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JP4617779B2 - キャップ装置 - Google Patents
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JP4617779B2 - キャップ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の回転トルクでタンク開口を閉じるためのトルク機構を備えたキャップ装置に関する。
従来、この種のキャップ装置のうち、自動車用燃料タンクの燃料キャップとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。燃料キャップは、タンク開口をシールした状態で封止する閉止体と、回転操作するための操作部を有する蓋体と、トルク機構とを備えている。トルク機構は、蓋体と閉止体との間に介在するコイルスプリングと、蓋体と閉止体とが相対的に所定角度回転したとき蓋体と閉止体との間にそれぞれ設けた係合部が係脱することでクリック音を生じるクリック音発生機構とを備えている。
燃料キャップで注入口を閉じるには、操作部を手で持って閉じ方向へ操作すると、蓋体と閉止体との間のコイルスプリングが圧縮されつつ蓋体から閉止体に回転トルクが伝達されて閉止体を閉じ方向へ回転する。そして、操作部に閉止体から受ける所定以上の回転トルクが生じると、クリック音発生機構の係合部が係脱することで、クリック音を発する。このクリック音により、使用者は、閉止体が所定のシール圧以上で締められていることが確認できる。
米国特許第6,076,695号明細書
こうした燃料キャップでは、部品点数を減らして、構成を一層簡単にすることが要請されていた。
本発明は、上記従来の技術の問題点を解決するものであり、クリック音を発生するトルク機構を、少ない部品点数で簡単な構成で実現したキャップ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明は、
タンク開口を閉じるとともに、該タンク開口の周辺部に設けた開口側係合部と係合するキャップ装置において、
上記タンク開口を封止するとともに、所定角度回転することにより上記開口側係合部に係合するキャップ側係合部を有する閉止体と、
上記閉止体の上部に回転可能かつ上部を覆うように装着された蓋体と、該蓋体の上面から凹所を形成するように突設された操作部とを有し、上記タンク開口の閉じる方向または開く方向へ上記閉止体を開閉させるための操作機構と、
上記操作機構と上記閉止体との間に回転可能に介在しトルクプレートを有し、上記閉じ方向または開き方向への回転トルクを上記閉止体に伝達するトルク機構と、
を備え、
上記トルク機構は、
上記蓋体に突設された第1クリック係合部と、上記トルクプレートに形成されかつ上記第1クリック係合部に係合する第2クリック係合部とを備え、上記操作機構の閉じ方向への操作により、上記操作機構と上記閉止体とが相対的に所定角度回転したときに、上記第1クリック係合部と上記第2クリック係合部とが係合状態から係脱して初期位置から係脱位置に移行することによりクリック音を生じるクリック音発生部と、
上記蓋体の凹所(の下壁であり、該蓋体の中心軸から径方向外方へ所定距離離れて突設された上記トルク伝達リブと、上記トルクプレートからほぼ垂直方向に弾性変形可能に立設され、かつ上記中心軸から上記所定距離だけ離れて配置され、その先端が上記トルク伝達リブに係合するとともに弾性変形が大きくなるにつれてスプリング力を増大する撓みバネとを有するトルク伝達部と、
を備え、
上記撓みバネは、上記操作機構の閉じ方向への回転に伴って弾性的に撓みつつ上記所定の回転トルクを上記閉止体に伝達するとともにスプリング力を蓄積し、上記操作機構に加えられる閉じ方向への回転トルクが除かれたときに、該蓄積されたスプリング力により上記クリック音発生部を上記係脱位置から上記初期位置へ復帰させるように構成されていること、
を特徴とする。
本発明にかかるキャップ装置は、閉止体をタンク開口に装着して、操作機構を閉じる方向に回転操作すると、閉止体のキャップ側係合部がタンク開口の開口側係合部に係合しつつ、トルク機構を介して閉止体が回転する。このとき、トルク機構を構成する第1トルク係合部から第2トルク係合部へ回転トルクが伝達される。上記第1トルク係合部または第2トルク係合部の少なくとも一方は、撓みバネであり、該撓みバネは、上記操作機構の閉じ方向への回転に伴って上記所定の回転トルクを弾性的に撓みつつ伝達するとともにスプリング力を蓄積する。スプリング力が所定以上に蓄積されて、操作機構と閉止体とが相対的に所定角度以上回転したときに、クリック音発生部によりクリック音を発生する。これにより、使用者は、所定以上の回転トルクで閉止体が締められたことを確認できる。そして、操作者が手を操作機構から離すと、蓄積された撓みバネのスプリング力により、クリック音発生部を初期位置に戻す。この状態にて、燃料キャップがタンク開口を閉じる。
したがって、第1トルク係合部または第2トルク係合部の少なくとも一方が撓みバネを構成しているから、従来の技術で説明したようなコイルスプリングを用いることがなく、部品点数を減らして構成を簡単にできる。
ここで、トルク機構の好適な態様として、操作機構と閉止体との間に回転可能に介在するトルクプレートを備え、さらに、トルク伝達部として、操作機構に形成されたトルク伝達リブと、上記トルクプレートから弾性変形可能に突設され上記トルク伝達リブに係合するとともに弾性変形が大きくなるにつれてスプリング力を増大する撓みバネとを備え、上記撓みバネは、上記操作機構が回転したときに上記トルク伝達リブにより係合することで撓んで上記回転トルクを伝達するように構成することができる。
また、撓みバネは、該トルクプレートからほぼ垂直方向に立設する構成をとることができる。さらに、上記操作機構は、蓋体と、蓋体の上部から突設された凹所を有する操作部から構成した場合には、この凹所に撓みバネを突入させることにより、撓みバネを垂直方向に長く形成することができ、弾性変形量を大きくすることができる。
上記トルク機構は、上記操作機構と上記閉止体との間に回転自在に支持されたトルクプレートを備え、上記第1クリック係合部は、上記トルクプレートに片持ち梁から形成されクリック用係合突部を有するクリック用アームであり、上記第2クリック係合部は、上記閉止体に形成されているクリック用係合部として構成できる。
