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JP4615706B2 - 撚り線の撚り戻し具、ゴム被覆撚り線の製造装置、及びゴム被覆撚り線の製造方法 - Google Patents
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JP4615706B2 - 撚り線の撚り戻し具、ゴム被覆撚り線の製造装置、及びゴム被覆撚り線の製造方法 - Google Patents

撚り線の撚り戻し具、ゴム被覆撚り線の製造装置、及びゴム被覆撚り線の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、撚り線の撚り戻し具、ゴム被覆撚り線の製造装置、及びゴム被覆撚り線の製造方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】
一般に、タイヤの補強材として使用されているスチールコードは、複数本のスチール製の線条を撚り合わせてなる撚り線から構成されている。そして、この撚り線を複数本引き揃えた状態で、その外周にゴムを被覆することにより、ゴム被覆コードが形成され、このゴム被覆コードがタイヤのカーカス部やベルト部に補強材として使用されている。
【0003】
このように、スチールコードがゴム被覆コードとして使用される場合には、ゴム材が撚り線の各線条の外周面に対して化学的に良好に接着していること、及びゴム材が各線条間に隙間なく良好に進入していることが要求される。例えば、撚り線とゴム材との接着状態及び撚り線内へのゴム材の進入状態が悪いと、そのゴム被覆コードをタイヤに使用した場合には、自動車の走行時に撚り線とゴム材とが剥離するセパレート現象を生じるおそれがある。また、撚り線の全長にわたって撚り線内に隙間が生じる。このような隙間が生じると、ゴムの切り傷等から侵入した水分がその隙間に入り込み、その水分のために各線条の全長にわたって錆が発生する。このような場合には、ゴム被覆コードの強度が著しく低下したり、前記のセパレート現象が早まったりするという不具合があった。
【0004】
さらに、前記のように撚り線内へのゴム材の進入状態が悪いと、結果として撚り線を用いたゴム被覆コードの強度低下が生じる。この強度低下を補うためには、強度低下の相当分を予め見込んで撚り線の使用量を多くする必要があり、このことはタイヤの重量増大をもたらすことになる。また、撚り線とゴム材との接着力が弱いと、撚り線とゴム材との一体的な動きに時間差が生じることになり、いわゆる遊びが生じて操縦安定性を阻害し、消費エネルギーの損失を招くという不具合があった。
【0005】
このような不具合を解消するために、例えば特公平7−18103号公報(第1の従来構成)、特開平10−88488号公報(第2の従来構成)、及び実公平311276号公報(第3の従来構成)に開示されるようなスチールコードが、従来から提案されている。
【0006】
第1の従来構成においては、撚り線を構成する複数本の線条のうちの少なくとも1本の線条に、屈曲部と非屈曲部とが螺旋方向に沿って繰り返し形成されている。そして、この屈曲部及び非屈曲部によって、隣接する線条間にゴムの進入可能な隙間が形成されるようになっている。
【0007】
また、第2の従来構成においては、撚り線を構成する複数本の線条のうちで中心に位置する1本の芯線条が、長手方向に連続波形状を有する偏平状線からなっている。そして、この芯線条の連続波形状により、各線条間にゴムの進入可能な隙間が形成されるようになっている。
【0008】
さらに、第3の従来構成においては、撚り線を構成する複数本の線条の外周面に、長手方向へ延びる条溝が形成されている。そして、各線条の条溝にゴム材が進入することにより、各線条に対するゴム材の接着性及び各線条間へのゴム材の進入性が高められるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これらの従来構成においては、次のような問題があった。
すなわち、第1及び第2の従来構成では、複数本の線条のうちの少なくとも1本の線条に長手方向の変形部が設けられており、その線条が他の線条と性状を異にしている。このため、撚り線に外力が付加された場合、その外力を各線条によって均一に担持できないことになる。言い換えれば、撚り線に必要以上の外力担持能力を予め付与しておく必要がある。また、ゴム押出機で撚り線にゴム被覆を施す際には、撚り線に対して長手方向への十分な張力が付与されるため、静圧下での特定線条の変形部の変位量がゴム被覆時には保証されなくなるという問題もあった。
【0010】
また、第3の従来構成では、各線条の円形断面の一部が欠けているため、撚り線の占有断面積当りの引張強度が大幅に低下することは勿論のこと、線条の捻回及び屈曲性が極端に劣悪になるという問題があった。
【0011】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、外力等に対して所定の応力を保有させることができるとともに、ゴム材との接着性を確保することができ、この結果、防錆性に優れるとともに振動の吸収性の効果もあり、摩擦熱の発生を抑制することができるゴム被覆撚り線の製造に適した撚り戻し具、並びにその撚り戻し具を備えたゴム被覆撚り線の製造装置、及びゴム被覆撚り線の製造方法を提供することにある。
【0019】
上記の目的を達成するために、請求項においては、複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線の各線条の撚りを戻すための撚り線の撚り戻し具であって、一軸線の周りで回転可能な回転体を備え該回転体には、前記撚り線の各線条を分離して通過させるための複数の分離通過部回転体の軸線方向にほぼ沿って形成されていることを特徴とする。
【0020】
請求項においては、複数本の線条を複数層に撚り合わせてなる撚り線の各線条の撚りを戻すための撚り線の撚り戻し具であって、同一の軸線の周りで回転可能な複数の回転体を備え、該複数の回転体には、前記撚り線の各線条を分離して通過させるための複数の分離通過部回転体の軸線方向にほぼ沿って形成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項においては、請求項において、前記回転体に対して撚り線の撚り合わせ方向に回転を付与するための回転手段を設けたことを特徴とする。
請求項においては、請求項〜請求項のいずれか一項に記載の撚り線の撚り戻し具を備え、その撚り戻し具に対する撚り線の下流側には、撚り戻し状態の各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すためのゴム供給手段を設けたゴム被覆撚り線の製造装置を特徴とする。
【0023】
求項においては、請求項において、前記ゴム供給手段の上流側には、撚り線に前処理を施すための前処理手段を設けたことを特徴とする。
【0024】
請求項においては、請求項4又は5において、前記ゴム供給手段の下流側には、撚り線に後処理を施すための後処理手段を設けたことを特徴とする。
【0025】
請求項においては、複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線にゴム被覆を施したゴム被覆撚り線の製造方法であって、請求項1〜3のいずれか一項に記載の撚り線の撚り戻し具の前記回転体に形成される前記分離通過部を通して撚り線の各線条を移送させることにより、撚り線の撚りを戻してそれらの間に所定の間隔を形成し、この状態で各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻すことを特徴とする。
【0026】
請求項においては、請求項において、前記撚り線を複数本引き揃えた状態でゴム被覆を施して、リボン状に形成することを特徴とする
【0032】
軸線の周りで回転可能な回転体に、前記各線条を分離して通過させるための複数の分離通過部を軸線方向にほぼ沿って形成すれば、簡単な構成で、複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線の撚りを容易に戻して、各線条間に所定の間隔を確実に形成することができる。
