JP4625161B2 - 呼吸式運動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、腹式呼吸を運動として行わせるようにした呼吸式運動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
横隔膜を上下運動させて呼吸するいわゆる腹式呼吸には、体内への酸素の供給量を増大させ、血液の流れを良くして新陳代謝を促す効果がある。その腹式呼吸を日常的な運動として取り入れるには、本来適切な指導と訓練が必要であるが、簡便な腹式呼吸の実践方法としてゴム風船を膨らませるだけでもよい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらゴム風船は寿命が短く不経済であり、また破裂して割れるためその破裂に対する恐怖心から敬遠する人も多い。また、殆どの運動は、長期の継続によって効果を発揮するのであるが、ゴム風船を黙々と膨らませるだけの単調な運動では長期の継続は難しい。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記に鑑みなされたもので、呼気を吹き込む吹込口と、吹き込まれた呼気を排出口に導く呼気通路と、その呼気通路の途中に設けられ呼気の流量を絞って抵抗を付与するようにした抵抗付与手段と、前記吹込口から前記抵抗付与手段に至るまでの間に設けた圧力センサーと、を有し、前記抵抗付与手段を可変式の流量調節弁で構成すると共に該流量調節弁を電気的に駆動させる駆動手段を設置し、前記圧力センサーの検出信号により前記流量調節弁を駆動させて吹き込み抵抗を加減するようにした呼吸式運動装置を提供する。この呼吸式運動装置は抵抗付与手段の抵抗に抗して吹込口から呼気を吹き込むようにするため、ゴム風船を膨らませる要領で自然に腹式呼吸が実践できる。そして、ゴム風船のように短期間で使い捨てにする無駄がなく、また、破裂する恐怖心を与えないので腹式呼吸運動が簡単且つ快適に行える。
【0005】
また、前記吹込口から抵抗付与手段に至るまでの間に圧力センサーを設置し、一方、流量調節弁を電気的に駆動させる駆動手段を設置し、前記圧力センサーの検出信号により流量調節弁を駆動させて吹き込み抵抗を加減するようにしたため、使用者のレベルに合わせて自動的に最適な呼吸運動が行える。
【0006】
また、請求項2のように、前記呼気通路に呼気の流量を測定する流量センサーを設置するとよい。そうすることにより、吹き込んだ呼気の量が把握できるため、運動量の目安とすることができる。また、流量を測定しながら流量調節弁を駆動させるようにすれば、ゴム風船を膨らませる感覚に似せて、すなわち吹き込み開始当初は抵抗が大きく、一定以上に膨らむと急激に抵抗が小さくなり、膨らみ具合が大きくなるほど抵抗が増加する、というようなゴム風船を膨らませる感触が流量調節弁の制御で再現できるため、使用者に実際にゴム風船を膨らませているような現実感を与えることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。なお、図1は装置の概要を示す断面図である。
【0008】
本発明の呼吸式運動装置1は、呼気を吹き込む吹込口2と、吹き込まれた呼気を排出口3に導く呼気通路4と、その呼気通路4の途中に設けられ呼気の流量を絞って抵抗を付与するようにした抵抗付与手段5と、呼気の量を表示するための表示手段6と、音声を出力する音声発生手段7とで概略構成され、前記吹込口2を除く全部品が装置カバー8の内部に納められている。
【0009】
前記呼気通路4は、吹込口2に繋がるタンク状の空気室9と、その空気室9に連通しその先が排出口3となって装置カバー8の外に開放されている排気管10とからなる。空気室9の上部には圧力センサー11が設けられており、空気室9の内圧を検知する。一方、排気管10の途中には呼気の流量を測定する流量センサー12が設けられている。この流量センサー12と前記圧力センサー11は装置カバー8内に設置した制御回路13に接続されており、それらの検出結果が制御回路13に入力される。なお、図示しないが空気室9には呼気に含まれる唾が貯まるため、開閉自在な唾抜き栓が設けてある。