上記トルク機構は、上記閉止体が上記タンク開口を閉じるときの限界トルクを越えないように上記閉止体の回転止めをするストッパ機構を備える構成をとることができる。ストッパ機構により、閉止体の締めすぎを防止できる。ストッパ機構は、上記閉止体に突設され、上記開口側係合部に係合することで該閉止体の回転を止めるよう突部から形成することができる。
また、本発明の好適な態様として、上記撓みバネは、上記ストッパ機構により上記閉止体の回転が止められた後に、上記操作機構に加えられる回転トルクの増大につれて、バネ定数を大きくするように形成することができる。この態様によれば、ストッパ機構が閉止体の回転を止めた後に、操作機構を回転操作すると、回転トルクが段階的に上昇し、急激に増加することがないから、使用者は、キャップの閉じ動作の完了と誤認することがなく、回転操作を継続し、クリック音を確実に得ることができる。
上記撓みバネのバネ定数を変えるための好適な手段としては、撓みバネの部分的な動きを規制する規制部材を備え、該規制部材が撓みバネの動きを規制することにより上記バネ定数を段階的に変えるように構成することができる。また、規制部材は、上記撓みバネを押圧する箇所に形成された第1段部と、該第1段部より上記操作機構の回転角度が大きい位置で上記撓みバネを押圧する第2段部とにより構成することができる。
また、上記撓みバネは、トルクプレートと一体に渦巻き形状とすることができ、上記操作機構からの回転トルクにより拡径または縮径されることによりスプリング力を生じるように構成することができる。
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
(1) 燃料キャップ10の概略構成
図1は本発明の第1実施例にかかる燃料キャップ10(キャップ装置)を示す半断面図である。図1において、燃料キャップ10は、図示しない燃料タンクに燃料を補給する注入口FNb(タンク開口)を有するフィラーネックFNに装着されており、ポリアセタール等の合成樹脂材料から形成されたキャップ本体20(閉止体)と、このキャップ本体20の上部に装着されナイロン等の合成樹脂材料から形成される操作部を有する蓋体40と、キャップ本体20の上部開口を閉じて弁室25を形成する内蓋30と、弁室25に収納された調圧弁50と、トルク機構80と、キャップ本体20の上部外周に装着されてフィラーネックFNとの間をシールする環状のガスケットGSとを備えている。
(2) 燃料キャップ10の各部の構成
次に、本実施の形態にかかる燃料キャップ10の各部の構成について詳細に説明する。
(2)−1 キャップ本体20などの構成
上記キャップ本体20は、パイプ形状のフィラーネックFN(開口形成部材)の内壁の雌ネジ部FNcに係合される雄ネジ部21を有するほぼ円筒状の外管体20aと、外管体20aの下部内側に設けられた弁室形成体20bとを備えている。弁室形成体20bは、調圧弁50として作用する正圧弁及び負圧弁を収納している。上記内蓋30は、弁室形成体20bの上部に圧入されることにより弁室25を覆っている。
キャップ本体20の上部のフランジ部22の下面には、ガスケットGSが外装されている。ガスケットGSは、フランジ部22のシール保持部24とフィラーネックFNのシール面FNfとの間に介在しており、燃料キャップ10を注入口FNbに締め込むと、シール保持部24に対して押しつけられてシール作用を果たす。
図2は燃料キャップ10がフィラーネックFNに螺着されて注入口FNbを閉じている状態を説明する説明図、図3は燃料キャップ10がフィラーネックFNに装着される前の状態を説明する斜視図である。図2および図3において、フィラーネックFNの内周壁と外管体20aの外周部とにわたって、螺着機構が形成されている。螺着機構は、燃料キャップ10をフィラーネックFNに螺着するための機構であり、フィラーネックFNの内壁に形成された雌ネジ部FNcと、外管体20aの外周下部に形成された雄ネジ部21とを備えている。雌ネジ部FNcは、注入口FNb側に形成された始端部FNc1から奥側(燃料タンク側)に向けて螺旋状に形成された突条である。雄ネジ部21は、ネジ形状の突起であるネジ山21aと、そのネジ山21aのネジ溝21bとを備えている。ネジ山21aの下端部は、雌ネジ部FNcの始端部FNc1に最初に係合する始端部21cになっている(図2)。また、ネジ溝21bを横切るようにストッパ21dが立設されている。ストッパ21dは、雄ネジ部21の始端部21cから約200゜の位置に形成されており、燃料キャップ10が注入口FNbに締め込まれたときに、雌ネジ部FNcの始端部FNc1に当接して、燃料キャップ10の閉じ方向への回転を規制するように作用する。ここで、雌ネジ部FNcのネジピッチとして、1回転当たり、6.35mm進む1巻きで形成されている。
上記構成において、燃料キャップ10を注入口FNbに装着した状態から閉じ方向へ回転すると、雄ネジ部21が雌ネジ部FNcに倣ってネジ込まれて、ガスケットGSが軸方向に所定変位以上に圧縮されると、ストッパ21dが雌ネジ部FNcの始端部FNc1に当たって回転が規制される。この状態にて、燃料キャップ10がフィラーネックFNに装着される。
(2)−2 ガスケットGSおよびシール保持部24
(2)−2−1 ガスケットGSの構成
図4は燃料キャップのシール保持部24に装着されたガスケットGSの付近を拡大して示す断面図である。ガスケットGSは、フッ素ゴムから形成され、ほぼ断面C字形であり、撓み方向の長さを短くするように圧縮されるガスケット本体GSaを備えている。ガスケット本体GSaは、外周側に開口されたほぼ断面U字形のスリットGSbを取り囲むように断面C字形に形成されており、つまりフィラーネックFNのシール面FNfに押圧される第1リップGScと、第2リップGSdと、第1リップGScと第2リップGSdとを連結する連結部GSeとを有し、第1リップGSc、第2リップGSdおよび第2リップGSdにより断面C字形に構成されている。
上記第1リップGScは、シール面FNfにより押されてガスケットGSが圧縮されたときに、該第1リップGScの先端が第1シール壁面24aに当たるように、上記第2リップGSdより長く形成されている(図5(C)参照)。また、ガスケット本体GSaの内周部であり、かつ第2リップGSdと連結部GSeとの間に回り止め部GSfが突出形成されている。
(2)−2−2 シール保持部24の構成
