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JP4616566B2 - 結像光学系 - Google Patents
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本発明は、CCDやCMOS等の固体撮像素子等と組み合わせて用いられる結像光学系に関する。例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話やパソコンに搭載される小型カメラ、監視カメラ等に利用される結像光学系に関する。また、この結像光学系を用いた光学装置に関する。
近年、銀塩フィルムに代わり、CCDやCMOSのような固体撮像素子を用いて被写体の撮影を行なう電子カメラが普及してきている。このような電子カメラのうち、携帯型コンピュータや携帯電話等に搭載される撮像装置は、特に小型、軽量化が求められる。
このような撮像装置に用いられる撮像光学系として、従来より、1枚または2枚のレンズにて構成された光学系がある。しかし、このような光学系は、収差論で明らかなように、像面湾曲が補正できず、高い性能は望めない。
一方、CCDは、結像光学系から射出する軸外光束が像面に対してあまり大きな角度に入射すると、マイクロレンズの集光性能が十分発揮されない。そのため、画像の明るさが画像中央部と画像周辺部とで極端に変化するという現象が生ずる。この現象は、光学系の射出瞳位置に関係するため、光学系設計上、射出瞳位置が重要である。また、射出瞳と明るさ絞りは共役な関係にある。よって少ない枚数のレンズにて構成される光学系は、明るさ絞り位置が重要である。
この点を考慮した光学系として、第1レンズの前や、第1レンズと第2レンズの間に絞りを配置したタイプの光学系がある。このようなタイプの光学系の従来例として、次の各特許文献に記載された光学系が知られている。
特開平5−188284号 特開平9−288235号 特開2001−83409号 特開平11−5227号 これらのうち、文献1、2に記載されている光学系は、第1正レンズはいずれも両凸形状であり、第2負レンズは両凹レンズである。そのために、この光学系は、レンズ間で偏心があると、性能が著しく劣化する。言い換えると、性能を確保するためには、非常に高い組立制度が要求されるということである。そのため文献1、2の光学系では、組立工数が増加し、光学系を低コストにすることが困難である。また、この光学系は、絞り位置が適当でないために、歪曲収差や倍率の色収差の発生を抑えきれない。そのために、いずれの従来例も大きな画角をとり得ない。また、第1レンズに高屈折率のガラスを用いないと、十分満足な光学性能を得ることができない。このようなことから低コスト化や軽量化を達成し得ない。
また、文献3に記載されている光学系は、第1正レンズが物体側に凹面を向けているために、レンズ周辺部が、光学系の全長を短くするのを妨げている。また第1面への光線入射角度がきつくなり、画角を大にすることが困難である。
また、文献4に記載される光学系は、第1正レンズが物体側に凸のメニスカス形状である。第2負レンズが像側に凸のメニスカス形状である。これにより、画角を大にすることが困難である点を克服している。しかし、全長が長く光学系を小型化し得ないという欠点を有している。
本発明は、前記のような従来の光学系の問題点に鑑みなされたもので、高性能と小型化とを同時に満たす結像光学系を提供するものである。
本発明の結像光学系は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズと、明るさ絞りと、像側に凸面を向けた第2負メニスカスレンズと、第3正レンズとからなり、前記第3レンズの物体側の面が周辺に向かって曲率が小になる非球面であり、その像側の面が周辺に向かって曲率が大になる非球面であって、次の条件(3−2)を満足するものである。
3−2) 1.<f23/f<4.0
ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
本発明の結像光学系は、性能と小型化とを考慮して、前記のような第1、第2、第3レンズの3枚のレンズにて構成した。ここで、光学系を構成するレンズの枚数を4枚にすれば更に性能を向上させ得ることは明らかである。しかしながらレンズが1枚増えることによって、レンズの厚さ、レンズ間隔、枠のスペースが大になり、光学系が大型化するのは避けられらない。また、光学系を2枚以下のレンズにて構成した場合、従来技術にて述べたように、像面湾曲を小にすることができず、周辺性能が劣化する。以上のことから、本発明では光学系を上記のように3枚のレンズにて構成した。
また、CCDのような撮像素子を用いた場合、撮像素子の面上での良好な集光性能を維持するためには、撮像素子への光線入射角度を小にする必要がある。そのためには、明るさ絞りあるいは明るさ絞りの像を、像面から遠い位置に配置することが望ましい。
また、広角な光学系は、周辺部での歪曲収差や色収差の発生を低減させる必要がある。そのためには、光学系のパワー配置が対称になる位置に、明るさ絞りを配置させることが望ましい。
前記の二つの理由から、本発明の結像光学系は、前記のように明るさ絞りを第1レンズを第2レンズの間に配置した。即ち、本発明の結像光学系は、広角と、テレセントリック性を重視した光学系である。
