JP4634672B2 - サイトダイバーシチ送受信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シングルキャリアCDMA方式あるいはマルチキャリアCDMA方式などの多元接続方式の移動体通信システムに関し、特に移動局と複数の基地局とでサイトダイバーシチ通信を行うためのサイトダイバーシチ送受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
無線通信の特徴は、マルチパスが存在することである。マルチパスとは、送信された信号が、直接波、反射波、透過波、回折波など複数の伝送路を経て受信点に到達することである。このため、信号の強度や位相が互いに異なり受信レベルの強弱が生じるフェージングが起こる。さらに移動体通信では、基地局と移動局の通信のため、建物などの障害物で直接波が遮断される場合や基地局と移動局の距離の変化などでもフェージングが起こる。
【0003】
これらの問題を改善するために、サイトダイバーシチが使用されている。サイトダイバーシチにおいては、移動局は、複数の基地局からの信号を受信、復調、合成するため、1つの基地局との通信がフェージングの影響で著しく劣化した場合でも、他の基地局との通信で品質を保つことが可能となる。
【0004】
また、多元接続にCDMA方式を用いて、RAKE受信によりマルチパスフェージング波を分離し、位相を揃えて合成することによりマルチパスによるフェージングの影響も受けにくくなる。
【0005】
サイトダイバーシチに関する従来技術として、特開平10−247873号公報あるいは特開2000−4215号公報がある。
【0006】
特開平10−247873号公報には、複数の基地局は、移動端末局から誤り訂正符号化処理を施した信号を受信し、誤り訂正復号化処理を施した信号を基地局上位装置に送信し、基地局上位装置において、誤り訂正符号化、合成、誤り訂正復号化を行うことにより、基地局、基地局上位装置間の信号流量を増大させることなく、受信信号の誤り率の改善を行うことが開示されている。
【0007】
特開2000−4215号公報には、同一情報データ群に対し、相異なるパンクチャリングパターンを用いてパンクチャリング畳込み符号化を行い、得られた相異なるパンクチャドデータ群をダイバーシチブランチとして時間ダイバーシチ送信し、受信手段において送信側と同一のパンクチャリングパターンを用いて夫々パンクチャリングを行った後に合成して畳込み復号化を行うことが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の従来技術では、複数の基地局が同じ信号を送信する方式を採っている。複数基地局が同一信号を送信する場合、移動局が受信する信号品質は、伝送路の状態で大きく異なる。誤り訂正の一例として、畳込み符号、ターボ符号を用い、誤り訂正のためにパンクチャリングを行って送信する場合、パンクチャリングする割合が多ければ多いほど、伝送路の状態の影響を受けやすいという課題があった。
【0009】
また、後者の従来技術では、変調方式を伝送路の状態に拘わらず、固定としている。基地局からの送信される信号の変調多値数が増加すると各位相状態の距離が近くなるため、伝送路の状態が悪い基地局と移動局の間では、フェージングの影響により、移動局では受信信号を良好に復調できず、サイトダイバーシチの効果が十分に得にくいという課題があった。
【0010】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、伝送路の状態が悪い場合の基地局と移動局の通信であっても、サイトダイバーシチの効果が十分に得られるようなサイトダイバーシチ送受信装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、移動局と複数の基地局とでサイトダイバーシチ通信を行うサイトダイバーシチ送受信装置において、前記複数の基地局は、前記移動局から送られた受信信号品質情報に基づき、変調方式、インターリーブ長、符号化率およびパンクチャリング則を各基地局毎に適応的に可変設定して送信信号を送信し、前記移動局は、前記複数の基地局から送信された信号を別々に復調し、これら復調結果から得られる軟判定値をデインターリーブし、これらデインターリーブ結果を適応的に符号合成した後、誤り訂正の復号処理を行うことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、各基地局は、移動局から送信される受信信号品質情報を用いて、基地局毎に変調方式とインターリーブ長と符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を決定して送信信号を送信する。移動局は、送信信号を復調し軟判定結果をデインターリーブして、適応的に符号合成した後、誤り訂正の復号処理を行う。