上記シール保持部24は、ガスケットGSの外周面を支持する環状凹所であり、第2リップGSdを支持する第1シール壁面24aと、ストッパ部として作用するストッパ段部24bと、第2シール壁面24cと、シール下面24dとを備えている。上記ストッパ段部24bは、ガスケットGSの回り止め部GSfを位置決めすることにより第1リップGScがシール面FNfにより押圧されたときの回り止めとして作用する。
また、第2シール壁面24cは、ガスケットGSの連結部GSeとの間に上記ギャップGpを有するように形成されており、第1リップGScがシール面FNfから圧縮力を受けたときにガスケットGSが弾性変形してギャップGpを狭めるように形成されている。
また、上記第2シール壁面24cは、連結部GSeの外周部から突設されたゲート端GShを収納する環状のシール凹所24eを有する。ゲート端GShは、ガスケットGSを注入成形する際にゲート跡である。シール凹所24eは、このゲート端GShが第2シール壁面24cに当たったときに円周方向にシール面圧が不均一となる箇所をなくす作用がある。
(2)−2−3 ガスケットGSによるシール作用
図5は燃料キャップ10を閉じるときのガスケットGSの圧縮される過程を説明する説明図である。燃料キャップ10の締め込み初期において、ガスケットGSの第1リップGScがシール面FNfに当たり(図5(A))、さらに締め込むとスリットGSbの開口を狭めつつ撓み方向に圧縮される(図5(B))。このとき、ガスケットGSは、回り止め部GSfがストッパ段部24bに位置決めされて回り止めされているから、第1リップGScが押されるにつれて、連結部GSeが第2シール壁面24cに対するギャップGpを狭めるように変形する。そして、第1リップGScの先端が、第2リップGSdの先端の側方であって第1シール壁面24aに当たったときにガスケットGSの圧縮が完了して(図5(C))、燃料キャップ10が注入口FNbを閉じる。
図6はガスケットGSの撓み代と反力との関係を示すグラフであり、実線が実施例を示し、破線が従来の技術にかかるC字形のガスケットを示す。ここで、撓み代は、ガスケットが撓み方向に圧縮されて縮む長さ(圧縮量)をいう。また、撓み代と燃料キャップの回転角度との関係は、ガスケットの硬さや形状などのパラメータにもよってバラツキを生じるが、燃料キャップの360゜の回転により6.35mmの撓み代が生じるとすると、燃料キャップ10の締める角度を198゜と設定する場合には、3.5mmの撓み代を生じ、また、燃料キャップを閉じた状態から90゜戻した場合には、1.9mmの撓み代が生じる。
燃料キャップを締め込むと、ガスケットが撓むことにより、その反力が増大する。こうした燃料キャップの閉じ動作において、反力が150Nを越えると、操作性が低下するので、150N以下に、特に130N以下にすることが好ましいが、従来の技術のガスケットにおける150Nの反力の範囲では、1.5mm程度の撓み代しか確保できず、しかも急激に反力が増大するために操作性が劣るのに対して、本実施例は、全閉状態における4.5mm以上の撓み代を確保できる上に反力の急激な増大もないので、操作性に優れている。
図7はガスケットの撓み代とシール面圧との関係を示すグラフであり、実線が実施例のガスケットを示し、破線が従来の技術にかかるC字形のガスケットを示す。ここで、シール面圧とは、ガスケットがシール面FNfに対して生じる圧力をいう。燃料キャップ10を締め込んだときに、ガスケットGSの撓み代の増大につれてシール面圧が増大する。
このような、ガスケットGSの撓み代で得られる所定以上のシール面圧を確保するとともに、ガスケットGSに過度な応力が加わらないように図2のストッパ21dにより締め込みが完了する締め込み量を2mm以上、好ましくは3〜5mmとすることが好ましい。
(2)−2−4 ガスケットGSの効果
(2)−2−4−1 ガスケットGSは、ストッパ21dでストッパ段部24bに位置決めされて回り止めされるとともに、ギャップGpが設けられているから、第1リップGScがシール面FNfにより押されるにつれて、連結部GSeが第2シール壁面24cと連結部GSeとの間のギャップGpを狭めるように容易に変形するから、小さな締め込み力によっても大きなシール面圧が得られ、しかも優れた操作性を得ることができる。
(2)−2−4−2
第1リップGScは、シール面FNfにより押されてガスケットGSが圧縮されたときに、該第1リップGScの先端が第1シール壁面24aに当たるように、上記第2リップGSdより長く形成されているから、第1リップが第2リップGSdに当たって変形を妨げることがなく、一層、低い荷重で高変位を得ることができる。
(2)−2−4−3
燃料キャップ10として、所定角度、例えば、180゜程度回転するだけで注入口FNbを開閉するクイックターンの構成に用いた場合には、蓋体40が外力を受けたときに、ガスケットGSのシール面圧が減少するのを防止するために、蓋体40に所定角度範囲内で空転する、いわゆるロストモーション機構を設けている。しかし、上記ガスケットGSを用いれば、蓋体40が外力を受けて90゜程度、開き方向に回転して、1.6mm程度に撓み代が小さくなっても高いシール性を維持するから、いわゆる複雑な構成のロストモーション機構を設けなくても、所定以上のシール面圧を確保することができる。
(2)−2−4−4
キャップ本体20が180゜の回転で軸方向へ3mm以上移動するようなピッチの大きいネジを用いることにより、少ない回転角度で開閉操作ができるから、操作性に優れている。
(2)−2−4−5
ガスケットGSは、撓み代が4mmのときの上記反力が100N以下であり、上記シール面圧が0.5MPa以上とすることが好ましい。この場合には、閉止体を締め込み開始位置から80〜90゜回転したときに軸方向への移動量が1.4〜1.6mmとすることが好ましい。この構成によると、閉止体が締め込み状態から外力により開き方向に約90゜戻っても、ガスケットによる高いシール性を維持することができる。
(2)−3 蓋体40の構成
図1において、蓋体40は、操作機構を構成するものであり、トルク機構80を介してフランジ部22に回転可能かつ着脱自在に装着されている。蓋体40は、上壁41と、上壁41の上面に突設された操作部42と、上壁41の外周部に形成された側壁43とを備え、導電性樹脂を用いて射出により一体成形されている。また、側壁43の内側には、係合突部43aが周方向に沿って等間隔で4カ所突設されている。係合突部43aは、蓋体40を、トルク機構80を介してキャップ本体20に組み付けるための突起である。蓋体40の取付構造について後述する。
(2)−4 トルク機構80の構成
(2)−4−1 トルク機構80の概略構成