【0033】
前記回転体に対して撚り線の撚り合わせ方向に回転を付与するための回転手段を設けることにより、線条が撚り戻し後に自体の撚り応力にて元の撚り合わせ状態に戻りにくい場合でも、回転体の回転により元の撚り合わせ状態に確実に戻すことができる。
【0034】
また、撚り戻し具の下流側に、撚り戻し状態の各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すためのゴム薄膜被覆手段を設けることにより、撚り戻し具により撚り線の撚りを戻した状態で、その撚り線の外周にゴム薄膜被覆を施すことができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
【0037】
この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、図1に示すように、撚り線41が図示しない移送機構により長手方向に所定速度にて移送されるようになっている。この撚り線41は、図1及び図3(a)に示すように、3本の鋼線等の金属材料よりなる線条41aを周知の方法にて撚り合わせて形成されている。各線条41aには、ゴムとの接着力を向上させるためのプライマー処理としての真鍮メッキ等のメッキ処理が施されている。また、各線条41aは、その全長にわたり、断面円形をなす同一形状及び同一性状のものが使用されている。
【0038】
前記撚り線41の移送経路には前処理手段としての予熱室42が配設され、この予熱室42において撚り線41に対して前処理予熱が施されるようになっている。なお、この撚り線41に対する前処理としては、前記予熱のほかに洗浄あるいは接着促進剤の塗布等が施される場合もある。
【0039】
前記予熱室42の下流側にはゴム供給手段としてのゴム液槽43が配設され、その内部には一対の上部案内ローラ44,45及び1個の下部案内ローラ46が回転可能に支持されている。ゴム液槽43内には液状ゴム47が貯留され、前記下部案内ローラ46がこの液状ゴム47内に浸漬されている。
【0040】
前記上部案内ローラ44の下方に位置するようにゴム液槽43内には、撚り戻し具48の1個の回転体49がベアリング50を介して、撚り線41の移送方向へ延びる軸線上で回転可能に配設されている。図2に示すように、この回転体49は、円柱状の本体部49aと、その本体部49aの一端に形成されたフランジ部49bと、本体部49aの他端に形成された小径突出部49cとから構成されている。
【0041】
前記回転体49の本体部49a及びフランジ部49bには、分離通過部としての3つの分離通過孔51が回転体49の軸線方向に沿って延びるように所定間隔おきに貫通形成されている。これらの分離通過孔51と連通するように、回転体49の小径突出部49cの外周には、分離通過部としての3つの分離通過溝52が回転体49の軸線方向に沿って延びるように所定間隔おきに形成されている。
【0042】
そして、図1及び図3(b)に示すように、一方の上部案内ローラ44を通過した撚り線41の各線条41aが撚り戻し具48の回転体49の各分離通過孔51及び分離通過溝52を通して移送されることにより、各線条41aの撚りが部分的に戻されて、それらの間に所定の間隔Sが形成される。その後、回転体49を通過した撚り線41が、下部案内ローラ46及び他方の上部案内ローラ45を介して移送されるようになっている。
【0043】
そして、図1及び図3(c)に示すように、撚り線41の各線条41aが前記間隔Sの形成状態で、ゴム液槽43内の液状ゴム47中を通過して移送されることによって、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成されるようになっている。また、前記撚り線41の各線条41aが回転体49の各分離通過孔51及び分離通過溝52に分離して挿通移送される際に、回転体49が撚り線41の撚り応力に基づいて撚り合わせ方向に回転されるため、撚り線41が下部案内ローラ46に至る前において、各線条41aは自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻される。
【0044】
前記ゴム液槽43に隣接して、撚り線41の移送経路の下流側には後処理手段としての乾燥室54が配設されている。そして、外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成された撚り線41の線条41aがこの乾燥室54内を通過することにより、線条41aの外周のゴム薄膜被覆層53が乾燥されるようになっている。
【0045】
前記乾燥室54の下流側にはゴム供給手段としてのゴム押出機55が配設されている。このゴム押出機55の入口部には撚り線ガイド56が設けられるとともに、出口部には口金57が設けられている。そして、図1及び図3(d)に示すように、各線条41aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻された状態で、撚り線41がこのゴム押出機55内を通過して移送されることによって、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58が形成されて、ゴム被覆撚り線59が製造されるようになっている。
【0046】
以上のように、このゴム被覆撚り線の製造装置においては、撚り線41が撚り戻し具48の回転体49、ゴム液槽43及びゴム押出機55を通過して長手方向へ移送されることにより、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成されるとともに、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58が形成されて、ゴム被覆撚り線59を連続的に製造することができる。
【0047】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、複数本の金属材料製の線条41aを撚り合わせてなる撚り線41を、撚り戻し具48の回転体49を介して長手方向へ移送することにより、各線条41aの撚りを戻してそれらの間に所定の間隔Sを形成している。この状態で、撚り線41をゴム液槽43内の液状ゴム47中に通過させて、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆層53を被覆形成している。そして、各線条41aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻った後、撚り線41をゴム押出機55に通過させて、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58を形成して、ゴム被覆撚り線59を製造している。
【0048】
このため、前述した各従来構成とは異なり、各線条41aが均一に撚られているため、各線条41aは外力を均一に担持できる。このため、撚り線41に必要以上の外力担持能力を与える必要がなく、外力等に対して所定の応力を保有させることができ、タイヤ軽量化に寄与できる。また、撚り線41の各線条41aとゴム材との十分な接着性を確保したゴム被覆撚り線59を得ることができる。また、各線条41aの外周をゴム薄膜被覆層53にて隙間なく被覆した状態で、撚り線41の外周全体をゴム被覆層58にて被覆しているため、図12から明らかなように、撚り線41の各線条41a間に隙間が生じることがない。このため、撚り線41の内部に水分が侵入することはなく、防錆性を著しく高めることができる。さらに、各線条41aがゴム薄膜被覆層53を介して接触しているため、振動の吸収性に優れているとともに、各線条41aが直接的に摩擦接触して摩擦熱が発生するのを抑制することができる。
【0049】
