JP4615076B2 - 圧力測定用センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歪み検出素子を用い、受圧素子に加わる圧力とその歪みとの関係から上記圧力を測定する圧力測定用センサに関する。
【0002】
【関連する背景技術】
従来,この種のセンサでは、受圧素子であるダイアフラムに歪みゲージ等によって構成される歪み検出素子を貼り付けた構造からなるものがある。上記センサでは、この貼り付けの作業性を高めるため、ダイアフラムとケースを別々に作成し、ダイアフラムに歪み検出素子を固定した後に上記ダイアフラムをケースに固定していた。この固定方法としては、例えば溶接による場合と、ボルトによる場合が考えられるが、上記溶接による場合には、溶接時の熱の影響で上記ダイアフラムに固定された歪み検出素子が壊れてしまうため、ボルトによってダイアフラムをケースに固定する方法が一般的であった。
【0003】
このボルトで固定する場合、上記センサは、ダイアフラム上に歪み検出素子を貼り付けた後に、ボルトによって上記ダイアフラムを台座の部分でケースと固定する構造になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記センサでは、ボルトの固定状態、すなわちダイアフラムの台座とケースのボルトによる締め付け状態によって、ダイアフラムが変形して検出される歪みの特性が大幅に異なるという問題点があった。
また、上記センサでは、振動や衝撃等が加わりボルトに緩みが生じると、同じ圧力が加わってもダイアフラムの歪みが変化してしまい、圧力測定値に大きな誤差が生じるという問題点があった。
【0005】
本発明は,上記問題点に鑑みなされたもので、ボルトの締め付け状態、または振動等によって台座の取り付け状態が変化しても、受圧素子の変形を防いで信頼性の高い圧力測定を可能とする圧力測定用センサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、受圧素子に歪み検出素子を固定し、該受圧素子の歪みを検出することにより、該受圧素子に加わる圧力を測定する圧力測定用センサにて、前記受圧素子と台座とを一体に形成し、かつ前記台座の外縁から前記台座の座面と同一面上を延出して受圧部及び収納部全体の底面の一部を成すようにつば部を設け、前記つば部を収納部にボルトにより固定するとともに、歪み検出素子が、受圧素子に加わる圧力による歪みを検出する圧力検出用ファイバブラッググレーティングと、収納部内の温度を検出する温度補償用ファイバブラッググレーティングと、を含んで構成される圧力測定用センサが提供される(請求項1)。また、受圧素子が台座の上面から窪んだ位置に配置されるように形成された圧力測定用センサが提供される(請求項2)。
【0007】
すなわち、本発明の請求項1に記載の圧力測定用センサによれば、受圧素子であるダイアフラムと台座とつば部を一体に形成させて、このつば部をボルトで収納部であるケースに直接固定することで、溶接のように歪み検出素子に熱影響を与えることなく受圧部と収納部とを固定することができるとともに、ボルト固定によってダイアフラムに歪みが発生するのを防ぐ。
また、圧力検出用ファイバブラッググレーティングにより測定誤差の少ない圧力の測定が可能となる。また、温度補償用ファイバブラッググレーティングにより、温度変化による測定誤差を解消することが可能となり、測定誤差をより低減させることができる。
また、本発明の請求項2に記載の圧力測定用センサによれば、センサを組み立てる際に、受圧素子やファイバブラッググレーティング等に他の構成部品が当たることなく、受圧素子やファイバブラッググレーティンの損傷を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る圧力測定用センサの実施例を図1乃至図4の図面に基づいて説明する。
図1は、圧力測定用センサの構成の第1実施例を示す断面図である。図において、本実施例の圧力測定用センサは、本発明の受圧部10と、本発明の収納部を構成するケース11と、上部金具12と、本発明の歪み検出素子を有する光ケーブル13とからなる。
【0009】
受圧部10は、本発明の受圧素子を構成するダイアフラム10aと、台座10bと、本発明のつば部を構成するフランジ10cとから構成されている。ダイアフラム10aと台座10bは、例えば1枚のステンレス板で一体に形成されており、平面が円筒形で、またその断面がH型形状に構成されている。また、台座10b下部の外縁上には、フランジ10cが一体に形成されている。
