JP4637758B2 - 覗き見防止体 - Google Patents
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Description
かかる構成の覗き見防止体によれば、使用者からの表示画面の視認性を損なうことなく、側方からの覗き見を防止することができる。
覗き見防止体において、ルーバー層の厚さ方向をZ方向とし、加飾層が存在する領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をC%、加飾層が存在しない領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をD%とし、加飾層のみの光線透過率を(C/D)×100(単位;%)で求められる値とするとき、前記加飾層が存在しない領域の光線透過率(D)が60%以上であり、前記加飾層が存在する領域の光線透過率(C)が50%以上であり、かつ前記加飾層のみの光線透過率が、該加飾層の全面積の90%以上において65〜90%であり、前記表示画面と、前記加飾層によって形成される絵柄とを、同時に視認できることを特徴とする。
本実施形態の覗き見防止体1は、光透過帯11と遮光帯12とを交互に配してなるルーバー層10の視認側の面(以下、表面ということもある。)上に、加飾層20を挟んで透明樹脂層13が積層一体化されており、視認側とは反対側の面(以下、裏面ということもある。)上に、粘着層14が積層一体化されている。
以下、ルーバー層10の厚さ方向をZ方向、Z方向に垂直な面内における互いに垂直な二方向をそれぞれX方向、Y方向とする。
X―Y平面(Z方向に垂直な面)内における、覗き見防止体1の全体の平面形状は、例えば矩形であるが、適用する表示画面の形状に応じて適宜変更できる。
ルーバー層10を構成している光透過帯11および遮光帯12はいずれもX方向に延びる帯状であり、Y方向において複数の光透過帯11と複数の遮光帯12とが交互に配されている。複数の光透過帯11のY方向の幅は均一であり、かつX方向において一定である。また複数の遮光帯12のY方向の幅も均一であり、かつX方向において一定である。
なお、本明細書における「光線透過率」の値は、光源としてJIS Z 8720に規定されるD65を用い、光源から出射された検査光の強度を受光センサーで測定する装置において、前記検査光の光路上に被測定物が無い状態での受光センサーの出力値をA、検査光の光路上に被測定物をセットし、被測定物を透過した透過光が受光センサーで受光される状態での出力値をBとするとき、光線透過率=(B/A)×100(単位;%)で求められる値とする。
着色剤の具体例としては、カーボンブラック、ベンカラ、酸化鉄、酸化チタン、黄色酸化鉄、ジスアゾイエロー、フタロシアニンブルー等の一般的な有機顔料あるいは無機顔料が挙げられる。着色剤は1種でもよく、2種以上を用いてもよい。また黒色顔料を用いない場合は、良好な遮光性を得るために白色顔料を併用することが好ましい。
ルーバー層10において、光透過帯11をなしている樹脂材料と、遮光帯12の基材としての樹脂材料とは同じであってもよく、異なっていてもよいが、光透過帯11と遮光帯12との接着性の点からは両者が同じであることが好ましい。
具体的に、ルーバー層10における前記視野角θは30〜150°の範囲が好ましく、より好ましくは60〜120°である。
光透過帯11のZ方向における厚さTは、0.1〜2.5mm程度が好ましく、0.14〜0.4mm程度がより好ましい。
光透過帯11のY方向における幅W1は、50μm〜0.3mmの範囲内が好ましく、75μm〜0.2mmの範囲内がより好ましい。
遮光帯12のY方向における幅W2は、5μm〜50μmの範囲内が好ましく、15μm〜30μmの範囲内がより好ましい。
遮光帯12のZ方向における厚さTは、光透過帯11の厚さTと同じである。
加飾層20は、染料により着色されている。加飾層20の色調は、ルーバー層10における遮光帯12の色調と異なっている。加飾層20のX−Y平面における形状は、所望の絵柄の形状とすることができる。
加飾層20は、具体的には染料系インクを用いて、透明樹脂層13のルーバー層10側の面上に印刷する方法により形成することができる。
印刷法としては、インクジェット方式または昇華型転写方式が好適である。インクジェット方式は印刷スピード、解像度、文字等の輪郭の明確性の点で好ましく、昇華型転写方式はなめらかな階調が得られる点で好ましい。
染料系インクは、市販の染料系インクを特に制限なく用いることができる。インクジェット方式で加飾層20を印刷形成する場合、市販のインクジェット用染料系インクを適宜用いることができる。水性染料タイプが好ましい。