(2) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、撚り戻し具48が、撚り線41の移送方向に沿って延びる軸線上で回転可能な回転体49からなり、その回転体49には各線条41aを分離して通過させるための複数の分離通過孔51及び分離通過溝52が形成されている。このため、撚り戻し具48の簡単な構成により、各線条41aの撚りを戻してそれらの間に所定の間隔Sを容易に形成することができる。よって、この間隔Sの形成状態で、各線条41aの外周にゴム薄膜被覆層53を均一に被覆形成することができる。
【0050】
(3) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、ゴム液槽43の上流側に予熱室42が設けられ、撚り線41が液状ゴム47中を通過する前に、撚り線41に対して前処理予熱が施されるようになっている。このため、撚り線41の線条41aの外周に液状ゴム47を確実に付着させて、ゴム薄膜被覆層53を均一かつ強固に被覆形成することができる。
【0051】
(4) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、ゴム液槽43の下流側に、線条41aの外周のゴム薄膜被覆層53を乾燥させるための乾燥室54が設けられている。従って、ゴム薄膜被覆層53を完全に乾燥させて線条41aの外周に強固に接着させることができるとともに、ゴム押出機55で形成されるゴム被覆層58との混合を抑制することができる。よって、ゴム薄膜被覆層53の機能を有効に発揮させることができる。
【0052】
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0053】
さて、この第2実施形態においては、図4に示すように、撚り線41が3本のポリエステルやナイロン等の高分子材料よりなる線条41bを周知の方法にて撚り合わせて形成されている。各線条41bには、ゴムとの接着性を良好にするためのプライマー処理としての接着剤被覆が施されている。また、ゴム液槽43内には前記第1実施形態と同一構造の撚り戻し具48の回転体49が軸受メタル61を介して回転可能に支持され、その上端部には被動ギヤ62が外嵌固定されている。ゴム液槽43内には回転手段としての駆動モータ63が配設され、そのモータ軸には被動ギヤ62に噛合する駆動ギヤ64が取り付けられている。
【0054】
そして、撚り線41が撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52内に分離して通過移送される際に、撚り線41の線条41bの間に所定の間隔Sが形成され、この状態で撚り線41がゴム液槽43内の液状ゴム47中を通過することにより、各線条41bの外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成されるようになっている。
【0055】
また、撚り線41が撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52内に分離して通過移送される際に、駆動モータ63により駆動ギヤ64及び被動ギヤ62を介して回転体49が撚り線41の撚り合わせ方向へ積極的に回転される。これにより、撚り線41の各線条41bが撚り合わせ方向に回転される。
【0056】
よって、前記のように撚り線41の各線条41bが高分子材料で形成されていて、それらの線条41bの撚り合わせ力が弱い場合でも、各線条41bが撚り戻し具48の回転体49を通過した後に、回転体49の回転によって元の撚り合わせ状態に確実に戻される。
【0057】
なお、各線条41bに対する接着剤被覆は、図4に示したゴム薄膜被覆の場合と同様にして行われる。すなわち、撚り戻し具148により撚り線41の撚りが戻された状態で、その撚り線41が接着剤槽143内を通過して各線条41bの外周面に接着剤が塗布された後、駆動モータ163により撚り合わされる。そして、撚り線41が乾燥室(図示しない)を通過され、接着剤が乾燥される。このように、接着剤も各線条41bの外周面全体に均一に塗布される。
【0058】
従って、この第2実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(5) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、撚り戻し具48の回転体49に対して撚り線41の撚り合わせ方向に回転を付与するための駆動モータ63が設けられている。このため、撚り線41の各線条41bが高分子材料で形成されていて、それらの線条41bが撚り戻し後に自体の撚り応力にて元の撚り合わせ状態に戻りにくい場合でも、回転体49の回転により元の撚り合わせ状態に確実に戻すことができる。また、高分子材料よりなる撚り線41に代えて、細く剛性の低い金属線条よりなる撚り線に対して前記と同様に撚りを戻してゴム薄膜被覆する場合、撚りが戻らないおそれがある。このような場合、ゴム薄膜被覆後、前記と同様にして撚り合わせ方向に回転させればよい。
【0059】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を図5及び図6に基づいて、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0060】
さて、この第3実施形態においては、図6(a)に示すように、撚り線41が1本の線条を芯にして6本の金属材料または高分子材料よりなる線条41a,41bを周知の方法にて撚り合わせて形成されている。
【0061】
また、図5及び図6(b)に示すように、撚り戻し具48の回転体49の中心には、1つの分離通過部としての中心分離通過孔51Aが全長に亘って貫通形成されている。この中心分離通過孔51Aを囲むように、回転体49の本体部49a及びフランジ部49bには、分離通過部としての6つの周縁分離通過孔51Bが所定間隔おきに貫通形成されている。これらの周縁分離通過孔51Bと連通するように、回転体49の小径突出部49cの外周には、分離通過部としての6つの分離通過溝52が所定間隔おきに形成されている。
【0062】
従って、この第3実施形態においては、図6(a)〜図6(d)に示すように、7本の線条41a,41bを撚り合わせてなる撚り線41を長手方向に移送させながら、各線条41a,41bの外周にゴム薄膜被覆層53を被覆形成するとともに、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58を形成して、ゴム被覆撚り線59を製造することができる。よって、前記第1実施形態及び第2実施形態における(1)〜(5)に記載の効果とほぼ同様の効果を発揮することができる。
【0063】
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を図7〜図16に基づいて、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0064】
さて、この第4実施形態の製造装置は、図7及び図8に示すようにリボン状のゴム被覆撚り線を製造する前半の製造装置と、図13及び図14に示すようにゴム被覆撚り線の製造に連続してベルトを製造する後半の製造装置とから構成されている。まず、ゴム被覆撚り線の製造装置について説明すると、図7及び図8に示すように、この製造装置には、ボビン架台、前処理手段としての予熱室42、ゴム供給手段としてのゴム液槽43、後処理手段としての乾燥室54、ゴム供給手段としてのゴム押出機55、及び引張移送機構67が配設されている。
【0065】
前記ボビン架台において、ブレーキ付きの架台68上には8個のボビン69が回転可能に支持され、これらのボビン69には撚り線41がそれぞれ巻回収容されている。また、これらの撚り線41は前記第1実施形態と同様に、複数本の金属材料よりなる線条41aを撚り合わせて形成されている。そして、図7、図8及び12(a)に示すように、引張移送機構67の作動により、8本の撚り線41がボビン69から繰り出されて、横方向へ所定間隔おきでほぼ一線状に引き揃えられた状態で、長手方向へ所定速度にて移送されるようになっている。
【0066】