図8は蓋体40とキャップ本体20の上部とにわたって設けられたトルク機構80を示す分解斜視図、図9はトルク機構80を上方から示す説明図である。トルク機構80は、図9に示すトルク伝達部82と、クリック音発生部84とを備え、図3に示す燃料キャップ10で注入口FNbを閉じる動作の際に、トルク伝達部82により伝達される回転トルクが所定の回転トルクを越えたときに、クリック音発生部84によりクリック音を発して、燃料キャップ10が所定の回転トルクでフィラーネックFNに装着されていることを確認できる機構である。
図8において、トルク機構80は、蓋体40とキャップ本体20との間に回転可能に介在するトルクプレート90を備えている。トルクプレート90は、樹脂から形成された円板状のトルク本体91を備えており、トルク本体91は、円板形状のアーム支持部91aと、アーム支持部91aを取り囲む円環形状の外環部91bと、アーム支持部91aと外環部91bと接続する連結部91cとを備えている。トルク本体91には、ガイド溝、トルクアーム、撓みバネおよびスプリング片などが形成されている。これらによりトルク伝達部82およびクリック音発生部84が構成されている。
(2)−4−2 トルク伝達部82
トルク伝達部82は、蓋体40からトルクプレート90へ回転トルクを伝達する2つの第1伝達機構と、トルクプレート90からキャップ本体20に回転トルクを伝達する第2伝達機構とを備えている。
第1伝達機構は、蓋体40に形成されたトルク伝達リブ44と、上記トルクプレート90から弾性変形可能に突設された撓みバネ93とを備えている。トルク伝達リブ44は、操作部42の下壁42aに、半径方向に伸びるリブであり、蓋体40の中心軸から所定距離を隔てて、2カ所突設されている。撓みバネ93は、トルク本体91上に柱状に垂直方向に一体に突設されており、操作部42の凹所42b内に突入して、その先端がトルク伝達リブ44に係合する係合端93aとなっている。
図10はトルク伝達部82の第1伝達機構の動作を説明する説明図である。図10(A)に示すように、操作部42の閉じ方向への操作により、トルク伝達リブ44が撓みバネ93の係合端93aに係合し、図10(B)に示すように、トルクプレート90に回転トルクを伝達するとともに、撓みバネ93を倒して弾性変形が大きくなるにつれて開き方向へのスプリング力を蓄積する。このスプリング力の作用については後述する。
図8および図9において、第1伝達機構は、さらに、蓋体40の上壁41の下面に突設されたガイド突部46と、トルクプレート90に形成されたリブ用ガイド部95とを備えている。ガイド突部46は、主として開き方向への回転トルクを伝達するための円柱状の突部である。リブ用ガイド部95は、トルクプレート90に形成された円弧状の切欠きであり、その両端側が押圧端95aと、押圧端95bになっており、ガイド突部46を突入させてガイド突部46を移動可能に支持する。
第2伝達機構は、トルクプレート90からキャップ本体20へ回転トルクを伝達するために、トルクプレート90の下面に形成されたガイド突起92と、キャップ本体20の上部に形成された本体側係合部23とを備えている。本体側係合部23は、フランジ部22の内周部に配置された構成であり、押圧突部23aと、所定間隙隔てた押圧突部23bとを備え、その間がガイド段23cになっている。ガイド突起92は、ガイド段23cに挿入されており、トルクプレート90が閉じ方向に回転したときに押圧突部23aに当たり、一方、トルクプレート90が開き方向に回転したときにガイド突起92が押圧突部23bに当たることで、トルクプレート90からキャップ本体20に回転トルクを伝達する。
(2)−4−3 クリック音発生部84
クリック音発生部84は、蓋体40の上壁41の下壁に突設されたクリック用係合部45と、トルクプレート90に形成されたクリック用アーム94とを備えている。クリック用係合部45は、外周側に形成された押圧面45aと、円周上の下面に形成された傾斜面45bとを備えている。クリック用アーム94は、アーム支持部91aから突設されたアーム本体94aと、アーム本体94aの自由端から上方に突設されたクリック用係合突部94cを備えている。クリック用アーム94は、支持根元94bを支点とした片持ち梁から形成されており、クリック用係合突部94cがトルク本体91に対して所定の間隙を隔てている。クリック用係合突部94cの一端には、内周側に押圧面45aに押圧される垂直壁94c1が形成され、また、円周上に傾斜面45bに押圧される傾斜面94c2が形成されている。
図11はクリック音発生部84の動作を説明する説明図である。蓋体40が閉じ方向に回転すると、図11(A)に示すように、クリック用係合部45の押圧面45aによりクリック用係合突部94cの垂直壁94c1が押され、クリック用アーム94が支持根元94bを支点として外周方向に撓み、クリック用係合部45を乗り越える。このとき、押圧面45aが垂直壁94c1を乗り越えて、クリック用係合突部94cがアーム支持部91aの外周に衝突することでクリック音を生じる。一方、蓋体40が開き方向に回転すると、図11(B)に示すように、クリック用係合部45の傾斜面45bがクリック用アーム94の傾斜面94c2を下方へ押して、クリック用アーム94を支持根元94bを支点にして押し下げる。クリック用アーム94の剛性は、クリック用アーム94が外方へ撓むより下方へ撓む方が小さく、しかも、クリック用係合部45およびクリック用係合突部94cが傾斜面でスムーズに滑るから、閉じ方向への回転時よりも、クリック音が小さい。
(2)−4−4 トルクプレート90および蓋体40の取付機構など
次に、キャップ本体20とトルクプレート90との装着構造(プレート装着機構)、トルクプレート90と蓋体40との装着構造(ハンドル装着機構)について説明する。図12は図8の要部を示す斜視図、図13は燃料キャップ10の側部を示す断面図である。トルクプレート90の外環部91bの内周側に、プレート係合部98の係合爪98aが形成されている。係合爪98aは、切欠98bを通じて上方から見ることができる位置であり、外環部91bの内壁から中心軸方向に向けて突設された舌片であり、軸方向に弾性変形可能に形成されている。一方、キャップ本体20のフランジ部22の上部外周には、円弧状の係合突部22bが形成されている。係合爪98aを係合突部22bに圧入することによりトルクプレート90がキャップ本体20の上部外周で回転可能に装着されている。