【0013】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、前記各基地局から送信される送信信号は、各基地局で可変設定された変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を含む制御情報を有し、前記移動局は、前記制御情報に基づいて各基地局に対応する復調を行うことを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、各基地局から送信される送信信号に各基地局で可変設定された変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を含む制御情報を含ませ、移動局は、この受信した制御情報に基づいて各基地局に対応する復調を行うようにしている。
【0015】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、前記受信信号品質情報には、信号電力対干渉電力比あるいは遅延広がりが含まれることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、移動局から各基地局に送られる受信信号品質情報には、信号電力対干渉電力比あるいは遅延広がりが含まれるようにしている。
【0017】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、各基地局は、前記受信信号品質情報に基づき自基地局の送信による移動局での受信状態を判断し、この判断に応じて多値数が増加あるいは減少された変調方式に変調方式を変更することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、各基地局は、前記受信信号品質情報に基づき自基地局の送信による移動局での受信状態を判断し、この判断に応じて多値数が増加あるいは減少された変調方式に変調方式を変更するようにしている。
【0019】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、前記各基地局は、変調方式を適応的に変更する場合に、送信する1シンボル中でビット数の増加が可能な多値の変調方式を用いることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、各基地局が変調方式を変更する場合は、送信する1シンボル中でビット数を増加できる変調方式を用いる。
【0021】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、各基地局は、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定された場合、パンクチャリングするビット数を増やすことを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、各基地局は、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定された場合、パンクチャリングするビット数を増やすことにより、伝達速度を低下させることなく送信信号を送信する。
【0023】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、前記各基地局は、前記パンクチャリング則にターボ符号を適用する場合、情報ビットはそのまま送信し、パリティビットをパンクチャリングすることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、各基地局は、誤り訂正にターボ符号を用いる場合、全ての基地局は情報ビットをそのままにして、パリティビットだけをパンクチャリングして通信をおこなう。
【0025】
つぎの発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置は、上記の発明において、前記各基地局は、前記パンクチャリング則にターボ符号を適用する場合、1つの基地局以外は情報ビットを削除し、パリティビットをパンクチャリングすることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、各基地局は、誤り訂正にターボ符号を用いる場合、1つの基地局以外は情報ビットを削除し、パリティビットをパンクチャリングして通信をおこなう。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置の実施の形態を詳細に説明する。
【0028】
図2は、3つの基地局によるサイトダイバーシチの例を示している。図2では3つの基地局が1つの移動局に送信している。このように複数個の基地局と移動局が通信して、サイトダイバーシチが行われる。
【0029】
図1は、この発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置の本実施の形態の構成を示すブロック図である。誤り訂正方式にはいくつか種類があるが、本実施の形態ではターボ符号を用いて説明する。また、本実施の形態では、CDMA方式を採用している。
【0030】
サイトダイバーシチ送受信装置1は、ターボ符号化部3と、設定部4と、Nb個の基地局5と、移動局12を備えている。
【0031】
ターボ符号化部3は、図6に示すように、入力データを符号化し、出力データとして情報ビットuとパリティビットv1を出力するRSC符号化器22と、入力データをインターリーブするビットインターリーバ21と、インターリーブされた入力データからパリティビットv2を出力するRSC符号化器23とを備えている。
【0032】