図7〜図9に示すように、前記ゴム液槽43内には前記第1実施形態と同一構成の8組の案内ローラ44〜46及び撚り戻し具48が、各撚り線41の移送経路に対応して並設されている。そして、図9及び図12(b)に示すように、これらの撚り線41の各線条41aが撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52を通って移送されることにより、各撚り線41の撚りが戻されて、それらの線条41a間に所定の間隔Sが形成される。
【0067】
また、この状態で各撚り線41がゴム液槽43内の液状ゴム47中を通過して移送されることにより、図12(c)に示すように、各撚り線41の線条41aの外周にゴム薄膜被覆層53が同時に被覆形成される。さらに、各撚り線41の線条41aが各撚り戻し具48を通過した後に、それらの撚り線41の線条41aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻されるようになっている。
【0068】
図7、図8、図10及び図11に示すように、前記予熱室42及び乾燥室54内には一対のローラ70,71が回転可能に配設され、それらのローラ70,71の外周には多数の歯状の突片が所定間隔おきに突設されている。そして、予熱室42において複数本の撚り線41がローラ70,71間を周回して移送されることにより、ゴム薄膜被覆層53の被覆に先立って各撚り線41に対し、前処理予熱が全長に亘って均一に施される。また、乾燥室54においてゴム薄膜被覆層53を被覆形成してなる複数本の撚り線41がローラ70,71間を周回して移送されることにより、各撚り線41上のゴム薄膜被覆層53がローラ70,71の外周面に付着することなく、全長に亘って均一に乾燥されるようになっている。
【0069】
前記ゴム押出機55には、第1実施形態と同様の口金57が設けられている。そして、各撚り線41が元の撚合わせ状態に戻された状態で、このゴム押出機55の口金57内を通過して移送されることにより、図7、図8及び図12(d)に示すように、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58が形成され、扁平なリボン状ゴム被覆撚り線72が製造されるようになっている。
【0070】
次に、前記リボン状ゴム被覆撚り線72からベルトを連続的に製造する後半の製造方法について説明する。図13及び図14に示すように、この製造装置には、リボン状ゴム被覆撚り線72から内径側ベルト73及び外径側ベルト74を製造するベルト製造機構75と、それらのベルト73,74を重ね合わせて所定の形状に成形するベルト成形機構76とから構成されている。
【0071】
前記ベルト製造機構75において、スタンド77には外径の異なった一対の巻回ドラム78,79が上下に所定間隔をおいて配設され、それらの外周には傾斜方向を逆にした螺旋状の刃溝78a,79aが形成されている。また、これらの巻回ドラム78,79は、図示しない反転機構により支点80を中心に反転されて、それらの上下位置が転換されるようになっている。
【0072】
すなわち、前記内径側ベルト73及び外径側ベルト74は一般的にタイヤの内径側及び外径側に重ね合わせた状態で配置され、内径側ベルト73の幅と外径側ベルト74の幅とが相違する。従って、内径側ベルト73を成形するための一方の巻回ドラム78の外径と、外径側ベルト74を成形するための他方の巻回ドラム79の外径とが相違している。また、図15(a)及び図16(a)に示すように、一方の巻回ドラム78には右上がりに傾斜した螺旋状の刃溝78aが形成され、他方の巻回ドラム79には左上がりに傾斜した螺旋状の刃溝79aが形成されている。
【0073】
そして、いずれか一方の巻回ドラム78,79が上方位置に配置された状態で、リボン状ゴム被覆撚り線72がガイド機構81にガイドされて、その巻回ドラム78,79の外周に密接状態で巻回され、図15(b)及び図16(b)に示すように、所望長さの円筒状巻付体82,83が形成される。その後、反転機構により巻回ドラム78,79の上下位置が反転されて、円筒状巻付体82,83が形成された巻回ドラム78,79が下方位置に配置される。
【0074】
この状態で、一方の巻回ドラム78上の円筒状巻付体82の外周には、図示しないテープ巻付機構により、エッジテープ84が刃溝78aに沿って巻付貼着される。その後、裁断機構85の回転刃86により、各巻回ドラム78,79上の円筒状巻付体82,83が刃溝78a,79aに沿って裁断されて、図15(c)及び図16(c)に示すように、内径側ベルト73及び外径側ベルト74が製造される。これらのべルト73,74は、図示しない剥離部材により、巻回ドラム78,79の外周から剥離されて、孔開きトレー87上に転写載置される。
【0075】
図13及び図14に示すように、前記ベルト成形機構76には成形ドラム88及び巻着装置89が設けられている。そして、まず、内径側ベルト73を載置した孔開きトレー87が図示しないレールに沿って成形ドラム88の下方位置に移動され、その孔開きトレー87上の内径側ベルト73が巻着装置89の突き上げ動作により成形ドラム88の外周に密接巻着される。次いで、外径側ベルト74を載置した孔開きトレー87が成形ドラム88の下方位置に移動され、その孔開きトレー87上の外径側ベルト74が成形ドラム88の外周に密接巻着される。これにより、内径側ベルト73及び外径側ベルト74が成形ドラム88上で重ね合わされ、それらを成形ドラム88から剥離させることにより、タイヤクラウン部に用いられるベルトが製造される。
【0076】
以上のようにして、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造からタイヤ1本相当のベルトを、タイヤサイズの変更のない限り連続して自動的に製造することができる。
【0077】
従って、この第4実施形態によれば、前記第1実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(6) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、複数本の撚り線41を引き揃えた状態でゴム薄膜被覆を施すことにより、リボン状ゴム被覆撚り線72を形成するようになっている。このため、例えば1本の撚り線41よりなるゴム被覆撚り線を成形した後、そのゴム被覆撚り線を複数本引き揃えて、複数本の撚り線41よりなるリボン状ゴム被覆撚り線72を成形する必要がなく、そのリボン状ゴム被覆撚り線72の製造を容易に行うことができる。
【0078】
(7) この実施形態のベルトの製造装置においては、前記ゴム被覆撚り線の製造装置で製造されたリボン状ゴム被覆撚り線72を使用して、ベルトを連続的に製造するようになっている。このため、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造後に、それをストックしておく必要がなく、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造に連続してベルトを能率的に製造することができる。
【0079】
(第5実施形態)
次に、この発明の第5実施形態を、図17〜図24に基づいて、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0080】
さて、この第5実施形態においては、図17及び図18に示すようにリボン状のゴム被覆撚り線を製造する前半の製造装置と、図21及び図22に示すようにゴム被覆撚り線の製造に連続してボディプライを製造する後半の製造装置とから構成されている。まず、ゴム被覆撚り線の製造装置について説明すると、図17及び図18に示すように、この製造装置には、ボビン架台、ゴム供給手段としてのゴム液槽43、後処理手段としての乾燥室54、ゴム供給手段としてのゴム押出機55、及び引張移送機構67が配設されている。
【0081】