【0010】
前記吹込口2は、空気室9に接続した柔軟な蛇腹ホース14の端に着脱自在に装着されており、適宜取り外して洗浄し得る。また、呼吸式運動装置1を複数人で共有する場合は、複数個の吹込口2を用意して使用者毎に吹込口2を交換するようにすればよい。
【0011】
前記抵抗付与手段5は、呼気通路4の途中であって空気室9と排気管10の接続部に設けられた可変式の流量調節弁15で構成される。すなわち、流量調節弁15は、空気室9の内部に呼気の流れ方向に向かってすり鉢状に拡開する弁孔15aを一個だけ設けた隔壁15bと、先端が円錐形で前記弁孔15aに嵌合して呼気通路4を遮断し得る栓部材15cと、その栓部材15cを弁孔15aに向けて前進、後退させる電気的な駆動手段15dで構成される。この駆動手段15dは、モータ15eと、そのモータ15eの回転軸15fに固着したピニオンギヤ15gと、栓部材15cの後部に突設したラックギヤ15hとからなり、前記モータ15eを正逆回転させることによりラックギヤ15hを前進、後退させて栓部材15cの位置を電気的に調節する。なお、モータ15eは前記制御回路13に電気的に接続されていて、その制御回路13により制御される。
【0012】
前記表示手段6は例えば制御回路13に接続した液晶表示装置を使用し、吹き込んだ呼気の量を前記流量センサー12の測定データを基にアナログ表示する。アナログ表示の態様は、萎んだゴム風船が膨らむまでの状態を呼気の流量に合わせて図形表示させたり、或いは簡単なグラフ形式で表示する。一方、前記音声発生手段7は制御回路13に接続したスピーカーであり、主として呼吸運動に関するプログラムを音声で指導する用途に使用する。
【0013】
次に本発明の呼吸式運動装置1の使用方法について説明する。先ず、流量調節弁15の栓部材15cを前進させて弁孔15aを僅かに開いておき、呼気の通過に大きな抵抗が掛かるように初期の設定をしておく。この状態で使用者が吹込口2をくわえて呼気を吹き込むと流量調節弁15の抵抗により空気室9の圧力が上昇する。空気室9の内圧は圧力センサー11によって制御回路13に送られるから、その情報を基に空気室9の圧力が例えばゴム風船の内圧程度の圧力になるように栓部材15cの位置をモータ15eによって自動制御する。一方、呼気の流量は流量センサー12で計測されているから、例えば人間の頭部大のゴム風船1個分の呼気が流れた状態で1回の呼吸運動を終了する。このとき表示手段6にゴム風船の図形によって呼気の流量がアナログ表示されるため、1回分の呼吸運動の終了が判る。
【0014】
なお、栓部材15cの制御は、空気室9の圧力を一定に保つ場合の他、ゴム風船を膨らませる感覚に似せて変化させるようにしてもよい。すなわち、ゴム風船を膨らませる場合、吹き込み開始当初は抵抗が大きく、一定以上に膨らむと急激に抵抗が小さくなり、大きく膨らませるほど抵抗が増加する、という具合に受ける感覚が変化するから、流量センサー12による流量の変化に合わせて空気室9の圧力を、吹き込み開始当初は高く、所定の流量を越えた瞬間に急落させ、流量の増加に伴って増加させる、というように栓部材15cの位置を制御するのである。そうすることにより、実際にゴム風船を膨らませているような感覚で腹式呼吸運動を継続することができる。
【0015】
このように抵抗付与手段5によって付与された抵抗に抗して呼気を吹き込む運動を行えば自然に腹式呼吸が実践できるから、この動作を毎日数十回(例えば30回)繰り返せば、腹式呼吸運動が簡単且つ確実に行え、その結果、体内への酸素の供給量が増大して血液が浄化され、血行が良くなって新陳代謝が盛んになり、体内における脂肪の燃焼が促進されると共に体温が上昇するから余分な脂肪が蓄積されない。よって健康の維持増進や痩身効果が得られる。
