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JP4639766B2 - 二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物および金属接着剤組成物 - Google Patents
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JP4639766B2 - 二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物および金属接着剤組成物 - Google Patents

二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物および金属接着剤組成物 Download PDF

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Description

本発明は、二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物に関する。また、この二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物からなる金属接着剤組成物に関する。
液状のエポキシ樹脂からなる主剤と、液状のアミン化合物やメルカプタン等の硬化剤とからなり、主剤と硬化剤とを使用する直前に混合して用いられる二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物は、常温硬化が可能、無溶剤で使用可能、硬化時の気体発生がない、硬化物の諸物性が優れる等の利点から、部材の接着、塗料、プライマー、注型材料、繊維強化複合材料のマトリックス樹脂等の用途に使用されている。
特に、土木建築分野において、橋梁、トンネル、建物等のコンクリート構造物の経時劣化、地震による損傷に対する補修や、より大きな地震を想定した耐震基準の見直しによる補強等のために、液状のエポキシ樹脂を用いた方法が用いられている。
例えば、鋼板を補強箇所の表面に樹脂を用いて貼りつける補強方法が知られている。しかし、この方法では鋼板を用いるため、補修・補強箇所が重くなり、接着面の剥離等の欠陥が生じることがある。また、施工箇所によっては直射日光下に曝露されること等により高温になることもあり、そのような高温下に放置された場合に接着性が低下することがある。
また、二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物は、優れた電気絶縁性、耐熱性等の特性を有し、また、加熱の必要がないので、接合部に発生する残留応力を低減することが可能であり、溶接で必要な歪み取りの作業や塗装前のパテ作業等も不要となるので作業性を向上することができる等の利点から、電気・電子材料関係の分野においても好適に用いられてきた。しかしながら、近年の電気・電子材料分野の発展に伴い、エポキシ樹脂組成物にも高度の性能が要求されるようになっており、より優れた金属部材に対する接着性や、高温下においても接着性を維持できる常温硬化性エポキシ樹脂組成物が望まれている。
一方、二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物としては、例えば、常温硬化型でありながら60℃条件下においても高い硬化補強シート引張強度保持率並びに付着強度保持率を有するマトリックス樹脂組成物を提供することを目的とした、主剤としてエポキシ樹脂と、硬化剤成分として1級アミン系硬化剤とイミダゾール系硬化剤とを特定の割合で含む、コンクリート構造物の繊維補強用マトリックス樹脂組成物が提案されている(特許文献1参照。)。
また、安価で、柔らかく、引っ張り伸び等の耐性に優れた硬化物を与えることを目的とした、(A)エポキシ樹脂、(B)アミン系硬化剤、(C)硬化促進剤を含有するエポキシ樹脂組成物であって、(A)成分のエポキシ樹脂中に可とう性エポキシ樹脂を80重量%以上含有するエポキシ樹脂組成物が提案されている(特許文献2参照)。
特開2000−109578号公報 特開平11−60697号公報
しかしながら、本発明者が、鋭意検討した結果、特許文献1に記載の繊維補強用マトリックス樹脂組成物は、特に、常温での接着性が十分でない場合があり、接着性に向上の余地があることが分かった。
また、特許文献1の組成物に限らず、エポキシ樹脂組成物は、一般に、固くて脆いという性質を有しているため、靭性の向上が要求されている。
特許文献2に記載のエポキシ樹脂組成物は、可撓性エポキシ樹脂を上記(A)成分のエポキシ樹脂中に80重量%以上含有しており、硬化物が軟らか過ぎるため、接着剤としての使用は実用上困難である。また、その実施例においては、硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾールまたは1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(DBU)が用いられている。しかし、このような硬化促進剤を用いた場合にも、特許文献1の組成物と同様に、常温での接着性が十分でない場合があった。
本発明は、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持でき、特に金属に対する接着性に優れた二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、特定の割合の二官能エポキシ樹脂と三官能エポキシ樹脂とからなるエポキシ樹脂を含有する主剤と、脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物と、ジシアンジアミドと、イミダゾール化合物とを含有する硬化剤とを用いることにより、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持でき、特に金属に対する接着性に優れた二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物となることを知見した。
