Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
JP4640254B2 - 擦傷の測定装置と測定方法 - Google Patents
[go: Go Back, main page]

JP4640254B2 - 擦傷の測定装置と測定方法 - Google Patents

擦傷の測定装置と測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4640254B2
JP4640254B2 JP2006135026A JP2006135026A JP4640254B2 JP 4640254 B2 JP4640254 B2 JP 4640254B2 JP 2006135026 A JP2006135026 A JP 2006135026A JP 2006135026 A JP2006135026 A JP 2006135026A JP 4640254 B2 JP4640254 B2 JP 4640254B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brightness
scratch
measured
object surface
measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006135026A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007304042A (ja
Inventor
隆浩 坪内
淳也 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006135026A priority Critical patent/JP4640254B2/ja
Publication of JP2007304042A publication Critical patent/JP2007304042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4640254B2 publication Critical patent/JP4640254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Description

本発明は、物体表面に形成された擦傷を定量的に測定する技術に関する。
自動車ボディ等の塗装面は、擦傷がつきにくいことや、擦傷が目立ちにくいことが要求される。そのことから、塗料を開発する過程では、塗料を塗布した塗装面に擦傷を意図的に形成する処理を実施し、擦傷のつきにくさ(耐擦傷性)や、擦傷が目立ちにくさを評価する試験が行われている。
引用文献1には、擦傷の目立ちにくさを評価する技術が記載されている。引用文献1の技術では、塗装面に擦傷を形成する処理に代えて、擦傷を形成した透明フィルム材を用意し、その透明フィルム材を評価対象である塗装面に密着させる。そして、塗装面に密着させた透明フィルム材の擦傷が形成されている部位と、擦傷が形成されていない部位の明度をそれぞれ測定する。このとき、擦傷が目立ちやすい塗装面では、擦傷が形成されている部位を測定した明度と、擦傷が形成されていない部位を測定した明度との間の明度差が大きくなる。一方、擦傷が目立ちにくい塗装面ではその明度差は小さくなる。この技術では、擦傷の有無による明度変化量によって、擦傷の目立ちにくさを定量的に評価する。
特開平7−55708号公報
一方、擦傷のつきにくさ(耐擦傷性)を評価する試験では、評価対象である塗装面に擦傷を意図的に形成する処理を行い、塗装面に形成された擦傷の程度を評価する。塗装面に形成された擦傷の程度は、擦傷形成の前後における明度変化量を測定することによって、定量的に測定することができる。即ち、擦傷形成の前後における明度変化量が大きければ、塗装面に多くの擦傷が形成されたことを示しており、塗装面の耐擦傷性は低いと判断できる。一方、擦傷形成の前後における明度変化量が小さければ、塗装面に形成された擦傷が少ないことを示しており、塗装面の耐擦傷性は高いと判断できる。塗装面の耐擦傷性を評価した結果は、例えば塗料の開発にフィードバックされ、塗料の配合等を調整することによって、耐擦傷性の向上が図られる。
本願出願人は、塗装面の耐擦傷性を向上するための技術を研究する過程において、擦傷形成の前後における明度変化量のみでは、塗装面の耐擦傷性を正しく評価できないことを確認した。具体的には、2種類の塗装面に対して耐擦傷性の評価試験を行ったときに、擦傷形成の前後における明度変化量は同じであったが、その2種類の塗装面を目視で評価した場合に明らかな差があった。このことは、擦傷形成の前後における明度変化量が同じ塗装面であっても、その耐擦傷性を同一視することができないことを示している。従来の技術では、塗装面に形成された擦傷の状態を正しく測定できず、耐擦傷性を正しく評価することができない。
本発明は、上記の問題を解決する。本発明は、塗装面等の物体表面に形成された擦傷を正しく測定することができる技術を提供する。
本発明の技術は、物体表面に形成された擦傷を定量的に測定する装置に具現化することができる。この測定装置は、前記物体表面に所定の入射角で照明光を照射する照明手段と、照明手段によって照明された前記物体表面の明度を測定する第1明度測定手段と、照明手段によって照明された前記物体表面の明度を、入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して測定する第2明度測定手段と、第1明度測定手段によって測定された擦傷形成前の物体表面の明度と、第1明度測定手段によって測定された擦傷形成後の物体表面の明度との間の第1明度変化量と、第2明度測定手段によって測定された擦傷形成前の物体表面の明度と、第2明度測定手段によって測定された擦傷形成後の物体表面の明度との間の第2明度変化量とを計算する手段とを備えている。
ここでいう入射面とは、照明光が物体表面に入射するときの入射軸と物体表面の法線とを含む平面を意味している。
