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JP4618078B2 - 引出しキャビネット - Google Patents
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本願発明は、引出しキャビネットに関する。
引出しを上下に備えた引出しキャビネットでは、一般に、引出しの前板に取っ手が設けられるか、前板の上端縁部に手掛かり部が設けられるかして、引出しの引出操作が容易になるようにしている。その一方で、取っ手および手掛かり部はデザイン上の障害になるため、取っ手および手掛かり部のないすっきりしたデザインの引出しキャビネットを実現可能とする引出し装置が提案されている(特許文献1)。
特開2004−65701号公報
特許文献1に記載された引出し装置は、引出しを所定位置まで閉めることによりそれ以降は収納位置へ自動的に引出しが閉まり、収納位置にある引出しを押し込み操作すると、それ以降は所定位置まで自動的に引出しが開くようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載された引出し装置は、高機能である一方で構造がやや複雑になっていて、取っ手および手掛かり部のない引出しキャビネットを実現するのに好適であるとはいい難い。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、取っ手および手掛かり部がなくとも引出しを楽に引き出すことのできる引出しキャビネットを簡単な構造により実現することを課題としている。
本願発明は、上記の課題を解決するために、第1に、キャビネット本体に設けられた引出し用レールの奥側の端部が下方に傾斜し、この下方に傾斜する引出し用レールの奥側の端部に弾発部材が設けられた引出しキャビネットであって、引出しには、レールが設けられてなく、後部に走行ローラーが設けられており、この走行ローラーは、前記弾発部材の先端に接触可能とされ、走行ローラーが引出し用レールの奥側の端部に移動し、弾発部材と接触する時点で引出しは移動を停止し、閉じた状態となり、引出しを開ける際には、閉じた状態において引出しの前板を後方へ押し、走行ローラーを通じて弾発部材に弾発力を発生させ、発生した弾発力が開放することにより引出しが前方に押し出されて開くことを特徴としている。
本願発明は、第2に、キャビネット本体に設けられた引出し用レールの奥側に下方にくぼむ凹部が設けられ、断面くの字型の形状を有する方向指示治具が凹部の上部に回動自在に配設され、方向指示治具における引出し用レールの奥側の一片部に重りが設けられ、方向指示治具は、通常、重りが設けられた一片部が引出し用レールに接して配置され、引出しの後端に対向するキャビネット本体の背板に弾発部材が設けられた引出しキャビネットであって、引出しに設けられた走行ローラーが引出し用レールの凹部に落ち込む時点で引出しは移動を停止し、閉じた状態となり、引出しを開ける際には、閉じた状態において引出しの前板を後方へ押し、この時加わる外力によって、走行ローラーが方向指示治具を押し上げ、回動させると同時に、引出しの後端が弾発部材に接触して押し縮め、弾発部材に弾発力を発生させ、弾発部材に発生した弾発力が開放することにより、引出しが前方に押し出され、通常状態に復帰している方向指示治具の上を走行ローラーが乗り上がり、引出し用レールに乗り移って引出しが開くことを特徴としている。
本願の第1の発明によれば、閉まっている引出しの前板を後方に押すことにより引出しは前方に押し出されて開き、引出しの引出操作が容易になっている。取っ手および手掛かり部のない引出しを開けるための構造は、主に、引出し用レールの奥側の下方に傾斜する端部とこの端部に設けられる弾発部材とによって構成され、構造が簡単になっている。
本願の第2の発明によれば、閉まっている引出しの前板を後方に押すことにより引出しは前方に押し出されて開き、引出しの引出操作が容易になっている。取っ手および手掛かり部のない引出しを開けるための構造は、主に、引出し用レールに設けられた凹部と、凹部の上部に回動自在に設けられた方向指示治具と、引出しの後端に対向してキャビネット本体の背板に設けられた弾発部材とにより構成され、構造が簡単になっている。
図1(a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本願発明の引出しキャビネットの一実施形態を引出しの開閉状態とともに示した要部断面図である。
