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JP4621138B2 - カーテン塗装装置 - Google Patents
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本発明は,液膜からなるカーテンを落下させ,走行する板の表面に膜を塗装するカーテン塗装装置に関するものである。
カーテン塗装方法においては,カーテン塗装装置によって液膜を形成し,液膜をカーテンとして自由落下させ,走行する板状にカーテンを衝突させ,板の表面に膜をコーティングすることができる。特許文献1には,カーテンを複数層の液膜として形成し,走行する板の表面に複数層の膜を塗装するカーテン塗装方法が記載されており,特に多層写真材料の製造を取り扱っている。
カーテン塗装装置から自由落下するカーテンは,カーテンの幅方向端部を拘束せずにそのまま自由落下させると,下方に行くに従ってカーテン幅が狭まる縮流を生じる。そこで,カーテンの幅方向端部はカーテンガイドによって規制され,自由落下中におけるカーテンの幅が所定の幅に保持される。カーテンガイドは,カーテン塗装装置のカーテン流下位置のカーテン幅両端部から吊り下げられる。特許文献2にはカーテンガイドとして,球状チェーンから形成された可撓性ネックイン防止部材が垂下され,ネックイン防止部材の下端に錘が取り付けられたものが記載されている。
板への塗装位置において,カーテンの幅が板の幅と同等あるいは板の幅よりも狭い場合,板の表面に塗装された膜の厚さが幅方向端部において厚くなる傾向があり,膜厚の均一性が保たれない場合がある。それに対し,板への塗装部位においてカーテンの幅を板の幅よりも広くすると,板に塗装される膜の厚さは幅方向で均一にすることができる。
カーテンの幅を板の幅よりも広くする場合,板の幅両端の外側に位置するカーテン部分は板の下方に落下することとなる。板の下方には落下したカーテンを受けるためのパンが設けられる。そこで,自由落下カーテンの幅端部を案内するカーテンガイドについても,その下端部は板の位置よりも下方に位置することとなる。特許文献3は,鋼板をスライドホッパー型カーテン塗装装置によって塗装を行う装置に関するものであり,カーテンガイドとしてのチェーン状のカーテンガイドが設けられ,カーテンガイドの間隔が塗装材料よりも広いことを特徴としている。そこで,カーテンガイドは鋼板下方の塗料パンの底部まで垂らしている。
カーテンの幅が板の幅よりも広い場合,板の幅両端より外側の落下するカーテン部分については,カーテンが単一層の液膜であれば,回収してカーテン液膜原料として再使用することができる。ところが,特許文献1に記載のように複数層の液膜を塗装する場合,板の幅両端の外側に落下するカーテン部分においてもカーテンが複数層の液膜であるため,これを回収しても2種以上の異なる組成物の混合物となり,カーテン液膜原料として再使用することができない。
特許文献4に記載の発明においては,カーテンを構成する複数層の液膜のうち,1つの層がウエブ(板)の幅よりも大であり,他の層はウエブを溢れ出ない幅を有する。これにより,ウエブの縁から溢れ出る液膜は単一層であるため,この溢れ出る組成物を収集し,同一組成の層の液供給原料中に再循環させることができるとしている。ここでは,ウエブの幅よりも大であってカーテン幅と同等の幅を有する層を幅広層,ウエブを溢れ出ない幅を有する層を幅狭層と呼ぶこととする。
特公昭49−24133号公報 特開2001−246300号公報 特開平6−190323号公報 特公昭62−47075号公報
カーテン塗装装置を用いて連続帯鋼表面に塗装を行う場合,帯鋼のロット変更部についても両ロットの帯鋼端部同士を溶接することによって連続的に塗装が行われる。そのようなロット変更部については,帯鋼の幅や塗装の仕様も変更になることが多く,カーテン幅やカーテン膜厚を変更する必要がある。このような変更の途中においては,カーテン塗装装置から帯鋼の上に落下する塗液が帯鋼表面に付着するのを防止するため,カーテン塗装装置と帯鋼との間にシャッターを配置すると便利である。また,2層以上の多層膜をカーテン塗装装置で塗装する場合,各層の膜厚を測定する必要から,カーテン塗装装置と帯鋼との間にシャッターを配置する場合がある。
