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JP4615201B2 - 波長平坦型光カプラおよびその製造方法 - Google Patents
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JP4615201B2 - 波長平坦型光カプラおよびその製造方法 - Google Patents

波長平坦型光カプラおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数本の光ファイバの結合領域を溶融延伸して製造する波長平坦型光カプラおよびその製造方法に関する。
光伝送システムにおいて使用される光カプラは、レンズを用いた光学部品を利用する製品に始まり、現在では光ファイバを利用する製品が主流となっている。光ファイバ利用型の光カプラの中で、その製法から溶融テーパ型光ファイバカプラと呼ばれるものがある。溶融テーパ型光ファイバカプラは、2本以上の光ファイバを平行に近接させ、その両端を固定して治具上に設置し、2本以上の光ファイバの一部をマイクロトーチなどで加熱して溶融一体化すると同時に長手方向に引張り延伸して作製されている。溶融、延伸することによって2本の光ファイバは細径化してコア同志が近接し、コア中を伝搬する光の分岐結合が行われる。
溶融テーパ型の光ファイバカプラは、2本以上の光ファイバを平行に密着させ溶融、延伸することによって作製することができるので、比較的容易な作製方法となっている。ところで、溶融テーパ型の光ファイバカプラに限らず、一般に光カプラは分岐比が非常に重要な要素となっている。溶融テーパ型光ファイバを作製する上で所定の分岐比を得るためには、加熱温度、引張り張力、延伸量等の厳密な制御が要求される。
溶融されて形成された光ファイバカプラは、2本以上の光ファイバを用い、これらをお互いに数回撚り合わせ、撚り合わされた部分を加熱し、一方で撚り合わされた部分を引き伸ばして徐々に細径化してテーパ形状にしお互いに溶融させる。この型のカプラでは、多数の光ファイバのうちの一本を伝搬する光信号を他の多数のファイバに結合させることができる。
このような光ファイバカプラは、低損失であり、温度安定性に優れ、機械的に硬く、製造が容易であるので、光ファイバ通信網において使用するのに適している。
しかし、これらの光ファイバカプラの結合比は波長に依存することが知られている。互いに溶融されて2×2ポートの光カプラにおいては、2つの受け手側ファイバに結合するパワーを約50対50に分割することが必要であり、1.55μmで50対50に分割されるように製造時にカプラを引き伸ばすと、1.31μmにおける分割比が非常に異なってしまう。従って、1.55μmと1.31μmとの双方の波長で動作する必要のある通信網で使用するには不十分である。実用的には、結合比が波長に依存しない光ファイバカプラが必要である。
特開平8−304662には、光ファイバカプラの結合比の波長依存性を小さくする光ファイバカプラが開示されている。即ち、結合比の波長依存性が小さい、即ち波長に対する結合比特性がほぼ平坦な光ファイバカプラを提供するために、特開平8−304662に開示された光ファイバカプラは、1つの光ファイバの伝搬光が他の1つ以上の光ファイバに結合するあらかじめ定められた長さの結合領域を備え、その1つの光ファイバの結合領域内に伝搬定数が他の光ファイバの伝搬定数とわずかに異なって設定された光ファイバカプラにおいて、あらかじめ定められた長さは、この光ファイバカプラの形成時に2つのあらかじめ選択された波長における結合比が最初に等しくなる最小の長さに等しく設定されている。
特開平8−304662によると、例えば、1.3μmおよび1.52μmの放射で約50%対50%に光パワーを分割できる2×2ポートの光ファイバカプラを製造することができることが開示されている。
特開平8−304662号公報
上述した先行技術によると、2つのあらかじめ設定された波長でその結合係数が等しく、波長に対して結合比特性が平坦な光ファイバカプラを得ることが期待されている。しかしながら、結合比の波長依存性を小さくする、即ち、結合領域の長さを、あらかじめ選択された2つの波長における結合比が最初に等しくなるような最小の長さに等しく設定すると、良好な波長平坦型の光カプラを得ることができないという問題点がある。即ち、上述した光カプラを伝送システムに適用すると、伝送システムの品質が劣化するという問題点がある。
従って、この発明の目的は、従来の問題点を解決して、優れた性能の波長平坦型光カプラを提供することにある。
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、優れた性能の波長平坦型の光カプラを得るためには、結合比の波長依存性を小さくする、即ち、結合領域の長さを、あらかじめ選択された2つの波長における結合比が最初に等しくなるような最小の長さに等しく設定するのではなく、偏波依存性を考慮することが必要であることが判明した。特に伝送システムの品質を高めるためには、偏波依存性を最小化することが必要であり、伝送システムを構成する1つの要素としての光カプラにおいても、偏波依存性を最小化することが重要である。