本願出願人は、物体表面に形成される擦傷を詳細に研究した結果、物体表面に形成される擦傷には、物体表面に凹凸が形成される表面傷と、物体の表層を変色させる内部傷とが含まれることを見出した。物体表面に形成された表面傷は、物体表面に微小な反射面を生成することから、物体表面の光沢等を減少させてしまう。物体の表層に形成された内部傷は、物体の表層を例えば白濁させることから、物体の色そのものを変化させてしまう。擦傷形成の前後における明度変化は、表面傷の形成に伴って生じるとともに、内部傷の形成によっても生じる。従来技術のように、擦傷形成の前後における明度変化量を単純に測定しただけでは、表面傷に起因する明度変化量と内部傷に起因する明度変化量の合計が測定されてしまい、表面傷に対する耐性が劣っているのか、内部傷に対する耐性が劣っているのかを判別することができない。
表面傷と内部傷は、その形成メカニズムが異なっている。そのことから、例えば塗装面の耐擦傷性を向上するために塗料の配合等を調整する場合、表面傷に対する耐性を向上するための方策と、内部傷に対する耐性を向上するための方策は、互いに異なることとなる。塗装面の耐擦傷性を向上するための方策を適切に行うためには、表面傷に対する耐擦傷性と、内部傷に対する耐擦傷性を区別して評価する必要がある。そのためには、塗装面に形成された擦傷を、表面傷と内部傷とに区別して定量的に測定することが必要となる。
物体表面に照明光を入射させると、その一部が物体表面において表面反射されるとともに、その一部が物体の表層において拡散反射される。物体表面における表面反射光の強度は、物体表面の性状に応じて変化することから、物体表面に形成された表面傷の程度に応じて変化する。従って、擦傷形成の前後における表面反射光の強度変化量を測定することができれば、物体表面に形成された表面傷を定量的に測定することができる。一方、物体の表層における拡散反射光の強度は、物体の表層の性状に応じて変化することから、物体の表層に形成された内部傷の程度に応じて変化する。従って、擦傷形成の前後における拡散反射光の強度変化量を測定することができれば、物体の表層に形成された表面傷を定量的に測定することができる。
物体表面における表面反射では、入射面に対して垂直に振動する成分については比較的に高い反射率によって反射されるが、入射面に対して平行に振動する成分については比較的に低い反射率によって反射される。それにより、物体表面で反射された表面反射光は、入射面に対して垂直に振動する成分を主とする略直線偏光となる。一方、物体の表層において拡散反射された拡散反射光は、特定の振動方向を持たない非偏光となる。従って、物体表面の明度を測定する際に、入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して測定すると、表面反射光は偏光フィルタによってほぼ排除され、主に拡散反射光の強度を測定することができる。
本発明によって具現化される測定装置では、擦傷形成の前後における物体表面の明度を、偏光フィルタを介さずに測定することができるとともに、偏光フィルタを介して測定することもできる。偏光フィルタを介さずに測定した擦傷形成前の明度と、偏光フィルタを介さずに測定した擦傷形成後の明度との間の第1明度変化量は、物体表面に形成された表面傷に起因する明度変化量と、物体の表層に形成された内部傷に起因する明度変化量との合計を示している。即ち、第1明度変化量は、表面傷と内部傷の両者を含む擦傷の程度を定量的に示している。一方、偏光フィルタを介して測定した擦傷形成前の明度と、偏光フィルタを介して測定した擦傷形成後の明度との間の第2明度変化量は、物体の表層に形成された内部傷に起因する明度変化量の略半分の値を示している。即ち、第2明度変化量は、物体の表層に形成された内部傷の程度を定量的に示している。本発明によって具現化される測定装置によると、第1明度変化量と第2明度変化量をそれぞれ測定することができる。第1明度変化量と第2明度変化量が判明すれば、物体表面に形成された表面傷と物体の表層に形成された内部傷のそれぞれを、定量的に把握することができる。
この測定装置によると、物体表面に形成された擦傷の程度を、表面傷と内部傷とに区別して、定量的に測定することができる。
上記した測定装置では、前記計算手段が、前記第1明度変化量から前記第2明度変化量を二倍して減算した第1擦傷指標と、第2明度変化量を二倍した第2擦傷指標の少なくとも一方を計算することが好ましい。
第1明度変化量から第2明度変化量を二倍して減算した第1擦傷指標は、物体表面に形成された表面傷に起因する明度変化量に相当する。第2明度変化量を二倍した第2擦傷指標は、物体の表層に形成された内部傷に起因する明度変化量に相当する。この装置によると、物体表面に形成された表面傷の程度を定量的に示す第1擦傷指標や、物体の表層に形成された内部傷の程度を定量的に示す第2擦傷指標を得ることができる。
上記した測定装置では、照明光の入射角が、前記物体表面のブリュースタ角に略等しいことが好ましい。
先に説明したように、物体表面における表面反射では、入射面に対して平行に振動する成分については比較的に低い反射率によって反射される。この反射率は、照明光が物体表面へ入射するときの入射角に応じて変化し、所定の入射角ではその反射率がゼロとなる。このときの入射角は、一般にブリュースタ角と呼ばれている。照明光の入射角がブリュースタ角に等しい場合、表面反射光は入射面に対して垂直に振動する成分のみを持つ直線偏光となる。従って、照明光の入射角がブリュースタ角に等しければ、偏光フィルタによって表面反射光を完全に排除することが可能となる。それにより、前記した第1擦傷指標は表面傷に起因する明度変化量に正確に対応し、第2擦傷指標は内部傷に起因する明度変化量に正確に対応する。物体表面に形成された擦傷の程度を、表面傷と内部傷とに正確に区別して、定量的に測定することができる。
上記した測定装置では、前記物体表面における光屈折率を入力する入力手段と、入力手段によって入力された光屈折率に基づいて、前記物体表面のブリュースタ角を計算するブリュースタ角計算手段と、前記照明光の入射角を、ブリュースタ角計算手段によって計算されたブリュースタ角に調整する調整手段とが付加されていることが好ましい。
物体表面のブリュースタ角は、物体表面における光屈折率に応じて変化する。この測定装置では、物体表面の光屈折率を入力すれば、照明光の入射角がブリュースタ角に等しく調整される。それにより、光屈折率が異なる様々な物体表面に関して、形成された擦傷を定量的に測定することができる。
上記した測定装置では、前記第1明度測定手段と第2明度測定手段が、共通の光度計を用いて構成されていることが好ましい。この場合、前記偏光フィルタは、その共通の光度計と物体表面との間に着脱可能であることが好ましい。
それにより、二つの光度計を用いることなく、本発明を具現化した測定装置を実現することができる。