即ち、本発明は、以下の(1)〜()を提供する。
(1)1分子内にエポキシ基を2個有する化合物である二官能エポキシ樹脂と1分子内にエポキシ基を3個有する化合物である三官能エポキシ樹脂とからなり、前記三官能エポキシ樹脂を30質量%以上含む、常温で液状のエポキシ樹脂を含有する主剤と、
脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物と、ジシアンジアミドと、イミダゾール化合物とを含有する硬化剤と
からなり、
前記アミン化合物の含有量が、前記アミン化合物の活性水素が前記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.6〜1.0当量となる量であり、
前記ジシアンジアミドの含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、
前記イミダゾール化合物の含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5.0質量部であり、
前記二官能エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂であり、前記三官能エポキシ樹脂がグリシジルアミン型エポキシ樹脂である、二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物。
)前記主剤および/または前記硬化剤が、更に、ガラス転移温度が−30℃以下の(メタ)アクリレート系重合体からなるコアと、ガラス転移温度が70℃以上の(メタ)アクリレート系重合体からなるシェルとで構成されるコアシェル型粉末状重合体を含有する上記(1)に記載の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物。
)上記(1)または)のいずれかに記載の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物からなる金属接着剤組成物。
本発明の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物は、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持でき、特に金属に対する接着性に優れる。更に、コアシェル型粉末状重合体を含有する場合には、上記の特性に加えて、優れた靭性を有する。
また、本発明の金属接着剤組成物は、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持できる。更に、コアシェル型粉末状重合体を含有する場合には、上記の特性に加えて、優れた靭性を有する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう。)は、二官能エポキシ樹脂と三官能エポキシ樹脂とからなり、上記三官能エポキシ樹脂を30質量%以上含む、常温で液状のエポキシ樹脂を含有する主剤と、脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物と、ジシアンジアミドと、イミダゾール化合物とを含有する硬化剤とからなるものである。
ここで、本明細書において、「常温」とは−5〜40℃程度をいう。
<エポキシ樹脂>
本発明の組成物の主剤に用いられるエポキシ樹脂は、二官能エポキシ樹脂と三官能エポキシ樹脂とからなり、上記三官能エポキシ樹脂を30質量%以上含む、常温で液状のエポキシ樹脂である。
上記エポキシ樹脂は、二官能エポキシ樹脂と三官能エポキシ樹脂を上記の割合で含有するので、本発明の組成物の硬化物は、適度な可撓性および靭性を有し、耐熱性に優れ、高温下においても接着性を維持することができる。以下、便宜上、高温下において接着性を維持することができる特性を「耐高温接着性」という。
これらの特性のバランスにより優れることから、上記エポキシ樹脂中に三官能エポキシ樹脂を30〜99質量%含むことが好ましく、40〜90質量%がより好ましい。上記エポキシ樹脂は、特に耐高温接着性が要求される用途に用いる場合等において、三官能エポキシ樹脂のみを用いてもよい。
上記二官能エポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を2個有する化合物であれば特に限定されない。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、上記ビスフェノール型エポキシ樹脂が低粘度で硬化性および接着性に優れる点から好ましい。
また、上記二官能エポキシ樹脂は、そのエポキシ当量が180〜300であるのが低粘度に起因する良好な作業性と、硬化物の耐熱性が良好である点で好ましく、180〜200であるのがより好ましい。
上記二官能エポキシ樹脂は市販品を用いてもよく製造してもよい。製造条件は特に限定されず、通常用いられる条件で行うことができる。
上記三官能エポキシ樹脂は、1分子内にエポキシ基を3個有する化合物であれば特に限定されない。具体的には、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリグリシジルアミノフェノール、トリグリシジルアミノクレゾール等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン、トリス(グリシジルオキシ)メタン等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、グリシジルアミン型エポキシ樹脂が低粘度で硬化性に優れる点から好ましい。
また、上記三官能エポキシ樹脂は、そのエポキシ当量が90〜180であるのが低粘度に起因する良好な作業性と、硬化物の耐熱性が良好である点で好ましい。