また、本発明の結像光学系は、第1レンズを物体側に凸面を向けた正のパワーを有するメニスカスレンズとし、第2レンズを像側に凸面を向けた負のパワーを有するメニスカスレンズにした。これによって、これら第1レンズと第2レンズの各面における屈折力を、物体側より順に、正、負、負、正とした。このように負の屈折力を有する面を、二つのレンズ(第1、第2レンズ)の屈折面に分割した。これにより、レンズの相対偏心時における性能変動を極力小にすることが可能でとなった。
次に、本発明の光学系において、第3レンズは、撮像素子への入射角を小にするために重要なレンズである。
そのため、前述のように、この第3レンズは、その物体側の面を周辺に向かって曲率が小さくなっていく非球面とし、像側の面を周辺に向かって曲率が大きくなっていく非球面にした。これにより、周辺の光線における撮像素子への入射角が小になることを可能にした。それは、第3レンズへの入射光線と射出光線とのなす角、即ち、偏角が最小になるような形状である。このように、第3レンズの屈折面を上記のようにすることにより、収差の発生を抑えつつ、周辺光線が撮像素子に小さな角度にて入射することが可能となった。
以上述べた本発明の結像光学系は、次の条件(1)を満足することにより球面収差やコマ収差等の諸収差が一層良好に補正し得る。
(1) −100<(r1r2/f1)/(r2f2/f2)<−1
ただし、r1rは第1正レンズの像側の面の曲率半径、r2fは第2負レンズの物体側の面の曲率半径、f1は第1正レンズの焦点距離、f2は第2負レンズの焦点距離である。
この条件(1)は、負のパワーを第1レンズと第2レンズとに分担するためのもので、この条件を満足することにより、レンズの相対偏心による性能劣化を抑制し得る。
この条件(1)の上限値の−1を超えると第2レンズの物体側の面のパワーが弱くなりすぎて、レンズの相対偏心による性能劣化を抑えることができなくなる。また、この条件(1)の下限値の−100を下回ると、第2レンズの物体側の面の負のパワーが強くなりすぎて、この面で発生する球面収差やコマ収差が大になり他の面で補正できなくなる。
上記条件(1)の代わりに次の条件(1−1)を満足すればより望ましい。
(1−1) −60<(r1r2/f1)/(r2f2/f2)<−10
また、条件(1)の代わりに次の条件(1−2)を満足すれば一層望ましい。
(1−2) −40<(r1r2/f1)/(r2f2/f2)<−20
本発明の結像光学系は、下記条件(2)を満足することにより、光学系全長を一層短くすることが可能になる。
(2) 0.1<f1/f<3.0
ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、fは全系の焦点距離である。
光学系の全長を短くするためには、光学系の主点位置を物体側よりに位置するようにすることが必要である。そのためには、第1レンズのパワーが重要になる。この第1レンズの焦点距離を規定したのが条件(2)である。
条件(2)の上限の3.0を超えると、第1レンズのパワーが弱くなりすぎて、全長を短くすることが困難になる。また、下限の0.1を下回ると、第1レンズのパワーが強くなりすぎて、このレンズにて発生する収差を第2レンズにて補正し得なくなる。そのため、良好な光学性能を有する結像光学系を得ることが困難になる。
この条件(2)の代わりに次の条件(2−1)を満足することがより望ましい。
(2−1) 0.5<f1/f<2.0
また条件(2)の代わりに、次の条件(2−2)を満足すれば一層好ましい。
(2−2) 0.8<f1/f<1.2
前記構成の本発明の結像光学系において、次の条件(3)を満足することが好ましい。
(3) 1.0<f23/f<4.0
ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
本発明の結像光学系において、第2負レンズは、発散作用を有するために、光線の像面への入射角度に関しては不利な方向に作用する。そのために、この第2負レンズの次の第3正レンズの構成が重要になる。
条件(3)の上限の4.0を超えると負のパワーが強くなりすぎて像面への入射角度がきつくなりすぎる。また、条件(4)の下限の1.0を下回ると、負のパワーが弱くなりすぎて、ペッツバール和が正に大きく傾き、良好な光学性能が得られなくなる。
この条件(3)の代わりに、下記条件(3−1)を満足すればより望ましい。
(3−1) 1.3<f23/f<3.0
また、条件(3)の代わりに次の条件(3−2)を満足すれば一層望ましい。
(3−2) 1.7<f23/f<2.3
本発明の結像光学系は、明るさ絞りを挟んで、第1レンズと第2、3レンズとが配置されている。そのため、軸外光線が明るさ絞りを中心に点対称に通る。したがって、本発明の光学系は、倍率の色収差や歪曲収差の補正が重要である。 この倍率の色収差や歪曲収差の補正にとって、次の条件(4)を満足することが好ましい。
(4) −10.0<f1/f23<3.0
ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、f23は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離である。