設定部4は、移動局12から送られる受信信号品質情報に基づき、変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則についての基準情報を決定する。この基準情報は、各基地局5(BS#1〜BS#Nb)で、変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を決定する際に参照される。
【0033】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)は、送信制御部6と、符号選択部7と、インターリーブ部8と、変調部9と、基地局アンテナ10を備えている。この場合、各基地局における受信側の構成については図示を省略している。
【0034】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の送信制御部6は、設定部4から入力される前記基準情報と各基地局毎の個別の信号品質(移動局12から送られる各基地局毎の受信信号品質情報)との比較に基づいて、当該基地局の変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を決定する。また、変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を考慮してインターリーブ長も決定する。また、決定した当該基地局の変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を制御情報として、変調部9を介して移動局12に送信させる。
【0035】
符号選択部7は、当該基地局の送信制御部6によって設定された符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を用いて、ターボ符号化部3から入力される情報ビットuとパリティビットv1,v2を選択する。
【0036】
インターリーブ部8は、当該基地局の送信制御部6によって設定されたインターリーブ長を用いて符号選択部7から出力されたデータをスロット単位でインターリーブする。
【0037】
変調部9は、当該基地局の送信制御部6によって設定された変調方式を用いてインターリーブ後のデータを変調して当該基地局のアンテナ10に出力する。
【0038】
移動局12は、複数の基地局に対応してNm個の受信部13と、符号合成部17と、ターボ復号部18と、移動局アンテナ11を備えている。この場合、移動局における送信側の構成については図示を省略している。各受信部13は、受信制御部14と、復調部15と、デインターリーブ部16を備えている。
【0039】
受信制御部14は、各移動局から送られてきた制御情報中の変調方式、符号化率、パンクチャリング則に応じて、復調部15、デインターリーブ部16および符号合成部17の可変設定を行う。
【0040】
復調部15は、設定された変調方式の多値数に応じて復調方式が変更され、この変更された(変更されない場合もある)復調方式を用いて復調処理を実行する。
【0041】
デインターリーブ部16は、受信制御部14によって設定されたインターリーブ長を用いて復調された信号をデインターリーブする。
【0042】
符号合成部17は、受信制御部14で設定されたパンクチャリング則に従い、複数の受信部13(#1〜#Nm)からのデインターリーブ出力を用いてデインターリーブ後に得られる軟判定値の合成を行う。ターボ復号部18は、符号合成後の軟判定値を用いてターボ復号処理を実行して、出力信号19を得る。
【0043】
つぎに、図3〜図11を用いて、図1のサイトダイバーシチ送受信装置1の各構成要素の動作を説明する。
【0044】
まず、移動局12では、各基地局5(BS#1〜BS#Nb)から送信された送信信号の個々の信号品質(例えば、信号電力対干渉電力比(SIR)および遅延広がり(delay spread))を測定し、測定した基地局毎の信号品質(SIRおよび遅延広がり)を受信信号品質情報として上り回線を用いて基地局に通知する。
【0045】
図3は基地局から移動局に送信される信号の信号フォーマットを示している。この信号フォーマットでは、制御チャネルと各基地局からの個別データチャネルが符号多重化されている。移動局12は、基地局から送信された信号のスロット内の既知系列部を用いて、各基地局のSIRおよび遅延広がりを測定する。測定されたSIRと遅延広がりで各基地局の信号品質をあらわす。なお、後述するが、各基地局で可変設定された変調方式と符号化率とパンクチャリング則を移動局12に通知するために各基地局から移動局12に送られる制御情報は、図3の信号中の各基地局の制御チャネルに載せられて送信される。
【0046】
図4は、移動局12が基地局5に送信する信号の信号フォーマットを示している。移動局12は、図5の信号のスロット内のデータ部に、測定した基地局毎の受信信号品質情報(SIRおよび遅延広がり)を挿入することで、各基地局からの送信号の受信信号品質情報を基地局に通知する。基地局では、この受信信号品質情報を受信することで、各基地局毎の受信信号品質情報を得ることができる。これら各基地局毎の受信信号品質情報は、設定部4にも入力される。
【0047】