上記三官能エポキシ樹脂は市販品を用いてもよく製造してもよい。製造条件は特に限定されず、通常用いられる条件で行うことができる。
二官能エポキシ樹脂と三官能エポキシ樹脂の組み合わせとしては、特に限定されないが、二官能エポキシ樹脂としてビスフェノール型エポキシ樹脂を用い、三官能エポキシ樹脂としてグリシジルアミン型エポキシ樹脂を用いるのが低粘度で硬化性および接着性に優れる点から好ましい。
本発明の組成物は、上記以外のエポキシ樹脂を含んでもよい。例えば、4官能以上の多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。
<アミン化合物>
本発明の組成物に用いられるアミン化合物は、脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物であり、上記エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる。上記アミン化合物は反応性の高いアミノ基を有することから、常温においても速やかに上記エポキシ樹脂のエポキシ基との反応が進行する。また、脂肪族アミン化合物および脂環式アミン化合物は、硬化物の物性に優れる。
上記脂肪族アミン化合物は、少なくとも1つのアミノ基またはイミノ基を有する脂肪族アミン化合物であれば特に限定されない。具体的には、例えば、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、s−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ポリオキシプロピレンアミン、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、ジメチルアミノプロピルアミン、2−ジエチルアミノエチルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、2−ブチル−2−エチルペンタン−1,5−ジアミン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン、3−アミノ−1−メチルアミノプロパン、3−アミノプロパノール、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,9−ジオキサデカン−1,12−ジアミン、ジプロピレントリアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−ヘキシルアミン、2−メトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−メチルアミノプロピルアミン、ネオペンタンジアミン、n−オクチルアミン、トリデシルアミン、4,7,10−トリオキサトリデカン−1,13−ジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等の脂肪族アミン化合物;キシリレンジアミン等の芳香環含有脂肪族アミン化合物;およびこれらの変性体等が挙げられる。
上記脂環式アミン化合物は、少なくとも1つのアミノ基またはイミノ基を有する脂環式アミン化合物であれば特に限定されない。具体的には、例えば、シクロヘキシルアミン、3−アミノ−1−シクロヘキシルアミノプロパン、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、シクロヘキシルアミノプロピルアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、アミノカプロラクタム、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン(1,3−BAC)、ノルボルナンジアミン(NBDA)、イソホロンジアミン(IPDA)等の脂環式アミン化合物;およびこれらの変性体等が挙げられる。
上記変性体としては、具体的には、例えば、エポキシ樹脂に対して過剰の上記アミン化合物を反応させ、すべてのエポキシ化合物が消費されて得られるエポキシアダクト;上記アミン化合物と、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらのエステルならびにアクリロニトリル等のビニルモノマーとを反応させて得られるマイケル付加体;上記アミン化合物と、ホルムアルデヒドと、フェノール類化合物とを反応させて得られるマンニッヒ変性体;上記アミン化合物と、尿素またはチオ尿素とを脱アンモニア反応させて得られる尿素変性体等が挙げられる。中でも、硬化性に優れる点から、マンニッヒ変性体が好適に用いられる。
上記アミン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、芳香環含有脂肪族アミン化合物、脂環式アミン化合物およびその変性体が、耐白化性、硬化性という点から好ましい。特に、エポキシ樹脂との反応性および硬化物の物性により優れる点から、少なくとも1つのアミノ基を有するものが好ましい。
上記アミン化合物(上記脂肪族アミン化合物および上記脂環式アミン化合物を併用する場合はその合計を意味する。以下同じ。)の含有量は、アミン化合物の活性水素が上記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.6〜1.0当量となる量である。この範囲であると、硬化速度が速く、得られる硬化物の耐熱性および耐高温接着性に優れる。これらの特性により優れる点から、上記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.8〜0.95当量となる量であるのが好ましい。
<ジシアンジアミド>
本発明の組成物に用いられるジシアンジアミドは、硬化触媒的な機能と接着付与剤的な機能を果たすものである。ジシアンジアミドが接着性を付与するメカニズムは明らかではないが、ジシアンジアミドは極性が高いので、被着材、例えば金属材料の表面の酸化物と相互作用を示すと考えられる。更に、後述するイミダゾール系化合物との相乗効果で従来にない極めて優れた金属接着性を発揮することができる。