即ち、所定の2つの波長(例えば、1310nmおよび1550nm)における挿入損失を測定し、2つの波長における挿入損失が等しくなるような条件において、偏波依存性は小さくなっていないことが判明した。即ち、挿入損失(波長依存性)および偏波損失(偏波依存性)の2つの要件を満たすことが必要である。そのためには、挿入損失の許容範囲内で、偏波依存性が最小となるように結合領域の長さを設定することによって、優れた性能の波長平坦型の光カプラを得ることができることが判明した。
この発明は、上記研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第1の態様は、二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、
撚り合わせた前記二本以上の光ファイバの結合領域に溶融延伸を施し、
入力された波長の光について所定範囲内の挿入損失で偏波依存性が最小となるときに、前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第2の態様は、所定の光ファイバについて、細径化し、溶融延伸したときに、入力された所定の2つの波長の光の間の挿入損失差が所定範囲内となるように設定された予備延伸条件、および、前記所定範囲内の挿入損失で偏波依存性が最小となる溶融延伸条件をそれぞれ設定し、
二本以上の前記光ファイバの少なくとも一本の光ファイバに前記予備延伸条件を満たすように予備延伸を施し、前記二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、撚り合わせた前記二本以上の光ファイバの結合領域に、溶融延伸を施し、前記結合領域の長さが前記溶融延伸条件を満たすときに前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第3の態様は、前記溶融延伸を、所定の2つの波長の短い方の波長で挿入損失のモニタを行いながら施す、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第4の態様は、前記溶融延伸条件が、所定の2つの波長における挿入損失をそれぞれ測定して、前記2つの波長の間における挿入損失差を求め、前記挿入損失差に対応する偏波依存性を求め、所定範囲内の挿入損失で前記偏波依存性が最小となる点で溶融延伸を停止することからなっている、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第5の態様は、前記予備延伸条件は、予備延伸長を変化させて、予備延伸を最適化することからなっている、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第6の態様は、前記2つの波長が1310nmおよび1550nmであり、前記挿入損失差を1310nmにおける挿入損失から1550nmにおける挿入損失を減じて求める、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第7の態様は、1310nmおよび1550nmで結合比が99:1〜50:50の範囲内である、波長平坦型光カプラの製造方法である。
さらにこの発明の波長平坦型光カプラの製造方法の第8の態様は、第1の態様の波長平坦型光カプラの製造方法であって、所定の2つの波長の結合比が等しくなく且つ所定範囲内の挿入損失で、偏波依存性が最小となるときに、前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法である。
この発明によると、挿入損失(波長依存性)だけでなく、偏波依存損失(偏波依存性)を考慮して、溶融延伸の結合領域長を設定するので、優れた性能の波長平坦型光カプラを提供することができる。
この発明の波長平坦型光カプラおよびその製造方法の態様について図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の1つの態様は、所定の光ファイバについて、予備延伸条件、および、所定範囲内の挿入損失で偏波依存性が最小となる溶融延伸条件をそれぞれ設定し、
二本以上の前記光ファイバの少なくとも一本の光ファイバに前記予備延伸条件を満たすように予備延伸を施し、前記二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、拠り合わせた前記二本以上の光ファイバの結合領域に、所定の2つの波長の短い方の波長でモニタを行いながら溶融延伸を施し、前記結合領域の長さが前記溶融延伸条件を満たすときに前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法である。
即ち、溶融延伸条件(即ち、結合領域の長さ)を次のようにして設定する。先ず、所定の2つの波長(例えば1310nmおよび1550nm)における挿入損失をそれぞれ測定し、2つの波長の間における挿入損失差を求める。次いで、挿入損失差に対応する挿入損失(波長依存性)および偏波依存損失(偏波依存性)をプロットし、挿入損失の許容範囲内で、偏波依存性が最小となるように結合領域の長さを設定する。
この発明の波長平坦型光カプラの製造方法の他の態様において、前記予備延伸条件は、予備延伸長を変化させて、予備延伸を最適化することからなっている。更に、前記2つの波長が1310nmおよび1550nmであり、前記挿入損失差を1310nmにおける挿入損失から1550nmにおける挿入損失を減じて求める。更に、1310nmおよび1550nmで結合比が99:1〜50:50の範囲内である。