設定部4は、移動局12から受信した受信信号品質情報に基づき、各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の信号品質の中で、最も信号品質のよい基地局のSIRおよび遅延広がりを用いて、変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則についての基準情報を決定する。
【0048】
図5を参照して、設定部4で行われる変調方式、符号化率についての基準情報の選択方法を説明する。図5はSIRと遅延広がりに応じて、変調方式(BPSK、QPSK、8PSK、16QAM)および符号化率Rが選択するための選択テーブルを概念的に示している。
【0049】
移動局12で測定された信号品質の中で最も品質の良い基地局のSIRおよび遅延広がりを用いて変調方式をBPSK、QPSK、8PSK、16QAMのなかから選択する。各変調方式の境界は実線で示されている。図5に示すように、この場合は、SIRが大きく遅延広がりが小さいほど変調方式の多値数が大きいものが使用可能となり、信号品質が最良の場合は4ビットの伝送が可能な16QAMが選択される。遅延広がりが大きくなるにつれて所要品質を満たす変調方式の多値数が減少して、遅延広がりが最大の場合は最も伝送路の影響を受けにくい1ビットの伝送が可能なBPSKが選択される。つまり、信号品質が悪い基地局には、変調方式の多値数が小さいものが割り当てられる。このようにして、設定部4では、移動局12で測定された信号品質の中で最も品質の良い基地局のSIRおよび遅延広がりに対応する変調方式を選択して、該選択した変調方式を変調方式の基準情報とする。なお、この場合、送信する1シンボル中でビット数を増加できるBPSK、QPSK、8PSK、16QAMなどの変調方式を用いるようにしているので、情報伝送速度を低下することなくサイトダイバーシチによる受信信号の品質を改善できる。
【0050】
つぎに、符号化率の基準情報の決定方法を説明する。図5のRは符号化率を表し、各符号化率(R1<R2<…<R7<R8)の境界は、実線及び破線で示されている。すなわち、実線および点線で区切られた領域ごとに符号化率Rが異なる。図5では、SIRが小さく遅延広がりが大きくなるほど伝送路の状態が悪くなるので、符号化率は上記伝送路の状態が悪くなるほど小さくしている。例えば、QPSK変調では、符号化率R3とR4が使用されるが、伝送路の状態が境界kよりも悪いほうにある場合は符号化率R3が選択され、伝送路の状態が境界kよりも良いほうにある場合は符号化率R4が選択される。このようにして、設定部4では、移動局12で測定された信号品質の中で最も品質の良い基地局のSIRおよび遅延広がりに対応する符号化率Rを選択して、該選択した符号化率を符号化率の基準情報とする。
【0051】
つぎに、図7〜図11を参照して、設定部4で行われるパンクチャリング則の基準情報の決定方法を説明する。図7および図8は、信号品質が最も良好な基地局と、この基地局とほぼ同じ品質が得られる1〜複数の他の基地局で設定されるパンクチャリング則を示すものである。パンクチャリング則において、“0”となっている部分は送信データとして扱わず(パンクチャリングされる)、“1”となっている部分は、送信するデータとして扱うものとする(パンクチャリングされない)。
【0052】
図7は、全ての基地局は情報ビットuをそのままにして(パンクチャリングしない)、パリティビットv1,v2だけをパンクチャリングして通信をおこなうパンクチャリング則を示している。
【0053】
図8は、情報ビットuについては、1つの基地局(最も信号品質が良い基地局のなかの1つ)だけが送信するようにし、他の基地局では情報ビットをすててパンクチャリングするように設定したパンクチャリング則を示している。図7および図8に示すパンクチャリング則は、いずれも、基準のパンクチャリング則(a)の場合と伝送速度が変わらないように設定されている。
【0054】
図7のパンクチャリング則を採用するとき、設定部4は、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが1/2の場合には、符号化率R=1/2に対応するパンクチャリング則(a)〜(d)の何れかをパンクチャリング則の基準情報として設定する。選択されたパンクチャリング則以外のパンクチャリング則が、他の1〜複数の基地局で選択される。この選択は、各基地局の送信制御部6によって行われる。同様にして、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが2/3の場合には、符号化率R=2/3に対応するパンクチャリング則(e)〜(h)の何れかをパンクチャリング則の基準情報として設定する。また、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが3/4の場合には、符号化率R=3/4に対応するパンクチャリング則(i)〜(l)の何れかをパンクチャリング則の基準情報として設定する。
【0055】