上記目的のために配置されるシャッターは,カーテン全幅の塗液を受ける必要から,シャッターの幅はカーテンの幅よりも広く,かつカーテン塗装装置と帯鋼との間に配置される。ところで,カーテン幅が帯鋼の幅よりも広い場合,上述のとおりカーテン幅両端に配置されるカーテンガイドは,その下端部が帯鋼の位置よりも下方に配置される。従って,シャッターをカーテン塗装装置と鋼帯との間に挿入しようとしても,カーテンガイドが邪魔をしてシャッターを挿入することができない。
カーテンガイド5を上昇させることができれば,カーテン塗装装置1と板7との間が空くので,その空間にシャッターを挿入することが可能となる。図5(a)に示すように,カーテンガイド5の下方先端(錘5b)を紐17によって上方に吊り上げると,カーテンガイドの途中部分(可撓性部材5a)が下方にたるんで残存し,このたるみ部分において塗料がぼた落ちしてしまい,板の表面を汚染することとなる。また,図5(b)に示すように,カーテンガイド5の下方先端(錘5b)を紐17によって横方向に向けて上昇させると,カーテンガイドの途中部分がたるむ事態は回避できるが,かえって塗料を周辺にまき散らすこととなり,同じく板の表面を汚染することとなる。
本発明は,自由落下カーテンの幅両端を案内するカーテンガイドを有するカーテン塗装装置において,カーテン塗装装置と被塗装材料との間にシャッターを挿入することのできるものを提供することを目的とする。
即ち,本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)液膜カーテンを自由落下させ,走行する板7の表面に膜を塗装するカーテン塗装装置1において,自由落下カーテン6の幅両端を案内するカーテンガイド5と,カーテンガイド5を昇降する昇降装置8とを有し,カーテンガイド5は可撓性の長尺材料5aが吊り下げられたものであり,カーテンガイド5の上方に配置された昇降装置8の下端部がカーテンガイド5の中間位置に接続され,昇降装置8によってカーテンガイド5が上方に上昇可能であることを特徴とするカーテン塗装装置。
(2)カーテンガイド5はその下方先端に錘5bを有し,昇降装置8のうちカーテンガイドの中間位置に接続された部分は収納ガイド10を通して配置され,収納ガイド10の下端部はカーテン塗装装置1のカーテン落下部位よりも下方に突き出ていることを特徴とする上記(1)に記載のカーテン塗装装置。
(3)カーテン塗装装置1はスライドカーテン塗装装置であり,カーテンガイド5の上端はスライド3の幅両端より幅方向内側部分から吊り下げられ,収納ガイド10はスライド3の幅両端の幅方向外側に接して設けられていることを特徴とする上記(2)に記載のカーテン塗装装置。
(4)さらにカーテン塗装装置1と板7との間に挿入して塗装液を受けることのできるシャッター9を有し,シャッター9をカーテン塗装装置1の下方に挿入するに際し,昇降装置8でカーテンガイド5を上方に上昇させることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のカーテン塗装装置。
本発明は,カーテン塗装装置のカーテンガイドが上方に上昇可能であり,カーテン塗装装置と被塗装材料との間にシャッターを挿入することが可能であると同時に,昇降装置の下端部がカーテンガイドの中間位置に結束されているので,塗装のまき散らしやぼた落ちを発生させずにカーテンガイドを上昇させることができる。
本発明は,1又は2以上のスリットから塗料の膜を吐出し,この膜を自由落下カーテンとして落下させ,移動する板の上に塗布して膜を形成するカーテン塗装装置であれば,どのような方法,装置を用いても構わない。
本発明のカーテン塗装装置1として図1に示すようなスライドカーテン塗装装置を用いることができる。スライドカーテン塗装装置は1又は2以上のスリット2を有し,各スリット2から塗料を吐出させると,吐出した塗料は液膜となり,単層膜又はスリットの数に対応する多層膜となった膜液はスライド3に沿って流下し,スライド端4においてスライド3から離れ,液膜カーテン6として自由落下する。スライドカーテン塗装装置1の下方には,カーテン塗装を行う対象物としての板7が走行している。板7の表面に落下した液膜カーテン6は,単層又は多層の状態を保持したまま板7の表面に付着し,板7の表面に塗膜が形成される。