【0016】
ところで、経験則によれば同じ運動をするにも適切な指導に基づいてしっかり実行する場合と、自己流でだらだら実行する場合とでは効果の程度に大きな差が生じる。そこで本発明の呼吸式運動装置1の制御回路13には腹式呼吸運動の指導に関するプログラムを書き込んでおき、その指導を表示手段6及び/又は音声発生手段7で行うようにしている。
【0017】
例えば、呼吸式運動装置1の電源を入れると、最初にインストラクター役の適宜なキャラクターが表示手段6に表示され、そのキャラクターが挨拶をする。このとき好ましくは、制御回路13のタイマー回路を使って、そのときどきの時間にあった挨拶を選択するのがよい。次に、呼吸運動の開始を促すために音声発生手段7から「大きく息を吸って、…マウスピース(※吹込口2)をくわえてゆっくり息を吐きましょう」と音声が流れ、その直後に表示手段6の表示が萎んだゴム風船の図形に切り替わり、流量センサー12の測定データを受けてゴム風船が膨らむ状態が刻々とアナログ表示され、ゴム風船が膨らみきった段階で再び表示がキャラクターに切り替わって「はい、そこまで。もう一度大きく息を吸って…」と音声が流れ、所定の回数が終わると「ご苦労様。またあしたも頑張りましょう。」というように挨拶してプログラムが終わる。このようにすれば適切な呼吸運動が正確なリズムで楽しみながら根気よくしっかりと続けられる。
【0018】
なお、呼吸運動のガイドは、表示手段6と音声発生手段7の双方を使用するのが最も効果的であるが、何れか一方の手段のみでもよい。また、毎日の呼吸運動に関するデータを蓄積して使用者を励ましたり、或いはデータに基づいて呼吸運動の回数を適宜変更するなどしてもよい。
【0019】
呼吸式運動装置1は上記のように空気室9の圧力を検出しながら栓部材15cを適宜制御する場合の他、最初に抵抗付与手段5の流量調節弁15を設定し、以後使用者が変更操作するまで流量調節弁15を設定した位置に固定するようにしてもよい。以下、流量調節弁15の設定方法の具体的な手段について説明する。
【0020】
第一に、「強、中、弱」というような抵抗値変更用の入力キー(図示せず)を装置カバー8に設けておいて使用者が任意に入力キーを選択し、それに合わせて栓部材15cの位置を制御する。言うまでもなく「強」を入力した場合には栓部材15cが弁孔15aに接近して抵抗が大きくなり、「小」を選択した場合は栓部材15cが弁孔15aから離れて抵抗が小さくなる。使用者はいつでも設定を切り替えることができる。
【0021】
第二に、使用者の性別、体重、身長などから標準的な肺活量を算出し、その結果に基づいて栓部材15cを適切な位置に自動設定する。そのためには装置カバー8にテンキーのような入力キー(図示せず)を設置し、表示手段6或いは音声発生手段7の質問に答える形式で必要な項目を入力させるようになし、必要な演算を制御回路13で実行する。言うまでもなく肺活量が小さいほど抵抗を小さくして使用者に過度の負担が掛からないようにする。なお、異なる使用者に対応するため前記入力値を初期化するためのリセットボタンを設けておく。
【0022】
第三に、最初に使用者の肺活量を実測し、その実測値に基づいて栓部材15cの位置を制御する。肺活量の実測には排気管10に設けた流量センサー12や圧力センサー11を使用すればよい。この場合も、肺活量が小さいほど抵抗を小さくして使用者に過度の負担が掛からないようにすることになる。もちろん肺活量の実測は精密である必要はなく、大まかなレベルが判定できる程度の精度でよい。なお、異なる使用者に対応するため初期化用のリセットボタンを設けておく。
【0023】
第四に、図1の栓部材15cのラックギヤ15hをネジ軸に代えて呼気通路4の一部に螺合させ、さらにそのネジ軸を装置カバー8の外部に突出させて摘みで回転させ得るようになし、手動によって栓部材15cの位置を調節する。