前記ボビン架台には、前記第4実施形態とほぼ同一構造の8個のボビン69が設けられ、それらのボビン69には撚り線41がそれぞれ巻回収容されている。なお、この第5実施形態の各撚り線41は前記第2実施形態と同様に、複数本の高分子材料よりなる線条41bを撚り合わせて形成されている。そして、図17、図18及び図20(a)に示すように、引張移送機構67の作動により、8本の撚り線41がボビン69から繰り出されて、横方向へ所定間隔おきに引き揃えられた状態で、長手方向へ所定速度にて移送されるようになっている。
【0082】
図17〜図19に示すように、前記ゴム液槽43内には前記第2実施形態と同一構成の8組の案内ローラ44〜46、撚り戻し具48及び駆動モータ63が、各撚り線41の移送経路に対応して並設されている。そして、図19及び図20(b)に示すように、各撚り戻し具48の回転体49が駆動モータ63により、撚り線41の寄り合わせ方向に回転されながら、各撚り線41の線条41bが撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52を通って移送されることにより、各撚り線41の撚りが戻されて、それらの線条41b間に所定の間隔Sが形成される。
【0083】
また、この状態で各撚り線41がゴム液槽43内の液状ゴム47中を通過して移送されることにより、図20(c)に示すように、各撚り線41の線条41bの外周にゴム薄膜被覆層53が同時に被覆形成される。さらに、各撚り線41の線条41bが各撚り戻し具48を通過した後に、それらの撚り線41の線条41bが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻されるようになっている。
【0084】
図17及び図18に示すように、前記乾燥室54には前記第4実施形態と同一構成の一対のローラ70,71が設けられている。そして、ゴム薄膜被覆層53を被覆形成してなる複数本の撚り線41がこれらのローラ70,71間を周回して移送されることにより、各撚り線41上のゴム薄膜被覆層53が全長に亘って均一に乾燥されるようになっている。
【0085】
さらに、前記ゴム押出機55には、第1実施形態及び第4実施形態と同様の口金57が設けられている。そして、各撚り線41が元の撚合わせ状態に戻された状態で、このゴム押出機55の口金57内を通過して移送されることにより、図17、図18及び図20(d)に示すように、撚り線41の外周全体にゴム被覆層58が形成され、扁平なリボン状ゴム被覆撚り線72が製造されるようになっている。
【0086】
次に、前記リボン状ゴム被覆撚り線72からボディプライを連続的に製造する後半の製造方法について説明する。図21及び図22に示すように、この製造装置には、リボン状ゴム被覆撚り線72から円筒状巻付体を製造するプライ製造機構91と、その筒状プライからボディプライを成形するプライ成形機構92とから構成されている。
【0087】
前記プライ製造機構91において、スタンド93には一対の巻回ドラム94,95が上下に所定間隔をおいて配設されている。これらの巻回ドラム94,95は図示しない反転機構により支点96を中心に反転され、それらの上下位置が転換されるようになっている。そして、いずれか一方の巻回ドラム94,95が上方位置に配置された状態で、リボン状ゴム被覆撚り線72がガイド機構97にガイドされて、その巻回ドラム94,95の外周に密接状態で巻回され、図22に示すように、所望長さの円筒状巻付体98が形成される。その後、反転機構により巻回ドラム94,95の上下位置が反転されて、円筒状巻付体98が形成された巻回ドラム94,95が下方位置に配置される。
【0088】
この状態で、図23(a)に示すように、下方位置に配置された巻回ドラム94,95上の円筒状巻付体98に裁断機構99が接近移動されて、その裁断機構99により円筒状巻付体98が長手方向に切断される。すなわち、この裁断機構99には、抑えローラ100、カッター101及び剥離部材102が装備され、それらの部材100〜102が円筒状巻付体98の長手方向に沿って一体的に移動されるようになっている。そして、カッター101により円筒状巻付体98が裁断された後、剥離部材102により円筒状巻付体98の裁断端縁が巻回ドラム94,95の外周から離脱される。
【0089】
次いで、巻回ドラム94,95が回動されて、円筒状巻付体98の裁断端縁が巻回ドラム94,95の外周から垂れ下げられる。この状態で、図23(b)に示すように、剥離バー103が円筒状巻付体98の裁断端縁と巻回ドラム94,95の外周面との間に挿入され、その剥離バー103と巻回ドラム94,95の回転との協同作用により、円筒状巻付体98が巻回ドラム94,95の外周面から強制的に剥離される。そして、剥離された円筒状巻付体98は、巻回ドラム94,95の直下に待機するトレー104上に転写載置される。
【0090】
図21及び図22に示すように、前記プライ成形機構92には、外周に長手方向へ延びる開口部105aを備えた成形ドラム105及び縫合装置106が設けられている。そして、裁断状態の円筒状巻付体98を載置したトレー104が図示しないレールに沿って成形ドラム105の下方位置に移動され、成形ドラム105の回転とトレー104の相対移動とにより、トレー104上の円筒状巻付体98が成形ドラム105の外周に密接巻着される。この場合、縫合装置106が成形ドラム105と対応する位置に移動配置される。
【0091】
その後、図24(a)に示すように、成形ドラム105が所定角度回転されて、円筒状巻付体98の巻始め端と巻終り端とが対接している成形ドラム105の開口部105aが真上位置に配置される。この状態で、図24(b)及び(c)に示すように、縫合装置106が成形ドラム105の開口部105aに沿って移動され、その縫合装置106により成形ドラム105の巻始め端と巻終り端とが圧接縫合されて、ボディプライが製造される。
【0092】
従って、この第5実施形態によれば、前記各実施形態における(1),(2)及び(4)〜(6)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0093】
(8) この実施形態のプライの製造装置においては、ゴム被覆撚り線の製造装置で製造されたリボン状ゴム被覆撚り線72を使用して、ボディプライを連続的に製造するようになっている。このため、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造後に、それをストックしておく必要がなく、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造に連続してボディプライを能率的に製造することができる。
【0094】
(第6実施形態)
次に、この発明の第6実施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0095】
さて、この第6実施形態においては、図25に示すように、前記第1実施形態におけるゴム液槽43及びゴム押出機55に代えて、ゴム供給手段としての単一構成のゴム押出機108が設けられている。このゴム押出機108の入口部には、前記第1実施形態と同一構成の撚り戻し具48の1個の回転体49が軸受メタル109を介して回転可能に配設されている。そして、撚り線41の各線条41aがこの撚り戻し具48の回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52を通して移送されることにより、撚り線41の撚りが戻されて、各線条41a間に所定の間隔Sが形成されるようになっている。
【0096】
前記ゴム押出機108の出口部には口金110が配設されている。そして、撚り線41の各線条41aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻されながら、この口金110内を通過して移送されることによって、各線条41aの外周全体にゴム薄膜被覆層をも兼用するゴム被覆層58が形成される。これにより、1本の撚り線41よりなるゴム被覆撚り線59が製造される。
【0097】