昇華型転写方式で加飾層20を印刷形成する場合、市販の昇華型転写用染料系インクを適宜用いることができる。昇華性固体染料タイプが好ましい。
加飾層20における光線透過率が低いほど、該加飾層20で構成される絵柄の視認性は良くなるが、覗き見防止体1を表示画面上に適用した場合の画面の視認性は低下する。
具体的には、加飾層20のみの光線透過率が、該加飾層20の全面積の90%以上において65〜90%の範囲内であることが好ましく、75〜85%であることがより好ましい。
加飾層20の光線透過率を上記の範囲内とすることにより、表示画面の良好な視認性と、加飾層20によって形成される絵柄の良好な視認性を同時に達成することができる。
また、加飾層20の全体において光線透過率が均一である必要はなく、該加飾層20の各部分によって光線透過率が互いに異なっていてもよい。例えば表示画面の周縁部など、表示画面の中でも比較的使用頻度が低い領域では、比較的低い光線透過率でも許容される。一方、表示画面の中央部など使用頻度が高い領域では、加飾層20の光線透過率が高い方が好ましい。
なお、加飾層20のみの光線透過率として、実質的には、覗き見防止体1において、加飾層20が存在する領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をC%、加飾層20が存在しない領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をD%とするとき、加飾層のみの光線透過率=(C/D)×100(単位;%)で求められる値が用いられる。
透明樹脂層13の材料としては、透明性が高い樹脂が用いられる。具体的には、透明樹脂層13のみに対して、図中Z方向に光を透過させたときの光線透過率が75%以上、好ましくは85%以上であるような、高い透明性を有する樹脂材料が好ましい。
また透明樹脂層13を構成する樹脂材料は、高透明性であるとともに紫外線吸収性を有することが好ましく、具体的には、ポリエステル系樹脂、アクリル樹脂、およびポリカーボネート樹脂が好ましい。
特に、加飾層20をインクジェット方式で印刷する場合は、透明樹脂層13が、水を吸収し、その水が揮発することによって染料が定着する現象を生じ易いものが好ましく、加飾層20側の表面に水を吸収する受像層が設けられていることが好ましい。
また、加飾層20を昇華型転写方式で印刷する場合は、透明樹脂層13を構成する樹脂としてポリエステル系樹脂を用いると、該透明樹脂層13に直接印刷できる点で好ましい。また、透明樹脂層13を構成する樹脂がポリエステル系樹脂以外であっても、加飾層20側の表面に、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の染色性が良好な樹脂材料からなるコーティング層を設けることにより、直接印刷に適したものとなる。
透明樹脂層13に含有させる紫外線吸収剤の粒子径および添加量は、上記透明樹脂層13の好ましい光線透過率が得られる範囲で適宜設定することができる。
例えば、予め透明樹脂層13の材料からなるシートの片面上に加飾層20を印刷したものを用意しておく。そして、前記シート(透明樹脂層13)の加飾層20を形成した面上、および/またはルーバー層10の表面上に接着剤を塗布して、前記シートを、加飾層20が形成された面がルーバー層10側となるように貼り合わせた後、接着剤を硬化させる。
このとき用いる接着剤は硬化後における光線透過率が高いものが好ましい。具体的には、硬化後の接着剤層の単体における光線透過率が65%以上であるものが好ましく、80%以上がより好ましい。
かかる接着剤としては、硬化後に透明性を有する、熱硬化型接着剤、多液反応型接着剤、紫外線硬化型接着剤等が挙げられ、具体的にはエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、メラミン系接着剤、ポリエステル系接着剤、シリコーン系接着剤等を好適に用いることができる。
粘着層14の材料としては、表示画面に対して再剥離可能に接着できる程度の粘着力を有するものであればよく、透明性が高いものが好ましい。また表示画面から剥離したときに糊残りが少ないものが好ましい。例えば、粘着層14は再剥離可能な粘着剤として市販されている材料からなる層や、エラストマー(低架橋密度品のゲル状物質を含む)からなり表面(表示画面との接着面)を鏡面加工した層であることが好ましい。前記再剥離可能な粘着剤の具体例としては、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。前記エラストマーの具体例としては、シリコーンゴム、シリコーンゲル、ウレタンゴム、ウレタンゲル等が挙げられる。これらの中でも、糊残りが少なく、透明性が高い点でシリコーンゴムが特に好ましい。