他のカーテン塗装方法としては,複数の近接するスリットから塗料を吐出してスライドを用いずに多層膜を形成するダイコータ装置等を用いることができ,自由落下カーテンを用いて多層塗膜を同時に形成できる点ではスライドカーテン塗装装置と同等である。
以下,スライドカーテン塗装装置を用い,連続した金属板の表面に塗層を行う場合を例にとって説明を行う。
スライドカーテン塗装装置1は1又は2以上のスリット2を有し,各スリット2から塗料を吐出させると,吐出した塗料は液膜となり,スライドに沿って流下する。例えば図1に示すような3個のスリットを有するスライドカーテン塗装装置において,第1のスリット2aから吐出した液膜は,第2のスリット2bの位置までスライド上を流下して第2のスリット2bから吐出した液膜に接して2層の液膜を形成し,さらにその2層の液膜は第3のスリット2cまで流下して第2のスリット2cから吐出した液膜に接して3層の液膜を形成する。スライド3の上に形成された液膜は,最上層に第1のスリット2aから吐出された液膜,次の層に第2のスリット2bから吐出された液膜,最下層に第3のスリット2cから吐出された液膜の順で層状に形成される。スライド3上の液膜の幅端部はエッジガイド11によってガイドされる。3層の液膜はスライド2に沿って流下し,スライド端4においてスライド3から離れ,3層の多層膜カーテン6として自由落下する。カーテン6の幅端部はカーテンガイド5によって案内される。スライドカーテン塗装装置の下方には,カーテン塗装を行う対象物としての金属板7が走行している。金属板の表面に落下した多層膜カーテンは,多層の状態を保持したまま金属板の表面に付着し,金属板の表面に複数層の塗膜が形成される。
図1に示す金属板走行方向22の方向に金属板が走行する場合,第3のスリット2cから吐出された液膜が金属板7に最も近い最下層を形成し,第1のスリット2aから吐出された液膜が最上層を形成する。金属板走行方向が図1に示す方向と逆であれば,金属板7の上の液膜の積層順序は逆になる。
前述のとおり,カーテン塗装装置1を用いた場合,図1に示すように,板7への塗装部位においてカーテン6の幅を板7の幅よりも広くすると,板7に塗装される膜の厚さは幅方向で均一にすることができる。
前述のとおり,カーテン塗装装置1から自由落下するカーテン6は,カーテン6の幅方向端部を拘束せずにそのまま自由落下させると,下方に行くに従ってカーテン幅が狭まる縮流を生じる。そこで,カーテン6の幅方向端部はカーテンガイド5によって規制され,自由落下中におけるカーテンの幅が所定の幅に保持される。カーテンガイド5は,カーテン塗装装置のカーテン流下位置(スライドカーテン塗装装置であればスライド端4)のカーテン幅両端部から吊り下げられる。カーテンガイド5として,一般的には可撓性を有しない材料を用いることもできるが,本発明では可撓性を有する長尺材料(可撓性部材5a)によってカーテンガイド5を構成する。図1(b)に示すチェーン,図1(c)に示す球状チェーン,紐などを用いることができる。カーテンガイド5の下方先端には錘5bを配置し,これによってカーテンガイド5の吊り下げ状況を安定化させることができる。カーテン幅が塗装される板の幅よりも狭い場合,カーテンガイドの下端部は板表面ぎりぎりの位置に配置される。カーテン幅が塗装される板の幅よりも広い場合,図1に示すようにカーテンガイド5の下端部は板表面よりもさらに下方に配置される。
本発明はカーテンガイド5を昇降する昇降装置8を有する。図2に基づいて動作を説明する。カーテンガイド5の上方に配置された昇降装置8の下端部がカーテンガイド5の中間位置(接続部12)に接続され,昇降装置8によってカーテンガイド5が上方に上昇可能である。昇降装置8は,カーテンガイド5に接続するワイヤー部8aと,このワイヤーを巻き上げる巻き上げ部8bを有することができる。ワイヤー部8aの下端がカーテンガイドの中間位置の接続部12に接続される。
ワイヤー部8aを巻き下げた状態では,図2(a)(b)に示すように,カーテンガイド5は昇降装置8に拘束されず,スライド端4から吊り下がった状態を保持する。巻き上げ部8bの動作によってワイヤー部8aを巻き上げると,カーテンガイド5の接続部12が上方に移動し,それにつれてカーテンガイド5が全体として上方に上昇する(図2(c)(d))。