従って、この第6実施形態によれば、前記各実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(9) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、ゴム押出機108の入口部に撚り戻し具48が設けられ、撚り戻し具48により撚り線41の撚りが戻されながら、各線条41aの外周全体にゴム薄膜被覆層をも兼用するゴム被覆層58が形成されるようになっている。このため、前記第1実施形態のように、ゴム供給手段としてゴム液槽43及びゴム押出機55を装備する必要がなく、製造装置の構成を簡略化することができるとともに、ゴム被覆撚り線59を高能率で製造することができる。
【0098】
(第7実施形態)
次に、この発明の第7実施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0099】
さて、この第7実施形態においては、図26に示すように、前記第4実施形態におけるゴム液槽43及びゴム押出機55に代えて、ゴム供給手段としての単一構成のゴム押出機112が設けられている。このゴム押出機112の入口部には、前記第1及び第4実施形態と同一構成をなす撚り戻し具48の複数個の回転体49が軸受メタル113を介して回転可能に並設されている。そして、複数本の撚り線41が引き揃えられた状態で、それらの各線条41aが各回転体49の分離通過孔51及び分離通過溝52を通して移送されることにより、各撚り線41の撚りが戻されて、各線条41a間に所定の間隔Sが形成されるようになっている。
【0100】
前記ゴム押出機112の出口部には口金114が配設されている。そして、各撚り線41の線条41aが自体の撚り応力により元の撚り合わせ状態に戻されながら、この口金114内を通過して移送されることによって、各撚り線41の外周全体にゴム薄膜被覆層をも兼用するゴム被覆層58が形成される。これにより、複数本の撚り線41よりなるリボン状ゴム被覆撚り線72が製造される。
【0101】
従って、この第6実施形態によれば、前記各実施形態における(1)〜(4),(6)及び(7)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0102】
(10) この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、ゴム押出機112の入口部に撚り戻し具48の複数個の回転体49が並設され、これらの回転体49により複数本の撚り線41の撚りが戻されながら、それらの外周全体にゴム薄膜被覆層53が形成されるようになっている。このため、前記各実施形態とは異なり、ゴム供給手段としてゴム液槽43及びゴム押出機55を装備する必要がなく、製造装置の構成を簡略化することができるとともに、リボン状ゴム被覆撚り線72を高能率で製造することができる。
【0103】
(第8実施形態)
次に、この発明の第8実施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0104】
さて、この第8実施形態においては、図27及び図28に示すように、ゴム供給手段としてのゴム液槽43内に、撚り戻し具48を構成する第1撚り戻しローラ116、第2撚り戻しローラ117及び第3撚り戻しローラ118が上方位置、下方位置及び中間位置に位置をずらせるとともに、回転軸線に沿って一方向へ徐々に位置をずらせた状態で配設されている。また、これらの撚り戻しローラ116〜118に連続するように、ゴム液槽43内には第1撚り合わせローラ119及び第2撚り合わせローラ120が下方位置及び上方位置に位置をずらせるとともに、回転軸線に沿って他方向へ徐々に位置をずらせた状態で配設されている。また、第2撚り戻しローラ117、第3撚り戻しローラ118及び第1撚り合わせローラ119がゴム液槽43内の液状ゴム47中に浸漬されている。
【0105】
そして、高分子材料の線条41aからなる撚り線41が第1撚り戻しローラ116〜第3撚り戻しローラ118に周回されて回転軸線方向の一方向へ屈曲傾斜されながら移送されることにより、撚り線41に撚り戻し方向への捩じれが生じて、その撚り線41の撚りが戻されるようになっている。この状態で、撚り線41の外周にゴム薄膜被覆層53が被覆形成された後、撚り線41が第1撚り合わせローラ119及び第2撚り合わせローラ120に周回されて回転軸線の他方向へ屈曲傾斜されながら移送されることにより、撚り線41に撚り合わせ方向への捩じれが生じて、その撚り線41が元の撚り合わせ状態に戻されるようになっている。
【0106】
従って、この第8実施形態によれば、前記各実施形態における(1),(3)及び(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(11)この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、撚り線41が第1撚り戻しローラ116〜第3撚り戻しローラ118にて一方向に屈曲傾斜されながら移送されることにより、その撚り線41の撚りが戻されるとともに、撚り線41が第1撚り合わせローラ119及び第2撚り合わせローラ120にて他方向に屈曲傾斜されながら移送されることにより、撚り線41が元の撚り合わせ状態に戻されるようになっている。このため、ローラ116〜120のみの構成であるから、構造が簡単であるとともに、高分子材料の線条41aよりなる撚り合わせ力の弱い撚り線41からゴム被覆撚り線59を製造する場合に適用することができる。
【0107】
(第9実施形態)
次に、この発明の第9実施形態を、前記各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0108】
さて、この第9実施形態においては、図29及び図30に示すように、撚り戻し具48が、支持部材122に軸受メタル123を介して回転可能に支持された円環状の第1回転体124と、その第1回転体124内に軸受メタル125を介して相対回転可能に支持された第2回転体126とから構成されている。第1回転体124には9個の分離通過部としての分離通過孔127が所定角度間隔おきに形成されるとともに、第2回転体126には3個の分離通過部としての分離通過孔128が所定角度間隔おきに形成されている。
【0109】
そして、12本の金属材料または高分子材料の線条41a,41bよりなる複層撚り線41の各線条41a,41bが第1及び第2回転体124,126の分離通過孔127,128を通して移送されることにより、第1及び第2回転体124,126がそれぞれ回転されて、撚り線41の撚りが戻されるようになっている。
【0110】
従って、この第9実施形態によれば、前記各実施形態における(1)〜(4)に記載の効果に加えて、以下のような効果を得ることができる。
(12)この実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置においては、撚り戻し具48が、回転可能に支持された円環状の第1回転体124と、その第1回転体124内に相対回転可能に支持された第2回転体126とから構成されている。そして、各回転体124,126には、撚り線41の複数の線条41a,41bを分離して通過させるための複数個の分離通過孔127,128が形成されている。このため、複数本の線条41a,41bを複数層に撚り合わせてなる撚り線41を使用してゴム被覆撚り線59を製造する場合でも、その撚り線41の撚りを確実に戻すことができる。
(タイヤに関する実施形態)
次に、前記各実施形態の製造装置によって製造されたゴム被覆撚り線59、またはリボン状ゴム被覆撚り線72をタイヤ用補強材として埋設したタイヤについて説明する。
【0111】
図31に示すように、空気入りラジアルタイヤ131では、そのクラウン部に内径側及び外径側の2枚のベルト132,133が埋設配置されるとともに、クラウン部から両サイド部にかけてボディプライ134が埋設配置されている。ボディプライ134の両端部は、ビード部においてビードワイヤー135及びビードフィラー136を挟み込むように折り返されている。また、ボディプライ134の外側にはサイド補強プライ137が付設されている。
【0112】