【0024】
以上本発明を実施の形態について説明したが、もちろん本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、実施形態のように表示手段6、音声発生手段7、圧力センサー11、可変式の流量調節弁15などは無くても、呼気を吹き込む吹込口2と、吹き込まれた呼気を排出口3に導く呼気通路4と、隔壁15bに小さな弁孔15aを開けた程度の抵抗付与手段5があれば、基本的な効果を得ることは可能である。もちろん、前記各要素を付加することにより高度な運動効果を得ることが可能になる。
【0025】
また、実施形態ではアナログ式の表示手段6で呼気の量を表示させるようにしたが、デジタル式の表示で呼気の量を表示するようにしてもよい。また、呼気の量を消費カロリーに換算してアナログ表示又はデジタル表示するようにしてもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明の呼吸式運動装置は、抵抗付与手段の抵抗に抗して吹込口から呼気を吹き込むようにするため、ゴム風船を膨らませるのと同じ要領で自然に腹式呼吸が実践できる。その上、ゴム風船のように短期間で使い捨てにする無駄がなく、また、破裂する危険もないため腹式呼吸運動が簡単且つ快適に行える。これまでの説明で明らかなように腹式呼吸運動を継続的にしっかり行えば、体内への酸素の供給量が増大して血液が浄化され、血行が良くなって新陳代謝が盛んになり、体内の脂肪の燃焼が促進されると共に体温が上昇するから余分な脂肪が蓄積されない、という多くの効果があり、従って本発明の呼吸式運動装置は、健康の維持増進や脂肪の燃焼促進且つ蓄積予防による痩身効果を発揮する。なお、このことから本発明の呼吸式運動装置は健康維持・増進装置又は痩身装置と把握してもよい。
【0027】
また、前記吹込口から抵抗付与手段に至るまでの間に圧力センサーを設置し、一方、流量調節弁を電気的に駆動させる駆動手段を設置し、前記圧力センサーの検出信号により流量調節弁を駆動させて吹き込み抵抗を加減するようにすれば、使用者のレベルに合わせて自動的に最適な呼吸運動が行える効果がある。
【0028】
さらにまた請求項2のように、呼気通路に呼気の流量を測定する流量センサーを設置するようにすれば、吹き込んだ呼気の量が把握でき、惹いては運動量を把握することができる。また、流量を測定しながら流量調節弁を駆動させるようにすれば、ゴム風船を膨らませる感触に似せて、すなわち吹き込み開始当初は抵抗が大きく、一定以上に膨らむと急激に抵抗が小さくなり、膨らみ具合が大きくなるほど抵抗が増加する、というようなゴム風船を膨らませるときの感触が流量調節弁の制御で再現できるため、使用者に実際にゴム風船を膨らませているかのような現実感を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置の概要を示す断面図である。
【符号の説明】
1 …呼吸式運動装置
2 …吹込口
3 …排出口
4 …呼気通路
5 …抵抗付与手段
11…圧力センサー
12…流量センサー
15…流量調節弁
15d…駆動手段
Claims (2)
- 呼気を吹き込む吹込口と、吹き込まれた呼気を排出口に導く呼気通路と、その呼気通路の途中に設けられ呼気の流量を絞って抵抗を付与するようにした抵抗付与手段と、前記吹込口から前記抵抗付与手段に至るまでの間に設けた圧力センサーと、を有し、
前記抵抗付与手段を可変式の流量調節弁で構成すると共に該流量調節弁を電気的に駆動させる駆動手段を設置し、
前記圧力センサーの検出信号により前記流量調節弁を駆動させて吹き込み抵抗を加減するようにしたことを特徴とする呼吸式運動装置。 - 前記呼気通路に呼気の流量を測定する流量センサーを設置してなることを特徴とする請求項1記載の呼吸式運動装置。
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