また、外環部91bの外周部には、装着部99が形成されている。装着部99は、係合爪99aを形成する係合凹所99bを備えている。係合凹所99bに蓋体40の側壁43の内壁の係合突部43aが係合することにより、トルクプレート90が蓋体40を回転可能(約20゜)に支持している。上記係合突部43aが装着部99の係合凹所99bに係合している箇所は、プレート係合部98の係合爪98aがフランジ部22の係合突部22bに係合している箇所より上方に配置されている。
燃料キャップ10にトルクプレート90および蓋体40を組み付けるには、トルクプレート90のプレート係合部98の係合爪98aをキャップ本体20の係合突部22bに圧入して、トルクプレート90をキャップ本体20に組み付け、さらに、蓋体40の係合突部43aをトルクプレート90の係合爪99aに係合させることにより、蓋体40をトルクプレート90に組み付ける。
(2)−4−5 トルクプレート90の支持機構
図14はトルクプレート90の周辺部を説明する説明図である。図10および図14に示すように、トルクプレート90には、該トルクプレート90を蓋体40の上壁41の下面とキャップ本体20の上部との間で支持するための第1スプリング片96および第2スプリング片97が形成されている。すなわち、トルクプレート90の中央上面には、4つの第1スプリング片96が周方向に90゜の位置に形成されている。第1スプリング片96は、蓋体40の上壁41の下面に対して上下方向のスプリング力を与えるものである。図15に示す第1スプリング片96は、トルクプレート90の上面と同一面でありかつ周方向に延設された片持ち梁から形成されたアーム96aと、アーム96aの先端でトルクプレート90の上面より突出した押圧突起96bとを備えている。第2スプリング片97は、やや下方に向けて傾斜した片持ち梁であり、アーム本体97aと、アーム本体97aの先端でフランジ部22の上面22aに対して押圧する押圧突起97bとを備え、トルクプレート90の上面の切欠97c内で一端が傾動する。第2スプリング片97は、押圧突起97bが傾斜した上面22aを押圧するため上下方向および半径方向の両方向に位置決めする。
(3) 燃料キャップ10の開閉動作
次に、フィラーネックFNの注入口FNbを燃料キャップ10で開閉する操作を行なったときのトルク機構80の動作について説明する。なお、トルク機構80のトルク伝達リブ44、ガイド突部46、撓みバネ93などは、蓋体40の回転軸を中心に2つ設けられているので、図示の一方の側を中心に説明する。
(3)−1 燃料キャップ10の閉じ動作
図3に示すように、注入口FNbが開いた状態にて、蓋体40の操作部42を手で持って、キャップ本体20を注入口FNbに軸方向に挿入する。このとき、雄ネジ部21の始端部21cを雌ネジ部FNcの始端部FNc1に合わせる。そして、操作部42に時計方向の回動力を加えて閉じる操作を行なうと、トルク機構80は、図16の状態から、図17、図18を経て図19に示すような一連の動作を行なう。
すなわち、図16に示すように、操作部42に加えられた時計方向の回動力は、トルク伝達リブ44が撓みバネ93の係合端93aに係合し、撓みバネ93を倒すことにより、また、クリック用係合部45がクリック用アーム94のクリック用係合突部94cに係合することにより、トルクプレート90に伝えられ、トルクプレート90を同方向へ回転させる。このトルクプレート90の回転に伴って、ガイド突起92が本体側係合部23の押圧突部23aを押す。これにより、蓋体40、トルクプレート90、キャップ本体20が一体に回転して、注入口FNbを閉じる方向へ進む。このとき、図10に示すようにトルク伝達リブ44が撓みバネ93を倒す角度が大きくなるにつれて、操作部42からキャップ本体20に伝達される回転トルクが増大する。
そして、この係合する力によって生じる反力が所定回転トルク以上になると、図17に示すように、クリック用係合部45がクリック用アーム94を乗り越えて、図18の係脱状態になる。このときクリック用係合部45がクリック用係合突部94cを乗り越えてクリック用係合突部94cがアーム支持部91aの外周に衝突することでクリック音がでるから、使用者は節度感を確認することができる。これと同時に、ガイド突部46は、リブ用ガイド部95内をガイドされて、押圧端95aに当たる状態まで移動する。この状態にて、使用者がさらに操作部42を閉じ方向に回転しても、ストッパ21dがフィラーネックFNの始端部FNc1に当たるから、キャップ本体20が締められすぎになることがない。
操作者が指を操作部42から離すと、図19に示すように、撓みバネ93がトルク伝達リブ44を介して蓋体40を反時計方向に回動する力を加える。そして、蓋体40が反時計方向に回転することにより、図11に示すように、クリック用係合部45の傾斜面45bは、クリック用アーム94を押し下げてクリック用係合突部94cに倣って乗り越える。そして、ガイド突部46がリブ用ガイド部95を移動して押圧端95bに当接すると、蓋体40の回転が止まる。この状態にて、燃料キャップ10が注入口FNbを閉じている。
(3)−2 燃料キャップ10の開き動作
燃料キャップ10を開くには、図19の状態から、蓋体40の操作部42を指で摘んで、反時計方向へ回転する力を加える。これにより、蓋体40のガイド突部46がトルクプレート90のリブ用ガイド部95の押圧端95bを押圧してトルクプレート90を回転させる。トルクプレート90の回転によりガイド突起92が本体側係合部23の押圧突部23bを押す。これにより、蓋体40に加わる回転力は、ガイド突部46、トルクプレート90、本体側係合部23の押圧突部23bを介して、キャップ本体20に伝達され、蓋体40、トルクプレート90、キャップ本体20が一体に反時計方向へ回転する。そして、蓋体40と一体にキャップ本体20が約180゜回転すると(図16の状態)、雄ネジ部21がフィラーネックFNの雌ネジ部FNcの始端部FNc1から外れて、キャップ本体20は、フィラーネックFNに対する拘束力から解放される。そして、燃料キャップ10をフィラーネックFNから抜くことができ、注入口FNbが開かれる。
(4) 上記実施例の構成により、上述した効果の他に、以下の効果を奏する。
(4)−1 燃料キャップ10を閉じる操作過程において、蓋体40のクリック用係合部45がクリック用係合突部94cを乗り越えたときに節度感を確認でき、燃料キャップ10が所定トルクで締め付けられていることが分かるから、ガスケットGSなどの弾性にかかわらず、一定トルクで締め付けることができる。