条件(4)の上限値の3.0を超えるか、あるいは下限値の−10.0を下回ると、いずれも倍率の色収差、歪曲収差が補正過剰あるいは補正不足になり周辺性能が悪化する。
尚、条件(4)の代わりに、次の条件(4−1)を満足することがより好ましい。
(4−1) −1.0<f1/f23<1.0
更に、条件(4)の代わりに次の条件(4−2)を満足すれば一層望ましい。
(4−2) 0.4<f1/f23<0.7
更に、本発明の結像光学系において、軸上色収差を良好に補正してレンズ系全体の色消しのためには、下記条件(5)を満足することが望ましい。
(5) 0.1<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<8.0
ただし、ν1、ν2、ν3は、夫々第1レンズ、第2レンズ、第3レンズのアッベ数である。
この条件(5)の上限の8.0を超えるか、あるいは下限の0.1を下回ると、軸上色収差が補正過剰あるいは補正不足になる。その結果いずれも光学系の中心性能を確保することが困難になる。
また、条件(5)の代わりに次の条件(5−1)を満足すればより好ましい。
(5−1) 0.3<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<3.0
更に、条件(5)の代わりに次の条件(5−2)を満足すれば一層好ましい。
(5−2) 0.5<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<1.5
更に、本発明の結像光学系において、主光線の像面への最大入射角αが次の条件(6)を満足するようにすることが好ましい。
(6) 10°<α<40°
撮像素子としてCCDを用いる場合、結像光学系から射出された軸外光束が像面に対してあまり大きな角度にて入射すると、画像中央部と画像周辺部で画像の明るさが異なる。一方画像に対して小さい角度で軸外光束が入射すると、このような画像の明るさの問題は軽減される。しかし、この場合は光学系の全長が長くなり好ましくない。
以上の理由からαが前記条件(6)を満足することが好ましい。
条件(6)の上限の40°を超えると、CCDへの入射角が大になりすぎて画像周辺部の明るさが低下する。また、条件(6)の下限の10°を下回ると光学系の全長が長くなりすぎ好ましくない。
上記条件(6)の代わりに次の条件(6−1)を満足すればより好ましい。
(6−1) 12°<α<35°
更に条件(6)の代わりに下記条件(6−2)を満足すれば一層好ましい。
(6−2) 15°<α<25°
また、本発明の光学系において、前記のようにその結像面に撮像素子を配置して用いる場合、下記条件(7)を満足することが好ましい。
(7) 0.50[μm]<Fno/P[μm]<2.00[μm]
ただし、Fnoは結像光学系の開放Fナンバー、Pは撮像素子の画素間隔である。
条件(7)において、Fno/Pの値が上限の2.00μmを超えて大になると結像光学系が暗くなりすぎるか画素間隔が小さくなりすぎて1画素あたりの光量が少なくなる。そのために、シャッター速度が遅くなり、手ぶれを引き起こしたり、長時間露光によりノイズが増加する原因になる。また、Fno/Pの値が下限の0.50μmを超えて小さくなると画素間隔が大きくなりすぎて高画素の撮像データが得られなくなる。
前記条件(7)の代わりに下記条件(7−1)を満足すれば一層望ましい。
(7−1) 0.60[μm]<Fno/P[μm]<1.17[μm]
更に、条件(7)または条件(7−1)の代わりに下記条件(7−2)を満足すれば一層望ましい。
(7−2) 0.65[μm]<Fno/P[μm]<1.10[μm]
また、本発明の結像光学系において、光学系を構成レンズのうちの1枚あるいは複数枚のレンズをプラスチックレンズにしてもよい。その場合、プラスチックレンズにおける最小軸上肉厚をMLとすると、下記条件(8)を満足することが好ましい。
(8) 0.02<ML/TL<0.33
ただし、TLは結像光学系の全長である。
ML/TLの値が、条件(8)の上限値の0.33を超えて大になると、光学系の全長に対するプラスチックレンズにおける最小軸上肉厚が大になりすぎるためにガラスレンズの中心肉厚が十分確保できず、ガラスレンズの加工性が悪くなる。また、ML/TLの値が、条件(8)の下限値の0.02を超えて小さくなると、プラスチックレンズにおける最小軸上肉厚が小さくなりすぎて、プラスチックレンズ成形時に樹脂が成形型にスムーズに入り込めず応力がかかって複屈折の原因になったり、成形に時間がかかって生産性が悪くなる。
この条件(8)の代わりに下記条件(8−1)を満足することが望ましい。
(8−1) 0.04<ML/TL<0.23
また、条件(8)あるいは条件(8−1)の代わりに下記条件(8−2)を満足すれば一層望ましい。
(8−2) 0.06<ML/TL<0.17
本発明によれば、製造誤差による性能の劣化が少なく、小型化しても高性能な結像光学系を実現し得る。
次に本発明の光学系の実施の形態について、実施例をもとに述べる。
本発明の光学系の各実施例は、図1〜図3に示すような構成であって、下記データを有する。
実施例1
f=4.5, F/2.4, IH =3.0, ω=34°