また覗き見防止体1において、加飾層20が設けられている領域の光線透過率、すなわち本実施形態では透明樹脂層13と加飾層20とルーバー層10と粘着層14とが積層されている部分に、Z方向に光を透過させたときの光線透過率は、本発明の効果の点で、50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。該光線透過率の上限は、覗き見防止体としての機能を達成するには85%程度が好ましい。
本実施形態の覗き見防止体1はルーバー層10を備えているので側方からの覗き見を防止することができる。
また、加飾層20により絵柄が形成されているので装飾性が付与され、アクセサリーとしての付加価値が向上する。
加飾層20は染料を用いて着色されている。したがって、顔料を用いて着色した場合に比べて、良好な発色性が得られるとともに、加飾層20における光線透過率を高くすることができる。
また、染料は顔料に比べて耐紫外線特性が劣るが、ルーバー層10と透明樹脂層13との間に加飾層20を設けることにより、加飾層20へ到達する紫外線を低減させることができる。透明樹脂層13の紫外線吸収性が高いほど、紫外線による加飾層20の色彩劣化を防止する効果が高い。
また、加飾層20を印刷法により容易に形成できるので、多色印刷が可能であり、絵柄のバリエーションが豊富である。
上記実施形態の変形例として、ルーバー層10の視認側に設けられた透明樹脂層13とは別に、ルーバー層10の裏面と粘着層14との間に第2の透明樹脂層(図示せず)を設けてもよい。該第2の透明樹脂層の好ましい材料、好ましい光線透過率の範囲、形成方法等は、視認側の透明樹脂層13と同様とすることができる。
かかる変形例によれば、視認側の透明樹脂層13と第2の透明樹脂層との間にルーバー層10が挟まれたサンドイッチ構造となるため、構造の対称性が増し、反りが生じ難くなるなど構造安定性が向上する。
(実施例1)
図1に示す構成の覗き見防止体を製造した。
まず、光透過帯11として透明シリコーンゴム(信越化学工業社製、商品名;KE153U)からなる厚さが200μmの第1のシートを用意した。
これとは別に、遮光帯12として透明シリコーンゴム(信越化学工業社製、商品名;KE153U)100質量部に対してカーボンブラックを15質量部添加した材料からなる厚さが20μmの第2のシートを用意した。
第1のシート複数枚と第2のシート複数枚とを交互に積層し、加熱加硫および加圧してこれら複数のシートが一体化してなるブロック体を形成した。
次いで、該ブロック体をシート表面に垂直な切断面で、厚さ360μmにスライスすることによりルーバー層10を作製した。
また、ルーバー層10の他方の面上に、二液硬化型シリコーンゴム(信越化学工業社製、商品名;KE1935)を用いて、スクリーン印刷法により粘着層14を形成した。
こうして得られた覗き見防止体1における視野角θは120°であった。
この覗き見防止体1の加飾層20が設けられていない領域(透明樹脂層13とルーバー層10と粘着層14の積層部分)の光線透過率は80%であった。
また加飾層2が設けられている領域(透明樹脂層13と加飾層20とルーバー層10と粘着層14の積層部分)の光線透過率は60%であった。
10 ルーバー層
11 光透過帯
12 遮光帯
13 透明樹脂層
20 加飾層
Claims (1)
- 表示画面に接着して用いられる覗き見防止体であって、
光透過帯と遮光帯とが交互に配されているルーバー層と、該ルーバー層の視認側に設けられた透明樹脂層を備えており、
前記ルーバー層と前記透明樹脂層との間に、染料により着色されている、絵柄形状の加飾層を有し、
覗き見防止体において、ルーバー層の厚さ方向をZ方向とし、加飾層が存在する領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をC%、加飾層が存在しない領域にZ方向に光を透過させたときの光線透過率をD%とし、加飾層のみの光線透過率を(C/D)×100(単位;%)で求められる値とするとき、前記加飾層が存在しない領域の光線透過率(D)が60%以上であり、前記加飾層が存在する領域の光線透過率(C)が50%以上であり、かつ前記加飾層のみの光線透過率が、該加飾層の全面積の90%以上において65〜90%であり、前記表示画面と、前記加飾層によって形成される絵柄とを、同時に視認できることを特徴とする覗き見防止体。
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