カーテンガイド5が十分に巻き上げられた状態では,図2(e)に示すように,カーテンガイド5の可撓性を有する可撓性部材5aはすべてスライド端4よりも上方に移動し,カーテンガイド下端の錘5bがスライド端4付近に位置するようになる。この状態で,自由落下カーテンにとってはカーテンガイド5が全く存在しないと等しい状況になるので,安定した縮流を形成し,図5(a)に示す場合のような塗料のぼた落ち,図5(b)に示すような塗料のまき散らしは発生しない。
カーテンガイドを十分に巻き上げた状態においては,図2(e)(f)に示すように,カーテン塗装装置1と金属板7との間に障害物がなくなるので,その空間にシャッター9を配置し,落下するカーテン6あるいは塗料をシャッター9で受けることができる。
例えば,金属板の塗装に際し,塗装開始前には,図2(e)(f)に示すように,カーテン塗装装置1と金属板7との間にシャッター9を配置し,カーテンのすべてをシャッター9によって回収廃棄する。連続帯鋼の塗装に際しては,コイルの途中で塗装仕様が変わることがある。カーテン塗装装置1の下にシャッター9を設けることで,隣の別仕様の帯鋼に塗料が飛散するのを防止し,併せてスレッチングコイルへの塗料飛散を防止することができる。帯鋼の溶接点が過ぎた後,シャッター9を移動し,金属板7への塗装を開始する。
また,操業トラブルなどで金属板の移動が急停止あるいは急減速した場合,金属板表面の塗装厚が異常に厚くなるのを防止するため,カーテン塗装装置からのカーテン落下を停止する必要が生じる。しかし,カーテン塗装装置1のスリット2からの塗料吐出を停止しても,カーテン落下をただちに完全に停止することはできず,塗料がスライド端4からぼた落ちすることとなる。このような場合,本発明の昇降装置8でカーテンガイド5を上昇させた上でシャッター9をカーテン塗装装置下部に挿入すれば,停止した金属板上への塗料のぼた落ちを防止することが可能となる。
カーテンガイド5に昇降装置8のワイヤー部8aを接続する中間位置(接続部12)としては,カーテンガイド5を十分に上昇させた状態において,カーテンガイド下端の錘5bがスライド端4の位置まで上昇し,かつカーテンガイドの可撓性部材(5a)が露出してぶらぶらしない程度の位置であればよい。可撓性部材5aのちょうど中間点を接続部12とすると好ましい。
本発明の昇降装置8は,図3に示すように収納ガイド10を設置することができる。収納ガイド10は,筒状の形状を有し,収納ガイド10の中に昇降装置8のワイヤー部8aが配置される。ワイヤー部8aを巻き上げると,昇降装置8のうちカーテンガイド5の中間位置(接続部12)に接続された部分,即ちワイヤー部8aは収納ガイド10の中に配置され,これに合わせてカーテンガイド5の可撓性を有する長尺材料(可撓性部材5a)も収納ガイド10の中に収納される。カーテンガイド5の下方先端に錘5bを有する場合,収納ガイド10の内径を錘5bの外径よりも小さくしておけば,カーテンガイドを十分に上昇させた状態において錘5bは収納ガイド10の下方先端に接触して安定する(図3(b))。本発明において,収納ガイド10の下端部はカーテン塗装装置のカーテン落下部位(スライドカーテン塗装装置の場合はスライド端4)よりも下方に突き出ている状況にしておくと良い。これにより,カーテンガイド5を上端まで上昇した際において錘5bがスライド端4に衝突してスライド端を損傷するトラブルを回避することができる。スライド端4から収納ガイド下方先端までの距離(図3(c)の距離b)は1mm程度とすると好ましい。