面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 非球面[1] 1.07 1.5256 56.4
2 非球面[2] 0.22
3 絞り面 0.47
4 非球面[3] 1.08 1.6889 31.1
5 非球面[4] 0.10
6 非球面[5] 2.11 1.5256 56.4
7 非球面[6] 1.51
像 面 ∞

非球面[1]
曲率半径 1.55
k 3.5003e×10-1
a -2.4605×10-4

非球面[2]
曲率半径 3.60
k 8.3062
a 8.0001×10-3

非球面[3]
曲率半径 -1.43
k 1.0099
a 3.2457×10-2

非球面[4]
曲率半径 -2.12
k -6.4049×10-1
a 8.6965×10-4

非球面[5]
曲率半径 4.87
k -9.9710×10-1
a -9.1569×10-4

非球面[6]
曲率半径 -25.72
k -3.5117×10-4
a -5.0615×10-3
実施例2
f=4.5, F/2.4, IH =3.0, ω=34°

面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 非球面[1] 0.83 1.5831 59.4
2 非球面[2] 0.21
3 絞り面 0.90
4 非球面[3] 0.41 1.5839 30.2
5 非球面[4] 0.10
6 非球面[5] 2.21 1.5256 56.4
7 非球面[6] 1.56
像 面 ∞

非球面[1]
曲率半径 1.84
k 4.0305×10-1
a 1.0299×10-5 b -6.1723×10-4

非球面[2]
曲率半径 4.36
k -4.0146×10-1
a 8.8825×10-3 b 1.8630×10-3

非球面[3]
曲率半径 -0.82
k -6.3680×10-1
a 1.7662×10-1 b -9.4120×10-3

非球面[4]
曲率半径 -1.29
k -6.8734×10-1
a 3.7877×10-2 b 2.7515×10-2

非球面[5]
曲率半径 2.53
k -1.1928×10-1
a 3.9115×10-3 b -2.2073×10-4

非球面[6]
曲率半径 -22.59
k -9.5216×10-3
a -6.1641×10-3 b -7.7722×10-5
実施例3
f=4.5, F/2.4, IH =3.0, ω=34°

面番号 曲率半径 面間隔 屈折率 アッベ数
物体面 ∞ ∞
1 非球面[1] 0.92 1.5163 64.1
2 非球面[2] 0.17
3 絞り面 1.03
4 非球面[3] 0.50 1.5839 30.2
5 非球面[4] 0.10
6 非球面[5] 2.45 1.5891 61.2
7 非球面[6] 1.51
像 面 ∞

非球面[1]
曲率半径 1.75
k -7.8407×10-1
a 2.2435×10-2 b 7.7442×10-3

非球面[2]
曲率半径 4.61
k 6.7021
a -3.4841×10-3 b -1.1327×10-2

非球面[3]
曲率半径 -0.75
k -8.2755×10-1
a 1.2962×10-1 b -2.9707×10-1 c 1.9988×10-1
d -9.5096×10-2