図8のパンクチャリング則を採用するとき、設定部4は、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが1/2の場合には、符号化率R=1/2に対応するパンクチャリング則(a)をパンクチャリング則の基準情報として設定する。選択されたパンクチャリング則以外のパンクチャリング則(b)(c)が、他の1〜複数の基地局で選択される。この選択は、各基地局の送信制御部6によって行われる。同様にして、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが2/3の場合には、符号化率R=2/3に対応するパンクチャリング則(e)をパンクチャリング則の基準情報として設定する。また、最も信号品質のよい基地局の符号化率Rが3/4の場合には、符号化率R=3/4に対応するパンクチャリング則(h)をパンクチャリング則の基準情報として設定する。
【0056】
図9〜図11は、信号品質が最も良好な基地局と、この基地局より低い品質しか得られない1〜複数の他の基地局で設定される変調方式およびパンクチャリング則の複数の例を示すものである。
【0057】
図9では、設定部4は、変調方式としてQPSKを、符号化率Rとして1/2を、パンクチャリング則として(a)を基準情報として決定している例を示している。この場合、前記他の基地局では、変調方式としてBPSKが選択され、パンクチャリング則として(b)〜(i)の何れかが選択される。この選択は、各基地局の送信制御部6によって行われる。
【0058】
図10では、設定部4は、変調方式として16QAMを、符号化率Rとして3/4を、パンクチャリング則として(a)を基準情報として決定している例を示している。この場合、前記他の基地局では、変調方式としてQPSKが選択され、パンクチャリング則として(b)〜(j)の何れかが選択される。この選択は、各基地局の送信制御部6によって行われる。
【0059】
図11では、設定部4は、変調方式として16QAMを、符号化率Rとして3/4を、パンクチャリング則として(a)を基準情報として決定している例を示している。この場合、前記他の基地局では、変調方式としてBPSKが選択され、パンクチャリング則として(b)〜(l)の何れかが選択される。この選択は、各基地局の送信制御部6によって行われる。
【0060】
図9〜図11に示したように、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定された場合には、パンクチャリングするビット数を増やすことにより、伝達速度を低下させることなく送信信号を送信するようにしている。例えば、図9の場合は、信号品質が最も良好な基地局と、この基地局より低い品質しか得られない1〜複数の他の基地局とで、変調方式がQPSK(多数値4)とBPSK(多数値2)と異なっているが、BPSKの変調方式が行われる場合、パンクチャリングするビット数を、QPSKのものに比べ、2から4に倍増しており、これにより伝達速度を低下させることなく送信信号を送信している。
【0061】
このようにして、設定部4では、最も信号品質のよい基地局についての受信信号品質情報に基づいて変調方式、符号化率およびパンクチャリング則の基準情報を決定する。決定された基準情報は、各基地局の送信制御部6に送られる。
【0062】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の送信制御部6は、設定部4から入力された変調方式、符号化率およびパンクチャリング則についての基準情報と各基地局毎の個別の信号品質(移動局12から送られる各基地局毎の受信信号品質情報)との比較に基づいて、当該基地局の変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を決定する。また、変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を考慮してインターリーブ長も決定する。また、決定した当該基地局の変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を制御情報として、変調部9を介して移動局12に送信する。
【0063】
まず、変調方式については、最も信号品質の良好であった基地局とほぼ同じ信号品質が得られている基地局の場合は、同一の変調方式が選択される。一方、最も信号品質の良好であった基地局よりも信号品質が悪い基地局では、変調方式の多数値が小さなものが選択され、これにより移動局12側での復調部出力の劣化を抑えるようにしている。
【0064】
つぎに、符号化率に関しては、最も信号品質の良好であった基地局の符号化率に合わせ、同じ符号化率を選択する。すなわち、設定部4から入力された符号化率と同じ符号化率を選択する。
【0065】
つぎに、パンクチャリング則に関しては、信号品質が最も良好な基地局と、この信号品質が最も良好な基地局とほぼ同じ品質が得られる基地局では、例えば、図7あるいは図8に示したパンクチャリング則を用いて、パンクチャリング則を設定する。
【0066】
例えば、図7のパンクチャリング側が採用され、基準情報の符号化率Rが1/2であって、図7(a)に示すものが信号品質が最も良好な基地局で行われるパンクチャリング則として設定部4で設定された場合は、信号品質が最も良好な基地局とほぼ同じ品質が得られる1〜複数の基地局では、図7(b)〜図7(d)に示したパンクチャリング則の何れかが選択される。この選択に当たっては、1つの基地局が図7(b)に示したパンクチャリング則を選択すると、他の基地局では、図7(c)あるいは(d)のパンクチャリング則を選択するという具合に、各基地局5のパンクチャリングの結果を集めると、できるだけ全てのビットが送信されるように各基地局5の送信制御部6はパンクチャリング則を選択する。図8のパンクチャリング側が採用される場合も同様であり、各基地局で、パリティビットv1、v2について、できるだけ異なるビットが送信されるように選択する。