上記した測定装置では、照明光の入射角が略57度であることが好ましい。
自動車ボディ等の塗装面では、その表面にクリアコート層が形成されている。クリアコート層の多くは、その屈折率が1.48〜1.60の範囲にあり、そのブリュースタ角は57度に略等しい。従って、照明光の入射角が略57度であると、自動車ボディ等の塗装面に形成された擦傷を、表面傷と内部傷とに区別して、定量的に測定することができる。
本発明の技術はまた、物体表面に形成された擦傷を定量的に測定する方法にも具現化することができる。この測定方法は、擦傷形成前の物体表面に所定の入射角で照明光を照射して物体表面の明度を測定する第1明度測定工程と、擦傷形成前の物体表面に所定の入射角で照明光を照射するとともに入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して物体表面の明度を測定する第2明度測定工程と、擦傷形成後の物体表面に所定の入射角で照明光を照射して物体表面の明度を測定する第3明度測定工程と、擦傷形成後の物体表面に所定の入射角で照明光を照射するとともに入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して物体表面の明度を測定する第4明度測定工程と、第1明度測定工程によって測定された明度と第3明度測定工程によって測定された明度との間の第1明度変化量と、第2明度測定工程によって測定された明度と第4明度測定工程によって測定された明度との間の第2明度変化量とを計算する工程を備えている。計算工程では、第1明度変化量から第2明度変化量を二倍して減算した第1擦傷指標と、第2明度変化量を二倍した第2擦傷指標の少なくとも一方を計算することがより好ましい。
この測定方法によると、物体表面に形成された擦傷の程度を、表面傷と内部傷とに区別して、定量的に測定することができる。
本発明によって、物体表面に形成された表面傷の程度と、物体の表層に形成された内部傷の程度を、それぞれ定量的に測定することができる。それにより、表面傷に対する耐擦傷性と、内部傷に対する耐擦傷性とを区別して評価することが可能となり、物体表面の耐擦傷性を向上するための方策を適切に行うことが可能となる。
最初に、以下に説明する実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1) 測定装置は、回動可能な試料台を備えている。測定装置は、試料台を回動させることによって、照明手段による照明光が物体表面に入射するときの入射角を調整する。
(特徴2) 測定装置は、物体表面によって反射された反射光を受光し、反射光の強度を測定する光度計を備えている。
(特徴3) 測定装置は、照明光の正反射方向と光度計の受光軸とがなす変角を調整する手段を備えている。
(特徴4) 測定装置は、第1擦傷指標と第2擦傷指標を複数の変角毎に計算する。
(特徴5) 測定装置は、計算した第1擦傷指標と第2擦傷指標を表示する表示手段を備えている。
本発明を具現化した耐擦傷性の測定装置(以下、単に測定装置と略す)について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例の測定装置10の構成を模式的に示している。
測定装置10は、耐擦傷性の測定対象である試料100を載置するための試料台14を備えている。試料台14は、基準軸Cの回りに回動可能に設けられている。試料台14には、試料表面100a内に基準軸Cが位置するように、試料100が固定される。ここで、説明の便宜を図るために、z軸が基準軸Cに平行であるxyz直交座標系を定める。この場合、試料表面100aの法線Dbは、xy平面内に位置することとなる。試料台14が基準軸Cの回りに回動すると、試料表面100aの法線Dbはxy平面内において基準軸Cの回りに回動する
測定装置10は、試料台14上の試料100を照明するための光源器12を備えている。光源器12は、例えばハロゲンランプを用いて構成することができる。光源器12の光軸Daは、xy平面内において基準軸Cに向けて伸びている。測定装置10では、試料台14を回動させることによって、光源器12の光軸Daと試料表面100aの法線Dbとがなす角θ、即ち、照明光2の入射角θを調整することができる。また、光源器12の光軸Daと試料表面100aの法線Dbとを含む平面、即ち、照明光2の入射面は常にxy平面に平行となる。
測定装置10は、回転台16と、光度計18と、偏光フィルタ20を備えている。回転台16は、基準軸Cの回りに回動可能となっている。光度計18と偏光フィルタ20は、回転台16上に配置されている。光度計18の受光軸Ddは、xy平面内において基準軸Cに向けて伸びている。偏光フィルタ20は、基準軸Cと光度計18との間に着脱可能に取り付けられている。偏光フィルタ20を取り付けた状態では、試料100によって反射された反射光4が、偏光フィルタ20を透過した後に、光度計18によって受光される。一方、偏光フィルタ20を取り外した状態では、試料100によって反射された反射光4が、偏光フィルタ20を透過することなく、光度計18によって受光される。
光度計18は、試料表面100aで反射された反射光4の強度を測定する。即ち、試料表面100aの明度を測定する。なお、光度計18はいわゆる分光光度計であり、反射光4の強度を波長毎に測定することもできる。光度計18は、分光器(例えばプリズム)や受光素子(例えばフォトダイオードアレイ等)を用いて構成されている。ただし、本実施例の測定装置10では、反射光4の強度を波長毎に測定する必要はない。
偏光フィルタ20は、その吸収軸がz軸方向に伸びている直線偏光子を備えている。偏光フィルタ20は、反射光4が透過するときに、xy平面に対して垂直に振動する成分を吸収し、xy平面に対して平行に振動する成分のみを透過する。xy平面は、照明光2の入射軸Daと試料表面100aの法線Dbとを含む平面であり、照明光2が試料表面100aに入射するときの入射面である。即ち、偏光フィルタ20は、反射光4が透過するときに、入射面に対して垂直に振動する成分を吸収し、入射面に対して平行に振動する成分を透過する。それにより、偏光フィルタ20を取り付けた状態では、反射光4のなかで入射面に対して平行に振動する成分のみが光度計18に入射する。
回転台16は、変角αを調整するために設けられている。ここでいう変角αとは、光度計18の受光軸Ddと正反射方向Dcとがなす角αを示す。測定装置10では、回転台16を基準軸Cの回りに回動させることによって、変角αを調整することができる。