(4)−2 トルク伝達部82を構成する撓みバネ93は、トルクプレート90と一体に形成されているから、従来の技術で説明したようなコイルスプリングを用いることがなく、部品点数を減らして構成を簡単にできる。
(4)−3 撓みバネ93は、該トルクプレート90からほぼ垂直方向に立設され、操作部42の凹所42bに突入しているので、撓みバネ93を垂直方向に長く形成することができ、弾性変形量を大きくすることができる。
燃料キャップ10は、雄ネジ部21と雌ネジ部FNcとの係合により、約180゜という小さな回転角度で操作すればよく、何回も回転する操作が不要となり、装着作業が容易である。
(4)−4 トルクプレート90は、第1および第2スプリング片96,97により蓋体40とキャップ本体20との間にガタツキを生じることがない状態で正規の位置に位置決めされるので、製品間のバラツキを抑えて安定したクリック音特性・トルク特性が得られる。
図20は第2実施例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。第2実施例は、トルク伝達部による回転トルクを多段階で変動させるための手段として、トルク伝達リブ44Bの形状に特徴を有する。図20(A)に示すように、操作部42Bの下壁42Baには、トルク伝達リブ44Bが突設されている。トルク伝達リブ44Bは、撓みバネ93Bに当たる部位が上下方向に階段状に、つまり第1段部44Baと第2段部44Bbとを備えている。第1段部44Baおよび第2段部44Bbは、撓みバネ93Bの動きを規制する規制部材を構成しており、その押圧する箇所が第1段部44Baから第2段部44Bbへ移行するように形成されている。
第2実施例の構成において、操作部42Bが閉じる方向へ回転操作されると、図20(B)に示すように、トルク伝達リブ44Bの第1段部44Baが撓みバネ93Bの先端に当たって撓みバネ93Bを倒す。そして、撓みバネ93Bの傾く角度が大きくなるにつれて、操作部42Bからキャップ本体に伝達される回転トルクが増大する。さらに操作部42Bを回転すると、図20(C)に示すように、トルク伝達リブ44Bの第2段部44Bbが撓みバネ93Bの中程に当たって、撓みバネ93Bを倒す。
図21は操作部42Bの回転角度と回転トルクとの関係を説明する説明図である。図21の横軸が操作部42Bを操作した回転角度、縦軸が回転トルクをそれぞれ示す。実線が第2実施例(図20)を、2点鎖線が第1実施例(図10参照)をそれぞれ示す。ここで、回転角度RAaは、ストッパ21d(図3参照)がフィラーネックの始端部FNc1に当たる回転角度であり、回転角度RAaを越えると図20(B)の状態に、回転角度RAbを越えると図20(C)の状態になる。図21から分かるように、回転角度が0から回転角度RAaの範囲までは、ガスケットの圧縮量の増加により回転角度に比例して回転トルクが増加している。そして、第2実施例(実線)は、回転角度RAaを越えると、撓みバネ93Bが第1段部44Baで押され、さらに回転角度RAbを越えると、撓みバネ93Bが第2段部44Bbで押される。つまり、回転トルクは、回転角度RAaと回転角度RAbを境に段階的に上昇している。これに対して、第1実施例(2点鎖線)は、回転角度RAaを越えると、回転トルクが急激に増大している。
ここで、撓みバネ93Bのバネ定数について考察すると、図20(B)で示す第1段部44Baが撓みバネ93Bを撓ませるときのバネ定数Kaは全長Laで定まり、一方、図20(C)で示す第2段部44Bbが撓みバネ93Bを撓ませるときのバネ定数Kbは撓みバネ93Bの根元から第2段部44Bbが当たる長さLbで定まり、Kb>Kaである。
したがって、第2実施例では、回転角度が回転角度RAaを越えたときに、回転トルクが段階的に上昇し、急激に増加することがないから、使用者は、回転角度RAaの時点で燃料キャップの閉じ動作の完了と誤認することがなく、回転角度RAaを越えたときに操作を継続し、クリック音を確実に得ることができる。
図22は参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。参考例は、トルク伝達部の回転トルクを多段階で変動させるための手段として、撓みバネ93Cの構成に特徴を有する。図22に示すように、トルクプレート90Cの内周部には、撓みバネ93Cが形成されている。各撓みバネ93Cは、片持ち梁から形成されたアーム93Caと、アーム93Caの自由端から垂直方向に突設された押圧バー93Cbとを備えている。また、蓋体40Cの下面には、該蓋体40Cの中心に円筒形状の支持部47Cが形成され、その両側にトルク伝達リブ44C,44Cが形成されている。図23(A)の撓みバネ93Cなどを上方から見た図で示すように、支持部47Cは、アーム93Ca,93Caの間に挿入されるように下方まで突設されている。トルク伝達リブ44Cは、押圧バー93Cbの上端をそれぞれ押圧するように形成されている。
参考例の構成において、操作部42Cが閉じる方向へ回転操作されると、図23(B)に示すように、トルク伝達リブ44Cが撓みバネ93Cの押圧バー93Cbの先端を回転方向に押圧する。これにより、撓みバネ93Cのアーム93Caは、軸心方向に傾き、さらに支持部47Cに当たる。さらに、操作部を回転すると、図23(C)に示すように、アーム93Ca,93Caの中程に支持部47Cが当たって、アーム93Ca,93Caを折曲する。このとき、撓みバネ93Cのバネ定数は、アーム93Caが支持部47Cで屈曲するまではその全長が傾く片持ち梁の曲げ剛性で定まり、屈曲した後はアーム93Caを屈曲させる剛性で定まりかつその値が大きくなる。よって、撓みバネ93Cは、図21で説明したと同様な特性を得ることができる。
図24は他の参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。本参考例は、トルク伝達部の回転トルクを多段階で変動させるための手段として、撓みバネ93Dを渦巻き形状とした構成に特徴を有する。トルクプレートの内周部には、撓みバネ93Dが形成されている。この撓みバネ93Dは、渦巻き形状であり、バネ根元部93Daの付近で2カ所で反対回りに折り返されており、つまり、第1折り返し部93Dbと、第2折り返し部93Dcとで折り返されている。また、蓋体40Dの下面の中心部には、トルク伝達リブ44Dが形成されている。トルク伝達リブ44Dは、図25(A)の上方から見た図で示すように、撓みバネ93Dの終端93Deを押圧することにより、撓みバネ93Dを縮径させる。