【0067】
一方、信号品質が最も良好な基地局と、この信号品質が最も良好な基地局より低い品質しか得られない1〜複数の他の基地局では、例えば、図9〜図11に示したパンクチャリング則を用いて、パンクチャリング則を設定する。
【0068】
例えば、基準情報の符号化率Rが1/2であって、図9(a)に示すものが信号品質が最も良好な基地局で行われるパンクチャリング則として設定部4で設定された場合は、信号品質が最も良好な基地局より低い品質しか得られない1〜複数の他の基地局では、図9(b)〜図9(i)に示したパンクチャリング則の何れかが選択される。この選択に当たっては、前記同様、1つの基地局が図9(b)に示したパンクチャリング則を選択すると、他の基地局では、図9(c)〜図9(i)の何れかのパンクチャリング則を選択するという具合に、各基地局5のパンクチャリングの結果を集めると、できるだけ全てのビットが送信されるように各基地局5の送信制御部6はパンクチャリング則を選択する。図10あるいは図11のパンクチャリング側が採用される場合も同様である。なお、前述したように、図9〜図11の場合のように、変調方式が異なる場合は、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定される基地局では、パンクチャリングするビット数を増やすことにより、伝達速度を低下させることなく送信信号を送信するようにしている。
【0069】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の送信制御部6は、このようにして決定した符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を当該基地局の符号選択部7に設定する。また、上記のようにして決定した変調方式を当該基地局の変調部9に設定する。さらに、当該基地局で選択される変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を考慮してインターリーブ長を決定し、この決定したインターリーブ長をインターリーブ部8に設定する。さらに、決定した当該基地局の変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を制御情報として、変調部9を介して移動局12に送信する。
【0070】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の符号選択部7は、当該基地局の送信制御部6によって設定された符号化率およびパンクチャリング則を用いてパンクチャリングをおこなう。パンクチャリング則の“0”の部分は、送信データとあつかわず、“1”の部分を送信データとしてインターリーブ部8に出力する。
【0071】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)のインターリーブ部8は、当該基地局の符号選択部7から出力されるパンクチャリングされたデータをスロット単位でインターリーブする。インターリーブ長は送信制御部6によって設定されている。
インターリーブ部8でインターリーブされた出力は、変調部9に出力される。
【0072】
各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の変調部9は、送信制御部6によって設定された変調方式を用いて、インターリーブ後のデータを変調する。変調されるデータには、各基地局で設定される変調方式、符号化率、誤り訂正用パンクチャリング則を含む制御情報が含まれている。各基地局5(BS#1〜BS#Nb)の変調部9の出力は、基地局アンテナ10へ出力され、移動局12に送信される。
【0073】
このようにして、図3に示したように、制御チャネルに各基地局の制御情報が載せられた送信信号が移動局12に送信される。例えばCDMA方式の場合、制御情報には、変調方式と符号化率とパンクチャリング則と拡散率など、移動局12が基地局5から送信される信号を復調するために必要なさまざまな情報が含まれている。
【0074】
移動局12では、移動局アンテナ11を介して受信した信号を、複数の基地局に対応して設けられるNm個の受信部13に出力する。各受信部13の受信制御部14では、受信した信号から担当する基地局に対応する制御情報を抽出し、該抽出した制御情報中の変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を復調部15および符号合成部17に出力する。変調方式は復調部15に入力され、符号化率およびパンクチャリング則は符号合成部17に入力される。また、受信制御部14では、制御情報中の変調方式、符号化率およびパンクチャリング則に用いてインターリーブ長などデインターリーブ部16でのデインターリーブに必要な情報を求め、これをデインターリーブ部16に出力する。
【0075】