ジシアンジアミドの含有量は、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜2.0質量部である。含有量がこの範囲であると、硬化物の耐熱性に優れ、耐高温接着性にも優れる。これらの特性により優れる点から、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.5〜1.5質量部であるのが好ましい。
<イミダゾール化合物>
本発明の組成物に用いられるイミダゾール化合物は、上述したジシアンジアミドと同様に、硬化触媒的な機能と接着付与剤的な機能を果たすものである。
上記イミダゾール化合物としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2′−メチルイミダゾール(1′))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2′−ウンデシルイミダゾール(1′))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2′−エチル,4−メチルイミダゾール(1′))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2′−メチルイミダゾール(1′))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾール等の各種イミダゾール類、および、これらのイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記イミダゾール化合物の含有量は、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5.0質量部である。含有量がこの範囲であると、硬化物の耐熱性に優れ、耐高温接着性にも優れる。これらの特性により優れる点から、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.5〜3.0質量部であるのが好ましい。
上述した各成分の含有量の組み合わせを説明する。
アミン化合物の含有量は、アミン化合物の活性水素が、上記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.6〜1.0当量となる量であり、ジシアンジアミドの含有量が、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、イミダゾール化合物の含有量が、上記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5.0質量部であるのが好ましい。
一般的に、アミン化合物は反応性が高く、常温でもエポキシ基と速やかに反応するが、その硬化物は耐熱性が高くないため高温下での接着性に劣るという問題があった。これに対して、本発明者が鋭意検討した結果、上記アミン化合物、ジシアンジアミドおよびイミダゾール化合物を併用すると高温下での接着性、特に金属接着性が改善されることを知見した。特に、各成分の含有量が上記の範囲であると、高温下での接着性や金属接着性により優れた組成物となる。
<コアシェル型粉末状重合体>
本発明の組成物は、更に、ガラス転移温度が−30℃以下の(メタ)アクリレート系重合体からなるコアと、ガラス転移温度が70℃以上の(メタ)アクリレート系重合体からなるシェルとで構成されるコアシェル型粉末状重合体を含有することが好ましい。このような構成のコアシェル型粉末状重合体を含有することにより、硬化物の靭性に優れた組成物を得ることができる。
上記コアの(メタ)アクリレート系重合体は、ガラス転移温度が−30℃以下のゴム状ポリマーからなり、上記シェルの(メタ)アクリレート系重合体は、ガラス転移温度が70℃以上のガラス状ポリマーからなるものである。
上記コアシェル型粉末状重合体は、例えば、少なくとも2段階の連続した多段シード乳化重合法により製造することができる。
まず、第1段目の重合においては、炭素数2〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート系単量体を、好ましくはこの(メタ)アクリレート系単量体と架橋性単量体とを重合させて、ガラス転移温度が−30℃以下のゴム状シードポリマーを調製する。この炭素数2〜8のアルキル基を有する(メタ)アクリレート系単量体としては、具体的には、例えば、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、上記架橋性単量体としては、反応性が実質上等しい2個以上の二重結合を有する化合物を用いることができる。具体的には、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオールメタクリレート、オリゴエチレンジアクリレート、オリゴエチレンジメタクリレート等が挙げられ、さらには、ジビニルベンゼン等の芳香族ジビニル単量体、トリメリット酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレート等も用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、その使用量は、単量体全質量に対して、通常0.01〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%の範囲で適宜選択される。