前記ベルト132,133の外径側にはエッジバンド138が埋設配置されるとともに、内径側の両端部には制振ゴムを内蔵した断面偏平三角形状をなす硬質ゴムリング139が配設され、これらの間でベルト132,133が挟まれた状態で保持されている。また、このエッジバンド138としては、図31に示すように、ベルト132,133の幅方向の両端部のみに配置された構成のほかに、図32に示すように、ベルト132,133の全幅に亘って配置された構成もある。
【0113】
前記のような構成のラジアルタイヤ131において、ベルト132,133としては、例えば図33(a)に示すように、前記第1実施形態で製造された3本の金属材料の線条41aよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59を8本並設して、ゴム押出機によってゴム薄膜被覆を施してなるリボン状ゴム被覆撚り線が使用される。また、必要に応じて、図33(b)に示すように、前記第3実施形態で製造された7本の金属材料の線条41aよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59を並設して、ゴム薄膜被覆を施したリボン状ゴム被覆撚り線が使用される。さらに、このベルト132,133としては、前記第4実施形態において、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造から連続的に製造された2プライベルトが使用されることもある。
【0114】
前記エッジバンド138としては、図34(a)に示すように、前記第2実施形態で製造された3本の高分子材料の線条41bよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59が使用される。また、必要に応じて、前記第1実施形態で製造された3本の金属材料の線条41aよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59が使用される。これらの場合、ゴム被覆撚り線59に対して、波形あるいはコイル状等の変形加工が長手方向に沿って施されることが好ましい。さらに、このエッジバンド138としては、図34(b)に示すように、例えばポリエステルとナイロンとを組合わせたハイブリッド線条140を複数本並設して、ゴム薄膜被覆を施してなるリボン状プライ141が使用されることもある。
【0115】
前記ボディプライ134としては、例えば図35(a)及び(c)に示すように、前記第2または第3実施形態で製造された複数本の高分子材料の線条41bよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59を8本並設して、ゴム押出機によってゴム薄膜被覆を施してなるリボン状ゴム被覆撚り線が使用される。また、このボディプライ134としては、前記第5実施形態において、リボン状ゴム被覆撚り線72の製造から連続的に製造されたボディプライが使用されることもある。
【0116】
これらの場合、前記ボディプライ134に付設されるサイド補強プライ137としては、図35(b)に示すように、前記第2実施形態で製造された高分子材料の線条41bよりなる撚り線41を備えたゴム被覆撚り線59が使用される。なお、このサイド補強プライ137のゴム被覆撚り線59には、波形あるいはコイル状等の変形加工が長手方向に沿って施されることもある。また、このようにサイド補強プライ137に変形加工を施したゴム被覆撚り線59を使用した場合には、図36(a)〜(c)に示すように、ボディプライ134においても、変形加工を施したゴム被覆撚り線59を使用するのが好ましい。
【0117】
さらに、前記ボディプライ134としては、図37(a)及び(c)に示すように、波形あるいはコイル状等の変形加工を施したハイブリッド線条140を複数本並設して、ゴム薄膜被覆を施してなるリボン状プライ141や、図38(a)及び(c)に示すように、直線状のハイブリッド線条140を複数本並設して、ゴム薄膜被覆を施してなるリボン状プライ141が使用されることもある。これらの場合、サイド補強プライ137としては、図37(b)及び図38(b)に示すように、変形加工を施したハイブリッド線条140または直線状のハイブリッド線条140が使用される。
【0118】
以上のように、この実施形態の空気入りラジアルタイヤ131では、前記各実施形態の製造装置により製造したゴム被覆撚り線59またはリボン状ゴム被覆撚り線72を、ベルト132,133、ボディプライ134、エッジバンド138等に用いている。このため、線条とゴムとの複合体が全体として均一かつ一体化され、圧縮、引張、捩れ等の外力に対し、従来構成と比較して遊びが少なくなって、タイヤの強度向上及び動作応答性の向上を図ることができる。
【0119】
また、この空気入りラジアルタイヤ131では、エッジバンド138と断面偏平三角形状の硬質ゴムリング139とでベルト132,133を挟持して、そのベルト132,133の変形を抑制するとともに、ビードワイヤー135等のビード部補強層を配置している。このため、タイヤとリムとの一体化を向上させることができて、素早い応答性を確保することができる。この結果、ベルト132,133を薄くですることがきるとともに、タイヤのサイドウォール部を薄くすることができて、タイヤの軽量化を図ることができる。ちなみに、15インチおよび16インチのラジアルタイヤで実験した結果、約15%〜20%の軽量化を図ることができた。
【0120】
さらに、ベルト132,133の変形を抑制できることと、タイヤとリムとの一体化が向上したことにより、操縦安定性の向上を図ることもできる。なお、ボディプライ134、サイド補強プライ137、エッジバンド等に、波形あるいはコイル状等の変形加工を施したゴム被覆撚り線59を使用することによって、乗心地の向上を図ることもできる。
【0121】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記第1〜第7実施形態において、撚り戻し具48の回転体49上の分離通過孔51及び分離通過溝52の個数を変更して、線条41a,41bの本数の異なった撚り線41に対応できるように構成してもよい。
【0122】
・ 前記第8実施形態において、撚り戻し具48を構成する撚り戻しローラ116〜118の配設個数、及び撚り合わせローラ119,120の配設個数を変更して、撚り合わせ力の異なった撚り線41に対応できるように構成してもよい。
【0123】
・ 前記第9実施形態において、撚り戻し具48の各回転体124,126上の分離通過孔127,128の個数を変更して、線条41a,41bの本数の異なった撚り線41に対応できるように構成してもよい。
【0124】
このように構成した場合でも、前記各実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
(他の技術的思想)
請求項以外から把握される技術的思想は以下の通りである。
【0125】
(1) 単一の撚り線にゴム薄膜被覆を施してゴム薄膜被覆線とし、そのゴム薄膜被覆線を複数並設してリボン状に形成したことを特徴とするゴム被覆撚り線。
【0126】
(2) 線条として、その全長にわたり同一断面形状で、同一性状のものを使用したことを特徴とするゴム被覆撚り線。
【0127】
従って、撚り線の太さ及び全長がその全長にわたって均一になり、高品質のタイヤを実現できる。
なお、この明細書において、撚り線の撚りを戻した後に、元の撚り合わせ状態に戻すということは、自然に元の撚り合わせ状態に戻るのを許容することと、強制的に元の撚り合わせ状態に戻すこととを含むものとする。
【0128】
【発明の効果】
以上実施形態で例示したように、この発明においては、撚り線とゴム材との十分な接着性を長期間にわたって確保することができる。このため、耐久性、操縦性及び乗り心地を向上させたタイヤを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を示す断面図。
【図2】 図1の撚り線製造装置における撚り戻し具を示す斜視図。
【図3】 (a)〜(d)は図1の撚り線製造装置におけるゴム被覆撚り線の製造過程を、図1の3a−3a線〜3d−3d線において断面にして順に示す拡大断面図。