即ち、この発明の波長平坦型光カプラの製造方法においては、先ず、所定の品種の光ファイバについて、予備延伸条件、および、所定範囲内の挿入損失で偏波依存性が最小となる溶融延伸条件をそれぞれ設定する。
予備延伸条件は、予備延伸長を変化させて、予備延伸を最適化する。溶融延伸条件は、上述したように、所定の2つの波長(例えば1310nmおよび1550nm)における挿入損失をそれぞれ測定し、2つの波長の間における挿入損失差を求める。次いで、挿入損失差に対応する挿入損失(波長依存性)および偏波依存損失(偏波依存性)をプロットし、挿入損失の許容範囲内で、偏波依存性が最小となるように結合領域の長さを、溶融延伸条件として設定する。
即ち、下記の式で定義される挿入損失差に対して、挿入損失、偏波依存性を求める:
挿入損失差=(1310nmにおける挿入損失)−(1550nmにおける挿入損失)
次いで、挿入損失の許容範囲内で偏波依存性が最小となるように延伸長を求める。
図1は、この発明の溶融延伸条件を説明する図である。図1に示すように、長波長(1550nm)および短波長(1310nm)の結合比は、A点において等しくなっている。一方、偏波依存損失(PDL)は、B点において最小となっている。溶融延伸条件即ち溶融延伸長は、結合比が等しくなるA点ではなく偏波依存損失(PDL)が最小となるB点に設定される。
上述したように設定した予備延伸条件および溶融延伸条件に基づいて、予備延伸を行い、2つの波長の短い方の波長によってモニタしながら溶融延伸する。
以下、例として1310nmおよび1550nmで結合比90:10となる光カプラの製造方法について説明する。他の品種についても基本的に同様の方法で行う。
二本の光ファイバを互いに拠り合せて結合領域を溶融延伸する。この際、二本の光ファイバの一方の光ファイバを延伸(予備延伸)して、他方の光ファイバよりも細径化しておく。
モニタ用の光を入射しながら(入射する光の波長は1310nmを使用した)溶融延伸を行い、設定した結合領域長に達すると溶融延伸を停止する。
図2は、結合比90:10のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。図2には、予備延伸長をほぼ最適化した後の測定データを示している。縦軸に挿入損失(dB)を、横軸に挿入損失差(dB)をそれぞれ示す。
図2に示すように、波長1310nmの挿入損失は、9.9から10.6(dB)で変化している。一方の波長1550nmの挿入損失は、9.3から10.7(dB)で変化している。挿入損失差は、−0.5(即ち、波長1550nmにおける挿入損失が波長1310nmにおける挿入損失を上回っている)から1.0(波長1310nmにおける挿入損失が波長1550nmにおける挿入損失を上回っている)の間を推移している。図2から明らかなように、挿入損失差が0.0のとき、波長1310nmおよび波長1550nmにおける挿入損失が10.3dBであり、2つの波長における挿入損失が等しくなる条件が見出せる。
図3は、結合比90:10のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。図3においても、予備延伸長をほぼ最適化した後の測定データを示している。縦軸に偏波依存損失(dB)を、横軸に挿入損失差(dB)をそれぞれ示す。波長1310nmの偏波依存性損失は、0.01から0.07(dB)で変化している。一方の波長1550nmの偏波依存損失は、0.04から0.21(dB)で変化している。挿入損失差は、−0.5(即ち、波長1550nmにおける挿入損失が波長1310nmにおける挿入損失を上回っている)から1.0(波長1310nmにおける挿入損失が波長1550nmにおける挿入損失を上回っている)の間を推移している。
図3から明らかなように、挿入損失差が0.0のときには、波長1310nmにおける偏波依存損失が0.04dBであるのに対して、波長1550nmにおける偏波依存損失は0.16dBであり、偏波依存損失は挿入損失差が0.0のときに最小にはならないことがわかる。
図2および図3に示した場合には、挿入損失差は+0.7dBとなっている。
図8は、結合比80:20のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。図9は、結合比80:20のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。図8および図9に示すように、結合比80:20のときにおいても、結合比90:10のときと同様に、偏波依存損失は挿入損失差が0.0のときに最小にはならないことがわかる。
図10は、結合比50:50のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。図11は、結合比50:50のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。図10および図11に示すように、結合比50:50のときにおいても、結合比90:10のときと同様に、偏波依存損失は挿入損失差が0.0のときに最小にはならないことがわかる。
上述したように、2つの波長1310nmおよび波長1550nmにおける挿入損失が等しい条件で溶融延伸を停止して結合領域の長さを決定するだけでは、優れた性能の波長平坦型光カプラを得ることが出来ない。即ち、挿入損失および偏波依存性の2つの要件を満足する結合領域の長さを決定して、溶融延伸を停止することが重要である。即ち、挿入損失が製品の許容範囲内で、かつ偏波依存性ができるだけ小さくなる条件で結合領域の長さを決定して、光カプラを製造することによって優れた性能の波長平坦型光カプラを得ることができる。
