積層構造にも適用可能である。また、本発明は、インクジェットヘッドだけではなく、流路を構成する貫通孔がそれぞれ形成されたプレート積層構造を有するものであればどのような部材にも適用可能である。
また、上述した実施の形態では、カバープレート129の片面上だけにフォトレジスト93の孔93aを設けたが、カバープレート129の両面上にフォトレジスト93の孔93aを設けてもよい。また、フォトレジストを用いたエッチング以外の方法によって、図4(a)〜図4(c)に示したような溝71が設けられたディセンダ孔51を形成してもよい。例えば、上述した実施の形態では、溝71を有するディセンダ孔51がプレス加工とエッチング加工とを組み合わせて形成されているが、溝71を有するディセンダ孔51がプレス加工のみで形成してもよい。このとき、プレス用のポンチの表面には、溝71に対応する凹凸があればよく、接着剤に対して毛管力が働く複数の条痕を生じるような凹凸があってもよい。あるいは、溝71を有するディセンダ孔51をエッチング加工のみで形成してもよい。
本発明の一実施の形態に係る製造方法によって製造されたインクジェットヘッドの平面図である。 図1の一点鎖線で囲まれた領域の拡大図である。 図2に示すIII−III線に沿った断面図である。 (a)は、ノズルプレートと積層されたカバープレートの部分拡大平面図であり、(b)は、(a)のIVB−IVB線での断面図であり、(c)は、ディセンダ孔の内壁面の部分拡大側面図である。 (a)は、図1に描かれたアクチュエータユニットの部分拡大断面図であり、(b)は、アクチュエータユニットの表面に配置された個別電極の平面図である。 図1に描かれたインクジェットヘッドの製造工程図である。 図6のステップS12の詳細を工程順に示す断面図である。 図7(b)に対応したカバープレートの平面図である。
2 インクジェットヘッド
3 ノズル孔
3a 円柱部分
3b 円錐台部分
9 流路ユニット
21 アクチュエータユニット
31 吐出面
32 接続面
51 ディセンダ孔
52 下面
52a 矩形領域
53 上面
62 下方開口
63 上方開口
70 内壁面
71 溝
93 フォトレジスト
93a 孔
108 吐出口
109 流入口
110 圧力室
122 キャビティプレート
123 ベースプレート
124 アパーチャプレート
125 サプライプレート
126、127、128 マニホールドプレート
129 カバープレート
130 ノズルプレート
132 個別インク流路
134 共通電極
135 個別電極
141〜143 圧電層

Claims (15)

  1. 液体を吐出する第1貫通孔、前記第1貫通孔の一方の開口が形成された第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートと、
    第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートとを備えており、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとが接着剤を介して積層されており、
    前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上であるとともに、
    前記第2貫通孔の内壁面には、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長い溝が複数形成されており、
    前記溝が、前記第2プレートの厚み方向に前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有していることを特徴とするインクジェットヘッド用プレート積層構造。
  2. 前記第2貫通孔の前記内壁面の前記溝内を除く部分と前記第1プレートとの境界線と、前記溝を画定する溝内側面と前記第2貫通孔の前記内壁面との境界線とが、鈍角をなして接続されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造。
  3. 前記溝が前記第2プレートを貫通していることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造。
  4. 前記複数の溝が、前記第2貫通孔の中心軸に対して等角度で前記内壁面に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造。
  5. 前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが中心軸を共有しており、前記第1プレートに面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径より大きいことを特徴とする請求項4に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造。
  6. 液体を吐出する複数の吐出口が形成された第1表面を有し、内部に前記吐出口に連通した液体流路が形成された複数のプレートの積層体である流路ユニットと、前記液体流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータユニットとを備えており、
    前記流路ユニットは、
    第1貫通孔、前記吐出口である前記第1貫通孔の一方の開口が形成された前記第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートと、第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートとを含んでおり、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとが接着剤を介して積層されており、
    前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径が、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上であるとともに、
    前記第2貫通孔の内壁面には、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長い溝が複数形成されており、
    前記溝が、前記第2プレートの厚み方向に前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有していることを特徴とするインクジェットヘッド。
  7. 液体を吐出する第1貫通孔、前記第1貫通孔の一方の開口が形成された第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートを作製する第1プレート作製工程と、
    第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートを作製する第2プレート作製工程と、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層する積層工程とを備えており、
    前記第2プレート作製工程において
    前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上にするとともに、
    前記第2貫通孔の内壁面に、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長く、且つ、前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有する溝を複数形成することを特徴とするインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  8. 前記第2プレート作製工程において、
    前記第2貫通孔の前記内壁面の前記溝内を除く部分と前記第1プレートとの境界線と、前記溝を画定する溝内側面と前記第2貫通孔の前記内壁面との境界線とを、鈍角とすることを特徴とする請求項7に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  9. 前記第2プレート作製工程において、
    前記第2プレートを厚み方向に貫通するように前記溝を形成することを特徴とする請求項7又は8に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  10. 前記第2プレート作製工程において、
    前記第2貫通孔の中心軸に対して等角度となるように前記複数の溝を前記内壁面に形成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  11. 前記第2プレート作製工程において、
    前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径より大きくなるように、前記第1プレートに面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を形成することを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  12. 前記積層工程において、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが中心軸を共有するように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層することを特徴とする請求項7〜11のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  13. 前記第2プレート作製工程において、
    前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど浅くなるように、前記複数の溝を形成することを特徴とする請求項7〜12のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  14. 前記第2プレート作製工程は、
    前記第2プレートを厚み方向に貫通する前記第2貫通孔を形成する工程と、
    前記第2貫通孔の前記内壁面を被覆すると共に、前記第2プレートの一方又は両方の表面のうち前記内壁面に連続し且つ前記第2貫通孔の周方向に並んだ複数の領域を露出させつつ残りの領域を被覆するマスクを形成する被覆工程と、
    前記マスクで被覆された前記第2プレートに対して等方的にエッチング処理を施すエッチング工程とを有していることを特徴とする請求項7〜13のいずれか1項に記載のインクジェットヘッド用プレート積層構造の製造方法。
  15. 液体を吐出する複数の吐出口が形成された第1表面を有し、内部に前記吐出口に連通した液体流路が形成された複数のプレートの積層体である流路ユニットを形成する流路ユニット形成工程と、前記液体流路内の液体に吐出エネルギーを付与するアクチュエータユニットを形成するアクチュエータユニット形成工程と、前記アクチュエータユニットを前記流路ユニットに固定する固定工程とを備えたインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記流路ユニット形成工程は、
    第1貫通孔、前記吐出口である前記第1貫通孔の一方の開口が形成された前記第1表面、及び、前記第1貫通孔の他方の開口が形成され且つ前記第1表面とは反対方向を向いた第2表面を有する第1プレートを作製する第1プレート作製工程と、
    第2貫通孔が厚み方向に貫通した第2プレートを作製する第2プレート作製工程と、
    前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とが連通した状態で前記第1プレートの前記第2表面に前記第2プレートが固定されるように、前記第1プレートと前記第2プレートとを接着剤を介して積層する積層工程とを含んでおり、
    前記第2プレート作製工程において、
    前記第1プレートの前記第2表面に面した前記第2貫通孔の一方の開口の開口径を、前記第1貫通孔の前記他方の開口の開口径以上にするとともに、
    前記第2貫通孔の内壁面に、前記第2表面と対向して開口する一端を有し、前記第2プレートの厚み方向に細長く、且つ、前記第1プレートの前記第2表面から離れるほど幅の狭い先細形状を有する溝を複数形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
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