カーテン塗装装置がスライドカーテン塗装装置の場合,カーテンガイド5の上端はスライド端4の幅両端付近から吊り下げられる。この際,カーテンガイド5の上端は,スライド端4の幅方向最外部から吊り下げるより,幅方向若干内側部分から吊り下げる方が好ましい。ここで,スライド端の幅方向最外部からカーテンガイド上端までの距離を,図3(c)に示すようにaとおく。カーテンガイド5の上端がスライド端4の幅方向最外部から吊り下げられると(a=0),塗料の回り込みによるカーテンエッジ安定効果を十分に得ることができない。これに対し,カーテンガイド5の上端がスライド端4の幅方向最外部から内側に3mm以上入った部分から吊り下げられると(a≧3mm),カーテンエッジ安定効果を十分に得ることができる。ここで,カーテンエッジ安定効果とは,カーテン膜がカーテンガイドから離れることによる安定効果であって,カーテン不形成状態を発生させないことである。カーテン膜の幅方向での落下速度分布は,カーテンガイド近傍においては,塗料の粘性抵抗により中央部に比べて落下速度が低下する。そのため,カーテン膜とカーテンガイドとの境界部分に塗料が十分供給されなくなると,その薄くなった部分からカーテン膜切れを発生させてしまう。カーテンガイドの上端位置を内側に入れることによって,塗料の回り込みによるエッジ部の塗料供給不足を補うことができ,カーテン膜を安定させる効果が得られる。一方,カーテンガイド5の吊り下げ部がスライド端4の幅方向最外部から内側に5mmを超えた位置に配置されると(a>5mm),スライド3の幅が十分に用いられずにカーテン塗装可能幅が狭くなる上,スライドの幅方向両端付近から流下する塗料がカーテンガイドに回り込まずに無駄に垂れ流されることになるので好ましくない。
また,収納ガイド10は,スライド3の幅両端の幅方向外側に接して設けることにより,収納ガイド自身がカーテンの流下を阻害する要因になることがなくなり,またカーテンガイド5を上昇させる際にまっすぐ上方に上昇させることができるので好ましい。
本発明のカーテン塗装装置は,シャッター9をカーテン塗装装置1の下方に挿入するに際し,昇降装置8でカーテンガイド5を上方に上昇させることとすると,シャッター9の挿入操作とカーテンガイド5の上昇操作を連携して同時に行うことができるので,定常的なカーテン塗装実施状態からシャッター挿入状態へ迅速に転換することが可能となる。
カーテン塗装装置で多層膜を形成する場合,図4に示すように,カーテン6を構成する複数層の液膜のうち,1つの層が板の幅よりも大きい幅広層20とし,他の層は板を数十mmしか溢れ出ない幅狭層21とすると,板の縁から溢れ出る液膜の大部分は幅広層20の単一層であるため,この溢れ出る単一層部分をトレー15で収集し,同一組成の層を液供給原料中に再循環させることができるので好ましい。即ち,幅広層20であって板の縁から溢れ出る部分については,回収して再利用できるという利点がある。幅広層20と幅狭層21とが混合した層については,トレー16で回収する。図4に示す例では,スリット2aとスリット2bとから吐出する塗料が幅狭層21を構成し,スリット2cから吐出する塗料が幅広層20を構成する。このような幅広層20と幅狭層21とを構成するようなカーテン塗装においても,本発明を適用して効果を発揮することができる。
幅が1000mm,スリットを2有するスライドカーテンコータ装置を用いて実験した。下層の塗料はポリエステル系塗料,上層はポリエステル系塗料とした。
(実施例1)
下層の幅を1000mm,上層の幅を800mm,下層のカーテン膜厚を30μm,上層のカーテン膜厚を15μmと設定した。また,スライドコータのカーテン落下部位から鋼板までの距離は150mmに設定した。鋼板の移動速度は50m/分から70m/分の範囲で変化させた。
(実施例1−1)
カーテンガイドのスライドコータのカーテン落下部位と鋼板の間の距離の中央部に昇降装置の下端を接続し,上方に巻き上げた場合には,塗料のぼた落ちもなく,カーテンを吊り上げられることを確認できた。また,カーテンガイドを降ろす際にも,塗料のぼた落ちは発生しないで良好であった。
尚,カーテンガイドのスライドコータのカーテン落下部位と鋼板の間の距離の中央部から上方と下方にそれぞれ20mmの範囲に昇降装置の下端を接続した場合にはぼた落ちは発生せずに良好であった。
(実施例1−2)
収納ガイドの下端をスライドコータのカーテン落下部位から1mm突き出して,カーテンガイドのスライドコータのカーテン落下部位と鋼板の間の距離の中央部に昇降装置の下端を接続し,カーテンガイドを上昇させた。この場合にも,塗料のぼた落ちもなく,カーテンを吊り上げられることを確認できた。加えて,収納した後も,カーテンガイドの錘が収納ガイドの下部に固定されたので錘を安定できた。
(実施例1−3)