次いで、この発明の波長平坦型光カプラについて説明する。
この発明の波長平坦型光カプラの1つの態様は、所定の光ファイバについて、所定範囲内の挿入損失で偏波依存性が最小となる溶融延伸条件を設定し、
二本以上の前記光ファイバの少なくとも一本の光ファイバに予備延伸を施し、前記二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、拠り合わせた前記二本以上の光ファイバに、設定された前記溶融延伸条件を満たすように溶融延伸して形成された結合領域を備えた波長平坦型光カプラである。
即ち、この発明の波長平坦型光カプラは、上述した特長のある製造方法によって、製造された光カプラカプラである。
次に、この発明の波長平坦型光カプラを実施例によって更に説明する。
上述したように、先ず、溶融延伸条件を設定した。即ち、下記の式で定義される挿入損失差に対して、挿入損失、偏波依存性を求め:挿入損失差=(1310nmにおける挿入損失)−(1550nmにおける挿入損失)、次いで、挿入損失の許容範囲内で偏波依存性が最小となるように溶融延伸条件を設定する。
二本の光ファイバを互いに拠り合せて結合領域を溶融延伸した。この際、二本の光ファイバの一方の光ファイバを延伸(予備延伸)して、他方の光ファイバよりも細径化した。溶融延伸を行いながら光を入射し(入射する光の波長は1310nmを使用した)、上述した溶融延伸条件を満たすように結合長を設定して溶融延伸を行った。
先ず、光カプラの波長と挿入損失、および、波長と偏波依存性を調べた。
図4は、ポート1−2の場合の光カプラの波長依存性(波長と挿入損失の関係)を示す図である。
図4に示すように、サンプル1から11における光カプラの波長と挿入損失の関係を調べた。その結果、サンプル1では、波長1270nmから波長1350nmにおいては、サンプル1では、挿入損失は、0.49dB、0.51dB、0.5dB、0.48dB、0.5dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、0.4dB、0.42dB、0.4dB、0.42dB、0.38dB、0.39dBと推移している。
サンプル2では、挿入損失は、波長1270nmから波長1350nmにおいては、0.55dB、0.55dB、0.55dB、0.58dB、0.58dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、0.5dB、0.5dB、0.5dB、0.42dB、0.5dBと推移している。
サンプル3から11においても、同様に、挿入損失は、波長1270nmから波長1350nmおよび波長1510nmから波長1590nmにおいて、概ね0.4dBから0.6dBの間でフラットに推移している。
図6は、ポート1−2の場合の光カプラの偏波依存性(波長と偏波損失の関係)を示す図である。
図6に示すように、サンプル1から11における光カプラの偏波依存性(波長と偏波損失の関係)を調べた。その結果、サンプル1では、偏波損失は、波長1270nmから波長1350nmにおいては、0.005dB、0.009dB、0.01dB、0.01dB、0.005dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、0.18dB、0.02dB、0.03dB、0.01dB、0.018dBと推移している。
サンプル2では、偏波損失は、波長1270nmから波長1350nmにおいては、0.01dB、0.01dB、0.017dB、0.02dB、0.01dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、0.014dB、0.018dB、0.027dB、0.022dB、0.02dBと推移している。
サンプル3から11においても、偏波損失は、同様に、波長1270nmから波長1350nmにおいて、概ね0.00から0.02dBの間で推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいて、概ね0.00から0.04dBの間で推移している。
次に、ポート1−3の場合の光カプラの波長依存性および偏波依存性を示す。
図5は、ポート1−3の場合の光カプラの波長依存性(波長と挿入損失の関係)を示す図である。波長1270nmから波長1350nmにおいては、サンプル1では、挿入損失は、10.3dB、10.28dB、10.18dB、10.19dB、10.2dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、10.55dB、10.7dB、10.7dB、10.8dB、10.98dB、11.0dBと推移している。
サンプル2から11において、挿入損失は、波長1270nmから波長1350nmにおいては、サンプル1と概ね同じような傾向が現われている。波長1510nmから波長1590nmにおいては、挿入損失に差が現われている。
図7は、ポート1−3の場合の光カプラの偏波依存性(波長と偏波損失の関係)を示す図である。