更に、上記(メタ)アクリレート系単量体および架橋性単量体と共に、所望により共重合可能な他の単量体を用いてもよい。この共重合可能な他の単量体としては、具体的には、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系化合物、シアン化ビニリデン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルフマレート、ヒドロキシブチルビニルエーテル、モノブチルマレエート、グリシジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
その使用量は単量体全質量に対して、通常50質量%以下の範囲で選択される。
次に、このようにして得られた(メタ)アクリレート系重合体粒子をコアとし、これに炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリレート系単量体と、架橋性単量体とを用いて、グラフト共重合させてシェルを形成させる第2段目の乳化重合を行う。この際、用いられる炭素数1〜4のアルキル基を有する(メタ)アクリレート系単量体としては、具体的には、例えば、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、メチルメタクリレートが好ましい。
上記シェルを形成する(メタ)アクリレート系重合体のガラス転移温度は、70℃以上である。70℃以上であると、組成物の貯蔵安定性に優れ、かつ、噴霧乾燥を行う場合にノズルの詰まり等を引き起こすことがない。
また、この架橋性単量体としては、上記コアを形成する(メタ)アクリレート系重合体の説明において例示したものの中から1種または2種以上を選び用いることができる。
この架橋性単量体の使用量は、単量体全質量に対して、通常0.01〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。さらに、上記(メタ)アクリレート系単量体および架橋性単量体と共に、所望により共重合可能な他の単量体を用いることができる。この共重合可能な他の単量体としては、上記コアを形成する(メタ)アクリレート系重合体の説明において例示したものの中から1種または2種以上を選び用いることができる。
その使用量は単量体全質量に基づき、通常50質量%以下の範囲で選ばれる。
このような多段シード乳化重合により得られたコアシェル型重合体を含むラテックスは、通常、直接噴霧乾燥することにより、エポキシ樹脂への分散性に優れたコアシェル型粉末状重合体が得られる。このコアシェル型粉末状重合体は、上述したように、少なくとも2段階の多段シード乳化重合法により得ることができるが、場合によっては、1段目で作成したシードラテックスを部分凝集させたのち、その上にグラフト重合することにより作成してもよい。二次凝集のさせ方については、多くの公知の方法があり、いずれを用いてもよい。また、乳化重合後に塩折法や凍結法によりラテックス粒子を凝固分離し、脱水して調製したウェットケーキを流動床等で乾燥して、凝集粒子状として得ることもできる。
このようにして得られたコアシェル型粉末状重合体においては、コアの含有量が20〜80質量%で、シェルの含有量が80〜20質量%の範囲にあることが好ましい。各成分の含有量がこの範囲であると、靭性を付与する効果に優れる。また、コアをシェルで完全に被覆することができるので、エポキシ樹脂と混合した際に、系全体の経時による粘度変化が増大したり、靭性付与効果のバラツキが生じることがない。
上記コアの平均粒子径は0.1〜3.0μmであることが好ましい。平均粒子径がこの範囲であると、マトリックスに対する分散性に優れるため、得られる組成物の機械的強度と貯蔵安定性に優れる。
また、上記シェルの平均厚みは50Å以上であることが好ましい。50Å以上であれば、コアの被覆性が十分であり、貯蔵安定性に優れる。
本発明の組成物において、上記コアシェル型粉末状重合体の含有量は、上記エポキシ樹脂100質量部に対し、10〜100質量部、好ましくは10〜50質量部である。この範囲であると、靭性に優れ、粘度が高くなり過ぎず、取り扱い性に優れた組成物を得ることができる。
<添加剤>
本発明の組成物は、上記の各成分以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、硬化触媒、充填剤、可塑剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料、チクソトロピー性付与剤、接着性付与剤、難燃剤、染料、帯電防止剤、分散剤、溶剤等の各種添加剤を含有することができる。各種添加剤は、一般に用いられるものを使用することができる。以下、具体的に、その一部を例示するが、これら例示したものに限られない。
硬化触媒としては、上記ジシアンジアミドおよび上記イミダゾール化合物を除く公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第三級アミン類、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、オクチル酸スズ等の金属化合物、第四級ホスホニウム塩等が挙げられる。
充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグレシウム;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;これらの脂肪酸処理物、樹脂酸処理物、ウレタン化合物処理物、脂肪酸エステル処理物等が挙げられる。充填剤の含有量は、硬化物の物性の点で、全組成物中の90質量%以下であるのが好ましい。
可塑剤としては、具体的には、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。可塑剤の含有量は、作業性の観点から、上記エポキシ樹脂100質量部に対して、50質量部以下であるのが好ましい。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードフェノール系等の化合物が挙げられる。
顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラック等の有機顔料等が挙げられる。