非球面[4]
曲率半径 -1.30
k -1.1964
a -5.1736×10-2 c -9.9580×10-3 d 9.0645×10-3

非球面[5]
曲率半径 2.36
k -1.2943×10-1
a 3.2511×10-3 b -1.6528×10-4

非球面[6]
曲率半径 -32.41
k -2.6405×10-4
a -4.4808×10-3 b -2.8346×10-5
上記データにおいて、fは全系の焦点距離、FはFナンバー、IHは像高、ωは半画角である。また曲率半径は、図における面r1,r2,・・・の曲率半径を、面間隔は、図におけるd1,d2・・・の値である。
これらの値で、焦点距離f、曲率半径r1,r2,・・・、面間隔d1,d2・・・等の長さの単位はmmである。
上記実施例中、実施例1の光学系は、図1に示す通りのレンズ構成であり、物体側から順に、物体側に凸面を向けた両面非球面の第1正のメニスカスレンズ(r1〜r2)と、明るさ絞りS(r3)と、像側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズ(r4〜r5)と、両凸形状で両面非球面の第3正レンズにて構成されている。
この実施例1の光学系は、第1レンズと第3レンズがプラスチックよりなり、第2レンズがガラスよりなる。それらのうち、プラスチックよりなる第1レンズ、第3レンズは、いずれもポリオレフィン系のゼオネックスにて構成されている。
この実施例1の結像光学系は、その像面に1/3インチ、130万画素(画素間隔3.6μm)の撮像素子が配置されている。
実施例2は、図2に示す通りの構成で、物体側から順に、物体側に凸面を向けた両面非球面の第1正レンズ(r1〜r2)と、明るさ絞りS(r3)と、像側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズ(r4〜r5)と、両凸形状で両面非球面の第3正レンズにて構成されている。この実施例2の光学系は、第1レンズがガラスよりなり、また第2、第3レンズは、いずれもプラスチックよりなる。また、第2レンズはポリカーボネート、第3レンズはアモルファスポリオレフィン系のゼオネックスにて構成されている。
この実施例2の結像光学系は、その像面に、1/3インチ、200万画素(画素間隔3.0μm)の撮像素子が配置されている。
更に、実施例3の光学系は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた両面非球面の第1正のメニスカスレンズと、像側に凸面を向けた両面非球面の第2負メニスカスレンズと、両凸形状で両面非球面の第3正レンズにて構成されている。この実施例3は、第1レンズと第3レンズがガラスよりなり、第2レンズがプラスチックからなる。この第2レンズのプラスチックはポリカーボネートである。 この実施例3の結像光学系は、その像面に1/3インチ、300万画素(画素間隔2.4μm)の撮像素子が配置されている。
これら実施例の条件(1)〜条件(8)に対応する値は、次の表に示す通りである。
Figure 0004616566
この表から明らかなように、各実施例は、いずれも各条件を満足する。
また、これら実施例は、一部レンズをプラスチックにて構成しているが、プラスチックをガラスにて構成してもよい。例えば、実施例で用いる材料よりも屈折率の高いガラスを用いれば、更に高性能の光学系にすることが可能である。また特殊低分散ガラスを用いれば、色収差の補正にとって有効である。また、レンズをプラスチックにて構成する場合、低吸湿材料を用いることにより、環境変化による性能の劣化を軽減し得る。
また、ゴーストやフレア等の不要光をカットするために、明るさ絞りのほかにフレアー絞りを用いてもよい。このフレアー絞りは、第1レンズの前、第1レンズから明るさ絞りまでの間、明るさ絞りから第2レンズまでの間、第2レンズと第3レンズの間、第3レンズと像面との間のいずれに配置してもよい。このフレア絞りとしての作用を持たせるためには、枠によるフレア光線のカットする方法でもよい。また、別の部材を設けることによって、フレア光線をカットする方法でもいずれでもよい。また光学系(レンズ等の光学素子)に直接印刷したり、塗装したり、シール等を接着することにより、フレア絞りを構成してもよい。また、絞りの形状として円形、楕円形、矩形、多角形、関数曲線に囲まれた範囲等いかなる形状でもよい。また有害光のカットだけでなく、画面周辺のコマフレア等の光束をカットするものでもよい。
また、各レンズに反射防止コートを行ない、ゴースト、フレアを軽減してもよい。マルチコートであれば、ゴーストやフレアを効果的に軽減できる。また、レンズ面やカバーガラス等に、赤外カットコートを行なってもよい。
また、ピント調整のために、フォーカシングを行なってもよい。フォーカシング方法として、レンズ系全体の繰り出し、一部レンズの繰り出しもしくはくり込みがある。
また、画像周辺部の明るさの低下をCCDのマイクロレンズをシフトすることにより軽減させてもよい。例えば、各像高における光線の入射角に合わせて、CCDのマイクロレンズの設計を変えることにより画像周辺部の明るさの低下を防止することも可能である。また、画像処理により、画像周辺部の明るさの低下の補正を行なってもよい。
尚、各実施例にて用いられている非球面の形状は、光軸上の光が進む方向をx軸、光軸と直交する方向をy軸としたとき、次の式にて表される。
x=(y2/r)/[1+{1−(1+k)(y/r)21/2
+ay4+by6+cy8+dy10+・・・