図1に示すように、測定装置10は、試料台14を回動させる第1モータ22と、回転台16を回動させる第2モータ24と、第1モータ22と第2モータ24の動作を制御するモータコントローラ26と、計算装置30を備えている。計算装置30は、ブリュースタ角計算部32と、擦傷指標計算部34と、表示装置40と、入力装置42等を備えている。計算装置30には、光度計18やモータコントローラ26が接続されている。計算装置30は、汎用のコンピュータ装置を用いて構成されている。
ブリュースタ角計算部32は、試料100の光屈折率に基づいて、試料表面100aに対するブリュースタ角を計算する。試料100の光屈折率は、オペレータ等が入力装置42を用いて入力することができる。ブリュースタ角計算部32が計算したブリュースタ角は、モータコントローラ26に教示される。モータコントローラ26は、第1モータ22の動作を制御して、照明光2の入射角θをブリュースタ角に調整する。擦傷指標計算部34については、後段において詳細に説明する。
図2を参照して、ブリュースタ角計算部32が計算するブリュースタ角について説明する。図2は、試料表面100aに照明光2が入射角θで入射している状態を示している。このとき、照明光2の一部は試料表面100aで正反射し、表面反射光4aとなって正反射方向Dcへと進む。また、照明光2の一部は試料表面100aで屈折し、透過光6となって透過方向Deへと進む。照明光2の入射軸(光源器12の光軸Da)と、試料表面100aの法線Dbと、正反射方向Dcと、透過方向Deは、xy平面内に位置している。一般に、照明光2の入射軸(光源器12の光軸Da)と試料表面100aの法線Dbとを含む平面は、入射面とよばれる。本実施例では、xy平面が入射面に相当する。また、試料表面100aの法線Daと透過方向Deとがなす角φは、透過角とよばれる。
試料表面100aにおける表面反射では、照明光2のなかで入射面(xy平面)に対して平行に振動している成分と、照明光2のなかで入射面(xy平面)に対して垂直に振動している成分が、異なる反射率によって反射される。照明光2の入射面に対して平行に振動している成分の強度をHp、照明光2の入射面に対して垂直に振動している成分の強度をHs、表面反射光4aの入射面に対して平行に振動している成分の強度をJp、表面反射光4aの入射面に対して垂直に振動している成分の強度をJsとすると、フレネルの法則から以下の関係が成立する。
Rp=Jp/Hp=tan(θ−φ)/tan(θ+φ) ・・(1)
Rs=Js/Hs=sin(θ−φ)/sin(θ+φ) ・・(2)
上式のRp、Rsは、一般にフレネル係数と呼ばれる。一方のフレネル係数Rpは、入射面に対して平行に振動している成分に対する反射率を示す。他方のフレネル係数Rsは、入射面に対して垂直に振動している成分に対する反射率を示す。上記の(1)式から、θ+φ=π/2となるときに、フレネル係数Rpがゼロとなることがわかる。このときの入射角θを、ブリュースタ角θbという。照明光2がブリュースタ角θbに等しい入射角で試料表面100aに入射した場合、試料表面100aではxy平面に対して垂直に振動する成分のみが反射される。その結果、表面反射光4aは、xy平面に対して垂直に振動する成分Jsのみを持つ直線偏光となる。
ブリュースタ角θbは、試料100の光屈折率を用いて計算することができる。空気の光屈折率をn1、試料100の光屈折率をn2とすると、スネルの法則から、入射角θと透過角φとの間には次式の関係が成立する。
n1・sinθ=n2・sinφ ・・(3)
上記の(3)式とθb+φ=π/2の関係から、ブリュースタ角θbは次式によって求めることができる。
tanθb=n2/n1 ・・(4)
測定環境が大気中であれば、空気の屈折率n1は1に近似することができるので、上記の(4)式は次式に近似することができる。
tanθb=n2 ・・(5)
ブリュースタ角計算部32は、上記の(5)式を用いて、ブリュースタ角θbを計算する。
図3は、測定装置10を用いて耐擦傷性を測定する手順を示すフローチャートである。図3に示すフローに沿って、測定装置10を用いて耐擦傷性を測定する手順について説明する。ここでは、自動車ボディ用の塗装面の耐擦傷性を測定する場合を例に挙げる。
ステップS2では、先ず、自動車ボディ用の塗装面を形成した試料(サンプル)100を用意する。図4に示すように、自動車ボディ用の塗装面を形成した試料100では、アルミニウム等で形成した基板106上に、着色顔料や光輝材を含む塗料層104と、無色透明のクリアコート層102等が形成されている。用意した試料100は、測定装置10の試料台14に載置する。
ステップS4では、入力装置42等を用いて、試料表面100aにおける光屈折率を入力する。ここでは、試料表面100aを形成しているクリアコート層102の光屈折率を入力する。クリアコート層102の光屈折率は、予め測定しておくことができる。一般に、自動車ボディ用の塗装面のクリアコート層102の光屈折率は、1.48〜1.60の範囲にあることが多い。この光屈折率に対応するブリュースタ角は、56度〜58度となる。
ステップS6では、ステップS4で入力した光屈折率に基づいて、測定装置10が光源器12の光軸Daと試料表面100aの法線Dbとがなす角θ、即ち、照明光2の入射角θをブリュースタ角θbに調整する。このステップS6の処理では、先ず、計算装置30のブリュースタ角計算部32が、入力された試料表面100a(ここではクリアコート層102)における光屈折率に基づいて、ブリュースタ角θbを計算する。例えばクリアコート層102の光屈折率が1.53の場合、ブリュースタ角θbは略57度となる。次いで、モータコントローラ26が、第1モータ22を制御することによって、光源器12の光軸Daと試料表面100aの法線Dbとがなす角θを計算されたブリュースタ角θbに調整する。即ち、照明光2の入射角θがブリュースタ角θbに調整される。
なお、このステップS6では、照明光2の入射角θをブリュースタ角θbに厳密に調整する必要は必ずしもない。例えばクリアコート層102の光屈折率が1.53であって、略1%の測定誤差が許容される場合であれば、入射角を55度から59度の間に調整すればよい。逆に、入射角を57度に固定した場合でも、クリアコート層102の光屈折率が1.48〜1.60であれば、表面反射光4aでは入射面に対して平行に振動している成分の割合が略1%以内に抑えられる。即ち、入射角を57度に設定しておけば、表面反射光4aのほぼ全量を偏光フィルタ20によって吸収することができる。