チクソトロピー性付与剤としては、具体的には、例えば、エアロジル(日本エアロジル(株)製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
接着性付与剤としては、具体的には、例えば、公知のシランカップリング剤、アルコキシシリル基を有するシラン化合物、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。より具体的には、例えば、トリメトキシビニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、一般的に、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等が挙げられる。
本発明の組成物は、公知の方法により製造することができる。例えば、窒素雰囲気下で、エポキシ樹脂、脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物、ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、所望により添加されるコアシェル型粉末状重合体および添加剤を、撹拌機を用いて混合し分散させることにより得ることができる。
本発明の組成物は、エポキシ樹脂を含む主剤と、脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物、ジシアンジアミドならびにイミダゾール化合物を含む硬化剤とからなる二液型として用いることができる。所望により添加されるコアシェル型粉末状重合体および添加剤は、主剤と硬化剤のどちらか一方または両方に含有することができる。
このようにして得られる本発明の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物は、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持でき、特に金属に対する接着性に優れる。更に、コアシェル型粉末状重合体を含有する場合には、上記の特性に加えて、優れた靭性を有する。
本発明の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物は、上述したような優れた特性を有することから、封止材、コーティング膜、接着剤、プリプレグ、塗料、防錆塗料、シーリング剤等の用途に好適に用いることができる。特に、金属接着剤として好適に用いることができる。
本発明の金属接着剤組成物は、上述した二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物からなるものである。
本発明の金属接着剤組成物の用いられる分野としては、特に限定されないが、土木・建築分野、電気・電子材料分野等が挙げられる。
本発明の金属接着剤組成物は、金属材料同士の接着に限らず、金属以外の材料にも優れた接着性を有することから、金属材料とそれ以外の材料との接着にも用いることができる。
被着体の金属としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、アルミニウム、鉄(鋼)、ステンレス鋼、チタン、銅、ニッケル、クロム、金や各種の合金等が挙げられる。
金属以外の被着体材料としては、特に限定されないが、具体的には、例えば、プラスチック、ゴム、モルタル、コンクリート、セラミック、タイル等が挙げられる。
本発明の金属接着剤組成物は、被着体の接着部位に、例えば、こて、刷毛、ディスペンサー、アプリケーター、スプレー、ロールコート等により塗布されて使用される。ただし、塗布方法はこれらに限定されない。
本発明の金属接着剤組成物は、常温硬化性なので、接合部に発生する残留応力を低減することが可能であり、また、溶接で必要な歪み取りの作業や塗装前のパテ作業等も不要となるので作業性を向上することができる。また、本発明の金属接着剤組成物は、常温で優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持できる。更に、コアシェル型粉末状重合体を含有する場合には、上記の特性に加えて、優れた靭性を有する。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜24、参考例25および比較例1〜3)
下記第1表に示す各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、撹拌機を用いて混合し分散させ、第1表に示される各常温硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
得られた組成物について、下記の方法で、接着性を評価した。
結果を第1表に示す。
<接着性試験>
150×25×2mmの鋼板を2枚用意し、これらの端部5mmを、得られた各組成物を介して積層させた後、23℃、60%RH下で1週間放置して試験体を得た。
得られた試験体を用いて、JIS K6850−1999に準拠して、室温(23℃)で引張剪断接着強度(初期)を測定した。
また、得られた試験体を120℃下で30分放置した後、室温まで冷却したものを用いて、同様に引張剪断接着強度(耐高温)を測定した。
Figure 0004639766
Figure 0004639766
Figure 0004639766
上記第1表中の各成分は、以下のとおりである。
・二官能エポキシ樹脂1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、YD128、東都化成(株)製
・二官能エポキシ樹脂2:ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エピコート807、ジャパンエポキシレジン(株)製
・三官能エポキシ樹脂:グリシジルアミン型エポキシ樹脂、エピコート630、ジャパンエポキシレジン(株)製