サンプル1では、偏波損失は、波長1270nmから波長1350nmにおいては、0.055dB、0.058dB、0.06dB、0.07dB、0.08dBと推移し、波長1510nmから波長1590nmにおいては、0.18dB、0.19dB、0.21dB、0.22dB、0.23dB、0.25dBと推移している。
上述した図5から挿入損失差と挿入損失との関係を求めた。それを図2に示す。更に、上述した図7から挿入損失差と偏波依存損失との関係を求めた。それを図3に示す。
図2および図3を参照して説明したように、1310nm帯、1550nm帯において結合比がほぼ90:10となっているが、波長平坦性が良い光カプラの偏波依存性は必ずしも小さくなっていないことがわかる。
従って、製造中に波長1310nmで監視しながら、結合領域の長さを延伸し、所定の挿入損失、即ち、製造許容範囲内の挿入損失、かつ偏波依存損失を最も小さくなるところで延伸を停止する。このようにして、優れた性能の波長平坦型光カプラを製造することができる。
上述したように、この発明によると、挿入損失(波長依存性)だけでなく、偏波依存損失(偏波依存性)を考慮して、溶融延伸の結合領域長を設定するので、優れた性能の波長平坦型光カプラを提供することができ、産業上利用価値が高い。
図1は、この発明の溶融延伸条件を説明する図である。 図2は、結合比が90:10のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。 図3は、結合比が90:10のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。 図4は、ポート1−2の場合の光カプラの波長依存性(波長と挿入損失の関係)を示す図である。 図5は、ポート1−3の場合の光カプラの波長依存性(波長と挿入損失の関係)を示す図である。 図6は、ポート1−2の場合の光カプラの偏波依存性(波長と偏波損失の関係)を示す図である。 図7は、ポート1−3の場合の光カプラの偏波依存性(波長と偏波損失の関係)を示す図である。 図8は、結合比が80:20のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。 図9は、結合比が80:20のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。 図10は、結合比が50:50のときの挿入損失差に対応する挿入損失を示すグラフである。 図11は、結合比が50:50のときの挿入損失差に対応する偏波依存性を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、
    撚り合わせた前記二本以上の光ファイバの結合領域に溶融延伸を施し、
    入力された波長の光について所定範囲内の挿入損失で、偏波依存損失が最小となるときに、前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法。
  2. 請求項1に記載の波長平坦型光カプラの製造方法であって、
    所定の光ファイバについて、細径化し、溶融延伸したときに、入力された所定の2つの波長の光の間の挿入損失差が所定範囲内となるように設定された予備延伸条件、および、前記所定範囲内の挿入損失で偏波依存損失が最小となる溶融延伸条件をそれぞれ設定し、
    二本以上の前記光ファイバの少なくとも一本の光ファイバに前記予備延伸条件を満たすように予備延伸を施したのち、前記二本以上の光ファイバを互いに撚り合わせ、撚り合わせた前記二本以上の光ファイバの結合領域に、溶融延伸を施し、前記結合領域の長さが前記溶融延伸条件を満たすときに前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法。
  3. 前記溶融延伸を、所定の2つの波長の短い方の波長で挿入損失のモニタを行いながら施す、請求項2に記載の波長平坦型光カプラの製造方法。
  4. 前記溶融延伸条件が、所定の2つの波長における挿入損失をそれぞれ測定して、前記2つの波長の間における挿入損失差を求め、前記挿入損失差に対応する偏波依存性を求め、所定範囲内の挿入損失で前記偏波依存性が最小となる点で溶融延伸を停止することからなっている、請求項2または3に記載の波長平坦型光カプラの製造方法。
  5. 前記予備延伸条件は、予備延伸長を変化させて、予備延伸を最適化することからなっている、請求項2または4に記載の波長平坦型光カプラの製造方法。
  6. 前記2つの波長が1310nmおよび1550nmであり、前記挿入損失差を1310nmにおける挿入損失から1550nmにおける挿入損失を減じて求める、請求項3または4に記載の波長平坦型光カプラの製造方法。
  7. 1310nmおよび1550nmで結合比が99:1〜50:50の範囲内である、請求項2から6の何れか1項に記載の波長平坦型光カプラの製造方法。
  8. 請求項1に記載の波長平坦型光カプラの製造方法であって、
    所定の2つの波長の結合比が等しくなく且つ所定範囲内の挿入損失で、偏波依存性が最小となるときに、前記溶融延伸を停止して光カプラを製造する、波長平坦型光カプラの製造方法。
JP2003333944A 2003-09-25 2003-09-25 波長平坦型光カプラおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP4615201B2 (ja)

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