ただし、rは基準球面の曲率半径、kは円錐係数、a,b,c,d・・・は非球面係数である。
本発明の結像光学系は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話、パソコンに搭載される小型カメラ、監視カメラ等の各種光学装置に用いられる。
これら光学装置の一例として、本発明の結像光学系を用いた電子カメラ(デジタルカメラ)および携帯電話について述べる。
図7、図8は、本発明の結像光学系を用いた電子カメラ(デジタルカメラ)を示すもので、図7は前方より見た斜視図、図8は後方より見た斜視図である。
これら図において、10は電子カメラで、撮影用光路11を有する本発明の結像光学系12とシャッター13とフラッシュ14と液晶表示モニター15等を備えている。このカメラ10において、その上部に配置されたシャッター13が押されると、それに連動して本発明の結像光学系12を通して撮影が行なわれる。つまり、この結像光学系12により赤外線カットフィルターを介して図示していないCCD等の撮像素子チップ上に物体像が形成される。
この撮像素子チップ上に形成された像は、液晶表示モニター上に表示される。
また、図9、図10は、本発明の結像光学系を内蔵した携帯電話を示すもので、図9は正面図、図10は背面図である。
これら、図9、図10に示すように、携帯電話20は、操作者の声を入力するマイク部21と、通話相手の声を出力するスピーカー部22と、操作者が情報を入力する操作部23と、操作者自身や通話相手等の撮影像と、電話番号等の情報を表示する例えば液晶表示素子の表示部24と、本発明の結像光学系を含む撮像装置部25と、通話電波の送信と受信を行なうアンテナ26と、背面表示部27と、バッテリ28等を備えている。
本発明の結像光学系は、以上詳細に述べた通りの構成であり、したがって、特許請求の範囲に記載する構成の光学系のほか、次の各項に記載するものも、本発明の目的を達成し得る。
(1) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3に記載する光学系で、次の条件(3)を満足することを特徴とする結像光学系。
(3) 1.0<f23/f<4.0
ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
(2) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3に記載する光学系で、次の条件(3−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(3−1) 1.3<f23/f<3.0
ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
(3) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3に記載する光学系で、次の条件(3−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(3−2) 1.7<f23/f<2.3
ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
(4) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)又は(3)の項に記載する光学系で、下記の条件(4)を満足することを特徴とする結像光学系。
(4) −10.0<f1/f23<3.0
ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、f23は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離である。
(5) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)又は(3)の項に記載する光学系で、下記の条件(4−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(4−1) −1.0<f1/f23<1.0
ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、f23は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離である。
(6) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)又は(3)の項に記載する光学系で、下記の条件(4−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(4−2) 0.4<f1/f23<0.7
ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、f23は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離である。
(7) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)の項に記載する光学系で、下記の条件(5)を満足することを特徴とする結像光学系。
(5) 0.1<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<8.0
ただし、ν1、ν2、ν3は、夫々第1レンズ、第2レンズ、第3レンズのアッベ数である。