各受信部13の復調部15は、当該受信部13の受信制御部14によって設定された変調方式の多値数に応じて復調方式を可変設定し、この設定された復調方式を用いて復調データを出力する。復調されたデータはデインターリーブ部16に出力される。
【0076】
デインターリーブ部16は、当該受信部13の受信制御部14の設定に基づいて、対応する基地局のインターリーブ部8と同一のインターリーブ長、インターリーブ構成となるよう、復調データをデインターリーブする。デインターリーブされたデータは符号合成部17に出力される。
【0077】
符号合成部17には、複数の受信部13のデインターリーブ出力がすべて入力され、符号合成部17は、受信制御部14で設定されたパンクチャリング則および符号化率に従い、デインターリーブ後に得られる軟判定値の合成を行う。符号合成部17で符号合成された軟判定値は、ターボ復号部18に入力される。ターボ復号部18では、ターボ復号処理が行われ、復号結果として出力信号19が得られる。
【0078】
このように本実施の形態では、複数の基地局5は、移動局12から送信され受信信号品質情報に基づいて、それぞれの変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を選択し、該選択した変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を含む制御情報を移動局12に送信するとともに、移動局12では、受信した制御情報に基づいて各基地局5に対応する受信部13や符号合成部17で行われる復調や軟判定値の合成処理を選択するようにしているので、各基地局5と移動局12間の伝送路の影響を考慮した基地局送信および移動局受信が可能となる。
【0079】
また、本実施の形態では、変調方式と誤り訂正用のパンクチャリング則の決定は、情報伝送速度を最も高速化できる基地局(多数値の大きな変調方式が設定される基地局)を基準に、各基地局の変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則が選択されるため、情報伝送速度を低下させることなく、サイトダイバーシチによる受信信号の品質を改善できる。
【0080】
また、本実施の形態では、移動局では、複数基地局から送信された信号を、個々の基地局から送信される変調方式、符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則に基づき、適応的に合成しているので、復号結果を改善できると共に、サイトダイバーシチによる良好な改善効果が得られる。
【0081】
さらに、本実施の形態では、符号化率を選択可能にしているので、伝送路状態に応じて伝送速度をきめ細かく設定できるため、周波数利用効率を高めることができる。
【0082】
なお、CDMA方式を用いる場合、拡散率を各基地局毎に可変設定し、この拡散率を制御情報に含めて移動局12に送信するようにしてもよい。また、受信信号品質情報としては、SIRおよび遅延広がりの何れか一方を用いるようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、移動局から送信される受信信号品質情報を用いて、基地局ごとに変調方式とインターリーブ長と符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を決定して移動局に送信し、移動局は受信した信号を復調し軟判定結果をデインターリーブして、適応的に符号合成した後、誤り訂正の復号処理を行うようにしているので、基地局−移動局間の伝送路の影響を考慮した基地局送信および移動局受信が可能となり、伝送路の状態が悪い場合も良好なサイトダイバーシチによる改善効果を得ることができる。
【0084】
つぎの発明によれば、各基地局から送信される送信信号に各基地局で可変設定された変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を含む制御情報を含ませ、移動局は、この受信した制御情報に基づいて各基地局に対応する復調を行うようにしているので、各基地局ごとの軟判定結果を合成することで、受信信号品質を改善することができる。
【0085】
つぎの発明によれば、移動局から各基地局に送られる受信信号品質情報には、信号電力対干渉電力比あるいは遅延広がりが含まれるようにしているので、信号電力対干渉電力比あるいは遅延広がりに応じて基地局ごとに変調方式とインターリーブ長と符号化率および誤り訂正用パンクチャリング則を決定することができる。
【0086】
つぎの発明によれば、各基地局は、前記受信信号品質情報に基づき自基地局の送信による移動局での受信状態を判断し、この判断に応じて多値数が増加あるいは減少された変調方式に変調方式を変更するようにしているので、信号品質が悪い基地局に対しては、変調方式の多値数の小さいものが割り当てられて、移動局受信部の復調部出力の信号劣化を抑えることができる。
【0087】
つぎの発明によれば、各基地局が変調方式を変更する場合は、送信する1シンボル中でビット数を増加できる変調方式を用いるようにしているので、情報伝送速度を低下することなくサイトダイバーシチによる受信信号の品質を改善できる。
【0088】
つぎの発明によれば、各基地局は、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定された場合、パンクチャリングするビット数を増やすようにしているので、伝達速度を低下させることなく送信信号を送信することができる。