【図4】 第2実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を示す断面図。
【図5】 第3実施形態の撚り戻し具を示す斜視図。
【図6】 (a)〜(d)は図5の撚り戻し具を使用してゴム被覆撚り線を製造する過程を、図3(a)〜(d)に対応させて順に示す断面図。
【図7】 第4実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボンの製造装置を示す正面図。
【図8】 図7のリボン製造装置の平面図。
【図9】 図7のリボン製造装置におけるゴム薄膜被覆室の一部を拡大して示す断面図。
【図10】 図7のリボン製造装置における予熱室及び乾燥室を拡大して示す縦断面図。
【図11】 図10の予熱室及び乾燥室の横断面図。
【図12】 (a)〜(d)は図7のリボン製造装置におけるリボンの製造過程を、図7及び図9の12a−12a線〜12d−12d線において断面にして順に示す拡大断面図。
【図13】 図7のリボン製造装置で製造されたリボンから、ベルトを製造するベルト製造装置を示す正面図。
【図14】 図13のベルト製造装置の平面図。
【図15】 (a)〜(c)は図13のベルト製造装置において内径側ベルトを製造する際に使用する巻回ドラム、及びそのベルトの製造過程を順に示す平面図。
【図16】 (a)〜(c)は図13のベルト製造装置において外径側ベルトを製造する際に使用する巻回ドラム、及びそのベルトの製造過程を順に示す平面図。
【図17】 第5実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボンの製造装置を示す正面図。
【図18】 図17のリボン製造装置の平面図。
【図19】 図17のリボン製造装置におけるゴム薄膜被覆室の一部を拡大して示す断面図。
【図20】 (a)〜(d)は図17のリボン製造装置におけるリボンの製造過程を、図17及び図19の20a−20a線〜20d−20d線において断面にして順に示す拡大断面図。
【図21】 図17のリボン製造装置で製造されたリボンから、ボディプライを製造するプライ製造装置を示す正面図。
【図22】 図21のプライ製造装置の平面図。
【図23】 (a),(b)はボディプライの製造過程を示す平面図及び側面図。
【図24】 (a)〜(c)は同じくボディプライの製造過程を示す側面図。
【図25】 第6実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を示す断面図。
【図26】 第7実施形態のゴム被覆撚り線を含むリボンの製造装置を示す断面図。
【図27】 第8実施形態のゴム被覆撚り線の製造装置を示す断面図。
【図28】 図27の撚り線製造装置の要部平面図。
【図29】 第9実施形態の撚り戻し具を示す側面図。
【図30】 図29の30−30線における断面図。
【図31】 各実施形態で製造されたゴム被覆撚り線またはリボンを用いたタイヤの構造を示す断面図。
【図32】 図31と異なったタイヤの構造を示す断面図。
【図33】 (a),(b)は図31または図32のタイヤにおけるベルトの使用例を示す斜視図。
【図34】 (a),(b)は図31または図32のタイヤにおけるエッジバンドの使用例を示す斜視図。
【図35】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部分における構造を例示する拡大斜視図、及び同部のサイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視図。
【図36】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部分における他の構造を例示する拡大斜視図、及び同部のサイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視図。
【図37】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部分における別の構造を例示する拡大斜視図、及び同部のサイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視図。
【図38】 (a)〜(c)は図31及び図32のX部分におけるさらに別の構造を例示する拡大斜視図、及び同部のサイド補強プライ及びボディプライの使用例を示す斜視図。
【符号の説明】
41…撚り線、41a,41b…線条、42…前処理手段としての予熱室、43…ゴム供給手段としてのゴム液槽、47…液状ゴム、48…撚り戻し具、49…回転体、51,51A,51B…分離通過部としての分離通過孔、52…分離通過部としての分離通過溝、53…ゴム薄膜層、54…後処理手段としての乾燥室、55…ゴム供給手段としてのゴム押出機、58…ゴム被覆層、59…ゴム被覆撚り線、63…回転手段としての駆動モータ、72…リボン状ゴム被覆撚り線、73…内径側ベルト、74…外径側ベルト、75…ベルト製造機構、76…ベルト成形機構、91…プライ製造機構、92…プライ成形機構、108,112…ゴム供給手段としてのゴム押出機、116〜118…撚り戻しローラ、119,120…撚り合わせローラ、124…第1回転体、126…第2回転体、127,128…分離通過部としての分離通過孔、131…ラジアルタイヤ、132,133…ベルト、134…ボディプライ、137…サイド補強プライ、138…エッジバンド、S…間隔。

Claims (8)

  1. 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線の各線条の撚りを戻すための撚り線の撚り戻し具であって、
    一軸線の周りで回転可能な回転体を備え該回転体には、前記撚り線の各線条を分離して通過させるための複数の分離通過部回転体の軸線方向にほぼ沿って形成されていることを特徴とする撚り線の撚り戻し具。
  2. 複数本の線条を複数層に撚り合わせてなる撚り線の各線条の撚りを戻すための撚り線の撚り戻し具であって、
    同一の軸線の周りで回転可能な複数の回転体を備え、該複数の回転体には、前記撚り線の各線条を分離して通過させるための複数の分離通過部回転体の軸線方向にほぼ沿って形成されていることを特徴とする撚り線の撚り戻し具。
  3. 前記回転体に対して撚り線の撚り合わせ方向に回転を付与するための回転手段を設けたことを特徴とする請求項に記載の撚り線の撚り戻し具。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の撚り線の撚り戻し具を備え、その撚り戻し具の下流側には、撚り戻し状態の各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すためのゴム供給手段を設けたことを特徴とするゴム被覆撚り線の製造装置。
  5. 前記ゴム供給手段の上流側には、撚り線に前処理を施すための前処理手段を設けたことを特徴とする請求項に記載のゴム被覆撚り線の製造装置。
  6. 前記ゴム供給手段の下流側には、撚り線に後処理を施すための後処理手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載のゴム被覆撚り線の製造装置。
  7. 複数本の線条を撚り合わせてなる撚り線にゴム被覆を施したゴム被覆撚り線の製造方法であって、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の撚り線の撚り戻し具の前記回転体に形成される前記分離通過部を通して撚り線の各線条を移送させることにより、撚り線の撚りを戻してそれらの間に所定の間隔を形成し、この状態で各線条の外周にゴム薄膜被覆を施すとともに、元の撚り合わせ状態に戻すことを特徴とするゴム被覆撚り線の製造方法。
  8. 前記撚り線を複数本引き揃えた状態でゴム被覆を施して、リボン状に形成することを特徴とする請求項に記載のゴム被覆撚り線の製造方法
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