【0010】
ケース11は、中空の円筒形状に構成されている。このケース11の下部には、受圧部10のフランジ10cがボルト14で固定されており、受圧部10のダイアフラム10aと台座10bはケース11内に嵌め込まれる。ところで、台座10bを直接ケース11に固定しなかった理由は、台座10bを直接ボルト固定すると、台座10bの中央に設けられたダイアフラム10aにボルトの締め付け状態による歪みが発生するので、この歪みの発生を防止するためである。また、受圧部10とケース11間は、台座10b側面のOリング16でシールされている。なお、本発明では、フランジ10cにボルト14を通す穴をあけ、かつケース11には、ボルト用のタップをきれば、受圧部10での歪みの発生をさらに低減することが可能となる。
【0011】
また、ケース11の上部には、上部金具12がボルト17で固定されており、上部金具13の中央部には光ケーブル13が貫入されている。また、ケース11と上部金具13間は、上部金具13側面のOリング18でシールされている。
光ケーブル13内には、光ファイバ15が設けられており、光ファイバ15は、上部金具12からケース11内部に挿入されている。光ファイバ15には、光の伝搬方向の一部にファイバブラッググレーティング(以下、「FBG」という)15a,FBG15bとがそれぞれ形成されており、FBG15a,15bは、図示しない光源から伝搬してきた光のうちブラッグ波長と呼ばれるある特定の波長領域の光を反射させ、その他の波長領域の光を透過させる機能を持っている。FBG15aは、本発明の歪み検出素子を構成して圧力を検出するための圧力検出用FBGで、例えば圧力によってたわむダイアフラム10a上の中央部に接着剤で貼り付けられている。また、FBG15bは、温度を検出して温度補償するための温度検出用FBGで、機械的な外力を受けないように、例えばケース11内下部で、かつ円周方向に接着剤で貼り付けられている。なお、光ファイバ15は、余長部分がケース11内に納められている。また、本発明の歪み検出素子としては、例えばダイアフラムの歪みを機械的に検出する歪みゲージを用いても良い。
【0012】
次に、ダイアフラム10aとケース11を固定するボルトのトルクを変えて圧力とダイアフラムの歪みの関係を図2に示す。なお、この実験では、本発明に係る受圧部のダイアフラムの中央に、歪み検出素子として歪みゲージを貼り付けて上記測定を行った。
図2において、この実験例では、ボルトをトルク20km・cmで締め付けた時、そこから1/4回転弛めた時、2/4回転弛めた時、3/4回転弛めた時のダイアフラムの歪みを測定した。この結果、本実施例では、台座外縁にフランジを設け、上記フランジでケースと固定するため、ボルトの締め付け状態に影響を受けることがなくなり、いずれの締め付け状態でも、ダイアフラムに加わる圧力に対してほぼ同一の歪みの状態を、本発明に係る圧力測定用センサで測定できることが確認された。
【0013】
図3は、図1に示した第1実施例の場合の振動前後の圧力特性を測定したものである。振動試験は、温度が20℃一定の環境条件において加速度4Gで、周波数33Hzの振動を2時間加えた。図3において、横軸はダイアフラムに加わる圧力、縦軸はFBGの反射波長をとり、圧力測定用センサの圧力とFBG波長特性の関係を示したものである。
【0014】
第1実施例では、外部から加わる圧力により、ダイアフラム10aが歪み,ダイアフラム10a上に貼り付けられたFBG15aに上記歪みが加わると、伸び縮みがFBG15aに発生し、FBG15aの反射特性が変化する。FBG15aは、この反射特性に基づいたブラッグ波長の光を光ファイバ15に反射しており、この光の反射波長を測定することにより、上記加わった圧力を求めることができる。
【0015】
この結果、本実施例では、振動前後の圧力対FBGの反射波長の特性はほとんど変化なく、圧力0〜9.8×104PaでFBGの反射波長は、1547.87〜1548.33nm変化する。波長変化量は、9.8×104Paあたり0.46nm変化しており、測定誤差の少ない測定が可能となった。このような結果が生じるのは、ボルト締めに起因した歪みを生じる力がフランジ10cと台座10bに吸収され、ダイアフラム10aに加わらなくなり、FBGの反射波長の特性が変化しないためと考えられる。
【0016】