・コアシェル型粉末状重合体:ゼオンF351、日本ゼオン(株)製
・アミン化合物1:ジエチレントリアミン、関東化学(株)製
・アミン化合物2:トリエチレンテトラミン、関東化学(株)製
・アミン化合物3:テトラエチレンペンタミン、関東化学(株)製
・アミン化合物4:メタキシレンジアミン、MXDA、三菱ガス化学(株)製
・アミン化合物5:マンニッヒ変性キシリレンジアミン、ダイトクラールX9442、大都産業(株)製
・アミン化合物6:イソホロンジアミン、関東化学(株)製
・ジシアンジアミド:関東化学(株)製
・イミダゾール化合物1:1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、キュアゾール2PZ−CN、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物2:1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、キュアゾール2MZ−CN、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物3:1,2−ジメチルイミダゾール、1,2DMZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物4:1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1B2MZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物5:1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1I2MZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物6:1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1B2PZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物7:2−エチル−4−メチルイミダゾール、2E4MZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物8:2−ウンデシルイミダゾール、CIIZ、四国化成(株)製
・イミダゾール化合物9:2−メチルイミダゾール、キュアゾール2MZ、四国化成(株)製
上記第1表に示す結果から明らかなように、ジシアンジアミド未添加の組成物(比較例1)、イミダゾール化合物未添加の組成物(比較例2)、ならびにジシアンジアミドおよびイミダゾール化合物未添加の組成物(比較例3)は、いずれも初期の引張剪断接着強度が低かった。また、引張剪断接着強度(耐高温)は150〜170kgf/cm2と初期よりも高い値だった。これは、高温下に置かれたことにより、組成物の硬化が進行したことに起因すると考えられる。
一方、ジシアンジアミドとイミダゾール化合物を併用した組成物(実施例1〜24および参考例25)は、引張剪断接着強度(初期)が184〜210kgf/cm2であり、引張剪断接着強度(耐高温)が180〜201kgf/cm2であった。即ち、常温で極めて優れた接着性を発揮し、高温下でも接着性を維持していた。特に、初期の接着性については、比較例1〜3の組成物と比べると最大で約2倍の差があった。即ち、従来の常温硬化性エポキシ樹脂組成物で金属に対する引張剪断接着強度(初期)が200kgf/cm2を超えるものはなかったが、本発明は引張剪断接着強度(初期)が200kgf/cm2を超える二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物の提供を可能とする点で画期的なものであった。また、従来の常温硬化性エポキシ樹脂組成物では、初期および耐高温の引張剪断接着強度が180kgf/cm2を超えるものはなかったが、本発明は、高温下に放置された場合にも接着性を維持でき、初期および耐高温の引張剪断接着強度が180kgf/cm2以上を実現していた。

Claims (3)

  1. 1分子内にエポキシ基を2個有する化合物である二官能エポキシ樹脂と1分子内にエポキシ基を3個有する化合物である三官能エポキシ樹脂とからなり、前記三官能エポキシ樹脂を30質量%以上含む、常温で液状のエポキシ樹脂を含有する主剤と、
    脂肪族アミン化合物および/または脂環式アミン化合物と、ジシアンジアミドと、イミダゾール化合物とを含有する硬化剤と
    からなり、
    前記アミン化合物の含有量が、前記アミン化合物の活性水素が前記エポキシ樹脂のエポキシ基に対して0.6〜1.0当量となる量であり、
    前記ジシアンジアミドの含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜2.0質量部であり、
    前記イミダゾール化合物の含有量が、前記エポキシ樹脂100質量部に対して0.1〜5.0質量部であり、
    前記二官能エポキシ樹脂がビスフェノール型エポキシ樹脂であり、前記三官能エポキシ樹脂がグリシジルアミン型エポキシ樹脂である、二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物。
  2. 前記主剤および/または前記硬化剤が、更に、ガラス転移温度が−30℃以下の(メタ)アクリレート系重合体からなるコアと、ガラス転移温度が70℃以上の(メタ)アクリレート系重合体からなるシェルとで構成されるコアシェル型粉末状重合体を含有する請求項1に記載の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物。
  3. 請求項1または2に記載の二液型常温硬化性エポキシ樹脂組成物からなる金属接着剤組成物。
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