(8) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)の項に記載する光学系で、下記の条件(5−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(5−1) 0.3<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<3.0
ただし、ν1、ν2、ν3は、夫々第1レンズ、第2レンズ、第3レンズのアッベ数である。
(9) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)又は(6)の項に記載する光学系で、下記の条件(5−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(5−2) 0.5<(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<1.5
ただし、ν1、ν2、ν3は、夫々第1レンズ、第2レンズ、第3レンズのアッベ数である。
(10) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の項に記載する光学系で、下記の条件(6)を満足することを特徴とする結像光学系。
(6) 10°<α<40°
ただし、αは主光線の像面への最大入射角度である。
(11) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の項に記載する光学系で、下記の条件(6−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(6−1) 12°<α<35°
ただし、αは主光線の像面への最大入射角度である。
(12) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の項に記載する光学系で、下記の条件(6−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(6−2) 15°<α<25°
ただし、αは主光線の像面への最大入射角度である。
(13) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、下記の条件(7)を満足することを特徴とする結像光学系。
(7) 0.50[μm]<Fno/P[μm]<2.00[μm]
ただし、Fnoは結像光学系の開放Fナンバー、Pは撮像素子の画素間隔である。
(14) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、下記の条件(7−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(7−1) 0.60[μm]<Fno/P[μm]<1.17[μm]
ただし、Fnoは結像光学系の開放Fナンバー、Pは撮像素子の画素間隔である。
(15) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、下記の条件(7−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(7−2) 0.65[μm]<Fno/P[μm]<1.10[μm]
ただし、Fnoは結像光学系の開放Fナンバー、Pは撮像素子の画素間隔である。
(16) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、光学系を構成するレンズ中にプラスチックレンズを含み、下記の条件(8)を満足することを特徴とする結像光学系。
(8) 0.02<ML/TL<0.33
ただし、MLはプラスチックレンズにおける最小軸上肉厚、TLは結像光学系の全長である。
(17) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、光学系を構成するレンズ中にプラスチックレンズを含み、下記の条件(8−1)を満足することを特徴とする結像光学系。
(8−1) 0.04<ML/TL<0.23
ただし、MLはプラスチックレンズにおける最小軸上肉厚、TLは結像光学系の全長である。
(18) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)又は(12)の項に記載する光学系で、光学系を構成するレンズ中にプラスチックレンズを含み、下記の条件(8−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
(8−2) 0.06<ML/TL<0.17
ただし、MLはプラスチックレンズにおける最小軸上肉厚、TLは結像光学系の全長である。
(19) 特許請求の範囲の請求項1、2又は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、(11)、(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)又は(18)の項に記載する光学系を備えた光学装置。
本発明の実施例1の断面図 本発明の実施例2の断面図 本発明の実施例3の断面図 本発明の実施例1の収差曲線図 本発明の実施例2の収差曲線図 本発明の実施例3の収差曲線図 本発明の結像光学系を備えたデジタルカメラの斜視図 図7に示すデジタルカメラの背面側より見た斜視図 本発明の結像光学系を備えた携帯電話の正面図 図9に示す携帯電話の背面図

