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JP4621272B2 - 生タイヤ成形装置 - Google Patents
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Description

本発明は、例えばラジアルタイヤの製造に好適に用いられる生タイヤ成形装置に関する。
従来、ラジアルタイヤの製造方法として、2ステージ成形法が知られている。該2ステージ成形法では、第1の成形工程と第2の成形工程とが異なる装置を用いて行われる。
第1の成形工程は、図14(a)、(b)に時系列的に示されるように、円筒状の第1のドラムAにカーカスプライb1を含むタイヤ構成部材bが巻回され、その軸方向外側からビードエーペックスゴムfを一体化した一対のビードコアcが嵌め込まれて、円筒状の生タイヤ基体Bが成形される。そして、図14(c)、図15に示されるように、生タイヤ基体Bは、ビードコアcからはみ出したカーカスプライの両端部beが折り返される(折返し工程)。
また、第2の成形工程では、図16(a)に示されるように、生タイヤ基体BがシェーピングフォーマEに載せ替えられる。シェーピングフォーマEには、生タイヤ基体Bのビードコアcを内側から押圧して保持する拡縮径可能なビードロック手段E1が設けられる。なお、シェーピングフォーマEは、生タイヤ基体Bを成形するドラムA又はトレッドリングDを成形する第2のドラム(図示省略)に、通常、連結固着されている。
また、生タイヤ基体Bの半径方向外側には、予め第2のドラムでリング状に成形されたベルトプライd1やトレッドゴムd2を含むトレッドリングDが待機させられる。これは、例えばトレッドリングDを、その外周面側から吸引保持するトランスファー(図示省略)などを用いて行われる。そして、ビードロック手段E1を互いに接近移動させて、前記ビードコアc、c間のカーカスプライをトロイド状に膨張変形させることが行われる(シェーピング工程)。これによって、図16(b)に示されるように、生タイヤ基体Bのカーカスプライb1の外周面にトレッドリングDの内周面が張り合わされる。
しかる後、ビードロック手段E1を回転させながらトレッドリングDの外面にステッチングローラRを押し付けて軸方向に移動させることにより、トレッドリングDと生タイヤ基体Bとを密着させて生タイヤTが成形される。なお、図15に仮想線で示されるように、生タイヤ基体Bのサイド部には、サイドウォールゴムsが貼り付けられる。この貼り付けは、例えば、シェーピングフォーマE上で行うことができる。
なお、上記の例では、前記カーカスプライの両端部beの折返し工程は、第1のドラムAで行われているが、この工程をシェーピングフォーマEで行われる場合もある。
生タイヤの成形装置に関連する先行文献としては、次のものがある。
特開2003−127248号公報
ところが、従来のシェーピングフォーマEには、一対のビードロック手段E1を接近・離間移動させるための電動機と、該ビードロック手段E1を回転させるための電動機とがそれぞれ別個に設けられている。このため、シェーピングフォーマEは、少なくとも2つの電動機と、それぞれに接続されたギアケースとを必要とし、その構造や制御が複雑となる他、装置が大型化するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、一つの電動機の出力を、ビードロック手段の接近・離間移動と、ビードロック手段の回転とにクラッチ手段で切り替えて利用することを基本として、電動機やギアケースの個数を減らし、ひいては簡素化かつ小型化しうる生タイヤ成形装置を提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、略円筒状に巻回されたカーカスプライと該カーカスプライに外挿された一対のビードコアとを含む生タイヤ基体の前記ビードコアを接近移動させながら前記カーカスプライをトロイド状に膨張変形させるシェーピングフォーマを用いた生タイヤを成形するための生タイヤ成形装置であって前記生タイヤ基体を成形するための円筒状の第1のドラムと、ベルト層とトレッドゴムとを含む環状のトレッドリングを成形するための円筒状の第2のドラムと、前記第1のドラムと前記第2のドラムとの間に、垂直軸回りで回転可能なターンテーブル上に設けられた2台の前記シェーピングフォーマとを含み、前記シェーピングフォーマは、軸方向に並設されかつ前記生タイヤ基体のビードコアを内側から保持するビードロック手段、前記ビードロック手段を軸方向に移動可能に支持するとともに回転により前記ビードロック手段をともに回転させる回転筒、 