上記参考例の構成において、操作部42Dが閉じ方向へ回転操作されると、図25(B)に示すように、トルク伝達リブ44Dが撓みバネ93Dの終端93Deを押して、撓みバネ93Dが縮径するように弾性変形する。このときの撓みバネ93Dのバネ定数は、渦巻き形状の全長で定まる。そして、図25(C)に示すように、第1折り返し部93Dbがバネ根元部93Daに当たると、バネ根元部93Daから第1折り返し部93Dbまでの動きが規制されるから、撓みバネ93Dのバネ定数は、終端93Deから第1折り返し部93Dbまでの長さで定まり、その値が大きくなる。したがって、撓みバネ93Dは、図21のようなバネ特性が得られる。
図26はさらに他の参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。本参考例は、トルク伝達部の回転トルクを多段階で変動させるための手段として、撓みバネ93Eを渦巻き形状とするとともにバネ定数を3段階とした構成に特徴を有する。トルクプレート90Eの内周部には、撓みバネ93Eが形成されている。この撓みバネ93Eは、渦巻き形状であり、根元から約180゜および約360゜の位置に、第1屈曲部93Eaおよび第2屈曲部93Ebが形成されている。また、蓋体40Eの下面には、トルク伝達リブ44Eが突設されており、このトルク伝達リブ44Eが撓みバネ93Eの終端93Eeに連結されている。さらに、第1および第2屈曲部93Ea,93Ebに対向した位置には、キャップ本体の上部に一体に形成された規制突起25Ea,25bが突設されている。
上記参考例の構成において、図27(A)に示すように、操作部42Eが閉じ方向へ回転操作されると、トルク伝達リブ44Eが撓みバネ93Eの終端93Eeを捻って撓みバネ93Eを縮径するように弾性変形させる。このときの撓みバネ93Eのバネ定数は、渦巻き形状の全長で定まる。そして、図27(B)に示すように、第1屈曲部93Eaが規制突起25Eaに当たると、根元から第1屈曲部93Eaまでの動きが規制されるから、撓みバネ93Eのバネ定数は、終端93Eeから第1屈曲部93Eaまでの長さで定まり、その値が大きくなる。さらに、図27(C)に示すように第2屈曲部93Ebが規制突起25Ebに当たると、根元から第2屈曲部93Ebまでの動きが規制されるから、撓みバネ93Eは図27(D)のように弾性変形し、撓みバネ93Eのバネ定数は、終端93Eeから第2屈曲部93Ebまでの長さで定まり、その値がさらに大きくなる。したがって、撓みバネ93Eは、バネ定数を3段階で変化する構成を得ることができる。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(5)−1 上記実施例では、自動車の燃料タンクに使用される燃料キャップに適した構成について説明したが、これらに限らず、他のキャップ、例えば、ラジエータタンクのキャップに用いてもよい。
(5)−2 上記実施例は、撓みバネ93は、トルクプレート90から突設した構成について説明したが、これに限らず、蓋体40の下面から突設してもよい。この場合には、蓋体は、大きなスプリング力を生じることができるポリアセタールから形成することが好ましい。
(5)−3 クリック音発生部84は、2箇所形成したが、これに限らず、クリック音の発生を好適に実現できる構成であれば、1箇所または3箇所以上であってもよい。
(5)−4 燃料キャップは、その回転操作によるガスケットにねじり力を加える構成であるが、撓み方向(回転軸の方向)に力を加えるのであれば、上下方向への操作力で閉じる構成であってもよい。
(5)−5 ガスケットのゴム材料は、上述したフッ素ゴムに限定されず、ほかの材料、例えば、NBR・PVC等のエラストマーなどを各種の材料を用いることができる。
本発明の一実施の形態にかかる燃料キャップ10を示す半断面図である。 燃料キャップ10がフィラーネックFNに螺着されて注入口FNbを閉じている状態を説明する説明図である。 燃料キャップ10がフィラーネックFNに装着される前の状態を説明する斜視図である。 燃料キャップのシール保持部24に装着されたガスケットGSの付近を拡大して示す断面図である。 燃料キャップ10を閉じるときのガスケットGSの圧縮される過程を説明する説明図である。 ガスケットGSの撓み代と反力との関係を示すグラフである。 ガスケットの撓み代とシール面圧との関係を示すグラフである。 蓋体40とキャップ本体20の上部とにわたって設けられたトルク機構80を示す分解斜視図である。 トルク機構80を上方から示す説明図である。 トルク伝達部82の第1伝達機構の動作を説明する説明図である。 クリック音発生部84の動作を説明する説明図である。 図8の要部を示す斜視図である。 燃料キャップ10の側部を示す断面図である。 トルクプレート90の周辺部を説明する説明図である。 第1スプリング片96および第2スプリング片97の作用を説明する説明図である。 トルク機構80の動作を説明する説明図である。 図16に続く動作を説明する説明図である。 図17に続く動作を説明する説明図である。 図18に続く動作を説明する説明図である。 第2実施例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。 操作部42Bの回転角度と回転トルクとの関係を説明する説明図である。 参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。 参考例の動作を説明する説明図である。 他の参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。 他の参考例の動作を説明する説明図である。 さらに他の参考例にかかるトルク伝達部の要部を説明する説明図である。 さらに他の参考例の動作を説明する説明図である。
符号の説明
10...燃料キャップ
20...キャップ本体(閉止体)
20a...外管体
20b...弁室形成体
21...雄ネジ部
21a...ネジ山
21b...ネジ溝
21c...始端部
21d...ストッパ
22...フランジ部
22a...上面
22b...係合突部
23...本体側係合部
23a...押圧突部
23b...押圧突部
23c...ガイド段
24...シール保持部
24a...第1シール壁面
24b...ストッパ段部
24c...第2シール壁面
24d...シール下面
24e...シール凹所
25...弁室
30...内蓋
40...蓋体
41...上壁
42...操作部
42a...下壁