ステップS8では、図5に示すように、偏光フィルタ20を取り外した状態で、試料表面100aの明度を測定する。即ち、偏光フィルタ20を取り外した状態で、試料100で反射された反射光4の強度を測定する。試料表面100aの明度を測定する変角αは特に限定されないが、5度〜30度の範囲が好ましい。本実施例では、後述するステップS10、S14、S16の処理も含めて、5度、10度、15度、20度、25度、30度の変角における明度をそれぞれ測定する。図5に示すように、光源器12からの照明光2は、試料表面100aにブリュースタ角θbの入射角で入射する。試料表面100aに入射した照明光2は、一部が試料表面100aにおいて表面反射され、一部がクリアコート層102や塗料層104において拡散反射される。表面反射光4aは、入射面に対して垂直に振動する成分のみを持つ直線偏光となっている。一方、拡散反射光4bは、特定の振動方向を持たない非偏光となっている。なお、図中の符号pが付された記号は入射面に対して平行に振動している成分を示しており、図中の符号sが付された記号は入射面に対して垂直に振動している成分を示している。光度計18には表面反射光4aと拡散反射光4bの両者が入射し、表面反射光4aと拡散反射光4bの両者の強度に基づいて、明度L1(α)が測定される。測定された明度L1(α)は、計算装置30の擦傷指標計算部34に入力される。
図3のステップS10では、図6に示すように、偏光フィルタ20を取り付けた状態で、試料表面100aの明度を測定する。即ち、偏光フィルタ20を取り付けた状態で、試料100で反射された反射光4の強度を測定する。この場合、表面反射光4aは、入射面に対して垂直に振動する成分のみを持つ直線偏光であることから、偏光フィルタ20によって吸収される。一方、拡散反射光4bは、特定の振動方向を持たない非偏光であることから、入射面に対して平行に振動している成分は、偏光フィルタ20を透過していく。その結果、光度計18には拡散反射光4bのみがその半分の強度となって入射し、拡散反射光4bの実際の強度の略半分の強度に基づいて、明度L2(α)が測定される。測定された明度L2(α)は、計算装置30の擦傷指標計算部34に入力される。
図3のステップS12では、測定装置10から試料100を取り外し、試料表面100aに擦傷形成処理を実施する。擦傷形成処理とは、試料表面100aに擦傷を人為的に形成する処理であり、例えば試料表面100aに砂粒等を散布し、試料表面100aを布材等で擦るという手法が挙げられる。あるいは、所定期間に亘って試料100を実車のボディに装着して実車テストを行ってもよい。擦傷形成処理の手法は特に限定されず、従来から利用されている手法を採用することができる。擦傷形成処理を実施した試料100は、再び試料台14に載置する。なお、試料100に擦傷形成処理を実施することに代えて、擦傷形成処理を実施した別の試料(同一の塗装面を形成したもの)を用意してもよい。あるいは、試料表面100aの一部に擦傷形成処理を予め実施しておくと、このステップS12では試料台14において試料100の載置位置を変更するだけでよい。
ステップS14では、図7に示すように、偏光フィルタ20を取り外した状態で、擦傷形成処理後の試料表面100aの明度を測定する。即ち、偏光フィルタ20を取り外した状態で、擦傷形成処理後の試料100によって反射された反射光4の明度を測定する。このステップS14では、先のステップS8と同様に、表面反射光4aと拡散反射光4bの両者が光度計18に入射し、表面反射光4aと拡散反射光4bの両者の強度を合わせた明度L3(α)が測定される。ただし、擦傷形成処理が実施された試料100では、試料表面100aに表面傷112が生じているとともに、試料100の内部に内部傷114が生じている。ここでいう表面傷112とは、試料表面100aに生じた凹凸を意味している。また、内部傷114とは、試料100の内部(ここではクリアコート層102)に生じた白濁を意味している。表面傷112と内部傷114は塗装面の見栄えを悪化させるものであり、表面傷112と内部傷114の両者が生じにくい塗装面ほど耐擦傷性に優れている。表面傷112は、試料表面100aに微小な反射面を形成する。その結果、特に変角5度〜30度の範囲では、表面傷112が多く形成されるほど、表面反射光4aの強度が大きく変化(通常は増大)する。また、内部傷114は、クリアコート層102を白濁させることから、クリアコート層102における拡散反射を増大させる。その結果、内部傷114が多く形成されるほど、拡散反射光4bの強度が大きく変化(通常は増大)する。従って、このステップS14で測定される明度L3(α)と、先のステップS8で測定された明度L1(α)との間には、表面傷112に起因する明度変化量dLa(α)と、内部傷114に起因する明度変化量dLb(α)による差異が生じる。即ち、L3(α)−L1(α)=dLa(α)+dLb(α)である。この明度変化量L3(α)−L1(α)は、特許請求の範囲に記載の第1明度変化量に対応する。なお、例えば明度L1(α),L3(α)を測定する変角αによっては、表面傷112に起因する明度変化量dLa(α)と、内部傷114に起因する明度変化量dLb(α)とが相殺し、明度L1(α)と明度L3(α)とが等しくなることも起こり得る。本実施例の技術では、そのような場合においても、耐擦傷性を正しく測定することができる。測定された明度L3(α)は、計算装置30の擦傷指標計算部34に入力される。
ステップS16では、図8に示すように、偏光フィルタ20を取り付けた状態で、擦傷形成処理後の試料表面100aの明度を測定する。即ち、偏光フィルタ20を取り付けた状態で、擦傷形成処理後の試料100によって反射された反射光4の明度を測定する。このステップS16では、先のステップS10と同様に、拡散反射光4bのうちの入射面に対して平行に振動している成分のみが光度計18に入射し、拡散反射光4bの実際の明度の略半分の明度L4(α)が測定される。このステップS16で測定される明度L4(α)と、先のステップS10で測定された明度L2(α)との間には、内部傷114に起因する明度変化量dLb(α)の略半分の差異が生じる。即ち、L4(α)−L2(α)=dLb(α)/2となる。この明度変化量L4(α)−L2(α)は、特許請求の範囲に記載の第2明度変化量に対応する。測定された明度L4(α)は、計算装置30の擦傷指標計算部34に入力される。