Claims (7)

  1. 物体側から順に、物体側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズと、明るさ絞りと、像側に凸面を向けた第2負メニスカスレンズと、第3正レンズとからなり、前記第3レンズの物体側の面が周辺に向かって曲率が小になる非球面であり、その像側の面が周辺に向かって曲率が大になる非球面であって、次の条件(3−2)を満足することを特徴とする結像光学系。
    3−2) 1.<f23/f<4.0
    ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
  2. 物体側から順に、物体側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズと、明るさ絞りと、像側に凸面を向けた第2負メニスカスレンズと、第3正レンズとからなり、前記第3レンズの物体側の面が周辺に向かって曲率が小になる非球面であり、その像側の面が周辺に向かって曲率が大になる非球面であって、次の条件(1)、(3)を満足することを特徴とする結像光学系。
    (1) −100<(r1r2/f1)/(r2f2/f2)<−1
    (3) 1.0<f23/f<4.0
    ただし、r1rは第1正レンズの像側の面の曲率半径、r2fは第2負レンズの物体側の面の曲率半径、f1は第1正レンズの焦点距離、f2は第2負レンズの焦点距離、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離である。
  3. 次の条件(2)を満足する請求項1または2の結像光学系。
    (2) 0.1<f1/f<3.0
    ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、fは全系の焦点距離である。
  4. 次の条件(4)を満足することを特徴とする請求項1、2又は3の結像光学系。
    (4) 0.48≦f1/f23<3.0
    ただし、f1は第1正レンズの焦点距離、f23は第2負レンズと第3正レンズの合成焦点距離である。
  5. 物体側から順に、物体側に凸面を向けた第1正メニスカスレンズと、明るさ絞りと、像側に凸面を向けた第2負メニスカスレンズと、第3正レンズとからなり、前記第3レンズの物体側の面が周辺に向かって曲率が小になる非球面であり、その像側の面が周辺に向かって曲率が大になる非球面であって、次の条件(3)、(5)を満足することを特徴とする結像光学系。
    (3) 1.0<f23/f<4.0
    (5) 0.1<−(ν2−ν1)/(ν3−ν2)<8.0
    ただし、f23は第2レンズと第3レンズの合成焦点距離、fは全系の焦点距離、ν1、ν2、ν3は、夫々第1レンズ、第2レンズ、第3レンズのアッベ数である。
  6. 結像面に配置された撮像素子上に物体像を形成する結像光学系であって、次の条件(7)を満足することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5の結像光学系。
    (7) 0.50[μm]<Fno/P[μm]<2.00[μm]
    ただし、Fnoは結像光学系の開放Fナンバー、Pは撮像素子の画素間隔である。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6の結像光学系を備えた光学装置。
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