42b...凹所
43...側壁
43a...係合突部
44...トルク伝達リブ
45...クリック用係合部
45a...押圧面
45b...傾斜面
46...ガイド突部
50...調圧弁
80...トルク機構
82...トルク伝達部
84...クリック音発生部
90...トルクプレート
91...トルク本体
91a...アーム支持部
91b...外環部
91c...連結部
92...ガイド突起
93...撓みバネ
93a...係合端
94...クリック用アーム
94a...アーム本体
94b...支持根元
94c...クリック用係合突部
94c1...垂直壁
94c2...傾斜面
95...リブ用ガイド部
95a...押圧端
95b...押圧端
96...第1スプリング片
96a...アーム
96b...押圧突起
97...第2スプリング片
97a...アーム本体
97b...押圧突起
97c...切欠
98...プレート係合部
98a...係合爪
98b...切欠
99...装着部
99a...係合爪
99b...係合凹所
42B...操作部
42Ba...下壁
44B...トルク伝達リブ
44Ba...第1段部
44Bb...第2段部
93B...撓みバネ
40C...蓋体
42C...操作部
44C...トルク伝達リブ
47C...支持部
90C...トルクプレート
93C...撓みバネ
93Ca...アーム
93Cb...押圧バー
40D...蓋体
42D...操作部
44D...トルク伝達リブ
93D...撓みバネ
93Da... バネ根元部
93Db...第1折り返し部
93Dc...第2折り返し部
93De...終端
25Ea,25b...規制突起
40E...蓋体
42E...操作部
44E...トルク伝達リブ
90E...トルクプレート
93E...撓みバネ
93Ea...第1屈曲部
93Eb...第2屈曲部
93Ee...終端
FN...フィラーネック(開口形成部材)
FNb...注入口(タンク開口)
FNb...注入口
FNc1...始端部
FNc...雌ネジ部
FNf...シール面
GS...ガスケット
GSa...ガスケット本体
GSb...スリット
GSc...第1リップ
GSd...第2リップ
GSe...連結部
GSf...回り止め部
GSh...ゲート端
Gp...ギャップ

Claims (7)

  1. タンク開口を閉じるとともに、該タンク開口の周辺部に設けた開口側係合部と係合するキャップ装置において、
    上記タンク開口を封止するとともに、所定角度回転することにより上記開口側係合部に係合するキャップ側係合部を有する閉止体と、
    上記閉止体の上部に回転可能かつ上部を覆うように装着された蓋体(40)と、該蓋体(40)の上面から凹所(42b)を形成するように突設された操作部(42)とを有し、上記タンク開口の閉じる方向または開く方向へ上記閉止体を開閉させるための操作機構と、
    上記操作機構と上記閉止体との間に回転可能に介在しトルクプレート(90)を有し、上記閉じ方向または開き方向への回転トルクを上記閉止体に伝達するトルク機構(80)と、
    を備え、
    上記トルク機構(80)は、
    上記蓋体(40)に突設された第1クリック係合部と、上記トルクプレート(90)に形成されかつ上記第1クリック係合部に係合する第2クリック係合部とを備え、上記操作機構の閉じ方向への操作により、上記操作機構と上記閉止体とが相対的に所定角度回転したときに、上記第1クリック係合部と上記第2クリック係合部とが係合状態から係脱して初期位置から係脱位置に移行することによりクリック音を生じるクリック音発生部と、
    上記蓋体(40)の凹所(42b)の下壁(42a)であり、該蓋体(40)の中心軸から径方向外方へ所定距離離れて突設されたトルク伝達リブ(44)と、上記トルクプレート(90)からほぼ垂直方向に弾性変形可能に立設され、かつ上記中心軸から上記所定距離だけ離れて配置され、その先端が上記トルク伝達リブ(44)に係合するとともに弾性変形が大きくなるにつれてスプリング力を増大する撓みバネ(93)とを有するトルク伝達部と、
    を備え、
    上記撓みバネ(93)は、上記操作機構の閉じ方向への回転に伴って弾性的に撓みつつ上記所定の回転トルクを上記閉止体に伝達するとともにスプリング力を蓄積し、上記操作機構に加えられる閉じ方向への回転トルクが除かれたときに、該蓄積されたスプリング力により上記クリック音発生部を上記係脱位置から上記初期位置へ復帰させるように構成されていること、
    を特徴とするキャップ装置。
  2. 請求項1に記載のキャップ装置において、
    上記第1クリック係合部は、上記トルクプレート(90)に片持ち梁から形成されクリック用係合突部(94c)を有するクリック用アーム(94)であり、上記第2クリック係合部は、上記操作機構に形成されているクリック用係合部(45)であるキャップ装置。
  3. 請求項1に記載のキャップ装置において、
    上記トルク機構は、上記閉止体が上記タンク開口を閉じるときの限界トルクを越えないように上記閉止体の回転止めをするストッパ機構を備えたキャップ装置。
  4. 請求項3に記載のキャップ装置において、
    上記ストッパ機構は、上記閉止体に突設され、上記開口側係合部に係合することで該閉止体の回転を止めるように突設されたストッパ(21d)を備えているキャップ装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載のキャップ装置において、
    上記撓みバネは、上記ストッパ機構により上記閉止体の回転が止められた後に、上記操作機構に加えられる回転トルクの増大につれて、バネ定数を大きくするように形成されているキャップ装置。
  6. 請求項5に記載のキャップ装置において、
    上記トルク伝達部は、上記撓みバネの部分的な動きを規制する規制部材を備え、該規制部材が撓みバネの動きを規制することにより上記バネ定数を段階的に変えるように構成したキャップ装置。
  7. 請求項6に記載のキャップ装置において、
    上記規制部材は、上記撓みバネ(93B)を押圧する箇所に形成された第1段部(44Ba)および該第1段部(44Ba)より上記操作機構の回転角度が大きい位置で上記撓みバネ(93B)を押圧する第2段部(44Bb)であるキャップ装置。

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