本実施形態では、キャビネット本体1の内側面に引出し2の開閉をガイドする引出し用レール3が設けられている。引出し用レール3は、キャビネット本体1の前端から内側に向かって延びている。前端部にはガイドローラー4を備え、奥側の端部5は下方に傾斜している。この下方に傾斜する引出し用レール3の奥側の端部5には、コイルバネ等の弾発部材6が設けられている。引出し2には、レールが設けられてなく、後部に走行ローラー7が設けられており、走行ローラー7は、ガイドローラー4にともなわれて引出し用レール3に乗り、引出し用レール3に沿った走行が可能とされている。
引出し2を閉める際には、図1(b)に示したように、前板8を後方に押し、引出し2を後方に移動させる。走行ローラー7が、下方に傾斜する引出し用レール3の奥側の端部5に移動し、走行ローラー7が弾発部材6の先端に接触すると、引出し2の移動が停止する。走行ローラー7がより下方に移動しようとする力と弾発部材6の弾発力がつり合うためである。
引出し2を開ける際には、図1(c)に示したように、閉じた状態にある引出し2の前板8を少し後方に押す。この時加わる外力によって走行ローラー7は引出し用レール3のより奥側へと移動し、弾発部材6を押し縮める。弾発部材6に走行ローラー7を押し上げる向きの弾発力が発生する。
外力が解除されると、弾発部材6に発生した弾発力が開放し、図1(d)に示したように、弾発部材6は走行ローラー7を押し戻す。走行ローラー7は、引出し用レール3に沿って前方に移動し、引出し2が前方に押し出されて開く。
以上のように、本実施形態では、引出し2に設けられた走行ローラー7が、下方に傾斜する引出し用レール3の奥側の端部5に移動し、端部5に設けられた弾発部材6に接触する時点で引出し2は閉まる。引出し2を開ける際には、閉じた状態において引出し2の前板8を少し後方に押すことにより、走行ローラー7を通じて弾発部材6に弾発力を発生させ、発生した弾発力の開放によって走行ローラー7を引出し用レール3に沿って前方に押し戻し、引出し2を前方に押し出し、引出し2が開く。取っ手および手掛かり部がなくとも引出し2を容易に閉め、また、開けることができる。引出し2の引出操作は、引出し2の前板8を少し後方に押すという簡易なものである。しかも、取っ手および手掛かり部のない引出し2を開けるための構造は、主に、引出し用レール3の奥側の下方に傾斜する端部5と端部5に設けられる弾発部材6とによって構成され、簡単なものになっている。
図2(a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本願発明の引出しキャビネットの別の実施形態を引出しの開閉状態とともに示した要部断面図である。
本実施形態では、キャビネット本体1の内側面に設けられた引出し用レール3の奥側に下方にくぼむV字型の凹部9が設けられている。凹部9の上部には、断面くの字型の形状を有する方向指示治具10が設けられている。
図3は、図2に示した方向指示治具を拡大して示した断面図である。
方向指示治具10は、断面がくの字型の形状を有する部材であり、一片部11に複数の重り12が設けられている。また、くの字型に折れ曲がる部分は回動軸13により軸支されている。
このような方向指示治具10は、図2に示したように、重り12の付いた一片部11が引出し用レール3の奥側に配置されて、凹部9の上部に回動自在に配設されている。一片部11には重り12が付いているので、方向指示治具10は、図2(a)に示したように、通常、一片部11が引出し用レール3の下側に接するように配置される。
また、本実施形態では、引出し2の後端に対向するキャビネット本体1の背板14にコイルバネ等の弾発部材6が設けられている。
引出し2を閉める際には、図2(a)に示したように、前板8を押し、引出し2を後方に移動させる。走行ローラー7が引出し用レール3に沿って奥側に移動し、凹部9に落ち込むと、引出し2の移動は停止し、閉じた状態となる。
引出し2を開ける際には、図2(b)に示したように、前板8を少し後方に押す。この時加わる外力によって、走行ローラー7は、方向指示治具10の一片部11を押し上げ、方向指示治具10を、図3に示した回動軸13を中心として上方に回動させ、引出し用レール3のより奥側に移動する。同時に、引出し2の後端が弾発部材6の先端に接触し、弾発部材6を後方に押し縮める。弾発部材6に弾発力が発生する。
走行ローラー7が、凹部9を乗り越え、引出し用レール3の奥側に移動すると、方向指示治具10は、図2(c)に示したように、一片部11に設けられた重り12の重さによって下方に回動し、通常状態に戻る。