ステップS18では、計算装置30の擦傷指標計算部34が、ステップS8、S10、S14、S16で測定された明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)を用いて、第1擦傷指標E1(α)を計算する。第1擦傷指標E1(α)は、次式によって計算される。
E1(α)=(L3(α)−L1(α))
−2・(L4(α)−L2(α)) ・・(6)
前記した説明から明らかなように、第1擦傷指標E1(α)は、ステップS12における擦傷形成処理の前後において、表面反射光4aに生じた明度変化量dLa(α)に等しい。即ち、第1擦傷指標E1(α)は、擦傷形成処理によって試料100に形成された表面傷112を定量的に示している。第1擦傷指標E1(α)の絶対値が小さいほど、表面傷112に関して耐擦傷性が優れている(表面傷112がつきにくい)といえる。
ステップS20では、計算装置30の擦傷指標計算部34が、ステップS10、S16で測定された明度L2(α)、L4(α)を用いて、第2擦傷指標E2(α)を計算する。第2擦傷指標E2(α)は、次式によって計算される。
E2(α)=2・(L4(α)−L2(α)) ・・(7)
前記した説明から明らかなように、第2擦傷指標E2(α)は、ステップS12における擦傷形成処理の前後において、拡散反射光4bに生じた明度変化量dLb(α)に等しい。即ち、第2擦傷指標E2(α)は、擦傷形成処理によって試料100に形成された内部傷114を定量的に示している。第2擦傷指標E2(α)の絶対値が小さいほど、内部傷114に関して耐擦傷性が優れている(内部傷114がつきにくい)といえる。
ステップS22では、ステップS18で計算された第1擦傷指標E1(α)と、ステップS20で計算された第2擦傷指標E2(α)が、表示装置40に表示される。
図9〜図12は、測定装置10による測定結果の一例を示している。図9は、第1の塗装面(サンプルX)の明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)の測定結果を示している。図10は、サンプルXの第1擦傷指標E1(α)と第2擦傷指標E2(α)の測定(計算)結果を示している。図11は、第2の塗装面(サンプルY)の明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)の測定結果を示している。図12は、サンプルYの第1擦傷指標E1(α)と第2擦傷指標E2(α)の測定(計算)結果を示している。なお、図9〜図12では、5度、10度、15度、20度、25度、30度の各変角における測定結果がすべて表示されているが、測定結果を評価する際にはいずれか一つの変角(例えば20度)の測定結果のみに着目すれば足りる。
図9と図11を比較すると、サンプルXとサンプルYでは、測定された明度L1(α)、L2(α)、L3(α)は等しく、明度L4(α)のみが相違している。詳しくは、サンプルXで測定された明度L4(α)の方が、サンプルYで測定された明度L4(α)よりも大きい。このような場合、例えば偏光フィルタ20を用いた測定を行わなければ、明度L1(α)と明度L3(α)との変化量のみを比較することとなり、両者の耐擦傷性は同等であるという結論に至る。一方、本実施例の測定装置10によれば、図10、図12を比較して明らかなように、サンプルXとサンプルYでは、互いに異なる擦傷指標E1(α)、E2(α)が得られる。図10、図12に示す測定結果から、サンプルXは、サンプルYに比して、表面傷112はつきやすく、内部傷114はつきにくいことが判明する。
本実施例の測定装置10によると、擦傷形成処理によって試料100に形成された表面傷112と内部傷114の程度を、それぞれ独立して数値化することができる。それにより、例えば塗装面等の耐擦傷性の評価を、表面傷112と内部傷114と区別して行うことができる。表面傷112と内部傷114は、形成のメカニズムが互いに異なることから、それらの形成を低減するための対策も異なる。表面傷112に関して耐擦傷性が劣っていることが判明すれば、表面傷112の形成を低減するのに適した対策を講じることができる。また、内部傷114に関して耐擦傷性が劣っていることが判明すれば、内部傷114の形成を低減するのに適した対策を講じることができる。測定装置10を用いて測定した耐擦傷性を塗料開発者や塗装工程設計者にフィードバックすることによって、耐擦傷性に優れた塗装面を実現することができる。
本実施例の技術では、照明光2の入射角θはブリュースタ角θbに必ずしも限定されず、その結果、表面反射光4aが入射面に対して平行に振動する成分を含んでもよい。照明光2の入射角θを所定角度に定めると、その入射角θと試料表面100aにおける光屈折率から、上記(1)(2)式に示したフレネル係数Rs、Rpを計算することができる。フレネル係数Rs、Rpが判明すれば、表面反射光4aのなかで入射面に対して平行に振動する成分の割合が判明する。この割合をQとすると、Q=Rp/(Rs+Rp)となり、0≦Q<0.5となる。この場合、図3のステップS8、S10、S14、S16で測定される明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)は、下記を満たす。
L1(α)=La(α)+Lb(α)
L2(α)=La(α)・Q+Lb(α)/2
L3(α)=La(α)+dLa(α)+Lb(α)+dLb(α)
L4(α)=(La(α)+dLa(α))・Q+(Lb(α)+dLb(α))/2
上式において、Laは表面反射光4aの強度に対応する明度を示し、Lbは拡散反射光4bの強度に対応する明度を示している。また、dLa(α)は表面傷112の形成に起因する表面反射光4aの強度変化に対応する明度変化量を示しており、dLb(α)は内部傷114の形成に起因する拡散反射光4bの強度変化に対応する明度変化量を示している。上記した明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)から、表面傷112に起因する明度変化量dLa(α)と、内部傷114に起因する明度変化量dLbは、次式のように計算できる。
dLa(α)=(L3(α)−L1(α))/(1−2・Q)
−2・(L4(α)−L2(α))/(1−2・Q) ・・(8)
dLb(α)=2・(L4(α)−L2(α))/(1−2・Q)