【0089】
つぎの発明によれば、誤り訂正にターボ符号を用いる場合、全ての基地局は情報ビットをそのままにして、パリティビットだけをパンクチャリングして通信を行うようにしているので、基地局と移動局間の伝送路の影響を考慮してサイトダイバーシチの品質を改善できる。
【0090】
つぎの発明によれば、誤り訂正にターボ符号を用いる場合、1つの基地局以外は情報ビットを削除し、パリティビットをパンクチャリングして通信を行うので、基地局と移動局間の伝送路の影響を考慮してサイトダイバーシチの品質を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明にかかるサイトダイバーシチ送受信装置の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 3つの基地局間でのサイトダイバーシチのモデルを示す図である。
【図3】 基地局から移動局への送信信号のデータフォーマットを示す図である。
【図4】 移動局から基地局への送信信号のデータフォーマットを示す図である。
【図5】 信号品質と設定される変調方式および符号化率の関係を示す図である。
【図6】 ターボ符号化部の構成を示すブロック図である。
【図7】 複数の基地局で同一の変調方式を用いる場合のパンクチャリング則の一例を示す図である。
【図8】 複数の基地局で同一の変調方式を用いる場合のパンクチャリング則の他の例を示す図である。
【図9】 複数の基地局でQPSKとBPSKの2つの異なる変調方式を用いる場合のパンクチャリング則の一例を示す図である。
【図10】 複数の基地局で16QAMとQPSKの2つの異なる変調方式を用いる場合のパンクチャリング則の一例を示す図である。
【図11】 複数の基地局で16QAMとBPSKの2つの変調方式を用いる場合のパンクチャリング則の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 サイトダイバーシチ送受信装置、3 ターボ符号化部、4 設定部、5 基地局、6 送信制御部、7 符号選択部、8 インターリーブ部、9 変調部、10 基地局アンテナ、11 移動局アンテナ、12 移動局、13 受信部、14 受信制御部、15 復調部、16 デインターリーブ部、17 符号合成部、18 ターボ復号部、19 出力信号、21 ビットインターリーバ、22,23 RSC符号化器。
Claims (8)
- 移動局と複数の基地局とでサイトダイバーシチ通信を行うサイトダイバーシチ送受信装置において、
前記複数の基地局は、
前記移動局から送られた受信信号品質情報に基づき、変調方式、インターリーブ長、符号化率およびパンクチャリング則を各基地局毎に適応的に可変設定して送信信号を送信し、
前記移動局は、
前記複数の基地局から送信された信号を別々に復調し、これら復調結果から得られる軟判定値をデインターリーブし、これらデインターリーブ結果を適応的に符号合成した後、誤り訂正の復号処理を行うことを特徴とするサイトダイバーシチ送受信装置。 - 前記各基地局から送信される送信信号は、各基地局で可変設定された変調方式、符号化率およびパンクチャリング則を含む制御情報を有し、
前記移動局は、前記制御情報に基づいて各基地局に対応する復調を行うことを特徴とする請求項1に記載のサイトダイバーシチ送受信装置。 - 前記受信信号品質情報には、信号電力対干渉電力比あるいは遅延広がりが含まれることを特徴とする請求項1または2に記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
- 前記各基地局は、前記受信信号品質情報に基づき自基地局の送信による移動局での受信状態を判断し、この判断に応じて多値数が増加あるいは減少された変調方式に変調方式を変更することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
- 前記各基地局は、変調方式を適応的に変更する場合に、送信する1シンボル中でビット数の増加が可能な多値の変調方式を用いることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
- 各基地局は、他の基地局の変調方式の多数値より多数値が小さな変調方式が設定された場合、パンクチャリングするビット数を増やすことを特徴とする請求項1〜5の何れか一つに記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
- 前記各基地局は、前記パンクチャリング則にターボ符号を適用する場合、情報ビットはそのまま送信し、パリティビットをパンクチャリングすることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
- 前記各基地局は、前記パンクチャリング則にターボ符号を適用する場合、1つの基地局以外は情報ビットを削除し、パリティビットをパンクチャリングすることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載のサイトダイバーシチ送受信装置。
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