収納ガイドの下端をスライドコータのカーテン落下部位から1mm突き出して,カーテンガイドをスライドの外端部から3mmの位置に設置し,カーテンガイドのスライドコータのカーテン落下部位と鋼板の間の距離の中央部に昇降装置の下端を接続し,カーテンガイドを上昇させた。この場合にも,塗料のぼた落ちもなく,カーテンを吊り上げられることを確認できた。この場合には,更にカーテンの端部が安定化して,カーテンの端部切れが解消した。
尚,カーテンガイドの設置位置を外端部から5mmの位置に変更して設置して実験しても同様な効果を確認できた。
(比較例1−1)
カーテンガイドのスライドコータのカーテン落下部位と鋼板の間の距離の中央部から40mm下方にずれた位置に昇降装置の下端を接続し,残りの条件は実施例1−1と同様にして,上方に巻き上げた場合には,塗料のぼた落ちが発生した。
(比較例1−2)
収納ガイドの下端をスライドコータのカーテン落下部位から3mm突き出して,残りの条件は実施例1−2と同様にして実験したところ,錘が収納ガイドの下端に当たったときに,端部から塗料漏れが発生した。
(比較例1−3)
カーテンガイドをスライドの外端部から3mmの位置に設置し,残りの条件は実施例1−3と同様にして実験したところ,カーテンの端部切れが頻繁ではないが発生した。
(実施例2)
下層の幅を1000mm,上層の幅を1000mmとして,他は実施例1と同様な条件で,実施例1−1から1−3と同じ条件で実験を行った結果,実施例1−1から1−3と同様な良好な結果が得られた。
尚,上記の実施例は,本発明の構成の効果について実験したものであり,塗料の構成,装置のディメンジョンは実施例以外でのものでも,同様に適用出来る。
本発明のカーテン塗装装置を示す図であり,(a)は全体斜視図,(b)(c)はカーテンガイドを示す部分図である。 本発明のカーテン塗装装置の動作を示す図であり,(a)(c)(e)は部分正面図,(b)(d)(f)はそれぞれ(a)(c)(e)に対応する側面図である。 本発明のカーテン塗装装置の動作を示す図であり,(a)(b)は部分正面図,(c)はカーテンガイド取り付け部分を示す部分拡大図である。 カーテン塗装装置を示す図である。 従来のカーテン塗装装置を示す図である。
符号の説明
1 カーテン塗装装置
2 吐出スリット
3 スライド
4 スライド端
5 カーテンガイド
5a 可撓性部材
5b 錘
6 カーテン
7 板(金属板)
8 昇降装置
8a ワイヤー部
8b 巻き上げ部
9 シャッター
10 収納ガイド
11 エッジガイド
12 接続部
15 トレー
16 トレー
17 紐
20 幅広層
21 幅狭層
22 走行方向

Claims (4)

  1. 液膜カーテンを自由落下させ,走行する板の表面に膜を塗装するカーテン塗装装置において,自由落下カーテンの幅両端を案内するカーテンガイドと,カーテンガイドを昇降する昇降装置とを有し,前記カーテンガイドは可撓性の長尺材料が吊り下げられたものであり,カーテンガイドの上方に配置された昇降装置の下端部がカーテンガイドの中間位置に接続され,昇降装置によってカーテンガイドが上方に上昇可能であることを特徴とするカーテン塗装装置。
  2. カーテンガイドはその下方先端に錘を有し,昇降装置のうちカーテンガイドの中間位置に接続された部分は収納ガイドを通して配置され,収納ガイドの下端部はカーテン塗装装置のカーテン落下部位よりも下方に突き出ていることを特徴とする請求項1に記載のカーテン塗装装置。
  3. カーテン塗装装置はスライドカーテン塗装装置であり,カーテンガイドの上端はスライドの幅両端より幅方向内側部分から吊り下げられ,収納ガイドはスライドの幅両端の幅方向外側に接して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のカーテン塗装装置。
  4. さらにカーテン塗装装置と板との間に挿入して塗装液を受けることのできるシャッターを有し,シャッターをカーテン塗装装置の下方に挿入するに際し,昇降装置でカーテンガイドを上方に上昇させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカーテン塗装装置。

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