−2・Q(L3(α)−L1(α))/(1−2・Q) ・・(9)
従って、図3のステップ18では、上記した(8)式を用いることによって、第1擦傷指標E1(α)=dLa(α)を計算することができる。また、図3のステップ20では、上記した(9)式を用いることによって、第2擦傷指標E2(α)=dLb(α)を計算することができる。(8)、(9)式は、前記した(6)、(7)式を任意の入射角θに関して一般化したものとなる。(8)、(9)式を用いることによって、照明光2の入射角θをブリュースタ角θbに調整することなく、第1擦傷指標E1(α)と第2擦傷指標E2(α)を正しく測定することができる。この場合、ブリュースタ角計算部32に代えて、表面反射光4aのなかで入射面に対して平行に振動する成分の割合Q=Rp/(Rs+Rp)を計算する手段を付加するとよい。この割合Qは、照明光2の入射角θと試料表面100aにおける光屈折率を用いて計算することができる。この方式を採用すると、照明光2の入射角を調整する機構は不要となる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上記した実施例では、測定(計算)した第1明度変化量L3(α)−L1(α)と第2明度変化量L4(α)−L2(α)を用い、第1擦傷指標E1(α)と第2擦傷指標E2(α)を計算して表示するが、第1擦傷指標E1(α)と第2擦傷指標E2(α)を計算する必要は必ずしもない。測定した明度L1(α)、L2(α)、L3(α)、L4(α)を用い、第1明度変化量L3(α)−L1(α)と第2明度変化量L4(α)−L2(α)を計算して表示するようにしてもよい。第1明度変化量L3(α)−L1(α)と第2明度変化量L4(α)−L2(α)が判明すれば、形成された表面傷112の程度と内部傷114の程度のそれぞれを、定量的に把握することができる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
実施例の測定装置の構成を示す模式図。 表面反射の偏光状態を説明する図。 耐擦傷性を定量的に測定する手順を示すフローチャート。 塗装面の構成を例示する図。 試料の明度を測定する様子を示す図(擦傷形成処理前、偏光フィルタ無し)。 試料の明度を測定する様子を示す図(擦傷形成処理前、偏光フィルタ有り)。 試料の明度を測定する様子を示す図(擦傷形成処理後、偏光フィルタ無し)。 試料の明度を測定する様子を示す図(擦傷形成処理後、偏光フィルタ有り)。 明度の測定例を示す図(サンプルX)。 擦傷指標の測定例を示す図(サンプルX)。 明度の測定例を示す図(サンプルY)。 擦傷指標の測定例を示す図(サンプルY)。
符号の説明
10:測定装置
12:光源器
14:試料台
16:回転台
18:光度計
20:偏光フィルタ
22:第1モータ
24:第2モータ
26:モータコントローラ
30:計算装置
32:ブリュースタ角計算部
34:擦傷指標計算部
40:表示装置
42:入力装置

Claims (7)

  1. 物体表面に形成された擦傷を定量的に測定する装置であって、
    前記物体表面に所定の入射角で照明光を照射する照明手段と、
    照明手段によって照明された前記物体表面の明度を測定する第1明度測定手段と、
    照明手段によって照明された前記物体表面の明度を、入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して測定する第2明度測定手段と、
    第1明度測定手段によって測定された擦傷形成前の物体表面の明度と第1明度測定手段によって測定された擦傷形成後の物体表面の明度との間の第1明度変化量と、第2明度測定手段によって測定された擦傷形成前の物体表面の明度と第2明度測定手段によって測定された擦傷形成後の物体表面の明度との間の第2明度変化量とを計算する手段と、
    を備える測定装置。
  2. 前記計算手段は、前記第1明度変化量から前記第2明度変化量を二倍して減算した第1擦傷指標と、第2明度変化量を二倍した第2擦傷指標の少なくとも一方を計算することを特徴とする請求項1の測定装置。
  3. 前記照明光の入射角は、前記物体表面のブリュースタ角に略等しいことを特徴とする請求項1又は2の測定装置。
  4. 前記物体表面における光屈折率を入力する入力手段と、
    入力手段によって入力された光屈折率に基づいて、前記物体表面のブリュースタ角を計算するブリュースタ角計算手段と、
    前記照明光の入射角を、ブリュースタ角計算手段によって計算されたブリュースタ角に調整する調整手段と、
    が付加されていることを特徴とする請求項3の測定装置。
  5. 前記第1明度測定手段と第2明度測定手段は、共通の光度計を用いて構成されており、
    前記偏光フィルタは、その共通の光度計と前記物体表面との間に着脱可能であることを特徴とする請求項1から4のいずれかの測定装置。
  6. 前記照明光の入射角は、略57度であることを特徴とする請求項1又は2の測定装置。
  7. 物体表面に形成された擦傷を定量的に測定する方法であって、
    擦傷形成前の物体表面に所定の入射角で照明光を照射したときの物体表面の明度を測定する第1明度測定工程と、
    擦傷形成前の物体表面に所定の入射角で照明光を照射したときの物体表面の明度を、照明光の入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して測定する第2明度測定工程と、
    擦傷形成後の物体表面に所定の入射角で照明光を照射したときの物体表面の明度を測定する第3明度測定工程と、
    擦傷形成後の物体表面に所定の入射角で照明光を照射したときの物体表面の明度を、照明光の入射面に対して垂直に振動している成分を吸収する偏光フィルタを介して測定する第4明度測定工程と、
    第1明度測定工程によって測定された明度と第3明度測定工程によって測定された明度との間の第1明度変化量と、第2明度測定工程によって測定された明度と第4明度測定工程によって測定された明度との間の第2明度変化量とを計算する計算工程と、
    を備える測定方法。