前記回転筒の内部を同軸にのびるとともに前記回転筒とは独立して回転可能に支持された中心軸、前記回転筒に対する中心軸の相対回転変位を、前記一対のビードロック手段の接近又は離間移動に変換する運動方向変換手段、一つの電動機、及び前記電動機の出力を前記中心軸のみに伝えて一対のビードロック手段を接近又は離間移動させる軸方向移動モードと、前記電動機の出力を前記回転筒と中心軸との双方に伝達して前記ビードロック手段を軸方向移動なしに回転させる回転モードとに切り替えるクラッチを具えるとともに、前記ターンテーブルの回転により、前記第1のドラムと第2のドラムとに交互かつ同心に位置合わせされ、しかも、前記各シェーピングフォーマは、一対の前記ビードロック手段を、ターンテーブルの外側に水平移動させる移動手段を具えることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記シェーピングフォーマと前記第1のドラムとの間には、前記生タイヤ基体を第1のドラムから前記シェーピングフォーマ上に移動させる第1のトランスファーが設けられる請求項1に記載の生タイヤの成形装置である
また請求項3記載の発明は、前記シェーピングフォーマと前記第2のドラムとの間には、前記トレッドリングを、その外周面側を保持して第2のドラムから前記シェーピングフォーマの半径方向外側へ移動させる第2のトランスファーが設けられる請求項1又は2に記載の生タイヤの成形装置である。
請求項1記載のシェーピングフォーマは、一つの電動機の出力を、一対のビードロック手段を接近又は離間移動させる軸方向移動モードと、ビードロック手段を軸方向移動なしに回転させる回転モードとに切り替えるクラッチを具える。このようなシェーピングフォーマは、従来のように、各モード毎に独立した電動機やギアケースなどを設ける必要がない。従って、構造を簡素化かつ小型化しうる。
また、請求項1ないし3記載の生タイヤ成形装置では、小型化されたシェーピングフォーマを用いることで、装置全体を小型化して省スペース化を図ることができる。
また、これまでのシェーピングフォーマは、通常、第1のドラム又は第2のドラムのいずれかに連結されていたので、2ステージ成形法における第1の成形工程と第2の成形工程のサイクルタイムの違いによってシェーピング工程にアイドル時間が発生しやすい。
しかし、請求項記載の発明のように、生タイヤ基体を成形する第1のドラムと、トレッドリングを成形する第2のドラムとの間に、垂直軸回りで回転可能なターンテーブル上にシェーピングフォーマを2台設け、ターンテーブルの回転によりそれらを第1のドラムと第2のドラムとに交互かつ同心にビードロック手段を揃える位置に設けたときには、生タイヤ基体のシェーピングフォーマへの移し替え、及び、生タイヤ基体が載せられたシェーピングフォーマとトレッドリングとの位置合わせを交互に能率良く行うことができる。従って、シェーピングフォーマのアイドル時間を極力削減でき、タイヤの生産性が大幅に向上する。
また、このような生タイヤ成形装置は、ターンテーブルの回転によりシェーピングフォーマの位置を容易に変えることができるので、第1、第2のドラムの設置レイアウトに柔軟性を持たせることができる。
また、請求項記載の発明では、前記シェーピングフォーマは、一対のビードロック手段を、ターンテーブル上の位置と、ターンテーブルの外側の位置との間で水平移動させる移動手段を具える。このような生タイヤ成形装置では、ターンテーブルの回転時、ビードロック手段をターンテーブル上に位置させて旋回半径を小さくできる一方、第1又は第2のドラムとの間でのタイヤ部材の受け渡し時には、ビードロック手段をターンテーブル外部に位置させることができるので、作業性が向上する。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のシェーピングフォーマを用いた生タイヤ成形装置1の全体平面図を示す。
本実施形態の生タイヤ成形装置1は、図14(b)に示したような生タイヤ基体Bを成形するための円筒状の第1のドラム2と、図16に示したようなトレッドリングDを成形するための円筒状の第2のドラム3と、第1のドラム2と第2のドラム3との間に垂直軸回りで回転可能に設けられたターンテーブル4と、該ターンテーブル4の上に設けられた一対(即ち、2台)のシェーピングフォーマ5と、前記第1のドラム2とシェーピングフォーマ5との間に設けられかつ生タイヤ基体Bを第1のドラム2からシェーピングフォーマ5上に移動させる第1のトランスファー6と、シェーピングフォーマ5と第2のドラム3との間に設けられかつトレッドリングDを第2のドラム3からシェーピングフォーマ5側に移動させる第2のトランスファー7とを含んで構成される。
前記第1のドラム2は、軸方向を水平とした略円筒状をなし、その側方に配された本体部2Mに片持ち状に支持されている。
第1のドラム2の一方側W1には、予め所定の長さに切断されたシート状のインナーライナーゴムiをストックする第1のサービストレーt1と、帯状のカーカスプライb1、b2をストックする第2、第3のサービストレーt2、t3とが設けられる。そして、インナーライナーゴムi、カーカスプライb1、b2が順次、コンベヤCBを経由して第1のドラム2にそれぞれ供給され、第1のドラム2の外周面に巻回されることにより、筒状のタイヤ構成部材bが形成される。
各サービストレーt1、t2、t3は、本実施形態では高さを違えて設けられ、一つのコンベヤCBを共有する。しかし、各サービストレーt1、t2、t3から第1のドラム2までの間に、それぞれ独立したコンベヤが設けられても良い。また、本実施形態では2枚のカーカスプライb1、b2が用いられるが、その枚数は適宜変更できる。
前記第2のドラム3は、前記ターンテーブル4を挟んで、第1のドラム2とは180度反対側に設置される。
本実施形態の第2のドラム3は、略円筒状をなし、ターンテーブル34上でかつ同軸状に一対設けられる。第2のドラム3の一方側W1には、予め所定の長さに切断された帯状のベルトプライd1を第2のドラム3に供給しうる第4のサービストレーt4が設けられる。また、第2のドラム3の他方側W2には、帯状のトレッドゴムd2を第2のドラム3に供給しうる第5のサービストレーt5が設けられる。
前記各サービストレーt4、t5は、ターンテーブル34を挟んで斜向かい、即ちターンテーブル34の回転中心に関して点対称の位置に設けられる。従って、ターンテーブル34を180度毎回転させることにより、各第2のドラム3は、サービストレーt4、t5に交互に位置合わせされる。これにより、各第2のドラム3には、各サービストレーt4、t5からベルトプライd1及びトレッドゴムd2を順次供給されるとともに、第1のドラム2上に巻回されることにより、リング状のトレッドリングDが形成される。これは、トレッドリングDの生産性を向上するのに役立つ。
本実施形態において、トレッドゴムd2には帯状の押出品の他、リボン状の未加硫のゴムストリップを、第2のドラム2に巻回されたベルトプライd1の外側に直接螺旋状に巻き重ねることにより形成されるゴムスリップ積層体が採用されても良い。また、ベルトプライd1の外側かつトレッドゴムd2の内側には、例えば有機繊維コード又は帯状のコードプライを螺旋状に巻き付けることによって形成されたジョイントレスバンド(図示省略)が配されても良い。
前記ターンテーブル4には、図2に示されるように、駆動手段54によって回転駆動される。本実施形態の駆動手段54は、例えば、電動機56と、該電動機56に被動される第1のスプロケット57と、ターンテーブル4の中心軸に固着された第2のスプロケット58と、第1、第2のスプロケット57、58間に架け渡されたチェーン59とを含んで構成される。従って、電動機56を駆動することにより、ターンテーブル4をその中心4C周りで所定量回転させ得る。なお、チェーン59には、その弛みを防ぐアイドルスプロケット60などが連係される。
また、図3に示されるように、ターンテーブル4の上には、上面に水平なレール8が設けられた基台10が固定されている。そして、本実施形態では、シェーピングフォーマ5の本体フレーム17が、前記基台10のレール8に水平移動可能に取り付けられている。従って、シェーピングフォーマ5は、図1に実線及び仮想線で示されるように、その一部(この例では後述のビードロック手段11)を、ターンテーブル4の内部と、ターンテーブル4の外側との間を移動させることができる。これは、ターンテーブル4の回転時、その旋回半径を最小とし、第1のドラム2や第2のドラム3との干渉を防止するとともに、成形装置1の省スペース化を図るのに役立つ。
さらに、図2に拡大して示したように、一対のシェーピングフォーマ5、5は、ターンテーブル4の回転中心4Cに関して点対称に配置されている。従って、ターンテーブル4を180度毎回転させることにより、各シェーピングフォーマ5は、第1のドラム2、第2のドラム3に交互にかつこれらの円筒物と同心に位置合わせできる。
従って、第1のドラム2からシェーピングフォーマ5へのタイヤ構成部材bなど移動や、第2のドラム3からシェーピングフォーマ5へのトレッドリングDの移動などを交互にかつ能率良く行うことができる。これにより、本実施形態の生タイヤ成形装置1では、シェーピングフォーマ5のアイドル時間を極力削減でき、タイヤの生産性を大幅に向上させる。また、このような生タイヤ成形装置1は、ターンテーブル4を回転させることによりシェーピングフォーマ5の位置を容易に変えることができるので、第1、第2のドラムの設置レイアウト等に柔軟性を持たせることができる。
前記第1のトランスファー6は、例えば、図1、図2及び図4に示されるように、同軸に揃えられた第1のドラム2とシェーピングフォーマ5との間を水平に往復動可能に設けられる。
第1のトランスファー6は、第1のドラム2を内部に収容可能な空洞を有する略筒状で構成される。また、本実施形態の第1のトランスファー6は、図4に示されるように、内部に、予めビードエーペックスゴムfが外側面に一体化された一対のビードコアcを保持することができる。従って、第1のトランスファー6は、図1に仮想線で示されるように、第1のドラム2を覆う位置P1まで移動して、タイヤ構成部材bの外側に上記ビードコアcを外挿し生タイヤ基体Bを形成しうるとともに、これを第1のドラム2から吸引具などを用いて受け取ることができる。
次に、第1のトランスファー6は、図1、図5に示されるように、シェーピングフォーマ5側の位置P2まで水平移動できる。これにより、第1のトランスファー6は、ターンテーブル4の外側へ張り出したシェーピングフォーマ5のビードロック手段11の半径方向外側に生タイヤ基体Bを位置させることができる。
また、シェーピングフォーマ5では、ビードロック手段11のビードロックリング72を拡径させ、生タイヤ基体Bのビードコアcを内側から保持する。これにより、生タイヤ基体Bが、第1のトランスファー6からシェーピングフォーマ5へと載せ替えられる。この後、シェーピングフォーマ5のビードロック手段11は、ターンテーブル4上へと引き戻される。
図6にはシェーピングフォーマ5の要部断面図を示す。
図3及び図6に示されるように、本実施形態のシェーピングフォーマ5は、水平な軸方向に並設されかつ生タイヤ基体Bのビードコアcを内側から保持しうる一対の前記ビードロック手段11と、このビードロック手段11を軸方向に移動可能に支持する回転筒12と、この回転筒12の内部を同軸にのびる中心軸13と、前記一対のビードロック手段11を接近又は離間移動させる運動方向変換手段14と、一つの電動機15と、この電動機15の出力をビードロック手段11の軸方向移動モード又はビードロック手段11の回転モードとに切り替えるクラッチ16とを含んで構成される。
前記回転筒12は、その一端側S1に設けられた本体フレーム17に片持ち状かつ回転可能に支持されている。また、回転筒12の一端側S1の端部12eは、本体フレーム17を一端側S1に超えた位置に設けられる。さらに、回転筒12は、内部に空洞部を有するパイプ状をなし、本実施形態では前記一端側S1をのびる第1の回転筒12Aと、他端側S2をのびる第2の回転筒12Bとを継手19を介して同軸一体に連結して形成されている。
前記中心軸13は、図3に示されるように、回転筒12の内部を回転筒12と同軸状にのびるとともに、回転筒12に軸受40等を介して独立して回転可能に支持されている。本実施形態において、中心軸13は、回転筒12と同様、一端側S1をのびる第1の中心軸13Aと、他端側S2をのびる第2の中心軸13Bとを回転筒12の内部で連結することにより形成される。ただし、連続する1本で中心軸13を構成しても良いのは言うまでもない。
図3に示されるように、中心軸13の一端側S1の端部13eは、回転筒12の端部12eをさらに一端側S1に超えてのびるとともに、該端部13eには第1のプーリ18Aが固着される。さらに、この第1のプーリ18Aには、ベルト20、第2のプーリ18B及び減速機を内蔵したギアケースGを介して一つの電動機15が連結されている。該電動機15は、例えば本体フレーム17にブラケット等を介して取付けられる。また、電動機15には、その回転量及び回転方向などが図示しない制御装置によって制御される。
図6に示されるように、各ビードロック手段11は、回転筒12に保持されて軸方向に摺動可能なベース部71と、該ベース部71から半径方向へ拡縮径可能に設けられかつ拡径によりビードコアcを内側から押圧して保持しうるビードロックリング72と、該ベース部71内を軸方向に移動可能に配された各ビードロックリング72を拡径又は縮径移動させるスライド体73とを含んで構成される。
本実施形態のベース部71は、回転筒12に装着された内のベース部71Aと、該内のベース部71Aの半径方向外側に装着された外のベース部71Bとを含んで構成される。外のベース部71Bには、各ビードロックリング72を半径方向にのみ移動可能に案内する収納室H1と、スライド体73の軸方向に移動可能に案内する収納室H2とが設けられる。
前記スライド体73は、収納室H2に軸方向可能に収納されかつ高圧空気の供給により、軸方向内側に移動できる。また、スライド体73の先端部は、先細状のテーパ面50aで形成される一方、ビードロックリング72の半径方向内端は、スライド体73のテーパ面50aに沿う斜面50bを有して前記テーパ面50aに載せられている。なお、ビードロックリング72は、例えば、周方向に分割される複数の弓形のリング片等から構成される。
従って、収納室H2に高圧空気を送給してスライド体73を軸方向内側へ移動させることにより、その変位は、各ビードロックリング72の半径方向の外側への変位(拡径移動)に変換される。これにより、各ビードロックリング72は、上述の通り、第1のトランスファー6で保持された生タイヤ基体Bのビードコアcを内側から押圧して保持することができる。なお、各ビードロックリング72の前記内端には、スライド体73との摩擦を軽減するためにローラ(図示省略)などが設けられても良い。
また、本実施形態のビードロック手段11には、タイヤ半径方向にのびるビードエーペックスゴムfをタイヤ軸方向内側へと倒すとともに、ビードコアcからはみ出したカーカスプライの両端部beを折り返すエーペックスゴム倒し込み手段90が併設される。
前記エーペックスゴム倒し込み手段90は、図6及び図7に示されるように、内のベース部71Aの半径方向外側かつ外のベース部71Bの軸方向内側に設けられ、半径方向に拡縮径可能な円筒状のドラム体74と、カーカスプライbのビードコアcからはみ出した両端部bの半径方向内側に配されかつ高圧空気の供給により膨張可能なブラダー80と、高圧空気の送給により外のベース部71Bを内のベース部71Aとは独立して軸方向内側へ摺動させる空気室87とから構成される。
前記ドラム体74は、周方向に分割され複数のセグメント75と、各セグメント75を半径方向内外に案内する案内手段76とを具える。
前記セグメント75は、周方向に交互に配される第1のセグメント75Aと、第2のセグメント75Bとから構成される。各セグメント75A、75Bは、案内手段76によって半径方向外側に案内されると、各セグメント75A、75Bの外周面が実質的に周方向に連続する一つの円筒面に形成される。
前記案内手段76は、各セグメント75A、75Bを半径方向外側へ案内する案内部77と、各セグメント75A、75Bを該案内部77に沿って拡縮径させる拡縮径手段78とを具える。
前記案内部77は、内のベース部71Aの軸方向内側に設けられかつ半径方向にのびるガイド板81と、該ガイド板81に案内されて半径方向内外に移動可能な移動部82とから形成される。
また、拡縮径手段78は、ベース部71内に形成されかつ軸方向にのびるシリンダ室83と、このシリンダ室83を軸方向に摺動しうるリング状のピストン84と、放射状にのびかつ一端部がピストン84に枢着されるとともに他端部がセグメント75に取り付けられた取付片85に枢着されるリンク86とを具える。ピストン84は、シリンダ室83に供給される圧縮空気によって軸方向に駆動される。これらの作用については、後で詳しく述べる。
前記運動方向変換手段14は、図6に示されるように、第2の中心軸13Bに設けられたボールネジ部44、該ボールネジ部44に螺合するボールナット45、回転筒12Bに設けられた軸方向にのびる長孔状の案内孔46、及びこの案内孔46を通って前記ボールナット45と前記ビードロック手段11の外のベース部71Bとを接続する継ぎ金具47から構成されている。
前記ボールネジ部44は、中心軸13の他端側S2に形成された右ネジ部44aと、一端側S1に設けられた左ネジ部44bとを含む。各ネジ部44a、44bは、ビードロック手段11を軸方向に接近又は離間移動させるのに十分な軸方向長さで形成される。
また、ボールナット45は、前記右ネジ部44a及び左ネジ部44bにそれぞれ螺合する互いに独立した一対のものからなり、回転筒12の内径よりも小さい外径を有する。従って、ボールナット45は、回転筒12の内部でボールネジ部44に沿って軸方向に移動できる。
前記案内孔46は、前記ネジ部44a、44bに対応して、第2の回転筒12Bの一端側S1及び他端側S2それぞれに形成された一対のものからなる。
前記継ぎ金具47は、各ボールナット45にそれぞれ固着された一対のものからなり、各々は、ボールナット45に載置される主部47aと、その両端部からボールナット45の側面に垂下する一対の垂下片47bと、主部47aから前記案内孔46を通って半径方向外側にのびビードロック手段11の外のベース部71Bの側面に固着された突片47cとを有する。なお、突片47cは、案内孔46に沿って軸方向に移動可能な厚さで形成される。また、継ぎ金具47は、キー等の締結具48を介してボールナット45に一体に固着される。これにより、ボールナット45、継ぎ金具47及びビードロック手段11は、互いに一体となって軸方向に移動しうる。
以上のように構成された運動方向変換手段14は、回転筒12に対する中心軸13の相対回転変位を、一対のビードロック手段11の接近又は離間移動に変換できる。即ち、回転筒12を停止させかつ中心軸13のみを回転させて両者に相対回転変位を与えると、停止した回転筒12の案内孔46によって回転を制限されたボールナット45は、案内孔46に沿って軸方向に移動できる。また、ボールナット45の移動に伴い、継ぎ金具47及びビードロック手段11もともに軸方向に移動しうる。しかも、ボールネジ部44は、互いに逆向きの右ネジ部44aと左ネジ部44bとからなるため、一対のビードロック手段11は、回転筒12に沿って互いに逆方向、即ち、接近又は離間する向きに移動できる。
図8には、前記クラッチ16の断面図を示す。また、図8の中心線CLの上側には、ビードロック手段11を回転させる回転モード、また中心線CLの下側にはビードロック手段11を軸方向にのみ移動させる軸方向移動モードのクラッチ16の各状態がそれぞれ示されている。
図8に示されるように、クラッチ16は、回転筒12の端部12eと第1のプーリ18Aとの間に設けられており、本実施形態では、中心軸13の外周面にキー41で一体に固着された軸方向に比較的大きい長さを有するハブ21と、該ハブ21の他端側S2に軸受25を介してハブ21とは独立して回転可能に装着されたフランジ状のディスク部22と、前記ハブ21の一端側S1に軸受33を介して該ハブ21とは独立して回動自在に装着されたエンドベース部23と、前記ディスク部22と前記エンドベース部23との間をハブ21に沿って軸方向に摺動する摺動部24と、この摺動部24をディスク部22側に移動させる高圧空気が供給されるシリンダ室SPと、前記摺動部24をエンドベース部23側へと付勢するバネ31とを含んで構成される。
前記ディスク部22には、回転筒12(本実施形態では第1の回転筒12A)の端部12eがボルトによって一体に固着される。従って、回転筒12とディスク部22とは、互いに一体となって回転する。
また、前記摺動部24は、ハブ21に対して軸方向にのみ摺動可能に取付けられ該ハブ21とともに回転するインナーリング部24aと、エンドベース部23の半径方向外側面23aに軸方向に摺動可能に装着されたアウターリング部24bと、前記インナーリング部24aと前記アウターリング部24bとの間を連結する軸受24cとを含んで構成される。従って、摺動部24は、軸受24cを介してインナーリング部24aとアウターリング部24bとは互いに独立して回転しうる一方、軸方向には一体で移動する。
前記インナーリング部24aには、例えばその内周面に軸方向にのびる複数の凹溝24a1が設けられる一方、ハブ21の外周面には、前記凹溝24a1とかみ合って軸方向にのびる複数本の凸条32が設けられる。これにより、インナーリング部24aは、ハブ21に対して軸方向にのみ摺動可能に取付けられる。
また、図8の中心線CLよりも下側に示されるように、インナーリング部24aとディスク部22との互いに向き合う面には、それぞれリング状の摩擦板30が設けられる。該摩擦板30、30は、互いにかみ合って滑らないように、表面に噛み合い用の歯(図示省略)が形成されるのが望ましい。従って、バネ31に抗じてインナーリング部24aをディスク部22側に移動させ、互いの摩擦板30を噛み合わせることにより、インナーリング部24aの回転がディスク部22に伝達される。
また、図8の中心線CLよりも上側に示されるように、前記摺動部24とエンドベース部23との間には、高圧空気が出し入れされる前記シリンダ室SPが形成される。シリンダ室SPの気密性を高めるために、該シリンダ室SPの軸方向両側かつアウターリング部24bとエンドベース部23との摺動面27には、Oリング28などが配される。さらに、シリンダ室SPには、アウターリング部24bの外面からのびる高圧空気の供給又は排気を行う空気流路29が接続されている。
前記第2のトランスファー7は、図1に示されるように、第2のドラム3とシェーピングフォーマ5との間を往復動可能に設けられる。また、第2のトランスファー7は、第1のトランスファー6と同様、第2のドラム3を内部に収容可能な空洞を有する略筒状で構成される。
これにより、第2のトランスファー6は、図1及び図9に示されるように、第2のドラム3を覆う位置P3まで移動し、かつトレッドリングDの外周面を吸引し、該トレッドリングDを第2のドラム3から受け取ることができる。
また第2のトランスファー7は、図10に示されるように、シェーピングフォーマ5の位置P4まで移動して、シェーピングフォーマ5の生タイヤ基体Bの半径方向外側にトレッドリングDを位置させることができる。
以上のように構成された生タイヤ成形装置1の作用について説明する。
先ず、第1のトランスファー2から生タイヤ基体Bを受け取ったシェーピングフォーマ5では、ビードエーペックスゴムfを倒し込んでタイヤ構成部材bの中央部分bcに圧接させるとともに、ビードコアcからはみ出したカーカスプライの両端部beの折り返し工程が行われる。
図7に示されるように、シリンダ室83に供給された高圧空気により、ピストン84は軸方向内側に移動する。この動きは、リンク86によって、案内部77で案内された取付片85を半径方向外側へと移動させる。これにより、エーペックス倒し込み手段90のドラム体74が拡径する。この拡径により、ビードロックリング72によって固定されたビードコアc、c間のタイヤ構成部材(即ち、カーカスプライb及びインナーライナーゴム)は、半径方向外側へと膨出させられる。
このようなエーペックス倒し込み手段90は、カーカスプライbのコードにテンションを与え、コード配列の均一性を維持しながら、ドラム体74の外周面を、ビードコアcの外周面よりも半径方向外側に位置させ、両者の間に半径方向の段差DLを形成しうる。この段差DLは、ビードエーペックスゴムfを軸方向内側に倒し込んだ際に、該ビードエーペックスゴムfをタイヤ構成部材bに容易に接触させるのに役立つ。
また、ビードロックリング72は、空気室87への高圧空気の供給によって、外のベース部71Bとともに軸方向内側へ小距離移動できる。これにより、ビードコアcのタイヤ軸方向内側面を、図7のようにタイヤ構成部材bを介してドラム体74の外側面に当接させることができる。
次に、図11(a)、(b)に示されるように、ブラダー80を膨張させるとともに、その半径方向外側に補助板88を当接させ、さらに該補助板88を軸方向内側に移動させる。これにより、ブラダー80は、カーカスプライbの両端部beを折り返しながらビードエーペックスゴムfを軸方向内側へと倒し込み、これらをタイヤ構成部材bの中央部分bcに圧接させる。
なお、図11(c)に示されるように、倒し込まれたビードエーペックスゴムf及び折り返されたカーカスプライの両端部beは、押付けローラ89、89によりタイヤ構成部材bの中央部分bcに押し付けられ、強固に密着させられる。なお、ビードエーペックスゴムfの倒し込みが、第1のドラム2で行なわれる場合は、エーペックス倒し込み手段90を設ける必要はない。
次に、第6のサービストレーt6から、シェーピングフォーマ5上の生タイヤ基体Bにサイドウォールゴムsが供給されて貼り付けられる。しかる後、ターンテーブル4を180度回転させるとともに、シェーピングフォーマ5を第2のドラム3側へと水平移動させる。これにより、生タイヤ基体Bを保持したシェーピングフォーマ5は、図10に示したように、トレッドリングを保持した第2のトランスファー7内に挿入される。そして、シェーピングフォーマ5の生タイヤ基体Bの半径方向外側に、トレッドリングDを位置させることができる。
次に、シェーピングフォーマ5では、第2の成形工程が行われる。この工程では、シェーピングフォーマ5のクラッチ16がビードロック手段11の軸方向移動モードに切り替えられる。即ち、図8において中心線CLの下側に示されるように、シリンダ室SPから高圧空気が排気される。これにより、摺動部24は、バネ31の付勢力によりエンドベース部23側に押圧され、ディスク部22と離間する状態になる。
そして、この状態で電動機15が駆動される。これにより、電動機15のトルクは、ベルト20及び第1のプーリ18Aを介して中心軸13のみを回転させる。即ち、中心軸13にキー41にて締結されているハブ21を介してインナーリング部24aも回転するが、該インナーリング部24aはディスク部22と離間しているため、回転筒12は回転しない。従って、電動機15の出力は、中心軸13のみに伝えられる。
これにより、図12に略示されるように、回転筒12と中心軸13との間に相対回転変位が生じ、前記運動方向変換手段14によって、一対のビードロック手段11を接近又は離間移動させることができる。これにより、図10に仮想線で示されるように、生タイヤ基体Bを回転させることなくそのビードコアc、c間の距離を縮めてトロイド状に膨張変形させ、生タイヤ基体Bの外周面にトレッドリングDの内周面を張り合わせた生タイヤLTを形成できる。しかる後、第2のトランスファー7をシェーピングフォーマ5から離間させる。
次に、シェーピングフォーマ5のクラッチ16が回転モードに切り換えられる。
即ち、図8の中心線CLよりも上側に示されるように、シリンダ室SPに高圧空気が供給される。これにより、摺動部24は、バネ31の付勢力に抗じてディスク部22側に押圧され、インナーリング部24aの摩擦板30と、ディスク部22の摩擦板30とが噛み合う。
次に、この状態で電動機15が駆動される。これにより、電動機15のトルクは、中心軸13を回転させるとともに、ハブ21及びインナーリング部24aを介してディスク部22をも回転させる。従って、電動機15の出力は、中心軸13及び回転筒12の双方に伝えられ、両者は相対回転変位が生じることなく一体となって回転しうる。これにより、図13に略示されるように、前記ビードロック手段11を軸方向移動なしに回転させることができる。
これにより、生タイヤLTをそのビードコアc,c間の距離を変えることなく回転させ、図16(b)に示したステッチング工程が行われ、生タイヤLTが仕上げられる。また、このようなシェーピングフォーマ5の回転モードは、例えば図11(c)の押付けローラ89によるタイヤ構成部材bの押し付け高手に用いられても良い。
そして、成形された生タイヤは、シェーピングフォーマ5から取り外される。空荷となったシェーピングフォーマ5は、ターンテーブル上に引き戻され、ターンテーブル4の回転によって再び第1のドラム2へと位置合わせされる。
このように、本実施形態のシェーピングフォーマ5では、一つの電動機15の出力を、クラッチ16により、一対のビードロック手段11を接近又は離間移動させる軸方向移動モードと、ビードロック手段11を軸方向移動なしに回転させる回転モードとに切り替えて利用できる。従って、本実施形態のシェーピングフォーマ5は、各モード毎に独立した電動機やギアケースなどを設ける必要がないので、構造を簡素化できかつ小型化しうる。なお、クラッチ16は、本実施形態のように高圧空気を利用するものに限定されるものではなく、電磁石や油圧などを用いたものでも良いのは言うまでもない。
以上、本発明の特に好ましい形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
本実施形態の生タイヤ成形装置の全体平面図である。 シェーピングフォーマを具えるターンテーブルの拡大平面図である。 本実施形態のシェーピングフォーマの側面図である。 第1のドラムと第1のトランスファーとの側面図である。 シェーピングフォーマと第1トランスファーとの側面図である。 図3の要部断面図である。 エーペックス倒し込み手段を拡大して示す断面図である。 クラッチの拡大断面図である。 第2トランスファーと第2のドラムとを示す側面図である。 シェーピングフォーマと第2トランスファーとを示す側面図である。 (a)〜(c)は、エーペックスゴムの倒し込みを説明する断面図である。 ビードロック手段の軸方向移動モードを説明する断面図である。 ビードロック手段の回転モードを説明する断面図である。 (a)〜(c)は、ラジアルタイヤの第1の成形工程を説明する断面図である。 生タイヤ基体の断面図である。 (a)〜(b)は、ラジアルタイヤの第2の成形工程を説明する断面図である。
符号の説明
1 生タイヤ成形装置
2 第1のドラム
3 第2のドラム
4 ターンテーブル
5 シェーピングフォーマ
6 第1のトランスファー
7 第2のトランスファー
11 ビードロック手段
12 回転筒
13 中心軸
14 運動方向変換手段
15 電動機
16 クラッチ
71 ベース部
72 ビードロックリング
73 スライド体

Claims (3)

  1. 略円筒状に巻回されたカーカスプライと該カーカスプライに外挿された一対のビードコアとを含む生タイヤ基体の前記ビードコアを接近移動させながら前記カーカスプライをトロイド状に膨張変形させるシェーピングフォーマを用いた生タイヤを成形するための生タイヤ成形装置であって
    前記生タイヤ基体を成形するための円筒状の第1のドラムと、
    ベルト層とトレッドゴムとを含む環状のトレッドリングを成形するための円筒状の第2のドラムと、
    前記第1のドラムと前記第2のドラムとの間に、垂直軸回りで回転可能なターンテーブル上に設けられた2台の前記シェーピングフォーマとを含み、
    前記シェーピングフォーマは、軸方向に並設されかつ前記生タイヤ基体のビードコアを内側から保持するビードロック手段、
    前記ビードロック手段を軸方向に移動可能に支持するとともに回転により前記ビードロック手段をともに回転させる回転筒、
    前記回転筒の内部を同軸にのびるとともに前記回転筒とは独立して回転可能に支持された中心軸、
    前記回転筒に対する中心軸の相対回転変位を、前記一対のビードロック手段の接近又は離間移動に変換する運動方向変換手段、
    一つの電動機、及び
    前記電動機の出力を前記中心軸のみに伝えて一対のビードロック手段を接近又は離間移動させる軸方向移動モードと、前記電動機の出力を前記回転筒と中心軸との双方に伝達して前記ビードロック手段を軸方向移動なしに回転させる回転モードとに切り替えるクラッチを具えるとともに、
    前記ターンテーブルの回転により、前記第1のドラムと第2のドラムとに交互かつ同心に位置合わせされ、
    しかも、前記各シェーピングフォーマは、一対の前記ビードロック手段を、ターンテーブルの外側に水平移動させる移動手段を具えることを特徴とする生タイヤの成形装置。
  2. 前記シェーピングフォーマと前記第1のドラムとの間には、前記生タイヤ基体を第1のドラムから前記シェーピングフォーマ上に移動させる第1のトランスファーが設けられる請求項1に記載の生タイヤの成形装置。
  3. 前記シェーピングフォーマと前記第2のドラムとの間には、前記トレッドリングを、その外周面側を保持して第2のドラムから前記シェーピングフォーマの半径方向外側へ移動させる第2のトランスファーが設けられる請求項1又は2に記載の生タイヤの成形装置。
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