このように、本実施例では、ダイアフラムと一体形成された台座外縁にボトル固定用のつば部を設け、つば部とケースをボルトで固定することで、上記ダイアフラムをケースに取り付けるので、ボルトの締め付け状態、または振動等によって台座の取り付け状態が変化しても、ダイアフラムの変形を防いで信頼性の高い圧力測定を可能とする。
【0017】
また、本実施例では、ダイアフラムを台座の中間部に一体形成させてくぼみをもたせたので、センサを組み立てる際に、ダイアフラムやFBGに他の構成部品などがあたることがなくなり、上記ダイアフラムやFBGの損傷が低減できる。
図4は、本発明に係る圧力測定用センサの構成の第2実施例を示す断面図である。なお、図4において第1実施例と同様の構成部分に関しては、説明の都合上、同一符号を付記する。
【0018】
図において、本実施例と第1実施例との異なる点は、ダイアフラム10aを台座10bの最上部に一体形成させた点である。
このように、本実施例では、ダイアフラムが台座の最上部に設けられるため、上記ダイアフラム表面と台座の最上部が構成する平面(ケース底の平面)が広くなり、このため光ファイバの曲げが緩和でき、また組立の作業性も向上できる。
【0019】
本発明は、これら実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。例えば、つば部とケースとの間に緩衝用のラバーやワッシャーを用いることで、ボルト締めに起因した歪みを生じる力や振動等によって台座の取り付け状態が変化しても、さらにダイアフラムの変形を防ぐことができる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る圧力測定用センサは、受圧素子に歪み検出素子を固定し、該受圧素子の歪みを検出することにより、該受圧素子に加わる圧力を測定する圧力測定用センサにて、前記受圧素子と台座とが一体に形成され、かつ前記台座の縁部に設けられたつば部を有する受圧部と、前記受圧部と歪み検出素子を収納する収納部とからなり、前記受圧部は前記つば部を介してボルトにより前記収納部に固定されるので、ボルトの締め付け状態、または振動等によって台座の取り付け状態が変化しても、受圧素子の変形を防いで信頼性の高い圧力測定を可能とするとともに、歪み検出素子に熱影響を与えることなく受圧部と収納部とを固定することができる。また、温度変化に対応しつつ正確に圧力を検出することができる。また、本発明の請求項2に係る圧力測定用センサは、センサを組み立てる際に受圧素子や歪み検出素子の損傷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧力測定用センサの構成の第1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の歪み検出素子に歪みゲージを用いた場合の圧力とダイアフラムの歪みの関係を示す図である。
【図3】図1の圧力測定用センサにおける圧力とFBG波長特性の関係を示す図である。
【図4】本発明に係る圧力測定用センサの構成の第2実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 受圧部
10a ダイアフラム
10b 台座
10c フランジ
11 ケース
12 上部金具
13 光ケーブル
14,17 ボルト
15 光ファイバ
15a,15b FBG
16,18 Oリング
Claims (2)
- 受圧素子に歪み検出素子を固定し、該受圧素子の歪みを検出することにより、該受圧素子に加わる圧力を測定する圧力測定用センサにて、
前記受圧素子と台座とが一体に形成され、かつ前記台座の外縁に設けられたつば部を有する受圧部と、
前記受圧部と歪み検出素子を収納する収納部とを備え、
前記つば部は前記台座の外縁から前記台座の座面と同一面上を延出して前記受圧部及び前記収納部全体の底面の一部を成すように設けられるとともに、
前記受圧部は前記つば部を介して前記収納部にボルトにより固定され、
前記歪み検出素子は、前記受圧素子に加わる圧力による歪みを検出する圧力検出用ファイバブラッググレーティングと、前記収納部内の温度を検出する温度補償用ファイバブラッググレーティングと、を含んで構成されることを特徴とする圧力測定用センサ。 - 前記受圧素子は、前記台座の上面から窪んだ位置に配置されるように形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧力測定用センサ。
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