外力が解除されると、弾発部材6に発生した弾発力が開放し、弾発部材6は引出し2を前方に押し出す。その結果、走行ローラー7は、方向指示治具10の一片部11に乗り上がり、前方に移動する。重り12の付いていない他方の片部に走行ローラー7が乗ると、方向指示治具10には引出し2の重さが加わるため、図2(d)に示したように、方向指示治具10は下方に回動する。走行ローラー7は、このように回動する方向指示治具10の上を通過して引出し用レール3に乗り移り、引出し用レール3に沿って前方に移動する。引出し2が開く。
以上のように、本実施形態では、引出し2に設けられた走行ローラー7が、引出し用レール3に設けられた下方にくぼむ凹部9に落ち込むことにより、引出し2は閉まる。引出し2を開ける際には、閉じた状態において引出し2の前板8を少し後方に押すことにより、走行ローラー7が凹部9を乗り越え、方向指示治具10を回動させ、引出し用レール3の奥側に移動すると同時に、引出し2の後端が弾発部材6を押し縮め、弾発部材6に弾発力が発生する。発生した弾発力の開放によって、引出し2は前方に押し出され、走行ローラー7は方向指示治具10の上に乗り上がり、回動させて引出し用レール3に乗り移り、前方に移動するため、引出し2が開く。取っ手および手掛かり部がなくとも引出し2を容易に閉め、また、開けることができる。引出し2の引出操作は、引出し2の前板8を少し後方に押すという簡易なものである。しかも、取っ手および手掛かり部のない引出し2を開けるための構造は、主に、引出し用レール3に設けられた凹部9と、凹部9の上部に回動自在に設けられた方向指示治具10と、引出し2の後端に対向してキャビネット本体1の背板14に設けられた弾発部材6とにより構成され、簡単なものになっている。
(a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本願発明の引出しキャビネットの一実施形態を引出しの開閉状態とともに示した要部断面図である。 (a)(b)(c)(d)は、それぞれ、本願発明の引出しキャビネットの別の実施形態を引出しの開閉状態とともに示した要部断面図である。 図2に示した方向指示治具を拡大して示した断面図である。
符号の説明
1 キャビネット本体
2 引出し
3 引出し用レール
4 ガイドローラー
5 端部
6 弾発部材
7 走行ローラー
8 前板
9 凹部
10 方向指示治具
11 一片部
12 重り
13 回動軸
14 背板

Claims (2)

  1. キャビネット本体に設けられた引出し用レールの奥側の端部が下方に傾斜し、この下方に傾斜する引出し用レールの奥側の端部に弾発部材が設けられた引出しキャビネットであって、引出しには、レールが設けられてなく、後部に走行ローラーが設けられており、この走行ローラーは、前記弾発部材の先端に接触可能とされ、走行ローラーが引出し用レールの奥側の端部に移動し、弾発部材と接触する時点で引出しは移動を停止し、閉じた状態となり、引出しを開ける際には、閉じた状態において引出しの前板を後方へ押し、走行ローラーを通じて弾発部材に弾発力を発生させ、発生した弾発力が開放することにより引出しが前方に押し出されて開くことを特徴とする引出しキャビネット。
  2. キャビネット本体に設けられた引出し用レールの奥側に下方にくぼむ凹部が設けられ、断面くの字型の形状を有する方向指示治具が凹部の上部に回動自在に配設され、方向指示治具における引出し用レールの奥側の一片部に重りが設けられ、方向指示治具は、通常、重りが設けられた一片部が引出し用レールに接して配置され、引出しの後端に対向するキャビネット本体の背板に弾発部材が設けられた引出しキャビネットであって、引出しに設けられた走行ローラーが引出し用レールの凹部に落ち込む時点で引出しは移動を停止し、閉じた状態となり、引出しを開ける際には、閉じた状態において引出しの前板を後方へ押し、この時加わる外力によって、走行ローラーが方向指示治具を押し上げ、回動させると同時に、引出しの後端が弾発部材に接触して押し縮め、弾発部材に弾発力を発生させ、弾発部材に発生した弾発力が開放することにより、引出しが前方に押し出され、通常状態に復帰している方向指示治具の上を走行ローラーが乗り上がり、引出し用レールに乗り移って引出しが開くことを特徴とする引出しキャビネット。
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