JP2006135026A 2006-05-15 2006-05-15 擦傷の測定装置と測定方法 Expired - Fee Related JP4640254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006135026A JP4640254B2 (ja) 2006-05-15 2006-05-15 擦傷の測定装置と測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006135026A JP4640254B2 (ja) 2006-05-15 2006-05-15 擦傷の測定装置と測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007304042A JP2007304042A (ja) 2007-11-22
JP4640254B2 true JP4640254B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=38838075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006135026A Expired - Fee Related JP4640254B2 (ja) 2006-05-15 2006-05-15 擦傷の測定装置と測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4640254B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010071209A1 (ja) * 2008-12-19 2010-06-24 富士フイルム株式会社 検査装置
JP2013210290A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Lion Idemitsu Composites Co Ltd 傷付き度合い測定方法およびその装置
JP6276092B2 (ja) * 2014-03-31 2018-02-07 国立大学法人 東京大学 検査システムおよび検査方法
KR101952617B1 (ko) * 2014-07-03 2019-02-28 (주)엘지하우시스 유리 기판의 부식 검출 방법
CN109297985B (zh) * 2018-08-29 2021-01-26 南京理工大学 成像相机辅助监测定位装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06273120A (ja) * 1993-03-24 1994-09-30 Fuji Photo Film Co Ltd 表面膜厚量計測装置
JP2847458B2 (ja) * 1993-03-26 1999-01-20 三井金属鉱業株式会社 欠陥評価装置
JPH0755708A (ja) * 1993-08-18 1995-03-03 Daihatsu Motor Co Ltd 塗膜の擦傷性試験方法
JPH0783828A (ja) * 1993-09-09 1995-03-31 Jasco Corp 角度可変絶対反射率測定装置
JPH07260678A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Hitachi Ltd 光測定方法及びその装置
JPH1038694A (ja) * 1996-07-23 1998-02-13 Nikon Corp エリプソメーター
JPH11295241A (ja) * 1998-04-10 1999-10-29 Nkk Corp 表面疵検査装置及びその方法
JP4469047B2 (ja) * 2000-01-27 2010-05-26 株式会社日立ハイテクノロジーズ 表面検査装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007304042A (ja) 2007-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3730612B2 (ja) 薄膜検査方法およびその装置
JP2008122394A (ja) 偏光解析測定方法および装置
van Nijnatten An automated directional reflectance/transmittance analyser for coating analysis
JP2002098591A (ja) 屈折型照明光学系を備えたスペクトル楕円偏光計
JP4640254B2 (ja) 擦傷の測定装置と測定方法
JP2003021596A (ja) シュリーレン分析方法及び装置
CN109341554B (zh) 一种测量膜厚的装置及方法
Becker Display reflectance: Basics, measurement, and rating
Becker 29‐3: High‐Resolution Scatter Analysis of Anti‐Glare Layer Reflection
JPS63241321A (ja) 薄膜状試料の分光分析方法
KR101036455B1 (ko) 하프 미러를 이용한 타원계측기
JP4084817B2 (ja) 膜厚測定方法及び膜厚測定装置
JP6861351B2 (ja) 分光解析装置及び分光解析方法
JPS60122333A (ja) 偏光解析装置
JPS6217166B2 (ja)
JP2008082811A (ja) 薄膜の光学特性測定方法および光学特性測定装置
KR102418325B1 (ko) 블랭크 위상변위 마스크 시료의 위상변위 측정장치
Van Nijnatten Optical analysis of coatings by variable angle spectrophotometry
TWI482958B (zh) 偵測裝置及偵測方法
RU2158897C1 (ru) Способ контроля толщины пленки в процессе ее нанесения и устройство для его реализации
KR20050114584A (ko) 코팅의 투과율을 측정하는 측정 장치
JPH05340869A (ja) 薄膜測定器
JPH0634523A (ja) 偏光解析方法およびこれによるエリプソメータ
RU2107903C1 (ru) Способ контроля формы оптической поверхности
JP3007944B2 (ja) 薄膜の光学的性質を求める方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees